JP6488677B2 - 昇華性熱転写記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、被転写体上の文字または画像を形成する為の昇華性染料層を有する昇華性熱転写記録媒体に関する。
一般に、昇華性熱転写記録媒体は、昇華性熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンの事であり、基材の一方の面に耐熱性樹脂層(バックコート層)、その基材の他方の面に昇華性染料層を設けた物である。ここで昇華性染料層は、インクの層であり、プリンタのサーマルヘッドに印加した熱によって、その昇華性染料層の染料を昇華(昇華性転写方式)させ、被転写体の受像層に転写するものである。
現在、昇華性熱転写方式は、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便に形成できる為、身分証明書などのカード類を始め、アミューズメント用出力物等広く利用されている。この様に用途の多様化と供に、得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり近年では印画する画数の増加や、プリンタの高速化に対応すべく高速印画に対応した昇華性熱転写記録媒体が必要とされている。
高速化が必要とされる昇華性熱転写記録媒体は、プリンタ内の高速搬送を行う為、基材の引張強度、引張弾性、背面層のサーマルヘッドクリーニング性、昇華性染料層や離型性が求められている。
しかしながら、近年の昇華性熱転写記録媒体は離型性不足による溶融破断の問題が生じている。そこでこの問題を解決する為、昇華性熱転写記録媒体に処理がされている。
例えば、特許文献1の様な昇華性染料層の粗さを限定して離型性を向上する技術が提案されている。また特許文献2の様な中間接着層を使用する事で溶融破断と転写不良を防ぐ技術が提案されている。
しかしながら、上記で説明したいずれの提案も廉価高速プリンタによる印画において、離型性が不足して、転写(画像形成)不良や昇華性熱転写記録媒体が溶融破断するという問題がある。
特開平2−233292号公報 特開2001−180135号公報
本発明は、このような事情を鑑みて成されたものであり、廉価高速プリンタによる印画において、転写不良や溶融破断の発生を抑制できる昇華性熱転写記録媒体を提供する事を目的とする。
本発明に係る第1の発明は、基材の一方の面に昇華性染料層、他方の面に耐熱性樹脂層を有する昇華性熱転写記録媒体であって、
前記昇華性染料層は、少なくとも昇華性染料、バインダ樹脂及びシリコーンオイルを含み、
前記シリコーンオイルはポリエーテル、酸化エチレン及び酸化プロピレンのうち一つ以上から選ばれた置換基を側鎖に有し、かつ、数平均分子量が3000以上であり、
前記昇華性染料層中のシリコーンオイルが占める割合は4重量%以上20重量%以下であり、
前記昇華性染料層の表面の水に対する接触角が81度以上であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体である。
また、第2の発明は、前記昇華性染料層は、昇華性シアン染料層、昇華性マゼンタ染料層、昇華性イエロー染料層を面順次に設けられている事を特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
本発明に係る第1の発明によれば、少なくとも昇華性染料、バインダ樹脂及びシリコーンオイルを含む昇華性染料層は、熱転写時には昇華性染料のみが速やかに被転写体(受像媒体)に移行することが望ましく、シリコーンオイルの一つの特性である離型性により、熱転写時のバインダ樹脂と被転写体との融着を防ぐ効果が得られる。また、その作用効果は特に昇華性染料層表面の水に対する接触角が81度以上であることによりさらに大きな効果が得られる。これにより高速印画に対しても印画不良や溶融破壊を生じることなく優れた画像を得ることができる。
また、前記シリコーンオイルの数平均分子量が3000以上であることにより適正な粘度を有し、これにより長期保存に対しても安定して昇華性染料層中に分散され、熱転写に有効に離型性を付与することができる
また、前記シリコーンオイルは側鎖に置換基を有すること、すなわち変性シリコーンオイルとして、特に、前記置換基がポリエーテル、酸化エチレン及び酸化プロピレンのうち一つ以上から選ばれることにより、側鎖にメチル基やフェニル基ストレートシリコーンオイルに比べて、粘度、耐熱性、離型性などの特性をより効果的に得ることができる。
また、前記昇華性染料層中のシリコーンオイルが占める割合は4重量%以上であることにより、長期保存に対しても安定して昇華性染料層中に分散され、熱転写に有効に離型性を付与することができる。
上記で説明にしたように本発明によれば、廉価高速プリンタによる高速印画でも昇華性熱転写記録媒体と受像媒体が離型し、溶融破断に耐え得る性能を有する昇華性熱転写記録媒体を提供する事が可能である。
本発明の昇華性熱転写記録媒体の一実施形態を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態における昇華性熱転写記録媒体について、図面を参照して説明する。
本発明の昇華性熱転写記録媒体は図1に示すように、基材3の一方の面(被転写体に対向する側)に昇華性染料層2、他方の面(熱転写プリンタのサーマルヘッドに対向する側)に耐熱性樹脂層4を有し、前記昇華性染料層2は昇華性染料、バインダ樹脂及びシリコーンオイルを含むことを特徴とする。
本発明に係る基材3は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能である。中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜12μm程度のものが好ましい。
