JP6527767B2 - 支持部材 - Google Patents

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本発明は、払拭面を払拭するワイパ装置を支持する支持部材に関する。
従来、自動車等の車両には、運転者や同乗者の視界を確保するワイパ装置が搭載されている。ワイパ装置には、駆動源であるワイパモータ、ワイパモータにより駆動されるリンク機構、リンク機構により揺動される一対のピボット軸等を一体に組み付けた、所謂モジュール型のワイパ装置がある。このようなモジュール型のワイパ装置が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されたワイパ装置は、複数の固定ボルトによって、ウィンドシールドの下方にあるカウル内に固定されている。
特開2003−063360号公報
しかしながら、上述の特許文献1に記載されたワイパ装置は、振動の発生源となり得るワイパ装置を、車室内に近いカウル内の車体構造部材(ダッシュアッパーパネル等)に固定するため、ワイパ装置の振動が車室内の乗員に伝達され易いという問題があった。特に、電動モータのみで走行し得るハイブリッド車両や電気自動車等においては、ワイパ装置の振動が車室内の乗員に対して耳障りな騒音となっていた。
本発明の目的は、ワイパ装置が発生する振動を、車室内に伝達し難くできる支持部材を提供することにある。
本発明の一態様では、払拭面を払拭するワイパ装置を支持する支持部材であって、車体のサスペンション固定部に、サスペンションを固定する複数の締結部材のうちの一部の締結部材により固定され、かつ略C字形状に形成された基部と、前記基部から前記サスペンションの延在方向に延びる複数の側壁部と、前記側壁部から前記サスペンションの延在方向と交差する方向に延び、かつ前記サスペンションの延在方向から見たときに、略C字形状に形成された前記基部の開口部を覆う天壁部と、前記天壁部に設けられ、前記ワイパ装置が固定される固定部と、を有し、複数の前記側壁部は、前記サスペンションの周方向に沿う複数の前記締結部材の間にそれぞれ配置されている。
本発明の他の態様では、前記側壁部および前記天壁部のうちの少なくともいずれか一方に、前記締結部材の締結に用いる締結工具との干渉を避ける工具避け部が設けられている。
本発明の他の態様では、前記天壁部は、前記サスペンションの減衰力を調整する調整工具が貫通する貫通孔を備えている。
本発明によれば、支持部材は、ワイパ装置を、複数の締結部材によりサスペンションとともにサスペンション固定部に固定するので、車体構造部材の中でも高い剛性のサスペンション固定部に、ワイパ装置の振動を逃がすことができる。これにより車室内の静粛性が向上する。
また、天壁部は、複数の側壁部を介して基部に設けられるので、支持部材そのものの剛性を高めて、支持部材の歪みに起因した振動の発生が抑制される。
さらに、支持部材の内側に、天壁部および側壁部で囲まれた空間が形成されるので、サスペンションを形成するアッパーマウントの種々の形状に対応可能となり、汎用性の向上が図れる。
ワイパ装置を搭載した車両を示す概略図である。 図1のワイパ装置の詳細を示す斜視図である。 図2のワイパモータの内部構造を説明する説明図である。 本発明に係る支持部材を示す拡大斜視図である。 図4のD矢視図である。 車室内における音響感度[dB]の相違を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態1について、図面を用いて詳細に説明する。
図1はワイパ装置を搭載した車両を示す概略図を、図2は図1のワイパ装置の詳細を示す斜視図を、図3は図2のワイパモータの内部構造を説明する説明図を、図4は本発明に係る支持部材を示す拡大斜視図を、図5は図4のD矢視図を、図6は車室内における音響感度[dB]の相違を示すグラフをそれぞれ示している。
