JP6546809B2 - 自動車の車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体構造に関する。
特許文献1には、センターピラーとロッカとの間に補強ステー(センターピラー側連結部材)を設け、車体構造の変形を補強する構成が開示されている。特許文献1に開示されるセンターピラー側連結部材は、裾野部の中間部と、裾野部の後方終端部よりも車両後方のロッカの車両下側の縁部とを車両後方下がりに傾斜した状態で繋ぐものである。このセンターピラー側連結部材が支えとなり、車両走行中にロッカの車両後端部側のリアサスペンションアームからの上下入力により、後部ドア開口の前縁下部のロッカが上下方向に「く」の字状に変形することが抑制される。
特開2012−35646号公報
しかしながら、自動車の車体構造としては、曲げ変形を抑制するための曲げ剛性および捩じれ変形を抑制するための捩じり剛性の観点から剛性性能を評価する必要がある。特許文献1の構成では、車体構造に作用する上下方向の入力荷重による変形を抑制できても、車体構造に加えられる曲げ入力荷重や捩じれ入力荷重が複合的に作用した場合に生じる変形を効果的に抑制することはできない。
本発明は、上記の課題に鑑み、車体構造に加えられる曲げ荷重や捩じれ荷重が複合的に作用した場合に生じる変形を効果的に抑制することが可能な自動車の車体構造を提供する。
本発明の第1の側面の自動車の車体構造は、センターピラーの下部とサイドシルとの結合部において、前記サイドシルの中空の閉断面を車幅方向に分割し、前記閉断面に対して交差する、車体の前後方向に沿って配置された垂直板を備え、前記垂直板は、
複数の穴部により区画された、前記車体の前後方向の荷重に対して車体構造の変形を抑制する前後荷重補強部と、前記車体の上下方向の荷重に対して前記変形を抑制する上下荷重補強部と、前記車体に対して斜め方向に作用する荷重に対して前記変形を抑制する傾斜荷重補強部と、を有し、
前記複数の穴部はそれぞれ三角形の開口周縁部を有し、
一の穴部の辺と他の穴部の辺とにより区画される領域に、前記傾斜荷重補強部が形成されることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第2の側面によれば、前記サイドシルを構成するサイドシルインナーパネルは、前記車体の前後方向に沿って配置され、前記車体の車幅方向の外側に向って開口し、前記開口の端部において上下方向へ延びるフランジ部を備えた断面形状を有し、
前記垂直板は、前記フランジ部に接合されていることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第3の側面によれば、前記センターピラーは、車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネルと、前記センターピラーインナーパネルに対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板と、を有し、
前記垂直板は、前記センターピラーインナーパネルの下方において、一体として構成されていることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第4の側面によれば、前記センターピラーは、車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネルと、前記センターピラーインナーパネルに対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板と、を有し、
前記垂直板は、前記センターピラーインナーパネルと別体に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第5の側面によれば、前記複数の穴部の開口周縁部には、前記垂直板の厚さ方向に折り曲げられた環状の段部が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第の側面によれば、前記垂直板の車幅方向の外側の面は、
前記センターピラー補強板に接合され、前記車体の上下方向に延びる第1のバルクヘッドと、前記センターピラー補強板に接合され、前記車体の前後方向に延びる第2のバルクヘッドと、により保持され、
前記垂直板の車幅方向の内側の面は、
