JP6542534B2 - 偏心揺動型歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、偏心揺動型歯車装置に関する。
従来の偏心揺動型歯車装置として、特許文献1には、図6および図7に示すように、内周面に複数のピン溝210aを有する外筒210と、各ピン溝に嵌め込まれた複数の内歯ピン220と、各内歯ピン220に噛み合う外歯部230a,240aを有する揺動歯車230,240と、外筒210の内側に配置されたキャリア250と、を備えた偏心揺動型歯車装置200が記載されている。この偏心揺動型歯車装置200では、外歯部230a,240aのそれぞれに含まれる歯数は、内歯ピン220の数よりも少し少なく設定されている。そして、外歯部230a,240aが各内歯ピン220に噛み合うように揺動歯車230,240が揺動回転することにより、外筒210とキャリア250との間において相対回転が生じる。
ここで、偏心揺動型歯車装置200では、内歯ピン220がピン溝210aに嵌め込まれているため、図7に示すように、内歯ピン220の周方向において、内歯ピン220とピン溝210aとの接触長さは、内歯ピン220と揺動回転中の外歯歯車230,240の外歯部230a,240aとの接触長さよりも長い。また、図6に示すように、内歯ピン220の軸方向において、内歯ピン220とピン溝210aとの接触長さは、内歯ピン220の長さおよび外歯部230a,240aの長さと同じである。特に、偏心揺動型歯車装置200では、外筒210のうちピン溝210aが形成された部位には、内歯ピン220の長手方向の両側において軸受の一部が接触している。このため、前記軸受に挟まれるようにして位置する内歯ピン220および外歯部230a,240aの長さは、ピン溝210aの長さと同じ、あるいは当該ピン溝210aの長さよりも短く設定されることになる。
特開2010−286098号公報
近年、偏心揺動型歯車装置200のような従来の偏心揺動型歯車装置に対して、軽量化が要求されている。本発明は、前記の観点からなされたものであり、その目的は、軽量化を実現することができる偏心揺動型歯車装置を提供することにある。
本発明者らは、前記目的を達成すべく、あらゆる観点から鋭意検討を重ね、内歯ピンおよびピン溝の接触面積と内歯ピンおよび揺動歯車の外歯部の接触面積との違いに着目することにより、偏心揺動型歯車装置の軽量化が可能となることを見出した。
従来、偏心揺動型歯車装置では、内歯ピンの長手方向におけるピン溝の長さは、内歯ピンの長さと同じか当該内歯ピンの長さよりも長く、内歯ピンの周方向におけるピン溝と内歯ピンとの接触長さは、揺動歯車と内歯ピンとの接触長さに比して非常に長いため、ピン溝と内歯ピンとの間の面圧は、揺動回転中の揺動歯車と内歯ピンとの間の面圧に比べて非常に低い。すなわち、従来の偏心揺動型歯車装置では、ピン溝と内歯ピンとの接触面積が十分過ぎるものであり、当該接触面積を多少減らしたとしても、ピン溝と内歯ピンとの間の面圧を揺動歯車と内歯ピンとの間の面圧に比して低く抑えることができる。
そこで、本発明に係る偏心揺動型歯車装置は、内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、前記外筒の内側に位置するキャリアと、前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、前記内歯ピンの長手方向における前記ピン溝の長さは、前記内歯ピンの長さよりも短前記主軸受のインナーレースは、前記長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されている
前記の偏心揺動型歯車装置では、内歯ピンの長手方向におけるピン溝の長さが内歯ピンの長さよりも短くなっているので、偏心揺動型歯車装置の軽量化を実現することができる。
また本発明に係る偏心揺動型歯車装置は、内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、前記外筒の内側に位置するキャリアと、前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、前記主軸受のアウターレースの一部は前記内歯ピンの長手方向において前記揺動歯車の外歯部の長さ範囲内に位置する。
また本発明に係る偏心揺動型歯車装置は、内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、を備え、前記内歯ピンの長手方向における前記ピン溝の長さは前記外歯部と略同じに設定された前記内歯ピンの長さよりも短い。
