JP6767555B1 - 子供用メガネ及び子供用メガネの製造方法 - Google Patents

子供用メガネ及び子供用メガネの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィッティングが容易であるとともに、子供の耳に掛けた場合であっても、優しくフィットし、更には耐久性に優れた子供用メガネ及びその製造方法を提供する。【解決手段】少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するとともに、結合してなる子供用メガネ及びその製造方法であって、モダンの側面形状が、所定の空間部を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状の湾曲部を備えており、かつ、第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、子供用メガネ及び子供用メガネの製造方法に関する。
特に、使用者である幼児を含む子供(以下、単に、子供と表現する場合がある。)の顔の形状や大きさ等に合わせて、フィッティングすることが容易であるとともに、使用者である子供の耳に掛けた場合であっても、優しくフィットする子供用メガネ及び子供用メガネの製造方法に関する。
近年、幼児を含む子供の弱視対策等のために、所定レンズを含む子供用メガネ(眼鏡)による矯正や治療が行われている。
そして、使用者である子供の掛け心地性を向上させた子供用メガネや、ツル等の長さが調整可能な子供用メガネが各種提案されている。
例えば、快適な掛け心地を維持するとともに、形状の調整が容易であって、耳介の形状に万能的に一致させることが可能な眼鏡の先セル部(モダン)が提案されている(特許文献1参照)。
より具体的には、図7に示すように、眼鏡の先セル部101において、所定の間隔(D)をおいて配置される、湾曲した弾性変形可能な第1部材110及び第2部材120から形成されている。
そして、2つの弾性変形可能な部材のうち、直接耳に接触する第2部材120が、第1部材110よりも柔軟性、伸縮性に富むという特徴を有する眼鏡の先セル部101である。
また、成長過程にある子供用ネガネとして用いることができる、使用者の頭部当接部に応じて、テンプル長さの調整が可能な眼鏡用テンプルも提案されている(特許文献2参照)。
より具体的には、図8に示すように、テンプル206の鎧側部分204を、使用者の頭部と当接するモダン208bで被覆したテンプル206において、被覆状態を任意に変更すべく、テンプル206のサイドにおいて、長さ調整を可能とするスライド穴216が設けてある眼鏡用テンプル200である。
特開2008−310062号公報(特許請求の範囲等) 特開2007−47283号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に開示された眼鏡では、眼鏡の先セル部(モダン)につき、弾性変形可能な第1部材及び第2部材から形成し、かつ、直接耳に接触する第2部材が、第1部材よりも柔軟性、伸縮性に富むという点には考慮しているものの、第1部材に、塑性変形する芯材を挿入することまでは、考慮していなかった。
すなわち、眼鏡の先セル部(モダン)を、弾性変形材料のみから構成しているため、事実上、所定形状や所定場所に保持することはできなかった。
また、2つの弾性変形可能な部材を用いて、モダンを製造するものの、所定金型等を用いても、安定的に製造することができなかった。
しかも、かかるモダンに付加される力によって、第1部材及び第2部材が、容易に破損しやすく、耐久性に極めて乏しいという問題も見られた。
また、特許文献2に開示された眼鏡用テンプルでは、テンプルの鎧側部分を使用者の頭部と当接するモダンで被覆したテンプルにおいて、所定の長さ調整は可能であったが、眼鏡の先セル部(モダン)を、所定形状や所定場所に保持することはできなかった。
したがって、対象メガネを子供、特に、幼児に適用させた場合に、所定場所から容易にはずれてしまうなどの問題も見られた。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力した結果、モダンの第1の湾曲部を任意に曲げられて、所定形状や所定場所に保持することができ、また、第2の湾曲部を利用し、子供の耳に優しく掛けることができ、長時間掛けたような場合であっても、耳等が痛くならないことを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、幼児を含む子供の顔に合わせてフィッティングが容易であるとともに、子供の耳に掛けた場合であっても、使用感に優れ、しかも、耐久性に優れた子供用メガネ及びそのような子供用メガネを安定的に製造する方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するとともに、それらを結合してなる子供用メガネであって、モダンの側面形状として、所定の空間部を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状の湾曲部を備えており、かつ、第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されていることを特徴とする子供用メガネが提供され、上述した問題を解決することができる。
すなわち、本発明の子供用メガネによれば、塑性変形する芯材が、モダンにおける第1の湾曲部に挿入されていることによって、当該第1の湾曲部を利用し、任意の形状に曲げられて、所定形状や所定場所で固定することができる。
したがって、子供の顔の形状や大きさ等に合わせて、子供用メガネのフィッティングを極めて容易に行うことができる。
