JP6554670B2 - レーザ溶接方法 - Google Patents

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Description

本開示は、重ね継手の加工物に対して、渦巻状にレーザ光を照射するレーザ溶接方法に関する。
レーザ光の照射により加工物を重ね溶接するレーザ溶接方法において、加工物間のギャップ裕度を高めるため、レーザ光を加工物の広範囲に照射して溶融池を広げてギャップを埋めるレーザ溶接方法が多く用いられている。しかし、レーザ光を加工物の広範囲に照射すると、溶融池の内部に気泡が発生し、溶接部分の強度が著しく低下する。そのため、溶融池の内部に発生した気泡を除去する方法が複数、提案されている。
特許文献1には、溶融池にレーザ光を照射することで、溶融池を攪拌して気泡を除去する方法が記載されている。また、特許文献2には、凝固した溶融金属内の気孔を再溶融によって消失させる方法が記載されている。また、特許文献3には、レーザ照射工程のうち、レーザビームの出力が低い初期、および、レーザビームの出力が高い中期に発生した気泡をレーザビームの出力が低い後期に排出させる方法が記載されている。
特開昭61−202788号公報 特開2005−246440号公報 特開2008−126298号公報
しかし、従来のレーザ溶接方法は、本来のレーザ溶接工程に加え、気泡を除去する工程を行う。そのため、気泡を除去する工程の分だけ処理時間が長くなる。さらに、従来のレーザ溶接方法では、加工物に対して必要以上の熱量を与えるため、レーザ溶接が有する低入熱による低ひずみといった効果を阻害する。
そこで、本開示は、レーザ溶接工程における気泡の発生を抑制し、良好な溶接状態が得られるレーザ溶接方法を提供する。
上記課題を解決するために、本開示のレーザ溶接方法は、第1の工程と、第2の工程とを有する。第1の工程では、第1の加工物と第2の加工物とを、第1の加工領域において重ねる。第2の工程では、第1の加工領域において、第1の加工物および第2の加工物に、渦巻状の軌道で移動させながらレーザ光を照射する。さらに第2の工程では、第1の加工物および第2の加工物がレーザ光の照射によって溶融されて液相部分を形成する。さらに第2の工程では、液相部分にレーザ光が照射されないように、レーザ光を移動させる。
本開示のレーザ溶接方法によれば、気泡の発生を抑制し、良好な溶接状態が得られる。
図1は、実施の形態に係る、ガルバノスキャナを用いたレーザ溶接システムを示す図である。 図2は、実施の形態に係る、ロボットを用いたレーザ溶接システムを示す図である。 図3は、比較例1のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。 図4は、比較例1のレーザ溶接の原理を示す断面図である。 図5は、比較例1のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。 図6は、比較例2のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。 図7は、比較例2のレーザ溶接の原理を示す断面図である。 図8は、比較例2のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。 図9は、実施例1のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。 図10は、実施例1のレーザ溶接の原理を示す断面図である。 図11は、実施例1のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。 図12は、実施例2のレーザ溶接の状態を示す上面図である。 図13は、実施例3のレーザ溶接の状態を示す上面図である。 図14は、実施例4のレーザ溶接の状態を示す上面図である。 図15は、実施の形態におけるレーザ光の軌道の間隔と溶接不良発生の関係を示す図である。
(実施の形態)
図1から図14を用いて、本実施の形態について説明する。
先ず、図1と図2を用いて、本実施の形態のレーザ溶接方法を実施するためのレーザ溶接システムについて説明する。なお、図1は、本実施の形態に係る、ガルバノスキャナ2を用いたレーザ溶接システム10である。図2は、本実施の形態に係る、ロボット8を用いたレーザ溶接システム20である。
