JP6560066B2 - 眼鏡フレームのテンプル角度調節構造、及び眼鏡フレーム用エンドピース - Google Patents
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Description
前記エンドピース1を、起立した金属製の板状部材から構成する一方、前記エンドピース1における長さ方向がテンプルと揃った部位に、板厚方向に屈曲した段差部11を設けると共に、この段差部11の段差面を形成している部位に、板幅方向に形成されたスリット状の切欠部S及びこの切欠部Sによって板幅の小さくなった細枠部11aを局部的に設けて、当該細枠部11aを変形させることにより、テンプルTの上下左右方向の角度を調節可能とした点に特徴がある。
本発明の実施例1について、図1〜図5に基いて説明する。なお同図において、符号Gで指示するものは、眼鏡フレームであり、符号Fで指示するものは、フロント枠である。また符号1で指示するものは、エンドピースであり、符号Tで指示するものは、テンプルである。
この実施例1では、図1及び図2に示すように、プラスチック製のフロント枠Fの両側に金属製のエンドピース1・1をそれぞれ固定し、更に各エンドピース1・1のフロント枠Fに固定していない側の端部に対して、左右のテンプルT・Tを回動自在にヒンジ連結して眼鏡フレームGを構成している。
なお上記フロント枠Fの形状については、本実施例ではフルリム型を採用しているがハーフリム型等を採用することもできる。またフロント枠Fの材質についても、本実施例ではリムとブリッジをポリイミド系樹脂から作製し、これに金属製のクリングス及び樹脂製の鼻パッドを付設して構成しているが、アセテート樹脂やポリアミド系樹脂等の他の樹脂材料や金属材料からフロント枠Fを作製することもできる。
また上記テンプルT・Tの材質については、本実施例では本体部分をポリイミド系樹脂から作製し、エンドピース1に連結するための金属製のヒンジ駒を基端部に付設して構成しているが、このテンプルTに関しても、上記フロント枠Fと同様、ポリアミド系樹脂等の他の樹脂材料や金属材料から作製することができる。
[1]エンドピースの基本形態と材質
一方、上記エンドピース1・1に関しては、図3(a)(b)に示すように、起立した金属製の板状部材から構成している。また本実施例では、エンドピース1の材料に工具による変形加工が容易に行える洋白を使用しているが、眼鏡フレームの材料として一般的に使用される材料であれば、純チタンやチタン合金、白金、金、銀、その他の合金等から選択して使用できる。
また、上記エンドピース1の中間部位(図1の状態において長さ方向がフロント枠Fの左右方向とほゞ直角を成す部位)には、板厚方向に屈曲した段差部11を設けている。なお本実施例では、板状部材をテンプルT・Tの内側方向に屈曲させて段差部11を形成しているが(図1参照)、テンプルT・Tの外側方向に板状部材を屈曲させてエンドピース1の段差部11を形成することもできる(図示せず)。
また更に、上記エンドピース1の段差部11において段差面を形成している部位には、図3(a)(b)に示すようにスリット状の切欠部Sを板幅(上下)方向に形成して、この切欠部Sの上側に板幅の小さくなった細枠部11aを設けている。なお本実施例では、上記切欠部Sを段差面の下側に形成しているが、切欠部Sを段差面の上側または上下両方に形成して細枠部11aを形成することもできる(図示せず)。また細枠部11aの板幅に関しては、他の部分の板幅の二分の一以下となるようにするのが好ましい。
また本実施例では、図3(a)(b)に示すように、エンドピース1の外側面に断面凹型の縦溝部Dを設けると共に、この縦溝部Dの前側(フロント枠Fに固定する側)の段差面を形成している部位に、切欠部S及び細枠部11aを設けている。これにより、縦溝部Dの後側(テンプルTに連結する側)の段差部によって切欠部Sが見え難くなるため、見栄えの良い外観に仕上げることができる。
また、上記エンドピース1・1の板厚に関しては、変形加工が可能な範囲で適宜設計することができるが、本実施例のように縦溝部Dを形成する場合には、図3(a)に示すように、エンドピース1における縦溝部Dの後側の板厚を前側の段差部11の板厚よりも大きくすることによって、エンドピース1に荷重を加えた際に細枠部11aのみを変形させ易くすることができる。