前記の偏心揺動型歯車装置において、前記外筒は、前記ピン溝が形成された前記内周面を含む内歯支持部と、前記長手方向において前記内歯支持部の軸方向端面よりも外側に位置しており前記主軸受を支持する主軸受支持部と、を有していてもよい。また、前記内歯ピンは、前記長手方向において前記内歯支持部の前記軸方向端面よりも外側に突出しており、前記主軸受は、少なくとも一部が前記長手方向において前記内歯ピンの長さ範囲内に位置していてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、内歯ピンの長さがピン溝の長さよりも長いことにより、当該内歯ピンがピン溝を有する内歯支持部の軸方向端面よりも外側に突出している。そして、主軸受支持部によって支持される主軸受の少なくとも一部は、内歯ピンの長手方向において当該内歯ピンの長さ範囲内に位置している。すなわち、主軸受の少なくとも一部は、内歯ピンの長手方向において当該内歯ピンの先端よりも内歯支持部の軸方向端面側に位置しており、外筒の径方向において内歯ピンと重なっている。このため、前記の偏心揺動型歯車では、内歯ピンの長手方向において主軸受の全体が内歯ピンの先端よりも内歯支持部の軸方向端面から離間して配置される場合に比して、外筒の径方向において主軸受と内歯ピンとが重なる分だけ、前記長手方向における偏心揺動型歯車装置の厚みを小さくすることができる。
前記主軸受のインナーレースは、前記長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されていてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、主軸受のインナーレースが内歯ピンの長手方向における当該内歯ピンの動きを規制するように構成されているため、当該軸方向において内歯ピンの位置がずれることにより揺動歯車と内歯ピンとの噛合せに不良が生じることを抑止できる。
前記インナーレースは、前記長手方向における前記揺動歯車の動きを規制するように構成されていてもよい。
前記の偏心揺動型歯車装置では、主軸受のインナーレースが内歯ピンの長手方向における揺動歯車の動きを規制するように構成されているため、当該長手方向における揺動歯車の振動を低減することができる。
本発明に係る偏心揺動型歯車装置は、内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、前記各ピン溝内にそれぞれ配置される複数の内歯ピンと、前記各内歯ピンに噛み合う外歯部を有する揺動歯車と、前記外筒の内側に位置するキャリアと、前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、前記内歯ピンの長手方向において、前記ピン溝の長さは前記外歯部の長さよりも短く、前記主軸受のインナーレースは、前記内歯ピンの長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されている
前記の偏心揺動型歯車装置では、内歯ピンの長手方向におけるピン溝の長さを外歯部の長さよりも短くすることにより、当該長手方向においてピン溝の長さが外歯部の長さと同じかあるいは当該外歯部の長さよりも長い従来の偏心揺動型歯車装置に比して、偏心揺動型歯車装置の軽量化を実現することができる。
以上説明したように、本発明によれば、軽量化を実現することができる偏心揺動型歯車装置を提供することにある。
第1の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置の中心軸C1方向における断面の概略構成図である。 第1の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置の中心軸C1に直交する方向における断面の概略構成図であって、図1に示すI−I線断面図である。 図1の要部拡大図である。 図2の要部拡大図である。 第2の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置の中心軸C1方向における断面の概略構成図であって、図3と同様の要部拡大図である。 特許文献1に記載された偏心揺動型歯車装置の概略構成を示す断面図である。 特許文献1に記載された偏心揺動型歯車装置の概略構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1の構成部材のうち主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。
まず、図1〜図4を参照しつつ、実施形態1に係る偏心揺動型歯車装置X1について説明する。
図1に示すように、偏心揺動型歯車装置X1は、外筒2と、キャリア4と、揺動歯車5と、クランク軸6と、伝達歯車7と、を備えている。偏心揺動型歯車装置X1では、伝達歯車7を介して図略のモータからクランク軸6に駆動力(トルク)が入力され、クランク軸6の回転に伴って揺動歯車5が揺動回転することにより、外筒2とキャリア4との間の相対的な回転が生ずる。
外筒2は、軸C1を中心軸する円環状の内歯支持部21と、内歯支持部21の径方向の外側に位置しており当該内歯支持部21を周方向に取り囲む円筒状の外周部22と、を有している。
内歯支持部21は、図1に示すように、断面形状が矩形状をなしている。内歯支持部21は、複数のピン溝21aを有している。各ピン溝21aは、内歯支持部21の内周面に形成されており、軸C1方向に延びている。各ピン溝21aは、図2および図4に示すように、軸C1方向に直交する断面の形状が半円形をなしている。各ピン溝21aは、外筒2の周方向に等間隔で並んでいる。
外周部22は、本体部22aと、第1主軸受支持部22bと、第2主軸受支持部22cと、を有している。