図1において、レーザ溶接システム10は、レーザ発振器1と、ガルバノスキャナ2と、スキャナ制御装置5とを有している。レーザ発振器1は、レーザ光23を発生させる。ガルバノスキャナ2は、2つのガルバノミラー3と、2つのガルバノモータ4と、Fθレンズ6とを有している。ガルバノミラー3は、レーザ光23の軌道を2次元に変化させる。2つのガルバノモータ4は、それぞれに接続されたガルバノミラー3を回転する。また、2つのガルバノモータ4は、スキャナ制御装置5により制御される。Fθレンズ6は、レーザ光23を加工物の溶接箇所で結像させる。
図1に示すように、レーザ溶接システム10は、上記構成により、ガルバノスキャナ2によって、加工物の溶接箇所へレーザ光23を照射する。レーザ溶接システム10は、第1の金属板30(第1の加工物)と第2の金属板31(第2の加工物)とを重ねた加工物に、第1の金属板30の側からレーザ光23を照射することで、第1の金属板30と第2の金属板31とを溶接する。
図2において、レーザ溶接システム20は、レーザ発振器1と、溶接ヘッド7と、ロボット8と、ロボット制御装置9とを有している。レーザ発振器1は、レーザ光23を発生させる。溶接ヘッド7は、レーザ光23を加工物の溶接箇所で結像させる。ロボット8は、先端に溶接ヘッド7が取り付けられ、溶接ヘッド7を移動させる。ロボット制御装置9は、ロボット8の動作や、溶接ヘッド7の動作を制御する。なお、レーザ光23の照射位置を加工物上で移動させるときは、ロボット8によって大きな移動を行い、溶接ヘッド7によって小さい移動を行う。
図2に示すように、レーザ溶接システム20は、上記構成により、溶接ヘッド7およびロボット8によって、加工物の溶接箇所へレーザ光23を照射する。レーザ溶接システム20は、第1の金属板30と第2の金属板31とを重ねた加工物に、第1の金属板30の側からレーザ光23を照射することで、第1の金属板30と第2の金属板31とを溶接する。
図1に示すレーザ溶接システム10のFθレンズ6の前後のどちらかに、さらに回転する複数のプリズムを配し、レーザ光23の照射位置を変更(移動)しても良い。また、図2に示すレーザ溶接システム20の溶接ヘッド7内部に、回転する複数のプリズムを配して、レーザ光23の照射位置を変更(移動)しても良い。プリズムを回転させることによって、レーザ光23の照射位置を回転移動させることができ、さらに、回転半径を変化させることで、レーザ光23の照射位置をスパイラル状(渦巻状)に移動させることができる。
ここで、レーザ溶接方法に関し、レーザ光23の出力や溶接速度に応じて加工物の溶込み状態が変化する点について、本発明者らが見出した比較例1および2を以下に示す。なお、以下に示す比較例1および2は、図1や図2に示すレーザ溶接システム10、20により行うことができる。
本発明者らは、第1の溶接条件(比較例1)、第2の溶接条件(比較例2)、第3の溶接条件(実施例1)の3つの溶接条件によりスパイラル軌道(渦巻状)のレーザ溶接を行い、溶接結果を観察した。
なお、第1の溶接条件(比較例1)は、3m/min未満の比較的低い溶接速度であって、溶融池内に比較的高い出力のレーザ光を照射し、キーホール型のレーザ溶接を行うものである。第2の溶接条件(比較例2)は、3m/min未満の比較的低い溶接速度であって、溶融池内に比較的低い出力のレーザ光を照射し、熱伝導型のレーザ溶接を行うものである。第3の溶接条件(実施例)は、3m/min以上の比較的高い溶接速度であって、溶融池の外側であり溶融池の前方に比較的高い出力のレーザ光を照射し、キーホール型のレーザ溶接を行うものである。
(比較例1)
まず、比較例1について、図3〜図5を用いて説明する。図3は、本比較例のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。図4は、本比較例のレーザ溶接の原理を示す断面図である。図5は、本比較例のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。
図3は、重ねた加工物に対して、円形の加工領域に、第1の溶接条件によりスパイラル軌道のレーザ溶接を行った場合の、加工物の上面と下面の溶接状態(加工結果)を示す(a)上面の平面図および(b)下面の平面図である。なお、上面とは、レーザ光が照射される側の面であり、例えば、図1であれば、第1の金属板30におけるガルバノスキャナ2側の面であり、図2であれば、第1の金属板30における溶接ヘッド7側の面である。
図3の(a)と(b)に示すように、第1の溶接条件でレーザ溶接を行った場合、最終凝固点で気泡が破裂し、加工物の上面と下面の両方に穴が開いている。
次に、図4および図5を用いて、比較例1のレーザ溶接の原理について、検討する。
