JP6498738B1 - リンク作動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトな構成でありながら、広範な作動範囲で動作を行うことができ、球面リンク中心間距離を自在に変更可能で、その変更動作を制御することができるリンク作動装置を提供する。
【解決手段】基端側のリンクハブ2に対し先端側のリンクハブ3を、3組以上のリンク機構4を介して姿勢を変更可能に連結する。各リンク機構4は、基端側の端部リンク部材5と、基端側の中央リンク部材6、先端側の中央リンク部材7と、先端側の端部リンク部材8とでなる。3組以上のリンク機構4の3組以上のリンク機構4に、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータ51を設ける。制御装置58は、目標とする先端側のリンクハブ3の姿勢と球面リンク中心間距離に対応する基端側の端部リンク部材5の回転角を求め、その回転角となるように各アクチュエータ51を制御する。
【選択図】図5

Description

この発明は、医療機器や産業機器等の精密で広範な作動範囲を必要とするリンク作動装置に関する。
パラレルリンク機構を具備する作業装置の一例が特許文献1に、医療機器や産業機器等に用いられるリンク作動装置の一例が特許文献2,3にそれぞれ開示されている。
特開2000−94245号公報 米国特許第5,893,296号明細書 米国特許第5,979,264号明細書 特開2015−025530号公報
特許文献1のパラレルリンク機構は、各リンクの作動角が小さいため、トラベリングプレートの作動範囲を大きく設定するには、リンク長さを長くする必要がある。それにより、機構全体の寸法が大きくなって、装置が大型になってしまうという問題があった。また、リンク長さを長くすると、機構全体の剛性の低下を招く。そのため、トラベリングプレートに搭載されるツールの重量、つまりトラベリングプレートの可搬重量も小さいものに制限されるという問題もあった。これらの理由から、コンパクトな構成でありながら、精密で広範な作動範囲の動作が要求される医療機器等に用いるのは難しい。
特許文献2のリンク作動装置は、4節連鎖のリンク機構を3組以上設けた構成としたことにより、コンパクトな構成でありながら、精密で広範な作動範囲の動作が可能である。しかし、このリンク作動装置は、端部リンク部材の回転位置を制御するものであるが、構造上、折れ角に応じて先端側のリンクハブの回転半径が変わり、回転中心が移動するといった課題がある。
また、特許文献3には、特許文献2の構成に対し、中央リンク部材に回転対偶を追加することで、基端側と先端側の球面リンク中心間の距離を伸縮できる構成が提案されている。しかし、球面リンク中心間の距離の伸縮量や作業点の回転半径を任意の値に制御する方法については提示されていない。
本出願人は、特許文献4で、リンク作動装置の折れ角や旋回角を制御する方法について提案している。しかし、この提案では、基端側と先端側の球面リンク中心間距離を伸縮可能とする構成や、その伸縮量や作業点の回転半径を任意の値に制御する方法については開示されていない。
この発明の目的は、コンパクトな構成でありながら、広範な作動範囲で動作を行うことができ、球面リンク中心間距離を自在に変更可能で、その変更動作を制御することができるリンク作動装置を提供することである。
この発明の他の目的は、コンパクトな構成でありながら、広範な作動範囲で動作を行うことができ、球面リンク中心間距離を自在に変更可能で、基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの姿勢を計算することができるリンク作動装置を提供することである。
この発明のリンク作動装置は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結され、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび前記先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に一端がそれぞれ回転可能に連結され、かつ他端同士が互いに回転可能に連結された基端側および先端側の中央リンク部材とを有し、
前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが1点で交わり、かつ前記両回転対偶中心軸が成す角度を変更できるように、前記基端側および先端側の中央リンク部材の他端同士が、両者の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心で回転可能に連結され、
前記各リンク機構は、このリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンク部材間回転軸心に対して基端側部分と先端側部分とが対称を成す形状であり、前記3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構に、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータが設けられ、かつこれらアクチュエータを制御する制御装置が設けられている。
なお、前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との各回転対偶中心軸とが交差する点を球面リンク中心と称し、かつ前記球面リンク中心を通り、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称する。
この発明における第1の発明のリンク作動装置は、上記基本構成において、前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角がεである場合、
前記制御装置は、次の各関係式
Figure 0006498738
で表される関係を充足するように、上記式1を逆変換することにより、目標とする前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)と球面リンク中心間距離Dから前記基端側の端部リンク部材の回転角βnを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御することを特徴とする。
