JP6513399B2 - ネガ型感光性シロキサン組成物 - Google Patents

ネガ型感光性シロキサン組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ネガ型感光性シロキサン組成物に関するものである。また、本発明はそれを用いた硬化膜の製造方法、それから形成された硬化膜、およびその硬化膜を有する素子にも関するものである。
近年、ディスプレイ、発光ダイオード、太陽電池などの光学素子において、光利用効率の向上や省エネルギーを目的としたさまざまな提案がなされている。例えば、液晶ディスプレイにおいて、透明な平坦化膜を薄膜トランジスタ(以下、TFTということがある)素子上に被覆形成し、この平坦化膜上に画素電極を形成させることにより、表示装置の開口率を上げる方法が知られている(特許文献1参照)。有機電界発光素子(以下、有機EL素子ということがある)の構成も、基板上に形成した透明画素電極上に発光層を蒸着形成し、発光を基板側から取り出す方式(ボトムエミッション)から、TFT素子上に被覆形成された平坦化膜上の透明画素電極およびその上の発光層からの発光をTFT素子とは反対側に取り出す方式(トップエミッション)にすることにより、液晶ディスプレイと同様に開口率向上させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
また、ディスプレイの高解像化、大型化、および高画質化のニーズが増え、また3D表示等の新たな技術の導入に伴い、配線上での信号遅延が問題になっている。画像情報の書き換え速度(フレーム周波数)の上昇により、TFTへのシグナルの入力時間は短くなっている。しかし、配線幅を拡張して配線抵抗を下げることによって応答速度を改善しようとしても、高解像化等の要求から配線幅の拡張には制限がある。このため、配線厚を大きくすることにより信号遅延の問題を解決することが提案されている(非特許文献1参照)。
このようなTFT基板用平坦化膜の材料のひとつとして、ポリシロキサン化合物と重合開始剤を主としたネガ型感光性材料が知られている。このようなポリシロキサン化合物は、二官能の官能基を有するシラン化合物、例えばジアルキルジアルコキシシランを触媒の存在下に重合させたものである。そして、一般的にはこのような組成物を基板に塗布して塗膜を形成させ、塗膜を露光し、現像し、加熱することによって平坦化膜を形成させている。ここで、組成物は露光されることによって重合反応を起こし、硬化するが、完全な硬化までには至らない。そこで、露光後に、さらに加熱して重合反応を進行させる工程(露光後加熱工程)を経てから現像されるのが一般的である。しかしながら、このような方法は、製造効率の観点から見ると、加熱工程が必要であることや、加熱のためのエネルギーコストがかかることから好ましくないものであった。
特許第2933879号明細書 特開2006−236839号公報 再表2006−073021号公報 特開2011−190333号公報
IMID/IDMC/ASIA DISPLAY 2008 Digest(9頁−12頁)
このような観点から、既存の感光性組成物以上の感度や解像度を有し、形成される硬化膜の光学的特性、または物理的特性が既存の硬化膜以上であり、かつ硬化膜の製造過程において露光後加熱が不要なネガ型感光性シロキサン組成物が望まれていた。
本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物は、
ポリシロキサン、
ウレイド結合を有するケイ素含有化合物、
光重合開始剤、および
溶剤
を含んでなることを特徴とするものである。
また、本発明による硬化膜の製造方法は、前記のネガ型感光性シロキサン組成物を基板に塗布して塗膜を形成させ、塗膜を露光し、現像することを含んでなるものである。
また、本発明による硬化膜は、前記のネガ型感光性シロキサン組成物から形成されたことを特徴とするものである。
また、本発明による素子は、前記の硬化膜を具備してなることを特徴とするものである。
本発明によれば、露光後に塗膜を硬化させるための加熱工程(露光後加熱工程)を経ずに硬化膜を得ることができるネガ型感光性シロキサン組成物が提供される。この組成物を用いて形成させた感光性組成物層は、高感度、かつ高解像度であり、この組成物を用いて形成させた硬化膜は、透明性、耐熱性、耐薬品性、環境耐性に優れたものである。さらにその硬化膜を、液晶表示素子や有機EL表示素子などのディスプレイのバックプレーンに使用される薄膜トランジスタ(TFT)基板用平坦化膜や半導体素子の層間絶縁膜、固体撮像素子、反射防止フィルム、反射防止版、光学フィルター、高輝度発光ダイオード、タッチパネル、太陽電池、光導波路等の光学デバイスに用いることで、優れた特性を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
ネガ型感光性シロキサン組成物
本発明のネガ型感光性シロキサン組成物は、ポリシロキサン、ケイ素含有化合物、光重合開始剤、および溶剤を含んでなるものである。以下、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物で使用される、ポリシロキサン、ケイ素含有化合物、光重合開始剤、および溶剤について、順次詳細に説明する。
(I)ポリシロキサン
本発明による組成物は、ポリシロキサンを主成分として含んでいる。ポリシロキサンは、Si−O−Si結合を含む重合体をさすが、本発明においては非置換の無機ポリシロキサンのほかに有機基置換基により置換された有機ポリシロキサンも含めてポリシロキサンという。このようなポリシロキサンは一般にシラノール基またはアルコキシシリル基を有するものである。このようなシラノール基およびアルコキシシリル基とはシロキサン骨格を形成するケイ素に直接結合した水酸基およびアルコキシ基を意味する。ここで、シラノール基およびアルコキシシリル基は、組成物を用いて硬化膜を形成させるときに硬化反応を促進する作用があるほか、後述するケイ素含有化合物との反応にも寄与するものと考えられている。このため、ポリシロキサンはこれらの基を有することが好ましい。
本発明において用いられるポリシロキサンは、その構造は特に制限されず、目的に応じて任意のものから選択することができる。ポリシロキサンの骨格構造は、ケイ素原子に結合している酸素数に応じて、シリコーン骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が2)、シルセスキオキサン骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が3)、およびシリカ骨格(ケイ素原子に結合する酸素原子数が4)に分類できる。本発明においては、これらのいずれであってもよい。ポリシロキサン分子が、これらの骨格構造の複数の組み合わせを含んだものであってもよい。
また、有機ポリシロキサンを用いる場合、それに含まれる置換基は本発明の効果を損なわない限り任意のものから選択することができる。このような置換基としては、シロキサン構造を構成するSi−O結合を含まない置換基、具体的にはアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、およびアリール基などが挙げられる。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で、シラノール基またはアルコキシシリル基以外の反応性基、例えばカルボキシル基、スルホニル基、アミノ基などがシロキサン樹脂に含まれてもよいが、これらの反応性基は一般に塗布組成物の保存安定性を劣化させる傾向にあるため、少ないことが好ましい。具体的にはケイ素原子に結合している水素または置換基の総数に対して、10mol%以下であることが好ましく、全く含まれないことが特に好ましい。
また、本発明による組成物は、基材上に塗布、像様露光、および現像によって硬化膜を形成させるためものである。このため、露光された部分と未露光の部分とで溶解性に差異が発生することが必要である。本発明においては露光された部分で硬化反応が起こり、現像液に不溶性となることで像が形成される。したがって、未露光部分におけるポリシロキサンは現像液に対して一定以上の溶解性を有するべきである。例えば、形成される被膜の2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、TMAHということがある)水溶液への溶解速度が50Å/秒以上であれば露光−現像によるネガ型パターンの形成が可能であると考えられる。しかし、現像条件によって要求される溶解性が異なるので、現像条件に応じたポリシロキサンを適切に選択すべきである。
しかしながら、単に溶解速度が速いポリシロキサンを選択すると、パターン形状の変形、残膜率の低下、透過率の減退などの問題点が発生することもある。そのような問題点を改良するために、溶解速度が遅いポリシロキサンを組み合わせたポリシロキサン混合物を用いることができる。
このようなポリシロキサン混合物は、例えば