前記昇華性染料層2に含まれる昇華性染料としては主に昇華性分散染料が好ましく、公知の昇華性染料が使用できる。例えば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系等が挙げられる。具体的には、イエロー成分では、C.I.ソルベントイエロー14、16、29、30、33、56、93等、C.I.ディスパースイエロー7、33、60、141、201、231等、マゼンタ成分としては、C.I.ソルベントレッド18、19、27、143、182、C.I.ディスパースレッド60、73、135、167、C.I.ディスパースバイオレット13、26、31、56等、シアン成分としては、C.I.ソルベントブルー11、36、63、105、C.I.ディスパースブルー24、72、154、354等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの昇華性染料を単体で使用しても、複数組み合わせて使用してもよい。
前記昇華性染料層2に用いるバインダ樹脂としては、従来公知のものが使用でき、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の耐熱性、昇華性染料移行性等に優れた樹脂が使用できる。
前記昇華性染料層2には耐熱性や離型性を有するシリコーンオイルが含まれる。また、これらのシリコーンオイルを含有してなる前記昇華性染料層2の表面は、水に対する接触角が81度以上である必要がある。前記昇華性染料層2の表面の水に対する接触角が81度以上の範囲であることにより、効率よく離型性が作用し熱転写時のバインダ樹脂と被転写体との融着を防ぐ効果が得られる。これにより高速印画に対しても印画不良や溶融破壊を生じることなく優れた画像を得ることができる。
前記シリコーンオイルとしては市販のものを用いることができるが、中でも、側鎖にポ
リエーテル、酸化エチレン(EO)、酸化プロピレン(PO)のうち一つ以上を有する変性シリコーンオイルが好ましい。
また、前記シリコーンオイルの分子量は、耐熱性、粘度、離型性、分散性、安定性等の特性を左右するものであり、その数平均分子量は3000以上が好ましく、5000〜20000がより好ましい。上記の分子量の範囲を外れると、耐熱性や離型性が不足して高速プリンタでの熱転写時に、転写不良や被転写体への貼り付きによる転写媒体の溶融破断が生じる。また、粘度や分散性が不適正となり、昇華性熱転写記録媒体の加工工程でトラブルが生じたり、さらには形成した昇華性染料層中でシリコーンオイルを安定して保持することができなくなり、保存中にシリコーンオイルが染み出したり、あるいは表面にマイグレートし難くなり転写不良を起こす要因となる。
また、昇華性染料層に対する前記シリコーンオイルの配合比率としては、4重量%以上が好ましく、特に4〜20重量%の範囲がより好ましい。この範囲であれば、長期保存安定性や熱転写時での離型性を向上させることができる。4重量%未満であると、熱転写時の離型性が不足して転写不良を起こす要因となる。また、20重量%を超えると、巻取り形態の保存中にシリコーンオイルが染み出して上巻きの転写媒体裏面を汚染する等の保存安定性に問題が生じる。
シリコーンオイルには他に滑剤を併用することができる。例えば、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のストレートシリコーンオイル、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能基変性等の反応性変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性、アラルキル変性、フロロアルキル変性、長鎖アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フェニル変性等の非反応性変性シリコーンオイル等が挙げられる。
本発明に係る基材3の他方の面(熱転写プリンタのサーマルヘッドに対向する側)に形成される耐熱性樹脂層4は、サーマルヘッドの熱による基材の熱収縮やサーマルヘッドとの摩擦による基材の破断を防止するために設けられる。一般に耐熱性樹脂層は、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂等のバインダ樹脂からなり、層の厚みは0.1μmから2.5μmが好ましく、さらに0.5μmから1.5μmがより好ましい。バインダ樹脂のガラス転移温度(Tg)はサーマルヘッドからの耐熱性を考慮すると40℃以上が好ましい。
また、耐熱性樹脂層4は滑性を向上させる目的で滑剤を含有してもよい。例えば、動物系ワックス、植物系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル又は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル等の界面活性剤などが挙げられる。滑剤を含有させることで、耐熱性樹脂層とサーマルヘッドとの間の動摩擦係数を小さくすることができるので、摩擦による基材3の変形を防止できる。
また、耐熱性樹脂層4は耐熱性を向上させる目的で硬化剤を併用してもよい。硬化剤としてはポリイソシアネートが挙げられ、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリ
オール樹脂やセルロース系樹脂、アセタール樹脂等の組合せで用いられる。使用されるポリイソシアネートの添加量はサーマルヘッドからの耐熱性を考慮するとNCO/OHの比で0.8以上、特に0.8から1.3までの範囲が好ましい。
また、耐熱性樹脂層4は粒子を含有してもよい。粒子を含有させることで耐熱性樹脂層の表面に凹凸が形成されサーマルヘッドとの接触面積が小さくなるので、印画時のサーマルヘッドに対する滑性が向上する。該粒子は有機系粒子又は無機系粒子どちらでもよいが、サーマルヘッドからの熱により変形しないものが好ましい。具体的には、シリカ粒子、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子などを挙げることができる。また、該粒子は1種類でも2種以上を混ぜ合わせて使用してもよい。粒子は耐熱性樹脂層に対して、サーマルヘッドとの滑性を考慮すると0.01から0.1までの重量比が好ましい。
