JP2013068713A - 眼鏡フレーム - Google Patents

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JP2013068713A JP2011205906A JP2011205906A JP2013068713A JP 2013068713 A JP2013068713 A JP 2013068713A JP 2011205906 A JP2011205906 A JP 2011205906A JP 2011205906 A JP2011205906 A JP 2011205906A JP 2013068713 A JP2013068713 A JP 2013068713A
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Abstract

【課題】蝶番のフロント部側蝶片における薄肉部の軸方向長さをできるだけ長く設定すると共に、そのことによって薄肉部の単位長さ当りの曲げ角度をできるだけ緩やかにし、しかも眼鏡フレームを折り畳んだ際の厚みを増大させないメガネフレームとすることである。
【解決手段】眼鏡フレームの蝶番2のフロント部側の蝶片4に、上下面のなだらかな円曲面状に凹んだ薄肉部4aを形成し、この薄肉部4aの塑性曲げ変形によって、テンプル3の傾斜角度θの調整を可能にした眼鏡フレームにおいて、フロント部側蝶片4の先端をフロント部1の裏面1aに形成された略楕円状で有底穴5の底部に固定し、有底穴5内の空間で自在に薄肉部4aの塑性曲げ変形を可能にした眼鏡フレームとする。薄肉部4aの長さは、有底穴5の深さだけ長く設けられ、これによって薄肉部4aの曲げ角度を緩やかにして歪量を抑える。
【選択図】図1

