JP6521861B2 - 臼およびそれを備えた飲料製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、粉砕対象物を粉砕して粉末を得る臼、およびそれを備えた飲料製造装置に関する。
従来より、茶葉、穀物、その他の粉砕対象物を粉砕する手段として石臼が用いられている。石臼は、固定された下臼と、回転する上臼を対面接触させて設置している。上臼の上部回転中心付近より下臼の擦り合せ面と上臼の擦り合せ面との隙間に導かれた対象物は、擦り合せ面に設けられた平坦部および溝を用いて粉砕されて粉末となる。
石臼は伝統的に石材を加工して製作されるものであるが、粉末の量産方法としてこれら伝統的な石臼を電動駆動により回転する装置がある。一方、伝統的な石臼と同等の機能を備えた、石臼方式の手動もしくは電動粉挽き機が開発されている。
特開2005−199242号公報(特許文献1)には、石臼方式を採用した電動粉挽き機が開示されている。この電動粉挽き機は、臼形状として伝統的な石臼を模した形状が用いられている(その図6参照)。
すなわち、外形が円筒状の臼表面(擦り合せ面)において、回転中心基準で8分割のエリアそれぞれに所定ピッチで平行に複数の溝が形成され、溝以外には平坦部を設けている。上臼と下臼とを擦り合せ面にて当接させ、上臼と下臼とを相対的に回転させることにより、溝エッジによるせん断および平坦部における擦りつぶし効果で対象部を粉砕する。さらに、特許文献1には、対向面における溝部分の割合を平坦部分の割合の略2倍以上とすることで好適に粉砕対象物を粉砕できることが開示されている。
特開2001−275843号公報(特許文献2)には、石臼方式の電動粉挽き機によって粉砕した粉末茶を定量供給する給茶器が開示されている。ここでは湯気が粉末茶供給側に侵入しないシャッターを設ける技術、粉末茶を貯留部で撹拌する技術が開示されている。茶葉の粉砕については、特許文献1と同じく伝統的な臼形状が開示されている。
特開2005−199242号公報 特開2001−275843号公報
上述した先行技術に開示された臼に採用される溝の形状のままで、臼の擦り合せ面の面積を小さくした場合には、粉砕対象物を所望の粒度まで粉砕することが困難であることが判明した。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、臼の小型化を可能とする溝形状を備えた臼、およびそれを備えた飲料製造装置を提供することにある。
この発明に基づいた臼の一つの局面においては、第1擦り合せ面が設けられる第1臼及び第2擦り合せ面が設けられる第2臼を有する臼であって、上記第1擦り合せ面は、回転中心側から外周に向けて延び曲線形状を有する第1溝を含み、上記第2擦り合せ面は、回転中心側から外周に向けて延び曲線形状を有する第2溝を含み、上記第1擦り合せ面と上記第2擦り合せ面とを重ね合わせた状態において、上記第1溝と上記第2溝とは重なり合わず、上記第1溝と上記第2溝との交わる角度(交差角)βが、10°≦β≦50°である。
他の形態においては、上記第1溝は、等角螺旋に沿って延びる形状を有し、上記回転中心から伸ばした半直線と上記第1溝との成す角度α1は、0°<α1<45°であり、上記第2溝は、等角螺旋に沿って延びる形状を有し、上記回転中心から伸ばした半直線と上記第2溝との成す角度α1は、0°<α1<45°である。
他の形態においては、上記第2溝は、上記回転中心に対して回転対称に複数設けられ、上記第2溝は、1つまたは複数の分岐部と、上記分岐部から外周部に向けて延びた第3溝と、をさらに含み、上記分岐部から外周部に向けて延びた上記第3溝は、上記第2溝の間に回転対称に配置され、上記第2溝と同じ方向に湾曲している。
他の形態においては、上記第3溝は、上記第2臼の外径をD1とし、上記回転中心を原点とする円の直径をdXとした場合に、0.2×D1≦dX≦0.6×D1を満足する位置に、上記分岐部が設けられている。
他の形態においては、上記第1臼および/または上記第2臼は、上記回転中心に対して回転対称に設けられる複数の第4溝をさらに含み、上記回転中心から伸ばした半直線と上記第4溝との成す角度α2は、45°<α2<90°である。
他の形態においては、上記第1臼および/または上記第2臼は、中央部に粉砕対象物を入れる投入口を規定する円筒形状の側面と、上記側面から上記擦り合せ面に向けて開口する引き込み溝と、をさらに含み、上記引き込み溝は、上記回転中心に対して回転対称に複数設けられ、上記引き込み溝は、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記引き込み溝は、上記第4溝と同数であり、その終端は上記第4溝の始点と一致している。
他の形態においては、上記第1臼の外径をD1とし、上記引き込み溝の終端の直径をd6とし、上記第4溝の終端の直径をdEとするとき、d6≦0.5×D1、dE≦0.9×D1を満足し、上記引き込み溝は上記側面とd6とに挟まれる範囲に配置され、上記第4溝は上記側面から上記第4溝の終端の直径とに挟まれる範囲に配置されている。
他の形態においては、上記第1擦り合せ面の最外周部には上記第1溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、上記第2擦り合せ面の最外周部には上記第2溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、上記第4溝の延びる方向に直交する方向に沿った上記第4溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記第4溝は上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記第4溝の終端における上記第1擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦2mmの範囲であり、上記傾斜面の上記第1擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°≦θ≦4.5°である。
他の形態においては、上記第1溝は、上記第1溝の延びる方向に直交する方向に沿った、上記第1溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記傾斜面の最外周側の上記第1擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、上記傾斜面の上記第1擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°≦θ≦4.5°であり、上記第2溝は、上記第2溝の延びる方向に直交する方向に沿った、上記第2溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記傾斜面の最外周側の上記第2擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、上記傾斜面の上記第2擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°≦θ≦4.5°であり、上記第3溝は、上記第3溝の延びる方向に直交する方向に沿った、上記第3溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記傾斜面の最外周側の上記第2擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲である。
この発明に基づいた臼の他の局面においては、擦り合せ面がそれぞれ設けられる第1臼および第2臼を有する臼であって、上記擦り合せ面は、回転中心から外周に向けて延びる溝を含み、上記溝は、等角螺旋に沿って延びる形状を有する。
上記粉挽き機の他の形態においては、上記溝は、上記回転中心に対して回転対称に複数設けられる第1溝を有し、上記回転中心から伸ばした半直線と上記第1溝との成す角度α1は、0°<α1<45°である。
他の形態においては、上記溝は、上記回転中心に対して回転対称に設けられる第3溝を含み、上記回転中心から伸ばした半直線と上記第3溝との成す角度α2は、45°<α2<90°である。
他の形態においては、上記擦り合せ面の最外周の縁部には、上記第1溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、上記第1溝の延びる方向に直交する方向に沿った幅wは、0.5mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記第1溝は、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記傾斜面の最外周側の上記擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、上記傾斜面の上記擦り合せ面に対する傾斜角度θは、2.3°≦θ≦4.5°である。
この発明に基づいた飲料製造装置においては、粉末を用いて飲料を製造する、飲料製造装置であって、粉砕対象物を粉砕して上記粉末を得る粉挽き機と、液体を貯留するタンクと、上記粉挽き機によって得られた上記粉末と上記液体とが供給され、上記粉末と上記液体とを混ぜ合せる撹拌槽とを備え、上記粉挽き機は、上述に記載のいずれかの臼が用いられている。