図1に示すように、自動車等の車両10の前方側には、フロントウィンドシールド11が設けられている。フロントウィンドシールド11上には、フロントウィンドシールド11の表面(払拭面)に付着した雨水や埃等を払拭する第1ワイパ部材12および第2ワイパ部材13が設けられている。
第1ワイパ部材12は、運転席側に対応して設けられ、第1ワイパブレード12aと第1ワイパアーム12bとを備えている。第1ワイパブレード12aは第1ワイパアーム12bの先端部に回動自在に取り付けられている。一方、第2ワイパ部材13は、助手席側に対応して設けられ、第2ワイパブレード13aと第2ワイパアーム13bとを備えている。第2ワイパブレード13aは第2ワイパアーム13bの先端部に回動自在に取り付けられている。
第1,第2ワイパブレード12a,13aは、フロントウィンドシールド11上の下反転位置LRPと上反転位置URPとの間に形成される第1,第2払拭範囲11a,11bを、それぞれ同期して同一方向に往復払拭動作するようになっている。つまり、第1,第2ワイパブレード12a,13aの払拭パターンは、タンデム型となっている。
第1,第2ワイパブレード12a,13aは、ワイパ装置14によって揺動駆動される。ワイパ装置14は、図2に示すように、第1ホルダ部材15aおよび第2ホルダ部材15bを備えている。第1ホルダ部材15aは、図1に示すように、車体構造部材(車体)を形成するダッシュアッパーパネル(図示せず)の固定部Aに固定される取付腕16aを備えている。一方、第2ホルダ部材15bは、ダッシュアッパーパネルの固定部Bに固定される取付腕16bを備えている。
ここで、図2に示すように、各取付腕16a,16bには、ラバーブッシュRBがそれぞれ装着されている。そして、各取付腕16a,16bは、ラバーブッシュRBを介して、固定ボルト(図示せず)により固定部A,Bにそれぞれ固定されている。これにより、ワイパ装置14の振動が車室内へ伝達されることが、最小限に抑えられている。
なお、第1ホルダ部材15aおよび第2ホルダ部材15bは、それぞれ中空のパイプ材よりなるフレーム部材17によって互いに連結されている。このように、ワイパ装置14は、所謂、フレーム一体型のモジュラー型ワイパ装置となっている。
第1,第2ホルダ部材15a,15bは、運転席側に対応した第1駆動軸18aおよび助手席側に対応した第2駆動軸18bをそれぞれ回動自在に支持している。これらの第1,第2駆動軸18a,18bの先端部分は、カウルトップパネル(図示せず)を介して車両10(図1参照)の外部に延出されている。そして、図1に示すように、第1駆動軸18aの先端部分には、第1ワイパアーム12bの基端部分が固定されている。一方、第2駆動軸18bの先端部分には、第2ワイパアーム13bの基端部分が固定されている。
第1,第2駆動軸18a,18bの基端部分には、運転席側に対応した第1駆動レバー19aおよび助手席側に対応した第2駆動レバー19bの一端部分がそれぞれ固定されている。これらの第1,第2駆動レバー19a,19bの他端部分には、それぞれボールジョイント(図示せず)を介して連結ロッド20の両端部分が回動自在に連結されている。
また、第2駆動レバー19bの他端部分には、さらに別のボールジョイント(図示せず)を介して、駆動ロッド21の一端部分が回動自在に連結されている。そして、駆動ロッド21の他端部分は、ボールジョイント(図示せず)を介してクランクアーム22の一端部分に回動自在に連結されている。
クランクアーム22の他端部分は、ワイパモータ30の出力軸56(図1参照)に固定されており、クランクアーム22は、出力軸56の回転に伴ってその一端部分、つまり駆動ロッド21との連結部分が回転するようになっている。ここで、クランクアーム22,駆動ロッド21,第2駆動レバー19b,連結ロッド20および第1駆動レバー19aによりリンク機構が形成されている。このリンク機構は、出力軸56の回転運動を揺動運動に変換して、第1,第2駆動軸18a,18bをそれぞれ揺動させるようになっている。
