JP4820017B2 - フローセンサを用いた流量計測装置 - Google Patents

フローセンサを用いた流量計測装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローセンサを用いた流量計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フローセンサを用いた流量計測装置は、たとえば、特開2001−12988号公報等に開示されている。
【0003】
図6は、従来のフローセンサを用いた流量計測装置の一例を示す構成図である。図6において、流量計測装置は、フローセンサ1と、差分検出回路21と、加加算器22と、スイッチ23,24と、A/Dコンバータ25と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)26と、表示部27と、メモリ28と、遮断弁29と、通報部30と、ヒータ駆動回路31と、オフセット回路37とを備えている。
【0004】
フローセンサ1は、ガスを加熱するマイクロヒータ4と、マイクロヒータ4に対してガスの上流側に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する上流側温度センサとして働く上流側サーモパイル8と、マイクロヒータ4に対してガスの下流側に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する下流側温度センサとして働く下流側サーモパイル5と、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向と略直交方向に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する右側温度センサとして働く右側サーモパイル11と、マイクロヒータ4をはさんで右側サーモパイル11と対向する側に、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向と略直交方向に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する左側温度センサとして働く左側サーモパイル13とを備えたマイクロフローセンサである。
【0005】
そして、上流側サーモパイル8と下流側サーモパイル5は、それぞれの温度検出信号となる起電力の同一極性側、すなわちプラス極性側が、差分検出回路21の差動アンプ32の非反転入力端子および反転入力端子に接続されている。
【0006】
また、右側サーモパイル11と左側サーモパイル13は、それぞれの温度検出信号となる起電力が縦続接続されるように差動アンプ38の非反転入力端子に接続されると共に、差動アンプ38の反転入力端子はグラウンド(GND)に直接接続された構成とすることによって、差動アンプ38が、右側サーモパイル11と左側サーモパイル13の各温度検出信号を加算、増幅する加算器22として働いている。
【0007】
このような構成の流量計測装置では、所定のサンプリング周期で流量計測が行われるが、高流量側の計測精度を高めるために、ヒータ4のオン時に差分検出回路21からサンプリングデータとして得られる、上流側サーモパイル8の温度検出信号と下流側サーモパイル5の温度検出信号の差分を、ヒータ4のオン時に加算器22からサンプリングデータとして得られる、右側サーモパイル11の温度検出信号と左側サーモパイル13の温度検出信号の加算値で除算して得られた値に所定のパラメータ値を乗算することにより、ガスの流量値を算出している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の構成の流量計測装置をノイズの多い環境下で使用すると、差分検出回路21の差動アンプ32および加算器22の差動アンプ38の各入力端子とグラウンド(GND)間の接続線にコモンモードノイズが乗る。
そして、図6の構成では、差分検出回路21の差動アンプ32の非反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスと、反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスはほぼ同等であるため、それぞれの接続線にはほぼ同じレベルのコモンモードノイズが乗るが、これらは、差動アンプ32の出力側ではほぼ相殺されてしまう。
【0009】
ところが、加算器22の差動アンプ38の非反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスと、反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスが違うため、それぞれの接続線へのコモンモードノイズの乗り方が異なり、ノイズレベルが異なる。したがって、差動アンプ38の出力側には、サーモパイル11の温度検出信号と左側サーモパイル13の温度検出信号の加算値のほかに、上述の異なるレベルのコモンモードノイズの差分が残って出力されてしまう。
【0010】
図7(a)および(b)は、それぞれ、ノイズの多い環境下における差分検出回路21の差動アンプ32の出力のAD変換値と加算器22の差動アンプ38の出力のAD変換値の特性例を示す。図7(a)では、コモンモードノイズが相殺され、出力のうねりはほとんどないことが分かる。また、図7(b)では、相殺されずに残ったコモンモードノイズにより、出力がうねっているのが分かる。(このうねりは、ノイズ環境の良いところではほとんどなくなる。)
【0011】
このように、ノイズ環境の悪い場所で流量計測装置が使用される場合は、加算器22から得られる加算値は、上述のうねりによりサンプリング時点で異なる値となるため、上述の除算値がサンプリングのたびに異なる値となることがあり、正しい流量を計測することができないという問題がある。
【0012】
