JP6505549B2 - ティーチング方法、治具、および、基板処理装置 - Google Patents

ティーチング方法、治具、および、基板処理装置 Download PDF

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本発明は、ティーチング方法、治具、および、基板処理装置に関する。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程では、半導体ウエハや液晶表示パネル用ガラス基板などの基板の表面に処理液による処理を施すために、基板を1枚ずつ処理する枚葉式の基板処理装置が用いられることがある。
例えば、特許文献1に記載の基板処理装置は、基板をほぼ水平姿勢に保持しつつ回転させるためのスピンチャックと、スピンチャックに保持されている基板の主面に向けて処理液を吐出するためのノズルと、基板の中心を通る所定の軌道に沿ってノズルを移動させるノズル移動部とを備えている。
特開2011−77245号公報
液処理では、ノズル移動部によってノズルが基板の上方まで移動された後、停止状態にあるノズルから基板の表面の所定位置(たとえば回転中心)に向けて処理液が吐出される場合がある。この場合、ノズルが上記所定位置からずれていると、基板の表面に処理液が均一に行き渡らず、その基板に処理むら(処理液の供給むら)を生じるおそれがある。
また、液処理では、所定の移動軌跡上でノズルを予め定める区間において移動(スキャン)させながら、ノズルから基板に向けて処理液が吐出される場合がる。この場合、ノズルが上記区間から逸脱して移動すると、基板の表面に所望の液処理を実行することが困難となる。
そのため、ノズルが収容される処理室内にノズルを組み付けた後は、ノズルの動作を制御する制御装置に対して、ティーチング作業が行われる。ティーチング作業では、ノズル(またはノズルを保持する部材)の機械上の原点位置から軌跡上の所定の基準位置までの変位量と基準位置までノズルを移動するためにノズル移動部に与えられた指示値とを対応させた動作規則が制御装置に設定登録される。
このようなティーチング作業は、通常、作業者の手作業によって行われる。一例として、ティーチングの際には、作業者は、上面に所定の基準位置が記された所定の治具基板を基板保持部に保持させる。また、作業者は、入力部から指示を入力することによりノズル移動部(例えば、ステッピングモータ)に指示値(例えば、パルス数)を与え、基板の上方に設定された軌跡に沿って少しずつノズルを動かす。そして、治具基板の上面に記された基準位置について、ノズルと基準位置とを目視で合わせ込む。そして、ノズルが基準位置に合致するときの変位量(原点位置からの変位量)とノズル移動部に与えられた指示値とを対応させた動作規則が制御装置に登録される。
ところが、このように目視によるティーチング作業は、非常に面倒で手間のかかる作業であり、また作業者によるばらつきが避けられず精度が低くなる。
そこで、この発明の目的は、ティーチングのための作業者による作業負担を軽減することができ、かつ、より正確なティーチングを実現することができるティーチング方法、治具、および基板処理装置を提供することである。
本発明の第1の態様にかかるティーチング方法は、ノズルの変位量とノズル移動部に与える制御信号の指示値とを対応させた動作規則に基づいて前記ノズルを移動させつつ前記ノズルの先端部から処理流体を吐出することで基板保持部のベース部の上方で水平保持される基板に処理を行う基板処理装置において、前記動作規則を設定するティーチング方法であって、前記基板と略同一サイズであり前記基板保持部によって水平保持可能な板状部材と、前記板状部材の両主面のうち前記基板保持部に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラーと、前記板状部材の前記一方主面に設けられその撮像範囲に前記ミラーの鏡面を含む撮像部と、を有する治具に関して、前記板状部材を前記基板保持部に保持させた場合に前記ベース部の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸を前記ミラーの前記鏡面で仮想的に反射させた後の仮想軸が前記撮像部の光軸と一致するように、前記治具の各部の配置を調整する治具調整工程と、前記板状部材を前記基板保持部によって保持する治具装着工程と、前記ノズルの先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を入力する入力工程と、前記入力工程で入力された入力情報に基づいて前記制御信号を発信して、前記ノズル移動部により前記ノズルを水平方向に沿って移動させるノズル移動工程と、前記先端部を前記撮像部によって撮像する撮像工程と、前記撮像工程で取得される撮像結果を基に、水平方向についての前記動作規則を設定する設定工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様にかかるティーチング方法は、本発明の第1の態様にかかるティーチング方法であって、前記先端部は鉛直方向に沿って伸びており、前記撮像工程では、前記先端部を前記撮像部によって前記鏡面を介して撮像することを特徴とする。
本発明の第3の態様にかかるティーチング方法は、本発明の第1の態様にかかるティーチング方法であって、前記先端部は斜め下方向に沿って伸びており、前記撮像工程では、前記先端部の少なくとも一部を前記撮像部によって直接的に撮像することを特徴とする。
本発明の第4の態様にかかるティーチング方法は、本発明の第1の態様ないし第3の態様のいずれかにかかるティーチング方法であって、前記治具は、水平方向に沿った目盛が描かれたスケール部をさらに有し、前記撮像工程では、前記先端部の少なくとも一部と前記目盛とを前記撮像部によって直接的に撮像し、前記設定工程では、前記撮像工程で取得される撮像結果を基に、鉛直方向についての前記動作規則も設定することを特徴とする。
本発明の第5の態様にかかるティーチング方法は、本発明の第1の態様ないし第4の態様のいずれかにかかるティーチング方法であって、前記治具調整工程は、前記治具装着工程において前記中心軸が通過する位置に貫通孔を有する治具カバーを前記治具の前記一方主面に取り付けるカバー取り付け工程と、前記カバー取り付け工程の後に、前記貫通孔の位置が前記撮像範囲の中央位置となるように前記撮像部の位置を調整する撮像部位置調整工程と、前記治具カバーを前記治具から取り外すカバー取り外し工程と、を有することを特徴とする。
本発明の第6の態様にかかるティーチング方法は、本発明の第1の態様ないし第5の態様のいずれかにかかるティーチング方法であって、前記各工程において、前記ノズルの前記先端部は他の各部と非接触であることを特徴とする。
本発明の第7の態様にかかる治具は、台状のベース部を有し前記ベース部の上方で基板を水平保持する基板保持部を備える基板処理装置において用いられる治具であって、前記基板と略同一サイズであり前記基板保持部によって水平保持可能な板状部材と、前記板状部材の両主面のうち前記基板保持部に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラーと、前記板状部材の前記一方主面に設けられ、その撮像範囲に前記ミラーの鏡面を含む撮像部と、を有し、前記板状部材を前記基板保持部に保持させた場合に、前記ベース部の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸を前記ミラーの前記鏡面で仮想的に反射させた後の仮想軸が、前記撮像部の光軸と一致することを特徴とする。
