JP6497606B2 - 点灯装置およびそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Description

本発明は、一般に、点灯装置およびそれを用いた照明器具に関し、より詳細には、光源を点灯させる点灯装置およびそれを用いた照明器具に関する。
従来、LEDを作動させるスイッチング装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載されたスイッチング装置は、SEPIC(Single Ended Primary Inductance Converter)を備えている。
特表2004−536434号公報
SEPICは、1コンバータ方式で構成されているため、出力電流にリップル成分が重畳されてしまう。よって、特許文献1に記載されたスイッチング装置では、LEDを作動させたときに、LEDから放射された光がちらつく可能性がある。
本発明の目的は、点灯対象の光源から放射される光のちらつきを抑えることが可能な点灯装置およびそれを用いた照明器具を提供することにある。
本発明の点灯装置は、一対の入力端子と、一対の出力端子と、交流電流を全波整流する整流回路と、前記整流回路からの脈流電流を直流電流に変換して、前記直流電流を前記一対の出力端子へ出力する変換回路とを備えている。また、本発明の点灯装置は、前記変換回路から出力された前記直流電流を、前記一対の出力端子間に接続される光源に適した電流に定電流化する定電流回路と、前記変換回路および前記定電流回路を制御する制御回路と、制限回路とを備えている。前記一対の入力端子は、前記整流回路の一対の入力端と電気的に接続されている。前記整流回路の一対の出力端は、前記変換回路の一対の入力端と電気的に接続されている。前記変換回路は、SEPICである。前記変換回路は、前記変換回路の一対の入力端間に接続された第1コンデンサと、前記第1コンデンサの両端間に接続された第1インダクタおよびスイッチング素子の直列回路とを備えている。また、前記変換回路は、前記スイッチング素子における第1主端子と第2主端子との間に接続された第2コンデンサおよび第2インダクタの直列回路と、前記第2インダクタの両端間に接続されたダイオードおよび第3コンデンサの直列回路とを備えている。前記第3コンデンサは、前記変換回路の一対の出力端間に接続されている。前記変換回路は、前記制御回路により前記スイッチング素子のオンオフが制御されることで前記直流電流を出力するように構成されている。前記第3コンデンサの高電位側の端子は、前記一対の出力端子のうち一方の出力端子と電気的に接続されている。前記第3コンデンサの低電位側の端子は、前記定電流回路を介して、前記一対の出力端子のうち他方の出力端子と電気的に接続されている。前記制限回路は、前記光源に印加される電圧を制限可能である。前記制限回路は、前記第3コンデンサと並列に接続されている複数の抵抗の直列回路を備える。前記複数の抵抗のうちのいずれか2つの抵抗の接続点は、前記光源と前記定電流回路との接続点に接続されている。
本発明の照明器具は、前記点灯装置と、前記点灯装置により点灯可能な前記光源とを備えている。
本発明の点灯装置においては、点灯対象の光源から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。
本発明の照明器具においては、光源から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。
一実施形態の点灯装置を備えた照明器具の回路ブロック図である。 一実施形態の点灯装置に関し、可変部と抵抗との直列回路における両端間の電圧波形を示す波形図である。 一実施形態の点灯装置を備えた照明器具の施工状態において、一部破断された概略斜視図である。
以下では、一実施形態の点灯装置10について、図1を参照しながら説明する。
点灯装置10は、光源20を点灯させるように構成されている。
光源20は、例えば、複数(図1では、4つ)の固体発光素子21を備えている。複数の固体発光素子21の各々は、例えば、LEDである。複数の固体発光素子21の電気的な接続関係は、例えば、直列接続である。複数の固体発光素子21それぞれの発光色は、例えば、白色である。
