JP2017052141A - 昇華性熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プリンタの高速化による高速印画においても、印画シワを生じない昇華性熱転写記録媒体の提供すること。
【解決手段】基材2の一方の面に、バインダー樹脂中に、色相の異なる昇華性染料を含有した昇華性染料層3を設け、他方の面に、背面プライマー層4、背面層5を順次積層した昇華性熱転写記録媒体1であって、前記背面プライマー層4が、200℃以上のガラス転移点を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂で構成され、且つ、前記背面層5中の滑剤の融点が160℃以上であること。
【選択図】図1

Description

本発明は、被転写体上の文字または画像を形成するための、背面層と背面プライマー層を有する昇華性熱転写記録媒体に関する。
一般に、昇華性熱転写記録媒体は、昇華性熱転写方式のプリンタに使用されるインクリボンの事であり、基材の一方の面に耐熱性樹脂層(バックコート層)、その基材の他方の面に昇華性染料層を設けたものである。
ここで昇華性染料層は、インクの層であり、プリンタのサーマルヘッドに印加した熱によって、その昇華性染料層の染料を昇華(昇華性転写方式)させ、被転写体の受像層に転写するものであり、現在、昇華性熱転写方式は、プリンタの高機能化と併せて各種画像を簡便に形成できるため、身分証明書などのカード類を始め、アミューズメント用出力物等広く利用されている。
このように用途の多様化と供に、得られる印画物への耐久性を求める声も大きくなり近年では印画する画数の増加や、プリンタの高速化に対応すべく高速印画に対応した昇華性熱転写記録媒体が必要とされている。
高速化が必要とされる昇華性熱転写記録媒体は、プリンタ内の高速搬送を行うため、基材の引張強度、引張弾性、背面層のサーマルヘッドクリーニング性、昇華性染料層や離型性が求められている。
しかしながら、近年の昇華性熱転写記録媒体は耐熱性不足による印画シワの問題が生じている。そこでこの問題を解決するため、昇華性熱転写記録媒体の背面に様々な処理がされている。
例えば、背面層にガラス転移温度が200℃以上のポリアミドイミド樹脂とポリアミドイミドシリコーン樹脂を混合したバインダーが提案されている(特許文献1)。
また、基材と背面層の間に中間層を設け、背面層には架橋したポリビニルアセタール樹脂を使用し、中間層には架橋したポリビニルアルコール樹脂若しくはカルボジイミドによって架橋されたアクリル樹脂を使用した構成が提案されている(特許文献2)。
更に110℃から150℃までの融点を有する滑剤を使用した背面層が提案されている(特許文献3)。
しかしながら、昇華転写方式の廉価高速プリンタにおける印画を行った場合、いずれの場合においても、背面層の耐熱性若しくは滑性が不足しており、印画シワが発生した。
特開2001−334760号公報 特開2013−59992号公報 特開2013−203051号公報
本発明は、このような事情を鑑みて成されたものであり、プリンタの高速化による高速印画においても、印画シワを生じない昇華性熱転写記録媒体の提供することにある。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、基材の一方の面に、バインダー樹脂中に色相の異なる昇華性染料を含有した昇華性染料層を設け、
他方の面に、背面プライマー層、背面層を順次積層してなる昇華性熱転写記録媒体であって、前記背面プライマー層が、200℃以上のガラス転移点を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂で構成され、
かつ,前記背面層中の滑剤の融点が160℃以上であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体である。
また,請求項2に記載の発明は、前記背面層を構成する滑剤とバインダー樹脂の質量比率が0.1から1.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
また、請求項3に記載の発明は、前記背面層と前記背面プライマー層の膜厚比率が、0.2から1.0の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
また、請求項4に記載の発明は、前記背面プライマー層のバインダー樹脂の線膨張係数が、260℃の環境下で、200ppm/K以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
また、請求項5に記載の発明は、前記昇華性染料層が、昇華性シアン染料層、昇華性マゼンタ染料層、昇華性イエロー染料層を順次転写して設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の昇華性熱転写記録媒体である。
本発明の昇華性熱転写記録媒体を用いることにより、廉価高速プリンタによる高速印画においても、シワのない印画を得ることができる。