(Ia)プリベーク後の膜が、5重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に可溶であり、その溶解速度が3,000Å/秒以下である第一のポリシロキサンと
(Ib)プリベーク後の膜の、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が150Å/秒以上あるポリシロキサンと
を含むものである。これらのポリシロキサンについて説明する。
(a)第一のポリシロキサン
第一のポリシロキサン(Ia)は、プリベーク後の膜が、5重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に可溶であり、その溶解速度が3,000Å/秒以下、好ましくは2,000Å/秒以下、であるポリシロキサンであり、単独では2.38%TMAH水溶液に難溶性のものである。
この第一のポリシロキサンは、トリアルコキシシランおよびテトラアルコキシシランからなる群から選択されるシラン化合物(ia)を、塩基性触媒の存在下で加水分解させ、縮合させて得ることができる。
原料として用いられるトリアルコキシシランおよびテトラアルコキシシランからなる群から選択されるシラン化合物(ia)は、任意のものを用いることができるが、例えば下記一般式(i)で表されるものを用いることができる。
Si(OR4−n (i)
式中、Rは、任意のメチレンが酸素で置き換えられてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、または炭素数6〜20で任意の水素がフッ素で置き換えられてもよいアリール基を表し、nは0または1であり、Rは、炭素数1〜5のアルキル基を表す。)
一般式(i)において、Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基、およびナフチル基などが挙げられる。特にRがメチル基の化合物は、原料が入手し易く、硬化後の膜硬度が高く、高い薬品耐性を有するため好ましい。また、フェニル基は、当該ポリシロキサンの溶剤への溶解度を高め、硬化膜がひび割れしにくくなるため、好ましい。
一方、一般式(i)において、Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基などが挙げられる。一般式(i)において、Rは複数含まれるが、それぞれのRは、同じでも異なっていてもよい。
上記一般式(i)で示されるトリアルコキシシラン化合物の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリn−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリn−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ナフチルトリメトキシシラン、ナフチルトリエトキシシラン、ナフチルトリイソプロポキシシラン、ナフチルトリn−ブトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、トリフルオロメチルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらの中で、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランは、入手しやすく好ましい化合物である。
また、上記一般式(i)で示されるテトラアルコキシシラン化合物の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどが挙げられ、その中でも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどは反応性が高く、好ましい。
第一のポリシロキサン(Ia)の製造に用いられるシラン化合物(ia)は、1種類であっても、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、シラン化合物(ia)としてテトラアルコキシシランを用いると、パターンだれが低減する傾向がある。これは、ポリシロキサンの架橋密度が増加するためと考えられる。しかしながら、テトラアルコキシランの配合比が多すぎると感度が低下する可能性がある。このため、ポリシロキサン(Ia)の原料としてテトラアルコキシシランを用いる場合には、その配合比はトリアルコキシシランとテトラアルコキシシランの総モル数に対して、0.1〜40モル%であることが好ましく、1〜20モル%であることがより好ましい。
本発明に用いられるポリシロキサン(Ia)は、上記のシラン化合物を、塩基性触媒の存在下で加水分解させ、縮合させることにより製造されるものであることが好ましい。
例えば、有機溶媒、塩基性触媒、および水からなる反応溶媒に、シラン化合物またはシラン化合物の混合物を滴下し、加水分解および縮合反応をさせ、必要に応じて中和や洗浄による精製、また濃縮を行った後、必要に応じて反応溶媒を所望の有機溶媒に置換することで製造することができる。
反応溶媒に使用する有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、酢酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエチルアセテートなどのエステル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、1,3−ジプロパノールなどのアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒を挙げることができる、これらの有機溶媒は、単独もしくは複数を組み合わせて使用することができる。また、有機溶媒の使用量は、一般にシラン化合物の混合液の0.1〜10重量倍であり、0.5〜2重量倍が好ましい。
加水分解および縮合反応を実施する反応温度は一般に0〜200℃であり、10〜60℃が好ましい。このとき、滴下するシラン化合物の温度と反応溶媒の温度が同じでも異なってよい。反応時間は、シラン化合物の種類などによっても異なるが、通常は数十分〜数十時間であり、好ましくは30分以上である。加水分解および縮合反応における各種条件は、反応スケール、反応容器の大きさ、形状などを考慮して、例えば、塩基性触媒量、反応温度、反応時間などを設定することによって、目的とする用途に適した物性を得ることができる。
塩基性触媒としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノ基を有するアルコキシシラン等の有機塩基、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基、陰イオン交換樹脂やテトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。触媒量はシラン化合物の混合物に対して0.0001〜10モル倍が好ましい。このような塩基触媒を用いて合成されたポリシロキサンは、150℃以上の温度をかけると硬化が速やかに始まり、焼成後もパターンだれを起こすことなく綺麗な形状を維持することが出来るという特徴がある。
加水分解度は反応溶媒に添加する水の添加量により調整することができる。一般に、シラン化合物の加水分解性アルコキシ基に対し、水を0.01〜10モル倍、好ましくは0.1〜5モル倍の割合で反応させることが望ましい。水の添加量が上記範囲より少な過ぎると加水分解度が低くなり、組成物の被膜形成が困難となるので好ましくなく、一方、多過ぎるとゲル化を起こし易く、保存安定性が悪くなるので好ましくない。また、使用する水はイオン交換水または蒸留水が好ましい。
反応終了後は、酸性化合物を中和剤として用いて反応溶液を中性もしくは弱酸性にしてもよい。酸性化合物の例としては、リン酸、硝酸、硫酸、塩酸、またはフッ酸等の無機酸や、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、乳酸、アクリル酸、シュウ酸、マレイン酸、コハク酸、またはクエン酸の多価カルボン酸およびその無水物、p−トルエンスルホン酸、またはメタンスルホン酸等のスルホン酸等の有機酸が挙げられる。また陽イオン交換樹脂を用いて中和することもできる。
中和剤の量は、反応後の反応溶液のpHに応じて、適宜、選択されるが、塩基性触媒に対して、好ましくは0.5〜1.5モル倍、より好ましくは1〜1.1モル倍である。また、陽イオン交換樹脂を用いる場合には、陽イオン交換樹脂に含まれるイオン基の数が前記範囲内とすることが好ましい。
中和後の反応溶液を必要性に応じて、洗浄し精製することもできる。洗浄方法は特に限定されないが、例えば中和後の反応溶液に疎水性有機溶剤と必要に応じて水を添加し、撹拌して、ポリシロキサンに有機溶剤を接触させて、少なくともポリシロキサン(Ia)を疎水性有機溶剤相に溶解させる。このとき疎水性有機溶剤としては、ポリシロキサン(Ia)を溶解し、水と混和しない化合物を使用する。水と混和しないとは、水と疎水性有機溶剤とを十分混合した後、静置すると、水相及び有機相に分離することを意味する。