この発明に基づいた臼の他の局面においては、擦り合せ面がそれぞれ設けられる上臼および下臼を有する臼であって、上記擦り合せ面は、上記回転中心から外周に向けて延びる直線形状の溝を含み、上記擦り合せ面の最外周の縁部には、上記溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、上記溝の延びる方向に直交する方向に沿った幅wは、0.5mm≦w≦1.5mmの範囲であり、上記溝は、上記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、上記傾斜面の最外周側の上記擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、上記傾斜面の上記擦り合せ面に対する傾斜角度θは、2.3°≦θ≦4.5°である。
上記臼の一つの局面および他の局面においては、上記臼の直径が30mm≦φ≦60mmであり、上記上臼および上記下臼の相対回転速度Wが60rpm≦W≦150rpmである。
上記粉挽き機の他の形態においては、上記のいずれかに記載の臼を複数有し、複数の上記臼を同一の回転駆動装置によって回転させる。
上記粉挽き機の他の形態においては、上記のいずれかに記載の臼を複数有し、複数の上記臼を同軸で回転させる。
上記粉挽き機の他の形態においては、上記臼により粉砕された上記粉末を格納する計量部と、上記臼と共に回転するブレードとを有し、上記臼の回転によって上記ブレードが上記粉末を上記計量部へ格納し、上記計量部の下方に設けられた開口から上記粉末を排出する。
上記粉挽き機の他の形態においては、上記ブレードは、放熱機能を有する。
本発明によれば、臼の小型化を可能とする溝形状を備えた臼、およびそれを備えた飲料製造装置を提供することを可能とする。
実施の形態1における臼の構造を示す全体図である。 実施の形態1における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、図1中II−II線矢視図である。 図2中III−III線矢視断面図である。 実施の形態1における溝形状の等角螺旋を示す図である。 背景技術における上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。 背景技術における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。 背景技術における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が0°の場合を示す図である。 背景技術における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が10°の場合を示す図である。 背景技術における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が20°の場合を示す図である。 背景技術における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が30°の場合を示す図である。 実施の形態1における上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。 実施の形態1における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。 実施の形態1における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が0°の場合を示す図である。 実施の形態1における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が10°の場合を示す図である。 実施の形態1における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が20°の場合を示す図である。 実施の形態1における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が30°の場合を示す図である。 実施の形態2における下臼に設けられる溝の形状を示す平面図である。 図17中のXVIII−XVIII線矢視断面図である。 実施の形態3における粉挽き機の構造を示す縦断面図である。 実施の形態3における粉挽き機に用いられるブレードの構造を示す全体斜視図である。 実施の形態4における飲料製造装置の構造を示す縦断面図である。 実施の形態4における飲料製造装置の動作フローを示すブロック図である。 実施の形態4における臼の回転数と処理能力との関係を示す図である。 実施の形態5における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。 実施の形態6における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。 実施の形態7における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。 実施の形態8における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、図1中II−II線矢視図に相当する図である。 実施の形態8における下臼の斜視図である。 実施の形態8の変形例における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図である。 実施の形態8の変形例における下臼の斜視図である。 実施の形態8のさらなる変形例における下臼の平面図である。 実施の形態9におけるコア、下臼、および上臼の組み図を示した斜視図である。 実施の形態9におけるコア、下臼、および上臼の上方側からの分解斜視図である。 実施の形態9におけるコア、下臼、および上臼の下方側からの分解斜視図である。 実施の形態9における下臼の斜視図である。 実施の形態9における下臼のせん断溝形状を示す図である。 実施の形態9における他の形態のせん断溝形状を示す図である。 実施の形態9における上臼の斜視図である。 実施の形態9における上臼の平面図である。 実施の形態9における上臼の引き込み溝および送り溝の範囲を示す図である。 実施の形態9におけるにおける上臼の溝と下臼の溝との交差角とせん断力との関係、および、上臼の溝と下臼の溝との交差角と送り能力との関係を示す図ある。 実施の形態9におけるにおける臼の交差角を示す図である。 実施の形態9における引き込み溝の概略構造を示す図である。 実施の形態10における臼の構造を示す全体図である。 実施の形態10における上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図である。 実施の形態10における上臼の回転中心の回転軸に沿って切った断面図である。 実施の形態10における上臼を図44中の矢印XLVII方向に沿って見た図である。 実施の形態10における上臼を外側から見た側面図である。 実施の形態10における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図である。 実施の形態10における下臼の回転中心の回転軸に沿って切った断面図である。 実施の形態10における下臼を図44中の矢印XLVII方向に沿って見た図である。 実施の形態10における下臼を外側から見た側面図である。 実施の形態11における粉挽き機の構造を示す分解斜視図である。 実施の形態11における粉挽き機の構造を示す縦断面図である。
本発明の実施の形態における臼、粉挽き機、および飲料製造装置について図を参照しながら説明する。各実施の形態の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとし、重複する説明は繰り返さない場合がある。各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
(実施の形態1:臼2)
図1から図3を参照して、本発明に基いた実施の形態1における臼2について説明する。図1は、本実施の形態における臼2の構造を示す全体図、図2は、本実施の形態における下臼22の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり図1中II−II線矢視図、図3は、図2中III−III線矢視断面図である。
図1を参照して、本実施の形態における臼2は、擦り合せ面211が設けられる上臼21および擦り合せ面221が設けられる下臼22を備える。上臼21および下臼22ともに、円板形状を有している。上臼21および下臼22の中心部には、回転中心Cが規定されている。上臼21および下臼22の材料には、セラミックス(アルミナ)等が用いられるとよい。
本実施の形態における上臼21および下臼22の半径rは15mm〜30mm(直径φD1は、30mm≦φD1≦60mm:図3参照)程度であり、上臼21および下臼22のそれぞれの厚みt1は、8mm程度である。上臼21および下臼22の相対回転速度Wは、60rpm≦W≦150rpm程度である。これにより臼の接触面積を小さくし必要トルクを低減した分、回転速度で処理能力を得ることが可能になり、面積を大きくするよりも必要トルク当りの処理能力を高めることが可能になる。
図2を参照して、下臼22の擦り合せ面221には研磨された平面部203と、せん断溝(第2溝)201と、送り溝(第4溝)202とが形成されている。上臼21の擦り合せ面211にも、同様に、研磨された平面部203と、せん断溝(第1溝)201と、送り溝(第4溝)202とが形成されている。