前記サイドシルを構成するサイドシルインナーパネルに接合され、前記車体の上下方向に延びる第3のバルクヘッドにより保持されることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第の側面によれば、前記第1のバルクヘッドは、前記垂直板を介して、前記第3のバルクヘッドと対向する位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の自動車の車体構造の第の側面によれば、前記車体は、フロア構造として、車幅方向に延びる第1のフロアクロスメンバと、第2のフロアクロスメンバと、を少なくとも有し、
前記第2のフロアクロスメンバは、前記第1のフロアクロスメンバに対して、後側方向において所定の間隔だけ離間した位置に配置されており、
前記第1のバルクヘッドおよび第3のバルクヘッドは、前記第1のフロアクロスメンバの端部と対向するように配置され、
前記第2のバルクヘッドは、前記第2のフロアクロスメンバの端部と対向するように配置されていることを特徴とする。
本発明の第1の側面乃至第4の側面の構成によれば、静曲げ剛性と静捩れ剛性とを含む車体剛性の向上を図ることが可能になる。すなわち、車体構造に加えられる曲げ荷重や捩じれ荷重が複合的に作用した場合に生じる変形を効果的に抑制することが可能になるとともに、穴部により車体構造の軽量化が可能になる。
また、本発明の第5の側面の構成によれば、段部を形成することにより、垂直板の板厚方向の厚さを厚くすることができるため、開口周縁部における前後荷重補強部、上下荷重補強部および傾斜荷重補強部の剛性を向上させることができる。
また、本発明の第の側面の構成によれば、穴部の配置により傾斜荷重補強部における剛性設計の自由度を高めることが可能になる。
また、本発明の第の側面の構成によれば、上下方向における垂直板の曲げ剛性および前後方向における垂直板の曲げ剛性を向上させることが可能になる。
また、本発明の第の側面の構成によれば、上下方向における垂直板の曲げ剛性をより一層向上させることが可能になる。
また、本発明の第の側面の構成によれば、側面衝突荷重に対する車体構造の剛性を向上させることが可能になる。
センターピラーインナーパネル、サイドシルおよび垂直板の概略構成を示す図。 垂直板の構成を示す図。 垂直板における穴部の配置例を示す図。 位相情報(荷重情報)の分布(ロードパス)を示す図。 垂直板の固定状態を示す図。 垂直板の固定状態を示す図。 バルクヘッドの構成例を示す図。 自動車の車体構造におけるフロア構造を示す図。 フロアクロスメンバ、垂直板、バルクヘッドの位置関係を示す図。 フロアクロスメンバ、垂直板、バルクヘッドの位置関係を示す図。
以下、図1〜図10に基づいて本発明の実施形態を例示的に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は、センターピラーインナーパネル13、サイドシル21および垂直板10の概略構成を示す図である。図1に示すように、自動車のセンターピラー11の上端および下端は、ルーフサイドレール31の前後方向中間部と、サイドシル21の前後方向中間部とに接続される。センターピラー11は、車体内側(車幅方向の内側)に位置するセンターピラーインナーパネル13と、センターピラーインナーパネル13に対して車体外側(車幅方向の外側)に位置するセンターピラー補強板15と、センターピラー補強板15に対して車体外側に位置するサイドアウターパネル17(図1では省略)とを有する。
サイドシル21は、サイドシルインナーパネル22とサイドシルアウターパネル23とを有し、全体として車体構造の前後方向に延び、サイドシルインナーパネル22およびサイドシルアウターパネル23により中空の閉断面が構成される。
センターピラーインナーパネル13、センターピラー補強板15およびサイドアウターパネル17の上端側は、ルーフサイドレール31に結合される。また、センターピラー11の下部とサイドシル21との結合部(ジョイント部)に、垂直板10が配置されている。垂直板10は、センターピラーインナーパネル13と一体に構成してもよいし、センターピラーインナーパネル13とは別体として構成することも可能である。垂直板10は、サイドシル21の中空の閉断面を車幅方向(左右方向)に分割し、中空の閉断面に対して交差する、車体の前後方向に沿って配置されている。
図2は垂直板10の構成を示す図であり、図2に示すように、垂直板10は、車体の前後方向の荷重に対して、車体構造の変形を抑制する前後荷重補強部12と、車体の上下方向の荷重に対して、車体構造の変形を抑制する上下荷重補強部14と、車体に対して斜め方向に作用する荷重に対して、車体構造の変形を抑制する傾斜荷重補強部16とを有する。また、垂直板10は、垂直板10の剛性向上を図るためのビード19(補強部)が形成されている。
