JP2018204707A - 回転軸シール - Google Patents

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大原 康之
Yasuyuki Ohara
康之 大原
一幸 長坂
Kazuyuki Nagasaka
一幸 長坂
禎浩 安藤
Sadahiro Ando
禎浩 安藤
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Abstract

【課題】粉体の漏出を抑制することができる回転軸シールを提供する。【解決手段】容器内に配設される回転体の回転軸の外周面を覆い摺接しながら相対移動する状態で使用される摺接部10と、形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートからなり内面で摺接部の基端を保持し、外面20bが容器に嵌め込まれて固定される弾性変形可能な基体部20と、からなり、摺接部は、基体部の外面が容器に嵌め込まれた状態で、基体部の両端から突出して互いに重なり合っている。【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸シールに関する。
内側にカットパイルを有するパイル織編物からなるパイルとパイルの円筒状支持部材からなり、その外径は外圧により縮小され、かつ内径への圧力により拡大され、回転体の支持枠の取付孔に挿着する時、外径をスリットの縮小により取付け、スリットのスプリングバックの拡大により取付孔に密着して、スリットへの粉体の侵入防止及び取付け箇所からの粉体の漏れを回転軸方向へのパイルの倒れを押戻す力あるいは回転軸方向へのパイルの倒れを押戻す手段とパイルのファイバー密度とにより行い、粉体の漏れを防止している円筒状軸シール材が知られている(特許文献1)。
現像装置内に配設されている回転部材の回転軸端部を軸支する軸受部材と回転部材との間に、現像装置内に収納されているトナーや現像剤の軸受部材の軸受部への侵入を防止するためのシール部材を配設する現像装置において、シール部材から軸受部材に侵入するトナーを排出するトナー排出口を軸受ハウジングに具備する現像装置も知られている(特許文献2)。
特許第5255168号明細書 特開2000−147904号公報
本発明は、粉体の漏出を抑制することができる回転軸シールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1記載の回転軸シールは、
容器内に配設される回転体の回転軸の外周面を覆い摺接しながら相対移動する状態で使用される摺接部と、
形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートからなり内面で前記摺接部の基端を保持し、外面が前記容器に嵌め込まれて固定される弾性変形可能な基体部と、からなる、
ことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の回転軸シールにおいて、
前記摺接部は、前記基体部の外面が前記容器に嵌め込まれた状態で、前記基体部の両端から突出して互いに重なり合っている、
ことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の回転軸シールにおいて、
前記摺接部は、経糸と緯糸とを織ってなる基布上に複数の毛羽が立設されたパイル織物により構成されている、
ことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2に記載の回転軸シールにおいて、
前記摺接部は、前記基体部の内面に複数の繊維が静電植毛された毛羽層によって構成されている、
ことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1又は2に記載の回転軸シールにおいて、
前記摺接部は、経糸と緯糸とを織ってなる基布上に芯糸及び花糸を有するシェニール糸が立設されたパイル織物により構成されている、
ことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項1又は2に記載の回転軸シールにおいて、
前記摺接部は、芯糸及び花糸を有するシェニール糸を前記基体部に巻回して毛羽層が形成されている、
ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、形状保持性を有する弾性変形可能な基体部を有しない構成に比して、容器の内面に合わせて容易に取り付けて、粉体の漏出を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、環状に突き合わされた基体部の両端における粉体の漏出を抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、パイルの織り込み方や種類を変更することによって摺接部の密度や性状などを容易に変更することができる。
