JP6500522B2 - 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体 - Google Patents

回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体 Download PDF

Info

Publication number
JP6500522B2
JP6500522B2 JP2015051697A JP2015051697A JP6500522B2 JP 6500522 B2 JP6500522 B2 JP 6500522B2 JP 2015051697 A JP2015051697 A JP 2015051697A JP 2015051697 A JP2015051697 A JP 2015051697A JP 6500522 B2 JP6500522 B2 JP 6500522B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
signal
detection
input
circuit device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015051697A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016170136A (ja
JP2016170136A5 (ja
Inventor
青山 孝志
孝志 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2015051697A priority Critical patent/JP6500522B2/ja
Priority to US15/067,350 priority patent/US10031176B2/en
Priority to CN201610147663.5A priority patent/CN105987689B/zh
Publication of JP2016170136A publication Critical patent/JP2016170136A/ja
Publication of JP2016170136A5 publication Critical patent/JP2016170136A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6500522B2 publication Critical patent/JP6500522B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/28Testing of electronic circuits, e.g. by signal tracer
    • G01R31/282Testing of electronic circuits specially adapted for particular applications not provided for elsewhere
    • G01R31/2829Testing of circuits in sensor or actuator systems
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5607Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating tuning forks
    • G01C19/5614Signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5642Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using vibrating bars or beams
    • G01C19/5649Signal processing
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5776Signal processing not specific to any of the devices covered by groups G01C19/5607 - G01C19/5719
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01DMEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G01D3/00Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups
    • G01D3/08Indicating or recording apparatus with provision for the special purposes referred to in the subgroups with provision for safeguarding the apparatus, e.g. against abnormal operation, against breakdown
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/45Differential amplifiers
    • H03F3/45071Differential amplifiers with semiconductor devices only
    • H03F3/45076Differential amplifiers with semiconductor devices only characterised by the way of implementation of the active amplifying circuit in the differential amplifier
    • H03F3/45475Differential amplifiers with semiconductor devices only characterised by the way of implementation of the active amplifying circuit in the differential amplifier using IC blocks as the active amplifying circuit

Description

本発明は、回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体等に関する。
従来より、物理量トランスデューサーからの検出信号に基づいて物理量を検出する回路装置が知られている。ジャイロセンサーを例にとれば、回路装置は物理量として角速度等を検出する。ジャイロセンサーは、例えばデジタルカメラ、スマートフォン等の電子機器や、車、飛行機等の移動体に組み込まれ、検出された角速度等の物理量を用いて、手振れ補正、姿勢制御、GPS自律航法等が行われる。
このようなジャイロセンサーの回路装置においてI/V変換回路(Q/V変換回路)を評価する従来技術が特許文献1に開示されている。
特開2008−298709号公報
この従来技術では、物理量トランスデューサーが接続される検出用端子とは別に、検出回路の初段に設けられるI/V変換回路を評価するための評価用端子を回路装置に設ける。そして、回路装置の外部のテスターから、評価用端子を介して評価用の電圧信号をI/V変換回路に入力して、I/V変換回路の特性の評価を行う。例えばI/V変換回路のゲイン、周波数特性等が適正であるか否かを評価する。
しかしながら、この従来技術の手法は、回路装置の製造時や製造前においてI/V変換回路の特性を評価する手法であり、実動作時における回路装置の自己診断を実現する手法ではない。また、検出回路の中のI/V変換回路だけを個別に評価する手法であり、検出回路の全体を診断する手法ではない。例えばジャイロセンサー等の物理量検出装置が車等に組み込まれた場合には、電源投入ごとに、回路装置の検出回路が正常に動作しているか否かを自己的に診断できることが望まれるが、従来技術の手法では、このような自己診断を実現することができない。
本発明の幾つかの態様によれば、回路装置の検出回路が正常に動作しているか否かを適正に診断できる回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体等を提供できる。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、差動信号を構成する第1及び第2の検出信号が物理量トランスデューサーから入力される検出回路と、前記検出回路の診断回路と、を含み、前記検出回路は、前記第1の検出信号が入力される第1の電荷/電圧変換回路と、前記第2の検出信号が入力される第2の電荷/電圧変換回路と、を含み、前記診断回路は、前記第1の検出信号が入力される前記第1の電荷/電圧変換回路の第1の入力ノードと第1のノードとの間に設けられる第1のキャパシターと、前記第2の検出信号が入力される前記第2の電荷/電圧変換回路の第2の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられ、前記第1のキャパシターとは容量値が異なる第2のキャパシターと、を含み、診断モード時に、前記第1のノードに診断用信号が入力される回路装置に関係する。
本発明の一態様では、検出回路に設けられる第1、第2の電荷/電圧変換回路に対応して、第1、第2のキャパシターが診断回路に設けられる。具体的には、第1のキャパシターは、第1の電荷/電圧変換回路の入力ノードである第1の入力ノードと第1のノードとの間に設けられ、第2のキャパシターは、第2の電荷/電圧変換回路の入力ノードである第2の入力ノードと第1のノードとの間に設けられる。また第2のキャパシターの容量値は第1のキャパシターの容量値と異なっている。そして、第1、第2のキャパシターの他端側である第1のノードに対して、診断モード時に診断用信号が入力される。このようにすることで、診断モード時に、例えば診断用信号に基づく信号(診断用の擬似的な所望信号)を、検出回路に供給できるようになる。これにより、回路装置の検出回路が正常に動作しているか否かを、回路装置の診断モードにおいて適正に診断できるようになり、信頼性等の向上を図れるようになる。
また本発明の一態様では、前記第1の検出信号が入力される第1の端子と、前記第2の検出信号が入力される第2の端子と、を含み、前記診断回路は、前記第1のキャパシターの一端と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第1のスイッチ素子と、前記第2のキャパシターの一端と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第2のスイッチ素子と、前記第1の端子と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第3のスイッチ素子と、前記第2の端子と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第4のスイッチ素子と、を含んでもよい。
このようにすれば、診断用信号に基づく信号については、第1、第2のスイッチ素子を介して第1、第2の電荷/電圧変換回路の第1、第2の入力ノードに対して入力し、物理量トランスデューサーからの第1、第2の検出信号については、第3、第4のスイッチ素子を介して第1、第2の入力ノードに対して入力できるようになる。
また本発明の一態様では、前記診断モード時には、前記第1及び第2のスイッチ素子がオンになり、前記第3及び第4のスイッチ素子がオフになってもよい。
このようにすれば、診断モード時には、第1、第2のスイッチ素子がオンになることで、第1、第2のキャパシターの一端を、第1、第2の入力ノードに対して電気的に接続する一方で、第3、第4のスイッチ素子がオフになることで、第1、第2の検出信号の入力用の第1、第2の端子を、第1、第2の入力ノードから電気的に切断できるようになる。
また本発明の一態様では、前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間においては、前記第1及び第2のスイッチ素子がオフになり、前記第3及び第4のスイッチ素子がオンになってもよい。
このようにすれば、通常動作期間においては、物理量トランスデューサーからの第1、第2の検出信号が、オンなった第3、第4のスイッチ素子を介して検出回路に入力されるようになり、第1、第2の検出信号に基づく検出回路の検出動作が可能になる。