Description

この発明は、眼鏡フレームに関し、特にその蝶番に装着感の調整機能を持たせた眼鏡フレームに関するものである。
一般に、眼鏡は、眼鏡フレームのフロント部にレンズに嵌めこみ、このフロント部の両側部に蝶番を介して連結されたテンプルを有している。その眼鏡フレームは、着用する際にテンプルを耳に掛け、フロント部の中央に取り付けられた鼻当てパッドを鼻に当てて装着される。
しかし、ヒトの顔面形状には個人差があるため、耳の高さや顔形は必ずしも一定でなく、フレームが保持する眼鏡レンズをヒトの眼前の正しい位置に配置でき、適正距離と角度で顔に接近させかつ装着感が良い状態であるように左右のツルの傾斜角度を調整する必要がある。
そのため、眼鏡販売店などでは、眼鏡を購入した客に対して個人差に合わせた上記調整作業を行なっている。
図5に示すように調整作業では、眼鏡フレームのテンプル20の要所を図中の鎖線部分に示すように曲げ変形させて、テンプル20の軸線のフロント部21に対する傾斜角度を調節して眼鏡レンズをヒトの眼前の正しい位置に配置し、装着感も良くなるように調整する。
図5、6に示す眼鏡フレームは、上記した幅広や肉厚のテンプルであってもテンプル20の角度調整に対応できるものであり、蝶番22のフロント部側の蝶片23が薄肉部24を有し、この薄肉部24の塑性曲げ変形によってテンプル20の傾斜角度θの調整を可能である。
特開2003−215505号公報
ところで、眼鏡フレームは、図6の蝶番22のフロント部側の蝶片23における薄肉部24の長さlを前記蝶片23の長手方向にできるだけ長く形成することが好ましく、それによってテンプル20の傾斜角度θの調整を容易にし、かつ薄肉部24の部分の長さ当りの曲げ角度をできるだけ緩やかにして歪みを小さくする。
しかし、蝶番22のフロント部側の蝶片23をあまり長く形成すると、フロント部21から大きく離れた位置に蝶番22の回転軸が配置されることになり、テンプル20はフロント部21と重ね合わせるように折り畳んだ際に、それらの重ね厚みが大きく嵩張ってしまうという問題点がある。
このような問題が起こらないように蝶番22の回転軸の位置をフロント部21にできるだけ近づけて配置すると、薄肉部24についても長さlを充分に長く形成することは困難であり、このような薄肉部24によって塑性曲げ変形した際の長さ当りの曲げ角度は急角度になりやすく、これでは歪みを小さくして薄肉部24の強度を充分に保つことが困難であるという問題点がある。
また、テンプルが幅広で肉厚の樹脂などの素材で形成されている場合、微妙なテンプルの曲げ変形は困難であるから、このような蝶番のフロント部側蝶片における精密な曲げ調整が特に必要になる。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、眼鏡フレームを折り畳んだ際の厚みを増大させない眼鏡フレームであり、しかも蝶番のフロント部側蝶片における薄肉部の軸方向長さをできるだけ長く設定し、そのことによって薄肉部の単位長さ当りの曲げ角度をできるだけ緩やかにし、歪みを小さくして薄肉部を含むフロント部側蝶片の強度を充分に保てる眼鏡フレームとすることである。
上記の課題を解決するために、この発明では、眼鏡フレームのフロント部に蝶番を介して一対のテンプルを連結し、前記蝶番のフロント部側蝶片が薄肉部を有し、この薄肉部の塑性曲げ変形によってテンプルの傾斜角度調整を可能にした眼鏡フレームにおいて、前記フロント部側蝶片を、フロント部裏面に形成された穴内に保持し、この穴内で前記薄肉部の塑性曲げ変形を可能にした眼鏡フレームとしたのである。
上記したように構成されるこの発明の眼鏡フレームは、蝶番のテンプルに対する取り付け位置を変更することなく、フロント部裏面に形成された穴内に差し込める長さに応じてフロント部側蝶片を長く設けることができる。これによって、薄肉部の曲げ角度をできるだけ緩やかにし、しかも眼鏡フレームを折り畳んだ際の厚みを増大させないメガネフレームとなる。
その場合、フロント部側蝶片をできるだけ長く設け、かつ確実に固定するために、上記フロント部側蝶片が、フロント部裏面に形成された有底穴内の底部に固定されているフロント部側蝶片であることが好ましい。
また、テンプルの傾斜角度調整を眼鏡の装着者の顔の上下方向ばかりでなく、斜め上下方向など、様々な方向の傾斜角度に対応できる調整にするために、上記薄肉部が棒状のフロント部側蝶片のくびれた細径部分からなり、棒状の軸回りの全方向に曲げ変形可能な薄肉部であることが好ましい。
また、塑性曲げ変形に関わる薄肉部を適切な長さで形成し、この薄肉部をフロント部に形成された穴内でできるだけ奥に(前方に)配置することにより、テンプルの後端部と曲げ変形部分との距離は、従来の穴外に薄肉部が配置された場合よりも長くなり、それだけテンプルの傾斜角度θの調整量を小さくしてテンプル後端部の位置調整を大きくすることができる。
この発明は、眼鏡フレームのフロント部側蝶片を、フロント部裏面に形成された穴内に保持し、この穴内で前記薄肉部の塑性曲げ変形を可能にしたので、蝶番のフロント部側蝶片における薄肉部の軸方向長さをできるだけ長く設定することができるようになり、そのことによって調整のための薄肉部の曲げ角度をできるだけ緩やかにして歪みを小さくし、しかも眼鏡フレームを折り畳んだ際の厚みを増大させないメガネフレームとなる利点がある。
第1実施形態の眼鏡フレームの要部を示す斜視図 図1のII−II線拡大断面図 第2実施形態の眼鏡フレームの要部の拡大断面図 図3の一部断面側面図 従来の眼鏡フレームの要部を示す斜視図 図5のVI−VI線拡大断面図
この発明の実施形態を以下に添付図面に基づいて説明する。
図1、2に示すように、第1実施形態は、眼鏡フレームのフロント部1の左右両端部の裏面1aに蝶番2を介して左右一対のテンプル3を連結し、蝶番2のフロント部側の蝶片4が、その長手方向の中ほどに、上下面のなだらかな円曲面状に凹んだ薄肉部4aを形成し、この薄肉部4aの塑性曲げ変形(図2に鎖線で示す変形)によって、テンプル3の傾斜角度θの調整を可能にした眼鏡フレームである。