以下、実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定される物ではない。
<実施例1>
基材として厚み4.5μmのポリエステルフィルムを用い、先ず、基材の他方の面に下記組成からなる耐熱性樹脂層形成用インクを用いて、乾燥後の層厚が1.3μmとなるように耐熱性樹脂層を形成した。なお、以下、文中で「部」とあるのは、特に断りの無い限り重量基準である。
<耐熱性樹脂層形成用インク>
アクリルポリオール樹脂 15.0部
ステアリン酸亜鉛 1.5部
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 1.5部
タルク 1.0部
2,6−トリレンジイソシアネート 5.0部
トルエン 50.0部
メチルエチルケトン 20.0部
酢酸エチル 6.0部
次に、基材の一方の面にグラビアコート法により、下記組成の昇華性熱転写形成用イエローインク、昇華性熱転写形成用マゼンタインク、昇華性熱転写形成用シアンインクを用いて、それぞれの乾燥後の層厚が0.8μmとなるように面順次に昇華性染料層を形成して昇華性熱転写記録媒体を得た。
<昇華性熱転写形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 0.6部
C.I.ソルベントイエロー16 3.6部
ポリビニルブチラール樹脂 5.4部
シリコーンオイル 0.4部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 60.0部
トルエン 30.0部
<昇華性熱転写形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 6.0部
C.I.ディスパースバイオレット26 1.0部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
シリコーンオイル 0.5部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 58.5部
トルエン 29.0部
<昇華性熱転写形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー36 6.9部
C.I.ソルベントブルー63 2.5部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
シリコーンオイル 0.6部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 57.0部
トルエン 28.0部
<実施例2>
下記組成からなる各昇華性熱転写形成用インキを用いたこと以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<昇華性熱転写形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 0.2部
C.I.ソルベントイエロー16 3.2部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
シリコーンオイル 2.1部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 59.5部
トルエン 30.0部
<昇華性熱転写形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 6.8部
C.I.ディスパースバイオレット26 1.8部
ポリビニルブチラール樹脂 5.8部
シリコーンオイル 3.6部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 55.0部
トルエン 27.0部
<昇華性熱転写形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー36 6.1部
C.I.ソルベントブルー63 1.7部
ポリビニルブチラール樹脂 4.2部
シリコーンオイル 3.0部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 57.0部
トルエン 28.0部
<実施例3>
昇華性染料層のシリコーンオイルの側鎖の置換基を変えた以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<実施例4>
昇華性染料層のシリコーンオイルの側鎖の置換基をポリエーテルにした以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<実施例5>
昇華性染料層のシリコーンオイルの側鎖の置換基を酸化エチレンにした以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<実施例6>
昇華性染料層のシリコーンオイルの側鎖の置換基を酸化プロプレンにした以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<実施例7>
昇華性染料層のシリコーンオイルの側鎖の置換基を酸化プロプレンと酸化エチレンにした以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<実施例8>
昇華性染料層のシリコーンオイルの数平均分子量が3000とした以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<比較例1>
シリコーンオイルを含まない下記組成からなる各昇華性熱転写形成用インキを用いたこと以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<昇華性熱転写形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 0.2部
C.I.ソルベントイエロー16 3.2部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0部
