JP2020083189A - フロントピラー構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの断面の変形を抑制する。【解決手段】フロントピラー構造1は、車両前後方向に延びるエプロンメンバ2と車両前後方向に延びるロッカ3とに接合されるフロントピラー10の構造である。フロントピラー構造1は、フロントピラー10における車幅方向外側に配置されるアウタパネル11と、フロントピラー10における車幅方向内側に配置されてアウタパネル11と閉断面を形成するように接合されるインナパネル12と、アウタパネル11とインナパネル12との間に配置されてエプロンメンバ2及びロッカ3に接合されるピラーリインフォース13と、断面コ字状に形成されてピラーリインフォース13と接合されるピラーリインフォースインナ15と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、車両のフロントピラー構造に関する。
特許文献1には、ピラーアウタパネルとピラーインナパネルとで構成されるフロントピラーがエプロンメンバとロッカとに接合された構造が開示されている。特許文献2には、フロントピラーアウタ部とフロントピラーインナパネルとで構成されるフロントピラーの内側にフロントピラーアウタリインフォースメントが配置された構造が開示されている。
ところで、微小ラップ衝突時には、エプロンメンバに入力された衝突荷重は、フロントピラーを経てロッカに入力される。このとき、フロントピラーの断面の変形が過大となると、エプロンメンバに入力された衝突荷重を適切にフロントピラーからロッカに伝達することができない。特許文献2のように、フロントピラーの内部にリインフォースメントを配置することで、フロントピラーの剛性が高まり、フロントピラーの断面の変形を抑制することができる。しかしながら、微小ラップ衝突時にエプロンメンバに入力される衝突荷重が過大となることを考えると、更なる改善が求められる。
そこで、本発明は、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの断面の変形を抑制することができるフロントピラー構造を提供することを課題とする。
本発明に係るフロントピラー構造は、エプロンメンバ及びロッカに接合されるフロントピラーの構造であって、フロントピラーにおける車幅方向外側に配置されるアウタパネルと、フロントピラーにおける車幅方向内側に配置されてアウタパネルと閉断面を形成するように接合されるインナパネルと、アウタパネルとインナパネルとの間に配置されてエプロンメンバ及びロッカに接合されるピラーリインフォースと、断面コ字状に形成されてピラーリインフォースと接合されるピラーリインフォースインナと、を備える。
本発明に係るフロントピラー構造では、アウタパネルとインナパネルとの間に配置されるピラーリインフォースがエプロンメンバ及びロッカと接合されるため、フロントピラーの断面の変形が抑制されるとともに、エプロンメンバに入力された衝突荷重が適切にロッカに伝えられる。そして、断面コ字状に形成されたピラーリインフォースインナがピラーリインフォースに接合されるため、ピラーリインフォースの剛性が高まり、フロントピラーの断面の変形が更に抑制される。
ピラーリインフォースインナは、エプロンメンバ及びロッカと接合されていなくてもよい。このフロントピラー構造では、ピラーリインフォースインナがエプロンメンバ及びロッカと接合されていないため、ピラーリインフォースインナの重量増加を抑制しつつ、ピラーリインフォースの剛性を適切に高めることができる。
ピラーリインフォースは、車両前後方向に延びる第一側板部と、第一側板部の車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びる第一前板部と、第一側板部の車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びる第一後板部と、第一前板部の車幅方向内側の先端縁から車両前後方向前方に延びる前フランジ部と、第一後板部の車幅方向内側の先端縁から車両前後方向後方に延びる後フランジ部と、を有し、ピラーリインフォースインナは、第一側板部の車幅方向内側に配置されて車両前後方向に延びる第二側板部と、第二側板部の車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びる第二前板部と、第二側板部の車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びる第二後板部と、を有し、第二前板部は、第一前板部に接合されており、第二後板部は、第一後板部に接合されていてもよい。このフロントピラー構造では、ピラーリインフォースインナの第二前板部及び第二後板部がピラーリインフォースの第一前板部及び第一後板部に接合されているため、ピラーリインフォースインナによりピラーリインフォースの剛性を適切に高めることができる。