図2に示すように、フレーム部材17の軸方向に沿う第1ホルダ部材15a寄りの部分には、ワイパモータ(減速機構付モータ)30が固定されている。ワイパモータ30は、モータ部40とギヤ部50とを備えており、モータ部40およびギヤ部50は、複数の締結ネジ31(図示では1つのみ示す)によって互いに連結されている。そして、ギヤ部50のギヤハウジング51は、一対の締結ボルト32によってフレーム部材17に強固に固定されている。これにより、ワイパモータ30は、フレーム部材17に対してがたつくこと無く固定される。
モータ部40は、磁性材料よりなる鋼板等を深絞り加工することにより、有底筒状に形成されたヨーク41を備えている。ヨーク41の内部には、図3に示すように、略円弧形状に形成された複数の永久磁石42(図示では2つのみ示す)が対向配置され、各永久磁石42の内側には、所定の隙間(エアギャップ)を介してアーマチュア43が回転自在に設けられている。アーマチュア43の回転中心にはアーマチュア軸44が固定され、アーマチュア軸44はアーマチュア43とともにヨーク41の内部に回転自在に収容されている。
アーマチュア軸44の軸方向一端側(図中左側)は、ヨーク41の底部に軸受(図示せず)を介して回転自在に支持されている。アーマチュア軸44の軸方向他端側(図中右側)は、ギヤ部50を形成するギヤハウジング51(図2参照)の内部に延ばされている。アーマチュア軸44の軸方向他端側には、減速機構SDを形成する一対のウォーム45a,45bが設けられ、各ウォーム45a,45bは、減速機構SDを形成する一対のカウンタギヤ53a,53bの大径歯部54a,54bにそれぞれ噛み合わされている。
アーマチュア軸44の各ウォーム45a,45bとアーマチュア43との間には、アーマチュア43に巻装されたコイル46に電気的に接続されるコンミテータ47が固定されている。コンミテータ47の外周部分には複数のブラシ48(図示では2つのみ示す)が摺接するようになっており、これにより各ブラシ48に駆動電流を供給することで、コンミテータ47を介してコイル46に駆動電流が供給される。これによりアーマチュア43には電磁力が発生し、ひいてはアーマチュア軸44は所定の回転数および回転方向で回転する。ただし、本実施の形態においてはブラシ付きモータを採用しているが、ブラシレスモータ等の他の形式のモータを採用することもできる。
図2に示すように、ギヤ部50は、ギヤハウジング51と当該ギヤハウジング51の開口部分を閉塞するギヤカバー52とを備えている。ギヤハウジング51は、溶融したアルミ材料等を鋳造成形することによりバスタブ状に形成され、ギヤカバー52は、溶融したプラスチック材料等を射出成形することによりバスタブ状に形成されている。ギヤハウジング51およびギヤカバー52は、それぞれの開口部分を互いに突き合わせて密着させ、その状態のもとで複数の固定ネジS(図示では1つのみ示す)によって連結されている。
ギヤハウジング51の内部には、図3に示すように、減速機構SDが回転自在に収容されている。減速機構SDは、アーマチュア軸44により回転される2つのカウンタギヤ53a,53bおよび1つのスパーギヤ57を備えている。各カウンタギヤ53a,53bは、それぞれ大径歯部54a,54bと小径歯部55a,55bとを備えている。
各大径歯部54a,54bは、アーマチュア軸44の各ウォーム45a,45bに噛み合わされている。一方、スパーギヤ57は、各カウンタギヤ53a,53bよりも大径に形成され、その外周部分には歯部57aが形成されている。スパーギヤ57の歯部57aは、各カウンタギヤ53a,53bの各小径歯部55a,55bのそれぞれに噛み合わされている。
スパーギヤ57の回転中心には、出力軸56の基端部分が固定され、当該出力軸56の先端部分は、ギヤハウジング51の外部に延出されている。出力軸56の先端部分には、クランクアーム22の他端部分が連結されており(図1および図2参照)、これにより出力軸56の回転力がクランクアーム22、つまりリンク機構に伝達される。
ここで、図3の矢印に示すように、アーマチュア軸44の回転は各カウンタギヤ53a,53bを介してスパーギヤ57に伝達される。このとき、アーマチュア軸44の回転数は所定の回転数に減速され、出力軸56からは高トルク化された回転力が出力される。よって、ワイパモータ30は小型でありながら高出力が可能であって、車両搭載性に優れた減速機構付モータとなっている。