そこで、本発明は、上記のような問題点に着目し、コモンモードノイズの影響を軽減して正確な流量計測を行うフローセンサを用いた流量計測装置を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、ガスを加熱するヒータと、上記ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、上記ヒータをはさんで上記右側温度センサと対向する側に、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、上記ヒータ、上記上流側温度センサ、上記下流側温度センサ、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、上記ヒータのオン時に、上記上流側温度センサの検出出力と上記下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、上記ヒータのオン時に、上記右側温度センサの検出出力と上記左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、上記差分検出手段の出力と上記加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、上記加算手段は、差動アンプで構成され、上記差動アンプの一方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの一方の温度センサがある極性を有する検出出力を供給するように接続され、上記差動アンプの他方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの他方の温度センサが上記一方の温度センサと逆極性を有する検出出力を供給するように接続されていることを特徴とするフローセンサを用いた流量計測装置に存する。
【0014】
請求項1記載の発明によれば、ガスを加熱するヒータと、ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、ヒータをはさんで上記右側温度センサと対向する側に、ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、ヒータ、上流側温度センサ、下流側温度センサ、右側温度センサおよび左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、ヒータのオン時に、上流側温度センサの検出出力と下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、ヒータのオン時に、右側温度センサの検出出力と左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、差分検出手段の出力と加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、加算手段は、差動アンプで構成され、差動アンプの一方の入力端子には、右側温度センサおよび左側温度センサのうちの一方の温度センサがある極性を有する検出出力を供給するように接続され、差動アンプの他方の入力端子には、右側温度センサおよび左側温度センサのうちの他方の温度センサが一方の温度センサと逆極性を有する検出出力を供給するように接続されている。
【0015】
それにより、加算手段におけるコモンモードノイズの影響が軽減され、正しい流量計測を行うことができる。
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、ガスを加熱するヒータと、上記ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、上記ヒータをはさんで上記右側温度センサと対向する側に、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、上記ヒータ、上記上流側温度センサ、上記下流側温度センサ、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、上記ヒータのオン時に、上記上流側温度センサの検出出力と上記下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、上記ヒータのオン時に、上記右側温度センサの検出出力と上記左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、上記差分検出手段の出力と上記加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、上記加算手段は、差動アンプで構成され、上記差動アンプの一方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの一方が直接接続され、上記差動アンプの他方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの他方が反転アンプを介して接続されていることを特徴とするフローセンサを用いた流量計測装置に存する。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、ガスを加熱するヒータと、ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、ヒータをはさんで右側温度センサと対向する側に、ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、ヒータ、上流側温度センサ、下流側温度センサ、右側温度センサおよび左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、ヒータのオン時に、上流側温度センサの検出出力と下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、ヒータのオン時に、右側温度センサの検出出力と左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、差分検出手段の出力と加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、加算手段は、差動アンプで構成され、差動アンプの一方の入力端子には、右側温度センサおよび左側温度センサのうちの一方が直接接続され、差動アンプの他方の入力端子には、右側温度センサおよび左側温度センサのうちの他方が反転アンプを介して接続されている。