板状の垂直板10の面内には、複数の穴部18が設けられており、垂直板10の面内に複数の穴部18を設けることにより、垂直板10の面内において、前後荷重補強部12、上下荷重補強部14、および傾斜荷重補強部16を区画することができる。また、垂直板10に穴部18を設けることにより、垂直板10の軽量化を図ることが可能になる。更に、複数の穴部18の配置を変更することにより、垂直板10の面内における前後荷重補強部12、上下荷重補強部14、および傾斜荷重補強部16のレイアウトを変更することができ、車体構造に作用する荷重に対応して、前後荷重補強部12、上下荷重補強部14、および傾斜荷重補強部16における剛性設計の自由度を高めることが可能になる。例えば、図3は、複数の穴部18の配置の変更例を示す図である。複数の穴部18はそれぞれ三角形の開口周縁部を有し、一の穴部の辺と他の穴部の辺とにより区画される領域に、傾斜荷重補強部16が形成される。また、複数の穴部18は、上下方向の軸を中心として、三角形の穴部18の周縁部形状が対称となるように複数の穴部18を配置することにより、傾斜荷重補強部16のレイアウトを変更することが可能である。
図4は、トポロジー最適化演算を用いて取得した位相情報の分布(ロードパス)を例示する図である。図4(a)は、静曲げ条件において、トポロジー最適化演算により取得した、センターピラーとサイドシルとを結合する継手部における位相情報の分布(ロードパス)を示す図である。図4(a)では、主に、上下方向に接続するロードパス(上下方向に分布するロードパス)、前後方向に接続するロードパス(前後方向に分布するロードパス)および、荷重が付与されている継手部前側の荷重点近傍に斜め方向に向けて接続するロードパス(斜め方向に分布するロードパス)が発生している。
また、図4(b)は、静捩じれ条件において、トポロジー最適化演算により取得した、センターピラーとサイドシルとを結合する継手部における位相情報の分布(ロードパス)を示す図である。図4(b)では、静曲げ条件の解析結果とは異なり、継手部の中心に向けて接続する捩じれ特有のロードパス(継手部の中心に分布するロードパス)が発生している。
図4(c)は、静曲げ、静捩じれの2つの条件を与えた際に、トポロジー最適化演算により取得したロードパスを示す図である。図4(a)、(b)の位相情報の分布(ロードパス)を合成したものに近い位相情報の分布となっている。センターピラーとサイドシルとを結合する継手部において、静曲げ条件による上下方向に接続するロードパス(上下方向に分布するロードパス)、前後方向に接続するロードパス(前後方向に分布するロードパス)および斜め方向に向けて接続するロードパス(斜め方向に分布するロードパス)と、静捩じれ条件による継手部の中心に向けて接続する捩じれ特有のロードパス(継手部の中心に分布するロードパス)と、が発生している。図4(c)に示すような位相情報の分布(ロードパス)に対応した方向について継手部の補強機能を満たすように、具現化した構成の一部が図2に示すような垂直板10の構成である。
上下、前後および傾斜方向のロードパス(捩じれ特有の継手部中心に向けて接続する斜め方向のロードパスを含む)に対応する補強部を車体構造に設けることにより、車体剛性を向上させることが可能になる。本実施形態の垂直板10は、前後方向荷重に対応する前後荷重補強部12、上下方向荷重に対応する上下荷重補強部14、および傾斜方向荷重に対応する傾斜荷重補強部16を備えており、センターピラー11とサイドシル21とを結合する結合部(継手部)における車体構造の剛性を向上させることが可能になる。また、垂直板10の面内には、上述のように、複数の穴部18が設けられており、穴部18を設けることにより、垂直板10の軽量化を図ることが可能になる。
図5は、垂直板10の固定状態を示す図であり、構成をわかり易くするため、センターピラーインナーパネル13の上方部分は省略している。尚、垂直板10は、センターピラーインナーパネル13の下方において連続し、一体として構成してもよいし、センターピラーインナーパネル13とは別体として構成してもよい。垂直板10は、図2に示したような、前後荷重補強部12、上下荷重補強部14、および傾斜荷重補強部16を有する。各補強部は、複数の穴部18により垂直板10の面内における位置が区画される。また、垂直板10の面内には、ビード19(補強部)が形成されており、垂直板10の剛性向上が図られている。尚、図5において、上下方向に沿ってビード19が形成されている例を示しているが、実施形態の構成はこの例に限定されず、前後方向および傾斜方向にビード19を形成することも可能である。