光源20では、複数の固体発光素子21それぞれの発光色を白色としているが、この色に特に限定しない。また、光源20では、複数の固体発光素子21の電気的な接続関係を、直列接続としているが、この接続に限らず、例えば、並列接続であってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続であってもよい。また、光源20では、固体発光素子21として、LEDを用いているが、これに限らず、例えば、半導体レーザ素子、有機エレクトロルミネッセンス素子等を用いてもよい。また、光源20では、固体発光素子21の数を複数としているが、1つであってもよい。
点灯装置10は、一対の入力端子1A,1Bと、一対の出力端子2A,2Bと、整流回路3と、変換回路4と、定電流回路5と、制御回路6とを備えている。
一対の入力端子1A,1B間には、交流電源12が電気的に接続される。交流電源12は、例えば、商用電源である。なお、点灯装置10は、交流電源12を構成要素として含まない。
一対の出力端子2A,2B間には、光源20が電気的に接続される。なお、点灯装置10は、光源20を構成要素として含まない。
整流回路3は、例えば、交流電源12からの交流電流を全波整流するように構成されている。整流回路3は、例えば、ダイオードブリッジである。整流回路3の一対の入力端は、一対の入力端子1A,1Bと電気的に接続されている。整流回路3の一対の出力端は、変換回路4の一対の入力端と電気的に接続されている。
変換回路4は、整流回路3からの脈流電流を直流電流に変換するように構成されている。また、変換回路4は、上記直流電流を一対の出力端子2A,2Bへ出力するように構成されている。変換回路4は、SEPICである。
変換回路4は、例えば、コンデンサ(第1コンデンサ)C1と、インダクタ(第1インダクタ)L1およびスイッチング素子Q1の直列回路とを備えている。また、変換回路4は、コンデンサ(第2コンデンサ)C2およびインダクタ(第2インダクタ)L2の直列回路と、ダイオードD1およびコンデンサ(第3コンデンサ)C3の直列回路と、2つの抵抗R1,R2とを備えている。
スイッチング素子Q1は、第1主端子、第2主端子および制御端子を備えている。スイッチング素子Q1は、例えば、エンハンスメント型のnチャネルMOSFETである。スイッチング素子Q1では、第1主端子がドレイン端子であり、第2主端子がソース端子であり、制御端子がゲート端子である。
コンデンサC1は、変換回路4の一対の入力端間に接続されている。
インダクタL1およびスイッチング素子Q1の直列回路は、コンデンサC1の両端間に電気的に接続されている。
コンデンサC2およびインダクタL2の直列回路は、スイッチング素子Q1におけるドレイン端子とソース端子との間に、電気的に接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子は、抵抗R1を介して制御回路6と電気的に接続されている。また、スイッチング素子Q1のゲート端子は、抵抗R2を介して、スイッチング素子Q1のソース端子と電気的に接続されている。
ダイオードD1およびコンデンサC3の直列回路は、インダクタL2の両端間に電気的に接続されている。ダイオードD1のアノードは、インダクタL2と電気的に接続されている。ダイオードD1のカソードは、コンデンサC3と電気的に接続されている。
コンデンサC3は、変換回路4の一対の出力端間に接続されている。
コンデンサC3の高電位側の端子は、出力端子2Aと電気的に接続されている。コンデンサC3の低電位側の端子は、定電流回路5を介して出力端子2Bと電気的に接続されている。
定電流回路5は、変換回路4から出力された直流電流を、光源20に適した電流に定電流化するように構成されている。なお、光源20に適した電流とは、例えば、光源20から放射された光を見た人が、この光のちらつきを感じない程度に定電流化された電流を意味する。また、定電流回路5の詳細については、後述する。
制御回路6は、変換回路4および定電流回路5を制御するように構成されている。制御回路6は、例えば、集積回路7と、3つの抵抗R3〜R5と、コンデンサC4と、ダイオードD2とを備えている。
集積回路7は、第1接続ピン、第2接続ピン、第3接続ピン、第4接続ピン、第5接続ピンおよび第6接続ピンを備えている。集積回路7は、例えば、ルネサスエレクトロニクス株式会社製の制御用マイコン(品番:R5F1076CGSP)である。集積回路7では、第1接続ピンが電源端子であり、第2接続ピンが出力端子であり、第3接続ピンがグランド端子である。また、集積回路7では、第4接続ピンがオペアンプ非反転入力用端子であり、第5接続ピンがオペアンプ反転入力用端子であり、第6接続ピンがフィードバック端子である。なお、図1中の集積回路7のVDD、OUT、GND、OP+、OP−およびFBは、第1接続ピン、第2接続ピン、第3接続ピン、第4接続ピン、第5接続ピンおよび第6接続ピンをそれぞれ表している。
