JP6483415B2 - アノード触媒 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池のアノード触媒に関する。
現在まで、燃料電池としては、アルカリ型(AFC)、固体高分子型(PEFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体電解質型(SOFC)などの各種のものが知られている。なかでも、固体高分子型燃料電池は、比較的低温で運転できることから、例えば、自動車用途などの、各種用途での使用が検討されている。
例えば、固体高分子型燃料電池は、燃料が供給される燃料側電極(アノード)と、酸素が供給される酸素側電極(カソード)とを備えており、これらの電極は、固体高分子膜からなる電解質層を挟んで対向配置されている。
このような燃料電池では、通常、発電の効率化を図るため、各電極に触媒が含有されており、具体的には、固体高分子型燃料電池として、例えば、触媒として、コバルトとニッケルとを含む燃料側電極(アノード)と、酸素側電極(カソード)と、アニオン成分を移動させることができる電解質層とを備える燃料電池が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載されるように、燃料電池において、燃料側電極にコバルトおよびニッケルが含有される場合には、例えば、コバルトのみが含有される場合などに比べ、発電性能の向上を図ることができる。
また、このような固体高分子型燃料電池では、さらなる発電性能の向上を図るため、コバルトおよびニッケルに代えて、燃料側電極に、亜鉛およびニッケルを含有させることも、提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
特開2010−225471号公報
The Electrochemical Society, 2010年,ECS Transactions,33(1),1673−1680
しかるに、近年、燃料電池の発電性能のさらなる向上が望まれており、そのため、より優れた燃料電池を実現できる触媒が要求されている。
本発明の目的は、燃料電池の燃料側電極における燃料の電気化学反応を活性化させ、より一層発電性能を向上させることができるアノード触媒を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のアノード触媒は、液体燃料が供給される燃料電池のアノード触媒であって、ニッケル系金属と、電子伝導性粒子とを含有し、前記ニッケル系金属および前記電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、ニッケル系金属が80質量部以上含まれていることを特徴としている。
また、本発明のアノード触媒では、前記ニッケル系金属と前記電子伝導性粒子とを物理的に混合することにより得られることが好適である。
本発明のアノード触媒では、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とを含有し、前記ニッケル系金属および前記電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、ニッケル系金属が80質量部以上含まれている。
そのため、燃料電池の燃料側電極における燃料の電気化学反応を活性化させることにより、燃料電池を高出力化することができ、発電性能を向上させることができる。
本発明のアノード触媒を含む燃料側電極を用いる燃料電池の一実施形態を示す概略構成図である。 実施例1、実施例2および参考比較例3および比較例1のアノード触媒を含む燃料側電極のヒドラジン酸化活性の測定結果である。 実施例1および実施例4のアノード触媒を含む燃料側電極のヒドラジン酸化活性の測定結果である。 実施例5および比較例2のアノード触媒を含む燃料側電極のヒドラジン酸化活性の測定結果である。 比較例3および比較例4のアノード触媒を含む燃料側電極のヒドラジン酸化活性の測定結果である。 比較例5および比較例6のアノード触媒を含む燃料側電極のヒドラジン酸化活性の測定結果である。 実施例1および比較例1のアノード触媒を含む燃料側電極を用いる燃料電池のセル発電特性の測定結果である。
本発明のアノード触媒は、ニッケル(Ni)系金属と電子伝導性粒子とを含んでいる。
ニッケル系金属としては、例えば、ニッケル単独(ニッケルの金属単体)、ニッケルとその他(ニッケル以外)の金属との合金(ニッケル合金)、ニッケル含有複合酸化物などが挙げられる。
ニッケルの金属単体は、公知の方法により得てもよく、また、市販品を入手してもよい。
その他(ニッケル以外)の金属としては、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co)などの周期表第8〜10(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 19 February 2010)に従う。以下同じ。)族元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11族元素、例えば、Zn、Cd、Hgなどの周期表第12族元素など、例えば、Mn、Zr、Pb、Sn、W、Bi、Nb、Mo、Laなど、さらにはこれらの組み合わせなどが挙げられる。