ギヤカバー52の内側には、制御基板(図示せず)が装着されている。また、図2に示すように、ギヤカバー52のモータ部40側とは反対側には、コネクタ接続部52aが一体に設けられている。コネクタ接続部52aには、車両10側の外部コネクタ(図示せず)が電気的に接続され、外部コネクタには、車両10に設けたコントローラや操作スイッチ等(図示せず)が電気的に接続されている。これにより、操作スイッチをオン操作することで、コントローラから制御基板を介してモータ部40の各ブラシ48(図3参照)に駆動電流が供給される。
図2に示すように、ギヤハウジング51のモータ部40側とは反対側には、第1ホルダ部材15aに向けて突出するようにして、取付腕51aが設けられている。この取付腕51aの先端部分は、図4に示す支持部材60(図中網掛けの部材)を介して、車両10の車体構造部材であるサスペンションマウント(サスペンション固定部)10aに固定される。ここで、サスペンションマウント10aは、図示しないサスペンション(懸架装置)の軸方向一側を支持する部分であり、車体構造部材の中でも高い剛性の部分となっている。
なお、取付腕51aの先端部分は、ラバーブッシュRBを介して、固定ボルト(図示せず)により、支持部材60の取付腕固定部64b(図4参照)に固定される。支持部材60の取付腕固定部64bは、図1において固定部Cの部分に配置される。つまり、支持部材60の取付腕固定部64b(固定部C)は、第1ホルダ部材15a寄りの部分に配置されている。
図4の網掛け部分に示すように、支持部材60は、ワイパ装置14を支持するものであって、略C字形状に形成された基部61と、サスペンションマウント10aの上部を覆うようにして設けられる本体部62と、を備えている。基部61および本体部62は、例えば、厚み寸法が3.0mmの鋼板をプレス加工等することにより、それぞれ形成されている。
基部61は、図示しないサスペンションを固定する3つの固定ナット(締結部材)NT1,NT2,NT3のうちの、2つの固定ナットNT1,NT2によって、サスペンションとともにサスペンションマウント10aに固定されている。ここで、3つの固定ナットNT1,NT2,NT3は、サスペンションの中心軸SCを中心として、サスペンションの周方向に沿って等間隔(120°間隔)で配置されている。これにより、サスペンションの軸方向一側が、サスペンションマウント10aに対してがたつくこと無く強固に固定され、かつ支持部材60もサスペンションマウント10aに強固に固定される。なお、中心軸SCの延びる方向が、サスペンションの延在方向となっている。
基部61は、一対のナット固定部61aを有しており、これらのナット固定部61aは、2つの固定ナットNT1,NT2により、サスペンションマウント10aにそれぞれ固定されている。また、基部61の周方向に沿うナット固定部61aの両側には、本体部62が溶接等により固定される本体固定部61bが設けられている。より具体的には、図4に示すように、本体固定部61bは、基部61の周方向に沿って一対のナット固定部61aを挟むようにして、3箇所に設けられている。なお、これらの本体固定部61bにおいても、各固定ナットNT1,NT2,NT3と同様に、サスペンションの周方向に沿って等間隔(120°間隔)で配置されている。
本体部62は、3つの側壁部62aを備えている。これらの3つの側壁部62aは、基部61から中心軸SCの軸方向に延在されている。つまり、各側壁部62aは、サスペンションの延在方向に延ばされている。そして、各側壁部62aの基端部分は、基部61の各本体固定部61bにそれぞれ溶接等によって強固に固定されている。すなわち、各側壁部62aは、サスペンションの周方向に沿う複数の固定ナットNT1,NT2,NT3の間にそれぞれ配置されている。