第1の溶接条件は、溶融池にレーザ光23を照射するキーホール型のレーザ溶接である。図4に示すように、本比較例のレーザ溶接では、キーホール21が発生する。これにより、加工物へのエネルギー吸収率が高く、十分な溶込み量が得られる。しかし、溶接速度が3m/minより低く、比較的遅いため、レーザ光23は、溶接方向24の前方であるキーホール21の前壁25(太い実線部分)の第1の金属板30や第2の金属板31を溶融した上に、さらに気化させてしまう。これにより、キーホール21の前壁25から金属蒸気26が多量に発生する。金属蒸気26は、溶接方向24の後方に形成される溶融池22のキーホール21の後壁27(太い点線部分)から溶融池22内に進入し、気泡28となる。そしてこの気泡28が、再凝固層29内にポロシティとして残留する。
次に、図5の(a)および(b)を用いてさらに気泡28の挙動について説明する。図5の(b)は、図5の(a)の5b−5bにおける断面図である。図5の(a)に示すように、第1の溶接条件によりスパイラル状にレーザ光23を加工物に照射する。開始点52からレーザ光23の照射を開始し、太線で示す軌道51に沿ってレーザ光23を移動させ、終了点53でレーザ光23の照射を終了する。なお、軌道51は、円弧を描きながら、レーザ溶接の開始点52から徐々に離れるように終了点53まで連続的に変化する。
第1の溶接条件によるレーザ溶接は、キーホール型のレーザ溶接であるため、第1の金属板30と第2の金属板31の両方とも十分な溶込みが得られ、溶融池22(融液)によって、図4に示す、第1の金属板30と第2の金属板31との間のギャップ32を埋めることができる。しかし、溶融池22の内部に発生した気泡28が凝固する際、図5の(a)および(b)に示すように、気泡28が最終凝固点となる溶融池22の中心の表面付近(上面および下面)に集まる。そのため、加工物の溶接結果としては、溶融池22の中心が気泡28により空洞化され、表面が膨らんで凝固する、もしくは、集まった気泡28が破裂することで表面に穴33(くぼみ)が生じる。気泡28による空洞や穴33によって、第1の金属板30と第2の金属板31との接合面積が小さくなり、十分な接合強度を得ることができない。
(比較例2)
次に、比較例2について、図6〜図8を用いて説明する。図6は、本比較例のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。図7は、本比較例のレーザ溶接の原理を示す断面図である。図8は、本比較例のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。なお、図3〜5と同じ構成については同様の符号を用い、説明を省略する。
図6は、重ねた加工物に対して、円形の加工領域に、第2の溶接条件によりスパイラル軌道のレーザ溶接を行った場合の、加工物の上面と下面の溶接状態(加工結果)を示す(a)上面の平面図および(b)下面の平面図である。
図6の(a)と(b)に示すように、第2の溶接条件でレーザ溶接を行った場合、加工物の上面は溶融しているが、下面の溶融が不十分である。
次に、図7および図8を用いて、比較例2のレーザ溶接の原理について、検討する。
第2の溶接条件は、溶融池にレーザ光23を照射する熱伝導型のレーザ溶接である。図7に示すように、本変形例のレーザ溶接は、レーザ光23のパワー密度が低く、深いキーホールができないため、気泡28は発生しない。しかし、深いキーホールが無いため、加工物へのエネルギー吸収率が低く、十分な溶込み量が得られない。
次に、図8の(a)および(b)を用いて具体的に説明する。図8の(b)は、図8の(a)の8b−8bにおける断面図である。図8の(a)に示すように、第2の溶接条件によりスパイラル状にレーザ光23を加工物に照射する。開始点52からレーザ光23の照射を開始し、太線で示す軌道51に沿ってレーザ光23を移動させ、終了点53でレーザ光23の照射を終了する。
第2の溶接条件によるレーザ溶接は、熱伝導型のレーザ溶接であるため、レーザ光23が照射される側である上側に位置する第1の金属板30は溶けるが、下側に位置する第2の金属板31の溶融は不十分であり、溶込み形状は御椀型となる。従って、図7に示す、第1の金属板30と第2の金属板31との間のギャップ32を埋めることができず、第1の金属板30と第2の金属板31との接合面積が小さいため、十分な接合強度を得ることができない。
(実施例1)
次に、比較例1および2に対して、本開示を実施するための実施例1について、図9〜11を用いて説明する。図9は、本実施例のレーザ溶接の結果を示す(a)上面の平面図、および、(b)下面の平面図である。図10は、本実施例のレーザ溶接の原理を示す断面図である。図11は、本実施例のレーザ溶接の状態を示す(a)上面図、および、(b)断面図である。なお、図3〜5と同じ構成については同様の符号を用い、説明を省略する場合がある。