上臼21の擦り合せ面211と下臼22の擦り合せ面221とが対向配置されることで、図1の矢印V方向に沿って見た場合には、上臼21の擦り合せ面211に設けられた溝と下臼22の擦り合せ面221に設けられた溝とは、回転中心Cを中心とした点対称の配置関係となる。
せん断溝201は、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。せん断溝201は、主に粉砕対象物を粉砕するための溝であり、送り溝202は、主に粉砕された粉末を、臼2の中心部から外周部に送る溝である。
下臼22にはキー形状を含む穴204が開けられている。穴204は、たとえば直径約8mm程度である(φD3:図3参照)。上臼21には、キー形状がない穴204が設けられている。
図1を再び参照して、下臼22の擦り合せ面221と上臼21の擦り合せ面211とが当接し、回転中心Cを回転軸中心として、相対的に回転する。本実施の形態では、キー形状を含む穴204を有する下臼22が後述のシャフト111(図19参照)により回転し、上臼21は固定される。
図3を参照して、下臼22の擦り合せ面221には、穴204を含むようにテーパ領域tp1が設けられている。テーパ領域tp1の外径(φD2)は、20mm程度であり、穴204における深さt2は、2mm〜3mm程度である。上臼21にも同様のテーパ領域tp1が設けられている。
下臼22の擦り合せ面221と上臼21の擦り合せ面211とを重ね合せることで、テーパ領域tp1によって取り囲まれる空間が形成される。これにより、たとえば、粉砕対象物として茶葉を挿入した場合でも、この空間から擦り合せ面に良好に茶葉を案内することができる。
図4から図16を参照して、せん断溝201および送り溝202がそれぞれ沿う等角螺旋について説明する。図4は、本実施の形態における溝形状の等角螺旋を示す図、図5は、背景技術における上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図、図6は、背景技術における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。見下げ図とは、図1中の矢印V方向に沿って見た図を意味する。図7から図10は、背景技術における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が0°、10°、20°、30°の場合を示す図である。
図11は、本実施の形態における上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図、図12は、本実施の形態における下臼の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す見下げ図である。図13から図16は、本実施の形態における臼に設けられる溝を用いた場合の擦り合せ面状態を示す見下げ図であり、回転角度が0°、10°、20°、30°の場合を示す図である。
図4を参照して、せん断溝201は、等角螺旋S1に沿って形成され、送り溝202は、等角螺旋S2に沿って形成されている。回転中心Cを原点として等角螺旋S(S1、S2)はパラメータa、bを用いて、以下の式1で表わされる。
S=a・exp(b・θ)・・・(式1)
回転中心Cから伸ばした半直線Lと等角螺旋が成す角α(α1、α2)は、以下の式2で表わされる。
α=arccot(b)・・・(式2)
せん断溝201に好適な等角螺旋S1は、(式1)においてa=5、b=0.306であり、(式2)においてα=17.0°である。現実的には、半直線Lと等角螺旋S1(せん断溝201)との成す角度α1は、0°<α1<45°であれば良く、好ましくは、10°≦α1≦20°であり、さらに好ましくは、α1=17.0°となる。
送り溝202に好適な等角螺旋S2は、(式1)においてa=5、b=3.7であり、(式2)においてα=74.9°である。現実的には、半直線Lと等角螺旋S2(送り溝202)との成す角度α2は、45°<α2<90°であれば良く、好ましくは、70°≦α2≦80°であり、さらに好ましくは、α2=74.9°となる。
ここで、上記(式1)で表わされる等角螺旋の数学的な性質として、回転中心Cから伸ばした半直線Lと等角螺旋S1,S2が成す角αは常に一定の角度で交わることである。したがって、上臼21の擦り合せ面211と下臼22の擦り合せ面221とを当接させて回転させる場合、上臼21の溝(せん断溝201および送り溝202)と下臼22の溝(せん断溝201および送り溝202)同士が交差する交差角は常に2αとなる。
図5から図10は、背景技術の上臼21と下臼22との溝同士の交差角の様子を示した模式図である。図7から図10は上臼21の上面より擦り合せ面を観察した様子を示している。初期状態0°(図7)を基準にそれぞれ10°(図8)、20°(図9)、30°(図10)、上臼21と下臼22とを相対的に回転させた様子を示している。
このとき注目した上臼21の溝と下臼22の溝との交差点Pにおける交差角は、a1〜a4として示すように、回転角度が大きくなると刻々と小さくなるように変化する。さらに、交差点Pは外側へ移動する。したがって、溝エッジの交差時による対象物のせん断と、外周方向への送りが同時に進行される。
一方、図11から図16は、本実施の形態の上臼21と下臼22との溝同士の交差角の様子を示した模式図である。図13から図16は上臼21の上面より擦り合せ面を観察した様子を示している。初期状態0°(図13)を基準にそれぞれ10°(図14)、20°(図15)、30°(図16)、上臼21と下臼22とを相対的に回転させた様子を示している。
このとき注目した上臼21の溝と下臼22の溝との交差点Pにおける交差角は、常にb1で一定である。また、交差点の外側への移動量は、図7から図10に示した背景技術の移動量に比べて小さい。したがって、適切な交差角を与えることにより、溝エッジの交差時に、所望のせん断機能を与えることができる。
図11から図16においては、説明の便宜上、図2におけるせん断溝201のみを図示した場合について説明しているが、等角螺旋に沿って形成された送り溝202においても、せん断溝201と同様である。
臼2の上臼21の擦り合せ面211と下臼22の擦り合せ面221との擦り合せによる対象物の粉砕は、主に溝エッジ同士が交差する際のせん断であると考えられる。せん断に最適な溝の交差角があり、最適な溝の交差角であればエッジに加える力、すなわち回転トルクを小さくすることができる。試験によればせん断に好適な交差角は30°程度であった。交差角が鈍角になれば対象物はほとんど粉砕されずに溝内を通って外周側へ送り出される。試験によれば送りに好適な交差角は150°程度であった。
送りのスピードと粉砕後に排出される粉末の粒度は関係しており、送りが速いと粒度は粗くなり、送りが遅いと粒度は細かい。所望の粒度を得るために、送り溝の本数および角度を最適化することができる。本実施の形態における所望の粒度は、茶葉粉砕で約10μm程度である。本実施の形態では送り溝202は1本としたが、所望の粒度および他のパラメータによっては、送り溝202を回転中心Cに対して回転対称に複数本も設けてもよい。
本実施の形態における臼2においては、相対的な上臼21と下臼22との回転に対して、上下臼の溝の交差角が常に一定になるため、粉砕により好適な条件を粉砕対象物に与えることができ、単位面積当たりの粉砕能力を向上させることが可能になる。
さらに、相対的な回転に対して、上下臼の溝の交差角を常に一定にし、かつ主に粉砕対象物のせん断に寄与する交差角と、主に粉砕対象物の送りに寄与する交差角とをそれぞれ与えることができるため、単位面積当たりの粉砕能力および処理能力を向上させることが可能になる。本実施の形態の等角螺旋溝形状を採用した臼2によれば、背景技術の溝形状に対して2倍以上の処理能力を示した。
さらに、主に粉砕対象物のせん断に寄与するより好適な交差角を与えることができ、粉砕時に必要な回転トルクを低減することが可能になる。最適なせん断角をα1により与えたうえで、所望の粒度を得るための送り速度はα2によって最適化することができる。
(実施の形態2:溝の形状)
次に、図17および図18を参照して、下臼22および上臼21に設けられる溝の形状に関する実施の形態について説明する。図17は、本実施の形態における下臼22に設けられる溝の形状を示す平面図、図18は、図17中のXVIII−XVIII線矢視断面図である。上臼21にも、下臼22と同様の溝が形成されることから、上臼21に対する説明は省略する。
溝内の粉末通過スピードは、溝幅が狭いほど速く、溝深さが浅いほど速い。特に茶葉粉砕に好適なこれら溝形成パラメータはこれまで開示されていない。図17および図18によれば、下臼22の擦り合せ面に形成されるせん断溝201および送り溝202の幅wは、0.5mm≦w≦1.5mmであるとよい。
せん断溝201および送り溝202の幅wとは、せん断溝201および送り溝202の延びる方向に直交する方向に沿った幅wを意味する。せん断溝201および送り溝202の幅wを、0.5mm≦w≦1.5mmにすることで、茶葉粉砕の送り速度を確保しつつ、せん断溝201および送り溝202内部の粉末の清掃性を確保することができる。
溝深さは最外周側でdmm確保することが好ましい。さらに、擦り合せ面の回転中心Cから伸ばした半直線上の最外周の縁部には、溝が存在しない平坦部fが全周に設けられるとよい。dは、0.1mm≦d≦1mm程度であり、fは、0.5mm以上であるのが望ましい。