その他(ニッケル以外)の金属として、好ましくは、Zn(亜鉛)が挙げられる。
ニッケル合金としては、具体的には、NiZn、NiMn、NiCo、NiAg、NiZr、NiPd、NiFe、NiCu、NiPb、NiSn、NiW、NiBi、NiNb、NiMo、NiRu、NiLaなどが挙げられる。
ニッケル合金では、ニッケルとその他(ニッケル以外)の金属との総モルに対して、ニッケルが、例えば、65〜95モル%、好ましくは、75〜95モル%、より好ましくは、80〜90モル%であり、また、その他の金属が、例えば、5〜35モル%、好ましくは、5〜25モル%、より好ましくは、10〜20モル%である。
ニッケル合金における各金属の含有割合が、上記の割合であれば、優れた発電性能を得ることができる。
ニッケル合金は、公知の方法により合成してもよく、また、市販品を入手してもよい。
ニッケル含有複合酸化物は、好ましくは、下記一般式(1)で表されるペロブスカイト型複合酸化物である。
ANiO (1)
(式中、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。)
一般式(1)において、Aは、希土類元素およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも1種の元素を示し、好ましくは、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素を示す。
一般式(1)において、Aで示される希土類元素としては、例えば、Sc(スカンジウム)、Y(イットリウム)、La(ランタン)、Ce(セリウム)、Pr(プラセオジム)、Nd(ネオジム)、Pm(プロメチウム)、Sm(サマリウム)、Eu(ユーロピウム)、Gd(ガドリニウム)、Tb(テルビウム)、Dy(ジスプロシウム)、Ho(ホルミウム)、Er(エルビウム)、Tm(ツリウム)、Yb(イッテルビウム)、Lu(ルテチウム)などが挙げられる。
また、Aで示されるアルカリ土類金属としては、例えば、Be(ベリリウム)、Mg(マグネシウム)、Ca(カルシウム)、Sr(ストロンチウム)、Ba(バリウム)、Ra(ラジウム)などが挙げられる。
これら希土類元素およびアルカリ土類金属は、単独使用または2種類以上併用することができる。希土類元素およびアルカリ土類金属として、好ましくは、La(ランタン)が挙げられる。
このようなニッケル含有複合酸化物は、特に制限されることなく、例えば、特開2004−243305号の段落番号[0039]〜[0059]の記載に準拠して、複合酸化物を調製するための適宜の方法、例えば、共沈法、クエン酸錯体法、アルコキシド法などの製造方法によって、製造することができる。
ニッケル含有複合酸化物としては、好ましくは、LaNiOが挙げられる。これらニッケル含有複合酸化物は、単独使用または2種類以上併用することができる。
これらニッケル系金属は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ニッケル系金属として、好ましくはNi、NiZn、LaNiO、より好ましくは、Ni、NiZn、さらに好ましくは、NiZnが挙げられる。
ニッケル系金属の平均粒子径は、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.05μm以上、より好ましくは、0.1μm以上であり、また、例えば、100μm以下、好ましくは、50μm以下、より好ましくは、10μm以下である。
ニッケル系金属の平均粒子径が、上記の範囲であれば、優れた発電性能を得ることができる。
電子伝導性粒子としては、例えば、カーボンブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのカーボン、例えば、TiO、VO、WOなどの金属酸化物、例えば、ReO、SrTiO、BaTiO、LaTiO、CaVO、SrVO、CaCrO、SrCrO、CaFeO、SrFeO、LaCoOなどのペロブスカイト型酸化物などが挙げられる。
これら電子伝導性粒子は、単独使用または2種以上を併用することができる。
電子伝導性粒子として、好ましくは、カーボン、より好ましくは、ケッチェンブラックが挙げられる。
電子伝導性粒子の平均粒子径は、例えば、0.001μm以上、好ましくは、0.005μm以上、より好ましくは、0.01μm以上であり、また、例えば、1μm以下、好ましくは、0.5μm以下、より好ましくは、0.1μm以下である。
電子伝導性粒子の平均粒子径が、上記の範囲であれば、優れた発電性能を得ることができる。
本発明のアノード触媒を製造するには、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とを混合する。
混合方法としては、物理的に混合できれば、特に制限されず、例えば、乾式混合や湿式混合などの公知の混合方法が挙げられる。好ましくは、乾式混合が挙げられる。
