JP6565216B2 - 画像形成システムおよび画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成システムおよび画像形成装置に関する。
近年の商用印刷においては、例えば普通紙に厚紙を合紙して冊子を作成するなど、複数の紙種を使用したジョブが実行される場合が多くなっている。そのため、画像形成システムでは、複数段の給紙トレイを設け、複数の紙種の用紙を事前に別々の給紙トレイにセットできるように構成している。これにより、紙種を切り替えた場合でも、給紙トレイのみを切り替えるだけで印刷動作を停止させることなく実行できるので、ジョブを効率良く印刷することができる。
しかしながら、上記画像形成システムにおいて、複数の紙種の用紙を印刷するジョブの実行中に用紙切れ等が発生した場合には、用紙補充作業等のユーザー作業が終了するまでの間、印刷動作を停止させなければならない。その結果、システムの生産性が低下してしまうという問題があった。また、複数の紙種の用紙を印刷するジョブを実行する場合において、最適なトレイの交換動作を決定することは容易ではなく、これもシステムの生産性の低下を招く原因となっていた。
そこで、システムの生産性の低下を回避するために、トレイの交換を効率的に行う技術が提案されている。例えば、特許文献1には、複数のトレイを有する画像形成装置において、1又は複数の種類の用紙をそれぞれ使用する複数の印刷ジョブを実行する際に、トレイと用紙紙種との複数の組み合わせからトレイ交換回数を反映した評価値に基づいて最適なトレイの利用スケジュールを決定する画像形成システムが記載されている。特許文献1に記載の画像形成システムによれば、ジョブの印刷途中での用紙交換の回数を少なくすることができる。
特開2013−20490号公報
しかしながら、特許文献1等に記載の従来の画像形成システムでは以下のような問題がある。すなわち、例えば、普通紙に厚紙を合紙するジョブを実行する場合においては、先に画像を形成した厚紙をインサーターにセットする作業や用紙補充等の作業が発生するが、これらの作業はユーザーやオペレータの習熟度によって差異があり、その習熟度に応じて作業時間も異なってくる。そのため、ユーザー等の作業時間の長さによっては、選択されたジョブの出力が他のジョブの出力よりも生産性が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザー等の作業が発生するジョブを実行する場合でも生産性の低下を防止することが可能な画像形成システムおよび画像形成装置を提供することにある。
本発明に係る画像形成システムは、ジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置により画像が形成された用紙に当該用紙とは異なる用紙を挿入して用紙束を作成する用紙搬送装置と、前記用紙搬送装置に関連したユーザー作業における作業時間を取得する制御部と、ジョブに含まれるユーザー情報と、当該ユーザー情報のユーザーにおける前記作業時間とが関連付けられて記憶されるテーブルと、を備え、前記制御部は、実行する前記ジョブに含まれるユーザー情報と、前記テーブルの前記ユーザー情報とが少なくとも一致する場合、当該ユーザー情報に関連付けられた前記作業時間を前記テーブルから取得すると共に、取得した前記作業時間と前記ジョブの出力時間との加算により算出した前記ジョブの完了時間を示す複数のスケジュールから特定のスケジュールを選択するものである。
前記作業時間には、挿入する前記用紙を前記用紙搬送装置にセットする時間が含まれる。前記作業時間には、挿入する前記用紙を前記用紙搬送装置にセットする際に当該用紙の通紙面の向きを合わせる時間が含まれる。前記作業時間には、前記用紙搬送装置にセットした前記用紙の情報を操作部において設定する時間が含まれる。
また、本発明に係る画像形成装置は、ジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により画像が形成された用紙に当該用紙とは紙種が異なる用紙を挿入して用紙束を作成する挿入部と、前記挿入部に関連したユーザー作業における作業時間を取得する制御部と、ジョブに含まれるユーザー情報と、当該ユーザー情報のユーザーにおける前記作業時間とが関連付けられて記憶されるテーブルと、を備え、前記制御部は、実行する前記ジョブに含まれるユーザー情報と、前記テーブルの前記ユーザー情報とが少なくとも一致する場合、当該ユーザー情報に関連付けられた前記作業時間を前記テーブルから取得すると共に、取得した前記作業時間と前記ジョブの出力時間との加算により算出した前記ジョブの完了時間を示す複数のスケジュールから特定のスケジュールを選択するものである。
本発明によれば、ジョブの実行中に発生するユーザーの作業時間を考慮して印刷パターンを選択するので、システムの生産性の低下を防止することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成システムの構成例を示す図である。 ジョブの構成例を示す図である。 紙間時間を説明するための図である。 印刷パターンA〜Jの構成例を示す図である。 ユーザー作業時間を含むジョブの構成例を示す図である。 画像形成システムの機能構成例を示すブロック図である。 ユーザー情報、用紙情報およびユーザー作業時間等を関連付けたテーブルの構成例を示す図である。 ユーザー作業時間を計測する場合における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 テーブルを作成する場合における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 最適なユーザー作業時間を選択する場合における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 最適な印刷パターンを選択する場合における画像形成システムの動作例を示すフローチャートである。 操作表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 操作表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 操作表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 操作表示部に表示される画面の表示例を示す図である。 操作表示部に表示される画面の表示例を示す図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上拡張されており、実際の比率と異なる場合がある。