そしてまた、上記エンドピース1のテンプルTに対する取付け構造に関しては、図3(a)(b)に示すように、エンドピース1の一端部に雌型のヒンジ駒12を設けて、これをテンプルTの雄型のヒンジ駒と回動軸で連結することによってエンドピース1をテンプルTに取り付けている。ちなみに、このエンドピース1に設けるヒンジ駒12の雄雌型や駒の枚数は、採用するヒンジ構造に合わせて自由に変更できる。
他方、上記エンドピース1のフロント枠Fに対する取付け構造に関しては、本実施例では、まず図3(a)(b)に示すように、エンドピース1の基端側(ヒンジ駒12が設けられていない側の端部)に段差部11と同じ板厚方向に屈曲した屈曲端部13を設けている。なおエンドピース1の屈曲端部13の長さは、段差部11の凹みよりも大きくすることが望ましい。
次に本実施例の眼鏡フレームGの前傾角調節方法について説明すると、まずエンドピース1に対しヤットコ等の工具を用いて上下方向の曲げ荷重を掛けることにより、段差部11の細枠部11aを捻り変形させる。これにより、図5に示すように、フロント枠Fに対するテンプルTの上下方向の傾きを調節することができるため、眼鏡装着時のフロント枠Fの前傾角を任意に調整することが可能となる。
次に眼鏡フレームGの左右テンプルの開き角度の調節方法について説明すると、エンドピース1に対し、工具を用いて段差部11を軸にエンドピース1を板厚方向(左右方向)に屈曲させる。これにより、左右テンプルの開き角度を調節して左右テンプル間の幅を着用者の顔幅に合うように調整できる。
11 段差部
11a 細枠部
12 ヒンジ駒
13 屈曲端部
G 眼鏡フレーム
F フロント枠
H 細孔部
D 縦溝部
S 切欠部
B 止着部材
Claims (5)
- フロント枠(F)の両側に左右テンプル(T)(T)がエンドピース(1)(1)を介して連結された眼鏡フレームのテンプル角度調節構造であって、
前記エンドピース(1)が、起立した金属製の板状部材から構成されている一方、前記エンドピース(1)における長さ方向がテンプル(T)と揃った部位には、板厚方向に屈曲した段差部(11)が設けられると共に、この段差部(11)の段差面を形成している部位には、板幅方向に形成されたスリット状の切欠部(S)及びこの切欠部(S)によって板幅の小さくなった細枠部(11a)が局部的に設けられて、当該細枠部(11a)を変形させることにより、テンプル(T)の角度が調節可能であることを特徴とする眼鏡フレームのテンプル角度調節構造。 - エンドピース(1)の外側面に縦溝部(D)が設けられると共に、当該縦溝部(D)の前側の段差面を形成している部位に、切欠部(S)及び細枠部(11a)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の眼鏡フレームのテンプル角度調節構造。
- エンドピース(1)における縦溝部(D)の後側の板厚が前側の段差部(11)の板厚よりも大きくなっていることを特徴とする請求項2記載の眼鏡フレームのテンプル角度調節構造。
- エンドピース(1)の一端側に、段差部(11)と同じ板厚方向に屈曲した屈曲端部(13)が設けられて、当該屈曲端部(13)をプラスチック製フロント枠(F)の左右両側の端面に形成された細孔部(H)に挿入した状態で、エンドピース(1)がフロント枠(F)に固定されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の眼鏡フレームのテンプル角度調節構造。
- フロント枠(F)の両側に固定して使用される眼鏡フレーム用エンドピースであって、
エンドピース本体が、板厚方向に屈曲した段差部(11)を有する金属製の板状部材から構成されると共に、前記段差部(11)の段差面を形成している部位に、板幅方向に形成されたスリット状の切欠部(S)及びこの切欠部(S)によって板幅の小さくなった細枠部(11a)を設けて構成されていることを特徴とする眼鏡フレーム用エンドピース。
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