集積回路7の第1接続ピン(VDD)は、電源回路と電気的に接続されている。上記電源回路は、直流電圧Vdを出力するように構成されている。上記電源回路は、例えば、インダクタL1からなる一次巻線と磁気的に結合する二次巻線を備え、この二次巻線に発生する誘起電圧から直流電圧Vdを生成するように構成されていればよい。
集積回路7の第2接続ピン(OUT)は、抵抗R1を介して、スイッチング素子Q1のゲート端子と電気的に接続されている。
集積回路7の第3接続ピン(GND)は、コンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。
集積回路7の第4接続ピン(OP+)は、抵抗R3の第1端と電気的に接続されている。抵抗R3の第2端は、コンデンサC4を介して、集積回路7の第3接続ピン(GND)と電気的に接続されている。また、抵抗R3の第2端は、抵抗R4の第1端と電気的に接続されている。抵抗R4の第2端は、集積回路7の第3接続ピン(GND)と電気的に接続されている。抵抗R4の第1端は、定電流回路5と電気的に接続されている。なお、制御回路6では、2つの抵抗R3,R4とコンデンサC4とで平滑回路を構成している。
集積回路7の第5接続ピン(OP−)は、ダイオードD2を介して定電流回路5と電気的に接続されている。ダイオードD2のアノードは、集積回路7の第5接続ピン(OP−)と電気的に接続されている。ダイオードD2のカソードは、定電流回路5と電気的に接続されている。
集積回路7の第6接続ピン(FB)は、抵抗R5を介して定電流回路5と電気的に接続されている。
なお、制御回路6は、集積回路7、3つの抵抗R3〜R5、コンデンサC4およびダイオードD2を備えた構成であるが、この構成を特に限定しない。また、制御回路6は、集積回路7として、制御用マイコンを用いているが、これに限らず、例えば、制御用IC等を用いてもよい。
定電流回路5は、例えば、変換回路4から出力された直流電流の大きさを可変とする可変部11と、3つの抵抗R6〜R8と、3つのコンデンサC5〜C7と、集積回路8とを備えている。
可変部11は、例えば、エンハンスメント型のnチャネルMOSFETである。
集積回路8は、第1接続ピン、第2接続ピン、第3接続ピン、第4接続ピン、第5接続ピン、第6接続ピン、第7接続ピンおよび第8接続ピンを備えている。集積回路8は、例えば、新日本無線株式会社製のオペアンプ(品番:NJM2904M)である。集積回路8は、第1オペアンプと、第2オペアンプとを備えている。集積回路8では、第1接続ピンが第1オペアンプの出力端子であり、第2接続ピンが第1オペアンプの反転入力端子であり、第3接続ピンが第1オペアンプの非反転入力端子であり、第4接続ピンが負極の電源端子である。また、集積回路8では、第5接続ピンが第2オペアンプの非反転入力端子であり、第6接続ピンが第2オペアンプの反転入力端子であり、第7接続ピンが第2オペアンプの出力端子であり、第8接続ピンが正極の電源端子である。なお、集積回路8では、第2オペアンプを使用していない。また、図1中では、第2オペアンプの図示を省略している。また、図1中の集積回路8の図記号は、新日本無線株式会社製のオペアンプ(品番:NJM2904M)を表している。
集積回路8の第1接続ピンは、可変部11として用いたnチャネルMOSFETのゲート端子と電気的に接続されている。また、集積回路8の第1接続ピンは、抵抗R6を介して、集積回路8の第2接続ピンと電気的に接続されている。なお、定電流回路5では、第1オペアンプと抵抗R6とでエラーアンプを構成している。また、以下では、説明の便宜上、可変部11として用いたnチャネルMOSFETを、単に「MOSFET」と称することもある。
集積回路8の第2接続ピンは、抵抗R7を介して、MOSFETのソース端子と電気的に接続されている。また、集積回路8の第2接続ピンは、コンデンサC5を介して、変換回路4におけるコンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。なお、定電流回路5では、抵抗R7とコンデンサC5とでフィルタ回路を構成している。