この構成によると、基端側のリンクハブと、先端側のリンクハブと、3組以上のリンク機構とで、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが直交2軸方向に移動自在で、かつ距離を変更可能な3自由度機構からなるパラレルリンク機構を構成する。このパラレルリンク機構は、コンパクトでありながら、先端側のリンクハブの可動範囲を広くとれる。3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構にアクチュエータを設けたことで、各基端側の端部リンク部材の回転角βnを任意の角度に制御して、リンク作動装置の動作を確定することができる。つまり、基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dを決められる。基端側の端部リンク部材と基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、先端側の端部リンク部材と先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度γは、球面リンク中心間距離Dより決まる。
具体的には、目標とする先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)および球面リンク中心間距離Dが決まると、式1を逆変換することにより、基端側の端部リンク部材の回転角βnを求める。この求められた回転角βnとなるように各アクチュエータを制御することで、目標の先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)および球面リンク中心間距離Dにする。
この発明における第2の発明のリンク作動装置は、前記基本構成において、前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角がεである場合、
次の各関係式
Figure 0006498738
の式1を順変換することにより、基端側の前記端部リンク部材の回転角βnから現在の基端側の前記リンクハブに対する先端側の前記リンクハブの姿勢(θ,φ)、および前記球面リンク中心間距離Dを計算する姿勢計算装置が設けられていることを特徴とする。
この構成によると、前記第1の発明の作用・効果に加えて、姿勢計算装置が設けられていることにより、基端側の端部リンク部材の回転角βnに応じて、基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dを計算することができる。
具体的には、姿勢計算装置により、現在の基端側の端部リンク部材の回転角βnを式1に代入して順変換することにより、現在の基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dが算出される。
この発明において、前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸の交点である回転中心から、前記先端側のリンクハブに対して定まった位置にある作業点までの回転半径がRであり、前記先端側の球面リンク中心から前記作業点までの距離がLcである場合、前記制御装置が、
D=2(R−Lc)cos(θ/2)・・・式4
の関係式を用いて、前記回転半径Rが目標値であるときの球面リンク中心間距離Dを求め、目標とする前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)および回転半径Rから前記基端側の端部リンク部材の回転角βnを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御するとよい。
パラレルリンク機構の特性から前記式4が成り立つ。この関係式を用いることで、作業点の回転半径Rが目標値であるときの球面リンク中心間距離Dを容易に求めることができる。これにより、作業点の回転半径Rが任意の大きさとなるように、各アクチュエータを制御することができる。
前記制御装置は、前記作業点の回転半径Rが一定となるように、前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)と、前記球面リンク中心間距離Dとを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御してもよい。
作業点の回転半径Rが一定である場合、先端側のリンクハブの作業点は1つの球面上を動く。つまり、先端側のリンクハブの動きは球面の接線方向を向く動きに限定され、先端側のリンクハブの回転中心が移動しない。このため、作業点の位置を算出する座標変換が容易になる。
この発明において、前記球面リンク中心間距離を縮めて周辺に位置する異物との接触を回避する退避機能を有していてもよい。また、非使用時に前記球面リンク中心間距離を縮める機能を有していてもよい。
この発明のリンク作動装置は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結され、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび前記先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に一端がそれぞれ回転可能に連結され、かつ他端同士が互いに回転可能に連結された基端側および先端側の中央リンク部材とを有し、
前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが1点で交わり、かつ前記両回転対偶中心軸が成す角度を変更できるように、前記基端側および先端側の中央リンク部材の他端同士が、両者の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心で回転可能に連結され、
前記各リンク機構は、このリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンク部材間回転軸心に対して基端側部分と先端側部分とが対称を成す形状であり、前記3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構に、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータが設けられ、かつこれらアクチュエータを制御する制御装置が設けられたリンク作動装置であって、
前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との各回転対偶中心軸とが交差する点を球面リンク中心と称し、かつ前記球面リンク中心を通り、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称し、
前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角がεである場合、
前記制御装置は、次の各関係式
Figure 0006498738
で表される関係を充足するように、上記式1を逆変換することにより、目標とする前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)と球面リンク中心間距離Dから前記基端側の端部リンク部材の回転角βnを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御するため、コンパクトな構成でありながら、広範な作動範囲で動作を行うことができ、球面リンク中心間距離を自在に変更可能で、その変更動作を制御することができる。