また本発明の一態様では、電源投入後、前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間の前において、前記第1及び第2のスイッチ素子がオンになってもよい。
このようにすれば、例えば回路装置の電源が投入されるごとに、診断用信号に基づく検出回路の診断を実行することが可能になり、信頼性等の向上を図れる。
また本発明の一態様では、スイッチ素子をオン又はオフにする制御を行う制御部を含み、前記診断回路は、前記第1のキャパシターの一端と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第1のスイッチ素子と、前記第2のキャパシターの一端と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第2のスイッチ素子と、を含み、前記制御部は、電源投入後、前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間の前において、前記第1及び第2のスイッチ素子をオンにしてもよい。
このようにすれば、電源投入後、通常動作期間の前において、第1、第2のスイッチ素子がオンになることで、第1、第2のキャパシターの一端が第1、第2の電荷/電圧変換回路の第1、第2の入力ノードに電気的に接続されるようになり、例えば回路装置の電源が投入されるごとに、診断用信号に基づく検出回路の診断を実行できるようになる。
また本発明の一態様では、前記物理量トランスデューサーを駆動する駆動回路を含み、前記診断用信号として、前記駆動回路からの信号に基づく信号が前記第1のノードに入力されてもよい。
このようにすれば、駆動回路からの信号を利用して、診断用信号を第1、第2のキャパシターの他端側の第1のノードに入力し、検出回路の診断を行うことが可能になる。
また本発明の一態様では、前記診断用信号として、前記駆動回路からの信号の電圧レベルを変換した信号が前記第1のノードに入力されてもよい。
このようにすれば、診断用信号の電圧レベルを適正なレベルに変換することが可能になり、例えば検出回路が有する演算増幅器が飽和領域で動作するなどの事態を抑制できる。
また本発明の一態様では、前記検出回路は、前記駆動回路からの同期信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路を含み、前記診断用信号は、前記同期信号と位相が同じ信号あってもよい。
このようにすれば、診断用信号に基づき検出回路に供給された信号(診断用の所望信号)を、同期検波回路による同期検波により抽出して、その検出結果を出力できるようになる。
また本発明の一態様では、前記検出回路は、前記第1及び第2の電荷/電圧変換回路の後段側に設けられ、前記第1及び第2の電荷/電圧変換回路から出力される信号の差動増幅を行う差動増幅回路を含んでもよい。
このようにすれば、第1、第2のキャパシターの容量値差に応じた差動成分を有する信号を、差動増幅回路から出力できるようになる。
また本発明の一態様では、前記診断モードにおける前記検出回路での検出結果を出力してもよい。
このようにすれば、診断モードでの検出回路での検出結果をモニターして、検出回路が正常に動作しているか否かを判断できるようになる。
また本発明の一態様では、前記検出結果を出力するためのレジスター部を含み、前記検出回路は、前記検出回路での検出結果信号をA/D変換するA/D変換回路を含み、前記レジスター部には、前記診断モードでの前記検出結果信号をA/D変換することで得られた診断結果データが、前記検出結果として設定されてもよい。
このようにすれば、診断モードでの検出結果を、デジタルデータの診断結果データとして、レジスター部を介して外部に伝えることが可能になる。
また本発明の他の態様は、上記に記載の回路装置と、前記物理量トランスデューサーと、を含む物理量検出装置に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の他の態様は、上記に記載の回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態の回路装置の基本構成例。 回路装置の詳細な構成例。 回路装置の動作を説明する信号波形図。 回路装置の全体的なシステム構成例。 診断回路の詳細な構成例。 回路装置の動作を説明する動作シーケンス図。 図7(A)、図7(B)は診断モードでの検出結果の出力手法の説明図。 本実施形態の回路装置、電子機器、ジャイロセンサー(物理量検出装置)の構成例。 駆動回路、検出回路の詳細な構成例。 検出回路の更に詳細な構成例。 アナログコモン電圧生成回路の構成例。 図12(A)〜図12(D)は本実施形態の回路装置が組み込まれる移動体、電子機器の例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.回路装置
図1に本実施形態の回路装置の基本的な構成例を示す。本実施形態の回路装置は、検出回路60と診断回路150を含む。
検出回路60には、差動信号を構成する第1、第2の検出信号IQ1、IQ2が物理量トランスデューサー18から入力される。物理量トランスデューサー18は、角速度、加速度、速度等の物理量を電気信号(電荷信号、電流信号等)に変換するデバイス(センサー)である。第1、第2の検出信号IQ1、IQ2は互いに逆相(逆位相)の信号であり、差動信号を構成する。そして検出回路60は、第1、第2の検出信号IQ1、IQ2に基づいて所望信号(角速度信号、加速度信号、速度信号等)を検出する。例えば検出回路60は、第1、第2の検出信号IQ1、IQ2に含まれる不要信号を除去しながら、所望信号を抽出する処理を行う。
検出回路60は、第1の検出信号IQ1が入力されるQ/V変換回路62(第1の電荷/電圧変換回路)と、第2の検出信号IQ2が入力されるQ/V変換回路64(第2の電荷/電圧変換回路)を有する。Q/V変換回路62、64(チャージアンプ)は、物理量トランスデューサー18からの電荷信号(微少電荷信号、微少電流信号)を電圧信号に変換する回路であり、I/V変換回路の一種と考えることもできる。例えばQ/V変換回路62は、微少電荷信号である第1の検出信号IQ1を第1の電圧信号に変換し、Q/V変換回路64は、微少電荷信号である第2の検出信号IQ2を第2の電圧信号に変換する。変換後の第1、第2の電圧信号も互いに逆相の差動信号になる。これらのQ/V変換回路62、64は例えば演算増幅器と帰還キャパシターを含む。またQ/V変換回路62、64は帰還抵抗素子を含んでもよい。
診断回路150は、診断モード(診断期間)において検出回路60(回路装置)を診断(自己診断)するための回路である。例えば診断回路150は、検出回路60を診断するための疑似的な所望信号(疑似角速度信号等)を生成し、検出回路60に供給するための動作を行う。
具体的には図1では、診断回路150は第1、第2のキャパシターC1、C2を有する。第1のキャパシターC1は、第1の検出信号IQ1が入力されるQ/V変換回路62の第1の入力ノードNA1と、第1のノードN1との間に設けられる。第2のキャパシターC2は、第2の検出信号IQ2が入力されるQ/V変換回路64の第2の入力ノードNA2と、第1のノードN1との間に設けられる。第1、第2の入力ノードNA1、NA2は、第1、第2のキャパシターC1、C2の一端側のノードであり、第1のノードN1は、第1、第2のキャパシターC1、C2の他端側のノードである。
そして第2のキャパシターC2の容量値は第1のキャパシターC1の容量値とは異なっている。例えば第1のキャパシターC1の容量値をCとした場合に、第2のキャパシターC2の容量値はC+ΔCとなっている。ここでΔCは正の値の容量値であってもよいし、負の値の容量値であってもよい。容量値Cに対するΔC(ΔCの絶対値)の割合は、例えば5%〜30%程度に設定できる。
そして図1では、診断モード時(診断期間)に、第1のノードN1に診断用信号SFDが入力される。例えば電源投入後、通常動作期間の前において、第1のノードN1に診断用信号SFDが供給されて、検出回路60(回路装置)の診断処理(自己診断)が実行される。この診断用信号SFDは、例えば、回路装置の外部から供給される信号ではなく、回路装置の内部で生成される信号である。例えば後述するように診断用信号SFDは、物理量トランスデューサー18の駆動回路30からの信号に基づき生成される信号である。具体的には駆動回路30が出力する同期信号SYC(参照信号)と位相が同じ(略同一を含む)の信号である。
このように、診断モードにおいて第1のノードN1に診断用信号SFDが入力されることで、Q/V変換回路62は、第1のキャパシターC1とQ/V変換回路62の帰還キャパシターとの第1の容量比に応じた第1の電圧振幅の第1の電圧信号を、出力することになる。またQ/V変換回路64は、第2のキャパシターC2とQ/V変換回路64の帰還キャパシターとの第2の容量比に応じた第2の電圧振幅の第2の電圧信号を、出力することになる。第1、第2のキャパシターC1、C2の容量値は異なっているため、第1、第2の容量比も異なった容量比となる。このため、Q/V変換回路62が出力する第1の電圧信号の第1の電圧振幅と、Q/V変換回路64が出力する第2の電圧信号の第2の電圧振幅も異なった電圧になる。従って、後段の差動増幅回路等で、第1、第2の電圧振幅の電圧差が差動増幅されることで、診断モードにおいて、擬似的な所望信号である診断用の所望信号を検出回路60に供給することが可能になる。そして、この診断用の所望信号に対する検出回路60の検出結果に基づいて、検出回路60が正常に動作しているか否かの診断(自己診断、故障診断)が可能になる。
図2に本実施形態の回路装置の詳細な構成例を示す。なお、本実施形態の回路装置は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
回路装置は、第1の検出信号IQ1が入力される第1の端子PD1と、第2の検出信号IQ2が入力される第2の端子PD2を有する。第1、第2の端子PD1、PD2は、例えば回路装置(IC)のパッドであり、例えば回路装置のI/O領域に設けられる。
制御部140は各種の制御処理を行う。例えば制御部140は検出回路60の制御処理や診断回路150の制御処理を行う。この制御部140は、例えばゲートアレイ等の自動配置配線手法で生成されたロジック回路や、或いはファームウェアー等に基づいて動作するプロセッサー等により実現できる。
レジスター部142は各種の情報が設定されるレジスターを有する。レジスター部142は例えばSRAM等のメモリーやフリップフロップ回路等により実現できる。
診断回路150は、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2を含む。また第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4を含むことができる。これらの第1〜第4のスイッチ素子SW1〜SW4は、例えばMOSトランジスター(例えばNMOS型トランジスター或いはトランスファーゲート)により構成できる。
第1のスイッチ素子SW1は、第1のキャパシターC1の一端と第1の入力ノードNA1との間に設けられる。第2のスイッチ素子SW2は、第2のキャパシターC2の一端と第2の入力ノードNA2との間に設けられる。第1、第2のキャパシターC1、C2の他端側の第1のノードN1には診断用信号SFDが供給される。なお、第1、第2のキャパシターC1、C2と第1、第2の入力ノードNA1、NA2との間に、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2以外の回路素子(抵抗素子等)を設ける変形実施も可能である。
第3のスイッチ素子SW3は、回路装置の第1の端子PD1と第1の入力ノードNA1との間に設けられる。第4のスイッチ素子SW4は、回路装置の第2の端子PD2と第2の入力ノードNA2との間に設けられる。なお第1、第2の端子PD1、PD2と第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4の間に他の回路素子(抵抗素子等)を設ける変形実施も可能である。
図2の回路装置では、診断モード時(診断期間)には、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2がオンになり、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4がオフになる。これにより、第1、第2の端子PD1、PD2側との電気的な接続を、オフになった第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4により遮断しながら、オンになった第1、第2のスイッチ素子SW1、SWを介して、診断用信号SFDを用いた診断用の所望信号(疑似所望信号)を検出回路60に供給できる。