【0018】
それにより、加算手段におけるコモンモードノイズの影響が軽減され、正しい流量計測を行うことができる。
【0019】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、前記各温度センサはサーモパイルからなることを特徴とする請求項1または2記載のフローセンサを用いた流量計測装置に存する。
【0020】
請求項3記載の発明によれば、各温度センサはサーモパイルからなる。それにより、サーモパイルを含むフローセンサを用いた流量計測装置において、加算手段におけるコモンモードノイズの影響が軽減され、正しい流量計測を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明によるフローセンサを用いた流量計測装置の第1の実施形態を示す構成図である。図1において、流量計測装置は、フローセンサ1と、差分検出手段としての差分検出回路21と、加算手段としての加算器22と、スイッチ23,24と、A/Dコンバータ25と、マイクロコンピュータ(以下、マイコンという)26と、表示部27と、メモリ28と、遮断弁29と、通報部30と、ヒータ駆動回路31と、オフセット回路37とを備えている。
【0023】
フローセンサ1は、ガスを加熱するマイクロヒータ4と、マイクロヒータ4に対してガスの上流側に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する上流側温度センサとして働く上流側サーモパイル8と、マイクロヒータ4に対してガスの下流側に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する下流側温度センサとして働く下流側サーモパイル5と、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向と略直交方向に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する右側温度センサとして働く右側サーモパイル11と、マイクロヒータ4をはさんで右側サーモパイル11と対向する側に、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向と略直交方向に配置され、ガスの温度を検出して温度検出信号を出力する左側温度センサとして働く左側サーモパイル13とを備えたマイクロフローセンサである。
【0024】
差分検出回路21は、非反転入力端子にフローセンサ1の上流側サーモパイル8が接続され、反転入力端子にフローセンサ1の下流側サーモパイル5が接続されたオペアンプからなる差動アンプ32で構成される。上流側サーモパイル8と下流側サーモパイル5は、それぞれの起電力の同一極性側、すなわちプラス極性側が差動アンプ32の非反転入力端子および反転入力端子に接続されている。
【0025】
加算器22は、非反転入力端子にフローセンサ1の右側サーモパイル11が接続され、反転入力端子にフローセンサ1の左側サーモパイル13が接続されたオペアンプからなる差動アンプ38で構成される。右側サーモパイル11と左側サーモパイル13は、それぞれの起電力の互いに反対の極性側が差動アンプ37の非反転入力端子および反転入力端子に接続されている。
【0026】
スイッチ23は、リレースイッチや電子スイッチ等からなり、マイコン26からの制御信号によって、一方がオンの時他方がオフとなるように制御される。
【0027】
A/Dコンバータ25は、スイッチ23を介して入力される差分検出回路21の差動アンプ32の出力電圧、または、スイッチ24を介して入力される加算器22の出力電圧をアナログ/デジタル変換する、たとえば12ビットのA/Dコンバータである。
【0028】
ヒータ駆動回路31は、そのベースに入力されるマイコン26からの制御信号でオン、オフ制御されるpnp型のスイッチングトランジスタ39からなる。スイッチングトランジスタ39のエミッタは電源+Vccに接続され、コレクタはフローセンサ1のマイクロヒータ4に接続されている。
【0029】
オフセット回路37は、マイコン26からの制御信号により起動、停止され、差動アンプ32および差動アンプ38にオフセット電圧を供給する。このオフセット電圧は、差動アンプ32および38をリニア領域で確実に動作させるためのものである。差動アンプ32及び38の入力電圧がゼロの場合、差動アンプ32及び38を構成するオペアンプの出力が補償されない場合があるため、このようなオフセット電圧を掛けておくのである。
【0030】
図2および図3は、図1のフローセンサの構成図および断面図である。図2において、フローセンサ1は、Si基板2と、ダイアフラム3と、ダイアフラム3上に形成された白金等からなるマイクロヒータ4と、マイクロヒータ4の下流側でダイアフラム3上に形成された下流側サーモパイル5と、マイクロヒータ4に図示しない電源から駆動電流を供給する電源端子6A,6Bと、マイクロヒータ4の上流側でダイアフラム3上に形成された上流側サーモパイル8と、上流側サーモパイル8から出力される第1温度検出信号を出力する第1出力端子9A,9B、下流側サーモパイル5から出力される第2温度検出信号を出力する第2出力端子7A,7B、を備えている。
【0031】