垂直板10に対して車体構造の前側および後ろ側には、サイドシルアウターパネル23が配置されている。サイドシルアウターパネル23は、車体の車体前後方向に沿って配置され、車体の内側に向って開口する開口断面形状を有する。また、センターピラー補強板15の下端部は、サイドシルアウターパネル23と接続し、サイドシルアウターパネルの一部として機能する。センターピラー補強板15の車体内側の面には、車体の上下方向に延びるバルクヘッド91(第1のバルクヘッド)が接合されており、バルクヘッド91(第1のバルクヘッド)は、垂直板10の車体外側の面(車幅方向の外側の面)を保持する。バルクヘッド91は、車体の上下方向における垂直板10の曲げ剛性を向上させる補強部材として機能する。
図6は、垂直板10の固定状態を示す図である。サイドシル21を構成するサイドシルインナーパネル22は、車体の前後方向に沿って配置され、車体の車幅方向の外側に向って開口し、開口の端部において互いに離間する上下方向へ延びるフランジ部を備えたハット断面形状を有する。垂直板10の車体内側の面(車幅方向の内側の面)は、スポット溶接によりサイドシルインナーパネル22の上下のフランジ部に接合される。フロアクロスメンバ102、およびフロアパネル105は、サイドシルインナーパネル22に接合される。
センターピラー補強板15(センターピラーアウターパネル)の下端部には、下向きに延びるフランジ部が形成されており、垂直板10の車体外側の面は、センターピラー補強板15のフランジ部と接合し、固定される。センターピラー補強板15の下端部は、サイドシルアウターパネルとしても機能する。垂直板10は、センターピラー補強板15の下端部(サイドシルアウターパネル)およびサイドシルインナーパネル22により構成されるサイドシル断面内を車幅方向(左右方向)に分割した状態で固定される。
垂直板10の複数の穴部18の開口周縁部には、バーリング加工により垂直板10の厚さ方向に折り曲げられた環状の段部82が形成されている。環状の段部82を形成することにより、垂直板10の板厚方向の厚さを、段部が形成されていない部分の厚さと比較して厚くすることができるため、開口周縁部における前後荷重補強部12、上下荷重補強部14および傾斜荷重補強部16の剛性を向上させることができる。
また、センターピラー補強板15の車体内側の面には、車体の上下方向に延びるバルクヘッド91(第1のバルクヘッド(図5))と、車体の前後方向に延びるバルクヘッド92(第2のバルクヘッド)が接合されており、バルクヘッド91(第1のバルクヘッド)およびバルクヘッド92(第2のバルクヘッド)は、垂直板10の車体外側の面(車幅方向の外側の面)を保持する。バルクヘッド91(図5)は、車体の上下方向における垂直板10の曲げ剛性を向上させる補強部材として機能し、バルクヘッド92は、車体の前後方向における垂直板10の曲げ剛性を向上させる補強部材として機能する。
図7は、バルクヘッドの構成例を示す図であり、図7(a)、(b)は、センターピラー補強板15の車体内側の面に接合されたバルクヘッド91(第1のバルクヘッド)、バルクヘッド92(第2バルクヘッド)の構成例を示している。センターピラー補強板15の車体内側の面に接合されたバルクヘッド91、92は、垂直板10の車体外側の面(車幅方向の外側の面)を保持する。バルクヘッド91は上下方向に垂直板10を保持し、バルクヘッド91は上下方向における垂直板10の曲げ剛性を向上させる。また、バルクヘッド92は前後方向(水平方向)に沿って接合されており、バルクヘッド92は、前後方向(水平方向)における垂直板10の曲げ剛性を向上させる。
また、図7(a)は、サイドシルインナーパネル22の車体外側の面に接合されたバルクヘッド93(第3のバルクヘッド)の構成例を示している。図7(a)において、構成をわかり易くするために、サイドシルインナーパネル22を省略し、バルクヘッド93のみを図示している。サイドシルインナーパネル22に接合されたバルクヘッド93は上下方向に垂直板10の車体内側の面(車幅方向の内側の面)を保持する。バルクヘッド93は、車体の上下方向における垂直板10の曲げ剛性を向上させる補強部材として機能する。
垂直板10の車幅方向の外側の面は、センターピラー補強板15に接合され、車体の上下方向に延びるバルクヘッド91(第1のバルクヘッド)と、センターピラー補強板15に接合され、車体の前後方向に延びるバルクヘッド92(第2のバルクヘッド)と、により保持される。また、垂直板10の車幅方向の内側の面は、サイドシル21を構成するサイドシルインナーパネル22に接合され、車体の上下方向に延びるバルクヘッド93(第3のバルクヘッド)により保持される。