請求項4に記載の発明によれば、摺接部の密度を容易に変更することができる。
請求項5、6に記載の発明によれば、回転軸と摺接部の摺動抵抗の増加を抑制しながら粉体の漏出を抑制することができる。
(a)は回転軸シールの正面図、(b)は回転軸シールの縦断面模式図、(c)は回転軸シールの摺接部の構成を示す拡大断面模式図である。 (a)は回転軸シールが取り付けられた容器の断面模式図、(b)は回転軸シールが取り付けられた容器の正面断面模式図である。 摺接部の製造過程を示す模式図である。 回転軸シールに円形の形状付与を行なう方法を示す概略断面図である。 (a)は変形例1に係る回転軸シールの正面図、(b)は変形例1に係る回転軸シールの縦断面模式図、(c)は変形例1に係る回転軸シールが取り付けられた容器の断面模式図である。 (a)は変形例2に係る回転軸シールの正面図、(b)は変形例2に係る回転軸シールの縦断面模式図、(c)は変形例2に係る回転軸シールの摺接部の構成を示す拡大断面模式図である。 図7(a)は変形例2に係る回転軸シールの摺接部を構成するシェニール糸の模式図、(b)は変形例2に係る回転軸シールが取り付けられた容器の断面模式図である。 (a)は変形例3に係る回転軸シールの摺接部を形成する状態を示す模式図、(b)は変形例3に係る回転軸シールが取り付けられた容器の断面模式図ある。 (a)は画像形成装置の概略構成の一例を示す断面模式図、(b)は現像装置の構成を示す横断面模式図である。
次に図面を参照しながら、以下に実施形態及び具体例を挙げ、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態及び具体例に限定されるものではない。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
(1)回転軸シールの構成
図1(a)は回転軸シール1の正面図、(b)は回転軸シール1の縦断面模式図、(c)は回転軸シール1の構成を示す拡大断面模式図、図2(a)は回転軸シール1が取り付けられた容器131の断面模式図、(b)は回転軸シール1が取り付けられた容器131の正面断面模式図、図9(a)は画像形成装置100の概略構成の一例を示す断面模式図、(b)は現像装置130の構成を示す横断面模式図である。
以下、図面を参照しながら回転軸シール1の構成について説明する。
(1.1)画像形成装置の概略構成と動作
図9(a)に示すように、画像形成装置100の画像形成部は、露光装置110、感光体ドラム120、現像装置130、転写ローラ140、用紙搬送装置150、定着装置160、トナーカートリッジ170を備えて構成され、画像処理部(不図示)から受け取った画像情報を、用紙送り装置(不図示)から送り込まれた用紙P上にトナー画像として形成する。
感光体ドラム120は、露光装置110の下方に設けられ、感光体ドラム120の回転方向に沿って、帯電ローラ122、露光装置110、現像装置130、転写ローラ140、クリーニングブレード123が配置されている。帯電ローラ122には、クリーニングローラ124が対向配置されている。
現像装置130は、内部に現像剤GとトナーT(以下、粉体と記す)が収容される容器の一例としての現像ハウジング131(以下、容器131と記す)を有する。容器131内には、感光体ドラム120に対向して配置された現像ローラ132が配設され、現像ローラ132には、現像剤Gの層厚を規制する層規制部材133が近接配置されている。
図9(b)に示すように、容器131内には、回転体の一例としての撹拌オーガ134、供給オーガ135(以下、回転体134、135と記す)が回転可能に配置され、現像装置130の上方に配置されたトナーカートリッジ170から供給されるトナーTを現像剤Gとともに撹拌・搬送するように構成されている。
回転する感光体ドラム120の表面は、帯電ローラ122により帯電され、画像情報に従って露光装置110から出射する潜像形成光により静電潜像が形成される。感光体ドラム120上に形成された静電潜像は現像ローラ132によりトナー像として現像される。
感光体ドラム120に形成されたトナー像は、所定の転写電圧が印加された転写ローラ140により用紙搬送装置150を介して搬送された用紙P上に転写され、用紙P上にトナー像が形成される。
感光体ドラム120表面の残留トナーは、クリーニングブレード123により除去され、廃トナー収容部(不図示)に回収される。感光体ドラム120の表面は、帯電ローラ122により再帯電される。
転写ローラ140においてトナー像が転写された用紙Pは、トナー像が未定着の状態で用紙搬送装置150を経由して定着装置160に搬送される。定着装置160に搬送された用紙Pは、圧着と加熱の作用でトナー像が定着される。