これにより溝内の粉末をプールし、排出を制限することによって小さい面積(溝経路長)においても所望粒度の粉末を得ることが可能になる。
溝深さdは、回転中心Cに向かって深くなる傾斜面tpを有するのが望ましい。これにより回転中心から外周側へ向けて粉砕粒度に応じて深さを与えることができ、1本の溝内の粉末粒子が進む速度を略一定とすることができる。傾斜面tpの擦り合せ面に対する傾斜角度θは、2.3°≦θ≦4.5°程度であるとよい。
本実施の形態では、下臼22の半径rは、15mm〜30mm程度であり、下臼22のそれぞれの厚みtは8mm程度とした。この下臼22および上臼21を有する臼2を用いることで、茶葉粉砕での試験において粒度10μm程度の結果が得られた。
このように、粉砕対象物、特に茶葉を対象とした溝形状を好適に与えることができると共に、粉末が外周へ排出される速度を抑制することにより、限られた面積内すなわち溝の経路長内で所望の粒度を得ることが可能になる。したがって、臼面積を小さくすることができ、製品の小型化および必要トルクの低減が可能になる。
本実施の形態における臼に用いられる溝形状のパラメータについては、溝の形状が、上記実施の形態1に示す等角螺旋に沿った溝形状に限定されない。たとえば、図5および図6(背景技術)に示すような、回転中心Cから外周へ向けて、回転中心Cに対して回転対称に直線に略沿う溝に対して適用することができる。この場合にも、所望粒度の粉末を得ることが可能になるとともに、1本の溝内の粉末粒子が進む速度を略一定とすることができる。背景技術に示す直線形状の溝であっても、茶葉粉砕での試験においては、粒度10μm程度の結果が得られた。
具体的には、擦り合せ面がそれぞれ設けられる上臼および下臼を有する臼であって、擦り合せ面は、回転中心から外周に向けて延びる直線形状の溝を含み、擦り合せ面の最外周の縁部には、溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、溝の延びる方向に直交する方向に沿った幅wは、0.5mm≦w≦1.5mmの範囲であり、溝は、回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、傾斜面の最外周側の上記擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、傾斜面の上記擦り合せ面に対する傾斜角度θは、2.3°≦θ≦4.5°である。
これにより、従来の溝形状においても、粉砕対象物、特に茶葉を対象とした溝形状を好適に与えることができると共に、粉末が外周へ排出される速度を抑制することにより、限られた面積内すなわち溝の経路長内で所望の粒度を得ることが可能になる。したがって、臼面積を小さくすることができ、製品の小型化および必要トルクの低減が可能になる。
(実施の形態3:粉挽き機1000)
図19および図20を参照して、本実施の形態における粉挽き機1000について説明する。図19は、本実施の形態における粉挽き機1000の構造を示す縦断面図、図20は、本実施の形態における粉挽き機1000に用いられるブレード103の構造を示す全体斜視図である。
図19を参照して、上臼21と下臼22は、固定リブ101に押し当てながら固定ねじ102によって締め付けられている。上臼21は外周面にキー溝を有し、固定リブ101によって回転止めがなされている。下臼22はキー溝を有する穴204によってシャフト111に連結されている。モータ11の回転駆動力は、ギアボックス100を経てシャフト111を回転駆動する。これにより、モータ11の回転駆動力が下臼22に伝えられる。
たとえば、茶葉などの粉砕対象物T1は、図示する投入口150より投入され、上臼21の開口部(中央部)より臼2の擦り合せ面に取り込まれ、粉砕されて臼2の外周面から下方へ排出される。
粉挽き機1000の下方には、粉末を一時格納する計量部3が設けられている。計量部3は、水平方向沿って回転中心Cを中心に回転可能に設けられている。計量部3は、一定量の粉末が格納されると、回転中心Cを中心に回転し、粉末T2を下方に落下させる。回転する下臼22には、上記計量部3に粉末を送り込むブレード103が取り付けられている。
(ブレード103)
図20に、ブレード103の全体斜視図を示す。ブレード103は、軸芯穴103dを有する回転プレート103aを有する。回転プレート103aの外周面には、120°ピッチで、擦りきりプレート103bが取り付けられている。擦りきりプレート103bには、キーブロック103cが設けられている。このキーブロック103cは、下臼22に設けられたキー溝(図示省略)に嵌合し、ブレード103は、下臼22と共に回転する。
ブレード103は、金属など熱伝導性の高い材質であるのが望ましい。下臼22と共に回転するブレード103は、臼2の放熱フィンの役割を果たす。粉砕時には上臼21と下臼22との間の摩擦熱、および粉砕対象物の摩擦熱によって臼2は発熱する。しかし、ブレード103によってこの発熱を放熱し、臼2の温度上昇を抑制することによって粉砕対象物への熱影響を抑制することができる。たとえば、茶葉などを粉砕する場合に風味を損なうことがない。
計量部3は所望の容積に設計されており、ブレード103によって計量部3内に粉末が擦りきり一杯になってから計量部3を水平方向沿って回転中心Cを中心にスライド回転することによって、下方の開口部より所望量の粉末T2を投下することができる。
このように、容易な構成を用いて、十分な粉砕時間を確保するとともに、粉末の定量供給を可能とする。
(実施の形態4:飲料製造装置2000)
図21から図23を参照して、上記実施の形態における粉挽き機1000を備える飲料製造装置2000の構造について説明する。図21は、本実施の形態における飲料製造装置2000の構造を示す縦断面図、図22は、本実施の形態における飲料製造装置2000の動作フローを示すブロック図、図23は、本実施の形態における臼の処理能力と回転数との関係を示す図である。
本実施の形態における飲料製造装置2000は、上記の粉挽き機1000と、タンク4と、撹拌槽8とを有する。タンク4には、たとえば飲料水等の液体が入っており、必要に応じてヒーター5によって加熱され、電磁弁71の開閉によって撹拌槽8内に水または温水が供給される。
撹拌槽8には、撹拌羽根6が設置されている。撹拌羽根6は撹拌モータ12によって磁力を用いて非接触回転駆動される。したがって、撹拌槽8ごと取り外して洗うことができる。撹拌槽8には粉挽き機1000の計量部3より粉末T2が投下され、撹拌羽根6の回転によって撹拌される。撹拌後、電磁弁72の開閉により、カップ9に飲料(たとえば抹茶)が注がれる。
図22に、飲料製造装置2000のより詳細な動作フローを示す。飲料製造装置2000にスタート信号が入力されると(F0)と、粉挽き機1000によるミル挽き開始(F1)および水タンク加熱開始(F5)が並行して実行される。粉挽き機1000によるミル挽き終了(F2)がトルクセンサにて検知されると、粉末供給孔がオープンされ(F3)、撹拌槽8に計量部3より粉末T2が投下される。その後、粉末供給孔がクローズされる(F4)。
一方、水タンク加熱終了(F6)が温度センサにより検知されると、電磁弁71がオープンされ(F7)、撹拌槽8内に温水が供給される。その後、電磁弁71がクローズされる(F8)。
撹拌槽8に粉末T2と温水とが投下されると、撹拌槽8において、撹拌羽根6の回転による撹拌が開始される(F9)。タイマーを用いて一定時間の撹拌がカウントされた後、撹拌羽根6の回転による撹拌が終了する(F10)。撹拌羽根6による撹拌後、電磁弁72がオープンされて(F11)、カップ9に飲料が注がれる。その後、電磁弁72がクローズされて(F12)、飲料製造装置2000の動作フローが終了する(F13)。
(臼2の回転数)
図23を参照して、臼2の回転数と処理能力との関係について説明する。ブレード103に放熱フィンの機能を持たせるとよい。粉砕時の摩擦による臼の発熱を容易に抑制することができ、粉砕対象物への熱影響を容易に抑制することが可能になる。さらに、熱影響を回避しつつ、臼2の回転数を速めることができる。図23のグラフは、臼2の回転数に対する臼の処理能力を示す。図23によれば回転数に比例して処理能力が向上することがわかる。
臼2の擦り合せ面の面積を大きくして処理能力を上げるよりも回転速度を上げた方が、必要トルク当りの効率がよい。たとえば、茶葉による試験では臼2にブレード103を設置することで、臼2の回転数150rpmまで熱影響がないことが確認できた。従来の臼は60rpm程度で処理することが主流であるが、本実施の形態では従来よりも低トルクであり高回転領域において処理能力を発揮することができる。
このように、本実施の形態の飲料製造装置2000によれば、臼の単位面積あたりの粉砕能力を向上させ、かつ粉砕に必要な回転トルクを低減することができるため、回転駆動系の低コスト化および製品の小型化が可能になる。したがって、従来より小型化され安価な飲料製造装置を提供することが可能になる。
(実施の形態5:粉挽き機の構造)
次に、図24を参照して、本実施の形態における粉挽き機の構造について説明する。図24は、本実施の形態における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。図24を参照して、モータギア213の回転は第1ギア210と第2ギア220に伝えられる。