図9は、重ねた加工物に対して、第3の溶接条件によりスパイラル軌道のレーザ溶接を行った場合の、加工物の上面と下面の溶接状態(加工結果)を示す(a)上面の平面図および(b)下面の平面図である。
図9の(a)と(b)に示すように、第3の溶接条件でレーザ溶接を行った場合、加工物の上面および下面は溶融し、かつ、穴や空洞も見られず、良好な溶接結果となる。
次に、図10および図11を用いて、本実施例のレーザ溶接の原理について、検討するとともに、本実施例のレーザ溶接方法について説明する。
第3の溶接条件は、溶融池22の外側であり溶融池22の前方にレーザ光23を照射するキーホール型のレーザ溶接である。まず、第1の金属板30(第1の加工物)と第2の金属板31(第2の加工物)とを加工領域(第1の加工領域)が重なるように重ね合わせて加工物を準備する(第1の工程)。このとき、加工領域において、第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32が形成される。ただし、このギャップ32は必ずしも形成されるわけではない。また、本実施例では加工領域は円形であるが、これに限らず、三角形や四角形などの多角形であっても構わない。
次に、加工物の加工領域にレーザ光23を照射し、第1の金属板30と第2の金属板31とをレーザ溶接で接合する。このとき、レーザ光23を加工領域内でスパイラル状(渦巻状)に移動させる(第2の工程)。図10に示すように、本実施例のレーザ溶接では、キーホール21が発生する。これにより、加工物へのエネルギー吸収率が高く、十分な溶込み量が得られる。そして、溶接速度は3m/min以上と比較的速く、溶融池22の外部であり溶融池22(液相部分)の前方である未溶融部分34(固相部分)にレーザ光23が照射される。すなわち、レーザ光23は、溶接方向24の前方であるキーホール21の前壁25(太い実線部)の第1の金属板30および第2の金属板31を溶融するだけで、溶融金属の気化が抑制される。言い換えると、レーザ光23は未溶融部分34に向かって移動し、溶融池22にレーザ光23を照射しないように移動する。これにより、金属蒸気26の発生が抑制され、溶接方向24の後方に形成される溶融池22のキーホール21の後壁27(太い点線部)から金属蒸気26が溶融池22に進入することもない。よって、溶融池22が冷却されて固まった再凝固層29内にもポロシティは存在しない。
次に、図10、図11の(a)および(b)を用いてさらに本実施例の原理およびレーザ溶接工程について具体的に説明する。図11の(b)は、図11の(a)の11b−11bにおける断面図である。図11の(a)に示すように、第3の溶接条件によりスパイラル状にレーザ光23を加工物に照射する。具体的には、図10に示すように、第1の金属板30の上方から、第1の金属板30および第2の金属板31の未溶融部分34にレーザ光23を照射する。図11の(a)に示すように、開始点52からレーザ光23の照射を開始し、太線で示す軌道51に沿ってレーザ光23を移動させ、終了点53でレーザ光23の照射を終了する。開始点52は、例えば、加工領域の中心である。そして、再凝固層29が加工領域とほぼ一致した領域に形成され、加工領域の周辺には、未溶融部分34が存在する。開始点52は軌道51の内側の端部であり、終了点53は軌道51の外側の端部である。
第3の溶接条件によるレーザ溶接は、キーホール型のレーザ溶接であるため、第1の金属板30と第2の金属板31の両方とも十分な溶込みが得られる。また、図10に示すように、第1の金属板30と第2の金属板31との間のギャップ32が存在すれば、ギャップ32を溶融池22の溶融金属で埋めることができる。また、溶融池22の内部に気泡28が発生しないため、溶融池22の中心の表面(加工物の上面および下面)付近に空洞や穴が発生しない。従って、第1の金属板30と第2の金属板31との接合面積が広く、十分な接合強度が得られる。
比較例1、2および実施例1のような溶接条件と溶接結果から、本発明者らは、良好な溶接状態が得られる溶接条件として、第3の溶接条件が好ましいことを見出した。第3の溶接条件では、常に、レーザ光23を、溶融池22ではなく金属板(加工物)の未溶融部分34に、キーホール型のレーザ溶接となるパワー密度でレーザ光23を照射する。これにより、再凝固層29内に空洞または穴33を生じない。本開示は、この様なレーザ光のエネルギーとレーザ照射位置と溶接速度との関係を利用して成されたものである。なお、上記レーザ光23のパワー密度は、レーザ光23のエネルギーとレーザ光23のビーム径の組合せで決まる。