本体部22aは、外筒2の径方向において内歯支持部21の外側に位置する。外周部22は、本体部22aにおいて内歯支持部21に繋がっている。
第1,第2主軸受支持部22b、22cは、後述する主軸受8を支持している。第1主軸受支持部22bは、本体部22aから軸C1方向の一方側に張り出している。第1主軸受支持部22bは、図3に示すように、軸C1方向において内歯支持部21の第1軸方向端面21bよりも外側に位置している。第2主軸受支持部22cは、本体部22aから軸C1方向の他方側、すなわち第1主軸受支持部22bの反対側に張り出している。第2主軸受支持部22cは、図3に示すように、軸C1方向において内歯支持部21の第2軸方向端面21c(第1軸方向端面21bの反対側の面)よりも外側に位置している。
外周部22には、第1主軸受支持部22b、本体部22a、および第2主軸受支持部22cを軸C1方向に貫く複数の取付孔22dが形成されている。各取付孔22dは外筒2の周方向に間隔をあけて並んでいる。各取付孔22dは、外筒2に対してロボットの関節部分を構成するベース等の図略の相手側部材を取り付ける際に利用される。外筒2に対してロボットの関節部分を構成するベースを取り付ける場合、外筒2は、偏心揺動型歯車装置X1における固定側の部材となる。
キャリア4は、外筒2の径方向の内側に位置している。キャリア4は、互いに別体に形成された第1部材41および第2部材42を有している。第1部材41と第2部材42とは、締結部材T1によって互いに締結されている。
第1部材41は、略円板状をなしている。第1部材41は、外筒2における外周部22の第1主軸受支持部22bの径方向の内側に位置している。第1部材41には、中央孔41aと、クランク軸孔41bと、が形成されている。
中央孔41aは、第1部材41の中央部分を軸C1方向に貫くように形成されている。
クランク軸孔41bは、中央孔41aの外側においてキャリア4の周方向に並んで複数形成されている。各クランク軸孔41bは、第1部材41を軸C1方向に貫くように形成されている。本実施形態では、第1部材41には3つのクランク軸孔41bが形成されている。
第2部材42は、基板部42aと、シャフト部42bと、を有している。
基板部42aは、基板部42aは、略円板状をなしている。基板部42aは、外筒2における外周部22の第2主軸受支持部22cの径方向の内側に位置している。
シャフト部42bは、基板部42aから第1部材41側に延びている。具体的には、シャフト部42bは、基板部42aのうち軸C1方向における第1部材41側の端面から当該軸C1方向に延びており、キャリア4の周方向に並んで複数設けられている。本実施形態では、第2部材42は、3つのシャフト部42bを有している。
第2部材42には、中央孔42cと、クランク軸孔42dと、が形成されている。
中央孔42cは、基板部42aの中央部分を軸C1方向に貫くように形成されている。中央孔42cは、第1部材41に形成された中央孔41aの位置に対応して設けられている。
クランク軸孔42dは、中央孔42cの外側においてキャリア4の周方向に並んで複数形成されている。各クランク軸孔42dは、基板部42aを軸C1方向に貫くように形成されている。各クランク軸孔42dは、第1部材41に形成された各クランク軸孔41bの位置に対応して設けられている。
キャリア4には、例えばロボットの関節部分を構成する旋回胴等の相手側部材が取り付けられる。キャリア4に対してロボットの関節部分を構成する旋回胴を取り付ける場合、当該キャリア4は、偏心揺動型歯車装置X1における回転側の部材となる。なお、例えばキャリア4に対してロボットの関節部分を構成するベースが取り付けられる場合であれば、外筒2にはロボットの関節部分を構成する旋回胴が取り付けられ、これによりキャリア4が偏心揺動型歯車装置X1の固定側の部材となるとともに外筒2が偏心揺動型歯車装置X1の回転側の部材となる。
クランク軸6は、クランク軸受B1,B2を介してキャリア4に回転自在に支持されている。
クランク軸6は、軸C1方向に延びる軸本体61と、軸本体61に対して偏心する偏心部62,63と、を有している。クランク軸6は、第1部材41のクランク軸孔41b、第2部材42のクランク軸孔42d、および後述する揺動歯車5のクランク軸孔51c,52cに挿入されている。本実施形態では、クランク軸6は、キャリア4の周方向に並んで3つ設けられている。なお、クランク軸6の数は任意であって、偏心揺動型歯車装置X1の使用態様に応じて適宜変更することができる。
軸本体61は、クランク軸孔41b内においてクランク軸受B1を介して第1部材41に支持されているとともに、クランク軸孔42d内においてクランク軸受B2を介して第2部材42の基板部42aに支持されている。
偏心部62,63は、軸C1方向において軸本体61に繋がっており、外筒2の本体部2aの径方向の内側に位置している。偏心部62,63には、ころを介して揺動歯車5が取り付けられている。
揺動歯車5は、少なくとも一部が外筒2における内歯支持部21の径方向の内側に位置するように配置されている。揺動歯車5の軸芯は、軸C1方向と同方向である。揺動歯車5の外径は、外筒2における内歯支持部21の内径よりも少し小さく設定されている。本実施形態では、揺動歯車5は、軸C1方向において第1部材41側に位置する第1揺動歯車51と、軸C1方向において第2部材42の基板部42a側に位置する第2揺動歯車52と、を有している。なお、揺動歯車5は、1つの揺動歯車によって構成されていてもよいし、3つ以上の揺動歯車によって構成されていてもよい。
