JP6524718B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像ローラと筐体との間から現像剤が漏れるのを抑制するためのシール部材を備えた現像装置に関する。
従来、現像装置として、トナーを収容する筐体と、筐体に形成された開口に対向して配置される現像ローラと、現像ローラの端部と筐体との間に配置されるサイドシールとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
特開2003−107902号公報
このようなサイドシールは、現像ローラの回転方向に沿って延びる縦糸と、現像ローラの軸線方向に沿って延びる横糸とからなる織物を用いており、縦糸が現像ローラの表面に向かって突出することで、サイドシールの表面には斜めの溝が形成されている。
しかしながら、このようなサイドシールを備えた現像装置では、サイドシールの表面に付着したトナーが縦糸の表面を伝って移動し、トナーがサイドシールから外部に漏れるおそれがあった。
そこで、本発明は、サイドシールにおけるシール性を向上させて、サイドシールからのトナー漏れを抑制した現像装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の現像装置は、現像剤を収容するための筐体と、軸線について回転する現像ローラと、軸線方向における現像ローラの端部と筐体との間に配置されるサイドシールとを備える。
サイドシールは、基層と、基層の上に設けられ、現像ローラの端部が接触する表層とを備える。表層は、複数のフィラメントを撚り合わせたマルチフィラメントからなり、現像ローラ側に突出する縦糸と、横糸とからなる織物である。
そして、縦糸の各フィラメントは、現像ローラと接触する部分が軸線方向内側に向かうにつれ現像ローラの回転方向下流側に向かうように傾斜している。
このような構成によれば、縦糸の各フィラメントは、現像ローラと接触する部分が軸線方向内側に向かうにつれ現像ローラの回転方向下流側に向かうように傾斜しているので、サイドシールの表面に付着した現像剤が各フィラメントを伝って軸線方向内側に移動し、サイドシールから外部に漏れることを抑制することができる。
本発明によれば、サイドシールにおけるシール性を向上させて、サイドシールからの現像剤の漏れを抑制した現像装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る現像装置の斜視図である。 現像装置の断面図である。 現像装置の左側端部周囲の構造を示す斜視図である。 サイドシールを簡略的に示す分解斜視図(a)と、表層の現像ローラに対向する面の拡大図(b)である。 現像装置の左右のサイドシールの拡大図である。 変形例に係る左右のサイドシールの拡大図である。 実施例の実験結果を示す表である。 実施例の実験結果を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係る現像装置ついて、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
以下の説明においては、前後左右等の方向は、現像装置を装着したプリンタの正面に立ったユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「左」、左側を「右」とし、手前側を「後」、奥側を「前」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
現像装置28は、プリンタ等の画像形成装置に使用されるものである。図1および図2に示すように、現像装置28は、軸線を中心に回転する現像ローラ31と、層厚規制ブレード32と、供給ローラ33と、トナー収容室34とを備えている。
この現像装置28では、トナー収容室34内に収容された現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ34Aで攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定厚さの薄層に規制されて現像ローラ31上に担持される。
<現像装置の詳細構造>
図2および図3を参照して、現像装置28の詳細構造について説明する。
なお、現像装置28は、プリンタ側のモータ(図示せず)からの駆動力を伝達するギアGRの構成を除くと実質的に左右対称の構造であるため、図3では左側の部位のみを示し、右側の部位は省略することとする。また、図3では、現像ローラ31および供給ローラ33を外した状態を示している。
図3に示すように、現像装置28は、前述した現像ローラ31等を備える他、トナーを収容するための筐体50と、現像ローラ31の両端部と接触するサイドシール61と、ロアフィルム63とを備えている。
また、現像ローラ31は、図3に示す矢印の方向に回転、すなわちロアフィルム63、サイドシール61にこの順で接触するように回転している。
筐体50には、現像ローラ31を回転可能に支持する軸受部51と、内部のトナー収容室34から現像ローラ31にトナーを供給するための開口52と、サイドシール61が貼着されるサイドシール貼着面53と、ロアフィルム63を支持する支持部54が形成されている。
開口52は、現像ローラ31の軸線方向、つまり、左右方向に沿った矩形の長孔状に形成されており、その上部には、層厚規制ブレード32が固定されている。