本発明の第8の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第7の態様にかかる治具と、前記基板保持部と、先端部から処理流体を吐出するノズルと、制御信号を受信して、該制御信号に基づき水平方向に沿って前記ノズルを移動させるノズル移動部と、前記ノズルの変位量に係る情報が入力される入力部と、前記入力部への入力情報に基づいて制御信号を発信して前記ノズル移動部の動作を制御する動作制御部と、前記治具によって取得される撮像結果を基に、前記ノズルの変位量と前記制御信号の指示値とを対応させた動作規則を水平方向について設定する設定部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第9の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第8の態様にかかる基板処理装置であって、前記先端部は鉛直方向に沿って伸びており、前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を前記入力部に入力し、この入力に基づいて前記ノズル移動部が前記ノズルを水平方向に沿って移動させた後、前記撮像部が前記鏡面を介して前記先端部を撮像することを特徴とする。
本発明の第10の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第8の態様にかかる基板処理装置であって、前記先端部は斜め下方向に沿って伸びており、前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を前記入力部に入力し、この入力に基づいて前記ノズル移動部が前記ノズルを水平方向に沿って移動させた後、前記撮像部が前記先端部の少なくとも一部を直接的に撮像することを特徴とする。
本発明の第11の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第8の態様ないし第10の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記ノズル移動部は、鉛直方向に沿って前記ノズルを移動させることが可能であり、前記治具は、水平方向に沿った目盛が描かれたスケール部をさらに有し、前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記撮像部が前記先端部の少なくとも一部と前記目盛とを直接的に撮像した後、前記設定部はこの撮像結果を基に前記動作規則を鉛直方向についても設定することを特徴とする。
本発明の第12の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第8の態様ないし第11の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記板状部材を前記基板保持部が保持した場合において前記中心軸が通過する位置に貫通孔を有し、前記治具の前記一方主面に取り付け可能な治具カバー、を備え、前記仮想軸と前記光軸とを一致させる際には、前記治具カバーを前記治具の前記一方主面に取り付け、前記貫通孔の位置が前記撮像範囲の中央位置となるように前記撮像部の位置を調整した後、前記治具カバーを前記治具から取り外すことを特徴とする。
本発明の第13の態様にかかる基板処理装置は、本発明の第8の態様ないし第12の態様のいずれかにかかる基板処理装置であって、前記動作規則を設定するための各工程において、前記ノズルの前記先端部は他の各部と非接触であることを特徴とする。
本発明の第1の態様ないし第13の態様では、治具が、基板と略同一サイズであり基板保持部によって水平保持可能な板状部材と、板状部材の両主面のうち基板保持部に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラーと、板状部材の一方主面に設けられその撮像範囲にミラーの鏡面を含む撮像部と、を有する。そして、この治具では、板状部材を基板保持部に保持させた場合にベース部の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸をミラーの鏡面で仮想的に反射させた後の仮想軸が撮像部の光軸と一致するように、治具の各部の配置が調整される。
これにより撮像部における撮像範囲の中心が上記中心軸と一致するため、中心軸に向けて移動されたノズルと中心軸との位置関係が撮像結果を基に正確に把握される。このように、位置調整後の治具を用いてデータ処理で動作規則が設定されるため、操作者ごとの誤差が生じ難く、高精度にティーチング作業を行うことができる。
また、治具は、基板保持部にて保持可能な部材であり、極めて簡単な作業で基板処理装置に対して着脱される。このため、本発明の態様では、作業者が目視でノズル位置を把握する態様等に比べ、作業負担が小さくて済む。
基板処理システムを模式的に示す概略平面図である。 基板処理装置の構成を図解的に示す図である。 治具の斜視図である。 治具がスピンチャックに保持された状態における基板処理装置の側面図である。 治具の上面図である。 治具の撮像範囲を示す図である。 治具カバーが取り付けられた治具の斜視図である。 ティーチング作業のフローの一例を示す図である。 ノズルの先端部の軌跡を模式的に表現する基板処理装置の上面図である。 水平方向についての動作規則の一例を示す図である。 水平方向についての2つの動作規則の一例を示す図である。 スキャン液処理のフローの一例を示す図である。 治具がスピンチャックに保持された状態における基板処理装置の側面図である。 ノズルの先端部の軌跡を模式的に表現する基板処理装置の上面図である。 治具の撮像範囲を示す図である。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
<1 第1実施形態>
<1.1 基板処理システム100の構成>
基板処理システム100の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、基板処理システム100を模式的に示す概略平面図である。
基板処理システム100は、複数枚の基板Wを、一枚ずつ、連続して処理するシステムである。以下の説明において、基板処理システム100で処理の対象とされる基板Wは、例えば、円形の半導体ウエハであるとする。
基板処理システム100は、並設された複数のセル(具体的には、インデクサセル110および処理セル120)と、当該複数のセル110,120が備える各動作機構等を制御する制御部20と、を備える。
インデクサセル110は、装置外から受け取った未処理の基板Wを処理セル120に渡すとともに、処理セル120から受け取った処理済みの基板Wを装置外に搬出するためのセルである。インデクサセル110は、複数のキャリアCを載置するキャリアステージ111と、各キャリアCに対する基板Wの搬出入を行う基板搬送装置(移載ロボット)IRと、を備える。
キャリアステージ111に対しては、未処理の基板Wを収納したキャリアCが、装置外部から、OHT(Overhead Hoist Transfer)等によって搬入されて載置される。未処理の基板Wは、キャリアCから1枚ずつ取り出されて装置内で処理され、装置内での処理が終了した処理済みの基板Wは、再びキャリアCに収納される。処理済みの基板Wを収納したキャリアCは、OHT等によって装置外部に搬出される。このように、キャリアステージ111は、未処理の基板Wおよび処理済みの基板Wを集積する基板集積部として機能する。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)であってもよいし、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや、収納された基板Wを外気に曝すOC(Open Cassette)であってもよい。
移載ロボットIRは、基板Wを下方から支持することによって、基板Wを水平姿勢(基板Wの主面が水平な姿勢)で保持するハンド112と、ハンド112を駆動するハンド駆動機構113と、を備える。移載ロボットIRは、キャリアステージ111に載置されたキャリアCから未処理の基板Wを取り出して、当該取り出した基板Wを、基板受渡位置Pにおいて後述する搬送ロボットCRに渡す。また、移載ロボットIRは、基板受渡位置Pにおいて搬送ロボットCRから処理済みの基板Wを受け取って、当該受け取った基板Wを、キャリアステージ111上に載置されたキャリアCに収納する。