さらに、実施例1のレーザ溶接方法について、具体的な溶接条件を挙げて説明する。実施例1のレーザ溶接方法は、例えば、図1や図2に示すレーザ溶接システムにより行うことができる。
本実施例のレーザ溶接方法は、板厚tが0.8mmの軟鋼である第1の金属板30と第2の金属板31とを重ねた加工物に対して、第1の金属板30の側からスパイラル状にレーザ光23を照射して溶接を行う。レーザ光23の加工物上におけるビームの直径(以下、ビーム径とする)は、0.5〜0.7mmである。ここで、レーザ光23の移動方向は、レーザ光23の照射によって形成された溶融池22である液相部分ではなく、未溶融部分34である固相部分に向かって行われる。これにより、溶融池22の溶融金属の気化を抑制できる。このとき、特に、レーザ光23の加工物上におけるビーム径が重要となる。少なくとも、加工物の同じ箇所にレーザ光23が照射されないように、レーザ光23の軌道51の間隔は、レーザ光23のビーム径以上であることが好ましい。これにより、1度、レーザ光23を照射したことによって形成された溶融金属に再度、レーザ光23を照射することがない。また、レーザ光23の軌道51の間隔は、レーザ光23のビーム径の2倍以下であることが好ましい。これにより、レーザ光23が照射されない領域も余熱で溶融させることができ、加工領域の加工物を溶融し損なうことがない。
さらに、レーザ光23を、スパイラル状に高速で移動させながら、照射してレーザ溶接を行う。本実施例では、例えば、3m/min以上の溶接速度で行うことが好ましい。この溶接速度により、第1の金属板30および第2の金属板31の両方を十分に溶融でき、かつ、溶融金属を気化させる前にレーザ光23を移動させることができる。なお、溶接速度であるレーザ光23の移動速度と、レーザ光23のエネルギーとは比例した関係であることが好ましい。これにより、単位距離に供給される熱量が一定となる。そして、本実施例では、第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32がある場合も、ギャップ32を溶融池22(融液)で満たすことができ、ギャップ32の裕度を高めることができる。
ここで、重ね合わせた第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32について説明する。第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32が存在すると、ギャップ32が存在しない場合と比べ、第1の金属板30から第2の金属板31への熱伝導が減少し、第1の金属板30が溶け易くなる。これは、比較例1のように、第1の金属板30の溶融金属から金属蒸気26を発生しやすい状態である。そのため、ギャップ32が存在する場合の溶接速度は、ギャップ32が存在しない場合の溶接速度よりも速くし、ギャップ32が存在する場合のレーザ光23の出力は、ギャップ32が存在しない場合のレーザ光23の出力よりも高くすることが好ましい。前述した加工物を準備する工程は、第1の金属板30(第1の加工物)と第2の金属板31(第2の加工物)とを、加工領域(第1の加工領域)においてギャップが形成されるように重ねる工程を第1の工程とする。また、第1の金属板30(第3の加工物)と第2の金属板31(第4の加工物)とを、加工領域(第2の加工領域)においてギャップが形成されないように、すなわち、接触させて重ねる工程を第3の工程とする。そして、第1の工程によって準備された加工物にレーザ照射を行う工程を第2の工程とし、第3の工程によって準備された加工物にレーザ照射を行う工程を第4の工程とする。
このようにすることで、第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32が存在する場合でも、ギャップ32が存在しない場合と同様に、良好なレーザ溶接ができる。なお、第1の金属板30と第2の金属板31との間にギャップ32が存在する場合とギャップ32が存在しない場合の溶接条件は、例えば、実験等により予め求めておけば良い。
(実施例2)
次に、本開示を実施するための実施例2について、図12を用いて説明する。図12は、本実施例のレーザ溶接の状態を示す上面図である。なお、図11の(a)と同じ構成については同様の符号を用い、説明を省略する。