それとともに、弾力性の高い第2の湾曲部を利用して、子供用メガネを子供の耳に掛けることができるため、使用者である子供が長時間掛けたような場合であっても、優しくフィットして、耳が痛くならない子供用メガネを提供することができる。
その上、第1の湾曲部の内部に、塑性変形する芯材が挿入されていることから、モダンにおける機械的強度や耐久性等が著しく向上し、それが無い場合と比較して、第1の湾曲部及び第2の湾曲部を含むモダンの耐久性等を飛躍的に伸ばすことができる。
また、本発明の子供用メガネを構成するにあたり、モダンの先端部に、側面形状が、円形、楕円形、多角形、異形の少なくとも一つの固定部を有しており、当該固定部の内部まで、塑性変形する芯材が挿入されていることが好ましい。
このように第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材を挿入した構成によって、子供用メガネを外した場合であっても、モダンの先端部を利用して、机やテーブル等の上に、安定的に載置することができる。
また、第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材を挿入するにあたり、かかるモダンの先端部における固定部を挿入箇所の目安として、正確に入れることができる。
その上、かかるモダンの先端部における固定部は、第1の湾曲部と、第2の湾曲部と、が接触固定される場所であって、これらの耐久性を飛躍的に伸ばすことができる。
また、本発明の子供用メガネを構成するにあたり、塑性変形する芯材が、ステンレス、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銅、鉄、青銅の少なくとも一つの金属材料を含んで構成されていることが好ましい。
このように構成することによって、第1の湾曲部の内部に対して、所定硬さを有し、塑性変形する芯材を容易に挿入、例えば、樹脂成形によって、所定位置に正確に挿入することができる。
しかも、これらの芯材であれば、幅広い直径の芯材であっても入手が容易であることから、経済的にも有利であり、その上、比較的軽量で、耐久性や耐腐蝕性等にも優れているという利点がある。
また、本発明の子供用メガネを構成するにあたり、ゴム弾性樹脂が、熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
このように構成することによって、金型成形等を用いた樹脂成形によって、熱可塑性エラストマーに由来したモダンを容易かつ精度良く形成し、かつ、その内部の所定位置に対して、塑性変形する芯材を更に正確に挿入することができる。
それとともに、室温では、弾力性が高い熱可塑性エラストマーを利用して、子供用メガネを長時間掛けたような場合であっても、優しくフィットして、耳が更に痛くならない子供用メガネを提供することができる。
また、本発明の子供用メガネを構成するにあたり、ツルに、複数の穴又は溝が長手方向に等間隔に形成してあって、当該等間隔の穴又は溝を介して、ツル及びモダンの相対位置を、モダンを貫通する固定部材によって決定する長さ調節機構を設けることが好ましい。
このように構成することによって、子供の成長とともに、メガネの大きさを変えることができ、また、多くの子供の顔の形状や大きさに、適切に対応することもできる。
また、本発明の別の態様は、少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するするとともに、結合してなる子供用メガネの製造方法であって、下記工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする子供用メガネの製造方法である。
(1)所定の空間部を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部形成箇所及び第2の湾曲部形成箇所を備えており、かつ、第1の湾曲部形成箇所の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されている直線状又は非直線状の粗モダンを形成する工程
(2)得られた直線状又は非直線状の粗モダンに所定応力を付加して、芯材を塑性変形させ、側面形状を、所定の空間部を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状に塑性変形させる工程
(3)フロント及びツルを別途準備する工程
(4)塑性変形させてなるモダンと、フロントと、を、ツルを介して結合させ、子供用メガネとする工程
したがって、工程(1)〜(4)によって、子供用メガネを製造し、その第1の湾曲部を利用し、任意に曲げられて、そこで固定することができる。
よって、子供の顔に合わせてなるフィッティングが容易で、かつ、第2の湾曲部を利用し、長時間メガネを掛けたような場合であっても、優しくフィットして、痛くならない子供用メガネを効率的に提供することができる。
その上、第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材を挿入することによって、機械的強度等が著しく向上し、結果として、第1の湾曲部及び第2の湾曲部を含むモダンの耐久性を飛躍的(例えば、損傷等せずに、使用可能な期間を6倍〜10倍)に伸ばすことができる。
また、本発明の子供用メガネの製造方法を実施するにあたり、少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するするとともに、結合してなる子供用メガネの製造方法であって、上記工程(4)の前に、下記工程(5)を含むことが好ましい。
(5)ツルに、複数の穴又は溝が長手方向に等間隔に形成してあって、当該等間隔の穴又は溝を介して、ツル及びモダンの相対位置を、モダンを貫通する固定部材によって決定する長さ調節機構を設ける工程