第1ギア210には、第1段臼21Aの第1下臼22aが連結され、第2ギア220には、第2段臼21Bの第2下臼22bが連結され、第1ギア210および第2ギア220が回転することで、第1下臼22aおよび第2下臼22bが回転する。
第1段臼21Aの第1上臼21aおよび第2段臼21Bの第2上臼21bは、回転止め固定されており、第1上臼21aと第1下臼22a、および、第2上臼21bと第2下臼22bは、それぞれ図示しない押圧手段によって押圧力が印加されている。
本実施の形態における粉挽き機の構造によれば、複数の臼に対して共通に設けられた一つのモータギア213の回転駆動(回転駆動装置)によって、複数の臼(21A、21B)を機能させることが可能になり、処理能力を倍増することが可能となる。
単位時間当たりに得られる粉末量(処理能力)は、主に溝数に比例する。一方で最適化した条件においては、形成できる溝数は臼径に比例し、必要な回転トルクは臼径の2乗に比例する。したがって最適化した結果によれば、臼面積増大によって処理能力を2倍にするよりも臼自体を2個にした方が、必要トルクは小さくなる結果が得られる。
(実施の形態6:粉挽き機の構造)
次に、図25を参照して、本実施の形態における粉挽き機の構造について説明する。図25は、本実施の形態における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。図25を参照して、シャフト111には第1段臼21A、第2段臼21B、および第3段臼21Cが設けられている。
第1段臼21Aは、第1上臼21aおよび第1下臼22aを有し、第1上臼21aおよび第1下臼22aは互いに押圧されている。第1上臼21aは、筐体250に設けられた回転止めリブ250rにより回転が拘束されており、第1下臼22aは、シャフト111に設けられたキー111Kによりシャフト111の回転が伝達される。
第2段臼21Bは、第2上臼21bおよび第2下臼22bを有し、第2上臼21bおよび第2下臼22bは互いに押圧されている。第2上臼21bは、筐体250に設けられた回転止めリブ250rにより回転が拘束されており、第2下臼22bは、シャフト111に設けられたキー111Kによりシャフト111の回転が伝達される。
第3段臼21Cは、第3上臼21cおよび第3下臼22cを有し、第3上臼21cおよび第3下臼22cは互いに押圧されている。第3上臼21cは、筐体250に設けられた回転止めリブ250rにより回転が拘束されており、第3下臼22cは、シャフト111に設けられたキー111Kによりシャフト111の回転が伝達される。
回転止めリブ250rは、シャフト111に対して、第1段臼21A、第2段臼21B、および第3段臼21Cを挿入した後に別途挿入されるピンであってもよい。筐体250は、一体成型に限らず、図示する断面で分割される形態(2分割筐体)でもよい。
モータおよびギアの回転がシャフト111に伝えられると、第1下臼22a、第2下臼22b、および第3下臼22cが同時に回転駆動される。粉砕対象物T1は図示する投入口150A,150B,150Cより投入され、各臼へ分岐して投入される。各臼によって粉砕された粉末T2は、各臼の側面より下方へ排出される。
本実施の形態によれば、臼を複数有し、複数の臼を同軸で回転させている。これにより、臼を増設して処理能力を上げることができる。さらに、ギア、回転軸などが共通化されるため、部品点数の削減、低コスト化が可能になる。さらに、フットプリントを小さく抑えることができる。
(実施の形態7:粉挽き機の構造)
次に、図26を参照して、本実施の形態における粉挽き機の構造について説明する。図26は、本実施の形態における粉挽き機の構造を示す全体斜視図である。図26を参照して、シャフト111には臼21Dが設けられている。
臼21Dは、上臼21d、中臼22dおよび下臼23dを有し、上臼21d、中臼22dおよび下臼23dは互いに押圧されている。上臼21dおよび下臼23dは、筐体250に設けられた回転止めリブ250rにより回転が拘束されており、中臼22dは、シャフト111に設けられたキー111Kによりシャフト111の回転が伝達される。
上臼21dの擦り合せ面211と中臼22dの擦り合せ面221との間で、粉砕対象物が粉砕され、中臼22dの擦り合せ面222と下臼23dの擦り合せ面232との間で、粉砕対象物が粉砕される。
本実施の形態によれば、同軸上に、上臼21d、中臼22d、および下臼23dを重ね合せることで、2面の擦り合せ面を形成することができる。これにより、さらに、部品点数の削減、装置のコンパクト化が可能になる。
(実施の形態8:臼2A)
図27および図28を参照して、実施の形態8における臼2Aについて説明する。図27は、本実施の形態における下臼22Aの擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、図1中II−II線矢視図に相当する図、図28は、本実施の形態における下臼22Aの斜視図である。
本実施の形態の臼2Aの基本的構成は、実施の形態1で説明した、上臼21および下臼22を有する臼2と同じであり、相違点は、上臼21および下臼22の擦り合せ面に設けられる溝形状が異なる点にある。臼2Aの上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状は、下臼22Aの擦り合せ面に設けられる溝形状と同じである。したがって、以下では、下臼22Aの擦り合せ面に設けられる溝形状について説明する。
図27および図28を参照して、本実施の形態における臼2Aの下臼22Aには、実施の形態1の下臼22と同様に、擦り合せ面には、せん断溝201aおよび送り溝202が設けられている。せん断溝201aとせん断溝201aとの間には、分岐溝201bが設けられている。分岐溝201bは、せん断溝201aと同様に、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。
分岐溝201bの内径側の端部には、中継溝201cが連結され、せん断溝201aと分岐溝201bとが中継溝201cにより連通している。せん断溝201aと分岐溝201bとの外周端部の擦り合せ面には、実施の形態1の下臼22と同様に、平面部203が設けられている。
分岐溝201bもせん断溝201aと同様に、等角螺旋S1に沿って設けられている。中継溝201cは、回転中心Cを中心とした円周に沿って形成された溝である。
さらに、実施の形態1の下臼22のテーパ領域tp1に相当する領域には、供給溝234が設けられている。この供給溝234は、臼2Aの回転により比較的大きな粉砕対象物を効果的に臼2Aの内部に引き込む役割を有している。この供給溝234は、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。この供給溝234は、せん断溝201aと同様に、等角螺旋に沿って設けられているとよい。
(変形例)
図29から図31を参照して、本実施の形態における臼2Aの変形例として臼2A’について説明する。図29は、本実施の形態における下臼22A’の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、図1中II−II線矢視図に相当する図である。図30は、本実施の形態における下臼22A’の斜視図である。図31は、本実施の形態における臼2Aのさらなる変形例おける下臼22A’’の平面図である。
本実施の形態の変形例における臼2A’の基本的構成は、上記で説明した、上臼21および下臼22を有する臼2Aと同じであり、相違点は、上臼21および下臼22の擦り合せ面に設けられる溝形状が異なる点にある。臼2A’の上臼の擦り合せ面に設けられる溝形状は、下臼22A’の擦り合せ面に設けられる溝形状と同じである。したがって、以下では、下臼22A’の擦り合せ面に設けられる溝形状について説明する。
図29および図30を参照して、本実施の形態における臼2A’の下臼22A’には、実施の形態1の下臼22と同様に、擦り合せ面には、等角螺旋に沿ってせん断溝201dおよび送り溝202が設けられている。さらに、隣り合うせん断溝201dとせん断溝201dとの間には、凹部201eが設けられている。
凹部201eは、せん断溝と同様、原料を擦りつぶす機能を持ち、その形状は、図29に示すような略三角形の形状に限らず、四角形、台形、楕円、その他凹部を形成する形状であればどのような形状でも構わない。また、凹部201eについても、せん断溝201dと同様に、等角螺旋に沿って設けられても構わない。
せん断溝201dと凹部201eとの外周端部の擦り合せ面には、実施の形態1の下臼22と同様に、平面部203が設けられている。
凹部201eは臼直径に応じてせん断溝を最密に配置する手段の一つであり、下臼だけでなく上臼にも採用可能である。中央部は溝が集中するため配置できる溝数は限定されるが、直径が大きく取れる場合はせん断溝における外周に向かう中間点にせん断溝としての凹部を複数設けることによってせん断溝を最密に配置することができる。
せん断溝が外周に向かうに従い、せん断溝同士の間隔が広くなり、平面部が多くなる。この平面部に凹部を設けることにより、せん断ができる有効範囲を広げることができる。
本実施の形態の下臼においては、効率よくせん断溝が配置され、高い粉砕能力が実現できた。なお、せん断溝とせん断溝との間に凹部を設ける形態として、上記では、せん断溝の形状は、等角螺旋に沿ったものを例として説明したが、せん断溝の形状はこれに限られない。例えば、図31に示すように、下臼22A’’の中心Cから放射状に延びた直線に沿ってせん断溝201d’が配置されている場合や、図5および図6に示すような溝形状であっても、上記の方法で凹部を設けることにより同様の効果が期待できる。