この発明の他のリンク作動装置は、基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結され、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび前記先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に一端がそれぞれ回転可能に連結され、かつ他端同士が互いに回転可能に連結された基端側および先端側の中央リンク部材とを有し、
前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが1点で交わり、かつ前記両回転対偶中心軸が成す角度を変更できるように、前記基端側および先端側の中央リンク部材の他端同士が、両者の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心で回転可能に連結され、
前記各リンク機構は、このリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンク部材間回転軸心に対して基端側部分と先端側部分とが対称を成す形状であり、前記3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構に、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータが設けられ、かつこれらアクチュエータを制御する制御装置が設けられたリンク作動装置であって、
前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との各回転対偶中心軸とが交差する点を球面リンク中心と称し、かつ前記球面リンク中心を通り、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称し、
前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角がεである場合、
次の各関係式
Figure 0006498738
の式1を順変換することにより、基端側の前記端部リンク部材の回転角βnから現在の基端側の前記リンクハブに対する先端側の前記リンクハブの姿勢(θ,φ)、および前記球面リンク中心間距離Dを計算する姿勢計算装置が設けられているため、コンパクトな構成でありながら、広範な作動範囲で動作を行うことができ、球面リンク中心間距離を自在に変更可能で、基端側のリンクハブに対する先端側のリンクハブの姿勢と球面リンク中心間距離Dを計算することができる。
この発明の一実施形態にかかるリンク作動装置の一状態を示す正面図に、制御系のブロック図を付加した図である。 同リンク作動装置の他の状態を示す正面図である。 同リンク作動装置のさらに他の状態を示す正面図である。 同リンク作動装置のさらに他の状態を示す正面図である。 同リンク作動装置の一部を省略して表わした一状態を示す正面図に、各種の円周方向の角度を示す図を付加した図である。 同リンク作動装置の一部を省略して表わした他の状態を示す正面図である。 図5のVII−C1−VII断面図である。 図7の部分拡大図である。 図5のIX−C3−IX断面図である。 同リンク作動装置の一つのリンク機構を直線で表現した図である。 (A),(B),(C)は、それぞれ端部リンク部材と中央リンク部材との回転対偶部に対する投影直線の位置関係を示す図である。 球面リンク中心間を結ぶ直線とリンクハブの中心軸とが成す角を示す線図である。
この発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1〜図4はこの発明の一実施形態にかかるリンク作動装置の正面図であり、それぞれ異なる動作状態を示している。なお、図1には、制御系のブロック図が付加されている。
このリンク作動装置は、パラレルリンク機構1とこのパラレルリンク機構1を作動させる複数のアクチュエータ51とを含むリンク作動装置機構部1A、およびリンク作動装置機構部1Aを操作するコントローラ60(図1)を備える。コントローラ60には、後述の制御装置61と姿勢計算装置62が設けられている。
[パラレルリンク機構]
パラレルリンク機構1は、基端側のリンクハブ2に対し先端側のリンクハブ3を3組のリンク機構4を介して姿勢変更可能に連結したものである。リンク機構4の数は、4組以上であってもよい。
各リンク機構4は、基端側の端部リンク部材5、基端側の中央リンク部材6、先端側の中央リンク部材7、および先端側の端部リンク部材8で構成され、5つの回転対偶からなる5節連鎖のリンク機構をなす。基端側および先端側の端部リンク部材5,8はL字状をなし、一端がそれぞれ基端側のリンクハブ2および先端側のリンクハブ3に回転自在に連結されている。基端側の端部リンク部材5の他端に基端側の中央リンク部材6の一端が回転自在に連結され、先端側の端部リンク部材8の他端に先端側の中央リンク部材7の一端が回転自在に連結されている。基端側および先端側の中央リンク部材6,7の他端同士が回転自在に連結されている。
図5はリンク作動装置の一部を省略して表した一状態を示す正面図、図6は同リンク作動装置の他の状態を示す正面図である。図5、図6には、3組のリンク機構4のうち1組のリンク機構4のみが図示されている。また、図7は図5のVII−C1−VII断面図に、各種の円周方向の角度を示す説明図を付加した図である。
図5、図6において、パラレルリンク機構1は、二つの球面リンク機構を組み合わせた構造であって、リンクハブ2,3と端部リンク部材5,8の各回転対偶中心軸C1、および端部リンク部材5,8と中央リンク部材6,7の各回転対偶中心軸C2が、基端側と先端側においてそれぞれの球面リンク中心PA,PBで交差している。
基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6との回転対偶中心軸C2、および先端側の端部リンク部材8と先端側の中央リンク部材7との回転対偶中心軸C2は、1点で交わる。両回転対偶中心軸C2,C2が成す角度γの大きさは、パラレルリンク機構1の球面リンク中心間距離Dによって変わる。なお、パラレルリンク機構1の球面リンク中心間距離Dにより角度γの大きさが変わるが、各リンク機構4の角度γはすべて同一の値となる。
図7に、基端側のリンクハブ2と基端側の端部リンク部材5との各回転対偶中心軸C1と、基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6との各回転対偶中心軸C2と、基端側の球面リンク中心PAとの関係が示されている。つまり、回転対偶中心軸C1,C2が交差する点が基端側の球面リンク中心PAである。この例で、前記回転対偶中心軸C1,C2が互いに成す角度である軸角αが90°とされているが、前記軸角αは90°以外であってもよい。