処理セル120は、基板Wに処理を行うためのセルである。処理セル120は、複数の基板処理装置1と、当該複数の基板処理装置1に対する基板Wの搬出入を行う基板搬送装置(搬送ロボットCR)と、を備える。ここでは、複数個(例えば、3個)の基板処理装置1が鉛直方向に積層されて、1個の基板処理装置群130を構成している。そして、複数個(図示の例では、4個)の基板処理装置群130が、搬送ロボットCRを取り囲むようにクラスタ状に設置される。
複数の基板処理装置1の各々は、内部に処理空間を形成する筐体140を備える。筐体140には、搬送ロボットCRのハンド121を筐体内部に挿入させるための搬出入口15が形成されており、基板処理装置1は、搬送ロボットCRが配置されている空間に、この搬出入口15を対向させるようにして配置される。基板処理装置1の具体的な構成については、後に説明する。
搬送ロボットCRは、基板Wを下方から支持することによって、基板Wを水平姿勢で保持するハンド121と、ハンド121を駆動するハンド駆動機構122と、を備える。ただし、上述したとおり、搬送ロボットCR(具体的には、搬送ロボットCRの基台)は、複数の基板処理装置群130に取り囲まれる空間の中央に配置される。搬送ロボットCRは、指定された基板処理装置1から処理済みの基板Wを取り出して、当該取り出した基板Wを、基板受渡位置Pにおいて移載ロボットIRに渡す。また、搬送ロボットCRは、基板受渡位置Pにおいて移載ロボットIRから未処理の基板Wを受け取って、当該受け取った基板Wを、指定された基板処理装置1に搬送する。
制御部20は、移載ロボットIR、搬送ロボットCR、および、一群の基板処理装置1の各々を制御する。制御部20のハードウエアとしての構成は、一般的なコンピュータと同様のものを採用できる。すなわち、制御部20は、例えば、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM、制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスク、等を備えている。制御部20において、プログラムに記述された手順に従って主制御部としてのCPUが演算処理を行うことにより、基板処理システム100の各部を制御する各種の機能部が実現される。もっとも、制御部20において実現される一部あるいは全部の機能部は、専用の論理回路などでハードウエア的に実現されてもよい。
基板処理システム100の全体動作について、引き続き図1を参照しながら説明する。基板処理システム100においては、制御部20が、基板Wの搬送手順および処理条件等を記述したレシピにしたがって、基板処理システム100が備える各部を制御することによって、以下に説明する一連の動作が実行される。
未処理の基板Wを収容したキャリアCがキャリアステージ111に載置されると、移載ロボットIRが、当該キャリアCから未処理の基板Wを取り出す。そして、移載ロボットIRは、未処理の基板Wを保持したハンド112を基板受渡位置Pまで移動させて、基板受渡位置Pにおいて、当該未処理の基板Wを、搬送ロボットCRに渡す。ハンド121上に未処理の基板Wを受け取った搬送ロボットCRは、当該未処理の基板Wを、レシピにて指定された基板処理装置1に搬入する。なお、移載ロボットIRと搬送ロボットCRとの間の基板Wの受け渡しは、ハンド112,121間で直接に行われてもよいし、基板受渡位置Pに設けられた載置部などを介して行われてもよい。
基板Wが搬入された基板処理装置1においては、基板Wに対して、定められた処理が実行される。基板処理装置1の詳細については、後に説明する。
基板処理装置1において基板Wに対する処理が終了すると、搬送ロボットCRは、処理済みの基板Wを基板処理装置1から取り出す。そして、搬送ロボットCRは、処理済みの基板Wを保持したハンド121を基板受渡位置Pまで移動させて、基板受渡位置Pにおいて、当該処理済みの基板Wを、移載ロボットIRに渡す。ハンド112上に処理済みの基板Wを受け取った移載ロボットIRは、当該処理済みの基板Wを、キャリアCに格納する。
基板処理システム100においては、搬送ロボットCRおよび移載ロボットIRがレシピにしたがって上述した搬送動作を反復して行うとともに、各基板処理装置1がレシピにしたがって基板Wに対する処理を実行する。これによって、基板Wに対する処理が次々と行われていくことになる。
<1.2 基板処理装置1の構成>
図2は、基板処理装置1の構成を図解的に示す図である。この基板処理装置1は、基板(例えば、半導体ウエハ)の表面に対して処理液による処理を施すための枝葉型の装置である。
基板処理装置1は、その処理室内に、基板Wをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック2と、スピンチャック2に保持された基板Wの上面に処理液を吐出するためのノズル3とを備える。
スピンチャック2(基板保持部)は、チャック回転駆動機構4によって回転される回転軸5の上端に固定されている。スピンチャック2は、上面が平坦で略円板形状のスピンベース6(台状のベース部)と、スピンベース6の上面のうち周端部の複数箇所にほぼ等間隔で設けられ基板Wをほぼ水平姿勢で挟持するための複数の挟持部材7とを備えている。複数の挟持部材7によって基板Wが挟持された状態でチャック回転駆動機構4によって回転軸5が回転されると、基板Wは水平姿勢を保った状態でスピンベース6とともに回転軸5の中心軸CXまわりに回転される。すなわち、スピンベース6に保持され回転される基板Wの中心軸は、スピンベース6の中心軸CXと一致している。
上記構成の他にも、スピンチャック2として、例えば、基板Wの下面を真空吸着することにより基板Wを水平姿勢で保持することができる真空吸着式のもの(バキュームチャック)が採用されてもよい。
ノズル3には、処理液供給源から処理液が供給される供給管8が接続されている。供給管8の途中部には、ノズル3からの処理液の吐出/吐出停止を切り換えるためのバルブ9が介装されている。ノズル3の先端部31は鉛直方向に沿って伸びており、ノズル3に供給された処理液は先端部31から鉛直下向きに吐出される。
処理液としては、基板Wの表面に対する処理の内容に応じたものが用いられる。たとえば、基板Wの表面からパーティクルを除去するための洗浄処理であれば、SC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水)などの薬液を含む洗浄液が用いられる。また、基板Wの表面から酸化膜等をエッチングするための洗浄処理であれば、フッ酸やBHF(Bufferd HF)などの薬液を含む洗浄液が用いられる。また、レジスト剥離後の基板Wの表面にポリマーとなって残留しているレジスト残渣を除去するためのポリマー除去処理であれば、SPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)やSC1(ammonia-hydrogen peroxide mixture:アンモニア過酸化水素水)などのポリマー除去液が用いられる。また、金属汚染物を除去する洗浄処理には、フッ酸やSC2(hydrochloric acid/hydrogen peroxide mixture:塩酸過酸化水素水)やSPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)などの薬液が用いられる。
ノズル3は、スピンチャック2の上方でほぼ水平に延びたアーム10の先端に取り付けられている。アーム10の基端の下面は、支持軸11の上端に固定されている。支持軸11は、スピンチャック2の側方でほぼ鉛直に延びている。支持軸11には、アーム10を揺動させるアーム揺動駆動機構としてのステッピングモータ12が結合されている。ステッピングモータ12には、ステッピングモータ12を駆動するためのドライバ回路22が接続されている。このように、ステッピングモータ12およびドライバ回路22によって、ノズル3を水平方向に沿って移動する水平移動機構が構成される。また、図示しない昇降機構によって、支持軸11が上下に移動され、これに伴ってアーム10およびノズル3も上下に移動される。以下では、ノズル3を移動する水平移動機構および昇降機構をノズル移動部と呼ぶ。