また通常動作期間においては、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2がオフになり、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4がオンになる。ここで通常動作期間は、検出回路60が検出動作を行う期間である。即ち、検出回路60が、第1、第2の検出信号IQ1、IQ2を用いて所望信号(角速度信号、加速度信号、速度信号等)の検出処理を行う期間である。このようにすることで、通常動作期間においては、第1、第2のキャパシターC1、C2側との電気的な接続を、オフになった第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2により遮断しながら、オンになった第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4を介して入力される第1、第2の検出信号IQ1、IQ2を用いた検出処理を実現できる。
更に具体的には、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2は、電源投入後、通常動作期間の前においてオンになる。即ち、電源投入後、通常動作期間の前において、例えば制御部140により、回路装置の動作モードが診断モード(初期診断モード、自己診断モード)に設定される。そして第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2がオンになると共に、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4がオフになり、診断用信号SFDを用いた検出回路60の診断処理が実行される。なお、通常動作期間の開始後、一旦、通常動作を停止し、その停止期間において動作モードを診断モードに設定して、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2をオンにして、診断処理を実行してもよい。
制御部140はスイッチ素子をオン又はオフにするオン・オフ制御を行う。例えば制御部140は、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2や第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4のオン・オフ制御を行う。例えば制御部140は、診断モードでは、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2をオンにして、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4をオフにする制御を行う。具体的には電源投入後、通常動作期間の前において、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2をオンにして、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4をオフにする制御を行う。また制御部140は、検出回路60が所望信号の検出動作を行う通常動作期間においては、第1、第2のスイッチ素子SW1、SW2をオフにして、第3、第4のスイッチ素子SW3、SW4をオンにする制御を行う。
検出回路60は、第1、第2のQ/V変換回路62、64と差動増幅回路70を含む。なお、検出回路60は図2の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
Q/V変換回路62は、演算増幅器OPB1、帰還キャパシターCB1、帰還抵抗素子RB1を含む。演算増幅器OPB1の非反転入力端子はアナログコモン電圧VCM(アナロググランド)に設定される。帰還キャパシターCB1は演算増幅器OPB1の出力端子と反転入力端子との間に設けられる。帰還抵抗素子RB1も演算増幅器OPB1の出力端子と反転入力端子との間に設けられる。帰還抵抗素子RB1は、演算増幅器OPB1の出力信号のDCバイアス点を設定するためのものであり、帰還抵抗素子RB1を省略する構成としてもよい。
Q/V変換回路64は、演算増幅器OPB2、帰還キャパシターCB2、帰還抵抗素子RB2を含む。演算増幅器OPB2の非反転入力端子はアナログコモン電圧VCMに設定される。帰還キャパシターCB2は演算増幅器OPB2の出力端子と反転入力端子との間に設けられる。帰還抵抗素子RB2も演算増幅器OPB2の出力端子と反転入力端子との間に設けられる。帰還抵抗素子RB2は、演算増幅器OPB2の出力信号のDCバイアス点を設定するためのものであり、帰還抵抗素子RB2を省略する構成としてもよい。
Q/V変換回路62、64は、物理量トランスデューサー18からの検出信号IQ1、IQ2である電荷信号の電荷を、帰還キャパシターCB1、CB2に蓄積することで、電荷信号を電圧信号に変換する。Q/V変換回路62、64は、ローパスフィルター特性を有し、例えば、そのカットオフ周波数が、物理量トランスデューサー18の駆動周波数(共振周波数)よりも十分に低くなるように、帰還キャパシターCB1、CB2の容量値等が設定される。
差動増幅回路70はQ/V変換回路62、64の後段側に設けられる。そして差動増幅回路70は、Q/V変換回路62、64から出力される信号QB1、QB2の差動増幅を行い、信号QC1、QC2を出力する。例えば差動増幅回路70は、信号QB1、QB2の差動成分(差分)を増幅する差動増幅を行い、差動信号である信号QC1、QC2を出力する。このような差動増幅を行うことで、所望信号と位相が同相となる不要信号を除去できる。
図3は本実施形態の回路装置の動作を説明するための信号波形図である。図3では、電圧振幅がVBである診断用信号SFDが、図2の第1のノードN1に入力される。すると、Q/V変換回路62は、電圧振幅がVB1である信号QB1を出力し、Q/V変換回路64は、電圧振幅がVB2である信号QB2を出力する。なお図3では、診断用信号SFDは矩形波となっているが、正弦波等の周期信号であってもよい。
例えば、帰還キャパシターCB1とCB2の容量値は等しく、キャパシターC2の容量値はキャパシターC1の容量値よりも大きい。キャパシターCB1、CB2の容量値は例えば0.5pF〜1.5pF程度であり、キャパシターC1の容量値Cは例えば250fF〜750fF程度である。キャパシターC1とC2の容量値の差ΔCは例えば50fF〜150fF程度である。なお、C1、C2、CB1、CB2は例えばポリシリコンによるキャパシター(ポリ2層キャパシター)やMIM(Metal-Insulator-Metal)によるキャパシターなどにより実現できる。
このように、キャパシターC1に比べて、キャパシターC2の方が容量値が大きい場合には、図3に示すように、Q/V変換回路62、64は、VB1<VB2の関係が成り立つ信号QB1、QB2を出力する。具体的には、Q/V変換回路62、64は反転アンプである。従って図3に示すように、診断用信号SFDが正極性である場合には、Q/V変換回路62、64は、アナログコモン電圧VCMを基準(中心)として負極性となり、且つ、電圧振幅についてVB1<VB2の関係が成り立つ信号QB1、QB2を出力する。
即ち、Q/V変換回路62、64の演算増幅器OPB1、OPB2による仮想接地(バーチャルショート)により、入力ノードNA1、NA2の電位は共にアナログコモン電圧VCMに設定される。そして、キャパシターC1に比べて、キャパシターC2の方が容量値が大きいため、電圧振幅がVBである診断用信号SFDがキャパシターC1、C2の他端に印加された場合に、キャパシターC1の蓄積電荷量よりもキャパシターC2の蓄積電荷量の方が大きくなる。そして、Q/V変換回路62、64の帰還キャパシターCB1、CB2の容量値は等しいため、信号QB1、QB2の電圧振幅については、VB1<VB2の関係が成り立つ。即ち、信号QB1の電圧振幅VB1は、キャパシターC1と帰還キャパシターCB1の容量比(C1/CB1)に応じた振幅に設定され、信号QB2の電圧振幅VB2は、キャパシターC2と帰還キャパシターCB2の容量比(C2/CB2)に応じた振幅に設定される。そして、C1に比べてC2の方が容量値が大きいため、VB1<VB2の関係が成り立つ。
差動増幅回路70は、信号QB1、QB2の差動成分を増幅する。従って、図3に示すように、信号QB1、QB2の差分がゲイン倍され且つ反転された信号が、差動の信号QC1、QC2として出力される。例えば差動増幅回路70の差動増幅のゲインをGCとした場合に、信号QC1と信号QC2との間の差分電圧はVDF=GC×(VB2−VB1)と表すことができる。
このように、キャパシターC1の他端側のノードN1に診断用信号SFDを入力することで、信号QC1、QC2に示すような診断用の所望信号(疑似所望信号)を検出回路60に供給できる。そして検出回路60がこの診断用の所望信号の検出動作を行い、その検出結果をモニターすることで、検出回路60が正常に動作している否かの診断(自己診断、故障診断)が可能になる。具体的には、図3の信号QC1、QC2の差分電圧VDFを検出することで、検出回路60の診断が可能になる。
例えば、キャパシターC1、C2、CB1、CB2の容量値や診断用信号SFDの電圧振幅は既知であるため、信号QC1、QC2の差分電圧VDFも既知となる。従って、差分電圧VDFに対応する検出回路60の検出結果が、期待値の範囲内であれば、検出回路60が正常に動作していると診断できる。具体的には、例えば後述する同期検波回路81により、不要信号を除去しながら、診断用の所望信号(QC1、QC2)を検出する同期検波が行われる。即ち、同期検波を行うことで、同期信号と位相が異なる不要信号(例えば90度位相がずれた不要信号)が除去される一方で、同期信号と位相が同じ診断用の所望信号が抽出されるようになる。つまり、周波数スペクトルにおいてDC等の周波数帯域に診断用の所望信号の成分が現れるようになる。従って、この診断用の所望信号のDC成分の値(DC電圧値やDC電圧のA/D変換値)が期待値の範囲内であれば、検出回路60が正常に動作していると診断できる。
図4は本実施形態の回路装置の全体的なシステム構成例である。図4の回路装置では、検出回路60、制御部140、レジスター部142、診断回路150の構成に加えて、駆動回路30が更に設けられている。
駆動回路30は、物理量トランスデューサー18を駆動する。例えば物理量トランスデューサー18からのフィードバック信号DIを受け、フィードバック信号DIに対応する駆動信号DQを出力することで、物理量トランスデューサー18を駆動する。例えば物理量トランスデューサー18からの第1、第2の検出信号IQ1、IQ2は端子PD1、PD2(パッド)を介して回路装置の検出回路60に入力される。また物理量トランスデューサー18からのフィードバック信号DIは端子PD3(パッド)を介して回路装置の駆動回路30に入力され、駆動回路30は端子PD4(パッド)を介して駆動信号DQを物理量トランスデューサー18に出力する。
検出回路60は、Q/V変換回路62、64や差動増幅回路70等を有する増幅回路61と、同期検波回路81と、A/D変換回路100と、DSP部110(デジタル信号処理部)を含む。これらの各回路の詳細については後述する。なお検出回路60は図4の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。例えばA/D変換回路100やDSP部110を設けずに、アナログの検出結果を出力するタイプの検出回路60であってもよい。
図4では、同期検波回路81は、駆動回路30からの同期信号SYCに基づいて同期検波を行う。即ち増幅回路61の出力信号に対して同期信号SYCに基づく同期検波を行い、不要信号を除去しながら、所望信号を抽出する同期検波を行う。そして、診断回路150のキャパシターC1、C2の他端側のノードN1には、駆動回路30からの信号DSFDに基づく信号SFDが入力される。例えば図2の信号SFDは、駆動回路30からの信号DSFDそのもの、或いは信号DSFDの電圧レベルを変換した信号である。
具体的には、駆動回路30は、同期信号SYCと位相が同じ(略同一を含む)である信号DSFDを診断回路150に供給する。例えば図3において診断用信号SFDと同期信号SYCは同じ位相で同じ周波数の信号である。診断用信号SFDと同じ位相の同期信号SYCを用いて、信号QC1、QC2(或いはQC1、QC2をゲイン増幅した信号)を同期検波すれば、その差分電圧VDFに対応する検出結果(DC電圧)を得ることができる。そして、この検出結果と期待値とを比較すること、検出回路60の診断が可能になる。