第1揺動歯車51は、第1外歯部51aを有している。具体的には、第1揺動歯車51は、その外周部分が波状に加工されており、当該波状をなす外周部分が第1外歯部51aとなる。軸C1方向における第1外歯部51aの一部は、第1揺動歯車51の径方向において外筒2における内歯支持部21の内周面に対向している。具体的には、軸C1方向における第1外歯部51aの一部は、第1揺動歯車51の径方向において、後述する内歯ピン3を挟んで内歯支持部21の内周面に形成されたピン溝21aに対向している。また、軸C1方向における第1外歯部51aの残部は、第1揺動歯車51の径方向において、内歯支持部21に対向しておらず、第1主軸受支持部22bに対向している。
第1揺動歯車51には、当該第1揺動歯車51を軸C1方向に貫く中央孔51bと、クランク軸孔51cと、挿入孔51dと、が形成されている。中央孔51bは、第1部材41の中央孔41aの位置に対応して形成されている。クランク軸孔51cは、第1部材41のクランク軸孔41bの位置に対応して形成されている。第1揺動歯車51は、クランク軸孔51c内に位置する第1偏心部62にころを介して取り付けられている。挿入孔51dは、第2部材42のシャフト部42bが挿入される孔である。
第2揺動歯車52は、第2外歯部52aを有している。具体的には、第2揺動歯車52は、その外周部分が波状に加工されており、当該波状をなす外周部分が第2外歯部52aとなる。軸C1方向における第2外歯部52aの一部は、第2揺動歯車52の径方向において外筒2における内歯支持部21の内周面に対向している。具体的には、軸C1方向における第2外歯部52aの一部は、第2揺動歯車52の径方向において、後述する内歯ピン3を挟んで内歯支持部21の内周面に形成されたピン溝21aに対向している。また、軸C1方向における第2外歯部52aの残部は、第2揺動歯車52の径方向において、内歯支持部21に対向しておらず、第2主軸受支持部22cに対向している。
第2揺動歯車52には、当該第2揺動歯車52を軸C1方向に貫く中央孔52bと、クランク軸孔52cと、挿入孔52dと、が形成されている。中央孔52bは、第2部材42の中央孔42cの位置に対応して形成されている。クランク軸孔52cは、第2部材42のクランク軸孔42dの位置に対応して形成されている。第2揺動歯車52は、クランク軸孔52c内に位置する第2偏心部63にころを介して取り付けられている。挿入孔52dは、第2部材42のシャフト部42bが挿入される孔であって、第1揺動歯車51に形成された挿入孔51dの位置に対応して形成されている。
伝達歯車7は、軸C1方向において第1部材41を挟んで第2部材42とは反対側に位置している。伝達歯車7は、当該伝達歯車7の回転に伴ってクランク軸6が回転するように、クランク軸6の軸本体61の一端に取り付けられている。本実施形態では、伝達歯車7は、3つのクランク軸6の位置に対応して3つ設けられている。
偏心揺動型歯車装置X1は、外筒2における内歯支持部21の内周面に形成された各ピン溝21aに嵌め合わされる複数の内歯ピン3をさらに備えている。各内歯ピン3は、軸C1方向に延びている。すなわち、本実施形態では、各内歯ピン3の長手方向は、軸C1方向と同じ方向である。各内歯ピン3は、円柱形状をなしている。内歯ピン3の個数は、第1,第2外歯部51a,52aのそれぞれに含まれる歯数よりも少し多い。これにより、第1,第2外歯部51aが各内歯ピン3との噛み合い位置を変えながら、内歯支持部21の径方向の内側において第1,第2揺動歯車51,52が揺動回転することになる。
内歯ピン3のうち長手方向における両端部を除く中間部分は、ピン溝21a内に配置されており、これにより内歯ピン3がピン溝21aに保持されている。つまり、内歯ピン3では、長手方向において一端部がピン溝21aからはみ出して内歯支持部21の第1軸方向端面21bよりも外側に突出するとともに、長手方向において他端部が内歯支持部21の第2軸方向端面21cよりも外側に突出している。
このように、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3の両端部のそれぞれが長手方向において第1,第2軸方向端面21b,21cよりも外側に突出しているため、図3に示すように、軸C1方向におけるピン溝21aの長さL1は、内歯ピン3の長さL2よりも短い。本実施形態では、内歯ピン3の長さL2は、軸C1方向における第1外歯部51aおよび第2外歯部52aの合計長さL3と略同じに設定されている。
なお、本実施形態では、内歯ピン3の両端部がそれぞれ第1,第2軸方向端面21b,21cよりも外側に突出しているが、これに限らない。内歯ピン3は、一端部が長手方向において第1軸方向端面21bの外側に突出し、他端部が長手方向において第2軸方向端面21cの外側に突出しないように配置されてもよい。また、内歯ピン3は、他端部が長手方向において第2軸方向端面21cの外側の突出し、一端部が長手方向において第1軸方向端面21bの外側に突出しないように配置されてもよい。すなわち、内歯ピン3の長手方向において、ピン溝21aの長さが内歯ピン3の長さよりも短ければよい。