これにより、本体部62と基部61との結合強度が高められて、支持部材60そのものの剛性が高められている。したがって、ワイパ装置14の振動が伝達される程度では、支持部材60が歪むことは無く、支持部材60の歪みに起因した振動の発生が確実に防止される。
ここで、図4および図5に示すように、各側壁部62aには、各固定ナットNT1,NT2,NT3の締結に用いる締結工具TL1(詳細図示せず)を矢印方向から臨ませたときに、当該締結工具TL1との干渉を避ける切欠部(工具避け部)63が設けられている。これにより、締結工具TL1による組み付け作業性が悪化するのを防止している。なお、締結工具TL1としては、メガネレンチ等が用いられる。
図4に示すように、各側壁部62aの先端部分には、天壁部64が一体に設けられている。この天壁部64は、各側壁部62aから中心軸SCと交差する方向、つまりサスペンションの延在方向と交差する方向に延ばされている。そして、天壁部64の基端部分は各側壁部62aに連結され、天壁部64の先端部分はダッシュアッパーパネル10bに向けて延ばされている。
天壁部64の長手方向に沿う基部61側には、その板厚方向に貫通された貫通孔64aが設けられている。この貫通孔64aは、サスペンションの中心軸SC上に配置されている。そして、貫通孔64aには、サスペンションの減衰力を調整する調整ダイヤルADを調整するための調整工具TL2(詳細図示せず)が、矢印方向から貫通可能となっている。ここで、調整工具TL2としては、六角レンチ等が用いられる。
また、図4および図5に示すように、支持部材60の内側には、天壁部64および各側壁部62aで囲まれた空間SPが形成されている。この空間SPは比較的大きな空間とされ、これにより、サスペンションを形成するアッパーマウント(図示せず)の種々の形状(小さいものから大きいものまで)に対応可能となっている。言い換えれば、支持部材60は、種々の車種に対応することが可能であり、汎用性の向上が図られている。
さらに、図4に示すように、天壁部64のダッシュアッパーパネル10b側の部分、つまり天壁部64の先端部分には、ワイパ装置14を形成するギヤハウジング51の取付腕51a(図2参照)が固定される取付腕固定部(固定部)64bが設けられている。この取付腕固定部64bには、ボルト挿通孔64cが設けられ、当該ボルト挿通孔64cには、取付腕51aを固定するための固定ボルト(図示せず)が挿通されるようになっている。なお、支持部材60に設ける取付腕固定部64bの位置は、図示のものに限らず、ワイパ装置14が搭載される車種に応じて任意に設定することができる。
このように、本実施の形態では、ワイパ装置14(図2参照)は、ギヤハウジング51の取付腕51aおよび支持部材60を介して、車体構造部材の他の部分に比して高い剛性のサスペンションマウント10aに固定される。
ここで、図4に示すように、ダッシュアッパーパネル10bには、ワイパ装置14の取付腕16a(図2参照)が固定されるブラケット部材BR(図1の固定部Aに相当)が溶接等により設けられている。また、ダッシュアッパーパネル10bには、ワイパ装置14の取付腕16b(図2参照)が固定される図示しない他のブラケット部材(図1の固定部Bに相当)も溶接等により設けられている。つまり、ワイパ装置14の3つある固定部A,B,Cのうちの、1つの固定部Cが、支持部材60を介してサスペンションマウント10aに固定されている。
これにより、ワイパ装置14の振動が効率良くサスペンションマウント10aに逃がされて、ワイパ装置14の振動が車室内に伝達されることが抑制される。特に、本実施の形態では、ギヤ部50のギヤハウジング51を、支持部材60を介してサスペンションマウント10aに固定されるので、ワイパ装置14を形成する部品の中でも最も騒音を発生し得るギヤ部50の振動を、車室内に伝達させ難くできる。
なお、ギヤ部50が発生する振動、つまり減速機構SDのメカノイズは、概ね300Hz前後の比較的聴き取り易い低周波数となっている。よって、このメカノイズが車室内に伝達されると、乗員にとって最も耳障りな騒音となり得る。