図示は省略するが、先端側のリンクハブ3と先端側の端部リンク部材8との各回転対偶中心軸C1と、先端側の端部リンク部材8と先端側の中央リンク部材7との各回転対偶中心軸C2と、先端側の球面リンク中心PBとの関係も、基端側と同様である。
基端側と先端側において、リンクハブ2,3と端部リンク部材5,8の各回転対偶部T1から球面リンク中心PA,PBまでの距離は同じである。また、端部リンク部材5,8と中央リンク部材6,7の各回転対偶部T2から球面リンク中心PA,PBまでの距離も同じである。図7は基端側の回転対偶部T1,T2について示すが、先端側の回転対偶部T1,T2についても同様である。
なお、ここで言う回転対偶部T1,T2の位置は、二つの対偶の回転対偶中心軸C1,C2上における、二つの対偶の対向部分の軸方向中心位置を指している。
図7では、基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6との回転対偶部T2を、その回転対偶中心軸C2上における2個の軸受16(図8参照)の軸方向の中心位置で表示している。これに代えて、回転対偶部T2を、回転対偶中心軸C2上にあり、かつ3組のリンク機構4のすべてにおいて基端側のリンクハブ2の球面リンク中心PAからの距離が同じである位置で表わしてもよい。このように、回転対偶部T2を1点で示される位置で表わした場合、図5に示すように、各リンク機構4の回転対偶部T2は常に同じ円周E上に位置する。
3組のリンク機構4は、幾何学的に同一形状をなす。幾何学的に同一形状とは、図10のように、各リンク部材5,6,7,8を直線で表現した幾何学モデル、すなわち各回転対偶部T1,T2,T3と、これら回転対偶部間を結ぶ直線とで表現したモデルが、基端側および先端側の中央リンク部材6,7の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心C3に対する基端側部分と先端側部分が対称を成す形状であることを言う。図10は、一組のリンク機構4を直線で表現した図である。
この実施形態のパラレルリンク機構1は回転対称タイプで、基端側のリンクハブ2、基端側の端部リンク部材5、および基端側の中央リンク部材6と、先端側のリンクハブ3、先端側の端部リンク部材8、および先端側の中央リンク部材7との位置関係が、前記中央リンク部材間回転軸心C3に対して回転対称となる位置構成になっている。
基端側のリンクハブ2と先端側のリンクハブ3と3組のリンク機構4とで、基端側のリンクハブ2に対し先端側のリンクハブ3が直交2軸周りに回転自在であり、かつ球面リンク中心間距離Dを変更可能な3自由度機構が構成される。言い換えると、基端側のリンクハブ2に対して先端側のリンクハブ3を、回転が2自由度で姿勢変更自在であり、かつ基端側と先端側のリンクハブ間の距離を可変できる機構である。この3自由度機構は、コンパクトでありながら、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の可動範囲を広くとれる。
例えば、球面リンク中心PA,PBを通り、リンクハブ2,3と端部リンク部材5,8の各回転対偶中心軸C1と直角に交わる直線をリンクハブ2,3の中心軸QA,QBとした場合、基端側のリンクハブ2の中心軸QAと先端側のリンクハブ3の中心軸QBの折れ角θの最大値を約±90°とすることができる。また、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の旋回角φを0°〜360°の範囲に設定できる。折れ角θは、基端側のリンクハブ2の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ3の中心軸QBが傾斜した垂直角度のことであり、旋回角φは、基端側のリンクハブ2の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ3の中心軸QBが傾斜した水平角度のことである。
基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢変更は、基端側のリンクハブ2の中心軸QAと先端側のリンクハブ3の中心軸QBの交点である回転中心O回りに行われる。図1、図3、図4は、基端側のリンクハブ2の中心軸QAと先端側のリンクハブ3の中心軸QBとが同一線上にある状態を示し、図2は、基端側のリンクハブ2の中心軸QAに対して先端側のリンクハブ3の中心軸QBが或る作動角をとった状態を示す。
基端側の球面リンク中心PAと先端側の球面リンク中心PBとの球面リンク中心間距離Dは、パラレルリンク機構1の角度γに応じて変化する。図3は球面リンク中心間距離Dが最短である状態を示し、図4は球面リンク中心間距離Dが最長である状態を示す。
各リンク機構4が次の各条件を満たす場合、幾何学的対称性から基端側のリンクハブ2、基端側の端部リンク部材5、および基端側の中央リンク部材6の基端側部分と、先端側のリンクハブ3、先端側の端部リンク部材8、および先端側の中央リンク部材7の先端側部分とは同じに動く。よって、パラレルリンク機構1は、基端側から先端側へ回転伝達を行う場合、基端側と先端側は同じ回転角になって等速で回転する等速自在継手として機能する。
条件1:各リンク機構4におけるリンクハブ2,3と端部リンク部材5,8との回転対偶中心軸C1の角度および長さが互いに等しい。
条件2:リンクハブ2,3と端部リンク部材5,8との回転対偶中心軸C1および端部リンク部材5,8と中央リンク部材6,7との回転対偶中心軸C2が、基端側および先端側において球面リンク中心PA,PBで交差する。
条件3:基端側の端部リンク部材5と先端側の端部リンク部材8の幾何学的形状が等しい。
条件4:基端側の中央リンク部材6と先端側の中央リンク部材7の幾何学的形状が等しい。
条件5:中央リンク部材間回転軸心C3に対して、中央リンク部材6,7と端部リンク部材5,8との角度位置関係が基端側と先端側とで同じである。
図1〜図4に示すように、基端側のリンクハブ2は、平板状の基端部材10と、この基端部材10における円周上に等配で設けられた3個の回転支持部材11とで構成される。図の例では、平板状の基端部材10が上下の面が水平になるように設けられ、この基端部材10の上面から各回転支持部材11が上方に突出している。基端部材10は平板状でなくてもよい。
図7に示すように、3個の回転支持部材11が配置される円周の中心は、基端側の球面リンク中心PAと平面視で重なる位置にある。換言すると、基端側のリンクハブ2の中心軸QA上に位置する。基端部材10には、各回転支持部材11の並びの中央部に貫通孔10aが形成されている。この貫通孔10aの中心も、基端側のリンクハブ2の中心軸QA上に位置する。