(実施の形態9:他の形態の臼形状)
上記各実施の形態においては、上臼21の擦り合せ面211に設ける溝形状と下臼22の擦り合せ面221に設ける溝形状とは同じであったが、本施の形態における臼2Bにおいては、上臼(第1臼)360の擦り合せ面(第1擦り合せ面)360aに設ける溝形状と下臼(第2臼)350の擦り合せ面(第2擦り合せ面)350aに設ける溝形状とに違いを持たせている。
図32から図34を参照して、本施の形態における臼2Bにおける、下臼350、コア355、および上臼360を用いた粉砕機構の詳細構造について説明する。図32は、本実施の形態におけるコア355、下臼350、上臼360の組み図を示した斜視図、図33は、本実施の形態におけるコア355、下臼350、上臼360の上方側からの分解斜視図、図34は、本実施の形態におけるコア355、下臼350、上臼360の下方側からの分解斜視図である。
図32を参照して、下臼350と上臼360とは、下臼350の擦り合せ面350aと上臼360の擦り合せ面360aとが接している。コア355は、下臼350に設置されており、上臼360の開口部(投入口)361を通って、上臼360の上部へ突き出している。
上臼360に設けられるコア355は、外表面に螺旋状の羽根が設けられており、コア355が回転することにより、粉砕対象物である茶葉を臼内部に引き込む機能を有する。開口部361は、コア355よりも大きい直径(約12mm〜15mm程度)を有する貫通穴である。コア355および開口部361の作用により、臼2Bの臼擦り合せ面に良好に茶葉を案内する。
図33を参照して、コア355は下臼350のセンターに固定されている。下臼350の擦り合せ面350aには、回転中心側から外周に向かって延びる粉砕用の粉砕溝(第2溝)350bが複数形成されている。下臼350およびコア355は、上臼360に対して図示する矢印Aの方向に回転する。上臼360には、回転止めピン(図示省略)の入る有底穴362があり、回転しないように上臼保持部材370(図53、図54参照)に保持される。
図34を参照して、コア355は下臼350のセンター穴350cを貫通し、爪形状によって下臼350に固定されている。下臼350の裏面には、粉挽き軸345(図53、図54参照)に設けられた回転駆動ピン345p(図53、図54参照)の入る有底穴350dが複数設けられている。
上臼360の擦り合せ面360aには、回転中心側から外周に向かって延びる粉砕用の複数の粉砕溝360b以外に、開口部361を通過した粉砕対象物を、擦り合せ面350a,360aへ送り込むための引き込み溝360cが形成されている。引き込み溝360cは、中心から外側に向かって螺旋状に延びる溝である。下臼350および上臼360は、材質がアルミナであり、擦り合せ面350a,360aの直径は、たとえば、50mm程度であるとよい。
図35から図37を参照して、下臼350に設けられる粉砕溝350bについて説明する。図35は、下臼350の斜視図、図36は、下臼350のせん断溝形状を示す図、図37は、他の形態のせん断溝形状を示す図である。
図35および図36に示すように、下臼350の粉砕溝350bはせん断溝を構成している(以降、せん断溝(第2溝)350bと称する)。後述の上臼360の粉砕溝360b(せん断溝360b1、送り溝360b2)および、引き込み溝360cとにより、臼2Bの、せん断溝とせん断溝による粉砕能力、送り溝とせん断溝による送り能力、引き込み溝の配置による安定的な供給と送り能力をそれぞれ分けて設定することを可能としている。
せん断溝350bは、回転中心Cを通過しない、上述の(式1)で表わされる等角螺旋Sに沿う溝形状であり、溝は一定の深さで外周方向へ延びる形状である。せん断溝350bの溝幅(w)を0.8mm、溝深さ(d)を0.3mmとし、交差角β(図42参照)が34°の等角螺旋であるとき、臼外形D1がφ50mmにおいて、下臼350にはせん断溝350bが回転対称に68本配置されており最密に配置される。せん断回する数を増やすことで小型の臼サイズにおいても高い粉砕能力を得ることができた。
図37に、他の形態のせん断溝形状を示す。図37に示す下臼350は、せん断溝350bに加え、分岐部Xから分かれる分岐せん断溝(第3溝)350eがさらに設けられている。分岐せん断溝350eは臼直径に応じてせん断溝を最密に配置する手段の一つであり、下臼だけでなく上臼にも採用可能である。中央部は溝が集中する為配置できる溝数は限定されるが、直径が大きく取れる場合はせん断溝における外周に向かう中間点に分岐点を複数設けることによってせん断溝を最密に配置することができる。分岐溝から更に分岐させることも可能である。
下臼350の回転中心Cから分岐部Xまでの距離(半径)をdXとすると、0.2×D1≦dX≦0.6×D1の範囲に、分岐部Xが設けられるとよい。
外径D1がφ50mmの下臼350において、せん断溝を最密になるように配置したとき、せん断溝が集中する中央部(dXより内側)において溝が形成できない。溝が形成できない範囲では粉砕対象物を粉砕することはできず、デットスペースとなる。そこで、せん断ができる有効範囲を広げるために、分岐せん断溝350eを設けた。
dX=φ24mmの位置に分岐部Xを設けることで、回転中心Cからφ24mmの範囲では溝数34本、φ24mmから外周部は溝数68本確保することができ、本実施の形態の下臼において効率よくせん断溝が配置され、高い粉砕能力が実現できた。
分岐部Xから延びる分岐せん断溝350eは、せん断溝350bと同じ曲率の等角螺旋形状(幅w、傾斜面の深さd、および傾斜角度θも同じ)であり、せん断力を低下させることなくせん断溝を増やすことができる。たとえば、下臼350の外径が大きい場合は、分岐部を2つまたはそれ以上設ける場合が考えられ、擦り合せ面350bにより多くのせん断溝を配置することで、粉砕能力を増すことが可能となる。
次に、図38から図40を参照して、上臼(第1臼)360について説明する。図38は、上臼360の斜視図、図39は、上臼360の平面図、図40は、上臼360の引き込み溝360cおよび送り溝(第4溝)360b2の範囲を示す図である。
上臼360の擦り合せ面360aには、粉砕溝360bおよび引き込み溝360cが設けられている。粉砕溝360bは、複数のせん断溝(第1溝)360b1と、3本の送り溝360b2とを含む。せん断溝360b1は、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。3本の送り溝360b2も、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。
せん断溝360b1は、主に粉砕対象物を粉砕するための溝であり、送り溝360b2は、主に粉砕された粉末茶葉(粉砕された茶葉)を、臼の中心部から外周部に送る溝である。せん断溝360b1および送り溝360b2は、等角螺旋に沿った形態を有している。
せん断溝360b1は、回転中心Cを通過しない、上述の(式1)、(式2)を用いた等角螺旋S1に沿う溝形状であり、溝は一定の深さで外周方向へ延びる形状である。この時の溝幅wを0.8mm、深さ(d)を0.3mmとし、交差角β(図42参照)が34°の等角螺旋であるとき、臼外形D1がφ50mmにおいて、上臼360にはせん断溝360b1が回転対称に72本配置されており最密に配置される。せん断する回数を増やすことで小さい臼サイズにおいても高い粉砕能力を得ることができた。
図39に示すように、上臼360の開口部361の内周面361aから擦り合せ面360aに向かう領域に、螺旋状に延びる3本の引き込み溝360cが設けられている。この引き込み溝360cは、開口部(投入口)361に開口した形状をとり、コア355の回転するすぐ横に配置されることで、粉砕対象物が引き込み溝360cにスムーズに送られていく。
図40に示すように、引き込み溝360cは、開口部(投入口)361に開口した形状を有するとともに、引込終端径d6に向け傾斜する等角螺旋に沿う溝になっている。粉砕対象物を引掛けつつ、内部へ送る形状を有している。特に、粉砕対象物が茶葉の場合では、開口部(投入口)361で深さ2mm、幅7mmの溝で始まり、引き込み溝終端径d6がφ18mmのとき、深さ0.5mm、幅0.8mmの送り溝360b2に連続するようにスムーズに傾斜しており、粉砕対象物(茶葉)の最適なサイズになっている。このように、この引き込み溝360cの終端は送り溝360b2の先端部に滑らかに接続しており、引き込まれた粉砕対象物は上臼360と下臼350との擦り合せ面に侵入することが可能となる。
本実施の形態における、上臼360の送り溝360b2の形状は、回転中心Cを通過しない、上述の(式1)、(式2)を用いた等角螺旋S2に沿う溝形状であり、送り溝終端径dEとd6に挟まれる範囲に配置される。この時d6≦0.5×D1、dE≦0.9×D1がそれぞれ成り立つ。送り溝360b2の終端径dEの擦り合せ面360aからの深さdは、0.1mm≦d≦2mmの範囲である。
粉砕対象物が特に茶葉の場合は、引き込み溝360cの終端径d6=φ18mm、送り溝360b2の終端径dE=φ34、d=0.1mmのとき最適となり、引き込み溝360cの終端径で幅(w)=0.8mm、深さ(d)=0.8mmの溝が、送り溝360b2の終端径dE=φ34mmのラインに挟まれる範囲で、外周に向かって浅くなるように配置される。