図4に示すように、内歯ピン3の周方向において、内歯ピン3とピン溝21aとの接触長さL4は、内歯ピン3と第1揺動歯車51の第1外歯部51aとの接触長さL5よりも長い。本実施形態では、ピン溝21aの曲率半径は、図4に示すように、内歯ピン3の長手方向に直交する断面において、内歯ピン3の曲率半径に略等しい。このため、内歯ピン3の周方向において、ピン溝21aの全体が内歯ピン3に接している。これに対して、第1外歯部51aの外形状は、当該第1外歯部51aが内歯ピン3に噛み合いながら第1揺動歯車51が揺動回転可能となるように形成されている。このため、内歯ピン3の長手方向に直交する断面において、第1外歯部51aの外縁の曲率半径は、内歯ピン3の曲率半径よりも大きく設定されている。このため、内歯ピン3の周方向において、第1揺動歯車51と内歯ピン3との接触長さL5は、ピン溝21aと内歯ピン3との接触長さL4よりも短くなる。なお、内歯ピン3に周方向において、第2揺動歯車52と内歯ピン3との接触長さは、第1揺動歯車51と内歯ピン3との接触長さL5と同様に、内歯ピン3とピン溝21aとの接触長さよりも短くなる。
偏心揺動型歯車装置X1は、外筒2とキャリア4との間の相対回転を許容する主軸受8をさらに備えている。偏心揺動型歯車装置X1は、伝達歯車7から図略のモータの駆動力(トルク)を受けたクランク軸6が回転することによって、第1,第2外歯部51a,52aが内歯ピン3に噛み合うように第1,第2揺動歯車51,52が互いに異なる位相で揺動回転する。これにより、主軸受8を介して外筒2とキャリア4との間の相対的な回転が生ずる。
主軸受8は、軸C1方向において互いに離間した円環状の第1主軸受81および第2主軸受82を有している。第1主軸受81は、外筒2における外周部22の第1主軸受支持部22bと第1部材41との間に位置している。第2主軸受82は、外筒2における外周部22の第2主軸受支持部22cと第2部材42の基板部42aとの間に位置している。
図3に示すように、第1主軸受81は、キャリア4の径方向において、外周部22の第1主軸受支持部22b側に位置するアウターレース81aと、キャリア4の第1部材41側に位置するインナーレース81bと、アウターレース81aとインナーレース81bとの間に挟み込まれる球状の転動体81cと、を有している。なお、本実施形態では、転動体81cは、球状をなしているが、これに限らず、例えば円柱状をなしていてもよい。すなわち、主軸受8は、玉軸受に限らず、偏心揺動型歯車装置X1の使用態様等に応じてころ軸受等に適宜変更することができる。
アウターレース81aは、外周部22の第1主軸受支持部22b側において転動体81cを回転自在に受ける部材である。アウターレース81aは、第1主軸受支持部22bの内周面に接触している。また、アウターレース81aは、内歯支持部21の第1軸方向端面21bに接触している。これにより、アウターレース81aの一部は、キャリア4の径方向において、ピン溝21aから突出した内歯ピン3の一端部と重なり合っている。すなわち、アウターレース81aの一部は、軸C1方向において内歯ピン3の長さ範囲内に位置している。
なお、本実施形態では、アウターレース81aは、外筒2とは別体であるが、これに限らず、外筒2と一体であってもよい。この場合、外筒2に対してアウターレース81aとして機能する部位を加工すればよい。
インナーレース81bは、キャリア4の第1部材41側において転動体81cを回転自在に受ける部材である。インナーレース81bは、キャリア4の径方向においてアウターレース81aとは離間した状態で、第1部材41に接触している。
なお、本実施形態では、インナーレース81bは、第1部材41とは別体であるが、これに限らず、第1部材41と一体であってもよい。この場合、第1部材41に対してインナーレース81bとして機能する部位を加工すればよい。
転動体81cは、アウターレース81aとインナーレース81bとの間において回転可能に保持されている。アウターレース81aおよびインナーレース81bには、転動体82cの外形状に沿った受け面が形成されており、転動体81cは、アウターレース81aの受け面およびインナーレース82bの受け面に接触した状態で回転可能である。本実施形態では、アウターレース81aの受け面とインナーレース82bの受け面とが軸C1方向にずれて位置しており、これにより転動体82cの回転軸が中心軸C1に対して傾いている。これにより、軸C1方向において、インナーレース81bの揺動歯車5側の端部81dは、アウターレース81aにおける第1軸方向端面21bとの接触面81eよりも第1部材41側に位置している。
第1部材41は、キャリア4の径方向においてインナーレース81bを支持する第1保持部41dと、軸C1方向において第1保持部41dよりも揺動歯車5から遠い側に位置するとともに当該第1保持部41dよりもキャリア4の径方向の外側に突出した第1突出部41eと、を有している。