バルクヘッド91およびバルクヘッド93は、垂直板10を挟み込むように、それぞれ対向する位置に配置することが可能である。垂直板10を挟み込むように、バルクヘッド91およびバルクヘッド93を配置することにより、上下方向における垂直板10の曲げ剛性をより一層向上させることができる。
図8は、本実施形態の自動車の車体構造におけるフロア構造の例を示す図である。図8は、車体構造の下側から上側を見た状態を示している。フロア構造は、車幅方向の中央部を前後方向に延びるフロアトンネル104と、フロアトンネル104を中心として、左右方向に対称に延びる複数のフロアクロスメンバ101、102、103と、を有する。複数のフロアクロスメンバ101、102、103は、車体構造の前後方向において、所定の間隔で平行に配置されている。複数のフロアクロスメンバのうち、フロアクロスメンバ101の位置は、センターピラー11の下端部の位置に対応している。図8において、フロアクロスメンバ101に対して、後側方向において所定の間隔だけ離間した位置にフロアクロスメンバ102が配置されている。また、フロアクロスメンバ102に対して、後側方向において所定の間隔だけ離間した位置にフロアクロスメンバ103が配置されている。
図9は、フロアクロスメンバ101(第1のフロアクロスメンバ)、垂直板10、バルクヘッド91(第1のバルクヘッド)、およびバルクヘッド93(第3のバルクヘッド)の位置関係を示す図である。バルクヘッド93はサイドシルインナーパネル22の車体外側の面に接合されており、バルクヘッド93は、垂直板10の車体内側の面を保持する。また、バルクヘッド91は、センターピラー補強板15の車体内側の面に接合されており、バルクヘッド91は、垂直板10の車体外側の面を保持する。
バルクヘッド91は、垂直板10を介してバルクヘッド93に対向した状態で接合されており、バルクヘッド91およびバルクヘッド93は、フロアクロスメンバ101と同軸になるように配置することが可能である。垂直板10を介して、バルクヘッド91(第1のバルクヘッド)およびバルクヘッド93(第3のバルクヘッド)は、フロアクロスメンバ101(第1のフロアクロスメンバ)の端部と対向するように配置されている。車体構造の側面(左右方向)から加えられた荷重は、センターピラー補強板15、バルクヘッド91、垂直板10、バルクヘッド93を介して、フロアクロスメンバ101に伝達可能である。このような構成にすることにより、側面衝突荷重に対する車体構造の剛性を向上させることが可能になる。尚、図9の構成は例示的なものであり、フロアクロスメンバ101に側面衝突荷重を伝達する構成であれば、垂直板10に対して、車体の前後方向に所定の距離だけオフセットした状態でバルクヘッド91およびバルクヘッド93を配置することも可能である。
図10は、センターピラー補強板15、バルクヘッド92(第2のバルクヘッド)、垂直板10、サイドシルインナーパネル22およびフロアクロスメンバ102(第2のフロアクロスメンバ)の位置関係を示す図である。バルクヘッド92は、センターピラー補強板15の車体内側の面に接合されており、バルクヘッド92は、垂直板10の車体外側の面を保持する。
バルクヘッド92(第2のバルクヘッド)は、垂直板10およびサイドシルインナーパネル22を介して、フロアクロスメンバ102(第2のフロアクロスメンバ)の端部と対向するように配置されている。車体構造の側面(左右方向)から加えられた荷重は、センターピラー補強板15、バルクヘッド92、垂直板10を介して、フロアクロスメンバ102に伝達可能である。このような構成にすることにより、側面衝突荷重に対する車体構造の剛性を向上させることが可能になる。尚、図9、図10は、フロアクロスメンバ101、102とバルクヘッド91、92、93との位置関係を説明したが、本実施形態は、この例に限定されるものではない。例えば、垂直板10を、車体の前後方向に沿って延ばし、図8に示したフロアクロスメンバ103(第3のフロアクロスメンバ)の端部と対向するようにバルクヘッドを配置することも可能である。
(実施形態のまとめ)
構成1.上記の実施形態に係る自動車の車体構造は、
センターピラー(11)の下部とサイドシル(21)との結合部において、前記サイドシル(21)の中空の閉断面を車幅方向に分割し、前記閉断面に対して交差する、車体の前後方向に沿って配置された垂直板(10)を備え、
前記垂直板(10)は、複数の穴部(18)により区画された、前記車体の前後方向の荷重に対して車体構造の変形を抑制する前後荷重補強部(12)と、前記車体の上下方向の荷重に対して前記変形を抑制する上下荷重補強部(14)と、前記車体に対して斜め方向に作用する荷重に対して前記変形を抑制する傾斜荷重補強部(16)と、を有することを特徴とする。