送り溝360b2の、上記図17および図18に準じる傾斜面(t)の擦り合せ面360aに対する傾斜角度θは、0°≦θ≦4.5°であり、θ=0.5°において最適となる。
引き込み溝360cおよび送り溝360b2は、複数配することで、粉砕対象物の送りスピードを調整することが可能である。2つ配置することで1つ配置したときよりも処理時間を早くできる。本実施の形態では、開口部(投入口)361の内径がφ12mmにおいて、引き込み溝360cおよび送り溝360b2を3本配置することで処理時間が最適に設定されている。
なお、本実施の形態では、引き込み溝360cおよび送り溝360b2を上臼360に設けた場合について説明しているが、下臼350にも配置されていてもよく、下臼350に追加することで粉砕対象物の送りスピードを更に速くすることが可能となる。
本実施の形態である下臼350に取り付けられたコア355を用いる方式においては、上臼360に引き込み溝360cおよび送り溝360b2を配置することで、せん断範囲を広く確保でき、茶葉の引込と送りを増やしつつ、粉砕効率が良い設定が可能となる。また、臼の溝に粉砕途中で残ってしまう茶葉のロスを最小にし、同時に下臼350は略放射状の溝に限定される為清掃性も改善される。
なお、引き込み溝360cについては、上臼360にのみ設ける場合、下臼350にのみ設ける場合、上臼360および下臼350のいずれにも設ける場合が考えられる。同様に、送り溝360b2についても、上臼360にのみ設ける場合、下臼350にのみ設ける場合、上臼360および下臼350のいずれにも設ける場合が考えられる。
ここで、図41および図42を参照して、上臼の溝と下臼の溝との交差角における、粉砕対象物に対するせん断力および送り能力について説明する。図41は、上臼の溝と下臼の溝との交差角とせん断力との関係、および、上臼の溝と下臼の溝との交差角と送り能力との関係を示す図、図42は、臼の交差角を示す図である。図42に示すように、平面に見た場合において、上臼360のせん断溝360b1と下臼350のせん断溝350bとの交差角をβとする。
図5から図10を用いて説明したように、背景技術における臼の擦り合せ面においては、従来の直線溝形状が採用され、溝の交差による破砕対象物の破砕は、溝同士の交差角に注目すると、交差する角度がまちまちであることが分かる。この交差角は0°から90°の範囲でバラツキ、直線溝同士の交差では上臼の溝と下臼の溝とが平面的に見た場合に重なり合う瞬間もあるため、必ずしも最適ではなかった。
上臼の溝と下臼の溝との交差角は、大きいほどせん断力が大きく、粉砕対象物が逃げやすい。一方、上臼の溝と下臼の溝との交差角が小さいほどせん断力は小さく、せん断対象は逃げにくいことが一般的に分かっている。
図41に示すように、交差角β(図42参照)とする時、10°≦β≦50°の範囲で効果的にせん断可能で、特に交差角が30°程度で効率がよいことが実験により分かっている。また、せん断溝に等角螺旋に沿う形状を選定することで、上記実施の形態で説明したように、常に同じ交差角が得られ、効率的な粉砕を可能とする。
本実施の形態の臼2B(下臼350/上臼360)において、擦り合せ面350a,360aの最外周の縁部には溝が存在しない平坦部f(図35、図38参照)が、全周0.5mm≦w≦1.5mmの範囲で設けられている。
また、せん断溝350b、360b1は、回転中心Cに向かって深くなる傾斜面tを有し(図17、図18に準じる)、傾斜面tの最外周側の上記擦り合せ面350a,360aからの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、傾斜面tの上記擦り合せ面350a,360aに対する傾斜角度θは、0°≦θ≦4.5である。また、本実施の形態では傾斜角度θが0°、深さdを0.3mmとすることで、溝に残るロスとなる粉末を低減することが可能である。
図43を参照して、本実施の形態では、臼2B(下臼350/上臼360)の中央部にはテーパ領域を設けておらず、擦り合せ面350a,360aと同じ平面となっている。臼2B(下臼350/上臼360)の擦り合せ面350a,360aの外径がφ50mmのときに最適になるような構成になっており、粉砕対象物を断続的に臼2Bの内部へ送り込むために、コア355を採用している。コア355は、下臼350中央部に取り付けられ、上臼360の中央部に設けられた穴361を貫通する。下臼350の回転に合せコア355が回転し、コア355に備えられた螺旋羽根に沿って臼2Bの内部に効率よく送られる。
擦り合せ面350a,360aを最大限に確保するために、上臼360の中央部の粉砕対象物の開口部(投入口)361を最小に抑えた形状が望ましく、粉砕対象物が茶葉の場合は、開口部(投入口)361の内径をφ12mmとし、コア355の外径および下臼350の中央の取り付け部350zの内径をφ10mmに設定することで、茶葉を効率よく引き込むことができる。
なお、上記各実施の形態における臼の構成においては、上臼と下臼との構成を上下入れ替えて用いることも可能である。
(実施の形態10)
また、臼の形状は上記各実施の形態で示した円板形状に限られない。たとえば、実施の形態10として図44に示すような擂鉢状の臼であってもよい。図44から図52を参照して、本実施の形態の擂鉢状の臼2Cについて説明する。
図44は、臼2Cの構造を示す全体図、図45は、上臼41の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、図44中の矢印XLV方向に沿って見た図(見上げ図)である。図46は、上臼41の回転中心Cの回転軸に沿って切った断面図、図47は、上臼41を図44中の矢印XLVII方向に沿って見た図(見下げ図)、図48は、上臼41を外側から見た側面図である。
図49は、下臼42の擦り合せ面に設けられる溝形状を示す図であり、下臼42を図44中の矢印XLVII方向に沿って見た図(見上げ図)である。図50は、下臼42の回転中心Cの回転軸に沿って切った断面図、図51は、下臼42を図44中の矢印XLV方向に沿って見た図(見上げ図)、図52は下臼42を外側から見た側面図である。
図44を参照して、本実施の形態における臼2Cは、擦り合せ面211aが設けられる上臼41、および、擦り合せ面221aが設けられる下臼42を備える。上臼41および下臼42ともに、擂鉢形状を有している。上臼41および下臼42の中心部には、回転中心Cが規定されている。
図45および図46を参照して、上臼41の擦り合せ面211aには、平面部203aと、せん断溝201fと、送り溝202aとが形成されている。また、図49および図50を参照して、下臼42の擦り合せ面221aには、平面部203aと、せん断溝201fとが形成されている。下臼42には送り溝が形成されていないが、上臼41と同様に送り溝を追加してもよい。下臼42にも送り溝を追加することで、茶葉の送りをより早くすることが可能となる。
上臼41の擦り合せ面211aと下臼42の擦り合せ面221aとが対向配置されることで、図44の矢印XLVII方向に沿って見た場合には、上臼41の擦り合せ面211aに設けられた溝と下臼42の擦り合せ面221aに設けられた溝とは、回転中心Cを中心とした点対称の配置関係となる。
せん断溝201fは、回転中心Cに対して回転対称に複数設けられている。せん断溝201fは、主に粉砕対象物を粉砕するための溝であり、送り溝202aは、主に粉砕された粉末を、臼2Cの中心部から外周部に送る溝である。
図44を再び参照して、下臼42の擦り合せ面221aと上臼41の擦り合せ面211aとが当接し、回転中心Cを回転軸中心として、相対的に回転する。本実施の形態に示すように、臼の形状を擂鉢状にすることで、円板形状の臼よりもせん断溝を長く配置することができ、高い粉砕能力の実現を可能とする。
(実施の形態11:粉挽きユニット300)
次に、図53および図54を参照して、上記臼2Bを備えた粉挽装置としての粉挽きユニット300の構造について説明する。図53は、粉挽きユニット300の分解斜視図、図54は、粉挽きユニット300の縦断面図である。
粉挽きユニット300は、全体として円筒形状を有する粉挽きケース310を有し、下方の側面には、外部に設けられた粉挽駆動力連結機構が内部に挿入される連結用窓310wが設けられている。粉挽きケース310の最下端部には、粉挽きユニット300により粉砕された茶葉粉末が取り出される(落下する)取り出し口310aが形成されている。
粉挽きケース310の内部には、下方から、粉掻き取り機340、下臼350、上臼360が順番に設けられている。粉掻き取り機340の下面には下方に延びる粉挽き軸345が設けられ、この粉挽き軸345が粉挽駆動力連結機構に連結し、下臼350を回転駆動させる。
下臼350の中央部には、回転軸芯に沿って上方に向かって延びるコア355が設けられている。上臼360は、上臼保持部材370により保持されており、上臼保持部材370の内部には、上臼360を下方に向けて押圧するバネ380およびバネ保持部材390が収容されている。下臼350と上臼360とは、下臼350の擦り合せ面350aと上臼360の擦り合せ面360aとが接している。コア355は、下臼350に設置されており、上臼360の開口部361を通って、上臼360の上部へ突き出している。
図54を参照して、上臼360には、回転止めピン390pの入る有底穴362があり、回転しないように上臼保持部材370に保持される。下臼350の裏面には、粉挽き軸345に設けられた回転駆動ピン345pの入る有底穴350dが複数設けられている。