第1保持部41dは、キャリア4の径方向において内歯ピン3よりも内側に位置している。特に、本実施形態では、第1保持部41dは、第1偏心部62の偏心方向とは反対方向において、当該第1揺動歯車51の外縁よりも軸C1側に位置している。また、第1保持部41dには、キャリア4の径方向において、インナーレース81bが接触している。
第1突出部41eには、軸C1方向において、位置決め部材A1が接触している。具体的には、インナーレース81bは、第1突出部41eとの間に位置決め部材A1を挟み込んでいる。これにより、インナーレース81bの軸C1方向における位置決めがなされる。この状態で、インナーレース81bの端部81dは、軸C1方向において内歯ピン3に接触している。また、インナーレース81bの端部81dは、軸C1方向において第1外歯部51aに接触している。これにより、インナーレース81bは、軸C1方向における内歯ピン3および第1揺動歯車51の第1部材41側への動きを規制する。
なお、本実施形態では、インナーレース81bは、内歯ピン3および第1揺動歯車51の双方の軸C1方向における動きを規制しているが、これに限らない。インナーレース81bは、内歯ピン3の軸C1方向における動きのみを規制するように構成されてもよい。
また、本実施形態では、インナーレース81bは、内歯ピン3および第1揺動歯車51に接触しているが、これに限らない。インナーレース81bと内歯ピン3および第1揺動歯車51との間には、僅かな空隙が形成されていてもよい。このような場合であっても、軸C1方向においてインナーレース81bと内歯ピン3および第1揺動歯車51とが並んでいれば、当該インナーレース81bによって内歯ピン3および第1揺動歯車51の軸C1方向における動きを規制することができる。
第2主軸受82は、第1主軸受81と同様に、アウターレース82aと、インナーレース82bと、転動体82cと、を有している。第2主軸受82は、軸C1方向において内歯支持部21を挟んで第1主軸受81とは対称となるように配置されている。このため、アウターレース82aの一部は、キャリア4の径方向において、ピン溝21aから突出した内歯ピン3の他端部と重なり合っている。すなわち、アウターレース82aの一部は、軸C1方向において内歯ピン3の長さ範囲内に位置している。また、軸C1方向において、インナーレース82bの揺動歯車5側の端部82dは、アウターレース82aにおける第2軸方向端面21cとの接触面82eよりも基板部42a側に位置している。
第2部材42の基板部42aは、第1部材41と同様に、第2保持部42fと、第2突出部42hと、を有している。第2保持部42fは、キャリア4の径方向において内歯ピン3よりも内側に位置している。特に、本実施形態では、第2保持部42fは、第2揺動歯車52の偏心方向とは反対方向において、当該第2揺動歯車52の外縁よりも軸C1側に位置している。
インナーレース82bは、軸C1方向において第2突出部42hに接触するとともに、キャリア4の径方向において第2保持部42fに接触している。この状態で、インナーレース82bの端部82dは、軸C1方向において内歯ピン3に接触している。また、インナーレース82bの端部82dは、軸C1方向において第2外歯部52aに接触している。これにより、インナーレース81bは、軸C1方向における内歯ピン3および第2揺動歯車52の基板部42a側への動きを規制する。
なお、インナーレース82bは、インナーレース81bと同様に、内歯ピン3の軸C1方向における動きのみを規制するように構成されてもよい。また、インナーレース82bは、インナーレース81bと同様に、内歯ピン3および第2揺動歯車52に接触していなくともよく、インナーレース82bと内歯ピン3および第2揺動歯車52との間に僅かな隙間が形成されていてもよい。
以上説明したように、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3の長手方向におけるピン溝21aの長さL1が内歯ピン3の長さL2よりも短いため、L1=L2あるいはL1>L2である従来の偏心揺動型歯車装置に比べて、内歯ピン3の長手方向における外筒2の内歯支持部21の厚みを小さくすることができる。このため、偏心揺動型歯車装置の軽量化を実現することができる。
すなわち、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3とピン溝21aとの接触長さL4が内歯ピン3と第1,第2揺動歯車51,52との接触長さL5よりも長いため、ピン溝21aの長さL1を短くすることにより、ピン溝21aと内歯ピン3との接触面積は小さくしたとしても、ピン溝21aと内歯ピン3との間の面圧を内歯ピン3と第1,第2揺動歯車51,52との間の面圧以下とすることができる。そのため、偏心揺動型歯車装置X1では、余剰なピン溝21aを削減し、これにより偏心揺動型歯車装置X1全体の軽量化を実現している。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3の長さL2と第1,第2揺動歯車51,52の長さL3とが略同じである。