得られるアノード触媒の形態としては、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とが物理的に混合されているものであり、ニッケル系金属が電子伝導性粒子に担持されているものではない。
そのため、ニッケル系金属の含有割合を、ニッケル系金属が電子伝導性粒子に担持されている場合よりも多く含有させることができる。
これにより、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とを含有するアノード触媒が得られる。
アノード触媒は、好ましくは、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とのみからなる。
アノード触媒において、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、ニッケル系金属が、例えば、80質量部以上、好ましくは、83質量部以上、より好ましくは、85質量部以上、さらに好ましくは、90質量部以上であり、例えば、99質量部以下、好ましくは、98質量部以下、より好ましくは、96質量部以下であり、また、電子伝導性粒子が、例えば、1質量部以上、好ましくは、2質量部以上、より好ましくは、4質量部以上であり、例えば、20質量部以下、好ましくは、17質量部以下、より好ましくは、15質量部以下、さらに好ましくは、10質量部以下である。
ニッケル系金属および電子伝導性粒子の含有割合が、上記の割合であれば、優れた発電性能を得ることができる。
ニッケル系金属の平均粒子径と、電子伝導性粒子の平均粒子径との比率は、ニッケル系金属の平均粒子径に対して、電子伝導性粒子の平均粒子径が、例えば、0.01%以上、好ましくは、0.05%以上、より好ましくは、0.1%以上であり、また、例えば、25%以下、好ましくは、10%以下、より好ましくは、5%以下、さらに好ましくは2%以下である。
ニッケル系金属の平均粒子径と電子伝導性粒子の平均粒子径との比率が、上記の割合であれば、優れた発電性能を得ることができる。
以下において、本発明のアノード触媒を含む燃料側電極が用いられる燃料電池の詳細を説明する。
図1は、本発明のアノード触媒を含む燃料側電極を用いる燃料電池の一実施形態を示す概略構成図である。図1において、この燃料電池1は、燃料電池セルSを備えており、燃料電池セルSは、燃料側電極2、酸素側電極3および電解質層4を備え、燃料側電極2および酸素側電極3が、それらの間に電解質層4を挟んだ状態で、対向配置されている。
燃料側電極2は、上記したアノード触媒を含んでおり、電解質層4の一方の面に対向接触されている。
このような燃料側電極2を形成するには、特に制限されないが、例えば、膜−電極接合体を形成する。膜−電極接合体は、公知の方法により形成することができる。例えば、まず、上記したアノード触媒と電解質溶液とを混合し、必要によりアルコールやエーテルなどの適宜の溶剤や、アイオノマーなどの樹脂などを添加して粘度を調整することにより、上記したアノード触媒のアノード電極インクを調製する。次いで、そのアノード電極インクを、電解質層4(アニオン交換膜)の表面にコーティングすることにより、上記したアノード触媒を電解質層4の表面に定着させる。
アノード触媒の使用量は、例えば、0.01〜5mg/cmである。
この燃料側電極2では、後述するように、供給される、少なくとも水素および窒素を含有する化合物(以下、「燃料化合物」という。)と、電解質層4を通過した水酸化物イオン(OH)とを反応させて、電子(e)と窒素(N)と水(HO)とを生成させる。
酸素側電極3は、電解質層4の他方の面に対向接触されている。この酸素側電極3は、特に限定されないが、例えば、カソード触媒が担持される多孔質電極として形成されている。
上記カソード触媒としては、後述するように、酸素(O)と水(HO)とから水酸化物イオン(OH)を生成させる触媒作用を有するものであれば、特に限定されないが、例えば、白金族元素(Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)、鉄族元素(Fe、Co、Ni)などの周期表第8〜10族(IUPAC Periodic Table of the Elements(version date 19 February 2010)に従う。以下同じ。)元素や、例えば、Cu、Ag、Auなどの周期表第11族元素など、さらにはこれらの組み合わせなどが挙げられる。なかでも、好ましくは、Feが挙げられる。カソード触媒の担持量は、例えば、0.1〜10mg/cm、好ましくは、0.1〜5mg/cmである。また、上記カソード触媒は、上記カーボンに担持させることが好ましい。
また、カソード触媒として、フェナントロリンFe錯体を用いることもできる。
フェナントロリンFe錯体は、フェナントロリン系配位子が鉄に配位された遷移金属錯体であり、フェナントロリン系配位子は、フェナントロリンまたはその誘導体であり、好ましくは、1,10−フェナントロリンまたはその誘導体が挙げられる。
フェナントロリンFe錯体において、フェナントロリン系配位子は、2座配位子として、例えば、鉄に3分子配位している。
フェナントロリンFe錯体としては、具体的には、トリス(フェナントロリン)鉄(II)錯体などが挙げられる。