構成2.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、前記サイドシル(21)を構成するサイドシルインナーパネル(22)は、前記車体の前後方向に沿って配置され、前記車体の車幅方向の外側に向って開口し、前記開口の端部において上下方向へ延びるフランジ部を備えた断面形状を有し、前記垂直板(10)は、前記フランジ部に接合されていることを特徴とする。
構成3.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、
前記センターピラー(11)は、車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネル(13)と、前記センターピラーインナーパネル(13)に対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板(15)と、を有し、
前記垂直板(10)は、前記センターピラーインナーパネル(13)の下方において、一体として構成されていることを特徴とする。
構成4.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、
前記センターピラー(11)は、車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネル(13)と、前記センターピラーインナーパネル(13)に対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板(15)と、を有し、
前記垂直板(10)は、前記センターピラーインナーパネル(13)と別体に構成されていることを特徴とする。
上記の構成1〜構成4によれば、静曲げ剛性と静捩れ剛性とを含む車体剛性の向上を図ることが可能になる。すなわち、車体構造に加えられる曲げ荷重や捩じれ荷重が複合的に作用した場合に生じる変形を効果的に抑制することが可能になるとともに、穴部により車体構造の軽量化が可能になる。
構成5.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、前記複数の穴部(18)の開口周縁部には、前記垂直板の厚さ方向に折り曲げられた環状の段部(82)が形成されていることを特徴とする。
構成5によれば、段部を形成することにより、垂直板の板厚方向の厚さを厚くすることができるため、開口周縁部における前後荷重補強部、上下荷重補強部および傾斜荷重補強部の剛性を向上させることができる。
構成6.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、前記複数の穴部(18)はそれぞれ三角形の開口周縁部を有し、一の穴部の辺と他の穴部の辺とにより区画される領域に、前記傾斜荷重補強部(16)が形成されることを特徴とする。
構成6によれば、穴部の配置により傾斜荷重補強部における剛性設計の自由度を高めることが可能になる。
構成7.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、
前記垂直板(10)の車幅方向の外側の面は、
前記センターピラー補強板(15)に接合され、前記車体の上下方向に延びる第1のバルクヘッド(91)と、前記センターピラー補強板(15)に接合され、前記車体の前後方向に延びる第2のバルクヘッド(92)と、により保持され、
前記垂直板(10)の車幅方向の内側の面は、
前記サイドシル(21)を構成するサイドシルインナーパネル(22)に接合され、前記車体の上下方向に延びる第3のバルクヘッド(93)により保持されることを特徴とする。
構成7によれば、上下方向における垂直板の曲げ剛性および前後方向における垂直板の曲げ剛性を向上させることが可能になる。
構成8.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、
前記第1のバルクヘッド(91)は、前記垂直板(10)を介して、前記第3のバルクヘッド(93)と対向する位置に配置されていることを特徴とする。
構成8によれば、上下方向における垂直板の曲げ剛性をより一層向上させることが可能になる。
構成9.上記の実施形態に係る自動車の車体構造において、前記車体は、フロア構造として、車幅方向に延びる第1のフロアクロスメンバ(101)と、第2のフロアクロスメンバ(102)と、を少なくとも有し、前記第2のフロアクロスメンバ(102)は、前記第1のフロアクロスメンバ(101)に対して、後側方向において所定の間隔だけ離間した位置に配置されており、