このように製造することによって、子供の成長とともに、メガネの大きさを変えることができ、また、多くの子供の顔の形状や大きさに、対応する子供用メガネを、より安定的に製造することができる。
また、本発明の子供用メガネの製造方法を実施するにあたり、工程(1)の前に、塑性変形する芯材を、300〜800℃で焼鈍する工程を含むことが好ましい。
このように塑性変形する芯材を加熱及び焼鈍することによって、任意の固さに調整することができる。
したがって、塑性変形可能であって、かつ、適度な固さの芯材によって、子供の顔に対するフィッティングが更に容易になり、しかも、機械的強度等が著しく向上し、結果として、第1の湾曲部及び第2の湾曲部を含むモダンの耐久性を飛躍的に伸ばすことができる。
図1(a)〜(b)は、それぞれ子供用メガネにおける芯入りモダンを説明するために供する図である。 図2は、子供用メガネの正面側を説明するために供する図である。 図3は、子供用メガネの背面側を説明するために供する図である。 図4は、子供用メガネの平面側を説明するために供する図である。 図5は、子供用メガネの底面側を説明するために供する図である。 図6(a)〜(d)は、子供用メガネの製造方法の一例を説明するために供する図である。 図7は、従来のメガネを説明するために供する図である(その1)。 図8は、従来のメガネを説明するために供する図である(その2)。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1に示すように、少なくともフロント12と、ツル14(テンプル)と、モダン30と、を有するとともに、結合してなる子供用メガネ10であって、モダン30の側面形状として、所定の空間部36を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部34及び第2の湾曲部38を有する三日月状の湾曲部を備えており、かつ、第1の湾曲部34の少なくとも内部に、塑性変形する芯材32が挿入されていることを特徴とする子供用メガネ10である。
なお、図2〜図5にも、子供用メガネ10の正面側、背面側、平面側、底面側を、それぞれ示す態様を示し、それらを適宜参照して、子供用メガネ10の実施態様を具体的に説明する。
1.モダン(耳掛け)
(1)形態1
図1等に示すように、モダン30は、それを側方から視認した場合に、所定の直線部分(ツルと結合予定)とともに、側面形状として、所定の空間部36を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部34及び、それより下方に位置する第2の湾曲部38を備えてなる三日月状の湾曲部分を、有している。
そして、モダン30における第1の湾曲部34の少なくとも内部に、塑性変形する芯材32が挿入されていることを特徴とする。
すなわち、かかるモダン30を備えた子供用メガネ10によれば、塑性変形する芯材32を含む第1の湾曲部34を利用し、任意形状に変形することができる。したがって、所定形状や所定位置にモダン30を容易かつ安定的に保持できることから、子供用メガネ10子供の顔に合わせること、いわゆるフィッティングが極めて容易である。
それとともに、主として、子供用メガネ10のモダン30を構成する、ゴム弾性樹脂に由来し、かつ、三日月状の空間部36の相互作用によって、極めて弾力性に富んだ、第2の湾曲部38を利用し、それを子供の耳に掛けることができる。
したがって、長時間掛けたような場合であっても、優しくフィットして、位置ずれが起こりにくく、子供の耳が痛くならない効果、すなわち、優れた使用感を得ることができる。
その上、モダン30における第1の湾曲部34の内部に塑性変形する芯材32によって、機械的強度等が著しく向上するという効果を得ることができる。
したがって、塑性変形する芯材が無い場合には、モダン30における第1の湾曲部34等が、1月程度で劣化、損傷するのに対して、第1の湾曲部34及び第2の湾曲部38を含むモダン30の耐久性を、例えば、10倍以上に飛躍的に伸ばすことができる。
(2)形態2
また、図1等に示すように、モダン30は、それを側方から視認した場合に、側面形状が、所定の空間部36を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部34及び、それより下方に位置する第2の湾曲部38を備えてなる三日月状の湾曲部分以外に、直線部分を有していることが好ましい。
この理由は、かかる直線部分を利用して、所定孔を形成し、後述するツル(テンプル)を挿入して、固定することが容易なためである。
すなわち、かかる直線部分に、後述する長さ調整部材として、等間隔に形成した複数の穴又は溝、及びそれと係合する固定部材を設けて、メガネの大きさ等を変えることができる。
(3)固定部
また、図1等に示すように、第1の実施形態の子供用メガネ10によれば、モダン30の先端部に、側面形状が、円形、楕円形、多角形、及び異形の少なくとも一つの固定部40を有しており、しかも、当該固定部40の内部まで、塑性変形する芯材32が挿入されていることが好ましい。
この理由は、このように第1の湾曲部34のみならず、固定部40の内部まで、塑性変形する芯材32を挿入した構成によって、子供用メガネ10を外した場合に、モダン30の先端の固定部40を利用して、安定的に載置することができるためである。
なお、図1等に示す子供用メガネ10においては、好適な固定部40の態様として、側面から見た場合に、周囲に所定幅の縁や、内部に糸通しがあるボタンを模した形状とし、装飾効果や固定効果を向上させている。
また、このように、先端に所定の固定部40を設けることによって、第1の湾曲部34の内部に塑性変形する芯材32を挿入するにあたり、かかるモダン30の先端部における固定部40を挿入箇所の目安として、正確な位置に挿入することができるためである。