図7の部分拡大図である図8に示すように、各回転支持部材11には、基端側の端部リンク部材5の一端が回転自在に連結されている。具体的には、回転支持部材11に2個の軸受13を介して回転軸12が回転自在に支持され、この回転軸12に基端側の端部リンク部材5の一端が連結されている。
また、基端側の端部リンク部材5の他端は、基端側の中央リンク部材6の一端に連結されている。具体的には、基端側の中央リンク部材6に2個の軸受16を介して回転軸15が回転自在に支持され、この回転軸15に基端側の端部リンク部材5の他端が連結されている。
前記軸受13,16は、例えば深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受等の玉軸受である。これらの軸受13,16は、回転支持部材11または基端側の中央リンク部材6に圧入、接着、加締め等の方法で固定してある。この例のように軸受13,16を用いる代わりに、回転軸12,15を回転支持部材11または基端側の中央リンク部材6に回転自在に接触させることで、回転軸12,15を回転自在に支持してもよい。
図示例の基端側の端部リンク部材5は、1つの湾曲部30と、この湾曲部30の両端に位置するリンクハブ側と中央リンク部材側の回転連結部31A,31Bとからなる。湾曲部30は、例えば金属材料の鋳造品であり、所定の軸角α(この例では90°)に屈曲した形状をしている。回転連結部31A,31Bは、それぞれ例えば金属板等からなる2枚の直線状の回転連結体31a,31bを平行に並べて形成されている。各回転連結体31a,31bは、湾曲部30の端部にボルト32で固定される。なお、基端側の端部リンク部材5は、湾曲部30と回転連結部31A,31Bとに分かれていない一体物であってもよい。
回転支持部材11と基端側の端部リンク部材5の連結部について詳しく説明する。
リンクハブ側の回転連結部31Aの二つの回転連結体31a,31bの間に、回転支持部材11が配置される。そして、前記回転軸12を外側の回転連結体31a、スペーサ45、2個の軸受13の内輪、スペーサ46、および内側の回転連結体31bの各貫通孔に順に挿通し、内径端の雄ねじ部12aにナット47を螺着する。これにより、回転軸12の後述する段面12bとナット47とで、一対の回転連結体31a,31b、2個の軸受13の内輪、および2個のスペーサ45,46を挟み付けることで、軸受13に予圧を付与した状態で、基端側の端部リンク部材5と回転支持部材11とを互いに回転自在に連結する。
次に、基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6の連結部について詳しく説明する。
中央リンク部材側の回転連結部31Bの二つの回転連結体31a,31bの間に、基端側の中央リンク部材6の一端が配置される。そして、前記回転軸15を外径側から、外側の回転連結体31a、スペーサ45、2個の軸受16の内輪、スペーサ46、および内側の回転連結体31bの各貫通孔に順に挿通し、内径端の雄ねじ部15aにナット47を螺着する。これにより、回転軸15の頭部15bとナット47とで、二つの回転連結体31a,31b、2個の軸受16の内輪、および2個のスペーサ45,46を挟み付けることで、軸受16に予圧を付与した状態で、基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6とを互いに回転自在に連結する。
図1〜図4に示すように、先端側のリンクハブ3は、平板状の先端部材20と、この先端部材20における円周上に等配で設けられた3個の回転支持部材21とで構成される。3個の回転支持部材21が配置される円周の中心は、先端側のリンクハブ3の中心軸QB上に位置する。各回転支持部材21に回転軸22が回転自在に支持され、この回転軸22に、先端側の端部リンク部材8の一端が連結されている。また、先端側の端部リンク部材8の他端に回転軸25が回転自在に支持され、この回転軸25に、先端側の中央リンク部材7の一端が連結されている。
図8は、基端側のリンクハブ2と基端側の端部リンク部材5の連結部、および基端側の端部リンク部材5と基端側の中央リンク部材6の連結部を示すが、先端側のリンクハブ3と先端側の端部リンク部材8の連結部、および先端側の端部リンク部材8と先端側の中央リンク部材7の連結部も、一部を除いて同じ構成である(図示せず)。
図9は図5のIX−C3−IX断面図であって、基端側の中央リンク部材6と先端側の中央リンク部材7の他端同士の連結部を示す。基端側の中央リンク部材6の他端には2個の軸受71が設けられ、これらの軸受71により、先端側の中央リンク部材7の他端に固定の回転軸72が回転自在に支持されている。軸受71は、例えば深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受等の玉軸受であって、基端側の中央リンク部材6に圧入、接着、加締め等の方法で固定してある。この例のように軸受71を用いる代わりに、回転軸72を基端側の中央リンク部材6に回転自在に接触させることで、回転軸72を回転自在に支持してもよい。
回転軸72は、一方端に雄ねじ部72aを有し、他方端に他の部分よりも径が大きい頭部72bを有する。この回転軸72を雄ねじ部72aの側から、先端側の中央リンク部材7、スペーサ73、2個の軸受71の内輪、およびスペーサ74の各貫通孔に順に挿通し、雄ねじ部72aにダブルナット75を螺着する。これにより、回転軸72の頭部72bとダブルナット75とで、先端側の端部リンク部材7、2個の軸受71の内輪、および2個のスペーサ73,74を挟み付けることで、軸受71に予圧を付与した状態で、基端側の中央リンク部材6と先端側の中央リンク部材7とを互いに回転自在に連結する。
図7に示すように、3組のリンク機構4のすべてに、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータ51が設けられている。3組のリンク機構4のすべてにアクチュエータ51を設けることで、パラレルリンク装置1の動作を確定することができる。リンク機構4の数が4組以上である場合も、3組以上のリンク機構4にアクチュエータ51を設けることで、パラレルリンク機構1の動作を確定することができる。各アクチュエータ51は、前記制御装置61によって制御される。
アクチュエータ51は、減速機構52を備えたロータリアクチュエータであって、基端側のリンクハブ2の基端部材10の上面に、回転軸12と同軸上に設置されている。アクチュエータ51と減速機構52は一体に設けられ、モータ固定部材53により減速機構52が基端部材10に固定されている。