本発明の、昇華性熱転写記録媒体の構成を示した断面概念図である。
以下本発明を実施するための形態を、図面を用いて詳細に説明する。図1は昇華性熱転写記録媒体1の構成を示した概略断面図であり、昇華性熱転写記録媒体1は基材2の一方の面に昇華性染料層3を設け、もう一方の面に背面プライマー層4と背面層5を設けた構成である。
昇華性染料層3の昇華性染料としては主に昇華性分散染料が好ましく、公知の昇華性染料が使用できる。例えば、ジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系等が挙げられる。
具体的には、イエロー成分では、C.I.ソルベントイエロー14、16、29、30、33、56、93等、C.I.ディスパースイエロー7、33、60、141、201、231等、マゼンタ成分としては、C.I.ソルベントレッド18、19、27、143、182、C.I.ディスパースレッド60、73、135、167、C.I.ディスパースバイオレット13、26、31、56等、シアン成分としては、C.I.ソルベントブルー11、36、63、105、C.I.ディスパースブルー24、72、154、354等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらの昇華性染料を単体で使用しても、複数組み合わせてもよい。
昇華性染料層3に用いるバインダー樹脂としては、従来公知のものが使用でき、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等のビニル系樹脂、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、酢酸セルロース、酢酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリルアミド樹脂等の耐熱性、昇華性染料移行性等に優れた樹脂が使用できる。
昇華性染料層3は滑剤を含有する。滑剤としては、シリコーン系のオイルを主として使用している。具体的には、シリコーン系としてポリエーテル変性が好ましく、側鎖には酸化エチレン(EO)、酸化プロピレン(PO)が存在しているとより好ましい。離型剤は昇華性染料層3内に0.04以上含まれている事が好ましく、特に0.04から0.20までの範囲がより好ましい。また滑剤の分子量は3000以上が好ましく、5000〜20000がより好ましい。
この他に併用して、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等のストレートシリコーンオイル、アミノ変性、エポキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、カルボキシル変性、メタクリル変性、ポリエーテル変性、フェノール変性、片末端反応性・異種官能基変性等の反応性変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性、アラルキル変性、フロロアルキル変性、長鎖アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フェニル変性等の非反応性変性シリコーンオイル等が挙げられる。
昇華性熱転写媒体の基材2は、熱転写における熱圧で軟化変形しない耐熱性と強度が要求されるので、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、セロファン、アセテート、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、芳香族ポリアミド、アラミド、ポリスチレン等の合成樹脂のフィルム、およびコンデンサー紙、パラフィン紙などの紙類等を単独で又は組み合わされた複合体として使用可能であるが、中でも、物性面、加工性、コスト面などを考慮するとポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
また、その厚さは、操作性、加工性を考慮し、2〜50μmの範囲のものが使用可能であるが、転写適性や加工性等のハンドリング性を考慮すると、2〜12μm程度のものが好ましい。
背面プライマー層4はサーマルヘッドの熱による基材2の熱収縮を防止するために、基材2の熱転写層を設けた面の反対側の面に設けられる。背面プライマー層4に用いられるバインダー樹脂としては、ガラス転移点が200℃以上を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂を使用している。
その他併用してセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂等が挙げられる。
耐熱性樹脂層である背面層5の厚みは、0.1μmから2.5μmが好ましく、更に0.5μmから1.5μmがより好ましい。
ガラス転移転が200℃以上のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を使用する事で高温時のサーマルヘッドが背面層5と背面プライマー層4に接触しても熱収縮が抑えられ、印画シワを防止する事ができる。
