JP6516665B2 - Euvリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤とこれを用いたペリクル - Google Patents

Euvリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤とこれを用いたペリクル Download PDF

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Description

本発明は、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤とこれを用いたペリクル、より詳しくは、例えば、13.5nmを主波長とするEUV(Extreme Ultra-Violet)光を用いてリソグラフィーを行う際に用いるペリクルに適した接着剤とこれを用いたペリクルに関する。
LSI、超LSIなどの半導体製造或いは液晶ディスプレイ等の製造においては、半導体ウエハー或いは液晶用原板に光を照射してパターンを作製するが、このときに用いるフォトマスク或いはレチクル(以下、単に「フォトマスク」と記述する。)にゴミが付着していると、このゴミが照射光を遮ったり、反射するために、転写したパターンのエッジががさついたものとなるほか、下地が黒く汚れたりするなど、寸法、品質、外観などが損なわれるという問題があった。
このため、これらの作業は通常クリーンルームで行われているが、それでもフォトマスクを常に清浄に保つことが難しいので、フォトマスク表面にゴミよけとしてペリクルを貼り付けた後に露光を行っている。この場合、ゴミなどの異物はフォトマスクの表面には直接付着せずペリクル上に付着するため、リソグラフィー時に焦点をフォトマスクのパターン上に合わせておけば、異物の像は転写されるパターンに現れず、上記問題を回避することが可能になる。
このようなペリクルでは、一般に光を良く透過させるニトロセルロース、酢酸セルロース或いはフッ素樹脂などからなる透明なペリクル膜を、アルミニウム、ステンレス、ポリエチレンなどからなるペリクルフレームの上端面にペリクル膜の良溶媒を塗布した後、風乾して接着する(特許文献1参照)か、アクリル樹脂やエポキシ樹脂などの接着剤で接着している(特許文献2参照)。また、ペリクルフレームの下端面には、フォトマスクに接着するためのポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂等からなる粘着層、及び粘着層の保護を目的とした離型層(セパレータ)が形成されている。
ところで、近年では、半導体デバイス及び液晶ディスプレイは、ますます高集積化、微細化してきているのが実情である。現在では、32nm程度の微細パターンをフォトレジスト膜に形成する技術も実用化されつつある。32nm程度のパターンであれば、半導体ウエハー或いは液晶用原版と投影レンズとの間を超純水などの液体で満たし、フッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザーを用いて、フォトレジスト膜を露光する液浸露光技術や多重露光などの従来のエキシマレーザーを用いた改良技術によって対応可能である。
しかし、次世代の半導体デバイスや液晶ディスプレイにはさらに微細化した10nm以下のパターン形成が要求されており、このような微細化した10nm以下のパターン形成のためには、もはや、従来のエキシマレーザーを用いた露光技術の改良では対応することは不可能である。
そこで、10nm以下のパターンを形成するための方法として、13.5nmを主波長とするEUV光を使用したEUV露光技術が本命視されている。このEUV露光技術を使用して、フォトレジスト膜に10nm以下の微細なパターンを形成する場合には、どのような光源を用いるか、どのようなフォトレジストを用いるか、どのようなペリクルを用いるかなどの技術的課題を解決することが必要であり、これら技術的課題のうち、新たな光源と新たなフォトレジスト材料については、開発が進み、種々の提案がなされている。
その中で、半導体デバイス或いは液晶ディスプレイの歩留りを左右するペリクルについては、例えば、特許文献3に、EUVリソグラフィー用ペリクルに用いるペリクル膜として、透明で光学的歪を生じない厚さ0.1〜2.0μmのシリコン製フィルムが記載されているものの、実用化の点で未解決な問題も残っており、これらの問題がEUV露光技術を実用化する上で大きな障害となっているのが実情である。
特開昭58−219023号公報 特公昭63−27707号公報 米国特許第6623893号明細書
通常、ペリクル膜をペリクルフレームに貼り付けるための接着剤の材料については、従来のi線(波長365nm)を用いた露光、フッ化クリプトン(KrF)エキシマレーザー光(波長248nm)を用いた露光、及びフッ化アルゴン(ArF)エキシマレーザー光(波長193nm)を用いた露光では、その接着力を考慮して選択されていた。
ところが、EUVリソグラフィー技術を使用して、フォトレジスト膜に10nm以下の微細なパターンを形成することを想定した環境での実験において、従来用いられてきた接着剤では、ペリクル膜がペリクルフレームから剥離することが多発するという問題が生じた。