[画像形成システム100の構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成システム100の構成の一例を示している。図1に示すように、画像形成システム100は、画像形成装置200と、インサーター機能を有する給紙装置(用紙搬送装置)300と、大容量スタッカー装置400,500とを備えている。画像形成装置200、給紙装置300および大容量スタッカー装置400,500は、用紙搬送方向Dに沿ってこの順番で接続されている。
画像形成装置200は、例えば電子写真方式の作像プロセスを利用した装置であり、操作表示部240と画像形成部210と給紙部220と定着部230とを有している。
操作表示部240は、液晶パネル等からなる表示装置と位置入力装置とが組み合わされたタッチパネルと数字キーや決定キー等を含む操作キーとを有している。操作表示部240は、ジョブのスケジュール画面やジョブにおける最適な印刷パターンを選択するための画面等を表示したり、これらの画面や操作キーで入力された選択情報や、紙種および坪量等の画像形成条件情報を受け付けたりする。
給紙部220は、給紙トレイ222,224,226を有している。給紙トレイ222,224,226には、各サイズや各紙種の用紙が収容される。本例では、用紙として、普通紙P1、坪量や表面特性等が異なる厚紙P2,P3が用いられる。給紙部220は、給紙トレイ222,224,226から用紙を一枚ずつ取り出して画像形成部210に搬送する。なお、画像形成装置200の用紙搬送方向Dの上流側に大容量給紙装置を接続し、この大容量給紙装置から用紙を供給するようにしても良い。
画像形成部210は、Y(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色に対応した、帯電部、露光部、現像部、クリーニング部および感光体ドラム(図示省略)等を有している。画像形成部210は、図示しないコンピュータ(図6参照)から送信されるジョブや装置本体の画像読取部により生成されたイメージデータに基づいて、搬送される用紙に所定の画像を形成する。なお、画像形成部210は、モノクロ画像を形成する構成であっても良い。
定着部230は、定着ローラー、加圧ローラー、加熱ローラーおよびベルト等から構成され、画像形成部210により画像が形成された用紙に対して加熱、加圧処理を施すことにより、画像を用紙に定着させる。定着処理された用紙は、用紙搬送方向Dの下流側に設けられた給紙装置300に搬送される。
給紙装置300は、3段のPI(ポストインサーター)トレイ322,324,326を含むPI給紙部320を有している。給紙装置300は、例えば、PIトレイ322,324,326にセットされた用紙を、画像形成装置200から搬送される用紙に対してページ順が揃うように挿入(合紙)し、後段の大容量スタッカー装置400,500に搬送する。なお、給紙装置300の代わりに上部にインサーターを取り付けた後処理装置を用いることもできる。
大容量スタッカー装置400は、装置本体から取り出し可能な台車付きスタッカー410を有している。給紙装置300から搬送される用紙は、大容量スタッカー装置400の台車付きスタッカー410上に排紙される。排紙後は、ユーザーにより台車付きスタッカー410が装置本体から取り出され、台車付きスタッカー410に排紙された用紙束がPI給紙部320にセットされる。本例では、大容量スタッカー装置400と同様の構成を有する大容量スタッカー装置500が、大容量スタッカー装置400の用紙搬送方向Dの下流側に接続されている。
続けて、上述した画像形成システム100において、普通紙P1と厚紙P2,P3を組み合わせた用紙束を作成するジョブJBを作成する場合について説明する。図2は、ジョブJBの構成の一例を示している。図2に示すように、ジョブJBでは、1ページ目を厚紙P2とし、2ページ目を普通紙P1とし、3ページ目を厚紙P3とし、普通紙P1に厚紙P2,P3を挿入して例えば2000部の用紙束を作成する。画像形成装置200の給紙トレイ222には普通紙P1がセットされ、給紙トレイ224には厚紙P2がセットされ、給紙トレイ226には厚紙P3がセットされる。
画像形成装置200は、図示しないコンピュータから印刷指令があると、給紙トレイ224から厚紙P2を順次取り出して画像を形成する。画像が形成された厚紙P2は、給紙装置300を経由して大容量スタッカー装置400に排紙される。設定枚数の印刷が完了したら、大容量スタッカー装置400から厚紙P2の用紙束が取り出され、給紙装置300のPIトレイ322にセットされる。
次に、画像形成装置200は、給紙トレイ226から厚紙P3を順次取り出して画像を形成する。画像が形成された厚紙P3は、給紙装置300を経由して大容量スタッカー装置500に排紙される。設定枚数の印刷が完了したら、大容量スタッカー装置500から厚紙P3の用紙束が取り出され、給紙装置300のPIトレイ324にセットされる。
ここで、厚紙P2,P3を普通紙P1よりも先にまとめて印刷する理由は、厚紙P2,P3の適正な定着温度から普通紙P1の適正な定着温度に切り替えるのに、それぞれ所定の温度切り替え時間を要し、厚紙P2,P3と普通紙P1をページ順に1度に出力した場合、温度切り替え時間分だけ生産性が下がってしまうためである。