また、マイクロフローセンサ1は、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向(図3における矢印Pから矢印Qへの方向)と略直交方向に配置され、ガスの物性値を検出し、右側温度検出信号を出力する右側サーモパイル11と、この右側サーモパイル11から出力される右側温度検出信号を出力する第3出力端子12A,12Bと、マイクロヒータ4に対してガスの流れ方向と略直交方向に配置され、ガスの物性値を検出し、左側温度検出信号を出力する左側サーモパイル13と、この左側サーモパイル13から出力される左側温度検出信号を出力する第4出力端子14A,14Bと、ガス温度を得るための抵抗15,16と、この抵抗15,16からのガス温度信号を出力する出力端子17A,17Bとを備える。
【0032】
上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11および左側サーモパイル13は、熱電対から構成されている。この熱電対は、p++−SiおよびAlにより構成され、冷接点と温接点とを有し、熱を検出し、冷接点と温接点との温度差から熱起電力が発生することにより、温度検出信号を出力するようになっている。
【0033】
また、図3に示すように、Si基板2には、ダイアフラム3が形成されており、このダイアフラム3には、マイクロヒータ4、上流側サーモパイル8、下流側サーモパイル5、右側サーモパイル11および左側サーモパイル13のそれぞれの温接点が形成されている。
【0034】
上述の構成において、図1に戻って、流量計測の基本動作について説明する。流量計測時、マイコン26は、ヒータ駆動回路31のスイッチングトランジスタ37をオンさせ、マイクロヒータ4に駆動電流を供給し、ヒータオン状態とする。また、マイコン26は、ヒータオン時に、スイッチ23をオンかつスイッチ24をオフとなるように制御し、差動アンプ32より出力される上流側サーモパイル8および下流側サーモパイル5の温度検出信号の差分をスイッチ23、A/Dコンバータ25を介してA/D変換したAD変換値が供給される。
【0035】
また、マイコン26は、ヒータオン時に、スイッチ23をオフかつスイッチ24をオンとなるように制御し、差動アンプ38より出力される右側サーモパイル11および左側サーモパイル13の温度検出信号の和をスイッチ24、A/Dコンバータ25を介してA/D変換したAD変換値が供給される。
そして、マイコン26は、上流側サーモパイル8および下流側サーモパイル5の温度検出信号の差分のAD変換値を、右側サーモパイル11および左側サーモパイル13の温度検出信号の和のAD変換値で除算し、所定のパラメータを乗算して、ガスの流量を算出し、積算する。
【0036】
そして、マイコン26は、上述の積算値を、表示部27に表示させ、メモり28に格納すると共に、通報部30を介して外部(たとえば、ガス管理センター)に通報する。
【0037】
一方、マイコン26は、流量計測時に流量異常を検知した場合は、遮断弁29を遮断させると共に、異常警報を表示部27に表示させかつ通報部30を介して外部(たとえば、ガス管理センター)に通報する。
【0038】
図1の流量計測装置は、上述のように動作するが、図1では、加算器22の差動アンプ38の非反転入力端子には右側サーモパイル11が接続されると共に、反転入力端子には左側サーモパイル13が接続されているので、差動アンプ38の非反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスと、反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスは、ほぼ同等となっている。そして、右側サーモパイル11及び左側サーモパイル13は、それぞれの起電力が互いに逆極性になるように接続されているので、仮にそれぞれの接続線にはコモンモードノイズが乗っても、これらはほぼ同じレベルとなり、差動アンプ38の出力側ではほぼ相殺されてしまう。
【0039】
図4(a)および(b)は、それぞれ、図7と同一環境(すなわち、ノイズの多い環境)下において、図1の流量計測装置における差分検出回路21の差動アンプ32の出力のAD変換値と加算器22の差動アンプ38の出力のAD変換値の特性例を示す。図4(a)では、図7(a)と同じであり、コモンモードノイズが相殺され、出力のうねりはほとんどないことが分かる。また、図4(b)でもは、出力のうねりはほとんどなくなったことが分かる。
【0040】
このように、図1の流量計測装置では、ノイズ環境の悪い場所で使用された場合でも、加算器22から得られる加算値は、コモンモードノイズがほとんど取り除かれてうねりのない出力となるため、正しい流量を計測することができる。
次に、図5は、本発明によるフローセンサを用いた流量計測装置の第2の実施形態を示す構成図である。図5においては、流量計測装置は、ほぼ図1の構成と同じであるが、加算器22における差動アンプ38の入力側の接続構成が異なっている。
【0041】
すなわち、加算器22の差動アンプ38の非反転入力端子には、フローセンサ1の右側サーモパイル11のプラス側が接続されるが、反転入力端子には、フローセンサ1の左側サーモパイル13のプラス側が入力される反転アンプ33が接続されている。反転アンプ33は、その非反転入力端子がグラウンド(GND)に接続されると共にその反転入力端子に入力抵抗35の一端が接続された差動アンプ34と、差動アンプ34の反転入力端子及び出力端子間に接続された帰還抵抗36とからなる。
【0042】
図5の構成の基本動作は、図1の基本動作とほぼ同じであるが、図5では、加算器22の差動アンプ38の非反転入力端子に右側サーモパイル11のプラス側起電力が入力され、反転入力端子には左側サーモパイルのプラス側起電力が反転アンプ33で反転されて入力される。その結果、差動アンプ38の出力側には、右側サーモパイル11および左側サーモパイル13の温度検出信号の和が出力される。
【0043】
また、差動アンプ38の非反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスと、反転入力端子とグラウンド(GND)間のインピーダンスは、ほぼ同等となり、仮にそれぞれの接続線にはコモンモードノイズが乗っても、これらはほぼ同じレベルとなり、差動アンプ38の出力側ではほぼ相殺されてしまう。