ピラーリインフォースインナは、第二側板部の上部が第一側板部側に曲げられて第一側板部に接合されてなる絞部を有してもよい。このフロントピラー構造では、ピラーリインフォースインナの第二側板部の上部に形成された絞部が、ピラーリインフォースの第一側板部側に曲げられて第一側板部に接合されるため、絞部が形成された周辺でのピラーリインフォースの剛性を更に高めることができる。
絞部は、第一側板部に対して傾斜しながら第一側板部側に延びていてもよい。このフロントピラー構造では、絞部が、第一側板部に対して傾斜しながら第一側板部側に延びているため、絞部の周辺の構造を複雑化することができる。これにより、ピラーリインフォースの剛性を更に高めて、フロントピラーの断面の変形を更に抑制することができる。
車両側面視において、エプロンメンバの下端縁とピラーリインフォースの前端縁とが交差する点を基準点とし、基準点におけるエプロンメンバの下端縁の接線を基準線とした場合、車両側面視において、絞部は、基準線上に配置されていてもよい。エプロンメンバに入力された衝突荷重の一部は、エプロンメンバの下端縁に沿ってフロントピラーに入力されるため、フロントピラーでは、この衝突荷重が入力される位置において断面の変形が生じやすくなる。このフロントピラー構造では、車両側面視において、エプロンメンバの下端縁に沿った基準線上に絞部が配置されているため、エプロンメンバの下端縁に沿って入力される衝突荷重によってフロントピラーの断面が変形するのを効率的に抑制することができる。
本発明によれば、微小ラップ衝突時におけるフロントピラーの断面の変形を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、本実施形態に係るフロントピラー構造1は、乗用車等の車両に設けられて、エプロンメンバ2及びロッカ3に接合されるフロントピラー10の構造である。エプロンメンバ2は、前輪(不図示)の車両上下方向上方に配置される車両の骨格部分であり、フロントピラー10から車両前後方向前方に延びている。ロッカ3は、サイドドア(不図示)の車両上下方向下方に配置される車両の骨格部分であり、フロントピラー10から車両前後方向後方に延びている。
フロントピラー10は、フロントピラーロア10aと、フロントピラーアッパ10bと、により構成されている。フロントピラーロア10aは、フロントピラー10の下部を構成して、車両上下方向に延びる部分である。フロントピラーロア10aには、エプロンメンバ2の後端部と、ロッカ3の前端部とが、接合されている。フロントピラーアッパ10bは、フロントピラー10の上部を構成して、フロントピラーロア10aの上端部からルーフサイドレール(不図示)に向けて車両前後方向後方かつ車両上下方向上方に傾斜しながら延びる部分である。フロントピラーアッパ10bには、ルーフレール(不図示)が接続されている。
図1〜図5に示すように、フロントピラー10は、アウタパネル11と、インナパネル12と、ピラーリインフォース13と、ピラーリインフォースアウタ14と、ピラーリインフォースインナ15と、を備える。
アウタパネル11は、フロントピラー10における車幅方向外側に配置される部材である。インナパネル12は、フロントピラー10における車幅方向内側に配置される部材である。アウタパネル11及びインナパネル12は、例えば断面ハット型に形成されて、閉断面を形成するように互いに接合されている。アウタパネル11とインナパネル12とは、他の部材を介して接合されていてもよく、直接的に接合されていてもよい。本実施形態では、アウタパネル11とインナパネル12とは、ピラーリインフォース13を介して接合されている。