その上、かかるモダン30の先端部における固定部40は、第1の湾曲部34と、第2の湾曲部38とが接続固定される個所であって、これらの湾曲部34、38を含むモダン30の耐久性を飛躍的に伸ばすことができるためである。
(4)芯材の構成材料
また、第1の実施形態の子供用メガネによれば、塑性変形する芯材における構成材料の種類は特に制限されるものではないが、典型的には、ステンレス、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銅、鉄、青銅の少なくとも一つの金属材料を含んで構成されていることが好ましい。
この理由は、芯材をこのような金属材料から構成することによって、第1の湾曲部の内部や固定部に対して、塑性変形する芯材を、金型を用いた樹脂成形等によって、容易かつ正確な位置に挿入することができるためである。
しかも、これらの芯材であれば、幅広い直径の芯材であっても入手が容易であって取り扱いが容易になるばかりか、比較的軽量で、安価で、耐久性にも優れているためである。
なお、芯材の構成材料は、上述した金属材料単体に限らず、塑性変形の程度や表面の滑り性等を制御すべく、セラミックや樹脂等の混合成形品であっても良く、あるいは、セラミックや樹脂等の被覆や、逆に、上述した金属材料の被覆を有する被覆成形品であっても良い。
また、芯材の構成材料として、上述した金属材料の中でも、チタンやチタン合金であることが好ましく、特に、βチタンやβチタン合金がより好ましい。
この理由は、βチタンやβチタン合金等のチタン等であれば、応力−歪曲線の降伏点(降伏点が明確に得られない場合には、0.2%耐力の値とする。以下同様である。)の調整が容易なためである。
したがって、人間による、あるいは、機械的な所定応力の付加によって、容易に塑性変形し、かつ、極めて耐久性や耐腐蝕性も高いためである。
また、芯材における塑性変形する目安としては、応力−歪曲線の降伏点(0.2%耐力)が、所定形状(例えば、円相当径0.6〜1.2mmの線材又は厚さ150〜500μの箔)の芯材構成材料において、それぞれ350N/mm2以下であることが好ましい。
この理由は、かかる歪−応力曲線の降伏点(0.2%耐力)が350N/mm2を超えた値になると、相当の応力を付加しないと、塑性変形しにくくなる場合があり、子供用メガネのフィッティングが困難となる場合があるためである。
したがって、芯材構成材料における塑性変形可能な判断目安として、所定形状において、歪−応力曲線の降伏点を10〜300N/mm2の範囲内の値であることがより好ましく、50〜250N/mm2の範囲内の値であることが更に好ましい。
なお、塑性変形の程度は、上述したように、応力−歪曲線の降伏点(0.2%耐力)から正確に判断することができるが、簡易的には、大人の人が、モダンの端部に力を加えて、それが変形し、かつ、元に戻らなければ、塑性変形する芯材が挿入されていると判断することができる。
(5)芯材の円相当径
また、塑性変形する芯材の円相当径(φ)を0.2〜3mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、芯材の円相当径が0.2mm未満の値になると、芯材の機械的強度(曲げ強度)が低下し、第1の湾曲部の形状保持性が著しく低下したり、製造時の挿入性が著しく低下したりする場合があるためである。
一方、芯材の円相当径が3mmを超えると、芯材の機械的強度が過度に増加し、第1の湾曲部の所定形状に塑性変形させること自体が著しく低下したり、第1の湾曲部の中心位置に保持するのが困難となったりする場合があるためである。
したがって、モダンにおける第1の湾曲部に挿入して、塑性変形させる芯材の円相当径(φ)を0.5〜2mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.6〜1.2mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(6)芯材の長さ
また、塑性変形する芯材の長さ(L)は、モダンの全体長さを考慮して決めることが好ましいが、通常、モダンの長さを100%としたときに、50〜80%の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる芯材の長さが50%未満の値になると、第1の湾曲部の形状保持性が著しく低下したり、製造時の挿入性が著しく低下したりする場合があるためである。
一方、かかる芯材の長さが80%を超えると、第1の湾曲部の所定形状に塑性変形させること自体が低下したり、第1の湾曲部の中心位置に保持するのが困難となったりする場合があるためである。
したがって、モダンにおける第1の湾曲部に挿入して、塑性変形させる芯材の長さを、モダンの長さ(直線部長さ+曲線部長さ)を100%としたときに、55〜75%の範囲内の値とすることがより好ましく、60〜70%の範囲内の値とすることが更に好ましい。
なお、第1の湾曲部に挿入して塑性変形させる芯材の長さを、子供用メガネの場合、具体的に、50〜120mmの範囲内の値とすることが好ましく、60〜100mmの範囲内の値とすることがより好ましく、70〜90mmの範囲内の値とすることが更に好ましい。
(7)ゴム弾性樹脂
また、第1の実施形態の子供用メガネによれば、ゴム弾性樹脂の種類は特に制限されるものでないが、所定温度以上に加熱することによって流動し、室温等になれば、ゴム的性質を示す、熱可塑性エラストマーであることが好ましい。
この理由は、このように構成することによって、金型成形等を用いた樹脂成形によって、モダンを形成し、かつ、その内部の所定位置に対して、塑性変形する芯材を更に容易かつ精度良く挿入することができるためである。