次に、画像形成装置200は、給紙トレイ222から普通紙P1を順次取り出して画像を形成する。画像が形成された普通紙P1は、給紙装置300に搬送される。このとき、給紙装置300は、PIトレイ322,324から厚紙P2,P3を順に送り出し、搬送される普通紙P1に対してページ順が揃うように厚紙P2,P3を挿入(合紙)する。ページ順に揃うように合紙された厚紙P2,普通紙P1,厚紙P3は、この順で大容量スタッカー装置400等に排紙される。このようにして、図2に示す用紙束を作成することができる。
[紙間時間について]
図3(A)〜図3(G)は、各紙種における紙間時間の一例を示している。なお、以下では、普通紙P1の機械生産性を100ppm(page per minute)とし、厚紙P2の機械生産性を60ppmとし、厚紙P3の機械生産性を50ppmとする。また、紙間は、1枚目の用紙の先端が画像形成装置200の排紙口に到達してから、2枚目の用紙の先端が画像形成装置200の排紙口に到達するまでの時間とする。
図3(A)は、普通紙P1を連続印刷する場合であり、紙間は600msとなる。図3(B)は、厚紙P2を連続印刷する場合であり、紙間は1000msとなる。図3(C)は、厚紙P3を連続印刷する場合であり、紙間は1200msとなる。図3(D)は、普通紙P1を印刷した後に厚紙P2を印刷する場合であり、紙間は普通紙の紙間の600msに定着温度切替時間の700msを加えた1300msとなる。
図3(E)は、厚紙P2を印刷した後に普通紙P1を印刷する場合であり、紙間は厚紙P2の紙間の1000msに定着温度切替時間の840msを加えた1840msとなる。図3(F)は、普通紙P1を印刷した後に厚紙P3を印刷する場合であり、紙間は普通紙P1の紙間の600msに定着温度切替時間の1100msを加えた1700msとなる。図3(G)は、厚紙P3を印刷した後に普通紙P1を印刷する場合であり、紙間は厚紙P3の紙間の1200msに定着温度切替時間の1320msを加えた2520msとなる。
[印刷パターンの種類例]
図4は、図2に示したジョブJBにおける印刷パターンの種類の一例を示している。図4に示すように、ジョブJBにおいては、印刷パターンの組み合わせとして印刷パターンA〜Gの計10種類の印刷パターンがある。各印刷パターンA〜Jの出力時間は、普通紙P1、厚紙P2,P3の紙間および定着温度切替時間に基づいて決定される。以下に、代表して印刷パターンA,Fの出力時間について説明する。
印刷パターンAは、2000枚の厚紙P2に画像を形成するジョブJB1と、2000枚の厚紙P3に画像を形成するジョブJB2と、2000枚の普通紙P1に画像を形成して2000枚の厚紙P2,P3を挿入(合紙)するジョブJB3との3つジョブに分割されて構成される。ジョブJB1の出力時間は、厚紙P2に画像を形成する2000秒となる。ジョブJB2の出力時間は、厚紙P3に画像を形成する2400秒となる。ジョブJB3の出力時間は、普通紙P1に画像を形成する1200秒と、厚紙P2,P3を合紙(通紙)する2400秒と、の合計3600秒となる。したがって、印刷パターンAの合計の出力時間は、8000秒(≒133.3分)となる。
印刷パターンFは、2000枚の厚紙P3に画像を形成するジョブJB1と、2000枚の普通紙P1および厚紙P2に画像を形成して2000枚の厚紙P3を挿入するジョブJB2との2つのジョブに分割されて構成される。ジョブJB1の出力時間は、厚紙P3に画像を形成する2000秒となる。ジョブJB2の出力時間は、厚紙P2に画像を形成して次の普通紙P1の定着温度に切り替える1840×2000枚=3680秒と、普通紙P1に画像を形成して厚紙P2の定着温度に切り替える1300×2000枚=2600秒と、の合計6280秒となる。なお、厚紙P2を合紙する時間は、定着温度の切り替え時間に含まれる。したがって、印刷パターンFの合計の出力時間は、8680秒(≒144.7分)となる。
なお、印刷パターンの種類は、コンピュータ600からジョブJBが送信されたときに、想定される印刷パターンの組み合わせに基づいて決定しても良いし、出荷前等において想定されるジョブJBから予め複数の印刷パターンを用意しておいても良い。
[ジョブJBの構成例]
図5は、図4に示したジョブJBの印刷パターンAにおけるユーザー作業時間のタイミングを示している。図5に示すように、ユーザー作業時間は、ジョブJB1,JB2間と、ジョブJB2,JB3間の合計2回発生する。ユーザー作業としては、インサート処理を行う給紙装置300に関連した内容が挙げられ、例えば、ジョブJB1,JB2の出力が完了したときに、印刷した厚紙P2,P3の用紙束をPIトレイ322,324にセットする時間や、セットした厚紙P2,P3の画像形成面の向きを合わせる時間、セットした厚紙P2,P3の用紙情報を操作表示部240で入力する時間が挙げられる。さらに、ユーザー作業としては、ジョブJB2等で出力する用紙を補充する時間等も挙げられる。
[画像形成システム100の機能構成例]
図6は、画像形成システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、画像形成システム100は、システム全体の動作を制御する制御部50を備えている。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)52とROM(Read Only Memory)54とRAM(Random Access Memory)56とを有している。CPU52は、ROM54から読み出したソフトウェア(プログラム)をRAM56に展開して実行することにより、画像形成システム100の各部を制御し、ユーザー作業時間を考慮した最適な印刷パターンを選択する処理等を実行する。