前記第1のバルクヘッド(91)および第3のバルクヘッド(93)は、前記第1のフロアクロスメンバ(101)の端部と対向するように配置され、
前記第2のバルクヘッド(92)は、前記第2のフロアクロスメンバ(102)の端部と対向するように配置されていることを特徴とする。
構成9によれば、側面衝突荷重に対する車体構造の剛性を向上させることが可能になる。
10:垂直板、11:センターピラー、12:前後荷重補強部、
13:センターピラーインナーパネル、14:上下荷重補強部、
16:傾斜荷重補強部、21:サイドシル

Claims (8)

  1. センターピラーの下部とサイドシルとの結合部において、前記サイドシルの中空の閉断面を車幅方向に分割し、前記閉断面に対して交差する、車体の前後方向に沿って配置された垂直板を備え、
    前記垂直板は、
    複数の穴部により区画された、前記車体の前後方向の荷重に対して車体構造の変形を抑制する前後荷重補強部と、前記車体の上下方向の荷重に対して前記変形を抑制する上下荷重補強部と、前記車体に対して斜め方向に作用する荷重に対して前記変形を抑制する傾斜荷重補強部と、を有し、
    前記複数の穴部はそれぞれ三角形の開口周縁部を有し、
    一の穴部の辺と他の穴部の辺とにより区画される領域に、前記傾斜荷重補強部が形成されることを特徴とする自動車の車体構造。
  2. 前記サイドシルを構成するサイドシルインナーパネルは、前記車体の前後方向に沿って配置され、前記車体の車幅方向の外側に向って開口し、前記開口の端部において上下方向へ延びるフランジ部を備えた断面形状を有し、
    前記垂直板は、前記フランジ部に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体構造。
  3. 前記センターピラーは、
    車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネルと、前記センターピラーインナーパネルに対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板と、を有し、
    前記垂直板は、前記センターピラーインナーパネルの下方において、一体として構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車の車体構造。
  4. 前記センターピラーは、
    車幅方向の内側に位置するセンターピラーインナーパネルと、前記センターピラーインナーパネルに対して車幅方向の外側に位置するセンターピラー補強板と、を有し、
    前記垂直板は、前記センターピラーインナーパネルと別体に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車の車体構造。
  5. 前記複数の穴部の開口周縁部には、前記垂直板の厚さ方向に折り曲げられた環状の段部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車の車体構造。
  6. 前記垂直板の車幅方向の外側の面は、
    前記センターピラー補強板に接合され、前記車体の上下方向に延びる第1のバルクヘッドと、前記センターピラー補強板に接合され、前記車体の前後方向に延びる第2のバルクヘッドと、により保持され、
    前記垂直板の車幅方向の内側の面は、
    前記サイドシルを構成するサイドシルインナーパネルに接合され、前記車体の上下方向に延びる第3のバルクヘッドにより保持されることを特徴とする請求項3または4に記載の自動車の車体構造。
  7. 前記第1のバルクヘッドは、前記垂直板を介して、前記第3のバルクヘッドと対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載の自動車の車体構造。
  8. 前記車体は、フロア構造として、車幅方向に延びる第1のフロアクロスメンバと、第2のフロアクロスメンバと、を少なくとも有し、
    前記第2のフロアクロスメンバは、前記第1のフロアクロスメンバに対して、後側方向において所定の間隔だけ離間した位置に配置されており、
    前記第1のバルクヘッドおよび前記第3のバルクヘッドは、前記第1のフロアクロスメンバの端部と対向するように配置され、
    前記第2のバルクヘッドは、前記第2のフロアクロスメンバの端部と対向するように配置されていることを特徴とする請求項またはに記載の自動車の車体構造。
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