JP2017067259A - やまば歯車の支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】調心やバックラッシュを要因としてやまば歯車が軸線方向に移動することによる振動が、やまば歯車を支持する軸部材に伝達されることを抑制することができるやまば歯車の支持構造を提供する。
【解決手段】軸線方向における一方側の歯車片3(4)の捩れ角と他方側の歯車片5(6)の捩れ角とが相反するやまば歯車1(2)と、固定部材10に支持されかつ前記やまば歯車1(2)を支持する軸部材8とを備えたやまば歯車の支持構造において、前記やまば歯車1(2)は、前記軸部材8に対して軸線方向に移動することができるように支持されている。
【選択図】図1
【解決手段】軸線方向における一方側の歯車片3(4)の捩れ角と他方側の歯車片5(6)の捩れ角とが相反するやまば歯車1(2)と、固定部材10に支持されかつ前記やまば歯車1(2)を支持する軸部材8とを備えたやまば歯車の支持構造において、前記やまば歯車1(2)は、前記軸部材8に対して軸線方向に移動することができるように支持されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、やまば歯車を回転可能に支持する構造に関するものである。
特許文献1には、入力軸と一体に回転するように構成された小径のやまば歯車と、出力軸と一体に回転するように構成された大径のやまば歯車とを備えた動力伝達装置が記載されている。また、その入力軸と出力軸とのそれぞれは、円筒ころ軸受を介してケースなどの固定部に回転自在に保持されている。
特許文献1に記載されたように構成されたやまば歯車は、互いに噛み合うやまば歯車同士の軸線方向の位置がずれている場合やバックラッシュを要因とした噛み合い位置が変化する場合に、そのずれや噛み合い位置の変化を修正するために軸線方向にある程度移動する(調心する)ことができるように構成することになる。したがって、特許文献1に記載されたようにやまば歯車と回転軸とが一体化されている場合には、やまば歯車が軸線方向に移動することを要因として、回転軸が軸線方向に振動する可能性がある。そのように回転軸が振動した場合には、回転軸を回転可能に支持する軸受を介してケースなどの固定部に振動が伝達される可能性がある。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、調心やバックラッシュを要因としてやまば歯車が軸線方向に移動することによる振動が、やまば歯車を支持する軸部材に伝達されることを抑制することができるやまば歯車の支持構造を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、軸線方向における一方側の歯車片の捩れ角と他方側の歯車片の捩れ角とが相反するやまば歯車と、固定部材に支持されかつ前記やまば歯車を支持する軸部材とを備えたやまば歯車の支持構造において、前記やまば歯車は、前記軸部材に対して軸線方向に移動することができるように支持されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、やまば歯車は、そのやまば歯車を支持する軸部材に対して軸線方向に移動することができる。したがって、トルク伝達時にやまば歯車が軸線方向に移動したとしても、やまば歯車の移動を起振力として、軸部材が軸線方向に振動することを抑制することができる。また、やまば歯車のみが軸線方向に移動することになるので、その軸線方向に移動する部材の慣性力を小さくすることができる。その結果、やまば歯車の伝達効率を向上させることができる。更に、軸線方向に移動する部材の慣性力を小さくすることにより、起振力を低減することができ、やまば歯車が振動することによる異音を低減することができる。
この発明の実施例におけるやまば歯車の支持構造の一例を図1に示している。図1に示す例では、外径が小さい第1やまば歯車1と、第1やまば歯車1よりも外径が大きい第2やまば歯車2とが一体化されて設けられ、図示しない他の歯車から、第1やまば歯車1にトルクが入力され、図示しない更に他の歯車に、第2やまば歯車2からトルクが出力されるように構成されている。すなわち、図1に示す例では、入力された動力の回転方向を反転させて出力しつつ、そのトルクを第1やまば歯車1と第2やまば歯車2とのギヤ比に応じて増幅させて出力するように構成されている。
上述した各やまば歯車1,2は、従来知られているやまば歯車と同様に、軸線方向における一方側の歯車片3(4)の捩れ角と、軸線方向における他方側の歯車片5(6)の捩れ角とが相反して構成されている。すなわち、やまば歯車における半径方向の外側から見た歯形状が、山型またV字型になるように形成されている。そのように構成されたやまば歯車1,2は、各歯車片に作用するトルクに応じたスラスト力が対抗して作用することにより、そのスラスト力が相殺される。そのため、図1に示す例では、スラスト軸受けが設けられていない。
上記第1やまば歯車1と第2やまば歯車2とにより構成された歯車ユニット7は、歯車軸部材8に対する回転方向および軸線方向への移動を許容するように保持されている。具体的には、歯車ユニット7の回転中心軸に沿って貫通孔が形成されており、その貫通孔に円柱ころ軸受(ラジアル軸受)9を介して、歯車軸部材8が挿入されている。この歯車軸部材8の両端は、ケースやハウジングなどの固定部材10に固定されている。言い換えると、歯車ユニット7を挟み込むように配置された各固定部材10に、歯車軸部材8が架け渡されている。
なお、上述したように構成されたやまば歯車の支持構造は、例えば、車両に搭載されたトランスミッションにおけるカウンター軸や、リダクション軸などを支持する構造として用いることができる。
上述したようにやまば歯車1,2を支持することにより、バックラッシュや各やまば歯車1,2の噛み合い位置を修正するために、トルク伝達時にやまば歯車ユニット7が軸線方向に移動したとしても、その歯車ユニット7の移動を起振力として、歯車軸部材8が軸線方向に振動することを抑制することができる。また、歯車ユニット7のみが軸線方向に移動するため、その慣性力が小さくなり、その結果、各やまば歯車1,2の伝達効率を向上させることができる。または、上記のように慣性力が小さいことにより、起振力が小さくなるので、歯車ユニット7が振動することによる異音を小さくすることができる。