また、必要に応じて、フェナントロリンFe錯体とともに、フェナントロリンMn錯体、フェナントロリンNi錯体などを併用することもできる。
このようなカソード触媒から酸素側電極3を形成するには、特に制限されないが、例えば、上記した燃料側電極2と同様にして、膜−電極接合体を形成する。
すなわち、例えば、まず、上記したカソード触媒と電解質溶液とを混合し、必要によりアルコールやエーテルなどの適宜の溶剤や、アイオノマーなどの樹脂などを添加して粘度を調整することにより、上記したカソード触媒のカソード電極インクを調製する。次いで、そのカソード電極インクを、電解質層4(アニオン交換膜)の表面にコーティングすることにより、上記したカソード触媒を電解質層4の表面に定着させる。
この酸素側電極3では、後述するように、供給される酸素(O)と、水(HO)と、外部回路13を通過した電子(e)とを反応させて、水酸化物イオン(OH)を生成させる。
電解質層4は、アニオン交換膜から形成されている。アニオン交換膜としては、酸素側電極3で生成される水酸化物イオン(OH)を、酸素側電極3から燃料側電極2へ移動させることができる媒体であれば、特に限定されないが、例えば、4級アンモニウム基、ピリジニウム基などのアニオン交換基を有する固体高分子膜(アニオン交換樹脂)が挙げられる。
燃料電池セルSは、さらに、燃料供給部材5および酸素供給部材6を備えている。燃料供給部材5は、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、燃料側電極2に対向接触されている。そして、この燃料供給部材5には、燃料側電極2の全体に燃料を接触させるための燃料側流路7が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この燃料側流路7は、その上流側端部および下流側端部に、燃料供給部材5を貫通する供給口8および排出口9がそれぞれ連続して形成されている。
また、酸素供給部材6も、燃料供給部材5と同様に、ガス不透過性の導電性部材からなり、その一方の面が、酸素側電極3に対向接触されている。そして、この酸素供給部材6にも、酸素側電極3の全体に酸素(空気)を接触させるための酸素側流路10が、一方の面から凹む葛折状の溝として形成されている。なお、この酸素側流路10にも、その上流側端部および下流側端部に、酸素供給部材6を貫通する供給口11および排出口12がそれぞれ連続して形成されている。
そして、この燃料電池1は、実際には、上記した燃料電池セルSが、複数積層されるスタック構造として形成される。そのため、燃料供給部材5および酸素供給部材6は、実際には、両面に燃料側流路7および酸素側流路10が形成されるセパレータとして構成される。
なお、図示しないが、この燃料電池1には、導電性材料によって形成される集電板が備えられており、集電板に備えられた端子から燃料電池1で発生した起電力を外部に取り出すことができるように構成されている。
また、試験的(モデル的)には、この燃料電池セルSの燃料供給部材5と酸素供給部材6とを外部回路13によって接続し、その外部回路13に電圧計14を介在させて、発生する電圧を計測することもできる。
そして、本発明においては、上記燃料化合物を含む燃料、好ましくは、上記燃料化合物を含む液体燃料が、改質などを経由することなく、直接供給される。
この燃料化合物では、水素は窒素に直接結合していることが好ましい。また、燃料化合物は、窒素−窒素結合を有するものが好ましく、炭素−炭素結合を有しないものが好ましい。また、炭素の数はできる限り少ない(できればゼロである)ものが好ましい。
また、このような燃料化合物には、その性能を阻害しない範囲において、酸素原子、イオウ原子などを含んでいてよく、より具体的には、カルボニル基、水酸基、水和物、スルホン酸基あるいは硫酸塩などとして、含まれていてもよい。
このような観点から、本発明において燃料化合物としては、具体的には、例えば、ヒドラジン(NHNH)、水加ヒドラジン(NHNH・HO)、炭酸ヒドラジン((NHNHCO)、硫酸ヒドラジン(NHNH・HSO)、モノメチルヒドラジン(CHNHNH)、ジメチルヒドラジン((CHNNH、CHNHNHCH)、カルボンヒドラジド((NHNHCO)などのヒドラジン類、例えば、尿素(NHCONH)、例えば、アンモニア(NH)、例えば、イミダゾール、1,3,5−トリアジン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾールなどの複素環類、例えば、ヒドロキシルアミン(NHOH)、硫酸ヒドロキシルアミン(NHOH・HSO)などのヒドロキシルアミン類などが挙げられる。このような燃料化合物は、単独または2種類以上組み合わせて用いることができる。好ましくは、ヒドラジン類が挙げられる。
上記した燃料化合物のうち、炭素を含まない化合物、すなわち、ヒドラジン(NHNH)、水加ヒドラジン(NHNH・HO)、硫酸ヒドラジン(NHNH・HSO)、アンモニア(NH)、ヒドロキシルアミン(NHOH)、硫酸ヒドロキシルアミン(NHOH・HSO)などは、後述するヒドラジンの反応のように、COによる触媒の被毒がないので耐久性の向上を図ることができ、実質的なゼロエミッションを実現することができる。