このように構成される画像形成装置100の現像装置130においては、図9(b)に示すように、回転体134、135の回転軸134A、135Aが挿通される容器131の貫通孔136に回転軸シール1が装着され、粉体の現像装置130外への漏出を抑制している。
(1.2)回転軸シールの構成
回転軸シール1は、図1(a)、(b)に示すように、回転体134、135の回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaと摺接する摺接部10と、内面で摺接部10の基端を保持し、外面が容器131に嵌め込まれて固定される基体部20とによって構成されている。
(1.2.1)摺接部
図1(c)に示すように、摺接部10は、基布11と、基布11上に複数の繊維が起毛するように形成された毛羽体12からなる。
基布11は、タテ糸11aと、そのタテ糸11aの延びる方向と交差する方向に延びるヨコ糸11bとを、互い違いに交錯するように織りなすことによって構成された織布によって形成され、タテ糸11a及びヨコ糸11bは、耐久性、柔軟性に優れるとともに、摺動性の良い繊維からなるフィラメント糸、紡績糸等の糸が使用されている。
このような繊維としては、レーヨン繊維、キュプラ繊維等の再生繊維、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート等から形成される合成繊維、綿等の天然繊維等が挙げられ、本実施形態においては、耐久性、柔軟性が高いポリエチレン繊維が用いられている。
毛羽体12は、パイル糸12aを基布11上にヨコ糸11bに絡めてパイル織りされることにより立設され、基布11の裏面には合成樹脂製のコーティング層13が形成されている。コーティング層13を形成するコーティング剤としては、導電性を有するエマルションが用いられ、基布11を構成するタテ糸11a、ヨコ糸11b同士の間に含浸されることで、基布11とパイル糸12aの根元とを強固に接合するとともに、タテ糸11a、ヨコ糸11bがほつれることを抑制している。エマルジョンとしては、例えばアクリル樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョンなどの水溶性の合成樹脂材料が挙げられる。
パイル糸12aは、絶縁性又は導電性の合成繊維、天然繊維、半合成繊維および再生繊維などが使用できる。合成繊維としては、例えば、ナイロン等のポリアミド類、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン類などが挙げられる。また、天然繊維としては、例えば、絹、綿、羊毛、麻、半合成繊維としてはアセテートなど、また再生繊維としては、レーヨン、キュプラなどが挙げられる。本実施形態においては、ポリエステルが用いられている。
導電性のパイル糸12aは、例えば、導電性フィラーを分散させた繊維原材料を紡糸してパイル糸12aとすることができる。また、導電性フィラーを分散した結着樹脂を繊維表面に付与して導電繊維とすることもできる。
導電性フィラーとしては、アルミニウム、すず、鉄、銅などの金属粉体や金属繊維、酸化亜鉛、酸化すず、酸化チタンなどの金属酸化物、硫化銅や硫化亜鉛などの金属硫化物、カーボンブラックなどの炭素粉などを挙げることができる。
また、結着樹脂としては、例えばオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
尚、パイル糸12aを立設した後、パイル糸12a表面に導電性ポリマーを付与することもできる。導電性ポリマーとしては、例えばポリピロール、ポリチオフェン、ポリキノリン、ポリフェニレン、ポリナフチレン、ポリアセチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレンや、これらモノマー誘導体の重合物などが挙げられ、これらは単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。
パイル糸12aの繊維太さについては、0.1〜1デシテックスの範囲で回転体134、135の回転トルクに悪影響を与えたり、回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaを傷つけたり、あるいはパイル糸12aが切れたりすることなく、粉体の漏れに対するシール性を高めることが可能となる。尚、繊維太さが0.1デシテックスの極細のパイル糸12aとしては、複合紡糸によって得られた繊維を開繊して得られる分割繊維を用いることができる。
毛羽体12の毛長は、通常1mm〜5mmの範囲、好ましくは2mm〜3mmの範囲である。毛長が1mmを下回ると毛羽体12のコシが強くなり、回転体134、135の回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaを傷つけ易く、その表面を摩耗させてしまう虞がある。毛長が5mmを越えると、毛羽体12自体のコシが弱く回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaに接触してニップ状態を形成したときに、接触力が弱くなり、粉体が漏出する虞がある。