フロント部側蝶片4は、その先端の板状アンカー部4bをフロント部1の裏面1aに形成された略楕円状で有底穴5の底部に加熱により溶着または軟化した樹脂に埋設して固定されており、このように保持された有底穴5内の空間内で自在に薄肉部4aの塑性曲げ変形を可能にした眼鏡フレームである。
眼鏡フレームは、例えば主たる材料がアセテートやポリアミドなどの合成樹脂、金属、天然素材その他周知のメガネフレーム用素材からなり、穴あけや溶融接着による組立作業は、周知の穿孔用工具や加熱手段を用いて可能である。また、主たる材料以外にも、ステンレス鋼やチタンなどの金属、その他の材料を用いた複合素材からなる眼鏡フレームであってもよいのは勿論である。
蝶番2のテンプル側の蝶片6は、眼鏡用蝶番として周知形態のものを採用でき、テンプル3の樹脂部分3aおよび金属部分3bを複合したテンプル3について、その金属部分3bと一体に固定されており、その固定方法はロウ付け、埋め込み、一体成形のいずれであってもよい。
図示した蝶番2は、テンプル3の最大開き角度を規制する機能はなく、自在に回動できるが、一対の蝶片同士の開き角度が開きすぎてテンプル3の先端がフロント部1の裏面1aに当たれば開き角度は規制される。または蝶番2のねじ2aの締まり具合によって任意の開き角度で静止する調整がなされている。
上記した蝶番2のフロント部側の蝶片4における薄肉部4aの長さl(図2参照)は、有底穴5の深さ(または穴の深さのうち差し込み長さ)だけ、有底穴5を有しない場合よりも長く設けられており、これによって薄肉部4aの曲げ角度を緩やかにして歪量を抑え、しかもテンプル側の蝶片6は、蝶番2の回転軸フロント部1から大きく離して配置することなく、通常形態のものを通常に配置できるので、眼鏡フレームは、折り畳んだ際の厚みを必要以上に増大させないものとなっている。
なお、この発明におけるフロント部裏面に形成される穴の形態は、図示した有底穴5に限定されるものではなく、例えば貫通穴や差し込み長さ以上の深穴であってもよく、また穴の形状も円穴、角穴などの周知形態を採用することができる。
また、薄肉部4aの形状についても図示形状に限定されるものではなく、フロント部側の蝶片4の上下面に、それぞれ幅広の溝状切り欠きを形成したものや、凹部を上下面ばかりでなく片側面や両側面を切り欠いて形成し、例えば軸回り全周を薄肉化した細径部分であってもよい。
次に、図3、4に示す第2実施形態については、第1実施形態と同様に蝶番7のフロント部側の蝶片8を、フロント部1の裏面1aに形成された有底穴9内に保持し、この有底穴9内で薄肉部8aの任意の塑性曲げ変形を可能にした眼鏡フレームである。
第2実施形態の第1実施形態との相違点は、有底穴9が、椀状の凹部9aと、テンプル側の蝶片10の先端に整合する小型の嵌め込み穴部9bとを複合した二重穴であること、薄肉部8aが棒状のフロント部側の蝶片8におけるくびれた細径部分からなること、およびテンプル側の蝶片10が、フロント部側の蝶片4に対して突合せによる回転規制が可能な凸部10aを有していること、さらにテンプル側の蝶片10は鋼などの弾性を有する板状素材で形成されていることであり、その他の第1実施形態と同一の構成部分については前記同様の作用効果を奏する。
そして,第2実施形態の薄肉部8aは、略棒状のフロント部側の蝶片8におけるくびれた細径部分からなることにより、テンプル11の傾斜角度調整を装着者の顔の上下方向ばかりでなく、左右や斜め上下方向など、多方向の傾斜角度に対応できるものになっている。
また、蝶番7の機能によりテンプル11の開き角度を規制できるため、テンプル11の先端とフロント部1との距離を離すデザインも可能となり、より自由なテンプル11の形態やその傾斜角度調整に対応できるものである。
さらにまた、テンプル側の蝶片10は、板ばね状の弾性素材で形成されているため、眼鏡フレームは装着者の顔によくフィットし、ズレ止めの効果も奏するものになっている。
なお、フロント部側の蝶片8は、フロント部1に形成された有底穴9の嵌め込み穴部9bに対して、差込の長さを適切に調整するための長孔を有し、この長孔の要所にねじ12で締付け固定されている。また、蝶番7のテンプル側の蝶片10は、テンプル11の本体部分にボルト(図示せず)で固定できる。
第2実施形態も蝶番7のフロント部側の蝶片8における薄肉部8aの長手(軸)方向の長さが、フロント部側の蝶片8を有底穴9内に差し込める長さだけ、このような有底穴9を有しない場合よりも長く設けられており、第1実施形態と同様に薄肉部8aの曲げ角度を緩やかにして歪を抑え、しかも蝶番7のテンプル側の蝶片10は、回転軸の位置をフロント部1から大きく後退させることなく、眼鏡フレームを折り畳んだ際の厚みを増大させない眼鏡フレームとなっている。
1、21 フロント部
1a 裏面
2、7、22 蝶番
2a、12 ねじ
3、11、20 テンプル
4、8、23 フロント部側の蝶片
4a、8a、24 薄肉部
4b 板状アンカー部
5、9 有底穴
6、10 テンプル側の蝶片
θ 角度

Claims (3)

  1. 眼鏡フレームのフロント部に蝶番を介して一対のテンプルを連結し、前記蝶番のフロント部側蝶片が薄肉部を有し、この薄肉部の塑性曲げ変形によってテンプルの傾斜角度調整を可能にした眼鏡フレームにおいて、
    前記フロント部側蝶片を、フロント部裏面に形成された穴内に保持し、この穴内で前記薄肉部の塑性曲げ変形を可能にした眼鏡フレーム。
  2. 上記フロント部側蝶片が、フロント部裏面に形成された有底穴内の底部に固定されているフロント部側蝶片である請求項1に記載の眼鏡フレーム。
  3. 上記薄肉部が、棒状のフロント部側蝶片のくびれた細径部分からなる薄肉部である請求項1または2に記載の眼鏡フレーム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020008654A (ja) * 2018-07-04 2020-01-16 株式会社ジンズホールディングス アイウエアおよびテンプル
JP2023157727A (ja) * 2022-04-15 2023-10-26 株式会社シャルマン 眼鏡形フレーム

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