燃料は、上記例示の燃料化合物をそのまま用いてもよいが、上記例示の燃料化合物を、例えば、水および/またはアルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの低級アルコールなど)などの溶液として用いることができる。この場合、溶液中の燃料化合物の濃度は、燃料化合物の種類によっても異なるが、例えば、1〜90重量%、好ましくは、1〜30重量%である。
そして、酸素供給部材6の酸素側流路10に酸素(空気)を供給しつつ、燃料供給部材5の燃料側流路7に上記した燃料を供給すれば、酸素側電極3においては、次に述べるように、燃料側電極2で発生し、外部回路13を介して移動する電子(e)と、水(HO)と、酸素(O)とが反応して、水酸化物イオン(OH)を生成する。生成した水酸化物イオン(OH)は、アニオン交換膜からなる電解質層4を、酸素側電極3から燃料側電極2へ移動する。そして、燃料側電極2においては、電解質層4を通過した水酸化物イオン(OH)と、燃料とが反応して、電子(e)が生成する。生成した電子(e)は、燃料供給部材5から外部回路13を介して酸素供給部材6に移動され、酸素側電極3へ供給される。このような燃料側電極2および酸素側電極3における電気化学的反応によって、起電力が生じ、発電が行われる。
そして、このような電気化学的反応には、燃料側電極2において、燃料に水酸化物イオン(OH)を直接反応させる一段反応と、燃料を、水素(H)と窒素(N)とに分解した後に、分解により生成した水素(H)に水酸化物イオン(OH)を反応させる二段反応との2種類の反応がある。
例えば、燃料としてヒドラジン(NHNH)を用いた場合には、一段反応は、燃料側電極2、酸素側電極3および全体として、次の反応式(2)〜(4)で表すことができる。
(2) NHNH+4OH→4HO+N+4e (燃料側電極)
(3) O+2HO+4e→4OH (酸素側電極)
(4) NHNH+O→2HO+N (全体)
また、二段反応は、燃料側電極2、酸素側電極3および全体として、次の反応式(5)〜(8)で表すことができる。
(5) NHNH→2H+N (分解反応;燃料側電極)
(6) H+2OH→2HO+2e (燃料側電極)
(7) 1/2O+HO+2e→2OH (酸素側電極)
(8) H+1/2O→HO (全体)
上記反応式(5)に示すように、二段反応では、ヒドラジン(NHNH)が、一旦、水素(H)と窒素(N)とに分解するので、その分解反応のためのエネルギーロスを生じる。そのため、二段反応の一段反応に対する割合が多くなると、燃料利用効率の低下や発熱量の増加を招き、ひいては、発電性能の低下が不可避となる。
しかし、この燃料電池1では、上記したように、燃料側電極2には、金属触媒として、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とを含有するアノード触媒が含まれており、燃料側電極におけるニッケル系金属の含有割合が、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、80質量部以上である。このアノード触媒は、燃料(上記の例ではヒドラジン)の分解反応(上記式(5)で示される分解反応)を抑制して、燃料の水酸化物イオン(OH)に対する直接反応(上記式(2)で示される反応)を促進することができる。それゆえ、燃料電池の燃料側電極における燃料の電気化学反応を活性化させることにより、燃料電池を高出力化することができ、発電性能を向上させることができる。
また、本発明のアノード触媒では、ニッケル系金属と電子伝導性粒子とを含有していることから、金属触媒として、ニッケル系金属のみを用いている場合と比べて、金属の使用量を低減させることができ、低コスト性の向上を図ることができる。
さらに、燃料電池が高出力化されるため、燃料電池のセルスタック数を減らすことができ、燃料電池のコンパクト化(小型化)を図ることもできる。
なお、この燃料電池1の運転条件は、特に限定されないが、例えば、燃料側電極2側の加圧が200kPa以下、好ましくは、100kPa以下であり、酸素側電極3側の加圧が200kPa以下、好ましくは、100kPa以下であり、燃料電池セルSの温度が0〜120℃、好ましくは、20〜80℃として設定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜設計を変形することができる。
本発明の燃料電池の用途としては、例えば、自動車、船舶、航空機などにおける駆動用モータの電源や、携帯電話機などの通信端末における電源などが挙げられる。
次に、本発明を各実施例各比較例および各参考比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。また、以下の説明において特に言及がない限り、「部」および「%」は質量基準である。なお、以下に示す実施例の数値は、実施形態において記載される対応する数値(すなわち、上限値または下限値)に代替することができる。
<アノード触媒組成物の合成>
(実施例1)