図2に示すように、層厚規制ブレード32は、左右方向に長尺となる板状の金属板32Aと、金属板32Aの下端部(先端部)に固定されるゴム製の押圧部材32Dとを有している。
さらに、層厚規制ブレード32の上端部(現像ローラ31に接触する端部とは反対側の端部)には、当該上端部を挟み込んで補強する一対の補強板32B,32Cが設けられている。そして、層厚規制ブレード32および一対の補強板32B,32Cは、公知のブレード裏シール64を介して筐体50に固定されている。言い換えると、外側の補強板32Cが、層厚規制ブレード32、内側の補強板32Bおよびブレード裏シール64を筐体50との間で挟み込んで保持している。
図3に示すように、サイドシール貼着面53は、断面視略円弧状の面であり、開口52の左右両側に形成されている。このサイドシール貼着面53には、サイドシール61が貼り付けられている。
支持部54は、サイドシール貼着面53よりも現像ローラ31側に突出するとともに、現像ローラ31の軸線方向に沿って延びるように形成されている。この支持部54の上面には、ロアフィルム63が設けられている。
ロアフィルム63は、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂からなるシート状の部材であり、現像ローラ31の軸線方向に沿って延びて現像ローラ31の略全体に接触している。そして、このロアフィルム63は、支持部54よりも左右方向に長く形成されており、支持部54に貼り付けられた状態において、その両端部が、支持部54からはみ出して、サイドシール61と重なるように配置されている。これにより、サイドシール61とロアフィルム63間のトナー漏れが抑制されている。
<サイドシール>
以下の説明において、右側のサイドシール61と左側のサイドシール61を区別して説明する場合には、左を表すLまたは右を表すRを符号の後に付して示す。
サイドシール61は、筐体50の開口52に対向するように配置される現像ローラ31の両端部とサイドシール貼着面53との間からトナーが漏れるのを抑えるための部材であり、現像ローラ31の両端部とサイドシール貼着面53との間に設けられている。図4(a)に示すように、サイドシール61は、基層61Aと、表層61Bとを備えて構成されている。
基層61Aは、弾性変形可能なウレタンスポンジなどの弾性体で形成されており、ブレード裏シール64の下端に隣接するように、両面テープT1(図4(a)参照)によって筐体50のサイドシール貼着面53に貼着されている。
表層61Bは、基層61Aの現像ローラ31側の面に積層される。図4(a),(b)に示すように、表層61Bは、現像ローラ31の回転方向Xに沿って延びる長尺なシート状に形成されており、左右方向に対して傾斜する方向である第1の方向に延びる複数の縦糸B1と、左右方向に対して傾斜する方向である第2の方向に延びる複数の横糸B2とを交差するように織ることで構成されている。
なお、ここでいう第1の方向とは、現像ローラ31の回転方向Xの上流側から下流側に向かうにつれ左側から右側、つまり、サイドシール61の左右方向外側から内側に向かう方向をいう。また、第2の方向とは、現像ローラ31の回転方向Xの上流側から下流側に向かうにつれ右側から左側、つまり、サイドシール61の左右方向内側から外側に向かう方向をいう。
また、縦糸B1とは、表層61Bを構成する糸のうち、現像ローラ31の回転方向Xとのなす角が小さい方の糸を意味し、横糸B2とは、現像ローラ31の回転方向Xとのなす角が大きい方の糸を意味する。縦糸B1と横糸B2は、略90°に交差して織られている。
表層61Bの縦糸B1および横糸B2の直径は、縦糸B1が約200μm、横糸B2が約200μmである。また、織り方としては、綾織、朱子織が好ましい。なお、本実施形態では、縦糸B1が隣り合う2本の横糸B2を乗り越えた後、さらに隣り合う2本の横糸B2をくぐるように構成された綾織で織られた表層61Bを例示する。
縦糸B1は、表層61Bの第2の方向(横糸B2が延びる方向)に複数隣接して設けられるとともに、表層61Bの厚さ方向にも複数設けられている。また、横糸B2は、表層61Bの表層61Bの第1の方向(縦糸B1が延びる方向)に複数隣接して設けられるとともに、表層61Bの厚さ方向にも複数設けられている。なお、縦糸B1および横糸B2は、例えば図3においては、図面の見易さを考慮して、適宜省略することとする。
表層61Bは、現像ローラ31に対向する面B10において、縦糸B1が横糸B2を乗り越える部分(以下、「第1部分B11」という。)が、縦糸B1が横糸B2をくぐる部分(以下、「第2部分B12」という。)よりも現像ローラ31側に突出するように織られている。この第1部分B11が、現像ローラ31が回転するときに現像ローラ31が接触する部分となっている。すなわち、縦糸B1および横糸B2のうち縦糸B1が現像ローラ31に接触する方の糸に相当する。
また、第2の方向に隣接する複数の第1部分B11は、左側(左右方向外側)から右側(左右方向内側)に向かうにつれ、回転方向Xの下流側に位置するように傾斜して並んでいる。また、このため、第1の方向に隣接する複数の第2部分B12は、第1部分B11と同様に、左側から右側に向かうにつれ、回転方向Xの下流側に位置するように傾斜して並んでいる。そして、第2部分B12の表面と、第2部分B12を挟む2つの第1部分B11における互いに対向する各側面とにより、現像ローラ31と反対側に凹む溝部B20が構成されている。