したがって、熱可塑性エラストマーとしては、SBS樹脂、SB樹脂、水添SBS樹脂、水添SB樹脂、SBES樹脂、SIS樹脂、SI樹脂、水添SIS樹脂、水添SI樹脂、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレン系熱可塑性エラストマー)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの少なくとも一つを挙げることができる。
特に、ゴム弾性樹脂が、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーであれば、成形する際の金型内の耐熱性や流動性、あるいは着色性の制御等が更に容易なことから好適な構成材料である。
(8)長さ調整部材
また、第1の実施形態の子供用メガネによれば、図1等に示すように、長さ調整部材23として、所定のモダン30に装着するツル14に、複数のネジ穴20や、所定幅の溝が長手方向に等間隔に形成してあることが好ましい。
そして、長さ調整部材23の一部として、当該等間隔のネジ穴20等を介して、ツル14及びモダン30の相対位置を、モダン30を貫通する固定部材(長さ調節用ネジや接着剤等)22によって、ツル14の長さ(露出長さ)を変更可能としてあることが好ましい。
この理由は、このような長さ調節機構を設けることによって、子供の成長等に起因して、メガネの大きさ、特に、ツルの長さを変えることができ、また、多くの子供の顔の形状や大きさに対応して、更に容易にフィッティングすることができるためである。
よって、鉛直方向に確実に固定できることから、図1等に示すように、長さ調整部材23における複数のネジ穴20や所定幅の溝を、ツル14の側面に設けて、それを利用して、側面側から、固定部材22を係合させて、ツル14の長さ(露出長さ)を変更可能としてあることが好ましい。
但し、製造方法の容易さ等を考慮して、長さ調整部材における複数のネジ穴や所定幅の溝は、ツルの側面に設けて、それを利用して、側面側から、固定部材を係合させて、ツルの長さ(露出長さ)を変更可能とすることも可能である。
2.フロント
(1)形態
図1等に示すフロント12は、一対の所定レンズ13を保持するための部材であって、その形態については特に制限されるものでなく、公知の形態とすることが好ましい。
したがって、典型的には、図2等に示すように、子供の顔や目に対応させて、例えば、二つの円形、楕円形、四角形等の個別フレーム12a、12bが並列させて二個配列してあり、その間を、ブリッジ12cによって、一体的に連結してあることが好ましい。
(2)構成材料
また、フロントの構成材料(主剤)は特に制限されるものではないが、セルロイド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノキシ樹脂等の少なくとも一つが挙げられる。
特に、機械的強度、軽量性、装飾性(着色性)、経済性等を考慮すると、フロントの構成材料(主剤)としては、セルロイド樹脂やポリエステル樹脂がより好ましく、セルロイド樹脂が最も好ましいと言える。
なお、フロントの構成材料中に、各種目的や用途に応じて機械的強度、軽量性、耐久性等を調整すべく、所定量の各種フィラー、各種繊維材料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、難燃剤、着色剤、帯電防止等の少なくとも一つを配合することも好ましい。
例えば、各種フィラーとして、金属フィラーや金属酸化物フィラーを、全体量の0.01〜1重量%の範囲で配合することによって、メガネの帯電防止性や機械的強度を著しく高めることができる。
(3)ヒンジ部(鎧部)
また、図1等に示すように、フロント12の両端部に、それぞれヒンジ15を設けて、所定角度に、後述するツル14が左右に開閉自由となるように、当該フロント12と、ツル14とを回転軸支し、それぞれに対して連結してあることが好ましい。
すなわち、かかるヒンジ15は、フロント12に固定されたレンズ等の鉛直方向に対する傾斜角度をより細かく調整でき、かつ、機械的強度等も高いことから、少なくとも二つの金属部品が係合してなる、回転軸支タイプであることが好ましい。
3.ツル(テンプル)
(1)形態
ツル14の形態については特に制限されるものでなく、通常、ヒンジ15を介して、レンズ13が固定されたフロント12と、後述するモダン30とを連結する、長尺部材とすることが好ましい。
したがって、図1等に示すように、ヒンジ15を介して、レンズ13が固定されたフロント12と、モダン30とを連結する長尺部材であって、例えば、厚さ1〜8mm、長さ6〜12cm、高さ(垂直方向幅)3〜8mmの平板状部材に由来していることが好ましい。
また、モダン30を容易に装着して、かつ、長さ調整部材23によって、ツル14の長さ調節が容易であり、更には、モダン30を装着しても、全体的に軽量かつ小型となるように、図1等に示すように、ツル14の高さ(垂直方向幅)が、モダン30に向かって、徐々に狭くなることが好ましい。
なお、図1等に示すツル14のように、ツル14のフロント側に近い箇所、すなわち、全体長さをL(mm)としたときに、通常、1/10L〜1/3Lの位置に、高さ(垂直方向幅)が段階的あるいは急に狭くなるテーパ部14aを設けることも好ましい。
(2)構成材料
ツル(テンプル)の構成材料の種類は特に制限されるものではないが、通常、セルロイド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フェノキシ樹脂等の少なくとも一つが挙げられる。
特に、機械的強度、軽量性、装飾性(着色性)、経済性等を考慮すると、ツル(テンプル)の構成材料としては、セルロイド樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂の少なくとも一つがより好ましく、ナイロン樹脂が最も好ましいと言える。