ピラーリインフォース13は、フロントピラー10のフロントピラーロア10aを補強する部材である。ピラーリインフォース13は、断面ハット状に形成されて、フロントピラーロア10aの延在方向である車両上下方向に延びている。ピラーリインフォース13は、アウタパネル11とインナパネル12との間に配置されて、アウタパネル11及びインナパネル12と接合されているとともに、エプロンメンバ2及びロッカ3と接合されている。
ピラーリインフォース13は、ピラーリインフォースアッパ16と、ピラーリインフォースセンタ17と、ピラーリインフォースロア18と、により構成されている。ピラーリインフォースアッパ16は、主にフロントピラーアッパ10bを構成する。ピラーリインフォースセンタ17は、主にフロントピラーロア10aの上部を構成する。ピラーリインフォースロア18は、主にフロントピラーロア10aの下部を構成する。ピラーリインフォースセンタ17は、その上端部がピラーリインフォースアッパ16の下端部と接合されており、ピラーリインフォースアッパ16から車両上下方向下方に延びている。ピラーリインフォースロア18は、その上端部がピラーリインフォースセンタ17の下端部と接合されており、ピラーリインフォースセンタ17から車両上下方向下方に延びている。なお、ピラーリインフォース13は、必ずしもピラーリインフォースアッパ16、ピラーリインフォースセンタ17、及びピラーリインフォースロア18を備えていなくてもよく、一体のものであってもよく、2以上の複数の部材が接合されたものであってもよい。
ピラーリインフォースセンタ17は、第一側板部センタ17aと、第一前板部センタ17bと、第一後板部センタ17cと、前フランジ部センタ17dと、後フランジ部センタ17eと、を備える。第一側板部センタ17a、第一前板部センタ17b、第一後板部センタ17c、前フランジ部センタ17d、及び後フランジ部センタ17eのそれぞれは、車両上下方向に延びる板状の部位である。
第一側板部センタ17aは、車両前後方向に延びている。第一前板部センタ17bは、第一側板部センタ17aの車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びている。第一後板部センタ17cは、第一側板部センタ17aの車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びている。前フランジ部センタ17dは、第一前板部センタ17bの車幅方向内側の先端縁から車両前後方向前方に延びている。後フランジ部センタ17eは、第一後板部センタ17cの車幅方向内側の先端縁から車両前後方向後方に延びている。つまり、ピラーリインフォースセンタ17は、第一側板部センタ17a、第一前板部センタ17b、第一後板部センタ17c、前フランジ部センタ17d、及び後フランジ部センタ17eによって、車幅方向外側に膨らんだ(車幅方向内側に開口した)断面ハット形状に形成されている。
ピラーリインフォースロア18は、第一側板部ロア18aと、第一前板部ロア18bと、第一後板部ロア18cと、前フランジ部ロア18dと、後フランジ部ロア18eと、を備える。第一側板部ロア18a、第一前板部ロア18b、第一後板部ロア18c、前フランジ部ロア18d、及び後フランジ部ロア18eのそれぞれは、車両上下方向に延びる板状の部位である。
第一側板部ロア18aは、第一側板部センタ17aの車幅方向内側に配置されて車両前後方向に延びている。第一前板部ロア18bは、第一側板部ロア18aの車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びている。第一後板部ロア18cは、第一側板部ロア18aの車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びている。前フランジ部ロア18dは、第一前板部ロア18bの車幅方向内側の先端縁から車両前後方向前方に延びている。後フランジ部ロア18eは、第一後板部ロア18cの車幅方向内側の先端縁から車両前後方向後方に延びている。つまり、ピラーリインフォースロア18は、第一側板部ロア18a、第一前板部ロア18b、第一後板部ロア18c、前フランジ部ロア18d、及び後フランジ部ロア18eによって、車幅方向外側に膨らんだ(車幅方向内側に開口した)断面ハット形状に形成されている。