集積回路8の第3接続ピンは、制御回路6における抵抗R4の第1端と電気的に接続されている。
集積回路8の第4接続ピンおよび第5接続ピンの各々は、コンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。
集積回路8の第6接続ピンは、集積回路8の第7接続ピンと電気的に接続されている。
集積回路8の第8接続ピンは、上記電源回路と電気的に接続されている。また、集積回路8の第8接続ピンは、コンデンサC6を介して、コンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。
MOSFETのドレイン端子は、出力端子2Bと電気的に接続されている。また、MOSFETのドレイン端子は、コンデンサC7を介して、コンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。さらに、MOSFETのドレイン端子は、制御回路6における抵抗R5を介して、集積回路7と電気的に接続されている。MOSFETのソース端子は、抵抗R8を介して、コンデンサC3の低電位側の端子と電気的に接続されている。
なお、定電流回路5は、可変部11と、3つの抵抗R6〜R8と、3つのコンデンサC5〜C7と、集積回路8とを備えた構成であるが、この構成を特に限定せず、少なくとも、可変部11と抵抗R8との直列回路を備えた構成であればよい。
制御回路6は、スイッチング素子Q1へ制御信号(以下、「第1制御信号」)を出力するように構成されている。具体的に説明すると、集積回路7は、スイッチング素子Q1へ第1制御信号を出力するように構成されている。第1制御信号は、スイッチング素子Q1のオンオフを制御する信号である。第1制御信号は、例えば、PWM信号である。
変換回路4は、制御回路6によりスイッチング素子Q1のオンオフが制御されることで、上記直流電流を出力するように構成されている。
以下では、変換回路4の動作について説明する。
変換回路4では、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態になると、コンデンサC1の高電位側の端子、インダクタL1、スイッチング素子Q1、コンデンサC1の低電位側の端子の経路で電流が流れる。また、変換回路4では、スイッチング素子Q1がオフ状態からオン状態になると、コンデンサC2の高電位側の端子、スイッチング素子Q1、インダクタL2、コンデンサC2の低電位側の端子の経路で電流が流れる。よって、変換回路4では、スイッチング素子Q1がオン状態のとき、インダクタL1とインダクタL2とに磁気エネルギーが蓄積される。
変換回路4では、スイッチング素子Q1がオン状態からオフ状態になると、インダクタL1に逆起電力が発生するので、インダクタL1の第1端、コンデンサC2、ダイオードD1、コンデンサC3、コンデンサC1、インダクタL1の第2端の経路で電流が流れる。また、変換回路4では、スイッチング素子Q1がオン状態からオフ状態になると、インダクタL2に逆起電力が発生するので、インダクタL2の第1端、ダイオードD1、コンデンサC3、インダクタL2の第2端の経路で電流が流れる。これにより、変換回路4では、コンデンサC3の両端電圧が閾値電圧以上のとき、上記直流電流を出力することが可能となる。
ところで、変換回路4は、SEPICであるため、上記直流電流に、例えば、交流電源12の1周期に対して2倍の周期のリップル成分が重畳されてしまう。よって、点灯装置10は、定電流回路5を備えている。また、定電流回路5は、可変部11と抵抗R8との直列回路を備えている。さらに、制御回路6は、可変部11により上記直流電流の大きさを光源20に適した電流の大きさとするように、可変部11を制御する。具体的に説明すると、制御回路6は、可変部11として用いたnチャネルMOSFETを、ゲート−ソース間電圧の変化に応じてドレイン電流が比例して変化する領域(能動領域)で動作させる。言い換えれば、制御回路6は、可変部11として用いたnチャネルMOSFETを抵抗成分として機能させるように構成されている。
制御回路6は、定電流回路5における集積回路8の第3接続ピンへ制御信号(以下、「第2制御信号」)を出力するように構成されている。具体的に説明すると、集積回路7は、集積回路8の第3接続ピンへ第2制御信号を出力するように構成されている。第2制御信号は、集積回路8における第1オペアンプの非反転入力端子に入力される基準電圧を制御する信号である。第2制御信号は、例えば、PWM信号である。