なお、メイン制御を行う制御部50は、画像形成装置200に設けても良いし、給紙装置300や大容量スタッカー装置400,500に設けても良い。また、画像形成装置200、給紙装置300および大容量スタッカー装置400,500のそれぞれに制御部を設け、各制御部間において連動して制御を実行するようにしても良い。
制御部50には、画像形成部210と、給紙部220と、操作表示部240と、記憶部280と、ユーザー認証部290と、PI給紙部320と、通信部270とがそれぞれ接続されている。画像形成部210は、制御部50の制御に基づいて画像形成処理を行う。給紙部220は、制御部50の制御に基づいて給紙トレイ222等から用紙を取り出して搬送する。操作表示部240は、制御部50の制御に基づいて表示制御を行ったり、操作画面等で受け付けられた情報を制御部50に供給したりする。
記憶部280は、例えば不揮発性メモリやHDD(Hard disk drive)等から構成されている。記憶部280には、複数の紙種を用いたジョブJBの実行時に発生するユーザー作業時間を取得するためのテーブルTBが記憶されている。なお、テーブルTBについては後述する。
ユーザー認証部290は、例えば、カード読み取り機や生体認証装置から構成され、画像形成装置200に取り付けられている。カード読み取り機は、非接触ICカードがかざされると、非接触ICカードからユーザー情報を読み出して制御部50に供給する。生体認証装置は、ユーザーの指の静脈パターンを読み込んでユーザー認証を行うことでユーザー情報を制御部50に供給する。
また、制御部50には、LAN等のネットワークを介してパーソナルコンピュータ(以下、コンピュータという)600が接続されている。コンピュータ600は、操作部や表示部、演算部等を有しており、ユーザー操作に基づいて入力されたジョブJBを画像形成システム100の通信部270に送信する。通信部270は、通信インタフェースを備え、制御部50とコンピュータ600との間で画像形成に関するデータの双方向通信を行う。
[テーブルTBの構成例]
図7は、テーブルTBの構成の一例を示している。図7に示すように、テーブルTBは、ユーザー認証されたユーザー毎に設けられている。テーブルTBには、ジョブの実行時に発生するユーザー作業時間情報と、その実行するジョブにおけるユーザー情報、出力先情報、格納先情報、機械構成情報および用紙情報とがそれぞれ関連付けられて記憶される。
ユーザー情報とは、各ジョブJBを実行するユーザーを識別、特定するための情報である。例えば、ユーザー情報は、コンピュータ600の画面上でIDやパスワードを入力することにより取得したり、ユーザー認証部290での認証動作に基づいて取得したりする。なお、これらの認証技術を組み合わせてユーザー情報を取得するようにしても良い。
出力先情報とは、画像を形成した用紙を排紙する装置に関する情報である。本例では、出力先情報として、大容量スタッカー装置400(後処理1)、大容量スタッカー装置500(後処理2)等が設定される。格納先情報とは、挿入する用紙をセットするPI給紙部320に関する情報である。本例では、格納先情報として、PIトレイ322(PIトレイ1)、PIトレイ324(PIトレイ2)等が設定される。
機械構成情報とは、例えば画像形成装置200に接続される後処理装置の組み合わせや各装置の仕様等を含む情報である。機械構成情報を含めるのは、機械構成によってジョブの出力時間が異なり、これに伴い、用紙をPI給紙部320にセットする時間も異なってくるからである。用紙情報とは、ジョブJBで使用される用紙の設定情報である。本例では、用紙情報として、例えば通紙面(片面、両面)や紙種、坪量が設定される。ユーザー作業時間とは、複数に分割したジョブを実行する場合や、複数の紙種を用いたジョブを実行する場合に発生するユーザーの作業時間である。
[画像形成システム100の動作例(その1)]
図8は、ユーザー作業時間を計測する場合における画像形成システム100の動作の一例を示すフローチャートである。本例では、図5に示したジョブJB1,JB2,JB3に分割されたジョブJBを実行する場合について説明する。制御部50は、ROM54等のメモリから読み出したプログラムを実行することにより、図8のフローチャートに示す動作シーケンスを実行する。
図8に示すように、ステップS100で制御部50は、ユーザー認証部290により特定のユーザーが認証され、コンピュータ600からジョブJBの印刷指示があると、ジョブJBのうちまずジョブJB1の出力を開始する。制御部50は、給紙トレイ224等から取り出した厚紙P2に画像を印刷させた後、画像を印刷した厚紙P2を給紙装置300を経由して大容量スタッカー装置400に排紙させる。
ステップS110で制御部50は、ジョブJB1の出力が完了した否か、つまり、設定枚数の印刷が完了したか否かを判断する。制御部50は、例えば、搬送経路上に設けたセンサによる用紙枚数のカウント結果に基づいてジョブJB1の出力の完了を判断したり、ジョブJB1における印刷時間(搬送時間)からジョブJB1の出力の完了を判断したりする。制御部50は、ジョブJB1の出力が完了していないと判断した場合、ジョブJB1の出力状態を継続して確認する。一方、制御部50は、ジョブJB1の出力が完了したと判断した場合、ステップS120に進む。
ステップS120で制御部50は、ジョブJB1の出力が完了したと判断すると、ユーザー作業時間の計測を開始する。制御部50は、例えば、上述した用紙枚数のカウント結果や印刷時間の計測結果等に基づいてジョブJB1の出力の完了を判断したことをトリガーとしてユーザー作業時間の計測を開始する。ユーザーは、ジョブJB1の出力が完了すると、印刷した厚紙P2の用紙束を形成面の向きを合せてPIトレイ322にセットしたり、セットした厚紙P2(ジョブJB1)に関する用紙情報を操作表示部240やコンピュータ600で入力したりする。