さらに、上述したように歯車軸部材8が、各固定部材10に架け渡されているので、固定部材10間の剛性を向上させることができる。その結果、歯車ユニット7から固定部材10に振動が伝達されたとしても、固定部材10の振動を低減することができる。またさらに、やまば歯車1,2のみが軸線方向に移動することになるため、各やまば歯車1,2と一体になって軸線方向に移動する部材の質量を低下させることができる。そのため、上述したバックラッシュや各やまば歯車1,2の噛み合い位置を修正するために、トルク伝達時に歯車ユニット7が軸線方向に移動するための荷重を小さくすることができる。すなわち、歯車ユニット7が軸線方向に移動しやすくなる。その結果、第1やまば歯車1における一方の歯車片3(5)あるいは第2やまば歯車2における一方の歯車片4(6)に形成された歯のみが噛み合うなどの歯の片当たりが生じることを抑制することができるため、各やまば歯車1,2の耐久性が低下することを抑制することができる。
図2は、車両に搭載されたトランスミッションにおける入力軸からやまば歯車を介してトルクを出力することができる構成、またはやまば歯車を介して出力軸にトルクを伝達することができる構成の一例を示している。図2に示す例では、歯車軸部材8として機能する回転軸12の両端部が、固定部材10にラジアル軸受13を介して回転自在に保持されている。
その回転軸12の軸線方向における中央部分には、ボールスプライン14を介してやまば歯車15が嵌合している。すなわち、やまば歯車15は、回転軸12と一体となって回転するとともに、回転軸12の軸線方向に移動することができるように、回転軸12に嵌合している。
なお、図2に示すラジアル軸受13は、例えば、ころ軸受や、深溝玉軸受、テーパころ軸受により構成することができ、ボールスプライン14に代えて、従来知られているスプライン構造やキー構造により回転方向で一体化させてもよい。
このように構成することにより、図1に示す構成と同様の効果に加え、やまば歯車15と回転軸12とが一体に回転することができる。その結果、回転軸12へ軸線方向の振動が伝達されることを抑制しつつ、やまば歯車15と回転軸12とのトルクの伝達が可能になる。
図2に示すようにやまば歯車15と回転軸12とを一体に回転させるとともに、やまば歯車15が回転軸12の軸線方向に移動することができる構成を車両のデファレンシャルギヤユニットに適用した例を図3に示している。
図3に示すデファレンシャルギヤユニット16は、従来知られたデファレンシャルギヤユニットと同様に構成することができ、固定部材10にラジアル軸受13を介して支持されたデフケース17と、ラジアル軸受13の中心軸線を中心としてデフケース17と一体に回転するとともに、その中心軸線に直交する軸線を中心に自転することができるようにデフケース17に取り付けられたかさ歯車であるピニオンギヤ18と、そのピニオンギヤ18と噛み合いかつ上記中心軸線を中心に回転するとともに、デフケース17と相対回転可能に設けられたかさ歯車であるサイドギヤ19とにより構成されており、そのサイドギヤ19にドライブシャフト20がスプライン係合している。より具体的には、中心軸線の回転方向に所定の間隔を空けて二つのピニオンギヤ18が設けられており、各ピニオンギヤ18に噛み合うように二つのサイドギヤ19が設けられている。
そして、上記デフケース17の外周側には、ボールスプライン14を介してリングギヤとして機能するやまば歯車15が嵌合している。すなわち、やまば歯車15は、デフケース17と一体に回転するとともに、デフケース17の回転軸線方向に移動することができる。
図3に示すように構成することにより、やまば歯車15に入力されたトルクを、デフケース17に伝達することができるとともに、やまば歯車15が軸線方向に移動した場合であっても、デフケース17にその荷重が伝達されにくくなる。その結果、やまば歯車15が軸線方向に移動することを要因とした振動がデフケース17、あるいは固定部材10に伝達されることを抑制することができる。
1,2,15…やまば歯車、 3,4,5,6…歯車片、 7…歯車ユニット、 8…歯車軸部材、 10…固定部材、 12…回転軸、 14…ボールスプライン。
Claims (1)
- 軸線方向における一方側の歯車片の捩れ角と他方側の歯車片の捩れ角とが相反するやまば歯車と、固定部材に支持されかつ前記やまば歯車を支持する軸部材とを備えたやまば歯車の支持構造において、
前記やまば歯車は、前記軸部材に対して軸線方向に移動することができるように支持されている
ことを特徴とするやまば歯車の支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015196685A JP2017067259A (ja) | 2015-10-02 | 2015-10-02 | やまば歯車の支持構造 |
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JP2015196685A JP2017067259A (ja) | 2015-10-02 | 2015-10-02 | やまば歯車の支持構造 |
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JP2017067259A true JP2017067259A (ja) | 2017-04-06 |
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Family Applications (1)
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JP2015196685A Pending JP2017067259A (ja) | 2015-10-02 | 2015-10-02 | やまば歯車の支持構造 |
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JP (1) | JP2017067259A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019014345A (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-31 | トヨタ自動車株式会社 | シリーズ式ハイブリッド駆動装置 |
CN109838503A (zh) * | 2017-11-24 | 2019-06-04 | 丰田自动车株式会社 | 传动机构的制造方法 |
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2015
- 2015-10-02 JP JP2015196685A patent/JP2017067259A/ja active Pending
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