ステッピングモータ12から支持軸11に回転駆動力を入力して、支持軸11を所定の角度範囲内で回動させることにより、スピンチャック2に保持された基板Wの上方でアーム10を揺動させることができる。この揺動の過程で、アーム10は、ノズル3をスピンチャック2の側方のホームポジション23(図2に細い二点鎖線で図示)、およびスピンチャック2に保持された基板Wの上方(図2に実線で図示)に配されうる。これにより、ノズル3は、基板Wの表面上における処理液の吐出位置をスキャン(移動)される。ステッピングモータ12が駆動されることにより、ノズル3は、支持軸11上に中心を有する円弧形状をなす軌跡14に沿って移動する。
基板処理装置1の各部は制御部20に電気的に接続されている。制御部20は、ステッピングモータ12を制御するためのモータ制御部21を備えている。モータ制御部21(動作制御部)は、ドライバ回路22に対して、ノズル3の変位量に応じたパルス信号(制御信号)を発信する。ドライバ回路22は、モータ制御部21から発信されたパルス信号を受信して、該パルス信号に応じた励磁信号をステッピングモータ12に付与する。
モータ制御部21には、水平方向についての動作規則が登録される。ここで、動作規則とはノズル3の変位量とノズル移動部に与える制御信号の指示値とを対応させた規則である。本実施形態において、水平方向についての動作規則とはノズル3の水平方向の変位量とステッピングモータ12に与える制御信号の指示値(パルス数)とを対応させた規則であり、鉛直方向についての動作規則とはノズル3の鉛直方向の変位量と図示しない昇降機構のモータに与える制御信号の指示値とを対応させた規則である。動作規則は、上記変位量と上記指示値との関数で表現されてもよいし、上記変位量と上記指示値との少なくとも1対の対応関係を含むテーブルで表現されても良い。このような動作規則の設定作業をティーチング作業と称する。本実施形態では、該ティーチング作業によって、モータ制御部21に上記変位量と上記指示値との一次関数(図10に示す水平方向についての動作規則)が登録される場合について説明する。
また、基板処理装置1は、マウス、キーボード、タッチパネル等を含む構成の入力部30を備えている。このため、装置の操作者は、ノズルの変位量に係る情報を入力することができる。上記情報は、上記制御信号の指示値(パルス数)を指定するパルス情報、または、ノズル3の変位量(ノズル位置)を指定する位置情報に大別することができる。
入力部30への入力情報がパルス情報である場合には、モータ制御部21が、ドライバ回路22に対して該パルス数に応じた制御信号を出力し、ステッピングモータ12を回転させる。これにより、入力情報に応じたノズル3の水平移動動作が実現される。
他方、入力部30への入力情報が位置情報である場合には、まず、モータ制御部21が、該位置情報と水平方向についての動作規則とに基づいてドライバ回路22に対して与えるべきパルス数を算出する。そして、モータ制御部21は、ドライバ回路22に対して該パルス数に応じた制御信号を出力し、ステッピングモータ12を回転させる。これにより、入力情報に応じたノズル3の水平移動動作が実現される。ノズル3の鉛直移動動作の場合も、この水平移動動作の場合と同様である。
また、基板処理装置1は、基板Wが保持されていない状態のスピンベース6に対して着脱可能な治具70を備えている。治具70は、ティーチング作業の際に用いる測定器である。図3は、治具70の斜視図である。図4は、治具70がスピンチャック2に保持された状態における基板処理装置1の側面図である。図5は、治具70の上面図である。図6は、治具70がスピンチャック2に保持された状態における治具70の撮像範囲を示す図である。
治具70は、基板Wと略同一サイズでありスピンチャック2によって水平保持可能な板状部材71と、板状部材71の両主面のうちスピンチャック2に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラー72と、板状部材71の一方主面に設けられその撮像範囲730にミラー72の鏡面720を含む撮像部73と、撮像部73の近傍に配置され撮像部73側からミラー72側を照明する照明部74と、ミラー72の位置および角度を固定するための固定台75と、を有する。
板状部材71は、その中央部に円形の貫通孔710を有し、その外周に挟持部材7が嵌め合わされる複数の凹部711,712を有する略円板形状の部材である。以下では、板状部材71の外周に、板状部材71の上方下方ともに窪んだ4つの凹部711と、板状部材71の下方部分のみが窪んだ4つの凹部712と、が設けられている場合について説明する。なお、図3では、4つの凹部711と図示手前側の2つの凹部712とが描かれている。
このように、ある基板処理装置1における挟持部材7の数(本実施形態では、6個)よりも多くの凹部711,712(本実施形態では、合計8個)が板状部材71に設けられることにより、挟持部材の位置や個数が異なる複数種類の基板処理装置のスピンチャックで治具70を保持可能となる。例えば、この治具70は、6つの挟持部材7を有する2種類の基板処理装置(装置内の各部を対称配置とした2種類の基板処理装置)と、4つの挟持部材を有する2種類の基板処理装置(装置内の各部を対称配置とした2種類の基板処理装置)と、合計4種類の基板処理装置のスピンチャックで保持可能に構成されている。
ミラー72は、治具70がスピンチャック2に保持された状態で、その鏡面720が水平面に対して45度の角度となるよう固定台75を介して板状部材71に固定される。また、固定台75は直方形状の台であり、固定台75の撮像部73側の一面のうちミラー72が取り付けられていない箇所(スケール部)には水平方向に沿った目盛750が描かれている。
撮像部73は、例えばCCDカメラ等で構成され、その撮像方向を水平方向として板状部材71上で位置調整可能に設置される。この撮像部73の位置を調整することにより、治具70における各部が特定位置関係に調整される。ここで、特定位置関係とは、板状部材71をスピンチャック2に保持させた場合に、スピンベース6の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸CXをミラー72の鏡面720で仮想的に反射させた後の仮想軸VXが撮像部73の光軸と一致する位置関係である。治具70における各部が特定位置関係に調整されていれば、撮像範囲730の中心が中心軸CXと一致するため、中心軸CXに向けて移動されたノズル3と中心軸CXとの位置関係が撮像結果を基に正確に把握される。治具70の各部を特定位置関係とする際には、本実施形態のように撮像部73の位置のみを調整しても構わないし、本実施形態とは異なる態様として治具70における各部の位置をそれぞれ調整しても構わない。
また、照明部74が撮像部73側からミラー72側を照明する。このため、基板処理装置1のうち照明部74以外の各照明をOFFにして照明部74のみをONとした状態で撮像部73が撮像を行うことにより、構成の異なる複数種類の基板処理装置にて治具70を用いたとしても同じ照明環境下で撮像結果を得ることができる。
また、基板処理装置1は、治具70の一方主面(撮像部73等が設けられた主面)に取り付け可能な治具カバー80を備えている。図7は、治具カバー80が取り付けられた治具70の斜視図である。
治具カバー80は、Y字の3つの端部のうち2つの端部を弧状に繋いだ形状の部材であり、治具70における各部を特定位置関係に調整する際に用いる器具である。治具カバー80は、治具70の一方主面に取り付けられた状態で水平面視において中央部に鉛直方向に伸びる貫通孔81を有する。