ステップS130で制御部50は、ジョブJB2の出力を開始するタイミングとなったか、つまり、ジョブJB1の出力完了後のユーザー作業が終了したか否かを判断する。例えば、上述した制御部50は、厚紙P2の束のPIトレイ232へのセット等のユーザー作業が完了した場合や、操作表示部240でジョブJB2の出力の開始を示す「印刷開始ボタン」が選択された場合に、ジョブJB2の出力の開始タイミングであると判断する。制御部50は、ジョブJB2の出力の開始タイミングになっていないと判断した場合、ジョブJB2の出力の開始タイミングとなるまで待機する。一方、制御部50は、ユーザーの作業が終了し、ジョブJB2の出力の開始タイミングになったと判断した場合、ステップS140に進む。
ステップ140で制御部50は、ジョブJB2の出力の開始タイミングになると、ユーザー作業が終了したと判断してユーザー作業時間の計測を終了する。つまり、制御部50は、ジョブJB1の出力の完了時からジョブJB2の出力の開始時までの時間をユーザー作業時間として計測する。
ステップS150で制御部50は、計測したジョブJB1とジョブJB2との間に発生するユーザー作業時間を、認証されたユーザーのユーザー情報に関連付けて記憶部280に記憶する。制御部50は、ステップS100〜S150までの処理をジョブJB2の出力の完了後にも行い、ジョブJB2とジョブJB3との間に発生するユーザー作業時間を計測し、計測したユーザー作業時間を記憶部280に記憶する。なお、同一ユーザーの場合、習熟度等が直ちに変化することは少ないため、最初に計測したジョブJB1,JB2間のユーザー作業時間をジョブJB2,JB3間のユーザー作業時間として設定することもできる。
[画像形成システム100の動作例(その2)]
図9は、テーブルTBを作成する場合における画像形成システム100の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、ROM54等のメモリから読み出したプログラムを実行することにより、図9のフローチャートに示す動作シーケンスを実行する。
図9に示すように、ステップS200で制御部50は、ジョブJBの指示に伴って、ユーザー情報を取得する。制御部50は、例えば、コンピュータ600においてユーザー認証時に入力されるユーザー名およびパスワードに基づいてユーザー情報を取得したり、カード読み取り機により非接触ICカードを読み込むことでユーザー情報を取得したりする。
ステップS210で制御部50は、機械構成情報を取得する。機械構成情報は、例えばコンピュータ600から送信されるジョブJBに含まれる各種設定情報から取得しても良いし、ユーザー作業時間における操作表示部240でのユーザーの入力操作に基づいて取得しても良い。
ステップS220で制御部50は、用紙情報を取得する。用紙情報は、例えばコンピュータ600から送信されるジョブJBに含まれる用紙情報から取得しても良いし、ユーザー作業時間における操作表示部240でのユーザーの入力操作に基づいて取得しても良い。
ステップS230で制御部50は、取得したユーザー情報と機械構成情報と用紙情報と図8で取得したユーザー作業時間とを関連付けてテーブルTB(図7参照)を作成する。これにより、各ユーザーのジョブ毎に対応したテーブルTBを作成することができる。また、既に上述した全ての設定情報が一致するジョブがテーブルTBに記憶されている場合には、対応するユーザー作業時間情報を上書きするようにしても良い。
[画像形成システム100の動作例(その3)]
図10は、実行するジョブJBに対応した最適なユーザー作業時間を選択する場合における画像形成システム100の動作の一例を示すフローチャートである。制御部50は、ROM54等のメモリから読み出したプログラムを実行することにより、図10のフローチャートに示す動作シーケンスを実行する。
ステップS300で制御部50は、コンピュータ600から送信されるジョブJBに含まれる各種設定情報を取得する。各種設定情報は、操作表示部240から取得しても良い。各種設定情報には、ユーザー情報や、通紙面、紙種、坪量等の用紙情報、機械構成情報等が含まれている。
ステップS310で制御部50は、取得したジョブJBのユーザー情報と、一致するユーザー情報のテーブルTBがあるか否かを判断する。制御部50は、ジョブJBのユーザー情報とユーザー情報が一致するテーブルTBがないと判断した場合、ステップS400に進む。ステップS400で制御部50は、ジョブJBを実行するユーザーのテーブルTB(ユーザー作業時間)が存在しないので、ユーザー作業時間としてデフォルト値を設定する。デフォルト値としては、例えば5分である。
一方、制御部50は、ステップS310においてジョブJBのユーザー情報と一致するユーザー情報のテーブルTBがあると判断した場合、このテーブルTBを選択してステップS320に進む。
ステップS320で制御部50は、取得したジョブJBの出力先情報と、選択したテーブルTBの出力先情報とが一致するか否かを判断する。制御部50は、ジョブJBの出力先情報と選択したテーブルTBの出力先情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。
ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。例えば、出力先情報よりも優先順位が低い、格納先情報等の設定情報が一致している場合には、そのジョブのユーザー作業時間を取得する。
一方、制御部50は、ステップS320でジョブJBの出力先情報と選択したテーブルTBの出力先情報とが一致すると判断した場合、ステップS330に進む。ステップS330で制御部50は、実行するジョブJBの格納先情報と、選択したテーブルTBの格納先情報とが一致するか否かを判断する。
制御部50は、ステップS330において取得したジョブJBの格納先情報と選択したテーブルTBの格納先情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。