図8において、減速機構52はフランジ出力であって、大径の出力軸52aを有する。出力軸52aの先端面は、出力軸52aの中心線と直交する平面状のフランジ面54になっている。出力軸52aは、スペーサ55を介して、基端側の端部リンク部材5におけるリンクハブ側の回転連結部31Aの外径側の回転連結体31aにボルト56で接続されている。基端側のリンクハブ2と基端側のリンクハブ5とを連結する前記回転軸12は、大径部12cと小径部12dとからなり、大径部12cが減速機構52の出力軸52aに設けられた内径溝57に嵌ることで出力軸52aと連結され、小径部12dが前記軸受13の内輪等に挿通される。小径部12dに前記雄ねじ部12aが設けられている。大径部12cと小径部12dの境界部が前記段面12bである。
上記のように、各リンク機構4における各回転対偶部T1,T2,T3に軸受12,16,71を設けた構造とすることにより、各回転対偶部T1,T2,T3での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。
この軸受12,16,71を設けた構造では、軸受12,16,71に予圧を付与することにより、ラジアル隙間とスラスト隙間をなくし、回転対偶部T1,T2,T3のがたつきを抑えることができ、基端側のリンクハブ2側と先端側のリンクハブ3側間の回転位相差がなくなり等速性を維持できると共に振動や異音の発生を抑制できる。特に、前記軸受12,16,71の軸受隙間を負すきまとすることにより、入出力間に生じるバックラッシュを少なくすることができる。
[制御系について]
前記コントローラ60は、リンク作動装置を操作するキーボードまたはタッチパネル等の操作具(図示せず)を有する。この操作具を操作して各アクチュエータ51を回転駆動することで、パラレルリンク機構1を作動させる。詳しくは、アクチュエータ51が回転駆動すると、その回転が減速機構52を介して基端側の端部リンク部材5に伝達されて、基端側のリンクハブ2に対する基端側の端部リンク部材5の角度が変更する。それにより、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢、および球面リンク中心間距離Dが決まる。
コントローラ60には、各アクチュエータ51を制御する制御装置61と、基端側のリンクハブ2に対する先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)と球面リンク中心間距離Dを計算する姿勢計算装置62とが設けられている。これら制御装置61および姿勢計算装置62は、コンピュータによる数値制御式のものである。この例では、各装置61,62が互いに別の装置とされているが、これらをまとめて1つの装置としてもよい。また、これら各装置61,62は、コントローラ60と別に設けられていてもよい。
制御装置61は、前記操作具により先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dが指令されると、その指令に応じて各基端側の端部リンク部材5の回転角βn(n=1,2,3)を求め、この求めた回転角βnとなるように各アクチュエータ51を制御する。回転角βnは、指令された先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dに対応する各基準側の端部リンク部材5の回転角度であり、例えば図5のように水平面からの角度とされる。
制御装置61による各アクチュエータ51の制御には、下記の関係式が用いられる。
Figure 0006498738
なお、式1の右辺の3×3の行列は、(φ−δn)、θ、−(φ−δn)のオイラー角による変換行列である。
式2におけるLa,Lbは、図5に示されている。すなわち、Laは、中央リンク部材間回転軸心C3を、端部リンク部材5,8と中央リンク部材6,7との回転対偶中心軸C2、およびリンクハブ2,3と端部リンク部材5,8との回転対偶中心軸C1を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線Fから、球面リンク中心PA,PBまでの距離である。また、Lbは、前記投影直線Fから中央リンク部材間回転軸心C3までの距離である。これらLa,Lbはリンク作動装置の設計値である。
この実施形態の場合、図11(A)のように、投影直線Fが、端部リンク部材5,8と中央リンク部材6,7の回転対偶部T2と一致している。しかし、図11(B)、図11(C)のように、投影直線Fと回転対偶部T2がと一致していなくてもよい。
式1におけるδn(n=1,2,3,…)は、基端側の各端部リンク部材5のうち基準となる基端側の端部リンク部材5に対する基端側の各端部リンク部材5の円周方向の離間角である。すなわち、図7に示すように、3組のリンク機構4のうちの一つを基準となるリンク機構4に定め、その基準となるリンク機構4における基端側の端部リンク部材5(5A)の回転対偶中心軸C1の円周方向位相をδ1(例えばδ1=0°)とする。そして、この基端側の端部リンク部材5Aの回転対偶中心軸C1に対する、他の二つの基端側の端部リンク部材5の回転対偶中心軸C1の円周方向の離間角をそれぞれδ2,δ3とする。離間角δn(n=1,2,3)は、先端側のリンクハブ3の側から見て反時計回りの方向を正方向とする。
また、式1におけるεn(n=1,2,3,…)は、基端側の投影直線Fが通る円周上において、基準となる位相に対する基端側の各投影直線Fの円周方向の離間角である。すなわち、前記基準となるリンク機構4の回転対偶部T1の、基端側の端部リンク部材5Aの回転対偶中心軸C1に対する円周方向の離間角をεとする。そして、この基準となるリンク機構4の回転対偶部T1に対する、他の二つの回転対偶部T1の円周方向の離間角をそれぞれε,ε(図示せず)とする。離間角εn(n=1,2,3)も、先端側のリンクハブ3の側から見て反時計回りの方向を正方向とする。
図5のように、先端側のリンクハブ3の姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となるリンク機構4の回転対偶部T1の円周方向位相が、ε(式3)である。
所望の先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)および球面リンク中心間距離Dとなるように制御したい場合、設計値であるLa,Lbと制御目標値であるDとを式2に代入して、γ/2を求める。そして、求められたγ/2と制御目標値である(θ、φ)を式1、式3に代入して端部リンク部材5の回転角β1〜β3を算出する。回転角β1〜β3の算出は、式1で表される関係を充足するように、式1を逆変換して行う。逆変換とは、前記折れ角θおよび旋回角φ(図10)および球面リンク中心間距離Dから基端側の端部リンク部材5の回転角βnを算出する変換のことである。折れ角θ、旋回角φ、および球面リンク中心間距離Dと、回転角βnとは相互関係があり、一方の値から他方の値を導くことができる。このようにして算出された回転角β1〜β3に基づいて各アクチュエータ51に指令を与える。
