JP6562523B2 - 成型用金型の製造方法 - Google Patents
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前記母型は成形しようとする形状に整合する面を有する母型本体と、該母型本体の周縁に形成された鍔部とからなり、該鍔部には該母型本体の表面よりも内側に曲げられた屈曲面が設けられており、
前記溶射工程において該母型本体の表面のみならず、該屈曲面まで溶射皮膜を形成させることを特徴とする。
実施形態1は、革製品のシボ面を模したプラスチック成型品を製造するための金型を製造する方法である。以下詳述する。
・原型作製工程S1
成型しようとする形状と同じ形状を有する原型モデル1を作製する(図2参照)。この原型モデル1には、革製品等のシボ面を成形するための皮革1aが表面に貼り付けられている。原型モデル1の材料としては特に制限はないが、木やろう材や粘土等の加工しやすいものを用いることが好ましい。
図3(a)に示すように、皮革1aのシボ面が上側にくるように型枠容器2内に原型モデル1を置く。そして、型枠容器2内にシリコンゴムプレポリマー3を注いでから(図3(b))、電気加熱器内で加熱を行った後、自然放冷し、硬化したシリコンゴムからなる雌型4(図3(c))を取り出す。
そして図3(d)に示すように、雌型4を転写されたシボ面が上側にくるようにして補強型枠5に収容し、エポキシプレポリマーと硬化剤とを混合したエポキシプレポリマー組成物6を流し込む。
次に、母型7の表面をエタノールを染み込ました脱脂綿によって拭き取った後、アーク溶射を行う。アーク溶射の溶射材料はホワイトメタルや亜鉛系材料等を融点が300℃〜500℃のものを用いることができる。溶射を行う範囲は、図4に示すように、シボ面を有する母型本体7aの部分のみならず、母型本体7aの周縁に形成された鍔部7bにも行い、鍔部7bにおいて母型本体7aの表面よりも内側に向かう屈曲面7cにも溶射ノズル8を近づけて溶射する。こうして、シボ面を有する母型本体7a、鍔部7b及び屈曲面7cを抱きかかえるようにして、溶射皮膜9が形成される。溶射皮膜9の厚さは溶射皮膜9の様子を絶えず観察しながら適宜判断すればよいが、通常は1mm以上5mm以下が好ましい。
こうして溶射皮膜9が表面に形成された母型7を、図5(a)に示すように、型枠10内に溶射皮膜9が上側にくるように設置し、裏打ち用樹脂組成物11を上から充填した後、加熱炉内に入れて30〜60℃で2〜8時間加熱する(図5(b))。この裏打ち用樹脂組成物11はアルミ粒子が硬化剤入りのエポキシ樹脂プレポリマーに分散されている組成物であり、加熱によって硬化し、アルミ粒子同士がエポキシ樹脂で接着された多孔性の複合体となる性質を有している。
自然冷却後、型枠10を外してから加熱炉に入れ、200〜250℃に昇温し1〜5時間加熱する。この加熱により母型7は熱分解して脆くなる。その後、自然冷却し、熱分解で脆くなった母型7を掻き出して除去し、シボ面が正確に成形可能な金型13が完成する(図5(c))。
図6の(a)〜(d)に示すように、実施形態1で用いた母型7の鍔部7bの角を面取りしてもよい。母型に対して面取りをしておけば、屈曲面への溶射が斜め方向からとなるため、直角に屈曲している実施形態1の屈曲面7cへ溶射する場合に比べて溶射を行いやすく、しかも短時間で厚くすることができる。また、溶射皮膜の内部応力が鍔部7bの角に集中することなく分散されるため、溶射皮膜の剥がれをさらに防止することができる。
面取りの方法としては、母型7の鍔部7bの角を一面で面取りした屈曲面17cを設けたり(図6(a))、複数面で面取りしたり屈曲面27cを設けたり(図6(b))、Rを付けた屈曲面37cを設けたり(図6(c))することができる。また、図6(d)に示すように屈曲面47cをオーバーハングさせることも好ましい。こうであれば、溶射皮膜9が母型7からさらに剥がれ難くすることができる。また、図6(e)に示すように、鍔部7bに溝を彫って屈曲面57cを形成してもよい。
実施形態2は成型時に真空引きが可能な真空金型を製造する方法である。
実施形態2の製造方法では、図7に示すように、実施形態1の製造方法における溶射工程S4までを同様に行った後、貫通工程S41として、溶射層9に対して母型7にまで達する貫通孔9aをボール盤等を用いて多数設ける(図8参照)。その後に実施形態1の場合と同様に裏打ち工程S5及び脱型工程S6を行い真空金型23を得る。
こうして得られた金型は、図9で示すように、溶射層19の貫通孔19aが多孔性を有する裏打ち層22と接するため、成型時に裏打ち層22側から真空引きすることが可能となるため、より精密な成型品を製造することができる。
1…原型モデル,1a…皮革,4…雌型,7…母型(7a…母型本体,7b…鍔部,7c…屈曲面),9,19…溶射皮膜,19a…貫通,12,22…裏打ち層,13…金型,23…真空金型
Claims (4)
- 原型モデルを作製する原型作製工程と、
該原型モデルから雌型を作製する雌型作製工程と、
該雌型から母型を作製する母型作製工程と、
該母型の表面にアーク溶射によって融点が500℃以下の溶射材を溶射して溶射皮膜を形成する溶射工程と、
該溶射皮膜の表面に多孔性の裏打ち層を形成する裏打ち工程と、
該母型から該溶射皮膜を該裏打ち層とともに脱型する脱型工程と、を有する金型の製造方法であって、
前記母型は成形しようとする形状に整合する上面を有する母型本体と、該母型本体の周縁に形成され、該母型本体の上面から下方に向かって曲げられた屈曲面を有する鍔部とからなり、
前記溶射工程において該母型本体の上面のみならず、該鍔部の該屈曲面まで溶射皮膜を形成させることにより、該溶射皮膜は該母型を抱き込む形状とされることを特徴とする金型の製造方法。 - 前記鍔部の端部が面取りされることによって前記屈曲面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金型の製造方法。
- 前記溶射工程を行う前に前記母型の表面を有機溶剤によって脱脂する脱脂工程を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の金型の製造方法。
- 前記裏打ち工程を行う前に、前記溶射皮膜に複数の貫通孔を開ける貫通工程を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの金型の製造方法。
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