図6に示すように、ワイパ装置をダッシュアッパーパネルに固定した「従来技術(図中一点鎖線)」においては、300Hz前後の周波数帯において車室内の音響感度[dB]が比較的大きくなっている。これに対し、支持部材60を用いてギヤハウジング51をサスペンションマウント10aに固定した「本発明(図中実線)」においては、従来技術に比して、300Hz前後の周波数帯において車室内の音響感度[dB]が小さくなっている。ここで、図6に示す音響感度[dB]は、車室内の運転者の頭部に相当する部位に、マイクを設置して計測したものである。
次に、以上のように形成した支持部材60のサスペンションマウント10aへの組み付け手順について、図面を用いて詳細に説明する。
まず、図4に示すように、3つの固定ナットNT1,NT2,NT3のうちの、1つの固定ナットNT3を用いて、サスペンションマウント10aにサスペンションを仮固定する。このとき、支持部材60はサスペンションマウント10aに装着されておらず、支持部材60が邪魔にならないため、固定ナットNT3の締結を容易に行うことができる。
次いで、サスペンションをサスペンションマウント10aに仮固定した状態のもとで、サスペンションマウント10aに支持部材60を被せるようにして装着する。このとき、支持部材60の取付腕固定部64bをダッシュアッパーパネル10b側に向けるようにする。そして、3つの固定ナットNT1,NT2,NT3のうちの、2つの固定ナットNT1,NT2を用いて、サスペンションマウント10aに支持部材60を固定する。
その後、規定の締め付けトルクで3つの固定ナットNT1,NT2,NT3をそれぞれ締め付ける。これにより、サスペンションおよび支持部材60が、サスペンションマウント10aに本固定されて、サスペンションおよび支持部材60のサスペンションマウント10aへの組み付けが完了する。
このように、本実施の形態においては、サスペンションマウント10aに垂れ下がる(ぶら下がる)ようにして固定されるサスペンションを、固定ナットNT3によって仮固定して、その後、支持部材60をサスペンションマウント10a固定する手順を踏む。したがって、サスペンションマウント10aに対して、2つの部品を個別に固定することができ、ひいては組み付け作業性を向上させることができる。
以上詳述したように、実施の形態1に係る支持部材60によれば、当該支持部材60は、ワイパ装置14を、2つの固定ナットNT1,NT2によりサスペンションとともにサスペンションマウント10aに固定するので、車体構造部材の中でも高い剛性のサスペンションマウント10aに、ワイパ装置14の振動を逃がすことができる。これにより、図6に示すように、車室内の静粛性を向上させることができる。
また、支持部材60の天壁部64は、3つの側壁部62aを介して基部61に一体に設けられているので、支持部材60そのものの剛性を高めて、支持部材60の歪みに起因した振動の発生を確実に抑制することができる。
さらに、支持部材60の内側には、天壁部64および各側壁部62aで囲まれた空間SPが形成されるので、サスペンションを形成するアッパーマウントの種々の形状に対応することができ、汎用性の向上を図ることができる。
また、支持部材60の各側壁部62aには、各固定ナットNT1,NT2,NT3の締結に用いる締結工具TL1を避ける切欠部63を設けたので、サスペンションおよび支持部材60のサスペンションマウント10aへの組み付け作業性を向上させることができる。
さらに、支持部材60の天壁部64には、サスペンションの減衰力を調整する調整工具TL2が貫通される貫通孔64aを設けたので、上述したような減衰力を調整できるサスペンションに容易に対応することができる。もちろん、上述したような減衰力を調整できるサスペンションに限ること無く、調整ダイヤルAD(図4参照)を備えない減衰力が固定のサスペンションにも対応することができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。上記実施の形態では、それぞれ別体の基部61および本体部62を互いに溶接等により一体化して、これにより支持部材60を形成した場合を示したが、本発明はこれに限らない。例えば、鋳造成形や切削加工等によって、基部および本体部を一体成形した支持部材であっても構わない。この場合、支持部材を組み立てる際の溶接加工が不要となり、製造工程の簡素化が図れる。