ピラーリインフォースロア18は、第一前板部ロア18b、第一後板部ロア18c、前フランジ部ロア18d、及び後フランジ部ロア18eにおいて、ピラーリインフォースセンタ17と接合されている。つまり、第一前板部ロア18bは、第一前板部センタ17bと接合されており、第一後板部ロア18cは、第一後板部センタ17cと接合されており、前フランジ部ロア18dは、前フランジ部センタ17dと接合されており、後フランジ部ロア18eは、後フランジ部センタ17eと接合されている。一方、第一側板部ロア18aは、第一側板部センタ17aから離間して、第一側板部センタ17aと接合されていない。但し、第一側板部ロア18aは、第一側板部センタ17aと接合されていてもよい。
ピラーリインフォースアウタ14は、サイドドア(不図示)の取り付け部分を補強する部材である。ピラーリインフォースアウタ14は、その上端部がピラーリインフォースセンタ17の下端部に接合されており、ピラーリインフォースセンタ17から車両上下方向下方に延びている。ピラーリインフォースアウタ14の車幅方向内側の面には、ヒンジパッチ19が接合されている。ヒンジパッチ19は、サイドドアのヒンジ(不図示)が取り付けられる部分を補強する部材である。ヒンジパッチ19は、サイドドアのヒンジ(不図示)と対応する位置に配置されている。
ピラーリインフォースインナ15は、ピラーリインフォース13のピラーリインフォースロア18を補強する部材である。ピラーリインフォースインナ15は、断面コ字状(断面U字状、断面C字状、チャネル状ともいう)に形成されて、フロントピラーロア10aの延在方向である車両上下方向に延びている。ピラーリインフォースインナ15は、ピラーリインフォースロア18の車幅方向内側に配置されて、ピラーリインフォースロア18と接合されている。ピラーリインフォースインナ15は、エプロンメンバ2及びロッカ3と接合されていないことが好ましいが、エプロンメンバ2及びロッカ3の何れか一方又は双方と接合されていてもよい。本実施形態では、ピラーリインフォースインナ15は、エプロンメンバ2及びロッカ3と接合されていない。
ピラーリインフォースインナ15は、第二側板部15aと、第二前板部15bと、第二後板部15cと、を備える。第二側板部15a、第二前板部15b、及び第二後板部15cのそれぞれは、ピラーリインフォースロア18の延在方向である車両上下方向に延びる板状の部位である。
第二側板部15aは、第一側板部ロア18aの車幅方向内側に配置されて車両前後方向に延びている。第二前板部15bは、第二側板部15aの車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びている。第二後板部15cは、第二側板部15aの車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びている。つまり、ピラーリインフォースインナ15は、第二側板部15a、第二前板部15b、及び第二後板部15cによって、車幅方向外側に膨らんだ(車幅方向内側に開口した)断面コ字状に形成されている。第二前板部15bは、第一前板部ロア18bに接合されており、第二後板部15cは、第一後板部ロア18cに接合されている。なお、第二前板部15bの一部が第一前板部ロア18bに接合されていてもよく、第二前板部15bの全てが第一前板部ロア18bに接合されていてもよい。同様に、第二後板部15cの一部が第一後板部ロア18cに接合されていてもよく、第二後板部15cの全てが第一後板部ロア18cに接合されていてもよい。
ピラーリインフォースインナ15は、絞部15dを備える。絞部15dは、エプロンメンバ2からピラーリインフォースロア18に入力される衝突荷重によってピラーリインフォースロア18の断面形状が変形するのを抑制するための部位である。
絞部15dは、第二側板部15aの上部が第一側板部センタ17a側に曲げられて第一側板部センタ17aに接合されてなる部位である。このため、第二前板部15b及び第二後板部15cの絞部15dに隣り合う部分は、車両上下方向上方に向かうに従い幅が広くなっている。絞部15dは、第二側板部15aの一部を構成し、例えば絞り加工により形成することができる。なお、絞部15dは、第一側板部センタ17aの代わりに第一側板部ロア18aに接合されてもよく、第一側板部センタ17a及び第一側板部ロア18aの双方に接合されてもよい。また、第二側板部15aの絞部15d以外の部分は、第一側板部センタ17a又は第一側板部ロア18aと接合されていないが、第一側板部センタ17a又は第一側板部ロア18aと接合されていてもよい。