背面層5に用いられるバインダーとしては、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アセタール系樹脂等が挙げられる。
背面層5はサーマルヘッドによる高熱時の滑性を向上させる目的で融点160℃以上を有する滑剤を使用している。具体的にはステアリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、12−ヒドロキシステアリン酸リチウム等が挙げられる。
その他併用して、動物系ワックス、植物系ワックス等の天然ワックス、合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、アルファーオレフィン系ワックス等の合成ワックス、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸マグネシウム等の高級脂肪酸金属塩、長鎖アルキルリン酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル又は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル等のリン酸エステル等の界面活性剤などを含有しても良い。融点160℃以上の滑剤を含有させる事で、高温時のサーマルヘッドとの間の動摩擦係数を小さくすることができるので印画シワを防止できる。
また、背面層5は耐熱性を向上させる目的で硬化剤を併用してもよい。硬化剤としてはポリイソシアネートが挙げられ、アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系のポリオール樹脂やセルロース系樹脂、アセタール樹脂等の組合せで用いられる。使用されるポリイソシアネートの添加量はサーマルヘッドからの耐熱性を考慮するとNCO/OHの比で0.8以上、特に0.8から1.3までの範囲が好ましい。
また、背面層5は粒子を含有してもよい。粒子を含有させることで背面層5の表面に凹凸が形成されサーマルヘッドとの接触面積が小さくなるので、印画時のサーマルヘッドに対する滑性が向上する。
該粒子は有機系粒子又は無機系粒子どちらでもよいが、サーマルヘッドからの熱により変形しないものが好ましい。具体的には、シリカ粒子、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、カオリン、クレー、シリコーン粒子、ポリエチレン粒子、ポリプロピレン粒子、ポリスチレン粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子などを挙げることができる。また、該粒子は1種類でも2種以上を混ぜ合わせて使用してもよい。
粒子は、背面層5に対して、サーマルヘッドとの滑性を考慮すると0.01から0.1までの重量比が好ましい。
以下、実施例について詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
基材2として厚み4.5μmのポリエステルフィルムを用いて、グラビアコート法により、基材2の一方の面に、背面プライマー層形成インクと背面層形成インクを用いてそれぞれ乾燥厚を1.5μmと0.3μmを形成して背面プライマー層4と背面層5を得た。
背面プライマー層形成インクは主剤であるエポキシ樹脂(DIC製EPICLON HP−4710)と硬化剤であるノボラック型フェノール樹脂(DIC製PHENOLITE TD−2131)を当量混合している。当量混合を行うことフェノールノボラック型エポキシ樹脂となり、線膨張係数は260℃環境下で152ppm/Kで、ガラス転移点は212℃であった。
背面層形成インクは融点220℃のステアリン酸リチウム(大日化学工業製L)を滑剤として使用し、滑剤とバインダー樹脂(積水化学製 エスレックKS−5)の質量比率が0.3であることを特徴としている。
他方の面に、所定位置に各種用意された昇華性熱転写形成用イエローインク、昇華性熱転写形成用マゼンタインク、昇華性熱転写形成用シアンインクを用いて、昇華性染料層3を各乾燥厚0.8μmで面順次に形成し昇華性染料層3を得た。各昇華性染料層3の層中にシリコーンオイルを0.04含有している。
<背面プライマー層形成用インク>
背面プライマー層形成用インクの組成は、
エポキシ樹脂EPICLON HP−4710(DIC社製) 18.6質量部
ノボラック型フェノール樹脂TD−2131(DIC社製) 11.4質量部
メチルエチルケトン 70.0質量部
である。
<背面層形成用インク>
背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
ステアリン酸リチウム L(大日化学工業社製) 9.0質量部
トルエン 28.0質量部
メチルエチルケトン 28.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<昇華性熱転写形成用イエローインク>