更に言えば、透明性や軽量性がより高く、かつ、着色剤の組み合わせによって着色して、更に高い装飾性や平滑性、所望の艶等が得られることから、透明ナイロン樹脂としての市販のトロガミドCX7323(登録商標、ダイセル・エボニック株式会社)を用いることが特に好ましい。
その他、フロントの構成材料と同様であるが、ツル(テンプル)の構成材料中においても、各種目的や用途に応じて機械的強度、軽量性、耐久性等を調整すべく、所定量の各種フィラー、各種繊維材料、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、加水分解防止剤、難燃剤、着色剤、帯電防止等の少なくとも一つを配合することも好ましい。
例えば、着色剤を、全体量の0.01〜3重量%の範囲で配合することによって、ツルの装飾性や艶等を所望の範囲において、著しく高めることができる。
4.ノーズパッド
(1)形態
図1等に示すように、ノーズパッドの形態については特に制限されるものでなく、通常、クリングスを介して、フロントに結合されている形態とすることが好ましい。
また、ノーズパッドやクリングスの突起部分によって、皮膚を傷めないように、ノーズパッドカバー等を設け、一体型のノーズ部とすることも好ましい。
(2)構成材料
ノーズパッドの構成材料(主剤)の種類は特に制限されるものではないが、セルロイド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ナイロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ABS樹脂等の少なくとも一つが挙げられる。
特に、機械的強度、撥水性、耐久性、軽量性、経済性等を考慮すると、ノーズパッドの構成材料としては、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアセタール樹脂がより好ましく、シリコーン樹脂が最も好ましいと言える。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、図6(a)〜(d)に例示するように、少なくともフロント12と、ツル14と、モダン30と、を有するするとともに、それらを結合してなる子供用メガネ10の製造方法であって、下記工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする子供用メガネ10の製造方法である。
(1)所定の空間部36´を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部形成箇所34´及び第2の湾曲部形成箇所38´を備えており、かつ、第1の湾曲部形成箇所34´の少なくとも内部に、塑性変形する芯材32´が挿入されている直線状又は非直線状の粗モダン30´を形成する工程(以下、第1工程と称する場合がある。)
(2)得られた直線状又は非直線状の粗モダン30´に所定応力を付加して、芯材32´を塑性変形させ、側面形状を、所定の空間部36を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部34及び第2の湾曲部38を有する三日月状に塑性変形させる工程(以下、第2工程と称する場合がある。)
(3)フロント12及びツル14を別途準備する工程(以下、第3工程と称する場合がある。)
(4)塑性変形させてなるモダン30と、フロント12と、を、ツル14を介して結合させ、子供用メガネ10とする工程(以下、第4工程と称する場合がある。)。
1.第1工程
第1工程は、所定の第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形する前の芯材を挿入してなる粗モダンを、所定金型等を用いて、樹脂成形によって、最終製品に近似等する大まかな所定形状に形成する工程である。
すなわち、図6(a)に示すように、所定金型50を準備する。
次いで、図6(b)に示すように、所定樹脂を、矢印Bで示す方向からインジェクションし、粗モダン30´の前形物を形成する。
そして、図示しないものの、粗モダン30´の前形物を金型50から取り出し、別の金型に移動させ、同様に、所定樹脂をインジェクションし、図6(c)に示す粗モダン30´を形成する。
すなわち、塑性変形する前の芯材が、長さ方向に対して鉛直方向に切断した場合に得られる鉛直断面において、第1の湾曲部形成箇所の概ね中央に位置するように、樹脂成形を二段階で行うことが好ましい。
よって、第1工程によって、所定の空間部36´を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部形成箇所34´及び第2の湾曲部形成箇所38´を備えており、かつ、第1の湾曲部形成箇所34´の少なくとも内部に、塑性変形する芯材32´が挿入されている直線状又は非直線状の粗モダン30´を形成することができる。
なお、粗モダン30´を形成するに際して、後述するツルと勘合する所定穴を端部に備えてあることが好ましい。
2.第2工程
第2工程は、図6(c)に示すように、第1工程で得られた直線状又は非直線状の粗モダン30´に対して、矢印Aに示されるように、所定応力を付加して、使用者である子供の顔の形状や大きさ等を考慮して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状に塑性変形させる工程である。
ここで、所定応力を付加する方法は特に制限されるものでなく、人間(大人)の力を利用して付与してもよく、あるいは、工場生産等においては、生産効率や曲げ精度等を考慮し、万力や折曲げ装置等を利用して所定応力を付加しても良い。
更に言えば、所定応力を付加するに際して、環境温度を室温としても良いが、より曲げやすくなることから、加熱して、例えば、環境温度を40℃以上の値とすることも好ましい。
したがって、所定応力を付加するだけで、図1や、図6(c)等に示すように、所定構成のモダン30を形成することができる。