制御回路6における上記平滑回路は、集積回路7から出力された第2制御信号の出力電圧を平滑化するように構成されている。また、上記平滑回路は、平滑化した電圧を上記基準電圧として集積回路8の第3接続ピンへ出力するように構成されている。これにより、制御回路6は、第2制御信号のデューティ比を変化させることで、上記基準電圧の電圧値を変更することが可能となる。
以下では、定電流回路5の動作について説明する。
定電流回路5では、可変部11として用いたnチャネルMOSFETがオン状態のとき、コンデンサC3の高電位側の端子、出力端子2A、光源20、出力端子2B、可変部11、抵抗R8、コンデンサC3の低電位側の端子の経路で、電流Iaが流れる。
また、定電流回路5では、抵抗R8に電流Iaが流れると、抵抗R8の両端間に電圧が発生する。そして、定電流回路5では、抵抗R8の両端電圧が、上記フィルタ回路を介して、集積回路8の第2接続ピンに入力される。
集積回路8における第1オペアンプは、反転入力端子に入力された電圧と、非反転入力端子に入力された基準電圧とが一致するように、可変部11へ出力電圧を出力する。
可変部11は、集積回路8から出力された出力電圧の大きさに基づいて、変換回路4から出力された直流電流の大きさを可変とする。具体的に説明すると、可変部11は、集積回路8から出力された出力電圧の変化に応じて、ゲート−ソース間電圧が変化する。これにより、可変部11では、ゲート−ソース間電圧の変化に応じてドレイン電流が比例して変化するので、変換回路4から出力された直流電流の大きさを変化させることが可能となる。よって、可変部11では、変換回路4から出力された直流電流の大きさを、光源20に適した電流の大きさにすることが可能となる。
点灯装置10では、可変部11として用いたnチャネルMOSFETを抵抗成分として機能させるので、可変部11により上記直流電流の大きさを光源20に適した電流の大きさにすることが可能となる。よって、点灯装置10では、変換回路4からの上記直流電流に含まれるリップル成分を低減することが可能となる。つまり、点灯装置10では、変換回路4から出力された上記直流電流を、光源20に適した電流に定電流化することが可能となる。これにより、点灯装置10では、例えば、光源20から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。また、点灯装置10では、この点灯装置10により光源20を点灯させた環境下において、例えば、ビデオカメラ等の撮像装置で撮像された映像に、ちらつき(フリッカ)が発生するのを防ぐことが可能となる。
定電流回路5では、交流電源12からの交流電流の変動に起因して、変換回路4から出力された直流電流が急に変動する可能性がある。よって、定電流回路5では、変換回路4から出力された直流電流が急に変動した場合であっても、上記直流電流に含まれるリップル成分を低減するために、集積回路8における第1オペアンプの応答速度が、第2オペアンプの応答速度よりも速いことが好ましい。一例を挙げて説明すると、抵抗R6は、例えば、1MΩに設定されていることが好ましい。これにより、点灯装置10では、仮に、変換回路4から出力された直流電流が急に変動したとしても、上記直流電流に含まれるリップル成分を低減することが可能となり、信頼性を向上させることが可能となる。
点灯装置10では、可変部11と抵抗R8との直列回路における両端間の電圧V1が、抵抗R5を介して、集積回路7の第6接続ピン(FB)に入力される。なお、以下では、説明の便宜上、可変部11と抵抗R8との直列回路における両端間の電圧V1を、「フィードバック電圧V1」と称する。
制御回路6は、フィードバック電圧V1の大きさに従って、第1制御信号のデューティ比を変更するように構成されている。具体的に説明すると、制御回路6は、フィードバック電圧V1が所定電圧となるように、第1制御信号のデューティ比を変更するように構成されている。
本願発明者らは、定電流回路5の電力損失がフィードバック電圧V1と電流Iaとの積により決まるので、定電流回路5の電力損失を小さくするために、フィードバック電圧V1を比較的小さく設定する必要があると考えた。しかし、本願発明者らは、フィードバック電圧V1を小さく設定し過ぎると、定電流回路5が正常に動作せず、変換回路4から出力された直流電流に含まれるリップル成分を低減できないという知見を得た。また、本願発明者らは、上記直流電流に含まれるリップル成分に対応するリップル電圧Vr(図2参照)が大きいと、フィードバック電圧V1を比較的大きく設定する必要があり、定電流回路5の電力損失を小さくすることが難しいという知見を得た。