図5に診断回路150の詳細な構成例を示す。図5では図2の構成に加えて、スイッチ素子SW5、SW6、抵抗素子RA1、RA2が更に設けられている。スイッチ素子SW6の一端には、図4に示すように駆動回路30からの信号DSFDが入力される。信号DSFDは同期信号SYCと同じ位相の信号であり、例えば矩形波の信号である。
スイッチ素子SW6の他端とVSS(GND)との間には、直列接続された抵抗素子RA1、RA2が設けられる。抵抗素子RA1、RA2は、駆動回路30からの信号である信号DSFDの電圧レベルを変換するためのものである。即ち、信号DSFDの電圧レベルは、抵抗素子RA1、RA2の抵抗値で決まる電圧分割比(RA1/(RA1+RA2))で電圧分割され、電圧分割後の信号が抵抗素子RA1、RA2の接続ノードN2に生成される。接続ノードN2はスイッチ素子SW5を介してノードN1と接続される。例えば信号DSFDの電圧レベルは、抵抗素子RA1、RA2により例えば1/2〜1/8程度(望ましくは1/4程度)に電圧分割されて、信号SFDが生成される。信号DSFDは例えば電圧振幅が例えば2.0〜2.8V程度の電圧信号である。同期信号SYCは例えば2.9〜3.7V程度の電圧信号である。
診断モードでは、スイッチ素子SW3、SW4がオフになると共に、スイッチ素子SW1、SW2、SW5、SW6がオンになる。これにより駆動回路30からの信号DSFDの電圧レベルを変換した信号(例えば1/2〜1/8程度に電圧分割した信号)が、診断用信号SFDとしてキャパシターC1、C2の他端のノードN1に入力されるようになる。
図4に示すように検出回路60には増幅回路61が設けられており、増幅回路61の各回路(Q/V変換回路、差動増幅回路等)は演算増幅器により構成される。このため駆動回路30からの信号DSFDを、そのままキャパシターC1、C2の他端のノードN1に入力すると、これらの演算増幅器動作が飽和してしまうおそれがある。即ち演算増幅器の出力電圧が電源電圧付近まで達する飽和領域での動作になってしまう。
この点、図5では、診断回路の抵抗素子RA1、RA2(広義には電圧分割回路)により、信号DSFDの電圧レベルを変換することで、キャパシターのC1、C2の他端のノードN1に入力される診断用信号SFDの電圧振幅を小さくできる。従って、上記のように演算増幅器が飽和領域で動作してしまう事態を解消できるようになる。なお図5では、抵抗素子RA1、RA2を用いた電圧分割手法で信号DSFDの電圧レベルを変換しているが、本実施形態の電圧レベル変換手法はこれに限定されず、種々の変形実施が可能である。
図6は本実施形態の回路装置の動作を説明する動作シーケンス図である。図6に示すように、回路装置に電源が投入されて、電源がオンになった後、回路装置が診断モードに設定されて、初期診断が行われる。即ち、検出回路60が正常に動作しているか否かを検証する診断が行われる。この初期診断(診断モード)時には、診断回路150のスイッチ素子SW1、SW2、SW5、SW6はオンになる一方で、スイッチ素子SW3、SW4はオフになる。これにより物理量トランスデューサー18からの検出信号IQ1、IQ2の入力は電気的に遮断され、駆動回路30からの信号DSFDを電圧レベル変換した信号が、診断用信号SFDとして、キャパシターC1、C2の他端のノードN1に入力されるようになる。これにより、図3で説明したように、診断用の擬似的な所望信号を検出回路60に供給して、検出回路60の各回路が正常に動作しているか否かを診断できるようになる。
一方、このような初期診断が終了して、所望信号を検出する通常動作期間になると、スイッチ素子SW3、SW4はオンになる一方で、スイッチ素子SW1、SW2、SW5、SW6がオフになる。これにより物理量トランスデューサー18からの検出信号IQ1、IQ2が検出回路60に入力されて、所望信号の検出処理が行われる。この際、スイッチ素子SW1、SW2等がオフになることで、例えば駆動回路30からの信号DSFDに基づくノイズ等が、検出回路60の入力ノードNA1、NA2に伝達してしまうなどの事態を抑制できる。
このように図6では、電源投入後、通常動作期間の前において、診断モードに設定される。この診断モードの設定は、例えば回路装置の外部のコントローラー等が診断モード(初期診断)を開始するためのコマンドを発行し、このコマンドが回路装置のインターフェースを介して受け付けられることで実現される。或いは、電源投入後に、自動的に回路装置の動作モードを診断モードに設定するようにしてもよい。
図6に示すように、初期診断の期間においては、スイッチ素子SW1、SW2、SW5、SW6がオンになることで、キャパシターC1、C2の他端のノードN1に信号SFDが入力されて、検出回路60の自己診断を実現できる。一方、通常動作期間になると、スイッチ素子SW1、SW2、SW5、SW6がオフになると共に、スイッチ素子SW3、SW4がオンになる。これにより、物理量トランスデューサー18からの検出信号IQ1、IQ2が入力されて、検出回路60による所望信号の検出動作が可能になる。また、通常動作期間においても、後述するように、検出回路60が正常に動作しているか否かを常時確認するための常時診断が行われている。
なお図6では、電源投入後、通常動作期間の前において、診断モードに設定する場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば通常動作の開始後に、一旦、通常動作を停止し、例えば回路装置の外部のコントローラーからのコマンドの発行等に基づいて、回路装置の診断処理を行ってもよい。そして、診断処理の終了後に、通常動作を再開すればよい。
図7(A)、図7(B)は、診断モードにおける検出結果の出力手法について説明する図である。本実施形態では、回路装置は、診断モードにおける検出回路60での検出結果を出力して、外部のコントローラー等に伝える。
例えば図7(A)では、図3で説明した診断用所望信号の検出結果がA/D変換され、診断モードでの検出結果として出力される。
具体的には、回路装置は、検出結果を出力するためのレジスター部142を含む。外部のコントローラー等は、回路装置のインターフェースを介して、このレジスター部142にアクセスできる。そして検出回路60は、検出回路60での検出結果信号をA/D変換するA/D変換回路100を含む。検出結果信号は例えば図4の同期検波回路81の同期検波により得られた所望信号の検波信号である。
そしてレジスター部142には、診断モードでの検出結果信号をA/D変換することで得られた診断結果データが、検出結果として設定される。例えば診断用の所望信号(疑似所望信号)を同期検波することで得られた検波信号が、A/D変換回路100によりA/D変換される。そして、A/D変換値に対して、DSP部110によりデジタル信号処理(フィルター処理、補正処理等)が施される。これにより得られた診断結果データが、レジスター部142に設定される。そして外部のコントローラー等が、レジスター部142にアクセスして、この診断結果データを読み出すことで、診断モードにおける検出回路60での検出結果が外部に出力されるようになる。なお、レジスター部142に設定される診断結果データは、診断モードでの検波信号のA/D変換値そのものであってもよい。或いは、検波信号のA/D変換値が、期待値の範囲内にあるか否かの判定を制御部140が行い、その判定結果を診断結果データとしてレジスター部142に設定してもよい。
診断モードにおける検出結果の出力手法としては種々の手法を想定できる。例えば図7(B)はアナログ回路を用いた検出結果の出力手法の例である。
図7(B)では、診断用の所望信号の検波信号SDIGが、コンパレーターCP1の反転入力端子とコンパレーターCP2の非反転入力端子に入力される。コンパレーターCP1の非反転入力端子には、高電位側の閾値電圧VTHが入力され、コンパレーターCP2の反転入力端子には、低電位側の閾値電圧VTLが入力される。ここでVTH>VTLの関係が成り立っている。そして、コンパレーターCP1の出力信号とコンパレーターCP2の出力信号がNAND回路NAに入力され、検出結果信号DDETが出力される。
この図7(B)の回路を用いることで、診断用の所望信号の検波信号SDIGの電圧レベルが、閾値電圧VTHとVTLの間の電圧範囲内(期待値の電圧範囲内)にあるか否かを判定できる。
例えば検波信号SDIGの電圧レベルが、VTHとVTLの間の電圧範囲内にある場合には、検出結果信号DDETがローレベルになり、検出回路60が正常に動作していると判定される。
一方、検波信号SDIGの電圧レベルが、VTHとVTLの間の電圧範囲外にある場合には、検出結果信号DDETがハイレベルになり、検出回路60が正常に動作していないと判定される。即ち、故障が発生していると判定される。
この検出結果信号DDETは、診断モードにおける検出結果として、回路装置の端子から出力され、外部のコントローラー等は、この検出結果信号DDETをモニターすることで、回路装置の検出回路60が正常に動作しているか否かを判断できる。なお、図7(B)のような判定処理を行わずに、検出結果としてアナログのDC電圧(SDIGの電圧)をそのまま出力するようにしてもよい。
以上のように本実施形態の回路装置によれば、異なる容量値のキャパシターC1、C2を有する診断回路150を設け、診断モードにおいて、このキャパシターC1、C2の他端側のノードN1に診断用信号SFDを入力することで、検出回路60に対して擬似的な診断用の所望信号を供給している。そして、診断モードでの検出回路60での検出結果をモニターすることで、検出回路60が正常か否かを判断する。このようにすることで、電源投入後の回路装置の実動作時において、検出回路60を診断することが可能になり、信頼性の向上等を図れるようになる。
例えば前述した従来技術の手法では、製造時や製造前での検出回路60の性能を評価することは可能であるが、回路装置の実動作時での検出回路60の診断(自己診断)を行うことはできない。即ち、従来技術の手法では、電子機器や移動体などの製品に回路装置が組み込まれた状態での検出回路60の診断処理を実現することはできない。このため、回路装置が製品に組み込まれて、実動作を続けるうちに故障が発生した場合や、性能が劣化した場合に、これに対応することができない。
これに対して本実施形態の手法によれば、電源投入後の回路装置の実動作時での検出回路60の診断を実現でき、回路装置が製品に組み込まれた状態での診断処理を実現できる。従って、回路装置が製品に組み込まれて、実動作を続けるうちに故障が発生した場合や、性能が劣化した場合に、これを診断モードにおいて検出し、外部のコントローラー等に知らせることが可能になる。従って、従来技術の手法に比べて、信頼性等を大幅に向上できる。
また本実施形態では図6に示すように、回路装置に電源が投入されるごとに、初期診断期間において、診断回路150を用いた自己診断が実施される。従って、例えば製造時に1回だけ診断する手法に比べて、経時変化による故障や性能劣化に対する信頼性を向上できる。
また本実施形態では、Q/V変換回路62、64が帰還キャパシターCB1、CB2を有することに着目して、容量値が異なるキャパシターC1、C2を診断回路150に設け、これらのキャパシターの容量比を利用して、診断用の所望信号を生成している。このようにすれば、帰還キャパシターCB1、CB2の存在を有効活用して、診断用の所望信号を生成でき、簡素な構成の診断回路150で検出回路60の診断を実現できるようになる。
また本実施形態では、図2に示すように検出信号IQ1、IQ2の信号経路にスイッチ素子SW3、SW4を設けている。例えば前述の従来技術で指摘されるように、検出信号IQ1、IQ2の信号経路に他の回路素子を介在させることは、実動作時での回路装置の検出性能の劣化を招くおそれがあり、望ましくない。
この点、本実施形態では、例えば車載用の回路装置等において強く要求される信頼性を重視し、端子PD1、PD2と入力ノードNA1、NA2との間にスイッチ素子SW3、SW4を設けている。こうすることで、診断モードにおいてはスイッチ素子SW3、SW4をオフにして、物理量トランスデューサー18側との電気的接続を遮断しながら、オンになったスイッチ素子SW1、SW2を介して、診断用の所望信号を検出回路60に供給できる。そして、通常動作モードにおいては、スイッチ素子SW3、SW4をオンにして、物理量トランスデューサー18からの検出信号IQ1、IQ2を検出回路60に入力することで、通常動作における所望信号の検出が可能になる。