絞部15dは、第一側板部センタ17aに対して傾斜しながら第一側板部センタ17a(又は第一側板部ロア18a)側に延びていることが好ましいが、第一側板部センタ17aに対して垂直に第一側板部センタ17a側に延びていてもよい。本実施形態では、絞部15dは、第一側板部センタ17aに対して傾斜しながら第一側板部センタ17a側に延びている。
ところで、エプロンメンバ2に入力された衝突荷重の多くは、エプロンメンバ2の上端縁及び下端縁に沿ってフロントピラー10(ピラーリインフォース13)に入力される(図1参照)。
エプロンメンバ2の上端縁に沿ってフロントピラー10に入力された衝突荷重は、フロントピラーアッパ10bからルーフレールに伝達されていく。このとき、フロントピラーアッパ10bに入力される衝突荷重の入力方向は、フロントピラーアッパ10bの延在方向とほぼ同じであるため、フロントピラーアッパ10bの断面の変形はそれほど大きくならない。
一方、エプロンメンバ2の下端縁に沿ってフロントピラー10に入力された衝突荷重は、フロントピラーロア10aからロッカ3に伝達されていく。このとき、フロントピラーロア10aに入力される衝突荷重の入力方向は、フロントピラーロア10aの延在方向と大きく異なるため、フロントピラーロア10aの断面の変形が大きくなりやすい。しかも、微小ラップ衝突時には、フロントタイヤ(不図示)が後退してフロントピラーロア10aに衝突する場合がある。フロントタイヤからフロントピラーロア10aに入力される衝突荷重の入力位置は、エプロンメンバ2の下端縁に沿ってフロントピラー10に入力される衝突荷重の入力位置に近い位置となる。このため、絞部15dは、如何なる位置に形成されてもよいが、図6に示すような位置に形成されていることが好ましい。
図6に示すように、車両側面視において、エプロンメンバ2の下端縁とピラーリインフォース13の車両前後方向前端縁とが交差する点を、基準点Aとする。また、基準点Aにおけるエプロンメンバ2の下端縁の接線を、基準線Bとする。この場合、車両側面視において、絞部15dは、基準線B上に配置されていることが好ましい。車両側面視において、絞部15dは、基準線B上に配置されているとは、車両側面視において、絞部15dが基準線Bと重なる位置に配置されていることをいう。なお、車両側面視において、絞部15dの少なくとも一部が、基準線B上に配置されていればよい。
なお、上述した各部材の接合は、例えば、スポット溶接、スポット溶接と接着との併用等により行なわれる。
このように、本実施形態に係るフロントピラー構造1では、アウタパネル11とインナパネル12との間に配置されるピラーリインフォース13がエプロンメンバ2及びロッカ3と接合されるため、フロントピラー10の断面の変形が抑制されるとともに、エプロンメンバ2に入力された衝突荷重が適切にロッカ3に伝えられる。そして、断面コ字状に形成されたピラーリインフォースインナ15がピラーリインフォース13に接合されるため、ピラーリインフォース13の剛性が高まり、フロントピラー10の断面の変形が更に抑制される。
また、ピラーリインフォースインナ15がエプロンメンバ2及びロッカ3と接合されていないため、ピラーリインフォースインナ15の重量増加を抑制しつつ、ピラーリインフォース13の剛性を適切に高めることができる。
また、ピラーリインフォースインナ15の第二前板部15b及び第二後板部15cがピラーリインフォースロア18の第一前板部ロア18b及び第一後板部ロア18cに接合されているため、ピラーリインフォースインナ15によりピラーリインフォース13の剛性を適切に高めることができる。
また、ピラーリインフォースインナ15の第二側板部15aの上部に形成された絞部15dが、ピラーリインフォースセンタ17の第一側板部センタ17a側に曲げられて第一側板部センタ17aに接合されるため、絞部15dが形成された周辺でのピラーリインフォース13の剛性を更に高めることができる。
また、絞部15dが、第一側板部センタ17aに対して傾斜しながら第一側板部センタ17a側に延びているため、絞部15dの周辺の構造を複雑化することができる。これにより、ピラーリインフォース13の剛性を更に高めて、フロントピラー10の断面の変形を更に抑制することができる。