また、治具カバー80の端縁は、前記一方主面側に突設されている。治具カバー80を治具70に取り付ける際には、まず、治具カバー80の弧状端縁の凸部を治具70の外縁に押し当てる。そして、治具カバー80のY字の3つの端部のうち弧状部を有さない残り1つの端部に設けられたネジ機構(図示せず)を押し込む方向に動作させることにより、上記弧状端縁の凸部だけでなく該1つの端部の凸部も治具70の外縁に押し当てた状態とする。これにより、治具カバー80が治具70の一方主面に取り付けられる。また、ネジ機構(図示せず)を緩める方向に動作させることにより、治具カバー80が治具70から取り外される。
治具カバー80が治具70の一方主面に取り付けられた取り付け状態においては、貫通孔81が、板状部材71をスピンチャック2が保持した場合において中心軸CXが通過する位置に設けられる。このため、取り付け状態において貫通孔81の位置が撮像範囲730の中央位置となるように撮像部73の位置を調整することにより、治具70における各部が特定位置関係に調整される。
<1.3 ティーチング作業>
<1.3.1 動作規則の設定>
図8は、ティーチング作業のフローの一例を示す図である。図9は、ノズル3の先端部31の軌跡14を模式的に表現する基板処理装置1の上面図である。図10は、本実施形態における水平方向についての動作規則の一例を示す図である。
ティーチング作業では、まず、治具カバー80を用いた上述の方法にて、治具70における各部が特定位置関係に調整される(ステップST1:治具調整工程)。具体的には、治具70の一方主面に治具カバー80を取り付けた後(カバー取り付け工程)、貫通孔81の位置が撮像範囲730の中央位置となるよう撮像部73の位置が調整される(撮像部位置調整工程)。その後、治具カバー80が治具70から取り外される(カバー取り外し工程)。
そして、特定位置関係に調整された治具70の板状部材71がスピンチャック2によって保持され、治具70が基板処理装置1に装着される(ステップST2:治具装着工程)。
図9に示すように、ノズル3の先端部31の軌跡14は、スピンベース6の上方を水平方向に横切る軌跡である。以下では、ノズル3を軌跡14に沿って位置P0から位置P1付近まで移動させて行うティーチング作業の一例について説明する。ここで、位置P0とは、アーム10が原点位置に配される場合の先端部31の位置である。また、位置P1とは、軌跡14上で中心軸CXと一致する位置である。
その後、装置の操作者が入力部30へパルス情報(すなわち、ステッピングモータ12におけるパルス数)を入力する(ステップST3:入力工程)。より具体的には、操作者は、ノズル3の先端部31が中心軸CXに向いた状態とするための所定のパルス情報(図10に示すパルス数Xa)を入力する。ここで、パルス数とは、アーム10の原点位置(機械上の原点位置)を基準としたモータの回転量に相当する値である。
モータ制御部21は、入力工程で入力された入力情報に基づいてドライバ回路22に対してパルス数に応じた制御信号を出力する。これにより、ステッピングモータ12が所定のパルス数に応じて回転されノズル3が移動される。その結果、ノズル3の先端部31が位置P1の付近に配される(ステップST4:ノズル移動工程)。
ノズル移動工程後に、治具70の撮像部73が、鏡面720を介して先端部31を撮像し、かつ、先端部31の少なくとも一部と目盛750とを直接的に撮像する。(ステップST5:撮像工程)。
図6に示す撮像結果では、ミラー72の鏡面720に映された先端部31の像310の中心位置311が、中心軸CXに対応する撮像範囲730の中心位置731よりも図示左側に距離D1ずれている。これにより、ノズル3の水平方向の位置が把握される。
また、図6に示す撮像結果では、先端部31の下端位置が、固定台75に設けられた目盛750よりも図示上方向に距離D2ずれている。これにより、ノズル3の上下方向の位置が把握される。
制御部20は、撮像工程で取得される撮像結果を基に演算処理を行うことによって、水平方向および鉛直方向についての動作規則を設定する(ステップST6:設定工程)。
まず、水平方向についての動作規則を設定する手順を説明する。撮像範囲730の中心位置731と像310の中心位置311との位置関係が撮像結果から得られるため、この撮像結果を基に、位置P1から位置P2までの軌跡14に沿った先端部31の変位量を算出することができる。したがって、位置P0から位置P1までの先端部31の変位量(一定値)と、測定によって算出される位置P1から位置P2までの先端部31の変位量と、を基に、制御部20は位置P0から位置P2までの先端部31の変位量(図10に示す変位量Fa)を算出することができる。
制御部20(設定部)は、入力部30より入力したパルス数Xaと、これにより変位した先端部31の水平方向の変位量Faと、の値の対を用いて水平方向についての動作規則(図10)を設定する。動作規則が上記変位量と上記指示値との一次関数で表現される場合、図10に示すように、(パルス数,ノズルの変位量)=(0,0),(Xa,Fa)の2点を通過する一次関数が動作規則r1として設定される。
また、この手順とは異なる手順で水平方向についての動作規則を設定してもよい。例えば、ノズル移動工程と撮像工程とを並行して実行することにより、先端部31が中心軸CXの直上に位置する際(すなわち、像310の中心位置311が撮像範囲730の中心位置731と一致する際)のパルス数Xbおよびノズル3の変位量Fbを算出してもよい。この場合、(パルス数,ノズルの変位量)=(0,0),(Xb,Fb)の2点を通過する一次関数が動作規則r1として設定される。
次に、鉛直方向についての動作規則を設定する手順を説明する。先端部31の下端位置と固定台75に設けられた目盛750との位置関係が撮像結果から得られるため、この撮像結果を基に、目盛750の高さ位置から実際のノズルの高さ位置までの上下方向の距離を算出することができる。したがって、昇降機構におけるノズル3の原点位置から目盛750の高さ位置までの上下方向の距離(一定値)と、測定によって算出される目盛750の高さ位置から実際のノズルの高さ位置までの上下方向の距離と、を基に、制御部20は昇降機構におけるノズル3の原点位置から実際のノズル3の高さ位置までの先端部31の変位量を算出することができる。
制御部20(設定部)は、このとき昇降機構に入力されていた指示値と、これにより変位した先端部31の上下方向の変位量と、の値の対を用いて鉛直方向についての動作規則を設定する。鉛直方向についての動作規則も水平方向についての動作規則と同様に一次関数等で表現可能である。
<1.3.2 動作規則の再設定>
以下では、水平方向についての動作規則を再設定する場合におけるティーチング作業の一例について説明する。なお、鉛直方向についての動作規則を再設定する場合の説明は省略するが、この場合も水平方向についての動作規則を再設定する場合と同様である。
図11は、水平方向についての2つの動作規則r1,r2におけるノズルの変位量と制御信号の指示値(パルス数)との対応関係を示す。
モータ制御部21には、過去のティーチング作業によって取得された動作規則r1が基準動作規則として予め登録されている。動作規則r1は、(パルス数,ノズルの変位量)=(0,0),(Xb,Fb)の2点を通過する一次関数として表現される。
もちろん、この動作規則r1が有効な期間については動作規則の再設定を行う必要はない。しかしながら、何等かの原因によって、動作規則r1が有効ではなくなる事態(より具体的には、入力されたパルス数がXbにも関わらずノズルの変位量がFbではないという事態)が生じうる。このように予め登録された動作規則の有効性が低下した場合には、再度のティーチング作業が行われ動作規則が再設定される。
この再設定では、まず、治具調整工程(ステップST1)および治具装着工程(ステップST2)が行われる。その後、操作者からパルス数Xbが入力される(ステップST3:入力工程)。パルス数Xbは、動作規則r1の下で変位量Fb(位置P1)と対応付けられたパルス数である。
これにより、ステッピングモータ12が駆動され、ノズル3が移動される(ステップST4:ノズル移動工程)。動作規則r1が有効であれば、ステップST4により先端部31が位置P1まで変位されるはずである。しかし、以下では、ステップST4により先端部31が位置P1とは異なる位置(変位量Fcの位置)に変位される場合について説明する。