そこで、本発明者は、上記問題を解決するため、パソコン上でシミュレーションを繰り返した結果、シリコン製ペリクル膜にEUV光が照射されている部分には、そのEUV光のエネルギーによって500℃付近まで加熱される可能性があり、ペリクル膜とペリクルフレームを接合する接着剤には計算により200℃〜300℃の熱がかかる可能性があることを認識した。そして、前述した実験におけるペリクル膜剥離の主原因は、この高温度によるものと考えた。すなわち、接着剤は、かかる高温度において硬度が変化し、硬度が上昇した場合には脆弱になりペリクル膜の剥離を防ぐことができなくなり、一方、高温により硬度が低下する場合には流体状になりペリクル膜を固定することが不能となり、ペリクル膜の剥離を防ぐことができなくなると考えた。そのため、EUVリソグラフィー用ペリクルにおいて、接着剤の熱に対する安定性が低いと、加熱された場合に、接着剤が過度に硬化したり、過度に軟化して、接着性が保てなくなるものと判断した。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、その課題は、EUVリソグラフィーにおいて生じる高温域における耐熱性(対温度安定性)に優れた、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤とこれを用いたペリクル、該ペリクルの製造方法、並びにEUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤の選択方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、多くの種類がある接着剤の中で、300℃の雰囲気にて7日間連続静置した時の硬さの変化率が±50%の範囲内にある接着剤がEUV露光技術における使用に好適であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の接着剤は、ペリクル膜をペリクルフレームに接着させるための、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤であって、該接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて7日間連続静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内にあることを特徴とするものである。
式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
また、本発明のペリクルは、ペリクル膜と、ペリクルフレームと、これらを互いに接着させる接着剤とを含むEUVリソグラフィー用ペリクルであって、該接着剤として、本発明の接着剤を用いたことを特徴とするものである。
また、本発明のペリクルの製造方法は、ペリクル膜と、ペリクルフレームと、これらを互いに接着させる接着剤とを含むEUVリソグラフィー用ペリクルの製造方法であって、本発明の接着剤をペリクルフレームに塗布する工程を含むことを特徴とするものである。
また、本発明の接着剤の選択方法は、EUVリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜をペリクルフレームに接着させるための、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤の選択方法であって、被験接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて連続7日間静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内となる条件を満たす接着剤をEUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤として選択することを特徴とするものである。
式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
本発明の接着剤は、EUV露光技術において経験される高温領域において安定性を有することから、EUVリソグラフィーにおいて、ペリクル膜とペリクルフレームとの間の接着性を維持することが可能である。そのため、ペリクル膜とペリクルフレームが本発明の接着剤で接合されたペリクルを用いることにより、EUV光を使用してフォトレジスト膜に10nm以下の微細パターンを形成することが可能となる。
本発明の接着剤を用いたペリクルの縦断面図である。 本発明のペリクルを製造する際に利用した接着剤塗布装置の概略説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
図1は、本発明の接着剤13を用いた本発明のペリクル1の一実施形態を示す縦断面図である。このペリクル1は、ペリクル膜11と、ペリクルフレーム12と、これらを互いに接着させる接着剤13とを含むEUVリソグラフィー用ペリクルである。このペリクル1では、ペリクル1を貼り付ける基板(フォトマスク又はそのガラス基板部分:図示せず)の形状に対応した通常四角枠状(長方形枠状又は正方形枠状)のペリクルフレーム12の上端面に接着剤13を介してペリクル膜11が張設されている。
このペリクル膜11、及びペリクルフレーム12の材質については特に制限はなく、公知のものを使用することができる。
ペリクル膜11を形成する材質は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコンなど、EUV光に対する透過性の高いものであることが好ましい。また、ペリクル膜11を保護する目的でSiC、SiO、Si、SiON、Y、YN、Mo、Ru、Rhなどよりなる保護膜を備えてもよい。
ペリクルフレーム12の材質としては、線膨張係数の小さいガラス製や金属製のものが好ましいが、放熱性、加工性、強度の点から金属製のものがより好ましい。
本発明の接着剤13は、ペリクルフレーム12の上端部全周に亘って塗布され、ペリクル膜11をペリクルフレーム12に貼り付けるためのものである。本発明の接着剤13としては、該接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて7日間連続静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内のものが採用される。そのような接着剤は、EUVリソグラフィー時における耐熱性(対温度安定性)が高いことにより、特に、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤である。なお、本明細書中及び特許請求の範囲において、接着剤等の硬化物の「硬さ」とは、JIS K 6249:2003に準拠して、特にデュロメータタイプAの装置を用いて行う場合の硬さ試験により得られる硬さ値であると定義される。
式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