そこで、本願発明者らは、フィードバック電圧V1を比較的小さく設定できるように、コンデンサC3の静電容量を比較的大きく設定することで、上記直流電流に含まれるリップル成分を小さくすることを考えた。コンデンサC3の静電容量は、例えば、530μFに設定されている。また、本願発明者らは、フィードバック電圧V1を比較的小さく設定するために、抵抗R8の両端電圧V2(図1,2参照)を比較的小さく設定することを考えた。
具体的に説明すると、本願発明者らは、抵抗R8の抵抗値を、下記の式(1)と下記の式(2)とを組み合わせて算出した下記の式(3)を満たすように設定することを考えた。なお、式(1)中のvrは、上記直流電流に含まれるリップル成分に対応するリップル電圧Vrの電圧値を表している。また、式(1)中のv1は、フィードバック電圧V1の電圧値を表している。また、式(1),(2)中のv2は、抵抗R8の両端電圧V2の電圧値を表している。また、式(2)中のr8は、抵抗R8の抵抗値を表している。また、式(2)中のiaは、電流Iaの電流値を表している。
Figure 0006497606
Figure 0006497606
Figure 0006497606
点灯装置10では、コンデンサC3の静電容量が比較的大きく設定され、かつ、抵抗R8の抵抗値が上記の式(3)を満たすように設定されている。これにより、点灯装置10では、フィードバック電圧V1を比較的小さく設定することが可能となり、定電流回路5の電力損失を小さくすることが可能となる。よって、点灯装置10では、消費電力を低下させることが可能となり、省エネルギー化を図ることが可能となる。
ところで、点灯装置10では、コンデンサC3の静電容量を比較的大きく設定すると、交流電源12から交流電流が入力されなくなったとき、コンデンサC3に蓄積された電荷を放電するのに比較的長い時間がかかる可能性がある。これにより、点灯装置10では、例えば、交流電源12から交流電流が入力されなくなっても、光源20から光を放射し続ける可能性がある。よって、点灯装置10は、光源20に印加される電圧を制限可能な制限回路9を備えていることが好ましい。なお、以下では、説明の便宜上、交流電源12から交流電流が入力されなくなったときを、「交流電源12がオフ状態になったとき」と称する。交流電源50がオフ状態になったときとは、例えば、交流電源12と入力端子1Aもしくは入力端子1Bとの間に接続された電源スイッチがオフされたときを意味する。
制限回路9は、抵抗R9と抵抗R10との直列回路を備えている。抵抗R9と抵抗R10との直列回路は、コンデンサC3の両端間に、電気的に接続されている。言い換えれば、制限回路9は、コンデンサC3と並列に接続されている。
抵抗R9および抵抗R10それぞれの抵抗値は、交流電源12がオフ状態になったときに、光源20に印加される電圧が光源20の点灯電圧未満となるように、設定されていることが好ましい。また、制御回路6は、交流電源12がオフ状態になったとき、集積回路8から可変部11へ上記出力電圧が出力するのを停止させるように定電流回路5を制御することが好ましい。なお、光源20の点灯電圧とは、光源20を点灯させることができる最小電圧を意味する。また、光源20の点灯電圧は、例えば、固体発光素子21がLEDのとき、複数の固体発光素子21における合計の順電圧(順方向電圧)である。
具体的に説明すると、制御回路6は、交流電源12がオフ状態になったときに、定電流回路5における集積回路8の第2接続ピンへ制御信号(以下、「第3制御信号」)を出力するように構成されている。より詳細に説明すると、集積回路7は、交流電源12がオフ状態になったときに、集積回路8の第2接続ピンへ第3制御信号を出力するように構成されている。第3制御信号は、集積回路8における第1オペアンプの反転入力端子に入力される電圧を制御する信号である。第3制御信号は、例えば、パルス信号である。また、集積回路7は、交流電源12がオフ状態になったときに、第3制御信号の信号レベルをローレベルからハイレベルに変更するように構成されている。これにより、点灯装置10では、交流電源12がオフ状態になったとき、集積回路8から可変部11へ上記出力電圧が出力するのを停止させることが可能となる。また、点灯装置10では、交流電源12がオフ状態になったとき、制限回路9によって、光源20に印加される電圧を光源20の点灯電圧未満にすることが可能となる。したがって、点灯装置10では、交流電源12がオフ状態になったときに、光源20から光を放射し続けるのを防止することが可能となる。なお、制御回路6により交流電源12がオフ状態になったときを検出する方法としては、例えば、集積回路7により第1接続ピン(VDD)に入力された直流電圧Vdが規定電圧未満になったときを検出すればよい。