好ましい疎水性有機溶剤としては、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、ブタノールなどの水に対し溶解性の乏しいアルコール系溶媒、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒等が挙げられる。洗浄に用いられる疎水性有機溶剤は、反応溶媒として用いられた有機溶媒と同一であってよいし、異なってもよく、また2種類以上を混合して使用してもよい。このような洗浄により、反応過程において使用した塩基性触媒、中和剤、ならびに中和により生成した塩、さらに反応の副生成物であるアルコールや水の大半は水層に含まれ、有機層から実質的に除かれる。洗浄回数は必要性に応じて変更することができる。
洗浄時の温度は、特に制限されないが、好ましくは0℃〜70℃、より好ましくは10℃〜60℃である。また、水相と有機相とを分離する温度もまた、特に限定されないが、好ましくは0℃〜70℃、分液時間を短縮する観点から、より好ましくは10℃〜60℃である。
このような洗浄をすることによって、組成物の塗布性や保存安定性を改良することができる場合がある。
洗浄後の反応溶液は、本発明による組成物にそのまま添加することもできるが、必要に応じて濃縮により溶媒や残存する反応の副生成物であるアルコールや水を除去して濃度を変更したり、さらに溶媒を他の溶媒に置換することもできる。濃縮を実施する場合、常圧(大気圧)または減圧下で実施することができ、濃縮度は留出量を制御することで任意に変更できる。濃縮時の温度は一般に30〜150℃であり、好ましくは40〜100℃である。また目的の溶媒組成になるよう適時所望の溶媒を添加しさらに濃縮することで溶媒置換することもできる。
以上の方法により本発明のシロキサン樹脂組成物に用いられるポリシロキサン(Ia)を製造することができる。
(b)第二のポリシロキサン
第二のポリシロキサンは、プリベーク後の膜が、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に可溶であり、その溶解速度が150Å/秒以上、好ましくは500Å/秒以上、であるポリシロキサンである。
このポリシロキサン(Ib)は、トリアルコキシシランおよびテトラアルコキシシランからなる群から選択されるシラン化合物(ib)を、酸性あるいは塩基性触媒の存在下で加水分解させ、縮合させることにより製造できる。
ここで、この製造方法の条件は、ポリシロキサン(Ia)の製造方法と同様の方法を用いることができる。ただし、反応触媒としては、塩基性触媒のほかに酸性触媒を用いることができる。また、目的の溶解速度を達成するために、反応溶媒、特に水の添加量、反応時間、反応温度などの条件が適切に調製される。
シラン化合物(ib)は、ポリシロキサン(Ia)の原料として用いるシラン化合物(ia)と同一であっても異なってもよい。ここで、シラン化合物(ib)として、テトラアルコキシシランを用いるとパターンだれが低減される傾向がある。
なお、第一のポリシロキサン(Ia)の原料として、比較的多量のテトラアルコキシシランを用いた場合には、第二のポリシロキサン(Ib)の原料としてテトラアルコキシシランの配合比は低いことが好ましい。これは、全体としてテトラアルコキシシランの配合比が高いと、シラン化合物の析出が起こったり、形成される被膜の感度低下が起こったりするためである。このため、ポリシロキサン(Ia)および(Ib)の原料である、シラン化合物(ia)および(ib)の総モル数に対して、テトラアルコキシシランの配合比が1〜40モル%であることが好ましく、1〜20モル%であることがより好ましい。
また、ポリシロキサン(Ib)の製造には、触媒として酸性触媒を用いることができる。用いることができる酸性触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、多価カルボン酸あるいはその無水物が挙げられる。触媒の添加量は、酸の強さにもよるが、シラン化合物の混合物に対して0.0001〜10モル倍が好ましい。
ポリシロキサン(Ib)の製造に酸性触媒を用いた場合、塩基性触媒を使用した場合と同様に、反応終了後に反応溶液を中和してもよい。この場合には、塩基性化合物が中和剤として使用される。中和に用いられる塩基性化合物の例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、またはジエタノールアミン、等の有機塩基、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウム等の無機塩基、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。陰イオン交換樹脂を用いることもできる。中和剤の量は、塩基性触媒を用いた場合と同様でよい。反応後の反応溶液のpHに応じて、適宜、選択されるが、酸性触媒に対して、好ましくは0.5〜1.5モル倍、より好ましくは1〜1.1モル倍である。
以上により本発明のシロキサン樹脂組成物に用いられるポリシロキサン(Ib)を製造することができる。
ポリシロキサン(Ib)の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度は、後記するとおり150Å/秒以上であることが必要であり、500Å/秒以上であることが好ましい。ポリシロキサン(Ib)の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度が150Å/秒未満であると、ポリシロキサン(Ia)と(Ib)の混合物の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度を50〜3,000Å/秒とするためには、難溶性であるポリシロキサン(Ia)の含有量を極力減らす必要があるが、ポリシロキサン(Ia)の含有量が少ないとパターンの熱ダレを防止することが困難になる。
(c)ポリシロキサン混合物(I)
本発明には、上記のポリシロキサン(Ia)とポリシロキサン(Ib)を含むポリシロキサン混合物(I)を用いることができる。ポリシロキサン(Ia)とポリシロキサン(Ib)の配合比は特に限定されないが、ポリシロキサン混合物(I)に含まれるポリシロキサン(Ia)/ポリシロキサン(Ib)の重量比が1/99〜80/20であることが好ましく、20/80〜50/50であることがより好ましい。
ポリシロキサン(Ia)の5%TMAH水溶液に対する溶解速度が3,000Å/秒以下、ポリシロキサン(Ib)の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度が150Å/秒以上であれば、溶け残りや感度低下の問題は顕著でなくなるが、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物から形成される硬化膜の膜厚や現像時間等に応じて、ポリシロキサン混合物(I)の2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度を適宜設定することもできる。ポリシロキサン混合物(I)の溶解速度は、ポリシロキサン(Ia)及び(Ib)の混合割合を変えることで調整でき、ネガ型感光性シロキサン組成物に含まれる感光剤の種類や添加量により異なるが、例えば、膜厚が0.1〜10μm(1,000〜100,000Å)であれば、2.38%TMAH水溶液に対する溶解速度は50〜3,000Å/秒が好ましい。
(d)TMAH水溶液に対するアルカリ溶解速度
本発明において、ポリシロキサン(Ia)および(Ib)は、それぞれTMAH水溶液に対して特定の溶解速度を有する。ポリシロキサンのTMAH水溶液に対する溶解速度は、次のように測定する。ポリシロキサンをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEAという)に35重量%になるように希釈し、室温でスターラーで1時間撹拌させながら溶解する。温度23.0±0.5℃、湿度50±5.0%雰囲気下のクリーンルーム内で、調製したポリシロキサン溶液を4インチ、厚さ525μmのシリコンウエハ上にピペットを用い1ccシリコンウエハの中央部に滴下し、2±0.1μmの厚さになるようにスピンコーティングし、その後100℃のホットプレート上で90秒間プリベークすることにより溶剤を除去する。分光エリプソメーター(J.A.Woollam社製)で、塗布膜の膜厚測定を行う。
次に、この膜を有するシリコンウエハを、23.0±0.1℃に調整された、所定濃度のTMAH水溶液100mlを入れた直径6インチのガラスシャーレ中に静かに浸漬後、静置して、被膜が消失するまでの時間を測定した。溶解速度は、ウエハ端部から10mm内側の部分の膜が消失するまでの時間で除して求める。溶解速度が著しく遅い場合は、ウエハをTMAH水溶液に一定時間浸漬した後、200℃のホットプレート上で5分間加熱することにより溶解速度測定中に膜中に取り込まれた水分を除去した後、膜厚測定を行い、浸漬前後の膜厚変化量を浸漬時間で除することにより溶解速度を算出する。上記測定法を5回行い、得られた値の平均をポリシロキサンの溶解速度とする。