ノズル移動工程後に、治具70の撮像部73が、鏡面720を介して先端部31を撮像する。(ステップST5:撮像工程)。そして、制御部20は、撮像工程で取得される撮像結果を基に演算処理を行うことによって、水平方向についての動作規則を再び設定する(ステップST6:設定工程)。
制御部20(設定部)は、入力部30より入力したパルス数Xbと、これにより変位した先端部31の水平方向の変位量Fcと、の値の対を用いて水平方向についての動作規則r2を再設定する。動作規則r2が上記変位量と上記指示値との一次関数で表現される場合、図11に示すように、(パルス数,ノズルの変位量)=(0,0),(Xb,Fc)の2点を通過する一次関数が動作規則r2として再設定される。
また、この手順とは異なる手順で水平方向についての動作規則を再設定してもよい。例えば、ノズル移動工程と撮像工程とを並行して実行することにより、先端部31が中心軸CXの直上に位置する際(すなわち、像310の中心位置311が撮像範囲730の中心位置731と一致する際)のパルス数Xcおよびノズル3の変位量Fbを算出してもよい。この場合、(パルス数,ノズルの変位量)=(0,0),(Xc,Fb)の2点を通過する一次関数が動作規則r2として再設定される。
このティーチング作業によってモータ制御部21に動作規則r2が登録され、その後は、モータ制御部21が入力される位置情報に対して動作規則r2を適用してパルス信号を生成することが可能となる。例えば、モータ制御部21に対して位置情報として位置P1が指定された場合は、モータ制御部21は当該位置P1を動作規則r2に適用して、従前のパルス数Xbとは異なるパルス数Xcを算出しドライバ回路22に対して付与する。
<1.4 液処理>
図12は、スキャン液処理のフローの一例を示す図である。以下では、ノズル3の先端部31を、基板Wの端部の直上に相当する位置とスピンベース6の中心軸CXの直上に相当する位置P1との間で往復スキャンさせつつ、スピンベース6にて保持回転される基板Wに対して処理液を吐出する場合を例に挙げて説明する。
まず、ノズル3がスピンチャック2の上方から退避したホームポジション23に配置された状態で、図示しない搬送ロボットによって、未処理の基板Wがスピンチャック2に渡される(ステップST11)。
そして、装置の操作者が、種々の処理情報を入力部30に入力する(ステップST12)。該処理情報には、基板Wの回転速度に係る情報、処理液の供給量に係る情報、先端部31の変位量に係る情報、処理時間に係る情報、などが含まれる。
ステップST12では、基板Wの回転速度に係る情報として、例えば、所定の液処理回転速度で等速回転することが入力される。また、処理液の供給量に係る情報として、例えば、所定の供給量が入力される。さらに、先端部31の変位量に係る情報として、例えば、スキャンされる先端部31の位置情報として、基板Wの端部の直上に相当する位置および位置P1の情報が入力される。モータ制御部21は、該位置情報とティーチング作業によって得られた上記動作規則とに基づいてドライバ回路22に対して与えるべきパルス数(具体的には、上記の両位置に相当するパルス数)を算出する。そして、モータ制御部21は、ドライバ回路22に対して該パルス数に応じた制御信号を出力する。
これにより、チャック回転駆動機構4が駆動されて、スピンチャック2に保持された基板Wが所定の液処理回転速度で等速回転される(ステップST13)。また、モータ制御部21は、ステッピングモータ12を駆動してアーム10を揺動させ、回転状態にある基板Wの上方でノズル3を往復スキャンさせる(ステップST14)。その後、制御部20は、バルブ9を開いて、ノズル3の先端部31から処理液を吐出する(ステップST15)。先端部31からは鉛直下向きに吐出された処理液は、基板Wの上面に着液した後、回転の遠心力によって基板Wの上面に沿って拡散する。
本実施形態では、先端部31が基板Wの端部の直上に相当する位置とスピンベース6の中心軸CXの直上に相当する位置P1との間で往復移動されるので、ノズル3から吐出された処理液の基板W上面における着液位置も周端位置から中央位置に至る範囲で変動する。これによって、回転する基板Wの上面の全範囲において処理液による処理が実行される。
処理の開始から所定時間経過すると、制御部20は、バルブ9を閉じて、ノズル3への処理液の供給を停止する(ステップST16)。また、制御部20は、チャック回転駆動機構4の駆動を停止して、スピンチャック2に保持された基板Wの回転を停止させる(ステップST17)。その後、制御部20は、ノズル3がスピンチャック2の上方から退避したホームポジションに配置されたタイミングで、ステッピングモータ12の駆動を停止させる(ステップST18)。これにより、液処理の完了した基板Wが図示しない搬送ロボットによって搬出される(ステップST19)。
<1.5 効果>
治具調整工程において治具70における各部の配置を特定位置関係に調整する。これにより撮像範囲730の中心が中心軸CXと一致するため、中心軸CXに向けて移動されたノズル3と中心軸CXとの位置関係が撮像結果を基に正確に把握される。また、治具調整工程においては、治具70における各部の配置を特定位置関係に調整するための専用器具である治具カバー80が用いられる。このように、専用器具を用いて位置調整をした後データ処理を用いて動作規則を設定するため、操作者ごとの誤差が生じ難く、高精度にティーチング作業を行うことができる。
ティーチング作業では撮像データを用いるため、複数回のティーチング作業における撮像データを保存して活用する(例えば、ノズル3の位置ずれ傾向などを把握する)ことが可能である。
また、治具70は、スピンチャック2にて保持可能な部材であり、極めて簡単な作業で基板処理装置1に対して着脱される。このため、本実施形態の態様では、他の態様(作業者が目視でノズル位置を把握する態様や、基板処理装置1に備え付けの部材をティーチング時には取り外してティーチング後には再び元の箇所に取り付ける態様など)に比べ、作業負担が小さくて済む。
また、上述のように撮像工程で、鏡面720に映る先端部31の像310と、固定台75に描かれた目盛750と、先端部31の下端部とを撮像することにより、水平方向および鉛直方向の両方について一度に動作規則を設定することができる。
また、ティーチング作業の各工程において、ノズル3の先端部31は他の各部と非接触である。このため、本実施形態の態様は、ノズル3に他の部材(例えば、目盛の描かれたスケール部)を接触させてティーチング作業を実行する他の態様に比べ、ノズル3と該部材との間で処理液のパーティクル等が移るリスクやノズル3と該部材とが衝突して破損が生じるリスクが低く、望ましい。
また、鉛直方向に伸びる先端部31が水平方向を撮像方向とする撮像部73によって撮像されるため、撮像により先端部31の位置を正確に把握することができる。
<2 第2実施形態>
図13は、治具70がスピンチャック2に保持された状態における基板処理装置1Aの側面図である。図14は、ノズル3Aの先端部31Aの軌跡14Aを模式的に表現する基板処理装置1の上面図である。図15は、治具70がスピンチャック2に保持された状態における治具70の撮像範囲を示す図である。以下では、第2実施形態の基板処理装置1Aについて説明するが、第1実施形態の基板処理装置1と同一の要素については同一の符号を付し重複説明を省略する。
第1実施形態の基板処理装置1と第2実施形態の基板処理装置1Aとの相違点は、基板処理装置におけるノズルの向きである。具体的には、基板処理装置1のノズル3ではその先端部31が鉛直方向に沿って伸びて設けられていたのに対し、基板処理装置1Aのノズル3Aではその先端部31Aが斜め下方向に沿って伸びて設けられている。以下、この相違点によるティーチング作業の差異について説明する。