以上説明した点灯装置10は、一対の入力端子1A,1Bと、一対の出力端子2A,2Bと、交流電流を全波整流する整流回路3とを備えている。また、点灯装置10は、整流回路3からの脈流電流を直流電流に変換して、上記直流電流を一対の出力端子2A,2Bへ出力する変換回路4を備えている。さらに、点灯装置10は、変換回路4から出力された直流電流を、一対の出力端子2A,2B間に接続される光源20に適した電流に定電流化する定電流回路5と、変換回路4および定電流回路5を制御する制御回路6とを備えている。一対の入力端子1A,1Bは、整流回路3の一対の入力端と電気的に接続されている。整流回路3の一対の出力端は、変換回路4の一対の入力端と電気的に接続されている。変換回路4は、SEPICである。変換回路4は、変換回路4の一対の入力端間に接続された第1コンデンサC1と、第1コンデンサC1の両端間に接続された第1インダクタL1およびスイッチング素子Q1の直列回路とを備えている。また、変換回路4は、スイッチング素子Q1における第1主端子と第2主端子との間に接続された第2コンデンサC2および第2インダクタL2の直列回路を備えている。さらに、変換回路4は、第2インダクタL2の両端間に接続されたダイオードD1および第3コンデンサC3の直列回路を備えている。第3コンデンサC3は、変換回路4の一対の出力端間に接続されている。変換回路4は、制御回路6によりスイッチング素子Q1のオンオフが制御されることで直流電流を出力するように構成されている。第3コンデンサC3の高電位側の端子は、一対の出力端子2A,2Bのうち一方の出力端子2Aと電気的に接続されている。第3コンデンサC3の低電位側の端子は、定電流回路5を介して、一対の出力端子2A,2Bのうち他方の出力端子2Bと電気的に接続されている。これにより、点灯装置10では、変換回路4から出力された上記直流電流を、光源20に適した電流に定電流化することが可能となる。すなわち、点灯装置10では、変換回路4からの上記直流電流に含まれるリップル成分を低減することが可能となる。よって、点灯装置10では、点灯対象の光源20から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。
定電流回路5は、変換回路4から出力された直流電流の大きさを可変とする可変部11と抵抗R8との直列回路を備えていることが好ましい。制御回路6は、可変部11により上記直流電流の大きさを光源20に適した電流の大きさとするように、可変部11を制御することが好ましい。これにより、点灯装置10では、可変部11により上記直流電流の大きさを光源20に適した電流の大きさにすることが可能となり、変換回路4からの上記直流電流に含まれるリップル成分を低減することが可能となる。よって、点灯装置10では、点灯対象の光源20から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。
以下では、点灯装置10を備えた照明器具30について、図3に基づいて説明する。
照明器具30は、例えば、ダウンライトである。照明器具30は、例えば、天井材40に設置されるように構成されている。具体的に説明すると、照明器具30は、例えば、天井材40に形成された孔41に、埋め込み配置されるように構成されている。
照明器具30は、例えば、点灯装置10と、光源20と、接続線31と、器具本体32とを備えている。
光源20は、複数の固体発光素子21から放射された光を反射する反射板33を備えている。
点灯装置10は、接続線31を介して、光源20と電気的に接続されている。
光源20は、器具本体32に取り付けられている。具体的に説明すると、器具本体32は、光源20が取り付けられるように構成されている。
器具本体32は、光源20が取り付けられるように構成されているが、この構成に限らず、点灯装置10と光源20とが取り付けられるように構成されていてもよい。すなわち、照明器具30は、点灯装置10と光源20とが別々に配置された電源別置型の照明器具であるが、これに限らず、点灯装置10と光源20とが器具本体32に取り付けられた電源一体型の照明器具であってもよい。