(1.2.2)基体部
基体部20は、内面20aで摺接部10の基端である基布11を保持し、外面20bが容器131の貫通孔136に嵌め込まれて固定される弾性変形可能な環状部材である。
基体部20は、形状保持性を有する超延伸樹脂シートからなり、超延伸樹脂シートの材料としては、ポリオレフィン系樹脂の延伸材料が挙げられる。超延伸樹脂シートの延伸倍率としては、小さいと形状保持性が不十分になることがあり、大きくなると横裂けし易くなることがあることから、圧延倍率5〜16倍、延伸倍率1.3〜2.5倍で、圧延倍率と延伸倍率との積である総延伸倍率が10〜40倍が適当である。
ポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等のポリエチレン樹脂、ポリプロピレンが挙げられ、これらのうちでも高密度ポリエチレンが好適に使用される。
このような形状保持性を有する超延伸樹脂シートは市販されており、例えば、積水化学社製の「フォルテ(商品名、ポリエチレン延伸シート)」等を使用することができる。「フォルテ」は、ポリエチレン分子がMD方向の一軸方向に配向制御され、MD方向に沿って容易に屈曲して形状を変えることができ、変形後も形状を保持できる特有な機能を有しているために、外面20bが容器131の貫通孔136に嵌め込まれて固定される弾性変形可能な環状部材としての基体部20の材料として好適である。
(1.2.3)回転軸シールの封止構造
回転軸シール1は、図4(a)に示すように、基体部20は長さL2が摺接部10の長さL1に比して短く形成され、容器131に嵌め込まれていない状態では、その端部20c、20cが互いに接することなく所定の隙間D0を有している(図1(a) 参照)。
具体的には、回転軸シール1が容器131の貫通孔136に嵌め込まれる際には、基体部20は弾性変形してその外面21が容器131の貫通孔136の内周面136aに密着するとともに、その端部20c、20cは互いに近接しても隙間D1を残し接触することがないように予め所定の隙間D0を有して形成されている(図2(b) 参照)。
これにより、回転軸シール1が容器131の貫通孔136に嵌め込まれた際には、図2(a)に示すように、摺接部10は、パイル糸12aの先端部が回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaとニップするように接触するとともに、図2(b)に示すように、摺接部10の両端部10a、10aにおいては、パイル糸12a同士が重なり合って容器131内からの粉体の漏出を抑制している。
(2)回転軸シールの製造方法
図3は摺接部10の製造過程を示す模式図、図4は回転軸シール1に円形の形状付与を行なう方法を示す概略断面図である。以下、図面を参照しながら回転軸シール1の製造方法について説明する。
図3に示すように、摺接部10を形成する場合には、まず、2つの基布11を互いに対向するように配置して、パイル糸12aを、2つの基布11のヨコ糸11bに対して交互に掛け渡すように織り込む。続いて、2つの基布11に掛け渡されたパイル糸12aの中央を切断する(図3中 破線A−A参照)。
その結果、基布11と所定長さに切り揃えられたパイル糸12aとから構成されるカットパイル形態の摺接部10が2枚同時に形成される。
このようにして得られた摺接部10の基布11のパイル糸12aが立設された面とは反対側の面に基体部20を構成する超延伸樹脂シートを両面テープADを介して接着して、超延伸樹脂シート上に摺接部10が貼り合わされた平板状の回転軸シール1が形成される。
次に平板状の回転軸シール1は、回転軸シール1が装着される容器131の貫通孔136の内周面136aの周長に合わせた長さに切断され、断面視円形に湾曲させる加工が行われる。すなわち、図4(a)に示すように、断面視円弧状の凹部51が形成された金型50に回転軸シール1をセットするとともに、回転可能に支持された円筒部材52で凹部51に合わせた湾曲形状で加圧保持される(図4(b) 参照)。
そして、回転軸シール1を、図4(c)に示すように、金型50の凹部51内で円筒部材52で加圧保持された状態で回転させながら(図4(c)中 矢印R1、R2参照))回転軸シール1に円形の湾曲形状を付与して、容器131の貫通孔136の内周面136aに合わせて弾性変形可能な円形の基体部20を有する回転軸シール1が得られる。このようにして得られた回転軸シール1は、その幅方向が所定の幅に切断される。これにより、図2に示すような容器131の貫通孔136に合わせて弾性変形可能な回転軸シール1が得られる。
(3)回転軸シールの作用・効果