また、車両側面視において、エプロンメンバ2の下端縁に沿った基準線B上に絞部15dが配置されているため、エプロンメンバ2の下端縁に沿って入力される衝突荷重によってフロントピラー10の断面が変形するのを効率的に抑制することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で変形し、又は他のものに適用してもよい。
1…フロントピラー構造、2…エプロンメンバ、3…ロッカ、10…フロントピラー、10a…フロントピラーロア、10b…フロントピラーアッパ、11…アウタパネル、12…インナパネル、13…ピラーリインフォース、14…ピラーリインフォースアウタ、15…ピラーリインフォースインナ、15a…第二側板部、15b…第二前板部、15c…第二後板部、15d…絞部、16…ピラーリインフォースアッパ、17…ピラーリインフォースセンタ、17a…第一側板部センタ(第一側板部)、17b…第一前板部センタ(第一前板部)、17c…第一後板部センタ(第一後板部)、17d…前フランジ部センタ(前フランジ部)、17e…後フランジ部センタ(後フランジ部)、18…ピラーリインフォースロア、18a…第一側板部ロア(第一側板部)、18b…第一前板部ロア(第一前板部)、18c…第一後板部ロア(第一後板部)、18d…前フランジ部ロア(前フランジ部)、18e…後フランジ部ロア(後フランジ部)、19…ヒンジパッチ。
Claims (6)
- エプロンメンバ及びロッカに接合されるフロントピラーの構造であって、
前記フロントピラーにおける車幅方向外側に配置されるアウタパネルと、
前記フロントピラーにおける車幅方向内側に配置されて前記アウタパネルと閉断面を形成するように接合されるインナパネルと、
前記アウタパネルと前記インナパネルとの間に配置されて前記エプロンメンバ及び前記ロッカに接合されるピラーリインフォースと、
断面コ字状に形成されて前記ピラーリインフォースと接合されるピラーリインフォースインナと、を備える、
フロントピラー構造。 - 前記ピラーリインフォースインナは、前記エプロンメンバ及び前記ロッカと接合されていない、
請求項1に記載のフロントピラー構造。 - 前記ピラーリインフォースは、車両前後方向に延びる第一側板部と、前記第一側板部の車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びる第一前板部と、前記第一側板部の車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びる第一後板部と、前記第一前板部の車幅方向内側の先端縁から車両前後方向前方に延びる前フランジ部と、前記第一後板部の車幅方向内側の先端縁から車両前後方向後方に延びる後フランジ部と、を有し、
前記ピラーリインフォースインナは、前記第一側板部の車幅方向内側に配置されて車両前後方向に延びる第二側板部と、前記第二側板部の車両前後方向前端縁から車幅方向内側に延びる第二前板部と、前記第二側板部の車両前後方向後端縁から車幅方向内側に延びる第二後板部と、を有し、
前記第二前板部は、前記第一前板部に接合されており、
前記第二後板部は、前記第一後板部に接合されている、
請求項1又は2に記載のフロントピラー構造。 - 前記ピラーリインフォースインナは、前記第二側板部の上部が前記第一側板部側に曲げられて前記第一側板部に接合されてなる絞部を有する、
請求項3に記載のフロントピラー構造。 - 前記絞部は、前記第一側板部に対して傾斜しながら前記第一側板部側に延びている、
請求項4に記載のフロントピラー構造。 - 車両側面視において、前記エプロンメンバの下端縁と前記ピラーリインフォースの前端縁とが交差する点を基準点とし、前記基準点における前記エプロンメンバの下端縁の接線を基準線とした場合、
車両側面視において、前記絞部は、前記基準線上に配置されている、
請求項4又は5に記載のフロントピラー構造。
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CN114132388A (zh) * | 2020-09-04 | 2022-03-04 | 丰田自动车株式会社 | 车身 |
CN114132388B (zh) * | 2020-09-04 | 2024-02-09 | 丰田自动车株式会社 | 车身 |
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