外部に設けられた粉挽駆動力連結機構に粉挽き軸345が連結されることで、下臼350およびコア355が回転する。これにより、粉挽きユニット300の上方から投入された茶葉等の粉砕対象物は、コア355の回転にしたがって、上から下へと順に送られ、図43に示したように、粉砕対象物を効率よく臼2B内に引き込むことができる。
以上、本実施の形態における臼、粉挽き機、および飲料製造装置によれば、臼の小型化を可能とする溝形状を備えた臼、この臼を備えた粉挽き機、および、この粉挽き機を備えた飲料製造装置を提供することを可能とする。
上記各実施の形態における粉挽き機においては、シャフトを回転駆動させるために、モータを用いる場合について説明しているが、モータ等の電動駆動装置を用いる場合に限らず、手動によりシャフトを回転駆動させてもよい。
以上、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2,2A,2A’,2B,2C,21D 臼、3 計量部、4 タンク、5 ヒーター、6 撹拌羽根、8 撹拌槽、9 カップ、11 モータ、12 撹拌モータ、21,21d,41 上臼、21A 第1段臼、21B 第2段臼、21C 第3段臼、21a 第1上臼、21b 第2上臼、21c 第3上臼、22,22A,22A’,22A’’ 下臼、22a 第1下臼、22b 第2下臼、22c 第3下臼、22d 中臼、23d,42 下臼、71,72 電磁弁、100 ギアボックス、101 固定リブ、102 固定ねじ、103 ブレード、103a 回転プレート、103b 擦りきりプレート、103c キーブロック、103d 軸芯穴、111 シャフト、150 投入口、201,201d,201d’,201f せん断溝(第1溝)、201e 凹部、202,202a 送り溝(第4溝)、203,203a 平面部、204 穴、211,211a 擦り合せ面、111 シャフト、111K キー、150A,150B,150C 投入口、201a せん断溝、201b 分岐溝、201c 中継溝、202 送り溝、203 平面部、210 第1ギア、213 モータギア、220 第2ギア、221 擦り合せ面、250 筐体、250r 回転止めリブ、234 供給溝、300 粉挽きユニット、310 粉挽きケース、310a 取り出し口、310w 連結用窓、340 粉掻き取り機、345 粉挽き軸、345p 回転駆動ピン、350 下臼、350a 擦り合せ面、350b せん断溝(粉砕溝:第2溝)、350d 有底穴、350c センター穴、350d 有底穴、350e 分岐せん断溝(第3溝)、350z 取り付け部、355 コア、360 上臼、360a 擦り合せ面、360b 粉砕溝、360b1 せん断溝(第1溝)、360b2 送り溝(第4溝)、360c 引き込み溝、361 開口部(投入口)、361a 内周面、362 有底穴、370 上臼保持部材、380 押圧するバネ、390 バネ保持部材、390p 回転止めピン、1000 粉挽き機、2000 飲料製造装置、C 回転中心。

Claims (10)

  1. 第1擦り合せ面が設けられる第1臼及び第2擦り合せ面が設けられる第2臼を有する臼であって、
    前記第1擦り合せ面は、回転中心側から外周に向けて延びる曲線形状を有する第1溝を含み、
    前記第2擦り合せ面は、回転中心側から外周に向けて延びる曲線形状を有する第2溝を含み、
    前記第1擦り合せ面と前記第2擦り合せ面とを重ね合わせた状態において、前記第1溝と前記第2溝とは重なり合わず、
    前記第1臼は、回転中心側から外周に向けて延びる曲線形状を有する第4溝をさらに含み、
    前記第1臼は、中央部に粉砕対象物を入れる投入口を規定する円筒形状の側面と、前記側面から前記擦り合せ面に向けて開口する引き込み溝と、をさらに含み、
    前記引き込み溝の終端は前記第4溝の始点と一致しており、
    前記第4溝は、前記第1溝と交差しており、
    前記第4溝は、前記回転中心側の始点から前記外周側の終点まで、常に外周に向って延びており、
    前記第4溝の前記終点は、前記第1溝の前記外周側の終点よりも内側に位置し
    前記第1溝は、等角螺旋に沿って延びる形状を有し、前記回転中心から伸ばした半直線と前記第1溝との成す角度α1は、0°<α1<45°であり、
    前記第2溝は、等角螺旋に沿って延びる形状を有し、前記回転中心から伸ばした半直線と前記第2溝との成す角度α1は、0°<α1<45°であり、
    前記第1溝と前記第2溝との交わる交差角度βが、10°≦β≦50°である、臼。
  2. 前記回転中心から伸ばした半直線と前記第4溝との成す角度α2は、45°<α2<90°である、請求項1に記載の臼。
  3. 前記引き込み溝は、前記回転中心に対して回転対称に複数設けられ、
    前記引き込み溝は、前記第4溝と同数である、請求項1または請求項2に記載の臼。
  4. 前記第4溝は、前記第1臼の半周以上にわたって設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の臼。
  5. 前記第2溝は、前記回転中心に対して回転対称に複数設けられ、
    前記第2溝は、1つまたは複数の分岐部と、前記分岐部から外周部に向けて延びた第3溝と、をさらに含み、
    前記分岐部から外周部に向けて延びた前記第3溝は、前記第2溝の間に配置され、かつ、前記第2臼の回転方向と反対側に分岐している、請求項1からのいずれか1項に記載の臼。
  6. 前記第3溝は、前記第2臼の外径をD1とし、前記回転中心を原点とする円の直径をdXとした場合に、0.2×D1≦dX≦0.6×D1を満足する位置に、前記分岐部が設けられている、請求項に記載の臼。
  7. 前記第1溝は、
    前記第1溝の延びる方向に直交する方向に沿った、前記第1溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、前記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、前記傾斜面の最外周側の前記第1擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、前記傾斜面の前記第1擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°<θ≦4.5°であり、
    前記第2溝は、
    前記第2溝の延びる方向に直交する方向に沿った、前記第2溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、前記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、前記傾斜面の最外周側の前記第2擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲であり、前記傾斜面の前記第2擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°<θ≦4.5°であり、
    前記第3溝は、
    前記第3溝の延びる方向に直交する方向に沿った、前記第3溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、前記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、前記傾斜面の最外周側の前記第2擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦1mmの範囲である、請求項に記載の臼。
  8. 前記第1臼の外径をD1とし、前記引き込み溝の終端の直径をd6とし、前記第4溝の終端の直径をdEとするとき、d6≦0.5×D1、dE≦0.9×D1を満足し、
    前記引き込み溝は前記側面とd6とに挟まれる範囲に配置され、
    前記第4溝は前記側面から前記第4溝の終端の直径とに挟まれる範囲に配置されている、請求項1に記載の臼。
  9. 前記第1擦り合せ面の最外周部には前記第1溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、
    前記第2擦り合せ面の最外周部には前記第2溝が存在しない平坦部が全周に設けられ、
    前記第4溝の延びる方向に直交する方向に沿った前記第4溝の幅wは、0.3mm≦w≦1.5mmの範囲であり、
    前記第4溝は前記回転中心に向かって深くなる傾斜面を有し、
    前記第4溝の終端における前記第1擦り合せ面からの深さdは、0.1mm≦d≦2mmの範囲であり、
    前記傾斜面の前記第1擦り合せ面に対する傾斜角度θは、0°<θ≦4.5°である、
    請求項1に記載の臼。
  10. 粉末を用いて飲料を製造する、飲料製造装置であって、
    粉砕対象物を粉砕して前記粉末を得る粉挽き機と、
    液体を貯留するタンクと、
    前記粉挽き機によって得られた前記粉末と前記液体とが供給され、前記粉末と前記液体とを混ぜ合せる撹拌槽と、
    を備え、
    前記粉挽き機は、請求項1からのいずれか1項に記載の臼が用いられている、飲料製造装置。
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