すなわち、側面形状が、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部34及び第2の湾曲部38を有する三日月状の所定の空間部36を有しており、かつ、第1の湾曲部34の少なくとも内部に、塑性変形する芯材32が挿入されているモダン30を形成することができる。
3.第3工程
第3工程は、図示しないものの、所定形状のフロント及びツルを、それぞれ準備する工程である。
すなわち、第3工程は、所定の第1工程の前後、あるいは、第1工程と同時期に、樹脂成形によって、所定のモダンと結合されるフロント及びツルを、それぞれ金型等を用いて、所定樹脂に由来した所定形状に形成し、準備する工程である。
なお、上述したように、フロントをセルロイド樹脂等で形成し、ツルをポリアミド樹脂等で形成する場合、異なる樹脂の融点や流動性等を考慮して、金型等による成形条件についても、適宜変更することが好ましい。
4.第4工程
第4工程は、さらに図示しないものの、フロントと、所定形状のモダンとを、ツルを介して結合させ、第1実施形態において説明した子供用メガネとする工程である。
すなわち、第4工程を実施することによって、第1工程〜第3工程を経て得られたモダンと、第3工程で得られたフロント及びツルとを、それぞれヒンジや、端部に設けた勘合孔等を介して結合させ、図1等に示される子供用メガネ10を安定的に得ることができる。
5.変形工程
上述した第2工程は、更に上述した第1の工程の後に行っても良いが、予め塑性変形した芯材を用い、下記工程(1´)〜(3´)に示すように、かかる第2工程と、第1の工程とを、事実上同時に行っても良い。
すなわち、変形工程として、このように実施すると、子供用メガネの製造工程を簡略化し、かつ、より短時間とすることができる。
(1´)側面形状が、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を備えてなる三日月状の所定の空間部を有しており、かつ、第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形されてなる芯材が挿入されているモダンを形成する工程
(2´)フロント及びツルを、それぞれ準備する工程
(3´)塑性変形させてなるモダンと、フロントと、を、ツルを介して結合させ、子供用メガネとする工程
6.追加工程1
また、任意工程ではあるが、追加工程1として、上記工程(4)の前に、下記工程(5)を含むことが好ましい。
すなわち、フロントと、所定形状のモダンとを、ツルを介して結合させ、子供用メガネとする工程(4)の前に、長さ調節機構を形成することが好ましい。
より具体的には、追加工程1として、工程(5)を設け、ツルに、複数の穴又は溝が長手方向に等間隔に形成してあって、当該等間隔の穴又は溝を介して、ツル及びモダンの相対位置を、モダンを貫通する固定部材によって決定する長さ調節機構を形成することが好ましい。
この理由は、このように簡易構造の長さ調節機構を形成することによって、子供の成長とともに、メガネの大きさを変えることができるためである。
そして、多くの子供の顔の形状や大きさに、フィットする子供用メガネを、より安定的かつ経済的に製造することができるためである。
7.追加工程2
また、同様に任意工程ではあるが、追加工程2として、工程(1)の前に、塑性変形する芯材を、300〜800℃で焼鈍する工程を含むことが好ましい。
この理由は、かかる追加工程2を設けることによって、塑性変形する芯材を加熱及び焼鈍し、それを室温に冷却することによって、任意の固さに調整することができるためである。
したがって、塑性変形可能であって、かつ、適度な固さの芯材によって、子供の顔に対するフィッティングが更に容易になる。
しかも、焼鈍する工程を含むことによって、芯材の機械的強度等が著しく向上し、結果として、第1の湾曲部及び第2の湾曲部を含むモダンの耐久性等を飛躍的に伸ばすことができる。
よって、かかる追加工程2を設けることによって、工程(1)の前に、塑性変形する芯材を、400〜750℃で焼鈍することがより好ましく、500〜700℃で焼鈍することが更に好ましい。
8.追加工程3
また、同様に任意工程ではあるが、追加工程3として、工程(4)等の後に、通常、子供用メガネにおいて、クリングスを介して、ノーズパッドを取り付ける工程を設けることが好ましい。
すなわち、図1等に示すように、子供用メガネのフロントに対して、例えば、渦巻き状のクリングスを介して、シリコーン樹脂等からなるノーズパッドを取り付けることが好ましい。
この理由は、このようにノーズパッドを取り付けることによって、子供用メガネが使用者の顔にフィットし、更に使用感が向上するためである。
その上、クリングスが渦巻き状であって、かつ、シリコーン樹脂等からなるノーズパッドであれば、子供用メガネの全体に対して、あるいは部分的に、過剰な力が付加されたような場合であっても、それを吸収し、子供用メガネの破損等を防止することができるためである。
本発明の子供用メガネ、及び子供用メガネの製造方法によれば、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び、それより下方に位置する第2の湾曲部を備えるとともに、それらの間に三日月状の所定空間を有しており、かつ、第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されているモダンを備えた子供用メガネを安定的に提供できるようになった。
したがって、所定構造の第1の湾曲部を利用し、モダンの形状を大人の力等の付与によって、任意に曲げられて、所望場所で形状固定できることから、子供の顔に合わせるフィッティングを極めて容易に行うことができる。