一方、制御部50は、ステップS330でジョブJBの格納先情報と選択したテーブルTBの格納先情報とが一致すると判断した場合、ステップS340に進む。ステップS340で制御部50は、実行するジョブJBの機械構成情報と、選択したテーブルTBの機械構成情報とが一致するか否かを判断する。
制御部50は、ステップS340において取得したジョブJBの機械構成情報と選択したテーブルTBの機械構成情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。
一方、制御部50は、ステップS340でジョブJBの機械構成情報と選択したテーブルTBの機械構成情報とが一致すると判断した場合、ステップS350に進む。ステップS350で制御部50は、実行するジョブJBの通紙面情報と、選択したテーブルTBの通紙面情報とが一致するか否かを判断する。
制御部50は、ステップS350において取得したジョブJBの通紙面情報と選択したテーブルTBの通紙面情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。
一方、制御部50は、ステップS350でジョブJBの通紙面情報と選択したテーブルTBの通紙面情報とが一致すると判断した場合、ステップS360に進む。ステップS360で制御部50は、実行するジョブJBの紙種情報と、選択したテーブルTBの紙種情報とが一致するか否かを判断する。
制御部50は、ステップS360において取得したジョブJBの紙種情報と選択したテーブルTBの紙種情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。
一方、制御部50は、ステップS360でジョブJBの紙種情報と選択したテーブルTBの通紙種情報とが一致すると判断した場合、ステップS370に進む。ステップS370で制御部50は、実行するジョブJBの坪量情報と、選択したテーブルTBの坪量情報とが一致するか否かを判断する。
制御部50は、ステップS370において取得したジョブJBの坪量情報と選択したテーブルTBの坪量情報とが一致しないと判断した場合、ステップS390に進む。ステップS390で制御部50は、選択されたテーブルTB内にジョブJBと同一の設定情報を有するジョブがないとして、実行するジョブJBに最も近い内容のジョブをテーブルTBから選択し、選択したジョブに関連付けられたユーザー作業時間を読み出して設定する。
一方、制御部50は、ステップS370でジョブJBの坪量情報と選択したテーブルTBの坪量情報とが一致すると判断した場合、ステップS380に進む。ステップS380で制御部50は、実行するジョブJBの各設定情報と、選択したテーブルTB内のジョブの各設定情報とが全て一致しているので、一致するジョブに関連付けられているユーザー作業時間を読み出て設定する。例えば、図7に示したように、実行するジョブJBの各設定情報とテーブルTBのジョブ1の各設定情報の全てが一致する場合、ジョブ1のユーザー作業時間である20分を読み出して設定する。
[画像形成システム100の動作例(その4)]
図11は、最適な印刷パターンを選択する場合における画像形成システム100の動作の一例を示すフローチャートである。図12〜図16は、印刷パターンの選択処理時において操作表示部240に表示される画面242の一例を示している。以下では、図2に示したジョブJBを実行する場合について説明する。制御部50は、ROM54等のメモリから読み出したプログラムを実行することにより、図11のフローチャートに示す動作シーケンスを実行する。
図11に示すように、ステップS500で制御部50は、コンピュータ600から送信されるジョブJBにおいて選択されている印刷パターンの出力時間を算出する。制御部50は、例えば図4に示す印刷パターンAが選択された場合、印刷パターンAの出力時間として133.3分を算出する。なお、各印刷パターンA〜Gの出力時間を予め算出して記憶部280等に記憶している場合には、記憶部280から印刷パターンA〜Gの出力時間を読み出して取得しても良い。また、印刷パターンは、ユーザーが選択しても良いし、制御部50が任意の印刷パターンを選択しても良い。
ステップS510で制御部50は、実行するジョブJBに対応したユーザー作業時間をテーブルTBから取得する。例えば、制御部50は、ジョブJBの印刷パターンAの各設定情報がテーブルTBのジョブ1の各情報と一致する場合、ユーザー作業時間として20分をテーブルTBから読み出す(図7参照)。これにより、ジョブJBの印刷パターンAにおけるユーザー作業時間は、ジョブJB1およびジョブJB2間のユーザー作業時間の20分と、ジョブJB2およびジョブJB3間のユーザー作業時間の20分とを加算した40分となる。
ステップS520で制御部50は、算出したジョブ出力時間とテーブルTBから読み出したユーザー作業時間とを加算し、印刷パターン全体のジョブ完了時間を算出する。本例では、ジョブ出力時間の133.3分とユーザー作業時間の40分とを加算し、印刷パターンAのジョブ完了時間として173.3分を算出する。
ステップS530で制御部50は、選択された印刷パターンのジョブ完了時間が、他の印刷パターンのジョブ完了時間を超えているか否かを判断する。例えば、制御部50は、選択された印刷パターンAのジョブ完了時間と、他の印刷パターンB〜Jのジョブ完了時間とを順番に比較していく。なお、他の印刷パターンB〜Jのジョブ完了時間は、リアルタイムの演算により求めても良いし、予め算出して記憶部280に記憶しておいても良い。
制御部50は、選択された印刷パターンのジョブ完了時間が、ジョブJBの他の印刷パターンのジョブ完了時間を超えていないと判断した場合、ステップS550に進む。ステップS550で制御部50は、選択された印刷パターンのジョブ完了時間が最も短くなるので、最初に選定された印刷パターンを継続して選択する。例えば、制御部50は、最初に印刷パターンFが選択されている場合、ジョブ完了時間が最も短くなるので印刷パターンFを継続して選択する。