以上のように、本発明には単独のポリシロキサンを用いることも、ポリシロキサン混合物を用いることもできる。いずれの場合においても、ポリシロキサンまたはポリシロキサン混合物の重量平均分子量(Mw)は5,000以下が好ましく、1,000〜4,000であることがより好ましい。重量平均分子量が1,000未満であると「パターン」だれ防止効果は小さく、一方5,000を超えると、現像時の溶け残りで十分解像度が得られず、感度も低下する。ここで重量平均分子量とは、ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されたものをいう。
(II)ケイ素含有化合物
本発明による組成物は、ケイ素含有化合物を含んでなる。ここで、本発明に用いられるケイ素含有化合物は、ウレイド結合を有するものであり、好ましくは下記式(ii)により示されるものである。
式中、Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基からなる群から選択されるものであり、それぞれのRは同一であっても異なっていてもよく、Rのうちの少なくとも一つはケイ素含有基を含む。
本発明において、ウレイド結合を有するケイ素化合物がどのような作用をするものであるかは明確になっていないが、N−C(=O)−Nの構造が発明の効果をもたらしていると考えられ、それ以外の部分であるRは特に限定されるものではない。しかしながら、Rは水素または炭化水素基から選ばれるものが好ましい。そして、前記炭化水素基は、飽和炭化水素基であっても不飽和炭化水素基であってもよく、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。また、複数のRが結合して環状構造を形成していてもよい。さらに、炭化水素基に含まれる水素が、水酸基、カルボニル基、カルボキシル基、アルコキシ基、シラノール基またはアルキルシリル基などのケイ素含有基に置換されていてもよい。そして、Rのうち少なくとも一つは、ケイ素含有基であることが必要である。このため、本発明においてはこの化合物はケイ素含有化合物となる。
本発明においてケイ素含有化合物を用いるのは、組成物中におけるポリシロキサンとの相溶性が高いことが好ましいためである。すなわちウレイド結合を有するが、ケイ素を含まない化合物を用いたとしても、本発明の効果が得られない。これは組成物中でポリシロキサンとの相溶性が劣ると期待される反応が十分起こらないためと考えられる。ここでケイ素含有化合物は、ケイ素をシリル基、シロキサン結合、シラザン結合などの形態で含むものが好ましい。
このようなケイ素含有化合物のうち好ましいものとしては、下記一般式
で表されるものが好ましい。式中、R’はケイ素含有炭化水素基、例えばアルキルシリル基やシリコーン基である。これらのうち、特に式(iia)で表されるケイ素含有イソシアヌレート化合物は、本発明の効果が強く発現するので好ましいものである。
本発明に用いるのに好ましいケイ素含有化合物としては、具体的には下記一般式(iia−1)で表される化合物(X−12−9659またはKBM−9659(いずれも商品名、信越化学工業株式会社製)、一般式(iib−1)で表される化合物(X−12−9659またはKBE−585(商品名、信越化学工業株式会社製)が挙げられる。また、これらの構造を含む重合体、またはこれらの構造の一部がシリコーン基により置換された重合体も好ましいものである。
これらのうち、(iia−1)で表される、イソシアヌレート基をもつシラン化合物が特に好ましい。
なお、ケイ素含有化合物がシリコーン構造を含む場合、分子量が大きすぎると、組成物中に含まれるポリシロキサンとの相溶性が乏しくなり、現像液に対する溶解性が向上しない、膜内に反応性基が残り、後工程に耐えうる薬液耐性が保てない等の悪影響がある可能性がある。このため、ケイ素含有化合物の重量平均分子量は、5000以下であることが好ましく、1,000〜4,000であることがより好ましい。
本発明においてケイ素含有化合物の含有量を多くすると、露光による重合反応が促進され、露光後加熱が不要となる。このためケイ素含有化合物の含有量は、ポリシロキサン100重量部に対して、3.0重量部以上であることが好ましく、5.0重量部以上であることがより好ましい。一方、ケイ素含有化合物の含有量が過度に高いと、未露光部分まで硬化してしまい、パターンの解像度やコントラストが悪化することがある。このため、ケイ素含有化合物の含有量は、ポリシロキサン100重量部に対して、15.0重量部以下であることが好ましく、12.0重量部以下であることがより好ましい。
(III)重合開始剤
本発明によるネガ型感光性ポリシロキサン組成物は重合開始剤を含んでなる。この重合開始剤は、放射線により酸または塩基を発生する重合開始剤と、熱によりにより酸または塩基を発生する重合開始剤とがある。
重合開始剤は、パターンの形状を強固にしたり、現像のコントラストをあげることにより解像度を改良することができる。本発明に用いられる重合開始剤としては、放射線を照射すると分解して組成物を光硬化させる活性物質である酸を放出する光酸発生剤、塩基を放出する光塩基発生剤、また、熱により分解して組成物を熱硬化させる活性物質である酸を放出する熱酸発生剤、塩基を放出する熱塩基発生剤等があげられる。ここで、放射線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、電子線、α線、またはγ線等を挙げることができる。
重合開始剤の添加量は、重合開始剤が分解して発生する活性物質の種類、発生量、要求される感度・露光部と未露光部との溶解コントラストにより最適量は異なるが、ポリシロキサン100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部であり、さらに好ましくは0.01〜5重量部である。添加量が0.001重量部より少ないと、露光部と未露光部との溶解コントラストが低すぎて、添加効果を有さないことがある。一方、重合開始剤の添加量が10重量部より多い場合、形成される被膜にクラックが発生したり、重合開始剤の分解による着色が顕著になることがあるため、被膜の無色透明性が低下することがある。また、添加量が多くなると熱分解により硬化物の電気絶縁性の劣化やガス放出の原因となって、後工程の問題になることがある。さらに、被膜の、モノエタノールアミン等を主剤とするようなフォトレジスト剥離液に対する耐性が低下することがある。
前記光酸発生剤の例としては、ジアゾメタン化合物、ジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩、スルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、スルホンイミド化合物等が挙げられる。これら光酸発生剤の構造は、一般式(A)で表すことができる。
(A)
ここで、Rは水素、炭素原子もしくはその他ヘテロ原子で修飾されたアルキル基、アリール基、アルケニル基、アシル基、およびアルコキシル基からなる群から選択される有機イオン、例えばジフェニルヨードニウムイオン、トリフェニルスルホニウムイオンを表す。
また、Xは、下記一般式で表されるいずれか対イオンであるものが好ましい。
SbY
AsY
PY6−p
BY4−q
GaY4−q
SO
(RSO
(RSO
COO
SCN
(式中、
Yはハロゲン原子であり、
は、フッ素、ニトロ基、およびシアノ基から選択された置換基で置換された、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜20のアリール基であり、
は、水素または炭素数1〜8のアルキル基であり、
pは0〜6の数であり、
qは0〜4の数である。)
具体的な対イオンとしてはBF 、(C、((CF、PF 、(CFCFPF 、SbF 、(CGa、((CFGa、SCN、(CFSO、(CFSO、ギ酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ノナフルオロブタンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、ブタンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオン、およびスルホン酸イオンからなる群から選択されるものが挙げられる。