このため、偏心揺動型歯車装置X1の軽量化を実現するためにピン溝21aの長さL1を短くしたとしても、内歯ピン3と第1,第2揺動歯車51,52との接触面積は十分に確保することができる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3の第1,第2先端部32,33がピン溝21aを有する内歯支持部21の第1,第2軸方向端面21b,21cよりも外側に突出している。そして、第1主軸受支持部22bと第1部材41との間に位置する第1主軸受81のアウターレース81aの一部は、軸C1方向において内歯ピン3の長さ範囲内に位置している。また、第2主軸受支持部22cと基板部42aとの間に位置する第2主軸受82のアウターレース82aの一部は、軸C1方向において内歯ピン3の長さ範囲内に位置している。すなわち、アウターレース81a,82aの少なくとも一部は、キャリア4の径方向において内歯ピン3と重なっている。このため、偏心揺動型歯車装置X1では、アウターレース81a,82aがキャリア4の径方向において内歯ピン3と重なる分だけ、軸C1方向における厚みを小さくすることができる。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、第1,第2主軸受81,82のインナーレース81b,82bが軸C1方向における内歯ピン3の動きを規制するように構成されている。このため、軸C1方向において内歯ピン3の位置がずれることにより第1,第2揺動歯車51,52の第1,第2外歯部51a,52aと内歯ピン3との噛合せに不良が生じることを抑止できる。
特に、偏心揺動型歯車装置X1では、内歯ピン3の一端部が軸C1方向において第1軸方向端面21bよりも外側に突出しているため、軸C1方向においてインナーレース81bの端部81dがアウターレース81aの接触面81eよりも第1部材41側に位置する従来の第1主軸受81を利用して、内歯ピン3の軸C1方向における動きを規制することができる。このため、従来の第1主軸受81に対して、インナーレース81bの端部81dを軸C1方向における内歯ピン3側に延ばすような特別な加工が不要となる。なお、第2主軸受82についても第1主軸受81と同様である。
さらに、偏心揺動型歯車装置X1では、インナーレース81b,82bが軸C1方向における第1,第2揺動歯車51,52の動きを規制するように構成されているため、軸C1方向における第1,第2揺動歯車51,52の振動を低減することができる。
特に、偏心揺動型歯車装置X1では、第1偏心部62の偏心方向とは反対方向において、第1保持部41dが第1揺動歯車51の外縁よりも軸C1側に位置しており、インナーレース81bの内縁が第1保持部41dに接しているため、偏心回転中の第1揺動歯車51がどの位置にあったとしても、第1揺動歯車51の周方向の全体に亘って当該第1揺動歯車51とインナーレース81bの端部81dとが接することになる。これにより、インナーレース81bは、軸C1方向における第1揺動歯車51の動きを確実に規制することができる。なお、第2主軸受82のインナーレース82bについても、第1主軸受81のインナーレース81bと同様に、軸C1方向における第1揺動歯車51の動きを確実に規制することができる。
次に、図5を参照しつつ、第2の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1について説明する。
図5に示すように、第2の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1では、第1の実施形態とは異なり、軸C1方向におけるピン溝21aの長さL1が内歯ピン3の長さL2と略同じであるものの、当該長さL1が軸C1方向における第1,第2外歯部51a,52aの合計長さL3よりも短い。なお、揺動歯車5が1つの揺動歯車のみによって構成される場合には、長さL1は、当該1つの揺動歯車の長さよりも短くなる。
第2の実施形態では、長さL1が長さL2と等しく、内歯ピン3が軸C1方向における全体に亘ってピン溝21a内に配置されている。このため、内歯ピン3をピン溝21aにおいて強固に保持することができる。しかも、ピン溝21aの長さL1が1,第2外歯部51a,52aの合計長さL3よりも短いため、長さL1,長さL2、および長さL3が全て等しい従来の偏心揺動型歯車装置に比して、外筒2の内歯支持部21の厚みを小さくすることができる。これにより、偏心揺動型歯車装置X1の軽量化を実現することができる。
また、第2の実施形態に係る偏心揺動型歯車装置X1は、規制プレート310,320を備えている。規制プレート310,320は、円環状をなす薄板部材である。
規制プレート310は、第1主軸受81のアウターレース81aと内歯支持部21の第1軸方向端面21bとの間に挟み込まれている。規制プレート310の内縁部分は、内歯ピン3の長手方向において、当該内歯ピン3に対向している。特に、第2の実施形態では、規制プレート310の内縁部分は、内歯ピン3の長手方向において、当該内歯ピン3に接触している。
規制プレート320は、第2主軸受82のアウターレース82aと内歯支持部21の第2軸方向端面21cとの間に挟み込まれている。規制プレート320の内縁部分は、内歯ピン3の長手方向において、規制プレート310の反対側にて内歯ピン3に対向している。特に、第2の実施形態では、規制プレート320の内縁部分は、内歯ピン3の長手方向において、当該内歯ピン3に接触している。