ニッケル系金属であるニッケル亜鉛合金(NiZn)(AQ672078、Ni:87質量%、Zn:13質量%、平均粒子径:3μm、Cabot社製)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)1mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Aを合成した。アノード触媒A中のニッケル系金属の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、91質量部であった。
(実施例2)
ニッケル系金属であるニッケル亜鉛合金(NiZn)(AQ672078、Ni:87質量%、Zn:13質量%、平均粒子径:3μm、Cabot社製)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)0.5mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Bを合成した。アノード触媒B中のニッケル系金属の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、95質量部であった。
参考比較例3)
ニッケル系金属触媒であるニッケル亜鉛合金(NiZn)(AQ672078、Ni:87質量%、Zn:13質量%、平均粒子径:3μm、Cabot社製)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)2mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Cを合成した。アノード触媒C中のニッケル系金属の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、83質量部であった。
(実施例4)
ニッケル系金属であるニッケル(Ni)(210H、平均粒子径:0.2μm、Inco社製)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)1mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Dを合成した。アノード触媒D中のニッケル系金属の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、91質量部であった。
(実施例5)
硝酸ランタン六水和物(La(NO3)3・6H2O、キシダ化学社製)3.64g(ランタン換算:1.17g)および硝酸ニッケル六水和物(Ni(NO3)2・6H2O、キシダ化学社製)2.42g(ニッケル換算:0.49g)を50mlの純水に溶かして金属水溶液を調製した。次いで、調製した金属水溶液を、450rpmで攪拌しているテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(C4H13NO、製品コード:T0676、東京化成工業社製)400ml中に5ml/minで供給し、その後、1時間以上攪拌して、沈澱(共沈物)を得た。その後、得られた沈殿を水洗して吸引濾過し、オーブンにおいて、110℃で12時間乾燥させた。次いで、得られた乾燥物を、大気雰囲気下、800℃で5時間焼成し、ニッケル系金属(ニッケル含有複合酸化物)であるLaNiO3(平均粒子径:3μm)を得た。
上記で得られたLaNiO(平均粒子径:3μm)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)1mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Eを合成した。アノード触媒E中のニッケル系金属の含有割合は、ニッケル系金属および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、91質量部であった。
(比較例1)
ニッケル系金属であるニッケル亜鉛合金(NiZn)(AQ672078、Ni:87質量%、Zn:13質量%、平均粒子径:3μm、Cabot社製)10mgを、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、アノード触媒Fを合成した。アノード触媒Fには、電子伝導性粒子は含有されていない。
(比較例2)
実施例5において得られたLaNiO(平均粒子径:3μm)10mgを、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、アノード触媒Gを合成した。アノード触媒Gには、電子伝導性粒子は含有されていない。
(比較例3)
硝酸ランタン六水和物(La(NO・6HO、キシダ化学社製)3.63g(ランタン換算:1.17g)および硝酸コバルト六水和物(Co(NO・6HO、キシダ化学社製)2.42g(コバルト換算:0.49g)を50mlの純水に溶かして金属水溶液を調製した。次いで、調製した金属水溶液を、450rpmで攪拌しているテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(C13NO、製品コード:T0676、東京化成工業社製)400ml中に5ml/minで供給し、その後、1時間以上攪拌して、沈澱(共沈物)を得た。その後、得られた沈殿を水洗して吸引濾過し、オーブンにおいて、110℃で12時間乾燥させた。次いで、得られた乾燥物を、大気雰囲気下、800℃で5時間焼成し、複合酸化物であるLaCoO(平均粒子径:3μm)を得た。