本実施形態に係る回転軸シール1は、粉体を収容した容器131の回転体134、135の回転軸134A、135Aが挿通される貫通孔136に装着されて、摺接部10が回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaを覆い摺接しながら相対移動する。
摺接部10は、基布11上に複数の毛羽が立設されたパイル織物により構成され、回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaの摩耗を抑制して回転トルクの増大を抑制しながら粉体の外部への漏出を抑制している。特に、毛羽を構成するパイル糸12aに繊維太さ0.1〜1デシテックスの範囲のポリエステルを用い、毛長を2mmないし3mmの範囲とすることで、回転体134、135の回転トルクの増大を抑制しながら粉体の外部への漏出を抑制することができる。
基体部20は、形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートからなり、装着される容器131の貫通孔136に合わせて、円形に形状付与されている。そのために、回転軸シール1は僅かに弾性変形されることでその外面20bを容器131の貫通孔136に容易に嵌め込み密着させることができる。
回転軸シール1は、容器131の貫通孔136に嵌め込まれた際には、摺接部10は、パイル糸12aの先端部が回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaとニップするように接触するとともに、摺接部10の両端部10a、10aにおいては、パイル糸12aは基体部20の両端から周方向に突出してパイル糸12a同士が重なり合って粉体の漏出を抑制することができる。
「変形例1」
図5(a)は変形例1に係る回転軸シール1Aの正面図、(b)は回転軸シール1Aの縦断面模式図、(c)は変形例1に係る回転軸シール1Aが取り付けられた容器131の断面模式図である。
回転軸シール1Aは、図5(a)に示すように、回転体134、135の回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaと摺接する摺接部10Aと、内面で摺接部10Aの基端を保持し、外面が容器131に嵌め込まれて固定される基体部20Aとによって構成されている。
摺接部10Aは、基体部20A上に、パイル糸14が静電植毛方法によって植設されている。静電植毛方法によれば、接着剤が塗布された基体部20Aの一面20Aa(内面側)に、例えばアップダウン方式の静電植毛装置を用いてパイル糸14を電界の作用で飛翔させて投錨することにより植設される。
係る静電植毛方法によれば、パイル糸14は、その繊維長方向に揃って略平行に飛翔して投錨され、投錨されたパイル糸14は、基体部20A上に、略垂直に植設される。係る静電植毛方法によれば、パイル糸14の植毛密度を容易に変更することができ、画像形成装置100において使用されるトナーTの粒径に応じて、より高密度に植毛して粉体の漏出を抑制することができる。
「変形例2」
図6(a)は変形例2に係る回転軸シール1Bの正面図、(b)は変形例2に係る回転軸シール1Bの縦断面模式図、(c)は変形例2に係る回転軸シール1Bの摺接部10Bの構成を示す拡大断面模式図、図7(a)は変形例2に係る回転軸シール1Bの摺接部10Bを構成するシェニール糸16の模式図、(b)は変形例2に係る回転軸シール1Bが取り付けられた容器131の断面模式図である。
回転軸シール1Bは、図6(a)、(b)に示すように、回転体134、135の回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaと摺接する摺接部10Bと、内面で摺接部10Bの基端を保持し、外面が容器131に嵌め込まれて固定される基体部20Bとによって構成されている。
摺接部10Bは、図6(c)に示すように、タテ糸11aとヨコ糸11bとを織ってなる基布11上に芯糸16a及び花糸16bを有するシェニール糸16が立設されたパイル織物により構成されている。
シェニール糸16は、図8に示すように芯糸16aと、芯糸16aに挟持された花糸16bとから構成されている。
シェニール糸16を形成する場合には、まず、複数の芯糸16aと熱融着繊維からなる低融点溶融糸16cとを互いに平行となるように配置する。続いて、複数の芯糸16aの間に、芯糸16aと直交するように複数の花糸16bを並列させた状態で挟み込む。
この状態で芯糸16aと低融点溶融糸16cとを撚り合わせた後、加熱して低融点溶融糸16cを溶融させて、芯糸16aと花糸16bとを接合することでシェニール糸16が得られる。
摺接部10Bを形成するシェニール糸16の花糸16bは、耐久性、柔軟性が高く、耐摩耗性に優れるとともに、摺動性の良い複数本の繊維を撚糸加工することにより形成され、本実施形態においては、ポリエチレン又はポリエチレンテレフタレート(PET)からなるフィラメント糸によって構成されている。