本発明に用いられる光酸発生剤の中でも特に、スルホン酸類またはホウ酸類を発生させるものが良く、例えば、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸(ローディア社製PHOTOINITIATOR2074(商品名))、ジフェニルヨードニウムテトラ(パーフルオロフェニル)ホウ酸、カチオン部がスルホニウムイオン、アニオン部がペンタフルオロホウ酸イオンから構成されるものなどが挙げられる。そのほか、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホン酸、トリフェニルスルホニウムカンファースルホン酸、トリフェニルスルホニウムテトラ(パーフルオロフェニル)ホウ酸、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロヒ酸、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホン酸、1−(4,7−ジブトキシ−1−ナフタレニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホン酸、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホン酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロヒ酸などが挙げられる。さらには、下記式で表される光酸発生剤も用いることができる。
式中、
Aはそれぞれ独立に、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアルキルカルボニル基、炭素数6〜20のアリールカルボニル基、水酸基、およびアミノ基から選ばれる置換基であり、
pはそれぞれ独立に0〜5の整数であり、
は、フッ素化されたアルキルスルホネート基、フッ素化されたアリールスルホネート基、フッ素化されたアルキルボーレート基、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基などが挙げられる。これらの式に示されたカチオンおよびアニオンを相互に交換した化合物や、これらの式に示されたカチオンまたはアニオンと、前記した各種のカチオンまたはアニオンとを組み合わせた光酸発生剤を用いることもできる。例えば、式により表されたスルホニウムイオンのいずれかとテトラ(パーフルオロフェニル)ホウ酸イオンとを組み合わせたもの、式により表されたヨードニウムイオンのいずれかとテトラ(パーフルオロフェニル)ホウ酸イオンとを組み合わせたものも光酸発生剤として用いることができる。
前記熱酸発生剤の例としては、各種脂肪族スルホン酸とその塩、クエン酸、酢酸、マレイン酸等の各種脂肪族カルボン酸とその塩、安息香酸、フタル酸等の各種芳香族カルボン酸とその塩、芳香族スルホン酸とそのアンモニウム塩、各種アミン塩、芳香族ジアゾニウム塩及びホスホン酸とその塩など、有機酸を発生させる塩やエステル等を挙げることができる。本発明で用いられる熱酸発生剤の中でも特に、有機酸と有機塩基からなる塩であることが好ましく、スルホン酸と有機塩基からなる塩が更に好ましい。
好ましいスルホン酸を含む熱酸発生剤としては、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、1,4−ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、などが挙げられる。これら酸発生剤は、単独又は混合して使用することが可能である。
前記光塩基発生剤の例としては、アミド基を有する多置換アミド化合物、ラクタム、イミド化合物もしくは該構造を含むものが挙げられる。
前記熱塩基発生剤の例としては、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(3−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(5−メチル−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾール、N−(4−クロロ−2−ニトロベンジルオキシカルボニル)イミダゾールなどのイミダゾール誘導体、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、第三級アミン類、第四級アンモニウム塩、これらの混合物が挙げられる。これら塩基発生剤は、酸発生剤と同様、単独又は混合して使用することが可能である。
(IV)溶剤
本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物は溶剤を含んでなる。この溶剤は、前記のポリシロキサン、重合開始剤、および必要に応じて添加される添加剤を均一に溶解または分散させるものであれば特に限定されない。本発明に用いることができる溶剤の例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールモノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテルなどのジエチレングリコールジアルキルエーテル類、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテートなどのエチレングリコールアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、アセトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、グリセリンなどのアルコール類、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、乳酸エチルなどのエステル類、γ−ブチロラクトンなどの環状エステル類などが挙げられる。かかる溶剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は塗布方法や塗布後の膜厚の要求によって異なる。
ネガ型感光性シロキサン組成物の溶剤含有率は、組成物を塗布する方法などに応じて任意に調整できる。例えば、スプレーコートによって組成物を塗布する場合は、ネガ型感光性シロキサン組成物のうちの溶剤の割合が90重量%以上とすることもできる。また、大型基板の塗布で使用されるスリット塗布では通常60重量%以上、好ましくは70重量%以上である。本発明のネガ型感光性シロキサン組成物の特性は、溶剤の量により大きく変わるものではない。
(V)添加剤
本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物は、必要に応じて、その他の添加剤を含んでもよい。このような添加剤としては、現像液溶解促進剤、スカム除去剤、密着増強剤、重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤、または増感剤などが挙げられる。
現像液溶解促進剤、またはスカム除去剤は、形成される被膜の現像液に対する溶解性を調整し、また現像後に基板上にスカムが残留するのを防止する作用を有するものである。このような添加剤として、クラウンエーテルを用いることができる。クラウンエーテルとして、最も単純な構造を有するものは、一般式(−CH−CH−O−)で表されるものである。本発明において好ましいものは、これらのうち、nが4〜7のものである。クラウンエーテルは、環を構成する原子総数をx、そのうちに含まれる酸素原子数をyとして、x−クラウン−y−エーテルと呼ばれることがある。本発明においては、x=12、15、18、または21、y=x/3であるクラウンエーテル、ならびにこれらのベンゾ縮合物およびシクロヘキシル縮合物からなる群から選択されるものが好ましい。より好ましいクラウンエーテルの具体例は、21−クラウン−7エーテル、18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、12−クラウン−4−エーテル、ジベンゾ−21−クラウン−7−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル、ジベンゾ−15−クラウン−5−エーテル、ジベンゾ−12−クラウン−4−エーテル、ジシクロヘキシル−21−クラウン−7−エーテル、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6−エーテル、ジシクロヘキシル−15−クラウン−5−エーテル、およびジシクロヘキシル−12−クラウン−4−エーテルである。本発明においては、これらのうち、18−クラウン−6−エーテル、15−クラウン−5−エーテルから選択されるものが最も好ましい。その添加量はポリシロキサン100重量部に対して、0.05〜15重量部が好ましく、さらに0.1〜10重量部が好ましい。
密着増強剤は、本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物を用いて硬化膜を形成させたときに、焼成後にかかる応力によりパターンが剥がれることを防ぐ効果を有する。密着増強剤としては、イミダゾール類やシランカップリング剤などが好ましく、イミダゾール類では、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシエチルベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカプトイミダゾール、2−アミノイミダゾールが好ましく、2−ヒドロキシベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−ヒドロキシイミダゾール、イミダゾールが特に好ましく用いられる。