一方、制御部50は、ステップS530において選択された印刷パターンのジョブ完了時間が他の印刷パターンのジョブ完了時間を超えると判断した場合、ステップS540に進む。例えば、他の印刷パターンが印刷パターンFである場合、印刷パターンFのジョブ完了時間はジョブ出力時間の144.7分とジョブJB1およびジョブJB2間のユーザー作業時間の20分とを加算した164.7分となる。そのため、この場合、制御部50は、印刷パターンAのジョブ完了時間が印刷パターンFのジョブ完了時間を超えると判断してステップS540に進む。
ステップS540で制御部50は、ジョブJBの出力時間を短縮することができる旨を操作表示部240に表示させてユーザーに通知する。図12に示すように、操作表示部240の画面242には、「ジョブの出力時間を短縮することができます 短縮しますか?」の文字が表示される。さらに、短縮の有無を選択するためのはいボタン244およびいいえボタン246がそれぞれ表示される。
ステップS560で制御部50は、ジョブJBのジョブ完了時間を短縮することが選択された否かを判断する。制御部50は、ジョブJBのジョブ完了時間を短縮することが選択された場合、つまり、図12に示した画面242においてはいボタン244が選択された場合、ステップS570に進む。
ステップS570で制御部50は、選択された印刷パターンのジョブ完了時間よりも短くなる印刷パターンを選択し、選択した印刷パターンを操作表示部240に表示させる。例えば、制御部50は、図4に示した印刷パターンB〜Jの中からジョブ完了時間が最も短くなる印刷パターンFを選択し、操作表示部240に印刷パターンFのスケジュールを表示させる。
図13に示すように、操作表示部240の画面242には、ジョブ完了時間が最も短くなる印刷パターンFのスケジュールバー248が表示される。スケジュールバー248は、ユーザー作業時間を含むジョブJBの出力開始から出力完了までの時間を模式的に示している。さらに、画面424には、選択された印刷パターンFを実行する場合に選択する印刷開始ボタン250と、印刷パターンFを元の印刷パターンAに戻す場合に選択する戻りボタン252とが表示される。画面242において戻りボタン252が選択されると、図14に示すように、最初に選択された印刷パターンAのスケジュールバー254および印刷開始ボタン256が表示された画面に切り替えられる。なお、選択された印刷パターンよりもジョブ完了時間が短くなる全ての印刷パターンを画面242に表示し、表示された複数の印刷パターンの中から特定(一つ)の印刷パターンをユーザーが選択するようにしても良い。
一方、制御部50は、ステップS560においてジョブJBのジョブ完了時間を短縮することが選択されない場合、つまり、図12に示した画面242においていいえボタン246が選択された場合、ステップS580に進む。例えば、ジョブ完了時間を短縮した場合に、その時間不在となってしまい、ユーザー作業を行うことができない場合等が挙げられる。
ステップS580で制御部50は、トレイ交換回数を減じることができる旨を操作表示部240に表示させてユーザーに通知する。これは、ユーザーがジョブ完了時間の短縮を希望しなくでも、ユーザー作業時間が長いユーザーにとっては、トレイ交換回数を少なくすることが望ましい場合があるからである。図15に示すように、操作表示部240の画面242には、「トレイの交換回数を変更することができます」の文字が表示される。さらに、印刷パターンAである場合、トレイ交換回数は2回となるため、トレイの交換回数を選択するためのボタンとして、1回を示すボタン258、0回を示すボタン260、変更なしを示すボタン262がそれぞれ表示される。
ステップS590で制御部50は、トレイ交換回数を減じることが選択されたか否かを判断する。制御部50は、トレイ交換回数を減じる旨が選択された場合、つまり、図15に示した画面242においてボタン258,260が選択された場合、ステップS600に進む。
ステップS600で制御部50は、選択されたボタンに対応したトレイ交換回数の印刷パターンを選択する。例えば、制御部50は、トレイ交換回数として0回を示すボタン260が選択された場合、図4に示した印刷パターンB〜Jの中から印刷パターンJを選択し、選択した印刷パターンJを操作表示部240に表示させる。図16に示すように、操作表示部240の画面242には、トレイ交換回数が0回の印刷パターンJのスケジュールバー264が表示される。さらに、画面424には、選択された印刷パターンJを実行する場合に選択する印刷開始ボタン266と、印刷パターンJを元の印刷パターンAに戻す場合に選択する戻りボタン268とが表示される。画面242において戻りボタン268が選択されると、図14に示したように、最初に選択された印刷パターンAのスケジュールバー254が表示された画面に切り替えられる。
一方、制御部50は、ステップS590において、トレイ交換回数を減じない旨が選択された場合、つまり、図15に示した画面242においてボタン262が選択された場合、ステップS550に進む。ステップS550において制御部50は、ジョブ完了時間の短縮およびトレイ交換回数の削減も選択されていないので、最初に選択された印刷パターンを継続して選択する。制御部50は、例えば、印刷パターンAである場合、選択された印刷パターンAを継続して選択する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ジョブJBの実行中に発生するユーザー作業時間を考慮して、複数の印刷パターンの中から最もジョブ完了時間の短い印刷パターンを選択するので、画像形成システム100の生産性の低下を防止することができる。また、ユーザーがジョブ完了時間の短縮を希望しない場合であってもトレイ交換回数の削減することをユーザーが希望する場合には、トレイ交換回数を削減した印刷パターンを選択する。これにより、ユーザーの作業時間を削減することができ、ユーザーの作業負担の軽減を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、実行するジョブJBに対応したユーザー作業時間をテーブルTBから読み出すので、各ユーザーの習熟度に応じた最適なユーザー作業時間に基づいて各ジョブのジョブ完了時間を算出することができる。これにより、より正確に各ユーザーに適合した印刷パターンを選択することができる。また、ユーザー情報、出力先情報、格納先情報、機械構成情報、通紙面情報、紙種情報および坪量情報の、ユーザー作業時間に与える影響度が大きい優先順で、ジョブJBに対応するユーザー作業時間情報を取得するので、より効率的かつ迅速にユーザー作業時間情報を得ることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