また本実施形態では、キャパシターC1、C2の他端に入力する診断用の信号SFDを、駆動回路30からの信号に基づき生成しているため、外部から診断用の信号を入力することなく、自立的に検出回路60を自己診断することが可能になる。また診断モードでは、診断用の信号SFDをキャパシターC1、C2の他端に入力するだけで、診断用の所望信号が生成されるため、診断モードでの処理も簡素化できる。特に、駆動回路30からの信号として、同期信号SYCと同じ位相の信号DSFDを用いれば、同期検波により除去されずに検波できる診断用の所望信号を生成できるようになり、同期検波回路81を有する検出回路60に最適な診断処理を実現できる。
2.電子機器、ジャイロセンサー、回路装置の詳細な構成
図8に、本実施形態の回路装置20、この回路装置20を含むジャイロセンサー510(広義には物理量検出装置)、このジャイロセンサー510を含む電子機器500の詳細な構成例を示す。
なお回路装置20、電子機器500、ジャイロセンサー510は図8の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。また本実施形態の電子機器500としては、デジタルカメラ、ビデオカメラ、スマートフォン、携帯電話機、カーナビゲーションシステム、ロボット、生体情報検出装置、ゲーム機、時計、健康器具、或いは携帯型情報端末等の種々の機器を想定できる。また以下では、物理量トランスデューサーが圧電型の振動片(振動ジャイロ)であり、センサーがジャイロセンサーである場合を例にとり説明するが、本発明はこれに限定されない。例えばシリコン基板などから形成された静電容量検出方式の振動ジャイロや、角速度情報と等価な物理量や角速度情報以外の物理量を検出する物理量トランスデューサー等にも本発明は適用可能である。
電子機器500は、ジャイロセンサー510と処理部520を含む。またメモリー530、操作部540、表示部550を含むことができる。CPU、MPU等で実現される処理部520(コントローラー)は、ジャイロセンサー510等の制御や電子機器500の全体制御を行う。また処理部520は、ジャイロセンサー510により検出された角速度情報(広義には物理量)に基づいて処理を行う。例えば角速度情報に基づいて、手ぶれ補正、姿勢制御、GPS自律航法などのための処理を行う。メモリー530(ROM、RAM等)は、制御プログラムや各種データを記憶したり、ワーク領域やデータ格納領域として機能する。操作部540はユーザーが電子機器500を操作するためのものであり、表示部550は種々の情報をユーザーに表示する。
ジャイロセンサー510(物理量検出装置)は、振動片10と回路装置20を含む。振動片10(広義には物理量トランスデューサー)は、水晶などの圧電材料の薄板から形成される圧電型振動片である。具体的には、振動片10は、Zカットの水晶基板により形成されたダブルT字型の振動片である。
回路装置20は、駆動回路30、検出回路60、制御部140、レジスター部142、診断回路150を含む。なお、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
駆動回路30は、駆動信号DQを出力して振動片10を駆動する。例えば振動片10からフィードバック信号DIを受け、これに対応する駆動信号DQを出力することで、振動片10を励振させる。検出回路60は、駆動信号DQにより駆動される振動片10から検出信号IQ1、IQ2(検出電流、電荷)を受け、検出信号IQ1、IQ2から、振動片10に印加された物理量に応じた所望信号(コリオリ力信号)を検出(抽出)する。
振動片10は、基部1と、連結腕2、3と、駆動腕4、5、6、7と、検出腕8、9を有する。矩形状の基部1に対して+Y軸方向、−Y軸方向に検出腕8、9が延出している。また基部1に対して−X軸方向、+X軸方向に連結腕2、3が延出している。そして連結腕2に対して+Y軸方向、−Y軸方向に駆動腕4、5が延出しており、連結腕3に対して+Y軸方向、−Y軸方向に駆動腕6、7が延出している。なおX軸、Y軸、Z軸は水晶の軸を示すものであり、各々、電気軸、機械軸、光学軸とも呼ばれる。
駆動回路30からの駆動信号DQは、駆動腕4、5の上面に設けられた駆動電極と、駆動腕6、7の側面に設けられた駆動電極に入力される。また駆動腕4、5の側面に設けられた駆動電極と、駆動腕6、7の上面に設けられた駆動電極からの信号が、フィードバック信号DIとして駆動回路30に入力される。また検出腕8、9の上面に設けられた検出電極からの信号が、検出信号IQ1、IQ2として検出回路60に入力される。なお検出腕8、9の側面に設けられたコモン電極は例えば接地される。
駆動回路30により交流の駆動信号DQが印加されると、駆動腕4、5、6、7は、逆圧電効果により矢印Aに示すような屈曲振動(励振振動)を行う。即ち、駆動腕4、6の先端が互いに接近と離間を繰り返し、駆動腕5、7の先端も互いに接近と離間を繰り返す屈曲振動を行う。このとき駆動腕4、5と駆動腕6、7とが、基部1の重心位置を通るY軸に対して線対称の振動を行っているので、基部1、連結腕2、3、検出腕8、9はほとんど振動しない。
この状態で、振動片10に対してZ軸を回転軸とした角速度が加わると(振動片10がZ軸回りで回転すると)、コリオリ力により駆動腕4、5、6、7は矢印Bに示すように振動する。即ち、矢印Aの方向とZ軸の方向とに直交する矢印Bの方向のコリオリ力が、駆動腕4、5、6、7に働くことで、矢印Bの方向の振動成分が発生する。この矢印Bの振動が連結腕2、3を介して基部1に伝わり、検出腕8、9が矢印Cの方向で屈曲振動を行う。この検出腕8、9の屈曲振動による圧電効果で発生した電荷信号が、検出信号IQ1、IQ2として検出回路60に入力される。ここで、駆動腕4、5、6、7の矢印Bの振動は、基部1の重心位置に対して周方向の振動であり、検出腕8、9の振動は、矢印Bとは周方向で反対向きの矢印Cの方向での振動である。このため、検出信号IQ1、IQ2は、駆動信号DQに対して位相が90度だけずれた信号になる。
例えば、Z軸回りでの振動片10(ジャイロセンサー)の角速度をωとし、質量をmとし、振動速度をvとすると、コリオリ力はFc=2m・v・ωと表される。従って検出回路60が、コリオリ力に応じた信号である所望信号を検出することで、角速度ωを求めることができる。そして求められた角速度ωを用いることで、処理部520は、手振れ補正、姿勢制御、或いはGPS自律航法等のための種々の処理を行うことができる。
なお図8では、振動片10がダブルT字型である場合の例を示しているが、本実施形態の振動片10はこのような構造に限定されない。例えば音叉型、H型等であってもよい。また振動片10の圧電材料は、水晶以外のセラミックスやシリコン等の材料であってもよい。
図9に回路装置の駆動回路30、検出回路60の詳細な構成例を示す。
駆動回路30は、振動片10からのフィードバック信号DIが入力される増幅回路32と、自動ゲイン制御を行うゲイン制御回路40と、駆動信号DQを振動片10に出力する駆動信号出力回路50を含む。また同期信号SYCを検出回路60に出力する同期信号出力回路52を含む。なお、駆動回路30の構成は図9に限定されず、これらの構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
増幅回路32(I/V変換回路)は、振動片10からのフィードバック信号DIを増幅する。例えば振動片10からの電流の信号DIを電圧の信号DVに変換して出力する。この増幅回路32は、演算増幅器、帰還抵抗素子、帰還キャパシターなどにより実現できる。
駆動信号出力回路50は、増幅回路32による増幅後の信号DVに基づいて、駆動信号DQを出力する。例えば駆動信号出力回路50が、矩形波(又は正弦波)の駆動信号を出力する場合には、駆動信号出力回路50はコンパレーター等により実現できる。
ゲイン制御回路40(AGC)は、駆動信号出力回路50に制御電圧DSを出力して、駆動信号DQの振幅を制御する。具体的には、ゲイン制御回路40は、信号DVを監視して、発振ループのゲインを制御する。例えば駆動回路30では、ジャイロセンサーの感度を一定に保つために、振動片10(駆動用振動片)に供給する駆動電圧の振幅を一定に保つ必要がある。このため、駆動振動系の発振ループ内に、ゲインを自動調整するためのゲイン制御回路40が設けられる。ゲイン制御回路40は、振動片10からのフィードバック信号DIの振幅(振動片の振動速度v)が一定になるように、ゲインを可変に自動調整する。このゲイン制御回路40は、増幅回路32の出力信号DVを全波整流する全波整流器や、全波整流器の出力信号の積分処理を行う積分器などにより実現できる。
同期信号出力回路52は、増幅回路32による増幅後の信号DVを受け、同期信号SYC(参照信号)を検出回路60に出力する。この同期信号出力回路52は、正弦波(交流)の信号DVの2値化処理を行って矩形波の同期信号SYCを生成するコンパレーターや、同期信号SYCの位相調整を行う位相調整回路(移相器)などにより実現できる。
また同期信号出力回路52は信号DSFDを診断回路150に出力する。信号DSFDは、同期信号SYCと位相が同じ信号であり、例えば正弦波の信号DVの2値化処理を行うコンパレーターなどにより生成される。なお、同期信号SYCそのものを信号DSFDとして診断回路150に出力してもよい。
検出回路60は、増幅回路61、同期検波回路81、フィルター部90、A/D変換回路100、DSP部110を含む。増幅回路61は、振動片10からの第1、第2の検出信号IQ1、IQ2を受けて、電荷−電圧変換や差動の信号増幅やゲイン調整などを行う。同期検波回路81は、駆動回路30からの同期信号SYCに基づいて同期検波を行う。フィルター部90(ローパスフィルター)は、A/D変換回路100の前置きフィルターとして機能する。またフィルター部90は、同期検波によっては除去しきれなかった不要信号を減衰する回路としても機能する。A/D変換回路100は、同期検波後の信号のA/D変換を行う。DSP部110はA/D変換回路100からのデジタル信号に対してデジタルフィルター処理やデジタル補正処理などのデジタル信号処理を行う。
なお、例えば振動片10からの電荷信号(電流信号)である検出信号IQ1、IQ2は、電圧信号である駆動信号DQに対して位相が90度遅れる。また増幅回路61のQ/V変換回路等において位相が90度遅れる。このため、増幅回路61の出力信号は駆動信号DQに対して位相が180度遅れる。従って、例えば駆動信号DQ(DV)と同相の同期信号SYCを用いて同期検波することで、駆動信号DQに対して位相が90度遅れた不要信号等を除去できるようになる。
制御部140は、回路装置20の制御処理を行う。この制御部140は、ロジック回路(ゲートアレイ等)やプロセッサー等により実現できる。回路装置20での各種のスイッチ制御やモード設定等はこの制御部140により行われる。
なお図9には、検出した角速度をデジタルデータで出力するデジタルジャイロの回路装置の構成例を示したが、本実施形態はこれに限定されず、検出した角速度をアナログ電圧(DC電圧)で出力するアナログジャイロの回路装置の構成であってもよい。
3.検出回路の詳細な回路構成例
図10に検出回路60の更に詳細な構成例を示す。なお、検出回路60は図10の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
診断回路150、Q/V変換回路62、64の構成は、図2等で説明した通りであるため、説明を省略する。
差動増幅回路70は、第1のアンプAMC1と第2のアンプAMC2を含む。第1のアンプAMC1は、差動入力・シングルエンド出力のアンプである。第2のアンプAMC2も、差動入力・シングルエンド出力のアンプである。
第1のアンプAMC1は、第1の演算増幅器OPC1と第1〜第4の抵抗素子RC1〜RC4を有する。
第1の抵抗素子RC1は、第1のアンプAMC1の反転入力端子TM1(ノードNB1)と、第1の演算増幅器OPC1の反転入力端子(ノードNC3)との間に設けられる。第2の抵抗素子RC2は、第1の演算増幅器OPC1の反転入力端子と、第1の演算増幅器OPC1の出力端子(第1のアンプAMC1の出力端子。ノードNC1)との間に設けられる。即ち、第1、第2の抵抗素子RC1、RC2は、第1のアンプAMC1の反転入力端子TM1と第1の演算増幅器OPC1の出力端子(NC1)との間に直列接続される。第1のアンプAMC1の反転入力端子TM1(−)には、前段のQ/V変換回路62からの信号QB1が入力される。