基準となるリンク機構4の回転対偶部T1の円周方向位相εは、基端側のリンクハブ2に対する基端側の端部リンク部材5の組む方向によって異なる二つの解を有する。よって、式1における左辺の2行目の正負、および式3における右辺の正負は、基端側のリンクハブ2に対して基端側の端部リンク5を組む方向によって決める。組む方向が右方向である場合は「+」、左方向の場合が「−」とする。図5の実施形態のように基端側の端部リンク部材5を左方向に組んでいる場合、前記正負が「−」となる。
式3には、端部リンク部材5,8の軸角αの関数が含まれているので、式3のαにそれぞれのリンク作動装置の端部リンク部材5,8の軸角αに代入する。これにより、端部リンク部材5,8の軸角αが90°以外であるリンク作動装置についても、動作を制御することができる。
また、姿勢計算装置62により、現在の基端側の端部リンク部材5の回転角βnを式1に代入して順変換することにより、現在の先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)、および球面リンク中心間距離Dが計算される。前記同様、式3のαにそれぞれのリンク作動装置の端部リンク部材5,8の軸角αを代入することで、端部リンク部材の軸角αが90°以外であるリンク作動装置51についても、先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)と球面リンク中心間距離Dを計算することができる。姿勢計算装置62の計算結果は、例えば、コントローラ60に設けられた表示装置63の画面に表示される。また、姿勢計算装置62の計算結果を、制御装置61による制御に利用してもよい。
図12の線図に示すように、パラレルリンク機構1は、どのような姿勢になっても、両球面リンク中心PA,PBを結ぶ直線と基端側のリンクハブ2の中心軸QAとが成す角度がθ/2である。同様に、両球面リンク中心PA,PBを結ぶ直線と先端側のリンクハブ3の中心軸QBとが成す角度もθ/2である。そのため、先端側の球面リンクハブ中心PBから作業点Gまでの距離をLcとした場合、次の関係式が成り立つ。
D=2(R−Lc)cos(θ/2)・・・式4
上記式4の関係式を用いることで、作業点Gの回転半径Rを一定にしながら、先端側のリンクハブ3の姿勢(θ,φ)を規定することができる。作業点Gの回転半径Rが一定である場合、先端側のリンクハブ3の作業点Gは1つの球面上を動く。つまり、先端側のリンクハブ3の作業点Gの動きは球面の接線方向を向く動きに限定され、先端側のリンクハブ3の回転中心Oが移動しない。このため、作業点Gの位置を算出する座標変換が容易である。
なお、図5では、先端部材20の先端面における先端側のリンクハブ3の中心軸QBと先端側のリンクハブ3の先端側の平面が交差する位置を作業点Gとしているが、作業点Gは先端側のリンクハブ3の中心軸QB上であれば、他の位置であってもよい。
このように制御装置61により各アクチュエータ51を制御することで、パラレルリンク機構1を任意の動作位置に作動させることができる。図1は、折れ角θが0°で、球面リンク中心間距離Dが中程度の原点位置を示す。図2は、原点位置に対して、先端側のリンクハブ3の任意の折れ角θだけ傾斜させた状態を示す。図3は、折れ角θが0°で、球面リンク中心間距離Dを最大にした状態を示す。図4は、折れ角θが0°で、球面リンク中心間距離Dを最小にした状態を示す。
球面リンク中心間距離Dは、前記角度γが小さくなるほど短くなり、前記角度γが大きくなるほど長くなる。図4のように、角度γが小さく球面リンク中心間距離Dが縮んだ状態では、先端側のリンクハブ3の姿勢を大きく変えることはできない。そのため、通常作業時には使用せず、非作業時に他の物体と接触しないように退避させる場合や、収納時に専有面積を小さくしたい場合等に、図4のように球面リンク中心間距離Dを縮ませるとよい。
上記実施形態は、リンク機構4が回転対称タイプであるリンク作動装置を示すが、リンク機構4が鏡像対称タイプであるリンク作動装置(図示せず)にもこの発明を適用することができる。
この実施形態のパラレルリンク機構1は回転対称タイプで、基端側のリンクハブ2、基端側の端部リンク部材5、および基端側の中央リンク部材6と、先端側のリンクハブ3、先端側の端部リンク部材8、および先端側の中央リンク部材7との位置関係が、前記中央リンク部材間回転軸心C3に対して回転対称となる位置構成になっている。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…パラレルリンク機構
2…基端側のリンクハブ
3…先端側のリンクハブ
4…リンク機構
5…基端側の端部リンク部材
6…基端側の中央リンク部材
7…先端側の中央リンク部材
8…先端側の端部リンク部材
51…アクチュエータ
61…制御装置
62…姿勢計算装置
C1…リンクハブと端部リンク部材との回転対偶中心軸
C2…端部リンク部材と中央リンク部材との回転対偶中心軸
C3…中央リンク部材間回転軸心
F…投影直線
G…作業点
O…回転中心
PA…基端側の球面リンク中心
PB…先端側の球面リンク中心
QA…基端側のリンクハブの中心軸
QB…先端側のリンクハブの中心軸

Claims (6)

  1. 基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結され、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび前記先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に一端がそれぞれ回転可能に連結され、かつ他端同士が互いに回転可能に連結された基端側および先端側の中央リンク部材とを有し、
    前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが1点で交わり、かつ前記両回転対偶中心軸が成す角度を変更できるように、前記基端側および先端側の中央リンク部材の他端同士が、両者の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心で回転可能に連結され、
    前記各リンク機構は、このリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンク部材間回転軸心に対して基端側部分と先端側部分とが対称を成す形状であり、前記3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構に、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータが設けられ、かつこれらアクチュエータを制御する制御装置が設けられたリンク作動装置であって、