昇華性熱転写形成用イエローインクの組成は、
C.I.ソルベントイエロー93 0.6質量部
C.I.ソルベントイエロー16 3.6質量部
ポリビニルブチラール樹脂 5.4質量部
シリコーンオイル 0.4質量部
メチルエチルケトン 60.0質量部
トルエン 30.0質量部
である。
<昇華性熱転写形成用マゼンタインク>
昇華性熱転写形成用マゼンタインの組成は、
C.I.ディスパースレッド60 6.0質量部
C.I.ディスパースバイオレット26 1.0質量部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0質量部
シリコーンオイル 0.5質量部
メチルエチルケトン 58.5質量部
トルエン 29.0質量部
である。
<昇華性熱転写形成用シアンインク>
昇華性熱転写形成用シアンインクの組成は、
C.I.ソルベントブルー36 6.9質量部
C.I.ソルベントブルー63 2.5質量部
ポリビニルブチラール樹脂 5.0質量部
シリコーンオイル 0.6質量部
メチルエチルケトン 57.0質量部
トルエン 28.0質量部
である。
<熱転写受像シートの作製>
基材2として、100μmの白色発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、その一方の面に下記組成の受像層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が5.0g/m2になるよう形成し、更に、他方の面に下記組成の粘着層塗布液を、グラビアコーティング法により、乾燥後の塗布量が10.0g/mになるように形成し、その後、離型シートとして、100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、粘着層を介してドライラミネート法を用いて貼り合せることにより、熱転写受像シートを得た。
<受像層塗布液>
受像層塗布液の組成は、
塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 9.5質量部
アミノ変性シリコーンオイル 0.5質量部
トルエン 40.0質量部
MEK 40.0質量部
である。
<粘着層塗布液>
粘着層塗布液の組成は、
アクリル共重合体 49.0質量部
エポキシ樹脂 0.5質量部
酢酸エチル 51.5質量部
である。
<耐熱樹脂層塗布液>
耐熱樹脂層塗布液の組成は、
シリコンアクリレート 50.0質量部
MEK 50.0質量部
である。
作製した、背面層5及び背面プライマー層4を設けた昇華性熱転写記録媒体を用いて、作製した熱転写受像シートに、昇華転写方式のプリンターを用い印画し、実施例1の白黒
画像を得た。
<実施例2>
背面層形成インクの滑剤を融点250℃のステアリン酸ナトリウム(大日化学工業製NA)に変更した。その他の構成は実施例1と同じ条件で実施例2の白黒画像を得た。
実施例2の背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
ステアリン酸ナトリウム Na(大日化学工業社製) 9.0質量部
トルエン 28.0質量部
メチルエチルケトン 28.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<実施例3>
背面層形成インクの滑剤を融点215℃の12−ヒドロキシステアリン酸リチウム(大日化学工業製120HL)に変更した。その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例3の白黒画像を得た。
実施例3の背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
12−ヒドロキシステアリン酸リチウム 120HL(大日化学工業社製)9.0質量部
トルエン 28.0質量部
メチルエチルケトン 28.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<実施例4>
背面プライマー層形成インクと背面層形成インクを用いてそれぞれ乾燥厚を1.0μmと0.2μmを形成して背面プライマー層4と背面層5を設けた。その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例4の白黒画像を得た。
<実施例5>
背面プライマー層形成インクと背面層形成インクを用いてそれぞれ乾燥厚を1.0μmと1.0μmを形成して背面プライマー層4と背面層5を設けた。その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例5の白黒画像を得た。
<実施例6>
背面プライマー層4の硬化剤ノボラック型フェノール樹脂を少量投入し、架橋密度を下げたフェノールノボラック型エポキシ樹脂とした。線膨張係数は、200ppm/Kに抑えられ、ガラス転移点は205℃であった。なお、その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例6の白黒画像を得た。