レーザ光23のスパイラル状の軌道51は、隣り合う軌道51の間隔が等間隔であれば、溶融池22の中心に近い部分程、温度が高くなる。そのため、溶融池22が広がり易くなり、レーザ光23が溶融池22に照射され易い状態になる。これを避けるため、本実施例のレーザ溶接方法は、図13に示すように、内側から外側に向かってスパイラル状にレーザ光23を照射して溶接を行う場合、レーザ光23のスパイラル状の照射を行う照射開始位置を、第2の開始点54とする。第2の開始点54は、実施例1における開始点52(加工領域の中心)よりも外側に離れた位置にする。なお、第2の開始点54の位置は、例えば、加工領域の中心からレーザ光23のビーム径の半分(ビーム径の半径)よりも離れた位置である。なお、レーザ光23を照射しない加工領域の中心付近は、周囲の溶融池22からの余熱により溶融される。
(実施例3)
次に、本開示を実施するための実施例3について、図13を用いて説明する。図13は、本実施例のレーザ溶接の状態を示す上面図である。なお、図11の(a)と同じ構成については同様の符号を用い、説明を省略する。
レーザ光23のスパイラル状の軌道51は、隣り合う軌道51の間隔が等間隔であれば、溶融池22の中心に近い部分程、温度が高くなる。そのため、溶融池22が広がり易くなり、レーザ光23が溶融池22に照射され易い状態になる。これを避けるため、本実施例のレーザ溶接方法は、図13に示すように、スパイラル状の外側になるほど、隣り合う軌道51の間隔が広くなるように、レーザ光23を加工物に照射する。このように、加工領域の外側に行くにつれて、レーザ光23の軌道51が溶融池22にかからないように、内側の軌道51との間隔を広げながらスパイラル状にレーザ光23を照射する。なお、隣接するレーザ光23の軌道51同士の間隔を広げたことによる未溶融部分34の溶融は、余熱により行われる。また、レーザ光23の軌道51が重複することによりレーザ光23が溶融池22を通過してしまうことを防ぐため、隣接するレーザ光23の軌道51同士の間隔よりもレーザ光23のビーム径が小さくなるようにしている。
(実施例4)
次に、本開示を実施するための実施例4について、図14を用いて説明する。図14は、本実施例のレーザ溶接の状態を示す上面図である。なお、図11の(a)と同じ構成については同様の符号を用い、説明を省略する。
レーザ光23のスパイラル状の軌道51は、隣り合う軌道51の間隔が等間隔であれば、溶融池22の中心に近い部分程、温度が高くなる。そのため、溶融池22が広がり易くなり、レーザ光23が溶融池22に照射され易い状態になる。これを避けるため、本実施例のレーザ溶接方法は、図14に示すように、スパイラル状のレーザ光23の照射開始位置を開始点52とし、終了位置を終了点53とする。すなわち、外側から内側へ向かってスパイラル状にレーザ光23を加工物に照射してレーザ溶接を行う。なお、開始点52は、スパイラル状のレーザ光23照射する加工領域の外側付近である。このように、熱伝導による放熱が良好である加工領域の外縁部からレーザ溶接を開始し、加工領域の中心に向かって溶接を行うことで、レーザ溶接の開始時に、レーザ光23が照射された部分に熱がこもって高温になることを抑制することができる。すなわち、熱伝導によってレーザ光23が照射されていない部分が過剰に溶融されることを防止できる。なお、実施例1〜3において、スパイラル状のレーザ光23の移動方向を内側から外側としたが、外側から内側としても構わない。
以上の実施例1〜4のように、本実施の形態のレーザ溶接方法は、レーザ光23を加工物の未溶融部分へ照射するものである。従って、加工物の板厚によらず、良好な溶接状態を得ることができる。なお、レーザ光23を加工物の未溶融部分へ照射するためのスパイラル状の軌道は、例えば、実験等により予め決めておけば良い。
また、本実施の形態のレーザ溶接方法は、レーザ光23のスパイラル状の軌道51は、隣り合う軌道51の間隔が等間隔であれば、溶融池22の中心に近い部分程、温度が高くなる。そのため、溶融池22が広がり易くなり、レーザ光23が溶融池22内に照射され易い状態になる。よって、実施例1〜4では、スパイラル状の軌道51の外側になるほど、溶接速度が高くなるようにレーザ光23を照射することが好ましい。溶接速度を速めたことによる未溶融部分の溶融は、余熱により行われる。また、実施例1〜4では、スパイラル状の外側になるほど、レーザ光23の出力が低くなるようにレーザ光23を照射することが好ましい。レーザ光23の出力を低くしたことによる未溶融部分の溶融は、余熱により行われる。
以上のように、本実施の形態のレーザ溶接方法は、上下に重ねられた2枚以上の金属板をレーザ光23によりレーザ溶接すると共に、レーザ溶接時に、主にキーホール後壁から発生する気泡を抑制する。そのため、本実施の形態のレーザ溶接方法は、常に、加工物の固相部分にレーザ光23を照射して、加工物をレーザ溶接する。また、レーザ溶接時のレーザ光の出力は、キーホール型のレーザ溶接になるように設定する。また、レーザ溶接時の溶接速度は、拡大する溶融池22にレーザ光23が再度照射されることがないように設定する。