第3の抵抗素子R3は、第1のアンプAMC1の非反転入力端子TP1(ノードNB2)と、第1の演算増幅器OPC1の非反転入力端子(ノードNC4)との間に設けられる。第4の抵抗素子RC4は、第1の演算増幅器OPC1の非反転入力端子(NC4)と、アナログコモン電圧VCMのノードNC7との間に設けられる。即ち、第3、第4の抵抗素子RC3、RC4は、第1のアンプAMC1の非反転入力端子TP1とノードNC7との間に直列接続される。第1のアンプAMC1の非反転入力端子TP1(+)には、前段のQ/V変換回路64からの信号QB2が入力される。
第2のアンプAMC2は、第2の演算増幅器OPC2と第5〜第8の抵抗素子RC5〜RC8を有する。
第5の抵抗素子RC5は、第2のアンプAMC2の反転入力端子TM2(ノードNB2)と、第2の演算増幅器OPC2の反転入力端子(ノードNC5)との間に設けられる。第6の抵抗素子RC6は、第2の演算増幅器OPC2の反転入力端子(NC5)と、第2の演算増幅器OPC2の出力端子(第2のアンプAMC2の出力端子。ノードNC2)との間に設けられる。即ち、第5、第6の抵抗素子RC5、RC6は、第2のアンプAMC2の反転入力端子TM2と第2の演算増幅器OPC2の出力端子(NC2)との間に直列接続される。第2のアンプAMC2の反転入力端子TM2(−)には、前段のQ/V変換回路64からの信号QB2が入力される。
第7の抵抗素子R7は、第2のアンプAMC2の非反転入力端子TP2(ノードNB1)と、第2の演算増幅器OPC2の非反転入力端子(ノードNC6)との間に設けられる。第8の抵抗素子RC8は、第2の演算増幅器OPC2の非反転入力端子(NC6)と、アナログコモン電圧VCMのノードNC7との間に設けられる。即ち、第7、第8の抵抗素子RC7、RC8は、第2のアンプAMC2の非反転入力端子TP2とノードNC7との間に直列接続される。第2のアンプAMC2の非反転入力端子TP2には、前段のQ/V変換回路62からの信号QB1が入力される。
このように図10の差動増幅回路70は、2つの差動入力・シングルエンド出力のアンプにより構成される。即ち、差動増幅回路70は、差動信号を構成する信号QB1、QB2のうち信号QB1が反転入力端子TM1(−)に入力され、信号QB2が非反転入力端子TP1(+)に入力される差動入力・シングルエンド出力の第1のアンプAMC1と、信号QB1が非反転入力端子TP2(+)に入力され、信号QB2が反転入力端子TM2(−)に入力される差動入力・シングルエンド出力の第2のアンプAMC2とにより構成される。
このような構成にすることで、差動増幅回路70からは、アナログコモン電圧VCM(アナロググランド)を基準として正極側又は負極側に電圧が変化する差動の信号QC1、QC2が出力されるようになる。例えば信号QC1が、アナログコモン電圧VCMに対して正極性の電圧である場合に、信号QC2は、VCMに対して負極性の電圧となる。信号QC1が、VCMに対して負極性の電圧である場合に、信号QC2は、VCMに対して正極性の電圧となる。
例えば抵抗素子RC1、RC3、RC5、RC7の抵抗値をR1とし、抵抗素子RC2、RC4、RC6、RC8の抵抗値をR2とし、差動増幅回路70の差動増幅のゲインをGCとすると、GC/2=R2/R1の関係が成り立つ。そして差動増幅回路70は、信号QB1、QB2が入力された場合に、下記の式に示すような信号QC1、QC2を出力する。
QC1=VCM−(GC/2)×(QB1−QB2)
QC2=VCM+(GC/2)×(QB1−QB2)
QC1−QC2=−GC×(QB1−QB2)
即ち、差動増幅回路70は、差動成分(QB1−QB2)がゲインGC倍され、且つ、アナログコモン電圧VCMを基準に極性が反転した差動の信号QC1、QC2を出力する。なお、通常タイプの差動入力・差動出力の全差動型アンプにより、差動増幅回路70を構成してもよい。
図10では、差動増幅回路70の後段側にゲイン調整アンプ76が設けられている。ゲイン調整アンプ76は、差動の信号QC1、QC2が入力され、これらの信号を調整可能なゲインで増幅して、差動の信号QD1、QD2を出力する。
ゲイン調整アンプ76は、第1、第2の演算増幅器OPD1、OPD2と第1〜第4の抵抗素子RD1〜RD4を含む。
第1の演算増幅器OPD1は、差動信号を構成する信号QC1、QC2(第1、第2の信号)のうち信号QC1が、非反転入力端子(第1の入力端子)に入力される。第2の演算増幅器OPD2は、信号QC1、QC2のうち信号QC2が、非反転入力端子(第1の入力端子)に入力される。
第1の抵抗素子RD1は、第1のノードND5と、第1の演算増幅器OPD1の反転入力端子(第2の入力端子、ノードND3)との間に設けられる。第2の抵抗素子RD2は、第1の演算増幅器OPD1の反転入力端子(ND3)と、第1の演算増幅器OPD1の出力端子(ノードND1)との間に設けられる。
これらの第1、第2の抵抗素子RD1、RD2は、第1のノードND5の電圧(VA)と、第1の演算増幅器OPD1の出力端子の電圧(出力信号QD1の電圧)を電圧分割し、電圧分割により得られた電圧VD1に、第1の演算増幅器OPD1の反転入力端子を設定する第1の電圧分割回路として機能する。
第3の抵抗素子RD3は、第1のノードND5と、第2の演算増幅器OPD2の反転入力端子(第2の入力端子。ノードND4)との間に設けられる。第4の抵抗素子RD4は、第2の演算増幅器OPD2の反転入力端子(ND4)と、第2の演算増幅器OPD2の出力端子(ノードND2)との間に設けられる。
これらの第3、第4の抵抗素子RD3、RD4は、第1のノードND5の電圧(VA)と、第2の演算増幅器OPD2の出力端子の電圧(出力信号QD2の電圧)を電圧分割し、電圧分割により得られた電圧VD2に、第2の演算増幅器OPD2の反転入力端子を設定する第2の電圧分割回路として機能する。
このように、ゲイン調整アンプ76は、第1の演算増幅器OPD1及び第1、第2の抵抗素子RD1、RD2を有する第1の計測アンプ(instrumentation amplifier)AMD1と、第2の演算増幅器OPD2及び第3、第4の抵抗素子RD3、RD4を有する第2の計測アンプAMD2とにより構成される。そして第1の計測アンプAMD1の抵抗素子RD1の一端と、第2の計測アンプAMD2の抵抗素子RD3の一端とが、ノードND5に共通接続される。
そして、このゲイン調整アンプ76は、差動の信号QC1、QC2が入力され、差動の信号QD1、QD2をノードND1、ND2に出力する。
また、RD1〜RD4は抵抗値が可変の抵抗素子になっており、これらの抵抗素子の抵抗値を調整することで、ゲイン調整アンプ76におけるゲインGDが調整される。例えば抵抗素子RD1、RD3の抵抗値をR1とし、抵抗素子RD2、RD4の抵抗値をR2とし、基準抵抗値をRとすると、ゲインGDに設定するための抵抗値R1、R2は、R1=R/GD、R2=R×(1−1/GD)と表すことができる。そして差動増幅回路70は、信号QC1、QC2が入力されると、下記の式に示すような信号QD1、QD2を出力する
QD1=VA+(GD/2)×(QC1−QC2)
QD2=VA−(GD/2)×(QC1−QC2)
QD1−QD2=GD×(QC1−QC2)
ここで、VAはノードND5の電圧である。VAは、信号QD1、QD2の電圧を、抵抗素子RD1及びRD2と、抵抗素子RD3及びRD4とで、電圧分割した電圧であり、信号QD1、QD2の電圧の中点電圧となる。このため、VA=(QD1+QD2)/2の関係が成り立つ。そして信号QC1、QC2が、アナログコモン電圧VCMを基準(中心電圧)とした差動信号であり、VCM=(QC1+QC2)/2の関係が成り立つ場合には、VA=VCMの関係が成り立つ。
なお差動増幅回路70にゲイン調整の機能を設けることなどにより、ゲイン調整アンプ76の構成を省略してもよい。
同期検波回路81は、スイッチングミキサー82とスイッチングミキサー84を含む。スイッチングミキサー82は所望信号(角速度)の抽出用(通常動作用)のミキサーである。即ち、スイッチングミキサー82は、駆動回路30からの同期信号SYCに基づいて差動の同期検波を行って、所望信号を検出する。スイッチングミキサー84は不要信号の抽出用(診断用)のミキサーである。
例えば振動10に恣意的に振動漏れ信号を発生させ、スイッチングミキサー84がこの振動漏れ信号を検波することで、検出回路60の故障診断を行う。
例えば図8において、駆動腕4、5と駆動腕6、7とが屈曲振動を行うときの両者の振動エネルギーのバランスがとれていれば、振動片10に角速度がかかっていない状態においては、検出腕8、9は屈曲振動を行わない。一方、両者の振動エネルギーのバランスが崩れていると、振動片10に角速度がかかっていない状態においても、検出腕8、9の屈曲振動が発生する。この屈曲振動は漏れ振動と呼ばれ、コリオリ力に基づく振動と同様に矢印Cの方向の屈曲振動である。コリオリ力に基づく振動(検出信号IQ1、IQ2)は、駆動信号DQに対して位相が90度ずれた振動になるが、漏れ振動は駆動信号DQと同位相の振動になる。なお、Q/V変換回路62、64において位相が90度ずれるため、同期検波の段階では、漏れ振動に基づく信号は同期信号SYCに対して位相が90度ずれた信号になる。
そして本実施形態では、駆動腕4、5と駆動腕6、7の振動エネルギーのバランスがわずかに崩れるようにして、所望レベルの振動漏れ成分を積極的に発生させる。例えばレーザー加工等により、駆動腕4、5の先端の錘部と、駆動腕6、7の先端の錘部とで、質量に差をつけることで、振動エネルギーのバランスを崩し、恣意的な振動漏れを発生させる。この振動漏れのレベルは、既知の値となるため、スイッチングミキサー84により、この振動漏れの信号を検波することで、検出回路60の故障診断が可能になる。
スイッチングミキサー82には、前段のゲイン調整アンプ76からの信号QD1が、第1の入力ノードND1に入力され、信号QD2が、第2の入力ノードND2に入力される。そして駆動回路30からの同期信号SYC(CK0)により差動の同期検波を行って、差動の信号QF1、QF2を第1、第2の出力ノードNF1、NF2に出力する。
スイッチングミキサー82は、スイッチ素子SF1、SF2、SF3、SF4を有する。スイッチ素子SF1は、スイッチングミキサー82の第1の入力ノードND1と、第1の出力ノードNF1との間に設けられる。スイッチ素子SF2は、スイッチングミキサー82の第2の入力ノードND2と、第2の出力ノードNF2との間に設けられる。スイッチ素子SF3は、第2の入力ノードND2と、第1の出力ノードNF1との間に設けられる。スイッチ素子SF4は、第1の入力ノードND1と、第2の出力ノードNF2との間に設けられる。これらのスイッチ素子SF1〜SF4は、例えばMOSトランジスター(例えばNMOS型トランジスター或いはトランスファーゲート)により構成できる。
スイッチ素子SF1、SF2は、クロック信号CK0によりオン・オフし、スイッチ素子SF3、SF4は、クロック信号XCK0によりオン・オフする。クロック信号CK0は前述の同期信号SYCに相当するものであり、クロック信号XCK0は、クロック信号CK0の反転信号(位相が180度異なる信号)である。従って、スイッチ素子SF1とSF3は排他的にオン・オフし、スイッチ素子SF2とSF4は排他的にオン・オフする。例えばクロック信号CK0(SYC)がHレベル(広義には第1の電圧レベル)の場合に、スイッチ素子SF1、SF2がオンになり、スイッチ素子SF3、SF4がオフになる。クロック信号CK0がLレベル(広義には第2の電圧レベル)の場合に、スイッチ素子SF1、SF2がオフになり、スイッチ素子SF3、SF4がオンになる。
これにより、ゲイン調整アンプ76からの差動の信号QD1、QD2が、差動信号の状態で同期検波されて、同期検波後の信号が差動の信号QF1、QF2として出力されるようになる。このスイッチングミキサー82により、前段の回路(Q/V変換回路、差動増幅回路、ゲイン調整アンプ)が発生したノイズ(1/fノイズ)などの不要信号が高周波帯域に周波数変換される。また、コリオリ力に応じた信号である所望信号が直流信号に落とし込まれる。そして、スイッチングミキサー82により高周波帯域に周波数変換された1/fノイズ等の不要信号は、後段に設けられたフィルター部90(図9)により除去される。このフィルター部90は、例えばパッシブ素子で構成されるパッシブフィルターである。即ち、フィルター部90としては、演算増幅器を用いずに、抵抗素子やキャパシターなどのパッシブ素子で構成されるパッシブフィルターを採用できる。
スイッチングミキサー84には、前段のゲイン調整アンプ76からの信号QD1が、第1の入力ノードND1に入力され、信号QD2が、第2の入力ノードND2に入力される。そして差動の信号QG1、QG2を第1、第2の出力ノードNG1、NG2に出力する。