それとともに、モダンの湾曲部における三日月状の所定空間を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第2の湾曲部を有しているため、それを利用し、子供用メガネを子供の耳に掛けることができるようになった。
したがって、幼児を含む子供が、子供用メガネを長時間掛けたような場合であっても、優しくフィットさせることができ、使用感に優れた子供用メガネを安定的に提供することができる。
その上、第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材によって、機械的強度や耐久性等を著しく向上させ、ひいては、第1の湾曲部及び第2の湾曲部を含むモダンの耐久性についても飛躍的に伸ばすことができるようになった。
すなわち、第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材を挿入しない場合、モダンが1月もしないで、劣化、損傷しやすいというデータがあって、それに対して、第1の湾曲部の内部に塑性変形する芯材を挿入した場合、半年以上使用しても、モダンが全く劣化せず、損傷しないというデータが得られている。
よって、フィッティング等が容易であって、使用感に優れ、かつ、耐久性が高い等の子供用メガネ(幼児用メガネも含む。)として、例えば、弱視の子どもの目の矯正等において、幅広く適切に対応することが期待される。
但し、本発明の子供用メガネ及び子供用メガネの製造方法は、大人用メガネ及び大人用メガネの製造方法にも転用することができ、そのような大人用メガネ等であっても、本発明と同様の効果が得られる限り、本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
10:子供用メガネ
12:フロント
12a、12b:個別フレーム
12c:ブリッジ
13:レンズ
14:ツル
15:ヒンジ
16:クリングス
18:ノーズパッド
23:長さ調節機構
30:モダン
30´:粗モダン
32:塑性変形する芯材
34:第1の湾曲部
34´:第1の湾曲部形成箇所
36:空間部
36´:所定の空間部
38:第2の湾曲部
38´:第2の湾曲部形成箇所
40:固定部
50:金型の一部

Claims (6)

  1. 少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するとともに、それらを結合してなる子供用メガネであって、
    モダンの側面形状として、所定の空間部を介して、ゴム弾性樹脂に由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状の湾曲部を備えており、
    前記ゴム弾性樹脂が、熱可塑性エラストマーであって、
    かつ、前記第1の湾曲部の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されるとともに、
    前記モダンの先端部に、側面形状が、円形、楕円形、多角形の少なくとも一つの固定部を有しており、当該固定部の内部まで、前記塑性変形する芯材が挿入されていることを特徴とすることを特徴とする子供用メガネ。
  2. 前記塑性変形する芯材が、ステンレス、チタン、チタン合金、ニッケル、ニッケル合金、アルミニウム、アルミニウム合金、銀、銅、鉄、青銅の少なくとも一つの金属材料を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の子供用メガネ。
  3. 前記ツルに、複数の穴又は溝が長手方向に等間隔に形成してあって、当該等間隔の穴又は溝を介して、前記ツル及び前記モダンの相対位置を、前記モダンを貫通する固定部材を有する長さ調節機構が設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の子供用メガネ。
  4. 少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するするとともに、結合してなる子供用メガネの製造方法であって、下記工程(1)〜(4)を含むことを特徴とする子供用メガネの製造方法。
    (1)所定の空間部を介して、熱可塑性エラストマーに由来した第1の湾曲部形成箇所及び第2の湾曲部形成箇所を備えており、かつ、第1の湾曲部形成箇所の少なくとも内部に、塑性変形する芯材が挿入されるとともに、モダンの先端部に、側面形状が、円形、楕円形、多角形の少なくとも一つの固定部を備え、当該固定部の内部まで、前記塑性変形する芯材が挿入されている直線状又は非直線状の粗モダンを形成する工程
    (2)得られた直線状又は非直線状の粗モダンに所定応力を付加して、芯材を塑性変形させ、側面形状を、所定の空間部を介して、熱可塑性エラストマーに由来した第1の湾曲部及び第2の湾曲部を有する三日月状の湾曲部に塑性変形させる工程
    (3)フロント及びツルを別途準備する工程
    (4)塑性変形させてなるモダンと、フロントとを、ツルを介して結合させ、子供用メガネとする工程
  5. 少なくともフロントと、ツルと、モダンと、を有するするとともに、それらを結合してなる子供用メガネの製造方法であって、上記工程(4)の前に、下記工程(5)を含むことを特徴とする請求項4に記載の子供用メガネの製造方法。
    (5)前記ツルに、複数の穴又は溝が長手方向に等間隔に形成してあって、当該等間隔の穴又は溝を介して、前記ツル及び前記モダンの相対位置を、前記モダンを貫通する固定部材を有する長さ調節機構を形成する工程
  6. 前記工程(1)の前に、前記塑性変形する芯材を、300〜800℃で焼鈍する工程を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の子供用メガネの製造方法。
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