このような本実施の形態のレーザ溶接方法によれば、板厚に拘らず、常に良好な溶接状態を得ることができる。
また、本実施の形態において、スパイラル状の軌道でレーザ光23を照射する場合の隣り合う軌道51同士の間隔は、レーザ光23のビーム径以上でありレーザ光23のビーム径の2倍以下であることが望ましい。その理由を以下に示す。
図15に、本発明者らが行った実験結果を示す。図15は、レーザ光23の隣り合う軌道51の間隔と溶接不良(窪み/空洞により生じた突起)発生の関係を示す図である。板厚tが0.8mmの軟鋼の重ね溶接において、ビーム径が0.5〜0.7mmのレーザ光23をスパイラル状の軌道で照射し、異なる軌道間隔でレーザ溶接した結果である。レーザ光23の強度分布は、ビーム径付近でトップハット型(Top Hat Type)である。レーザ溶接痕の径は、約6√tに相当する5.4mmとした。
溶接速度3m/minで、レーザ出力は常に貫通溶接となるよう1.5〜3.0kWの間で調整して溶接を行った。その結果、軌道間隔を照射径で除した値が、1倍から2倍の範囲において、良好なレーザ溶接痕が得られた。
但し、レーザ光23の強度分布がトップハット型ではなく、ガウス型の場合は、レーザ光のビーム径の外縁部は溶接に寄与しないため、ビーム径以下の軌道間隔でも(上記倍率が1倍以下)良好なレーザ溶接痕を得ることができる。
また、本実施の形態のレーザ溶接方法は、加工物の上面と下面のレーザ溶接痕が、線状ではなく、面状となるように溶接を行うものである。
また、本実施の形態のレーザ溶接方法は、レーザ溶接中に熱影響の考慮が必要になる寸法のレーザ溶接痕を対象としている。例えば、重ね溶接する板厚の合計の半分をTとした場合、レーザ溶接痕の直径は、6√T以下である。
ここで、さまざまな板厚の金属板を重ね溶接する場合の、各パラメータについて例示する。なお、レーザ溶接において板厚によって、溶け落ちしない限界のレーザ光の出力と、十分な接合強度を得るための加工領域の広さが決められている。なお、レーザ光のビーム径の直径は0.5mm〜0.7mmである。
例えば、鉄であり、板厚が0.6mmの加工物であれば、レーザ光の出力は2.80kWが好ましく、加工領域の半径は1.55mmが好ましい。この条件では、回転速度(溶接速度)は10.0m/minで、スパイラルの回転数は2回で行うことが好ましい。
また、例えば、鉄であり、板厚が0.8mmの加工物であれば、レーザ光の出力は3.30kWが好ましく、加工領域の半径は1.79mmが好ましい。この条件では、回転速度は8.7m/minで、スパイラルの回転数は2回で行うことが好ましい。
また、例えば、鉄であり、板厚が1.0mmの加工物であれば、レーザ光の出力は3.55kWが好ましく、加工領域の半径は2.00mmが好ましい。この条件では、回転速度は7.4m/minで、スパイラルの回転数は3回で行うことが好ましい。
また、例えば、鉄であり、板厚が1.2mmの加工物であれば、レーザ光の出力は3.65kWが好ましく、加工領域の半径は2.19mmが好ましい。この条件では、回転速度は6.3m/minで、スパイラルの回転数は3回で行うことが好ましい。
また、例えば、鉄であり、板厚が1.6mmの加工物であれば、レーザ光の出力は3.65kWが好ましく、加工領域の半径は2.53mmが好ましい。この条件では、回転速度は4.4m/minで、スパイラルの回転数は4回で行うことが好ましい。
このように、板厚が厚くなるほど、必要とされるレーザ光の出力は大きくなるが、レーザ発振器にも限界があるため、溶接速度によって、調節することが可能である。また、本開示の効果を発揮するためには、溶接速度は3m/min以上である。さらに、板厚が厚くなるほど、十分な接合強度を得るために加工領域の半径は大きいほうが好ましく、また、加工領域の半径が大きくなるほど、スパイラルの回転数は多くなる。
なお、本実施の形態では、金属板を2枚重ねてレーザ溶接を行う例を示したが、金属板を3枚以上重ねてレーザ溶接を行う際にも適用することができる。
また、スパイラルの形状は、円弧状以外にも四角や三角等の多角形状や、一部途切れた不連続な円弧状など、種々の形状とすることができる。
また、スパイラル状のレーザ光23の照射は、加工領域の中心または内側から外側へ向かって行うようにしても良いし、加工領域の外側から中心または内側へ向かって行うようにしても良い。
また、本実施の形態では、良好な溶接結果を得るため、レーザ光23の溶接速度や、レーザ光23の回転間隔や、レーザ光23の出力等を適切にする例を示した。なお、これらの対応は、これら全て、あるいは、全ての内から複数を選択する等、適宜組み合わせて実施するようにしても良い。