背面プライマー層形成用インクの組成は、
エポキシ樹脂EPICLON HP−4710(DIC社製) 25.0質量部
ノボラック型フェノール樹脂 TD−2131(DIC社製) 5.0質量部
メチルエチルケトン 70.0質量部
である。
<実施例7>
背面層5の滑剤とバインダー樹脂の質量比率を0.1とした。その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例7の白黒画像を得た。
背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
ステアリン酸リチウム L(大日化学工業社製) 3.0質量部
トルエン 31.0質量部
メチルエチルケトン 31.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<実施例8>
背面層5の滑剤とバインダー樹脂の質量比率を1.0とした。その他の構成は実施例1と同じ条件で、実施例8の白黒画像を得た。
背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
ステアリン酸リチウム L(大日化学工業社製) 30.0質量部
トルエン 31.0質量部
メチルエチルケトン 31.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<比較例1>
背面層5の滑剤を融点150℃のステアリン酸カルシウムに変更した。その他の構成は実施例1と同じ条件で、比較例1の白黒画像を得た。
背面層形成用インクの組成は、
アクリルポリオール樹脂 22.5質量部
アクリディックFU−355−BA(DIC社製)
2,6−トリレンジイソシアネート 7.5質量部
バーノックD−750(DIC社製)
ステアリン酸カルシウム Ca(大日化学工業社製) 9.0質量部
トルエン 28.0質量部
メチルエチルケトン 28.0質量部
酢酸エチル 5.0質量部
である。
<比較例2>
背面プライマー層4のバインダー樹脂をポリビニルアセタール樹脂(積水化学製KS−5)へ変更した。250℃環境下におけるポリビニルアセタール樹脂の線膨張係数は447ppm/Kである。この時の、ガラス転移点は152℃であった。なお、その他の構成は実施例1と同じ条件で、比較例2の白黒画像を得た。
背面プライマー層形成用インクの組成は、
ポリビニルアセタール樹脂 エスレックKS−5(積水化学社製) 30.0質量部
メチルエチルケトン 70.0質量部
である。
<昇華性熱転写記録媒体評価>
作製した実施例、比較例の白黒画像を評価した。評価基準は、
○:問題なく印画できたもの
×:印画シワが発生したもの
とし、結果を表1に示す。
実施例の評価結果によると、本発明の背面層5と背面プライマー層4は十分実用に耐えることができ、印画シワを防止するものであった。それに対して、比較例1は滑剤の融点が低く、サーマルヘッドが高温時に滑性が発揮せず印画シワが発生した。
比較例2は背面プライマー層4の線膨張係数が高く、サーマルヘッドが高温時に昇華性熱転写記録媒体1が伸びる為印画シワが発生した。
以上のように、本発明の昇華性熱転写記録媒体を用いることにより、高速印字においてもシワのない、印画が得られることが分かった。
1・・・昇華性熱転写記録媒体
2・・・基材
3・・・昇華性染料層
4・・・背面プライマー層
5・・・背面層

Claims (5)

  1. 基材の一方の面に、バインダー樹脂中に色相の異なる昇華性染料を含有した昇華性染料層を設け、
    他方の面に、背面プライマー層、背面層を順次積層してなる昇華性熱転写記録媒体であって、前記背面プライマー層が、200℃以上のガラス転移点を有するフェノールノボラック型エポキシ樹脂で構成され、
    且つ、前記背面層中の滑剤の融点が160℃以上であることを特徴とする昇華性熱転写記録媒体。
  2. 前記背面層を構成する滑剤とバインダー樹脂の質量比率が、0.1から1.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の昇華性熱転写記録媒体。
  3. 前記背面層と前記背面プライマー層の膜厚比率が、0.2から1.0の範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の昇華性熱転写記録媒体。
  4. 前記背面プライマー層のバインダー樹脂の線膨張係数が、260℃の環境下で、200ppm/K以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の昇華性熱転写記録媒体。
  5. 前記昇華性染料層が、昇華性シアン染料層、昇華性マゼンタ染料層、昇華性イエロー染料層を順次転写して設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の昇華性熱転写記録媒体。
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