本発明の接着剤13を得るには、例えば、市販されている接着剤を入手し、その硬化物を300℃の雰囲気にて連続7日間静置した時の前記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内となる条件を満たすものを選択すればよい。これにより、複雑な製造工程を経ることなく、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤を簡便に得ることができる。
そのような条件を満たす接着剤13の具体例としては、市販されているシリコーン系接着剤である、KE−1803やKE−1854(いずれも信越化学工業株式会社製:製品名)、エポキシ系接着剤である、EK2000(Epoxy Technology,Inc.製:製品名)が挙げられる。これらは、300℃までの耐熱性が高く、好適に使用することができる。KE−1803は、処方によると三液室温硬化型であるが、加熱することで硬化するまでの時間を短縮することができる。KE−1854は一液加熱硬化型であり、EK2000は二液加熱硬化型である。
本発明の接着剤13は、その硬化形態に制限はなく、一液室温硬化型、一液加熱硬化型、二液室温硬化型、二液加熱硬化型、三液室温硬化型又は紫外線硬化型など、いずれの硬化形態のものでもよい。
本発明の接着剤13は、特にEUVリソグラフィー用ペリクルにおいて、ペリクル膜をペリクルフレームに接着させるのに適している。前述したように、EUV露光時に露光光のエネルギーによってペリクル膜は部分的に500℃もの高温に晒される可能性があり、さらにはペリクル膜とペリクルフレームを接合する接着剤には200℃〜300℃の温度がかかる可能性がある。
したがって、本発明の接着剤13も、このような高温域における十分な耐熱性を有する必要があるが、本発明の接着剤13を用いたペリクルの耐熱試験(ペリクル1を250℃雰囲気のオーブン中に7日間連続静置した後、室温まで冷却)を行ったところ、本発明の前記条件を満たす接着剤13を用いた場合では、250℃の高温に晒されたペリクル膜11の張りの状態が良好に保たれることが確認された(後述する実施例参照)。このことは、本発明の接着剤13が250℃の高温に晒されても十分な接着力を保持している結果であると考えられるから、本発明の接着剤13が200℃はもとより、300℃の高温域においても耐熱性を有している可能性が確認されたことを示している。
このような高い耐熱性を有する接着剤13をペリクルフレーム12へ塗布する場合は、例えば、図2に示す接着剤塗布装置にて行うことができる。図2は、接着剤3の塗布に好適な接着剤塗布装置の一例を示す模式図である。この接着剤塗布措置2は、シリンジ23をXYZ軸方向に移動させることができるように固定レール及び可動レールを組み合わせて構成した3軸ロボット22を介して、架台21上方に取り付けられている。このシリンジ23の先端にはニードル25が取り付けられ、接着剤13が満たされたシリンジ23をエア加圧式ディスペンサ(図示せず)に接続し、3軸ロボット22の制御部(図示せず)によってロボット動作と塗布液吐出の両方を制御することができる。
そして、接着剤塗布装置2の架台21上にセットされたペリクルフレーム24上をニードル25が接着剤を滴下しながら移動して、ペリクルフレーム24上に接着剤13を塗布することができる。この場合の接着剤13の移送手段(図示せず)としては、エア加圧、窒素加圧などの気体加圧によるものに限らず、シリンジポンプ、プランジャーポンプ、チューブポンプなど、供給量及び吐出・停止が制御できる各種の移送手段が利用できる。
また、接着剤13の粘度が高くて塗布装置2による塗布が困難な場合には、必要に応じてトルエン、キシレン等の芳香族系か、ヘキサン、オクタン、イソオクタン、イソパラフィン等の脂肪族系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルメトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ジイソプルピルエーテル、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤、又はこれらの混合溶剤を添加することができる。
次に、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
まず、外形サイズ151mm×118mm×高さ1.5mm、肉厚4mmのスーパーインバー(super invariable steel;鉄、ニッケル、コバルトの合金)製ペリクルフレーム24をクリーンルームに搬入し、中性洗剤と純水により、十分に洗浄・乾燥させた。その後、図2に示される接着剤塗布装置2の架台21上にこのペリクルフレーム24を固定した。
一方、高耐熱性の接着剤13として、シリコーン系のKE−1803(信越化学工業株式会社製:製品名)を使用した。このKE−1803は、硬化形態が三液室温硬化型であるので、処方に従い、KE−1803の主剤と硬化剤と触媒を質量比で100/10/10の割合で秤量し、これらを十分に撹拌混合して調製した。
次に、調製した接着剤13を図2に示す接着剤塗布装置2のポリプロピレン(PP)製シリンジ23に充填し、このシリンジ23をエア加圧式ディスペンサ(岩下エンジニアリング株式会社製、図示せず)に接続した。接着剤塗布装置2では、3軸ロボット22の制御部(図示せず)によってロボット動作と塗布液吐出の両方が制御され、自動運転によってペリクルフレーム24の周方向全周に、ニードル25から接着剤13を滴下して塗布を行った。
その後、ペリクル膜11をペリクルフレーム24の接着剤塗布端面側に貼り付けると共に、カッターにて外側の不要膜を切除した。さらに接着剤13を室温(25℃)で24時間静置して硬化させ、ペリクル1を作製した。
[実施例2]
接着剤13として、シリコーン系で一液加熱硬化型のKE−1854(信越化学工業株式会社製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[実施例3]
接着剤13として、シリコーン系で一液加熱硬化型のKE−1880(信越化学工業株式会社製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[実施例4]