第2実施形態のティーチング作業においても、まず、治具調整工程(ステップST1)および治具装着工程(ステップST2)が行われる。また、第2実施形態の治具装着工程では、撮像部73の光軸がノズル3Aの回動軸である支持軸11と中心軸CXとを結んだ直線と平行になり、かつ、撮像部73が固定台75よりも支持軸11側に位置するように、治具70がスピンチャック2に保持される(図14)。
その後、装置の操作者が入力部30へパルス情報(すなわち、ステッピングモータ12におけるパルス数)を入力する(ステップST3:入力工程)。より具体的には、操作者は、ノズル3Aの先端部31Aが中心軸CXに向いた状態とするための所定のパルス情報を入力する。以下では、先端部31Aが正確に中心軸CXを向いた状態のノズル3Aの位置を位置P10と呼ぶ。
モータ制御部21は、入力工程で入力された入力情報に基づいてドライバ回路22に対してパルス数に応じた制御信号を出力する。これにより、ステッピングモータ12が所定のパルス数に応じて回転されノズル3Aが移動される。その結果、ノズル3Aの先端部31Aが中心軸CX付近を向いた状態とされる(ステップST4:ノズル移動工程)。以下では、先端部31Aが中心軸CX付近を向いた状態のノズル3Aの位置(実際の移動後のノズル3Aの位置)を位置P20と呼ぶ。
ノズル移動工程後に、治具70の撮像部73が、先端部31Aの少なくとも一部と目盛750とを直接的に撮像する。(ステップST5:撮像工程)。
上述の通り、第2実施形態では、撮像部73の光軸がノズル3Aの回動軸である支持軸11と中心軸CXとを結んだ直線と平行とされている。このため、ノズル3Aが位置P10に位置すれば、ノズル3Aの先端部31Aの軸を仮想的に延長した仮想線LAが、中心軸CXに対応する撮像範囲730Aの中心位置731を通過する。しかしながら、図15に示す撮像結果では仮想線LAが中心位置731よりも図示左側にずれており、このずれ量を基にノズル3Aの水平方向の位置(実際のノズル3Aの位置P20)が把握される。なお、仮想線LAは、撮像工程で撮像されたノズル3Aの外形から算出される。
また、図15に示す撮像結果では、先端部31Aの下端位置が、固定台75に設けられた目盛750よりも図示上方向に距離D3ずれている。これにより、ノズル3Aの上下方向の位置が把握される。
制御部20は、撮像工程で取得される撮像結果を基に演算処理を行うことによって、水平方向および鉛直方向についての動作規則を設定する(ステップST6:設定工程)。
まず、水平方向についての動作規則を設定する手順を説明する。撮像範囲730Aの中心位置731と仮想線LAとの位置関係が撮像結果から得られるため、この撮像結果を基に、位置P10から位置P20までの軌跡14Aに沿った先端部31Aの変位量を算出することができる。したがって、位置P0から位置P10までの先端部31Aの変位量(一定値)と、測定によって算出される位置P10から位置P20までの先端部31Aの変位量と、を基に、制御部20は位置P0から位置P20までの先端部31Aの変位量を算出することができる。
制御部20(設定部)は、入力部30より入力したパルス数と、位置P0から位置P20までの先端部31Aの変位量と、の値の対を用いて水平方向についての動作規則を設定する。また、この手順とは異なる手順で水平方向についての動作規則を設定してもよい。例えば、ノズル移動工程と撮像工程とを並行して実行することにより、先端部31Aが中心軸CXを向いた位置P10になる際のパルス数およびノズル3Aの変位量を求めてもよい。
鉛直方向についての動作規則の設定の手順、および、動作規則の再設定の手順については、既述の内容を参照して理解容易であるので重複説明を省略する。
第2実施形態のティーチング作業では、治具装着工程において撮像部73の光軸がノズル3Aの回動軸である支持軸11と中心軸CXとを結んだ直線と平行とされていることによって、ノズル3Aの位置把握が容易とされている。なお、治具装着工程において撮像部73の光軸がノズル3Aの回動軸である支持軸11と中心軸CXとを結んだ直線と非平行とされていたとしても、撮像部73の配置を考慮して撮像結果を基に演算を行うことによりノズル3Aの位置を把握することは可能である。
また、ミラー72の鏡面720に先端部31の像310が映る第1実施形態の態様では、先端部31が直接的に撮像範囲730に含まれないとしても、水平方向についてのノズル3のティーチング作業を実行可能である。これに対し、ミラー72の鏡面720に先端部31Aの像が映らない第2実施形態の態様では、先端部31Aが直接的に撮像範囲730Aに含まれることが、ノズル3Aのティーチング作業の前提となる。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の構成に関しては第1実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、第2実施形態においても、治具70および治具カバー80を用いることで高精度にティーチング作業を行うことができる、ティーチング作業の各工程においてノズル3Aの先端部31Aが他の各部と非接触な点で有利である、等の効果が得られる。
<3 変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
上記実施形態では、動作規則が一次関数で表現される場合について説明したが、これに限られるものではなく、動作規則はノズルの変位量とステッピングモータに与える制御信号の指示値(パルス数)との少なくとも1対の対応関係を含むテーブルで表現されても良い。
また、上記実施形態ではノズルを基板Wの端部の直上に相当する位置とスピンベース6の中心軸CXの直上に相当する位置P1との間で往復スキャンさせる態様を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。別の例として、ノズルを別の区間で往復スキャンさせる態様であっても構わない。さらに、別の例として、ノズルを基板W上方の所定位置まで移動させ、該所定位置で固定されたノズルから基板Wに向けて処理液を供給する態様(処理中にノズルをスキャンしない態様)であっても構わない。
また、上記実施形態では、治具70の撮像部73による撮像結果のみを用いてティーチング作業を行う態様について説明したが、これに限られるものではない。基板処理装置が撮像部73とは別にノズルの先端部の位置を把握するための他の撮像部を備え、撮像部73による撮像結果と上記他の撮像部による撮像結果とを用いてティーチング作業を行う態様でも構わない。
また、上記実施形態では、水平方向および鉛直方向について同時にティーチング作業を行う態様について説明したが、例えば、水平方向についてのみティーチング作業を行ってもよい。
また、上記実施形態では、撮像して得られるノズルの先端部の形状を基に先端部の位置を把握する態様について説明したが、これに限られるものではない。例えば、ノズルの先端部に位置決め用のマークを設けておき、撮像して得られる該マークの位置を基に先端部の位置を把握する態様でも構わない。
また、上記実施形態では、ノズル移動部として、ステッピングモータ12を例に挙げて説明したが、他の種類のモータ(例えば、サーボモータなど)も採用しうる。
また、ノズルから処理液を吐出する態様他に、ノズルから処理ガスを吐出させる態様、ノズルから処理液と処理ガスとの混合流体を吐出させる態様など、ノズルから処理流体を吐出する種々の態様を採用しうる。
また、基板処理装置に設けられるノズルの本数は1本に限られず、複数本であっても構わない。また、ノズルの先端部に設けられる吐出口の数は1つに限られず、複数の吐出口が設けられても構わない。
以上、実施形態およびその変形例に係る、ティーチング方法、治具、および、基板処理装置について説明したが、これらは本発明に好ましい実施形態の例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。本発明は、その発明の範囲内において、各実施形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 基板処理装置
2 スピンチャック
3,3A ノズル
12 ステッピングモータ
20 制御部