また、上記実施の形態では、図1に示すように、ワイパ装置14を、3つの固定部A,B,Cにおいて固定し、そのうちの固定部Cを、支持部材60を介してサスペンションマウント10aに固定したものを示したが、本発明はこれに限らない。例えば、本発明は、4つ以上の固定部においてワイパ装置を固定したものにも採用することができ、この場合、4つ以上の固定部のうちの少なくとも1つの固定部を、支持部材60を介してサスペンションマウント10aに固定すれば良い。
さらに、上記実施の形態では、支持部材60を、車両10の前方側にあるワイパ装置14の支持に適用したものを示したが、本発明はこれに限らず、車両10の後方側にあるワイパ装置の支持にも適用することができる。
10 車両
10a サスペンションマウント(サスペンション固定部)
10b ダッシュアッパーパネル
11 フロントウィンドシールド
11a 第1払拭範囲
11b 第2払拭範囲
12 第1ワイパ部材
12a 第1ワイパブレード
12b 第1ワイパアーム
13 第2ワイパ部材
13a 第2ワイパブレード
13b 第2ワイパアーム
14 ワイパ装置
15a 第1ホルダ部材
15b 第2ホルダ部材
16a,16b 取付腕
17 フレーム部材
18a 第1駆動軸
18b 第2駆動軸
19a 第1駆動レバー
19b 第2駆動レバー
20 連結ロッド
21 駆動ロッド
22 クランクアーム
30 ワイパモータ
31 締結ネジ
32 締結ボルト
40 モータ部
41 ヨーク
42 永久磁石
43 アーマチュア
44 アーマチュア軸
45a,45b ウォーム
46 コイル
47 コンミテータ
48 ブラシ
50 ギヤ部
51 ギヤハウジング
51a 取付腕
52 ギヤカバー
52a コネクタ接続部
53a,53b カウンタギヤ
54a,54b 大径歯部
55a,55b 小径歯部
56 出力軸
57 スパーギヤ
57a 歯部
60 支持部材
61 基部
61a ナット固定部
61b 本体固定部
62 本体部
62a 側壁部
63 切欠部(工具避け部)
64 天壁部
64a 貫通孔
64b 取付腕固定部(固定部)
64c ボルト挿通孔
AD 調整ダイヤル
BR ブラケット部材
NT1,NT2,NT3 固定ナット(締結部材)
RB ラバーブッシュ
S 固定ネジ
SD 減速機構
SP 空間
LRP 下反転位置
URP 上反転位置

Claims (3)

  1. 払拭面を払拭するワイパ装置を支持する支持部材であって、
    車体のサスペンション固定部に、サスペンションを固定する複数の締結部材のうちの一部の締結部材により固定され、かつ略C字形状に形成された基部と、
    前記基部から前記サスペンションの延在方向に延びる複数の側壁部と、
    前記側壁部から前記サスペンションの延在方向と交差する方向に延び、かつ前記サスペンションの延在方向から見たときに、略C字形状に形成された前記基部の開口部を覆う天壁部と、
    前記天壁部に設けられ、前記ワイパ装置が固定される固定部と、
    を有し、
    複数の前記側壁部は、前記サスペンションの周方向に沿う複数の前記締結部材の間にそれぞれ配置されている、
    支持部材。
  2. 請求項1記載の支持部材において、
    前記側壁部および前記天壁部のうちの少なくともいずれか一方に、前記締結部材の締結に用いる締結工具との干渉を避ける工具避け部が設けられている、
    支持部材。
  3. 請求項1または2記載の支持部材において、
    前記天壁部は、前記サスペンションの減衰力を調整する調整工具が貫通する貫通孔を備えている、
    支持部材。
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