スイッチングミキサー84は、スイッチ素子SG1、SG2、SG3、SG4を有する。スイッチ素子SG1は、第1の入力ノードND1と、第1の出力ノードNG1との間に設けられる。スイッチ素子SG2は、第2の入力ノードND2と、第2の出力ノードNG2との間に設けられる。スイッチ素子SG3は、第2の入力ノードND2と、第1の出力ノードNG1との間に設けられる。スイッチ素子SG4は、第1の入力ノードND1と、第2の出力ノードNG2との間に設けられる。これらのスイッチ素子SG1〜SG4は、例えばMOSトランジスター(例えばNMOS型トランジスター或いはトランスファーゲート)により構成できる。
スイッチ素子SG1、SG2は、クロック信号CK90によりオン・オフし、スイッチ素子SG3、SG4は、クロック信号XCK90によりオン・オフする。クロック信号CK90は、クロック信号CK0(同期信号SYC)に対して位相が90度異なる信号である。クロック信号XCK90は、クロック信号CK90の反転信号(位相が180度異なる信号)である。従って、スイッチ素子SG1とSG3は排他的にオン・オフし、スイッチ素子SG2とSG4は排他的にオン・オフする。例えばクロック信号CK90がHレベルの場合に、スイッチ素子SG1、SG2がオンになり、スイッチ素子SG3、SG4がオフになる。クロック信号CK90がLレベルの場合に、スイッチ素子SG1、SG2がオフになり、スイッチ素子SG3、SG4がオンになる。
振動片10において恣意的に発生させる振動漏れの信号(広義には不要信号)は、同期信号SYC(所望信号)とは位相が90度異なる。従って、スイッチングミキサー84が、同期信号SYCであるクロック信号CK0と位相が90度異なるクロック信号CK90に基づき、信号QD1、QD2を同期検波することで、恣意的に混入された振動漏れ信号を抽出できる。この場合の振動漏れ信号のレベルは既知となっているため、スイッチングミキサー84による検出結果をA/D変換して、期待値と比較することで、期待する振動漏れ信号が信号QD1、QD2に混入されていることを検出できる。そして、期待する振動漏れ信号が検出された場合には、検出回路60は正常に動作している判定できる。このスイッチミキサー84を用いた診断処理は、図6に示す常時診断の期間において実行される。
図11は、VCMを生成するアナログコモン電圧生成回路の構成例である。このアナログコモン電圧生成回路は、演算増幅器OPH、抵抗素子RH1、RH2、RH3、キャパシターCH1、CH2を有する。抵抗素子RH1、RH2は電源VDD、VSSとの間に直列接続され、分割電圧をノードNH3に生成する。分割電圧は例えばVDDとVSSの間の中心電圧である。この分割電圧は、抵抗素子RH3、キャパシターCH2により構成されるノイズ低減用のローパスフィルターを介して、演算増幅器OPHの非反転入力端子のノードNH2に供給される。演算増幅器OPHは、いわゆるボルテージフォロワー接続になっており、分割電圧に対応する電圧をアナログコモン電圧VCMとして、ノードNH1に出力する。キャパシターCH1は電位安定化用のキャパシターである。
4.移動体、電子機器
図12(A)に本実施形態の回路装置20を含む移動体の例を示す。本実施形態の回路装置20は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図12(A)は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、振動片10と回路装置20を有するジャイロセンサー510(センサー)が組み込まれている。ジャイロセンサー510は車体207の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー510の検出信号は車体姿勢制御装置208に供給される。車体姿勢制御装置208は例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり個々の車輪209のブレーキを制御したりすることができる。その他、こういった姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種の移動体において利用されることができる。姿勢制御の実現にあたってジャイロセンサー510は組み込まれることができる。
図12(B)、図12(C)に示すように、本実施形態の回路装置はデジタルスチルカメラや生体情報検出装置(ウェアラブル健康機器。例えば脈拍計、歩数計、活動量計等)などの種々の電子機器に適用できる。例えばデジタルスチルカメラにおいてジャイロセンサーや加速度センサーを用いた手ぶれ補正等を行うことができる。また生体情報検出装置において、ジャイロセンサーや加速度センサーを用いて、ユーザーの体動を検出したり、運動状態を検出できる。また図12(D)に示すように、本実施形態の回路装置はロボットの可動部(アーム、関節)や本体部にも適用できる。ロボットは、移動体(走行・歩行ロボット)、電子機器(非走行・非歩行ロボット)のいずれも想定できる。走行・歩行ロボットの場合には、例えば自律走行に本実施形態の回路装置を利用できる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(物理量検出装置、物理量トランスデューサー等)と共に記載された用語(ジャイロセンサー、振動片等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、回路装置や物理量検出装置や電子機器や移動体の構成、振動片の構造等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
C1、C2 第1、第2のキャパシター、SW1〜SW4 第1〜第4のスイッチ素子、PD1、PD2 第1、第2の端子、SFD 診断用信号、
1 基部、2、3 連結腕、4、5、6、7 駆動腕、8、9 検出腕、
10 振動片、18 物理量トランスデューサー、
20 回路装置、30、駆動回路、32 増幅回路(I/V変換回路)、
40 ゲイン制御回路、50 駆動信号出力回路、52 同期信号出力回路、
60 検出回路、61 増幅回路、62、64 Q/V変換回路、
70 差動増幅回路、76 ゲイン調整アンプ、
81 同期検波回路、82、8 スイッチングミキサー、
90 フィルター部、100 A/D変換回路、110 DSP部、
140 制御部、142 レジスター部、150 診断回路、
206 移動体(自動車)、207 車体、208 車体姿勢制御装置、209 車輪、500 電子機器、510 ジャイロセンサー、520 処理部、530 メモリー、
540 操作部、550 表示部

Claims (15)

  1. 差動信号を構成する第1及び第2の検出信号が物理量トランスデューサーから入力される検出回路と、
    前記検出回路の診断回路と、
    を含み、
    前記検出回路は、
    前記第1の検出信号が入力される第1の電荷/電圧変換回路と、
    前記第2の検出信号が入力される第2の電荷/電圧変換回路と、
    を含み、
    前記診断回路は、
    前記第1の検出信号が入力される前記第1の電荷/電圧変換回路の第1の入力ノードと第1のノードとの間に設けられる第1のキャパシターと、
    前記第2の検出信号が入力される前記第2の電荷/電圧変換回路の第2の入力ノードと前記第1のノードとの間に設けられ、前記第1のキャパシターとは容量値が異なる第2のキャパシターと、
    を含み、
    診断モード時に、前記第1のノードに診断用信号が入力されることを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記第1の検出信号が入力される第1の端子と、
    前記第2の検出信号が入力される第2の端子と、
    を含み、
    前記診断回路は、
    前記第1のキャパシターの一端と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第1のスイッチ素子と、
    前記第2のキャパシターの一端と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第2のスイッチ素子と、
    前記第1の端子と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第3のスイッチ素子と、
    前記第2の端子と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第4のスイッチ素子と、
    を含むことを特徴とする回路装置。
  3. 請求項2に記載の回路装置において、
    前記診断モード時には、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がオンになり、前記第3のスイッチ素子及び前記第4のスイッチ素子がオフになることを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3に記載の回路装置において、
    前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間においては、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がオフになり、前記第3のスイッチ素子及び前記第4のスイッチ素子がオンになることを特徴とする回路装置。
  5. 請求項2乃至4のいずれか一項に記載の回路装置において、
    電源投入後、前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間の前において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子がオンになることを特徴とする回路装置。
  6. 請求項1に記載の回路装置において、
    スイッチ素子をオン又はオフにする制御を行う制御部を含み、
    前記診断回路は、
    前記第1のキャパシターの一端と前記第1の入力ノードとの間に設けられる第1のスイッチ素子と、
    前記第2のキャパシターの一端と前記第2の入力ノードとの間に設けられる第2のスイッチ素子と、
    を含み、
    前記制御部は、
    電源投入後、前記検出回路が検出動作を行う通常動作期間の前において、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子をオンにすることを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記物理量トランスデューサーを駆動する駆動回路を含み、
    前記診断用信号として、前記駆動回路からの信号に基づく信号が前記第1のノードに入力されることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項7に記載の回路装置において、
    前記診断用信号として、前記駆動回路からの信号の電圧レベルを変換した信号が前記第1のノードに入力されることを特徴とする回路装置。
  9. 請求項7又は8に記載の回路装置において、
    前記検出回路は、
    前記駆動回路からの同期信号に基づいて同期検波を行う同期検波回路を含み、
    前記診断用信号は、前記同期信号と位相が同じ信号であることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項7乃至9のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記検出回路は、
    前記第1の電荷/電圧変換回路及び前記第2の電荷/電圧変換回路の後段側に設けられ、前記第1の電荷/電圧変換回路及び前記第2の電荷/電圧変換回路から出力される信号の差動増幅を行う差動増幅回路を含むことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の回路装置において、
    前記診断モードにおける前記検出回路での検出結果を出力することを特徴とする回路装置。
  12. 請求項11に記載の回路装置において、
    前記検出結果を出力するためのレジスター部を含み、
    前記検出回路は、
    前記検出回路での検出結果信号をA/D変換するA/D変換回路を含み、
    前記レジスター部には、
    前記診断モードでの前記検出結果信号をA/D変換することで得られた診断結果データが、前記検出結果として設定されることを特徴とする回路装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の回路装置と、
    前記物理量トランスデューサーと、
    を含むことを特徴とする物理量検出装置。
  14. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