メチルエチルケトン 60.6部
トルエン 31.0部
<昇華性熱転写形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 6.8部
C.I.ディスパースバイオレット26 1.8部
ポリビニルブチラール樹脂 5.8部
メチルエチルケトン 57.6部
トルエン 28.0部
<昇華性熱転写形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー36 6.1部
C.I.ソルベントブルー63 1.7部
ポリビニルブチラール樹脂 4.2部
メチルエチルケトン 59.0部
トルエン 29.0部
<比較例2>
下記組成からなる各昇華性熱転写形成用インキを用いたこと以外は、実施例1と同様にして昇華性熱転写記録媒体を作製した。
<昇華性熱転写形成用イエローインク>
C.I.ソルベントイエロー93 0.7部
C.I.ソルベントイエロー16 3.7部
ポリビニルブチラール樹脂 5.5部
シリコーンオイル 0.4部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 59.7部
トルエン 30.0部
<昇華性熱転写形成用マゼンタインク>
C.I.ディスパースレッド60 8.6部
C.I.ディスパースバイオレット26 3.6部
ポリビニルブチラール樹脂 7.6部
シリコーンオイル 0.8部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 53.4部
トルエン 26.0部
<昇華性熱転写形成用シアンインク>
C.I.ソルベントブルー36 6.2部
C.I.ソルベントブルー63 1.8部
ポリビニルブチラール樹脂 4.3部
シリコーンオイル 0.5部
(ジメチルポリシロキサン)
メチルエチルケトン 58.8部
トルエン 28.4部
<比較例3>
昇華性染料層にフッ素系離型剤を使用している。その他の構成は実施例1と同じである。
<比較例4>
昇華性染料層のシリコーンオイルの分子量が2000である物を使用している。その他の構成は実施例1と同じである。
<評価及び方法>
前記実施例1〜8および比較例1〜4で得られた昇華性熱転写記録媒体について、昇華性染料層の表面水接触角を評価した。また、これらの昇華性熱転写記録媒体と下記方法で作製した熱転写受像シート(被熱転写体)とを用いて、汎用高速プリンタにて印画し、その時の各昇華性熱転写記録媒体の溶融破断有無について評価した。その結果を以下の表1に記載する。
<熱転写受像シートの作製>
基材として、100μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフイルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層形成用組成物を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が5.0g/mになるよう形成した。また更に、その基材の他方の面に下記組成の粘着層形成用組成物を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が10.0g/mになるように形成し、その後、離型シートとして、100μmのポリエチレンテレフタレートフイルムを、粘着層を介してドライラミネート法を用いて貼り合せることにより、熱転写受像シートを作製した。
(受像層形成用組成物)
・塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 19.5部
・アミノ変性シリコーンオイル 0.5部
・トルエン 40.0部
・MEK 40.0部
(粘着層形成用組成物)
・アクリル共重合体 49.0部
・エポキシ樹脂 0.5部
・酢酸エチル 51.5部
Figure 0006488677
<比較評価>
実施例1〜8で得られた本発明品はいずれも水に対する接触角が81度以上であり、これを用いた印画においても昇華性熱転写記録媒体が溶融破断することなく良好な画像品位が得られた。
一方、比較例1〜4で得られた比較例品は、いずれも水に対する接触角が75度と低く、印画時に溶融破断した。比較例1は昇華性染料層にシリコーンオイルが存在しない為と推測される。また、比較例2は昇華性染料層中のシリコーンオイルの配合比率が少ない為と推測させる。また、比較例3は滑剤としてフッ素系を配合したが、昇華性染料層の表面への染み出し不足によると推測される。またさらに、比較例4はシリコーンオイル数平均分子量が2000と低く、耐熱性と離型性が不足して高階調印画時(最も熱負荷を受ける状態)に溶融破断したと推測される。なお、溶融破断の評価は、問題なく印画出来た物は○、溶融破断した物は×として表1中に記載した。
本発明は昇華性熱転写時に溶融破断が起きず、印画する事が出来る昇華性熱転写記録媒体に関する。
1 昇華性熱転写記録媒体
2 昇華性染料層
3 基材
4 耐熱性樹脂層

Claims (2)

  1. 基材の一方の面に昇華性染料層、他方の面に耐熱性樹脂層を有する昇華性熱転写記録媒体であって、
    前記昇華性染料層は、少なくとも昇華性染料、バインダ樹脂及びシリコーンオイルを含み、
    前記シリコーンオイルはポリエーテル、酸化エチレン及び酸化プロピレンのうち一つ以上から選ばれた置換基を側鎖に有し、かつ、数平均分子量が3000以上であり、
    前記昇華性染料層中のシリコーンオイルが占める割合は4重量%以上20重量%以下であり、
    前記昇華性染料層の表面の水に対する接触角が81度以上であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体。
  2. 前記昇華性染料層は、昇華性シアン染料層、昇華性マゼンタ染料層、昇華性イエロー染料層を面順次に設けられている事を特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体。
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