JP6511299B2 - 金属缶溶接部の補修用ポリエステルフィルム - Google Patents
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NPG共重合PETとPBTと用いてポリエステルフィルムを作製した。NPG共重合PET中に含まれるNPG成分の含有率は30mol%とした。即ち、NPG共重合PET中の全ジオール成分を100molとした場合に、エチレングリコール成分は70molとし、NPG成分は30molとした。ポリエステルフィルム中のNPG共重合PETの割合は80質量%であり、PBTの割合は20質量%とした。
NPG共重合PET中に含まれるNPGの含有率、NPG共重合PETとPBTとの混合比率、フィルムの厚さを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にポリエステルフィルムを作製した。それぞれのポリエステルフィルムのガラス転移温度を表1に示した。それぞれのポリエステルフィルムを用いて実施例1と同様に試験サンプルを作製した。
NPG共重合PET中に含まれるNPGの含有率、NPG共重合PETとPBTとの混合比率、厚さを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にポリエステルフィルム及び試験サンプルを作製した。それぞれのポリエステルフィルムのガラス転移温度を表1に示した。ただし、比較例2はNPG共重合PETの生産性が悪いため、フィルムの製膜に必要な樹脂が出来なかった。また、160℃でのラミネートで密着性が得られなかった、比較例1,4,6については、200℃でラミネートを行い、密着性及びその他の評価を行った。
PBTの代わりにPETを用いた以外は、実施例1と同様にフィルム及び試験サンプルを作製した。160℃のラミネートで密着性が得られなかったため、200℃でラミネートを行い、密着性及びその他の評価を行った。フィルムのガラス転移温度を表1に示した。
NPG共重合PETの生産性を評価した。一般的な重合時間で樹脂ができた場合を○とし、重合時間が長くなるなど樹脂の製造に問題が発生した場合を×とした。
ポリエステルフィルムの製膜性を評価した。実施例1に記載の方法でポリエステルフィルムが問題なく製膜出来た場合を○とし、フィルムが破断したり、シワが発生し巻き取り不良となった場合を×とした。
実施例1〜7及び比較例1〜7の試験サンプルを用いて、ポリエステルフィルムの密着性を評価した。評価は、ポリエステルフィルムが缶胴溶接部にラミネートされた試験サンプルを用いて、クロス状にカットし、粘着テープにより剥離する、JIS K5600に記載されている方法に従って行った。
ポリエステルフィルムの段差被覆性を評価した。評価は、フィルムが溶接部の段差の形状通りに密着しているか否かを、光学顕微鏡により観察して行った。段差の形状の通りに密着している場合を○とし、段差の形状に密着しておらず、フィルムと段差隅部との間に空隙が認められる場合を×とした。
実施例1〜7及び比較例1〜7の試験サンプルを用いて、ポリエステルフィルムの耐熱性を評価した。試験サンプルをレトルト釜に入れ、125℃で30分間のレトルト処理を行った。レトルト処理後の試験サンプルの溶接部を目視により観察した。ポリエステルフィルムの外観に変化が認められず、良好な状態である場合を○とし、ポリエステルフィルムが浮き上がり、空隙が認められる場合、白化した場合、又は剥離した場合を×とした。
試験サンプルに上蓋を取り付け、内容物を充填し、次いで底部を取り付けて試験缶を作製した。それぞれの試験缶を用いてポリエステルフィルムの耐内容物性を評価した。ここで、耐内容物性とは、金属缶中に内容物を充填した状態での耐熱性を指す。
NPGを30mol%含有するNPG共重合PET80質量%とPBT20質量%との混合物を押出機にて溶融し、Tダイより押し出した後、冷却ロールにて急冷し、縦方向に3.5倍延伸し、続けて横方向に3.5倍延伸して、ポリエステルフィルムを作製し、実施例1と同様に試験サンプルを作製した。ただし、160℃のラミネートで密着性が得られなかったので、200℃でラミネートを行い、密着性及びその他の評価を行った。ポリエステルフィルムのガラス転移温度を表2に示した。
比較例8と同様にポリエステルフィルムを製膜した後、200℃で30秒間、熱処理して固定化を行った以外は、実施例1と同様に試験サンプルを作製した。ただし、160℃のラミネートで密着性が得られなかったので、200℃でラミネートを行い密着性及びその他の評価を行った。ポリエステルフィルムのガラス転移温度を表2に示した。
比較例8及び9について、上記と同様に密着性、段差被覆性、耐熱性、耐内容物性を評価した。さらに、一軸延伸された方向と直交する方向(横方向)の熱収縮率を測定した。それらの結果を、実施例1の結果と合わせて表2に示す。
[1]
ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)と、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)とが混合されたポリエステルフィルムであって、
前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)においてネオペンチルグリコール(NPG)は、全ジオール成分の20〜40mol%の割合で含有され、
前記ポリエステルフィルムにおいて、前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)は70〜90質量%の割合で含有され、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)は10〜30質量%の割合で含有され、
前記ポリエステルフィルムは15〜35μmの範囲の厚さを有し、
製造工程において長手方向(縦方向)に一軸延伸され、且つ、熱処理による固定化がされていないことを特徴とする、金属缶溶接部の補修用ポリエステルフィルム。
[2]
前記ポリエステルフィルムは、55〜70℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する、[1]に記載の補修用ポリエステルフィルム。
[3]
前記ポリエステルフィルムは、200℃で3分間加熱されたとき、一軸延伸された方向と直交する方向(横方向)の熱収縮率が15%以下であることを特徴とする、[1]に記載の補修用ポリエステルフィルム。
Claims (3)
- ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)と、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)とが混合されたポリエステルフィルムであって、
前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)においてネオペンチルグリコール(NPG)は、全ジオール成分の20〜40mol%の割合で含有され、
前記ポリエステルフィルムにおいて、前記ネオペンチルグリコール共重合ポリエチレンテレフタレート樹脂(NPG共重合PET)は70〜90質量%の割合で含有され、前記ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)は10〜30質量%の割合で含有され、
前記ポリエステルフィルムは15〜35μmの範囲の厚さを有し、
製造工程において長手方向(縦方向)に一軸延伸され、且つ、熱処理による固定化がされていないことを特徴とする、金属缶溶接部にラミネート処理により接着させて前記金属缶溶接部を補修するためのポリエステルフィルム。 - 前記ポリエステルフィルムは、55〜70℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
- 前記ポリエステルフィルムは、200℃で3分間加熱されたとき、一軸延伸された方向と直交する方向(横方向)の熱収縮率が15%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
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