このように、第2の実施形態では、偏心揺動型歯車装置X1が規制プレート310,320を備えており、当該規制プレート310,320が内歯ピン3の長手方向において当該内歯ピン3を挟み込むことにより、当該長手方向における内歯ピン3の動きを規制する。
なお、第2の実施形態では、規制プレート310,320によって内歯ピン3の長手方向の動きを規制したが、当該規制プレート310,320はなくともよい。また、内歯ピン3の長手方向の動きの規制は、規制プレート310,320以外の部材によって実現してもよい。例えば、第1,第2主軸受81,82のアウターレース81a,82aのうち、内歯支持部21側に位置する部位をキャリア4の径方向の内側へと延出させ、当該延出させた部位を内歯ピン3に対向する位置に配置することにより、当該内歯ピン3の動きを規制してもよい。また、第1,第2主軸受81,82のインナーレース81b,82bの一部、あるいはキャリア4の一部を内歯ピン3に対向する位置に配置することにより、当該内歯ピン3の動きを規制してもよい。
以上説明した実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記の実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
X1 偏心揺動型歯車装置
2 外筒
3 内歯ピン
4 キャリア
5 揺動歯車
8 主軸受
21 内歯支持部
21a ピン溝
21b 第1軸方向端面
21c 第2軸方向端面
22b 第1主軸受支持部
22c 第2主軸受支持部
51,52 第1,第2揺動歯車
51a,52a 第1,第2外歯部
81,82 第1,第2主軸受
81b,82b インナーレース

Claims (7)

  1. 内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、
    前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、
    前記外筒の内側に位置するキャリアと、
    前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、
    前記内歯ピンの長手方向における前記ピン溝の長さは、前記内歯ピンの長さよりも短
    前記主軸受のインナーレースは、前記長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されている
    偏心揺動型歯車装置。
  2. 内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、
    前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、
    前記外筒の内側に位置するキャリアと、
    前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、
    前記主軸受のアウターレースの一部は前記内歯ピンの長手方向において前記揺動歯車の外歯部の長さ範囲内に位置する、偏心揺動型歯車装置。
  3. 内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、
    前記各ピン溝内にそれぞれ配置されており、揺動歯車が噛み合う複数の内歯ピンと、を備え、
    前記内歯ピンの長手方向における前記ピン溝の長さは前記揺動歯車の外歯部と略同じに設定された前記内歯ピンの長さよりも短い、偏心揺動型歯車装置。
  4. 記外筒は、前記ピン溝が形成された前記内周面を含む内歯支持部と、前記長手方向において前記内歯支持部の軸方向端面よりも外側に位置しており前記主軸受を支持する主軸受支持部と、を有しており、
    前記内歯ピンは、前記長手方向において前記内歯支持部の前記軸方向端面よりも外側に突出しており、
    前記主軸受は、少なくとも一部が前記長手方向において前記内歯ピンの長さ範囲内に位置する、請求項1に記載の偏心揺動型歯車装置。
  5. 前記主軸受のインナーレースは、前記長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されている、請求項2に記載の偏心揺動型歯車装置。
  6. 前記インナーレースは、前記長手方向における前記揺動歯車の動きを規制するように構成されている、請求項に記載の偏心揺動型歯車装置。
  7. 内周面に形成された複数のピン溝を有する外筒と、
    前記各ピン溝内にそれぞれ配置される複数の内歯ピンと、
    前記各内歯ピンに噛み合う外歯部を有する揺動歯車と、
    前記外筒の内側に位置するキャリアと、
    前記キャリアと前記外筒との間の相対回転を許容する主軸受と、を備え、
    前記内歯ピンの長手方向において、前記ピン溝の長さは前記外歯部の長さよりも短く、
    前記主軸受のインナーレースは、前記内歯ピンの長手方向における前記内歯ピンの動きを規制するように構成されている、偏心揺動型歯車装置。
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