21 モータ制御部
31,31A 先端部
70 冶具
71 板状部材
72 ミラー
73 撮像部
74 照明部
75 固定台
80 治具カバー
81 貫通孔
720 鏡面
730 撮像範囲
750 目盛
r1,r2 動作規則
W 基板

Claims (13)

  1. ノズルの変位量とノズル移動部に与える制御信号の指示値とを対応させた動作規則に基づいて前記ノズルを移動させつつ前記ノズルの先端部から処理流体を吐出することで基板保持部のベース部の上方で水平保持される基板に処理を行う基板処理装置において、前記動作規則を設定するティーチング方法であって、
    前記基板と略同一サイズであり前記基板保持部によって水平保持可能な板状部材と、前記板状部材の両主面のうち前記基板保持部に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラーと、前記板状部材の前記一方主面に設けられその撮像範囲に前記ミラーの鏡面を含む撮像部と、を有する治具に関して、前記板状部材を前記基板保持部に保持させた場合に前記ベース部の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸を前記ミラーの前記鏡面で仮想的に反射させた後の仮想軸が前記撮像部の光軸と一致するように、前記治具の各部の配置を調整する治具調整工程と、
    前記板状部材を前記基板保持部によって保持する治具装着工程と、
    前記ノズルの先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を入力する入力工程と、
    前記入力工程で入力された入力情報に基づいて前記制御信号を発信して、前記ノズル移動部により前記ノズルを水平方向に沿って移動させるノズル移動工程と、
    前記先端部を前記撮像部によって撮像する撮像工程と、
    前記撮像工程で取得される撮像結果を基に、水平方向についての前記動作規則を設定する設定工程と、
    を備えることを特徴とするティーチング方法。
  2. 請求項1に記載のティーチング方法であって、
    前記先端部は鉛直方向に沿って伸びており、
    前記撮像工程では、前記先端部を前記撮像部によって前記鏡面を介して撮像することを特徴とするティーチング方法。
  3. 請求項1に記載のティーチング方法であって、
    前記先端部は斜め下方向に沿って伸びており、
    前記撮像工程では、前記先端部の少なくとも一部を前記撮像部によって直接的に撮像することを特徴とするティーチング方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のティーチング方法であって、
    前記治具は、水平方向に沿った目盛が描かれたスケール部をさらに有し、
    前記撮像工程では、前記先端部の少なくとも一部と前記目盛とを前記撮像部によって直接的に撮像し、
    前記設定工程では、前記撮像工程で取得される撮像結果を基に、鉛直方向についての前記動作規則も設定することを特徴とするティーチング方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のティーチング方法であって、
    前記治具調整工程は、
    前記治具装着工程において前記中心軸が通過する位置に貫通孔を有する治具カバーを前記治具の前記一方主面に取り付けるカバー取り付け工程と、
    前記カバー取り付け工程の後に、前記貫通孔の位置が前記撮像範囲の中央位置となるように前記撮像部の位置を調整する撮像部位置調整工程と、
    前記治具カバーを前記治具から取り外すカバー取り外し工程と、
    を有することを特徴とするティーチング方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のティーチング方法であって、
    前記各工程において、前記ノズルの前記先端部は他の各部と非接触であることを特徴とするティーチング方法。
  7. 台状のベース部を有し前記ベース部の上方で基板を水平保持する基板保持部を備える基板処理装置において用いられる治具であって、
    前記基板と略同一サイズであり前記基板保持部によって水平保持可能な板状部材と、
    前記板状部材の両主面のうち前記基板保持部に保持された際に上方となる一方主面の中央位置に設けられたミラーと、
    前記板状部材の前記一方主面に設けられ、その撮像範囲に前記ミラーの鏡面を含む撮像部と、
    を有し、
    前記板状部材を前記基板保持部に保持させた場合に、前記ベース部の中心を通り鉛直方向に伸びる中心軸を前記ミラーの前記鏡面で仮想的に反射させた後の仮想軸が、前記撮像部の光軸と一致することを特徴とする治具。
  8. 基板処理装置であって、
    請求項7に記載の治具と、
    前記基板保持部と、
    先端部から処理流体を吐出するノズルと、
    制御信号を受信して、該制御信号に基づき水平方向に沿って前記ノズルを移動させるノズル移動部と、
    前記ノズルの変位量に係る情報が入力される入力部と、
    前記入力部への入力情報に基づいて制御信号を発信して前記ノズル移動部の動作を制御する動作制御部と、
    前記治具によって取得される撮像結果を基に、前記ノズルの変位量と前記制御信号の指示値とを対応させた動作規則を水平方向について設定する設定部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記先端部は鉛直方向に沿って伸びており、
    前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を前記入力部に入力し、この入力に基づいて前記ノズル移動部が前記ノズルを水平方向に沿って移動させた後、前記撮像部が前記鏡面を介して前記先端部を撮像することを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記先端部は斜め下方向に沿って伸びており、
    前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記先端部が前記中心軸に向いた状態とするための前記ノズルの変位量に係る情報を前記入力部に入力し、この入力に基づいて前記ノズル移動部が前記ノズルを水平方向に沿って移動させた後、前記撮像部が前記先端部の少なくとも一部を直接的に撮像することを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記ノズル移動部は、鉛直方向に沿って前記ノズルを移動させることが可能であり、
    前記治具は、水平方向に沿った目盛が描かれたスケール部をさらに有し、
    前記基板保持部が前記治具の前記板状部材を保持した状態で、前記撮像部が前記先端部の少なくとも一部と前記目盛とを直接的に撮像した後、前記設定部はこの撮像結果を基に前記動作規則を鉛直方向についても設定することを特徴とする基板処理装置。
  12. 請求項8ないし請求項11のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記板状部材を前記基板保持部が保持した場合において前記中心軸が通過する位置に貫通孔を有し、前記治具の前記一方主面に取り付け可能な治具カバー、
    を備え、
    前記仮想軸と前記光軸とを一致させる際には、
    前記治具カバーを前記治具の前記一方主面に取り付け、前記貫通孔の位置が前記撮像範囲の中央位置となるように前記撮像部の位置を調整した後、前記治具カバーを前記治具から取り外すことを特徴とする基板処理装置。
  13. 請求項8ないし請求項12のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記動作規則を設定するための各工程において、前記ノズルの前記先端部は他の各部と非接触であることを特徴とする基板処理装置。
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