溝部B20は、第2部分B12が並ぶ方向、つまり、回転方向Xの上流側から下流側に向かうにつれ、左側(左右方向外側)から右側(左右方向内側)に向かう矢印Yの方向に延びている。
また、縦糸B1および横糸B2は、単位面積当たりの放熱量が第1放熱量となる周面と、単位面積当たりの放熱量が第1放熱量よりも大きな第2放熱量となる端面と、を有している。具体的に、このような性質をもった縦糸B1および横糸B2としては、分子が直線的に並んだような分子構造をもつ繊維を採用することができ、例えば、超高分子量ポリエチレンやPBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサドール)繊維などを採用することができる。さらに、具体的には、100Kにおける端面に向かう方向の熱伝導率が、0.1W/cm・K以上1.0W/cm・K以下で、かつ、周面方向の熱伝導率の2〜50倍以上である繊維が好ましい。本実施形態では、東洋紡株式会社製のダイニーマ(登録商標)SK60繊維を用いた。
表層61Bは、基層61Aと、層厚規制ブレード32の押圧部材32Dの横に配置され、スポンジからなるサイドエッジシール(図示せず)とに対して、両面テープT2によって貼り付けられている。
<縦糸の詳細構造>
次に、図5を参照して、縦糸B1の構造について説明する。
図5に示すように、縦糸B1は、複数のフィラメントFを撚り合わせたマルチフィラメントからなり、撚り方向はS撚り(左撚り)である。そして、各フィラメントFが、現像ローラ31の回転方向Xに対して傾斜している。
具体的には、図5(a)に示す右側のサイドシール61Rにおいて、各フィラメントFは、現像ローラ31と接触する部分が現像ローラ31の軸線方向左側(左右方向内側)に向かうにつれ現像ローラ31の回転方向下流側に向かうように傾斜している。また、図5(b)に示す左側のサイドシール61Lにおいて、各フィラメントFは、現像ローラ31と接触する部分が現像ローラ31の軸線方向右側(左右方向内側)に向かうにつれ現像ローラ31の回転方向下流側に向かうように傾斜している。
つまり、左右のサイドシール61R,61Lの表層61Bにおいては、縦糸B1を構成する各フィラメントFが、現像ローラ31の回転に伴って、表面に付着したトナーTを筐体50の左右方向内側(開口52側)に向けて案内する方向を向いて傾斜している。
図5(a)および図5(b)に示したサイドシール61R,61Lでは、いずれの表層61Bにおいても、各フィラメントFの撚り方向がS撚りの縦糸B1を使用している。そして、左右のサイドシール61R,61Lは、現像ローラ31の回転方向Xに対して溝部B20が左右対称の傾斜角度で傾斜している。
なお、左右のサイドシール61R,61Lは、同じ撚り方向の縦糸B1を用いて表層61Bが構成されるとともに、溝部B20が現像ローラ31の回転方向Xに対して左右対称に傾斜しているので、現像ローラ31の軸線方向(または現像ローラ31の回転方向X)に対して、縦糸B1の各フィラメントFの傾斜角度が左右で異なっている。
以上のように構成されたサイドシール61R,61Lを備えた現像装置28の作用効果について説明する。
図1、図3および図4に示すように、現像ローラ31が回転すると、現像ローラ31の両端部と表層61Bの現像ローラ31が対向する面B10とが接触し、サイドシール61の表面にトナーTが付着する。
付着したトナーTは、現像ローラ31の回転に伴って、表層61Bの縦糸B1を伝って移動し溝部B20に進入する。そして、回転方向Xの上流側から下流側、つまり溝部B20の下流側の端部に向かう矢印Yの方向(すなわち左右方向内側)に移動して、溝部B20の左右方向内側の端から開口52に排出される。
また、溝部B20に進入していないトナーTが、現像ローラ31の回転方向Xに沿って縦糸B1上を移動することがある。このような場合には、縦糸B1を構成する各フィラメントFが、トナーTを左右方向内側に向けて案内する方向を向いて傾斜しているので、現像ローラ31の回転により、トナーTが左右方向内側に移動しつつ溝部B20に入り、溝部B20を通って速やかに開口52に戻される。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
サイドシール61の表層61Bを形成する縦糸B1と横糸B2のうち、縦糸B1の各フィラメントFは、現像ローラ31と接触する部分が現像ローラ31の軸線方向内側に向かうにつれ現像ローラ31の回転方向Xの下流側に向かうように傾斜しているので、サイドシール61の表面に付着したトナーTが各フィラメントFを伝って移動し、サイドシール61から外部に漏れることを抑制することができる。
前記実施形態では、現像ローラ31を回転させるためのギアGRが筐体50の一側面に設けられており、少なくともギアGR側に配置した左側のサイドシール61Lは、上述した構成の表層61Bを有しているので、トナーTが外部に漏れることを抑制することができる。
具体的には、現像ローラ31の一端部、特に各種ローラを回転させるためのギアGRが配置される側の端部は、モータ(図示せず)からの駆動力が最初に伝達される部分であるため、現像ローラ31の動きが大きくなり、当該端部からトナーTが漏れやすくなる。前記実施形態では、表層61Bを有するサイドシール61を、少なくともトナーTが漏れやすい端部側に設けたことにより、サイドシール61から外部にトナーTが漏れることを抑制することができる。