本開示によれば、気泡の発生を抑制して良好な溶接状態を実現でき、加工物を重ねてレーザ溶接を行うレーザ溶接方法として産業上有用である。
1 レーザ発振器
2 ガルバノスキャナ
3 ガルバノミラー
4 ガルバノモータ
5 スキャナ制御装置
6 Fθレンズ
7 溶接ヘッド
8 ロボット
9 ロボット制御装置
10 レーザ溶接システム
20 レーザ溶接システム
21 キーホール
22 溶融池
23 レーザ光
24 溶接方向
25 前壁
26 金属蒸気
28 気泡
29 再凝固層
30 第1の金属板
31 第2の金属板
32 ギャップ
33 穴
34 未溶融部分
51 軌道
52 開始点
53 終了点
54 第2の開始点

Claims (9)

  1. 第1の加工物と第2の加工物とを、第1の加工領域において重ねる第1の工程と、
    前記第1の加工領域において、前記第1の加工物および前記第2の加工物に、渦巻状の軌道で移動させながらレーザ光を照射する第2の工程とを備え、
    前記第2の工程では、
    前記第1の加工物および前記第2の加工物が前記レーザ光の照射によって溶融されて液相部分を形成し、
    前記液相部分に前記レーザ光が照射されないように、前記レーザ光を移動させ、前記渦巻状の軌道は、外側になるほど径方向に隣り合う軌道の間隔が長くなるレーザ溶接方法。
  2. 第1の加工物と第2の加工物とを、第1の加工領域において重ねる第1の工程と、
    前記第1の加工領域において、前記第1の加工物および前記第2の加工物に、渦巻状の軌道で移動させながらレーザ光を照射する第2の工程とを備え、
    前記第2の工程では、
    前記第1の加工物および前記第2の加工物が前記レーザ光の照射によって溶融されて液相部分を形成し、
    前記液相部分に前記レーザ光が照射されないように、前記レーザ光を移動させ、前記第2の工程において、前記レーザ光の移動速度は、前記渦巻状の軌道の外側になるほど速くなるレーザ溶接方法。
  3. 第1の加工物と第2の加工物とを、第1の加工領域において重ねる第1の工程と、
    前記第1の加工領域において、前記第1の加工物および前記第2の加工物に、渦巻状の軌道で移動させながらレーザ光を照射する第2の工程とを備え、
    前記第2の工程では、
    前記第1の加工物および前記第2の加工物が前記レーザ光の照射によって溶融されて液相部分を形成し、
    前記液相部分に前記レーザ光が照射されないように、前記レーザ光を移動させ、前記レーザ光の出力は、前記渦巻状の軌道の外側になるほど低くなるレーザ溶接方法。
  4. 前記渦巻状の軌道は、径方向に隣り合う軌道の間隔が前記レーザ光のビーム径以上であり前記レーザ光の前記ビーム径の2倍以下である請求項1から3のいずれかに記載のレーザ溶接方法。
  5. 前記渦巻状の軌道の内側の端部は、前記第1の加工領域の中心とは異なる請求項1から3のいずれかに記載のレーザ溶接方法。
  6. 前記渦巻状の軌道の内側の端部と前記第1の加工領域の中心との距離は、前記レーザ光の照射径の半径よりも大きい請求項に記載のレーザ溶接方法。
  7. 前記第2の工程において、前記レーザ光は前記渦巻状の軌道の内側から外側に向かって移動する請求項1〜のいずれかに記載のレーザ溶接方法。
  8. 前記第2の工程において、前記レーザ光は前記渦巻状の軌道の外側から内側に向かって移動する請求項1〜のいずれかに記載のレーザ溶接方法。
  9. 第3の加工物と第4の加工物とを、第2の加工領域において重ねる第3の工程と、
    前記第2の加工領域において、前記第3の加工物および前記第4の加工物に、渦巻状の軌道で移動させながらレーザ光を照射する第4の工程とを備え、
    前記第4の工程では、
    前記第3の加工物および前記第4の加工物が前記レーザ光の照射によって溶融されて液相部分を形成し、
    前記液相部分に前記レーザ光が再度照射されないように、前記レーザ光を移動させ、
    前記第1の加工領域において、前記第1の加工物と前記第2の加工物との間にギャップが存在し、
    前記第2の加工領域において、前記第3の加工物と前記第4の加工物とは接触しており、
    前記第2の工程における前記レーザ光の第1の移動速度は、前記第4の工程における前記レーザ光の第2の移動速度よりも速く、
    前記第2の工程における前記レーザ光の第1の出力は、前記第4の工程における前記レーザ光の第2の出力よりも高い請求項1記載のレーザ溶接方法。
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