シランカップリング剤は、公知のものが好適に使用され、エポキシシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、メルカプトシランカップリング剤等が例示され、具体的には、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等が好ましい。これらは単独または複数を組み合わせて使用することができ、その添加量はポリシロキサン100重量部に対して、0.05〜15重量部とすることが好ましい。
また、シランカップリング剤として、酸基を有するシラン化合物、シロキサン化合物などを用いることもできる。酸基としては、カルボキシル基、酸無水物基、フェノール性水酸基などが挙げられる。カルボキシル基やフェノール性水酸基のような一塩基酸基を含む場合には、単一のケイ素含有化合物が複数の酸基を有することが好ましい。
このようなシランカップリング剤の具体例としては、下記の一般式(B):
XnSi(OR4−n (B)
で表わされる化合物、もしくはそれを重合単位とした重合体が挙げられる。このとき、XまたはR3が異なる重合単位を複数組み合わせて用いることができる。
式中、Rとしては、炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基などのアルキル基が挙げられる。一般式(A)において、R3は複数含まれるが、それぞれのR3は、同じでも異なっていてもよい。
Xとしては、チオール、ホスホニウム、ボレート、カルボキシル、フェノール、ペルオキシド、ニトロ、シアノ、スルホ、およびアルコール基等の酸基を持つもの、ならびに、これら酸基をアセチル、アリール、アミル、ベンジル、メトキシメチル、メシル、トリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、トリイソプロピルシリル、またはトリチル基等で保護されたもの、酸無水物基が挙げられる。
これらのうち、Rとしてメチル基、Xとしてカルボン酸無水物基をもつもの、例えば酸無水物基含有シリコーンが好ましい。より具体的には下記一般式(B−1)で表される化合物(X−12−967C(商品名、信越化学工業株式会社製))や、それに相当する構造をシリコーン等のケイ素含有重合体の末端又は側鎖に含む、重量平均分子量が1,000以下の重合体が好ましい。また、重量平均分子量4,000以下のジメチルシリコーンの末端部にチオール、ホスホニウム、ボレート、カルボキシル、フェノール、ペルオキシド、ニトロ、シアノ、およびスルホ基等の酸基を付与した化合物も好ましい。このような化合物としては下記一般式(B−2)および(B−3)で表される化合物(X−22−2290ASおよびX−22−1821(いずれも商品名、信越化学工業株式会社製))が挙げられる。
シランカップリング剤がシリコーン構造を含む場合、分子量が大きすぎると、組成物中に含まれるポリシロキサンとの相溶性が乏しくなり、現像液に対する溶解性が向上しない、膜内に反応性基が残り、後工程に耐えうる薬液耐性が保てない等の悪影響がある可能性がある。このため、ケイ素含有化合物の重量平均分子量は、5000以下であることが好ましく、1,000〜4,000であることがより好ましい。また、このような酸基を有するシラン化合物、シロキサン化合物などをシランカップリング剤として用いる場合、その添加量はポリシロキサン混合物(I)100重量部に対して、0.01〜15重量部とすることが好ましい。
重合禁止剤としてはニトロン誘導体、ニトロキシドラジカル誘導体、例えばヒドロキノン、メチルヒドロキノン、ブチルヒドロキノン等のヒドロキノン誘導体を添加することができる。これらは単独または複数を組み合わせて使用することができ、その添加量はポリシロキサン100重量部対して、0.1〜10重量部とすることが好ましい。
消泡剤としては、アルコール(C〜C18)、オレイン酸やステアリン酸等の高級脂肪酸、グリセリンモノラウリレート等の高級脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール(PEG)(Mn200〜10,000)、ポリプロピレングリコール(PPG)(Mn200〜10,000)等のポリエーテル、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル等のシリコーン化合物、および下記に詳細を示す有機シロキサン系界面活性剤が挙げられる。これらは単独または複数を組み合わせて使用することができ、その添加量はポリシロキサン100重量部対して、0.1〜3重量部とすることが好ましい。
また、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物には、必要に応じ界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、塗布特性、現像性等の向上を目的として添加される。本発明で使用することのできる界面活性剤としては、例えば非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などが挙げられる。
上記非イオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類やポリオキシエチレン脂肪酸ジエステル、ポリオキシ脂肪酸モノエステル、ポリオキシエチレンポリオキシピロピレンブロックポリマー、アセチレンアルコール、アセチレングリコール、アセチレンアルコールのポリエトキシレート、アセチレングリコールのポリエトキシレートなどのアセチレングリコール誘導体、フッ素含有界面活性剤、例えばフロラード(商品名、住友スリーエム株式会社製)、メガファック(商品名、DIC株式会社製)、スルフロン(商品名、旭硝子株式会社製)、または有機シロキサン界面活性剤、例えばKP341(商品名、信越化学工業株式会社製)などが挙げられる。前記アセチレングリコールとしては、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールなどが挙げられる。
またアニオン系界面活性剤としては、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸のアンモニウム塩または有機アミン塩、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸のアンモニウム塩または有機アミン塩、アルキルベンゼンスルホン酸のアンモニウム塩または有機アミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸のアンモニウム塩または有機アミン塩、アルキル硫酸のアンモニウム塩または有機アミン塩などが挙げられる。
さらに両性界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、ラウリル酸アミドプロピルヒドロキシスルホンベタインなどが挙げられる。
これら界面活性剤は、単独でまたは2種以上混合して使用することができ、その配合量は、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物に対し、通常50〜2,000ppm、好ましくは100〜1,000ppmである。
また、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物には、必要に応じ増感剤を添加することができる。本発明のネガ型感光性シロキサン組成物で好ましく用いられる増感剤としては、クマリン、ケトクマリンおよびそれらの誘導体、チオピリリウム塩、アセトフェノン類等、具体的には、p−ビス(o−メチルスチリル)ベンゼン、7−ジメチルアミノ−4−メチルキノロン−2、7−アミノ−4−メチルクマリン、4,6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−ピリジルメチルヨージド、7−ジエチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−8−メチルキノリジノ−<9,9a,1−gh>クマリン、7−ジエチルアミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、7−ジメチルアミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、7−アミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロキノリジノ−<9,9a,1−gh>クマリン、7−エチルアミノ−6−メチル−4−トリフルオロメチルクマリン、7−エチルアミノ−4−トリフルオロメチルクマリン、2,3,5,6−1H,4H−テトラヒドロ−9−カルボエトキシキノリジノ−<9,9a,1−gh>クマリン、3−(2’−N−メチルベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン、N−メチル−4−トリフルオロメチルピペリジノ−<3,2−g>クマリン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)−ベンゾチアゾリルエチルヨージド、3−(2’−ベンズイミダゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン、3−(2’−ベンゾチアゾリル)−7−N,N−ジエチルアミノクマリン、並びに下記化学式であらわされるピリリウム塩およびチオピリリウム塩などの増感色素が挙げられる。増感色素の添加により、高圧水銀灯(360〜430nm)などの安価な光源を用いたパターニングが可能となる。その添加量はポリシロキサン100重量部に対して、0.05〜15重量部が好ましく、さらに0.1〜10重量部が好ましい。