前記実施形態では、縦糸B1および横糸B2が、現像ローラ31の回転方向Xに対して傾斜している。
表層61Bを作成する場合、縦糸および横糸が現像ローラ31の回転方向Xに対して平行または垂直に配置されるように切断すると、現像ローラ31の回転によって、表層61Bの切断面から縦糸および横糸が抜け落ちることがある。
これに対して、縦糸B1および横糸B2が、現像ローラ31の回転方向Xに対して傾斜している構成では、切断面から縦糸B1および横糸B2が抜け落ち難くなり、サイドシール61の良好なシール性を長期間に亘って維持することができる。
前記実施形態では、右側のサイドシール61Rと左側のサイドシール61Lは、縦糸B1の各フィラメントFが、同じ撚り方向に撚られているので、左右のサイドシール61で同じ撚り方向の縦糸B1を用いることにより、縦糸B1のコストを低減することが可能となる。
前記実施形態では、表層61Bの織り目により形成され、表面に付着したトナーTを現像ローラ31の軸線方向内側に向けて案内する溝部B20を有するので、縦糸B1の各フィラメントFの傾斜に沿って軸線方向内側に向けて案内されるトナーTに加えて、表層61Bの溝部B20によってもトナーTが軸線方向内側に向けて案内されるので、良好にトナーTの漏れを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。なお、以下の説明では、前記実施形態と略同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
前記実施形態では、各フィラメントFの撚り方向が左右で同じ(S撚り)である右側サイドシール61Rおよび左側サイドシール61Lを用いた現像装置28について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図6(a),(b)に示すように、左側サイドシール61Lは前記実施形態と同様のものを使用し、右側サイドシール61R'では、各フィラメントFの撚り方向を左側サイドシール61Lとは異なる撚り方向(Z撚り)としたものを使用することもできる。
このような右側サイドシール61R'では、現像ローラ31の軸線方向(または現像ローラ31の回転方向X)に対する各フィラメントFの傾斜角度を、例えば、左側サイドシール61Lの各フィラメントFの傾斜角度と同じにすることが容易となり、左右のサイドシール61R',61Lで溝部B20の傾斜角度と各フィラメントFの傾斜角度が左右対称の構成とすることができる。
また、溝部B20の傾斜角度と協働して、最も効率的にトナーTを現像ローラ31の軸線方向内側に向けて案内するように、左右のサイドシールで、溝部B20の傾斜角度と各フィラメントFの傾斜角度を個別に設定することも容易となる。
このような変形例に係る構成によると、左右のサイドシール61R',61Lで異なる撚り方向の縦糸B1を用いることにより、左右両側のサイドシール61R',61Lから外部にトナーTが漏れることをより良好に抑制することができる。
前記実施形態では、左右のサイドシール61R,61Lのそれぞれにおいて、縦糸B1を構成する各フィラメントFは、現像ローラ31と接触する部分が軸線方向内側に向かうにつれ現像ローラ31の回転方向Xの下流側に向かうように傾斜しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、ギアGR側に配置した左側のサイドシール61Lのみに、このような構成を適用することもできる。
前記実施形態では、縦糸B1および横糸B2が左右方向に対して傾斜する方向に延びていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、左右方向に対して傾斜してない方向、つまり、縦糸B1が現像ローラ31の回転方向X、横糸B2が左右方向にそれぞれ延びていてもよい。
前記各実施形態では、現像装置としてトナー収容室34を一体に有する現像装置28を例示したが、本発明はこれに限定されず、現像装置は、例えばトナー収容室を有するトナーカートリッジが着脱される現像器や感光ドラム及び現像ローラを備えた、いわゆるプロセスカートリッジであってもよい。
前記実施形態では、サイドシール61を2層構造としたが、本発明はこれに限定されず、表層を有していれば、3層構造以上であってもよい。
次に、本発明に係るサイドシールと、比較例に係るサイドシールについて、トナー排出性と、切断面からの縦糸および横糸の抜け落ち難さを評価した実験について説明する。
供給ローラと層厚規制ブレードを外した現像装置を準備し、ロアフィルム端部と隣接するサイドシールの中央部に約6.7mgのトナーを配置した状態で、50枚/分の給紙速度で現像ローラをガラ回しした。
そして、トナーがサイドシールから筐体の開口に排出されるまでの時間を計測し、トナー排出性の評価を行った。
切断面からの縦糸および横糸の抜け落ち難さ(抜糸の有無)の評価は、現像ローラを設置した現像装置を準備し、現像ローラを回転させた後、水平方向に現像ローラを移動して取り外し、縦糸または横糸の抜けの有無を確認することで行った。
なお、溝部の傾斜角度(溝角度)は、例えば、図4(b)に示す表層において、左右に隣接する縦糸B1の最上部または最下部に位置する角どうしを結んだ直線と、左右方向(現像ローラの軸線方向)を示す直線とのなす角度を光学顕微鏡で計測した角度を意味する。