    前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との各回転対偶中心軸とが交差する点を球面リンク中心と称し、かつ前記球面リンク中心を通り、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称し、
    前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
    前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角をεとした場合、
    前記制御装置は、次の各関係式
    Figure 0006498738
    で表される関係を充足するように、上記式1を逆変換することにより、目標とする前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)、および前記球面リンク中心間距離Dから前記基端側の端部リンク部材の回転角βnを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御することを特徴とする。
  2. 基端側のリンクハブに対し先端側のリンクハブが3組以上のリンク機構を介して姿勢を変更可能に連結され、前記各リンク機構は、それぞれ前記基端側のリンクハブおよび前記先端側のリンクハブに一端が回転可能に連結された基端側および先端側の端部リンク部材と、これら基端側および先端側の端部リンク部材の他端に一端がそれぞれ回転可能に連結され、かつ他端同士が互いに回転可能に連結された基端側および先端側の中央リンク部材とを有し、
    前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが1点で交わり、かつ前記両回転対偶中心軸が成す角度を変更できるように、前記基端側および先端側の中央リンク部材の他端同士が、両者の回転対偶中心軸である中央リンク部材間回転軸心で回転可能に連結され、
    前記各リンク機構は、このリンク機構を直線で表現した幾何学モデルが、前記中央リンク部材間回転軸心に対して基端側部分と先端側部分とが対称を成す形状であり、前記3組以上のリンク機構のうち3組以上のリンク機構に、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢と距離を任意に変更させるアクチュエータが設けられ、かつこれらアクチュエータを制御する制御装置が設けられたリンク作動装置であって、
    前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との各回転対偶中心軸とが交差する点を球面リンク中心と称し、かつ前記球面リンク中心を通り、前記リンクハブと前記端部リンク部材との各回転対偶中心軸と直角に交わる直線をリンクハブの中心軸と称し、
    前記基端側部分および前記先端側部分のそれぞれにつき、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記リンクハブと前記端部リンク部材の回転対偶中心軸とが成す軸角がαであり、かつ前記中央リンク部材間回転軸心を、前記端部リンク部材と前記中央リンク部材との回転対偶中心軸、および前記リンクハブと前記端部リンク部材との回転対偶中心軸を含む平面に対して垂直方向に投影した投影直線から、前記球面リンク中心までの距離がLaであり、かつ前記投影直線から前記中央リンク部材間回転軸心までの距離がLbであり、
    前記基端側のリンクハブに対する前記基端側の端部リンク部材の回転角がβn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した垂直角度がθであり、前記基端側のリンクハブの中心軸に対して前記先端側のリンクハブの中心軸が傾斜した水平角度がφであり、前記基端側の球面リンク中心と前記先端側の球面リンク中心との球面リンク中心間距離がDであり、前記基端側の端部リンク部材と前記基端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸と、前記先端側の端部リンク部材と前記先端側の中央リンク部材との回転対偶中心軸とが成す角度がγであり、前記基端側の各端部リンク部材のうち基準となる基端側の端部リンク部材に対する基端側の各端部リンク部材の円周方向の離間角がδn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側の投影直線が通る円周上において、基準となる位相に対する前記基端側の各投影直線の円周方向の離間角がεn(n=1,2,3,…)であり、前記基端側のリンクハブに対する前記先端側のリンクハブの姿勢が原点位置(θ=0,φ=0)にある状態における基準となる前記基端側の投影直線の離間角がεである場合、
    次の各関係式
    Figure 0006498738
    の式1を順変換することにより、基端側の前記端部リンク部材の回転角βnから現在の基端側の前記リンクハブに対する先端側の前記リンクハブの姿勢(θ,φ)、および前記球面リンク中心間距離Dを計算する姿勢計算装置が設けられていることを特徴とする。
  3. 請求項1に記載のリンク作動装置において、前記基端側のリンクハブの中心軸と前記先端側のリンクハブの中心軸の交点である回転中心から、前記先端側のリンクハブに対して定まった位置にある作業点までの回転半径がRであり、前記先端側の球面リンク中心から前記作業点までの距離がLcである場合、前記制御装置は、
    D=2(R−Lc)cos(θ/2)・・・式4
    の関係式を用いて、前記回転半径Rが目標値であるときの球面リンク中心間距離Dを求め、目標とする前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)、および回転半径Rから前記基端側の端部リンク部材の回転角βnを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御するリンク作動装置。
  4. 請求項3に記載のリンク作動装置おいて、前記制御装置は、前記作業点の回転半径Rが一定となるように、前記先端側のリンクハブの姿勢(θ,φ)と、前記球面リンク中心間距離Dとを求め、この求めた回転角βnとなるように前記各アクチュエータを制御するリンク作動装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のリンク作動装置において、前記球面リンク中心間距離を縮めて周辺に位置する異物との接触を回避する退避機能を有するリンク作動装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のリンク作動装置において、非使用時に前記球面リンク中心間距離を縮める機能を有するリンク作動装置。
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