また、増感剤として、アントラセン骨格含有化合物を用いることもできる。具体的には、下記一般式(C)で表される化合物が挙げられる。
式中、R31はそれぞれ独立にアルキル基、アラルキル基、アリル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシアルキル基、グリシジル基、およびハロゲン化アルキル基からなる群から選択される置換基を示し、
32はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホン酸基、水酸基、アミノ基、およびカルボアルコキシ基からなる群から選択される置換基を示し、
kはそれぞれ独立に0、1〜4から選ばれる整数である。
このようなアントラセン骨格を有する増感剤は、特許文献3または4などにも開示されている。このようなアントラセン骨格を有する増感剤を使用する場合、その添加量はポリシロキサン混合物(I)100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましい。
また、本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物には、必要に応じ安定剤を添加することができる。安定剤としては一般に用いられるものから任意に選択して用いることができるが、本発明による組成物においては、芳香族アミンが安定化の効果が高いために好ましい。このような芳香族アミンのうち、ピリジン誘導体が好ましく、特に2位および6位に比較的嵩高い置換基を有するものが好ましい。具体的には、下記のようなものが挙げられる。
硬化膜の形成方法
本発明による硬化膜の形成方法は、前記のネガ型ポリシロキサン感光性組成物を基板表面に塗布し、それを加熱硬化することを含んでなるものである。硬化膜の形成方法を工程順に説明すると以下の通りである。
(1)塗布工程
まず、前記したネガ型感光性ポリシロキサン組成物を基板に塗布する。本発明における感光性ポリシロキサン組成物の塗膜の形成は、感光性組成物の塗布方法として従来知られた任意の方法により行うことができる。具体的には、浸漬塗布、ロールコート、バーコート、刷毛塗り、スプレーコート、ドクターコート、フローコート、スピンコート、およびスリット塗布等から任意に選択することができる。また組成物を塗布する基材としては、シリコン基板、ガラス基板、樹脂フィルム等の適当な基材を用いることができる。これらの基材には、必要に応じて各種の半導体素子などが形成されていてもよい。基材がフィルムである場合には、グラビア塗布も利用可能である。所望により塗膜後に乾燥工程を別に設けることもできる。また、必要に応じて塗布工程を1回または2回以上繰り返して、形成される塗膜の膜厚を所望のものとすることができる。
(2)プリベーク工程
ネガ型感光性シロキサン組成物を塗布することにより、塗膜を形成させた後、その塗膜を乾燥させ、且つ塗膜中の溶剤残存量を減少させるため、その塗膜をプリベーク(前加熱処理)することが好ましい。プリベーク工程は、一般に50〜150℃、好ましくは90〜120℃の温度で、ホットプレートによる場合には10〜300秒間、好ましくは30〜120秒間、クリーンオーブンによる場合には1〜30分間実施することができる。
(3)露光工程
塗膜を形成させた後、その塗膜表面に光照射を行う。光照射に用いる光源は、パターン形成方法に従来使用されている任意のものを用いることができる。このような光源としては、高圧水銀灯、低圧水銀灯、メタルハライド、キセノン等のランプやレーザーダイオード、LED等を挙げることができる。照射光としてはg線、h線、i線などの紫外線が通常用いられる。半導体のような超微細加工を除き、数μmから数十μmのパターニングでは360〜430nmの光(高圧水銀灯)を使用することが一般的である。中でも、液晶表示装置の場合には430nmの光を使用することが多い。このような場合に、本発明のネガ型感光性シロキサン組成物に増感色素を組み合わせると有利であることは上述した通りである。照射光のエネルギーは、光源や塗膜の膜厚にもよるが、一般に10〜2000mJ/cm、好ましくは20〜1000mJ/cmとする。照射光エネルギーが10mJ/cmよりも低いと十分な解像度が得られないことがあり、反対に2000mJ/cm2よりも高いと、露光過多となり、ハレーションの発生を招く場合がある。
光をパターン状に照射するためには一般的なフォトマスクを使用することができる。そのようなフォトマスクは周知のものから任意に選択することができる。照射の際の環境は、特に限定されないが、一般に周囲雰囲気(大気中)や窒素雰囲気とすればよい。また、基板表面全面に膜を形成する場合には、基板表面全面に光照射すればよい。本発明においては、パターン膜とは、このような基板表面全面に膜が形成された場合をも含むものである。
(4)露光後加熱工程
一般に、露光後、露光個所に発生した反応開始剤により膜内のポリマー間反応を促進させるため、必要に応じて露光後加熱(Post Exposure Baking)を行われる。この加熱処理は、塗膜を完全に硬化させるために行うものではなく、現像後に所望のパターンだけが基板上に残し、それ以外の部分が現像により除去することが可能となるように行うものである。しかしながら、本発明によるネガ型感光性シロキサン組成物を用いた場合、露光後加熱をしなくても十分に反応が促進する。したがって、本発明においては露光後加熱は必須ではなく、それを省略することによって製造効率の改善およびコストダウンを達成できる。しかしながら、露光後加熱を行うことによって、重合反応を促進することが有効な場合もあり、それを行うことによって硬化膜の特性が損なわれることもないので、補助的に露光後加熱を行うことも可能である。
露光後加熱を行う場合、ホットプレート、オーブン、またはファーネス等を使用することができる。加熱温度は光照射によって発生した露光領域の酸が未露光領域まで拡散することは好ましくないため、過度に高くするべきではない。このような観点から露光後の加熱温度の範囲としては、40℃〜150℃が好ましく、60℃〜120℃が更に好ましい。組成物の硬化速度を制御するため、必要に応じて、段階的加熱を適用することもできる。また、加熱の際の雰囲気は特に限定されないが、組成物の硬化速度を制御することを目的として、窒素などの不活性ガス中、真空下、減圧下、酸素ガス中などから選択することができる。また、加熱時間は、ウエハ面内の温度履歴の均一性がより高く維持するために一定以上であることが好ましく、また発生した酸の拡散を抑制するためには過度に長くないことが好ましい。このような観点から、加熱時間は20秒〜500秒が好ましく、40秒〜300秒がさらに好ましい。
(5)現像工程
露光後、必要に応じて露光後加熱を行ったあと、塗膜を現像処理する。現像の際に用いられる現像液としては、従来知感光性シロキサン組成物の現像に用いられている任意の現像液を用いることができる。本発明においてはポリシロキサンの溶解速度を特定するためにTMAH水溶液を用いるが、硬化膜を形成させるときに用いる現像液はこれに限定されない。好ましい現像液としては、水酸化テトラアルキルアンモニウム、コリン、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属メタ珪酸塩(水和物)、アルカリ金属燐酸塩(水和物)、アンモニア、アルキルアミン、アルカノールアミン、複素環式アミンなどのアルカリ性化合物の水溶液であるアルカリ現像液が挙げられ、特に好ましいアルカリ現像液は、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液である。これらアルカリ現像液には、必要に応じ更にメタノール、エタノールなどの水溶性有機溶剤、あるいは界面活性剤が含まれていてもよい。現像方法も従来知られている方法から任意に選択することができる。具体的には、現像液への浸漬(ディップ)、パドル、シャワー、スリット、キャップコート、スプレーなどの方法挙げられる。この現像によって、パターンを得ることができる、現像液により現像が行われた後には、水洗がなされることが好ましい。
(6)加熱工程