以下、各実施例および各比較例で使用したサイドシールの詳細について説明する。
<実施例1>
マルチフィラメント(S撚り)からなる縦糸と横糸とを斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。縦糸および横糸として、超高分子量ポリエチレン繊維(東洋紡株式会社製のダイニーマ(登録商標)SK60繊維を使用した。縦糸の各フィラメントは、現像ローラと接触する部分が現像ローラの軸線方向内側に向かうにつれ現像ローラの回転方向下流側に向かうように傾斜している。
溝部の傾斜角度(溝角度)を45°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を80°とした。
<実施例2>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を40°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を75°とした。
<実施例3>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を35°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を70°とした。
<実施例4>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を25°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を65°とした。
<実施例5>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を20°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を60°とした。
<実施例6>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を15°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を55°とした。
<実施例7>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を10°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を50°とした。
<実施例8>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を5°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を45°とした。
<実施例9>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を0°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を35°とした。
<実施例10>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を30°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を65°とした。
<実施例11>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(3.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を50°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を85°とした。
<実施例12>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(2.1綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を45°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を70°とした。
<実施例13>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(2.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を45°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を70°とした。
<比較例1>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(2.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を45°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を105°とした。
<比較例2>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(2.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を55°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を115°とした。
<比較例3>
実施例1と同様の縦糸および横糸を斜文織(2.2綾織)で織ることで表層を構成した。
溝部の傾斜角度(溝角度)を30°として、現像ローラの軸線方向に対する縦糸の傾斜角度(縦糸角度)を90°とした。
<比較例4>
実施例1と同様の縦糸および横糸を朱子織で織ることで表層を構成した。
<比較例5>
実施例1と同様の縦糸および横糸を平織で織ることで表層を構成した。
<評価>
上述した各実施例および各比較例について、切断面からの縦糸および横糸の抜け落ち難さ(抜糸の有無)とトナー排出性の評価を行った。評価結果を図7に示す。
表中の「優」、「良」は、所望の結果が得られた場合の評価を示し、「良」、「優」の順に評価が高くなっている。また、表中の「不良」は、所望の結果が得られなかった場合の評価を示す。抜糸の評価では、縦糸または横糸の抜けが確認された場合は「不良」、抜けが確認されなかった場合には「良」とした。
図7に示すように、溝角度を0°〜50°、特に0°〜45°とした場合に良好なトナー排出性が得られた。
また、縦糸角度を35°〜85°とした場合には、縦糸および横糸の抜けがなく、良好な結果が得られた。
次に、上述した各実施例で用いたものと同様の縦糸および横糸を斜文織で織った表層において、縦糸角度を一定とした上で、溝部の傾斜角度(溝角度)を0°から変化させていった場合、トナーの排出時間がどのように変化するのか実験を行った。結果を図8に示す。
図8に示すように、サイドシールの溝角度を0°〜45°とした場合に良好なトナー排出性が得られた。
28 現像装置
31 現像ローラ
50 筐体
61 サイドシール
61A 基層
61B 表層
F フィラメント
B1 縦糸
B2 横糸
X 回転方向
T トナー

Claims (11)

  1. 現像剤を収容するための筐体と、
    軸線について回転する現像ローラと、
    軸線方向における前記現像ローラの端部と前記筐体との間に配置されるサイドシールとを備えた現像装置であって、
    前記サイドシールは、基層と、前記基層の上に設けられ、前記現像ローラの端部が接触する表層とを備え、
    前記表層は、複数のフィラメントを撚り合わせたマルチフィラメントからなり前記現像ローラ側に突出する縦糸と、横糸とからなる織物であり、
    前記縦糸の各フィラメントは、前記現像ローラと接触する部分が前記軸線方向内側に向かうにつれ前記現像ローラの回転方向下流側に向かうように傾斜しており、
    前記縦糸の撚り方向は、S撚りであることを特徴とする現像装置。
  2. 現像剤を収容するための筐体と、
    軸線について回転する現像ローラと、
    軸線方向における前記現像ローラの端部と前記筐体との間に配置されるサイドシールとを備えた現像装置であって、
    前記サイドシールは、基層と、前記基層の上に設けられ、前記現像ローラの端部が接触する表層とを備え、
    前記表層は、複数のフィラメントを撚り合わせたマルチフィラメントからなり前記現像ローラ側に突出する縦糸と、横糸とからなる織物であり、
    前記縦糸の各フィラメントは、前記現像ローラと接触する部分が前記軸線方向内側に向かうにつれ前記現像ローラの回転方向下流側に向かうように傾斜しており、
    前記軸線方向の一端のサイドシールと、前記一端とは反対側の前記軸線方向の他端のサイドシールは、前記縦糸の各フィラメントが、異なる撚り方向に撚られていることを特徴とする現像装置。
  3. 前記筐体の一側面には、前記現像ローラを回転させるためのギアが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記縦糸および前記横糸が、前記現像ローラの回転方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の現像装置。
  5. 前記軸線方向の一端のサイドシールと、前記一端とは反対側の前記軸線方向の他端のサイドシールは、前記縦糸の各フィラメントが、同じ撚り方向に撚られていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  6. 前記縦糸は、前記軸線方向に対して35度以上85度以下の角度で傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の現像装置。
  7. 前記縦糸は、前記軸線方向に対して35度以上80度以下の角度で傾斜していることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  8. 前記表層は、前記織物の織り目により形成され、付着した現像剤を前記軸線方向内側に向けて案内する溝を有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
  9. 前記織物は、綾織により形成されていることを特徴とする請求項8に記載の現像装置。
  10. 前記溝は、前記軸線方向に対して0度以上50度以下の角度になっていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の現像装置。
  11. 前記溝は、前記軸線方向に対して0度以上45度以下の角度になっていることを特徴とする請求項10に記載の現像装置。
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