接着剤13として、エポキシ系で二液加熱硬化型のEK2000(Epoxy Technology,Inc.製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[比較例1]
接着剤13として、エポキシ系の耐熱性接着剤であるアラルダイトAV138M−1(チバガイギー製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[比較例2]
接着剤13として、アクリル系の耐熱性接着剤であるメタルロック(セメダイン株式会社製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[比較例3]
接着剤13として、シリコーン系接着剤であるKE−3490(信越化学工業株式会社製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[比較例4]
接着剤13として、エポキシ系の耐熱性接着剤であるアラルダイト2000(チバガイギー製:製品名)を使用したが、それ以外は、実施例1と同様の方法でペリクル1を作製した。
[接着剤の耐熱試験]
実施例1〜4と比較例1〜4で用いたそれぞれの接着剤13が硬化された硬化物のみを各々300℃雰囲気のオーブン中に7日間連続静置した後、室温まで冷却し、耐熱性を評価した。耐熱性を評価する指標として、下記式で表される硬さの変化率を用い、比較した。結果を表1に示す。
式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
[ペリクルの耐熱試験]
実施例1〜4と比較例1〜4で作製したペリクル1を250℃雰囲気のオーブン中に7日間連続静置した後、室温まで冷却し、ペリクル膜11の張りの状態を確認した。結果を表1に示す。
Figure 0006516665
上記表1の結果によれば、実施例1〜4で用いた接着剤では、300℃の耐熱試験後の硬さの変化率が、それぞれ+40%、+50%、−30%、+50%と低く抑えられており、しかも、該接着剤を用いたペリクルの耐熱試験においては、ペリクル膜の張りの状態が良好であったので、実施例1〜4で用いた接着剤は、高温における接着力の劣化がなく、高い耐熱性を有していることが確認された。
一方、比較例1〜3で用いた接着剤では、300℃の耐熱試験後の硬さの変化率が、それぞれ+350%、+400%、+200%と大きく、接着剤の状態(性状)も脆いものとなっていた。また、比較例4の接着剤では、300℃の耐熱試験後の硬さの変化率が、−100%であり、接着剤の状態(性状)は軟らかいものとなっていた。しかも、ペリクルの耐熱試験では、ペリクル膜のペリクルフレームからの剥がれが観察されたので、比較例1〜4で用いた接着剤は耐熱性が劣ることが確認された。
このように、実施例1〜4で用いたシリコーン系接着剤のKE−1803、KE−1854、KE−1880、及びエポキシ系接着剤のEK2000は耐熱性に優れていることから、特に、EUV露光技術を使用する際に用いるペリクルの接着剤として総合的に見て適していることが確認された。
1 ペリクル
2 接着剤塗布装置
11 ペリクル膜
12 ペリクルフレーム
13 接着剤
21 架台
22 3軸ロボット
23 シリンジ
24 ペリクルフレーム
25 ニードル

Claims (6)

  1. ペリクル膜と、ペリクルフレームと、これらを互いに接着させる接着剤とを含むEUVリソグラフィー用ペリクルであって、
    該接着剤として、該接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて7日間連続静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内にある接着剤を用いたことを特徴とする、EUVリソグラフィー用ペリクル。
    式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
  2. EUV露光時に200℃〜300℃の温度に晒される請求項に記載のEUVリソグラフィー用ペリクル。
  3. 前記接着剤がシリコーン系接着剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のEUVリソグラフィー用ペリクル。
  4. 前記接着剤がエポキシ系接着剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のEUVリソグラフィー用ペリクル。
  5. ペリクル膜と、ペリクルフレームと、これらを互いに接着させる接着剤とを含むEUVリソグラフィー用ペリクルの製造方法であって、
    該接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて7日間連続静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内にある接着剤をペリクルフレームに塗布する工程を含むことを特徴とする、EUVリソグラフィー用ペリクルの製造方法。
    式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100
  6. EUVリソグラフィー用ペリクルのペリクル膜をペリクルフレームに接着させるための、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤の選択方法であって、被験接着剤の硬化物を300℃の雰囲気にて連続7日間静置した時の下記式で表される硬さの変化率が±50%の範囲内となる条件を満たす接着剤をEUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤として選択することを特徴とする、EUVリソグラフィー用ペリクルに適した接着剤の選択方法。
    式: 硬さの変化率(%)={(前記静置後の硬さ)−(前記静置前の硬さ)}÷(前記静置前の硬さ)×100



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