現像後、得られたパターン膜を加熱することにより硬化させる。加熱工程に使う加熱装置には、前記した露光後加熱に用いたものと同じものを用いることができる。この加熱工程における加熱温度としては、塗膜の硬化が行える温度であれば特に限定されず、通常150〜400℃であり、好ましくは200〜350℃である。150℃未満では、未反応のシラノール基が残存することがある。シラノール基が残存すると、硬化膜が十分な薬品耐性を示さなかったり、硬化膜の誘電率が高くなることがある。このような観点から加熱温度は150℃以上であることが好ましい。また、加熱時間は特に限定されず、一般に10分〜24時間、好ましくは30分〜3時間とされる。なお、この加熱時間は、パターン膜の温度が所望の加熱温度に達してからの時間である。通常、加熱前の温度からパターン膜が所望の温度に達するまでには数分から数時間程度要する。
こうして得られた硬化膜は、優れた耐熱性、透明性、比誘電率等を達成することができる。例えば耐熱性は400℃以上、また効果膜の光透過率は95%以上、比誘電率も4以下、好ましくは3.3以下を達成することができる。このため、従来使用されていたアクリル系材料にはない光透過率、比誘電率特性を有しており、フラットパネルディスプレー(FPD)など、前記したような各種素子の平坦化膜、低温ポリシリコン用層間絶縁膜あるいはICチップ用バッファーコート膜、透明保護膜などとして多方面で好適に利用することができる。
以下に実施例、比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例、比較例により何ら限定されるものではない。
<実施例1>
プリベーク後の2.38%TMAH水溶液に対し溶解性を持つポリシロキサン混合物を35%のPGMEA溶液に調整し、このポリシロキサン混合物に、カチオン部がスルホニウムイオン、アニオン部がホウ酸イオンからなる光酸発生剤を、ポリシロキサンに対して4.0重量%、ケイ素含有化合物として、KBM9659(商品名、信越化学工業株式会社製)をポリシロキサンに対して10重量%添加した。また界面活性剤としてKF−53(商品名、信越化学工業株式会社製)を、ポリシロキサンに対して0.3重量%加え、ネガ型感光性シロキサン組成物を得た。
この感光性シロキサン組成物を、スピンコートにてシリコンウエハ上に塗布し、塗布後ホットプレート上100℃で90秒間プリベークし、2μmの膜厚になるように調整した。プリベーク後、g、h、i線露光機を用い600mJ/cmで露光し、2.38%TMAH水溶液に60秒間浸漬させ、30秒間純水によるリンスを行った。その結果、露光後加熱工程を必要とすることなく3μmのラインアンドスペース(L/S)パターンおよびコンタクトホール(C/H)パターンが、残渣等なく抜けていることが確認された。
<実施例2>
ケイ素含有化合物としてKBE−585の添加量を、ポリシロキサン100重量部に対して10重量部に変更し、KBE−585がPGMEAに難溶であったため、組成物に含まれる溶媒をPGMEA:エタノール=90:10溶媒に変更したほかは同様にして、実施例1を繰り返した。
その結果、3μmのラインアンドスペース(L/S)パターンおよびコンタクトホール(C/H)パターンが、光後加熱工程を必要とすることなく形成されている事が確認された。
<実施例3>
ランカップリング剤として、X−12−967C(商品名、信越化学工業株式会社製)を1.0重量%添加する以外は同様にして実施例1を繰り返した。
その結果、残渣がなく3μmのラインアンドスペース(L/S)パターンおよびコンタクトホール(C/H)パターンが、露光後加熱工程を必要とすることなく形成されていることが確認された。
<実施例4>
アミン系添加剤として2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジン(東京化成工業株式会社製)をポリシロキサンに対して0.1重量%添加する以外は同様にして実施例1を繰り返した。
その結果、3μmのラインアンドスペース(L/S)パターンおよびコンタクトホール(C/H)パターンが、露光後加熱工程を必要とすることなく形成されている事が確認された。さらに、室温における保存安定性がわずかではあるが改善されていることが確認された。
<実施例5>
カチオン部にヨードニウム塩、アニオン部にボレートからなる光酸発生剤に変更し、ポリシロキサンに対して4.0重量%、増感剤としてANTHRACURE UVS−1331(商品名、川崎化成工業株式会社製)をポリシロキサンに対して0.2重量%添加した以外は同様にして、実施例1を繰り返した。
その結果、スルホニウム塩と同様、3μmのラインアンドスペース(L/S)パターンおよびコンタクトホール(C/H)パターンが、残渣等なく形成されていることが確認された。
<比較例1>
ケイ素含有化合物の添加量をポリシロキサン100重量部に対して20重量部としたほかは同様にして、実施例1を繰り返した。その結果、1000Å程度の不溶層が未露光部に残り、十分な像が得られなかった。
<比較例2>
ケイ素含有化合物を添加しなかったほかは同様にして、実施例1を繰り返した。その結果、塗布された組成物膜は、現像液にすべて溶解してしまい、現像できなかった。
<比較例3>
ケイ素を含まない有機化合物としてイソシアヌル酸ジアリルの添加量をポリシロキサン100重量部に対して10重量部としたほかは同様にして、実施例1を繰り返した。その結果、塗布された組成物膜は、現像液にすべて溶解してしまい、現像できなかった。

Claims (10)

  1. (Ia)プリベーク後の膜が、5重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に可溶であり、その溶解速度が3,000Å/秒以下である第一のポリシロキサンと(Ib)プリベーク後の膜の、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が150Å/秒以上あるポリシロキサンと
    を含むポリシロキサン混合物、
    前記ポリシロキサン混合物100重量部に対して、3.0〜15.0重量部の、ウレイド結合を有するケイ素含有化合物、
    重合開始剤、
    溶剤、および
    現像液溶解促進剤、スカム除去剤、密着増強剤、重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤、増感剤、および安定剤からなる群から選択される添加剤
    からなり
    ポリシロキサン混合物に含まれるポリシロキサン(Ia)/ポリシロキサン(Ib)の重量比が1/99〜80/20であり、
    前記密着増強剤が、イミダゾール類またはシランカップリング剤である
    ことを特徴とする、ネガ型感光性シロキサン組成物。
  2. (Ia)プリベーク後の膜が、5重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に可溶であり、その溶解速度が3,000Å/秒以下である第一のポリシロキサンと(Ib)プリベーク後の膜の、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に対する溶解速度が150Å/秒以上あるポリシロキサンと
    を含むポリシロキサン混合物、
    前記ポリシロキサン混合物100重量部に対して、3.0〜15.0重量部の、ウレイド結合を有するケイ素含有化合物、
    重合開始剤、および
    溶剤
    からなり、
    ポリシロキサン混合物に含まれるポリシロキサン(Ia)/ポリシロキサン(Ib)の重量比が1/99〜80/20である
    ことを特徴とする、ネガ型感光性シロキサン組成物。
  3. 前記ポリシロキサン混合物の重量平均分子量が5,000以下である、請求項1または2に記載のネガ型感光性シロキサン組成物。
  4. 前記ケイ素含有化合物が、下記一般式(iia)または(iib)で表されるものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のネガ型感光性シロキサン組成物。
    (式中、R’はケイ素含有炭化水素基である。)
  5. 前記ケイ素含有化合物が、ケイ素含有イソシアヌレート化合物である、請求項4に記載のネガ型感光性シロキサン組成物。
  6. ポリシロキサン混合物100重量部に対して0.001〜10重量部の重合開始剤を含んでなる、請求項1〜のいずれか1項に記載のネガ型感光性シロキサン組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のネガ型感光性シロキサン組成物を基板に塗布して塗膜を形成させ、塗膜を露光し、現像することを含んでなる、硬化膜の製造方法。
  8. 露光後かつ現像前に、加熱工程を含まない、請求項に記載の硬化膜の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のネガ型感光性シロキサン組成物から形成されたことを特徴とする硬化膜。
  10. 請求項に記載の硬化膜を具備してなることを特徴とする素子。
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