JP2015051697A 2015-03-16 2015-03-16 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体 Active JP6500522B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015051697A JP6500522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体
US15/067,350 US10031176B2 (en) 2015-03-16 2016-03-11 Circuit device, physical quantity detection device, electronic apparatus, and moving object
CN201610147663.5A CN105987689B (zh) 2015-03-16 2016-03-15 电路装置、物理量检测装置、电子设备以及移动体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015051697A JP6500522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016170136A JP2016170136A (ja) 2016-09-23
JP2016170136A5 JP2016170136A5 (ja) 2018-04-19
JP6500522B2 true JP6500522B2 (ja) 2019-04-17

Family

ID=56924754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015051697A Active JP6500522B2 (ja) 2015-03-16 2015-03-16 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10031176B2 (ja)
JP (1) JP6500522B2 (ja)
CN (1) CN105987689B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106091910B (zh) * 2016-05-26 2018-05-25 威海华菱光电股份有限公司 膜厚的检测装置
JP7009923B2 (ja) 2017-10-31 2022-01-26 セイコーエプソン株式会社 物理量測定装置、電子機器及び移動体
JP7077617B2 (ja) * 2017-12-28 2022-05-31 セイコーエプソン株式会社 回路装置、振動デバイス、電子機器及び移動体
JP6800352B1 (ja) * 2019-07-24 2020-12-16 東芝三菱電機産業システム株式会社 キャパシタ診断装置及びキャパシタ診断方法
JP2021071382A (ja) * 2019-10-31 2021-05-06 セイコーエプソン株式会社 物理量センサー、電子機器及び移動体
DE102019132356A1 (de) * 2019-11-28 2021-06-02 Tdk Electronics Ag Zweikanaliger Detektor
JP2021167739A (ja) * 2020-04-09 2021-10-21 ミネベアミツミ株式会社 集積回路
CN113281649B (zh) * 2021-05-25 2023-01-24 醴陵市浦口华能电瓷电器制造有限公司 基于故障监测的驱动专用减速电机
CN113990252B (zh) * 2021-11-01 2023-03-10 厦门天马显示科技有限公司 驱动电路及显示模组

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3282081A (en) * 1964-07-30 1966-11-01 Honeywell Inc Gyroscope testing system
US5506454A (en) * 1991-03-20 1996-04-09 Hitachi, Ltd. System and method for diagnosing characteristics of acceleration sensor
JPH0882525A (ja) * 1994-09-12 1996-03-26 Mitsubishi Electric Corp 異常検知機能付き振動ジャイロ
JP3125675B2 (ja) * 1996-03-29 2001-01-22 三菱電機株式会社 容量型センサインターフェース回路
JP2002040047A (ja) * 2000-07-25 2002-02-06 Denso Corp 容量型物理量検出センサ
US6879056B2 (en) * 2000-12-29 2005-04-12 Intel Corporation Converting sensed signals
JP2002213961A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Murata Mfg Co Ltd 振動ジャイロおよび振動ジャイロの自己診断方法
JP2002216961A (ja) * 2001-01-19 2002-08-02 Seiko Epson Corp 照明装置と液晶表示装置および電子機器と照明装置の製造方法
JP4207154B2 (ja) * 2003-07-25 2009-01-14 株式会社デンソー スティッキング検査機能を有する静電容量式センサ装置及び検査方法並びにエアバッグシステム
JP2007178420A (ja) * 2005-11-30 2007-07-12 Denso Corp 容量式物理量センサおよびその診断方法
CN1932474A (zh) * 2006-07-31 2007-03-21 成都理工大学 考古用同位素密度成像仪
JP2008122122A (ja) 2006-11-09 2008-05-29 Seiko Epson Corp 検出装置、ジャイロセンサ及び電子機器
JP4375579B2 (ja) * 2007-02-08 2009-12-02 株式会社デンソー 容量式物理量検出装置
JP2008216118A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Denso Corp 力学量センサ
JP4380732B2 (ja) * 2007-06-04 2009-12-09 セイコーエプソン株式会社 検出回路、振動型ジャイロセンサ回路、振動型ジャイロセンサおよび電子機器
JP2011139383A (ja) * 2009-12-29 2011-07-14 Seiko Epson Corp 集積回路装置及び電子機器
WO2011129185A1 (ja) * 2010-04-16 2011-10-20 株式会社村田製作所 スイッチング制御回路及びスイッチング電源装置
JP2012044571A (ja) 2010-08-23 2012-03-01 Seiko Epson Corp 電荷電圧変換回路、検出装置及び電子機器
JP6194606B2 (ja) * 2013-03-22 2017-09-13 セイコーエプソン株式会社 検出装置、センサー、ジャイロセンサー、電子機器及び移動体
FR3005165B1 (fr) * 2013-04-26 2015-04-24 Sagem Defense Securite Dispositif d'acquisition differentielle de courant et procede de commande d'un tel dispositif d'acquisition
US9393202B2 (en) * 2013-04-26 2016-07-19 Chiesi Farmaceutici S.P.A Particle size reduction of an antimuscarinic compound
JP6338045B2 (ja) * 2013-10-30 2018-06-06 セイコーエプソン株式会社 物理量検出装置用回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体
JP6303411B2 (ja) * 2013-11-07 2018-04-04 セイコーエプソン株式会社 検出装置、センサー、電子機器及び移動体
JP6717071B2 (ja) * 2016-06-15 2020-07-01 セイコーエプソン株式会社 キャパシター回路、回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体

Also Published As

Publication number Publication date
US10031176B2 (en) 2018-07-24
JP2016170136A (ja) 2016-09-23
US20160274181A1 (en) 2016-09-22
CN105987689A (zh) 2016-10-05
CN105987689B (zh) 2020-11-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6500522B2 (ja) 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体
CN105987691B (zh) 电路装置、物理量检测装置、电子设备以及移动体
CN106153027B (zh) 电路装置、物理量检测装置、电子设备以及移动体
JP4449972B2 (ja) 検出装置、センサ及び電子機器
JP4211840B2 (ja) 検出装置、センサ及び電子機器
JP6641712B2 (ja) 回路装置、電子機器及び移動体
JP6972845B2 (ja) 物理量測定装置、電子機器及び移動体
JP6686282B2 (ja) 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体
JP2015090353A (ja) 検出装置、センサー、電子機器及び移動体
JP5181449B2 (ja) 検出装置、センサ及び電子機器
JP2018165641A (ja) 故障判定回路、物理量検出装置、電子機器及び移動体
JP7234655B2 (ja) 物理量検出回路、物理量センサー、電子機器、移動体及び物理量検出回路の動作方法
JP6488784B2 (ja) 回路装置、物理量検出装置、電子機器及び移動体
JP6788962B2 (ja) 診断回路、電子回路、電子機器および移動体
JP5850121B2 (ja) 物理量測定装置及び電子機器
JP6201774B2 (ja) 物理量検出回路、物理量検出装置、電子機器および移動体
US10302672B2 (en) Angular velocity detection circuit, angular velocity detection device, electronic apparatus, and moving object
JP2017050664A (ja) アナログ基準電圧生成回路、回路装置、物理量センサー、電子機器及び移動体
US20170067931A1 (en) Physical quantity detection system, electronic apparatus, and moving object
US9987662B2 (en) Drive circuit, vibrator device, electronic apparatus, and moving object
JP2019168317A (ja) 回路装置、物理量測定装置、電子機器及び移動体
JP6620423B2 (ja) 回路装置、電子機器及び移動体
JP2019174368A (ja) 回路装置、物理量測定装置、電子機器、移動体及び位相調整方法
TWI592633B (zh) 抗干擾的陀螺儀
JP7322718B2 (ja) 物理量検出回路、物理量センサー、電子機器、移動体及び物理量検出回路の動作方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180312

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6500522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150