花糸16bを形成する繊維の太さは、繊維が柔軟性を維持しながら毛倒れしない程度の剛性を保持できる範囲である3〜10デシテックスであることが好ましい。
花糸16bの繊維の太さが3デシテックスを下回ると、花糸16b自体のコシが弱くなり回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaに接触してニップ状態を形成したときに、接触力が弱く紛体のシール機能が低下する虞がある。一方、10デシテックスを上回ると花糸16bのコシが強くなるため、回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaを傷つけ易く、その表面を摩耗させてしまう虞がある。
このように構成される回転軸シール1Bは、摺接部10Bが通常の糸よりも嵩高いシェニール糸16によって構成されているために、より少ない本数で摺接部10Bの嵩が十分に確保され、回転軸134A、135Aの外周面134Aa、135Aaと摺接部10Bの摺動抵抗の増加を抑制しながら粉体の漏出を抑制することができる。
「変形例3」
図8(a)は変形例3に係る回転軸シール1Cの摺接部10Cを形成する状態を示す模式図、(b)は変形例3に係る回転軸シール1Cが取り付けられた容器131の断面模式図ある。
摺接部10Cは、芯糸16a及び花糸16bを有するシェニール糸16を基体部20Cに巻回して形成されている。
具体的には、図8(a)に示すように、所定幅の切断された形状保持性を有する超延伸樹脂シートの表面、裏面に接着剤としての両面テープADを貼り付けて、シェニール糸16を花糸16bが重なり合うように巻回して(図8(a)中 矢印参照)平板状の回転軸シール1Cを形成する。
その後、回転軸シール1Cが装着される容器131の貫通孔136の内周面136aの周長に合わせた長さに切断され、断面視円形に湾曲させる加工が行われる(図4(c) 参照)。
このように構成される回転軸シール1Cは、基体部20Cの外面にもシェニール糸16による毛羽体が形成され、容器131の貫通孔136の内周面136aと基体部20Cの外面20Cbとの接触部からの粉体の漏出を抑制することができる。
本実施形態においては、回転軸シール1、1A、1B、1Cが画像形成装置100の現像装置130に装着される態様について説明したが、回転軸シール1、1A、1B、1Cは容器の一例としてトナーカートリッジ170のハウジング171に装着されて回転体としてのアジテータAGの回転軸の外周面を覆ってトナーTの外部への漏出を抑制することもできる。
1、1A、1B、1C・・・回転軸シール
10、10A、10B、10C・・・摺接部
11・・・基布
12・・・毛羽体
13・・・コーティング層
12a、14・・・パイル糸
16・・・シェニール糸
16a・・・芯糸
16b・・・花糸
20、20A、20B、20C・・・基体部
100・・・画像形成装置
130・・・現像装置
131・・・現像ハウジング(容器)
134・・・撹拌オーガ(回転体)
134A・・・回転軸
135・・・供給オーガ(回転体)
135A・・・回転軸
136・・・貫通孔

Claims (6)

  1. 容器内に配設される回転体の回転軸の外周面を覆い摺接しながら相対移動する状態で使用される摺接部と、
    形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートからなり内面で前記摺接部の基端を保持し、外面が前記容器に嵌め込まれて固定される弾性変形可能な基体部と、からなる、
    ことを特徴とする回転軸シール。
  2. 前記摺接部は、前記基体部の外面が前記容器に嵌め込まれた状態で、前記基体部の両端から突出して互いに重なり合っている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転軸シール。
  3. 前記摺接部は、経糸と緯糸とを織ってなる基布上に複数の毛羽が立設されたパイル織物により構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸シール。
  4. 前記摺接部は、前記基体部の内面に複数の繊維が静電植毛された毛羽層によって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸シール。
  5. 前記摺接部は、経糸と緯糸とを織ってなる基布上に芯糸及び花糸を有するシェニール糸が立設されたパイル織物により構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸シール。
  6. 前記摺接部は、芯糸及び花糸を有するシェニール糸を前記基体部に巻回して毛羽層が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の回転軸シール。
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