このように、図5の構成を有する流量計測装置は、図1の構成と同様に、ノイズ環境の悪い場所で使用された場合でも、加算器22から得られる加算値は、コモンモードノイズがほとんど取り除かれてうねりのない出力となるため、正しい流量を計測することができる。
【0044】
以上の通り、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限らず、種々の変形、応用が可能である。
【0045】
たとえば、A/Dコンバータ25は、マイクロコンピュータ26に内蔵しても良い。
【0046】
【発明の効果】
請求項1および2記載の発明によれば、加算手段におけるコモンモードノイズの影響が軽減され、正しい流量計測を行うことができる。
【0047】
請求項3記載の発明によれば、サーモパイルを含むフローセンサを用いた流量計測装置において、加算手段におけるコモンモードノイズの影響が軽減され、正しい流量計測を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるフローセンサを用いた流量計測装置の第1の実施形態を示す構成図である。
【図2】図1のフローセンサの構成図である。
【図3】図1のフローセンサの断面図である。
【図4】(a)および(b)は、それぞれ、図1の流量計測装置における差分検出回路の差動アンプの出力のAD変換値と加算器の差動アンプの出力のAD変換値の特性例を示す。
【図5】本発明によるフローセンサを用いた流量計測装置の第2の実施形態を示す構成図である。
【図6】従来のフローセンサを用いた流量計測装置の一例を示す構成図である。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ、図6の流量計測装置における差分検出回路の差動アンプの出力のAD変換値と加算器の差動アンプの出力のAD変換値の特性例を示す。
【符号の説明】
1 フローセンサ
4 マイクロヒータ(ヒータ)
5 下流側サーモパイル(下流側温度センサ)
8 上流側サーモパイル(上流側温度センサ)
11 右側サーモパイル(右側温度センサ)
13 左側サーモパイル(左側温度センサ)
21 差分検出回路(差分検出手段)
22 加算器(加算手段)
26 マイコン
32 差動アンプ
33 反転アンプ
38 差動アンプ

Claims (3)

  1. ガスを加熱するヒータと、上記ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、上記ヒータをはさんで上記右側温度センサと対向する側に、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、上記ヒータ、上記上流側温度センサ、上記下流側温度センサ、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、上記ヒータのオン時に、上記上流側温度センサの検出出力と上記下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、上記ヒータのオン時に、上記右側温度センサの検出出力と上記左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、上記差分検出手段の出力と上記加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、
    上記加算手段は、差動アンプで構成され、上記差動アンプの一方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの一方の温度センサがある極性を有する検出出力を供給するように接続され、上記差動アンプの他方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの他方の温度センサが上記一方の温度センサと逆極性を有する検出出力を供給するように接続されている
    ことを特徴とするフローセンサを用いた流量計測装置。
  2. ガスを加熱するヒータと、上記ヒータに対してガスの上流側に配置された上流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの下流側に配置された下流側温度センサと、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された右側温度センサと、上記ヒータをはさんで上記右側温度センサと対向する側に、上記ヒータに対してガスの流れ方向と略直交方向に配置された左側温度センサと、上記ヒータ、上記上流側温度センサ、上記下流側温度センサ、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサを支持する支持基板とを備えたフローセンサを用いた流量計測装置であって、上記ヒータのオン時に、上記上流側温度センサの検出出力と上記下流側温度センサの検出出力の差分を検出する差分検出手段と、上記ヒータのオン時に、上記右側温度センサの検出出力と上記左側温度センサの検出出力の和を検出する加算手段を備え、上記差分検出手段の出力と上記加算手段の出力に基づいてガスの流量を算出する流量計測装置において、
    上記加算手段は、差動アンプで構成され、上記差動アンプの一方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの一方が直接接続され、上記差動アンプの他方の入力端子には、上記右側温度センサおよび上記左側温度センサのうちの他方が反転アンプを介して接続されている
    ことを特徴とするフローセンサを用いた流量計測装置。
  3. 前記各温度センサはサーモパイルからなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載のフローセンサを用いた流量計測装置。
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