上記実施の形態で説明したジョブJBでは、挿入する用紙を画像形成装置200で先に印刷し、印刷した用紙をPI給紙部320にセットした後に分割した後続のジョブを実行する例について説明したが、これに限定されることはない。例えば、ジョブJBの実行前に、予め挿入する用紙に画像を印刷しておき、ジョブJBの実行時に予め印刷しておいた用紙をPI給紙部320にセットする等のユーザー作業を行い、その後、ジョブJBを実行するようにしても良い。具体的には、図5に示したジョブJBにおいて、ジョブJB1を事前に印刷しておく場合である。
また、上記実施の形態では、画像形成装置200に給紙装置300を接続した画像形成システム100について説明したが、これに限定されることはない。例えば、画像形成装置200と給紙装置300とを一体的に構成した装置(画像形成装置)の場合にも、本発明を適用することができる。具体的には、画像形成装置200の内部に上述したインサーター機能を有する給紙装置(挿入部)300を設けるようにしても良いし、装置本体の上部にインサーターを設けるようにしても良い。給紙装置300等は、画像形成部210よりも用紙搬送方向Dの下流側に配置する。なお、この装置の詳細な構成は、上述した画像形成システム100の画像形成装置200および給紙装置300と同様である。
さらに、上述した実施の形態の図9等で説明した画像形成システム100の動作の各実行順序は、前の処理の出力を後の処理で用いない限り、任意の順序で実現することができる。また、テーブルTBは、他の画像形成装置200で作成することもできる。また、作成したテーブルTBをコンピュータ600等に格納しておき、コンピュータ600からユーザー作業時間を読み出すようにしても良い。また、テーブルTBの設定情報は、上述した情報に限定されることはない。
50 制御部
100 画像形成システム
200 画像形成装置
210 画像形成部
300 給紙装置(用紙搬送装置)
JB ジョブ
P1 普通紙
P2,P3 厚紙

Claims (6)

  1. ジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置により画像が形成された用紙に当該用紙とは異なる用紙を挿入して用紙束を作成する用紙搬送装置と、
    前記用紙搬送装置に関連したユーザー作業における作業時間を取得する制御部と、
    ジョブに含まれるユーザー情報と、当該ユーザー情報のユーザーにおける前記作業時間とが関連付けられて記憶されるテーブルと、
    を備え、
    前記制御部は、実行する前記ジョブに含まれるユーザー情報と、前記テーブルの前記ユーザー情報とが少なくとも一致する場合、当該ユーザー情報に関連付けられた前記作業時間を前記テーブルから取得すると共に、取得した前記作業時間と前記ジョブの出力時間との加算により算出した前記ジョブの完了時間を示す複数のスケジュールから特定のスケジュールを選択する
    ことを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記制御部は、前記作業時間を含む前記ジョブの出力開始から出力完了までのスケジュールを表示部に表示させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記作業時間には、挿入する前記用紙を前記用紙搬送装置にセットする時間が含まれる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成システム。
  4. 前記作業時間には、挿入する前記用紙を前記用紙搬送装置にセットする際に当該用紙の通紙面の向きを合わせる時間が含まれる
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成システム。
  5. 前記作業時間には、前記用紙搬送装置にセットした前記用紙の情報を操作部において設定する時間が含まれる
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の画像形成システム。
  6. ジョブに基づいて用紙に画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により画像が形成された用紙に当該用紙とは紙種が異なる用紙を挿入して用紙束を作成する挿入部と、
    前記挿入部に関連したユーザー作業における作業時間を取得する制御部と、
    ジョブに含まれるユーザー情報と、当該ユーザー情報のユーザーにおける前記作業時間とが関連付けられて記憶されるテーブルと、
    を備え、
    前記制御部は、実行する前記ジョブに含まれるユーザー情報と、前記テーブルの前記ユーザー情報とが少なくとも一致する場合、当該ユーザー情報に関連付けられた前記作業時間を前記テーブルから取得すると共に、取得した前記作業時間と前記ジョブの出力時間との加算により算出した前記ジョブの完了時間を示す複数のスケジュールから特定のスケジュールを選択する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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