なお、照明器具30は、ダウンライトに限らず、例えば、シーリングライト、スポットライト等であってもよい。
以上説明した照明器具30は、点灯装置10と、点灯装置10により点灯可能な光源20とを備えている。これにより、照明器具30では、光源20から放射される光のちらつきを抑えることが可能となる。また、照明器具30では、この照明器具30により光源20を点灯させた環境下において、例えば、ビデオカメラ等の撮像装置で撮像された映像に、ちらつき(フリッカ)が発生するのを防ぐことが可能となる。
1A 入力端子
1B 入力端子
2A 出力端子(一方の出力端子)
2B 出力端子(他方の出力端子)
3 整流回路
4 変換回路
5 定電流回路
6 制御回路
10 点灯装置
11 可変部
20 光源
30 照明器具
C1 コンデンサ(第1コンデンサ)
C2 コンデンサ(第2コンデンサ)
C3 コンデンサ(第3コンデンサ)
D1 ダイオード
L1 インダクタ(第1インダクタ)
L2 インダクタ(第2インダクタ)
Q1 スイッチング素子
R8 抵抗

Claims (4)

  1. 一対の入力端子と、
    一対の出力端子と、
    交流電流を全波整流する整流回路と、
    前記整流回路からの脈流電流を直流電流に変換して、前記直流電流を前記一対の出力端子へ出力する変換回路と、
    前記変換回路から出力された前記直流電流を、前記一対の出力端子間に接続される光源に適した電流に定電流化する定電流回路と、
    前記変換回路および前記定電流回路を制御する制御回路と、
    制限回路とを備え、
    前記一対の入力端子は、前記整流回路の一対の入力端と電気的に接続され、
    前記整流回路の一対の出力端は、前記変換回路の一対の入力端と電気的に接続され、
    前記変換回路は、
    SEPICであって、
    前記変換回路の一対の入力端間に接続された第1コンデンサと、
    前記第1コンデンサの両端間に接続された第1インダクタおよびスイッチング素子の直列回路と、
    前記スイッチング素子における第1主端子と第2主端子との間に接続された第2コンデンサおよび第2インダクタの直列回路と、
    前記第2インダクタの両端間に接続されたダイオードおよび第3コンデンサの直列回路とを備え、
    前記第3コンデンサは、前記変換回路の一対の出力端間に接続され、
    前記変換回路は、前記制御回路により前記スイッチング素子のオンオフが制御されることで前記直流電流を出力するように構成され、
    前記第3コンデンサの高電位側の端子は、前記一対の出力端子のうち一方の出力端子と電気的に接続され、前記第3コンデンサの低電位側の端子は、前記定電流回路を介して、前記一対の出力端子のうち他方の出力端子と電気的に接続されており、
    前記制限回路は、前記光源に印加される電圧を制限可能であり、
    前記制限回路は、前記第3コンデンサと並列に接続されている複数の抵抗の直列回路を備え、
    前記複数の抵抗のうちのいずれか2つの抵抗の接続点は、前記光源と前記定電流回路との接続点に接続されている
    ことを特徴とする点灯装置。
  2. 前記定電流回路は、前記変換回路から出力された前記直流電流の大きさを可変とする可変部と抵抗との直列回路を備え、
    前記制御回路は、前記可変部により前記直流電流の大きさを前記光源に適した電流の大きさとするように、前記可変部を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
  3. 前記複数の抵抗のそれぞれの抵抗値は、前記一対の入力端子間に電気的に接続される交流電源がオフ状態になったときに、前記光源に印加される電圧が前記光源の点灯電圧未満となるように、設定されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の点灯装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の点灯装置と、
    前記点灯装置により点灯可能な前記光源とを備えている
    ことを特徴とする照明器具。
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