上記で得られたLaCoO(平均粒子径:3μm)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)1mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Hを合成した。アノード触媒H中の複合酸化物の含有割合は、複合酸化物および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、91質量部であった。
(比較例4)
比較例3において得られたLaCoO(平均粒子径:3μm)10mgを、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、アノード触媒Iを合成した。アノード触媒Iには、電子伝導性粒子は含有されていない。
(比較例5)
硝酸ランタン六水和物(La(NO・6HO、キシダ化学社製)3.69g(ランタン換算:1.18g)および硝酸マンガン六水和物(Mn(NO・6HO、キシダ化学社製)2.42g(マンガン換算:0.46g)を50mlの純水に溶かして金属水溶液を調製した。次いで、調製した金属水溶液を、450rpmで攪拌しているテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(C13NO、製品コード:T0676、東京化成工業社製)400ml中に5ml/minで供給し、その後、1時間以上攪拌して、沈澱(共沈物)を得た。その後、得られた沈殿を水洗して吸引濾過し、オーブンにおいて、110℃で12時間乾燥させた。次いで、得られた乾燥物を、大気雰囲気下、800℃で5時間焼成し、複合酸化物であるLaMnO(平均粒子径:3μm)を得た。
上記で得られたLaMnO(平均粒子径:3μm)10mg、および、電子伝導性粒子であるケッチェンブラック(ケッチェンブラックECP−600JD、平均粒子径:0.05μm、Lion社製)1mgを、それぞれ、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、混和させ、アノード触媒Jを合成した。アノード触媒J中の複合酸化物の含有割合は、複合酸化物および電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、91質量部であった。
(比較例6)
比較例5において得られたLaMnO(平均粒子径:3μm)10mgを、電子天秤を用いて秤量して、乳鉢に入れ、5分程度乳鉢棒で粉砕して、アノード触媒Kを合成した。アノード触媒Kには、電子伝導性粒子は含有されていない。
(評価)
各実施例各比較例および各参考比較例において得られたアノード触媒を用いて、各実施例各比較例および各参考比較例それぞれのアノード触媒を含む燃料側電極のテストピースを作製して、その活性を測定した。また、実施例1および比較例1により得られたアノード触媒を含む燃料側電極を用いて、燃料電池を製造して、そのセル発電特性を測定した。
<テストピースの作製>
純水3.2mL、2−プロパノール0.6mL、テトラヒドロフラン0.184mLおよびアニオン交換形アイオノマー(A3、アイオノマー濃度:2質量%、溶媒(テトラヒドロフラン:1−プロパノール=1:1(質量比))、トクヤマ社製)16μLの混合溶液に各実施例および各比較例のアノード触媒0.004gを加え、超音波分散器にて5分間、分散処理した。
その後、得られた分散液をマイクロピペットにて20μL取り、電気化学活性評価用の作用電極(グラシーカーボン電極)上に滴下し、60℃、待機雰囲気下で約1時間乾燥させた。これにより、各実施例各比較例および各参考比較例それぞれのアノード触媒を含む燃料側電極のテストピースを得た。
<活性測定>
電解液として1MのKOHと0.1Mの水加ヒドラジンとの混合液を調製し、50mlガラスセル(PINE社製)に入れ、アルゴンガスで約15分間脱気した。次いで、そのガラスセルに参照電極、補助電極および各テストピースをセットした。次いで、3つの電極にポテンシオスタット(ALS660a、CH Instruments社製)を接続し、回転ディスク電極による電気化学測定法(サイクリックボルタンメトリー)により、ヒドラジンの酸化活性を測定した。なお、電位の走査範囲は、−1.2V(vs.Hg/HgO)〜−0.2V(vs.Hg/HgO)であり、電極回転数は1600rpmであった。
測定条件を以下に示す。
初期電位;−1.2V (vs.Hg/HgO)
参照電極;Hg/HgO
補助電極;Pt板
スキャンスピード;0.02V/s
セグメント;4回
その結果を図2〜図6に示す。
<燃料電池の製造>
アニオン交換膜−電極接合体のセルユニットを製造して、そのセル発電特性を測定した。
アニオン交換膜−電極接合体の製造では、まず、実施例1または比較例1のアノード触媒組成物0.15g、アニオン交換形アイオノマー(A3とAS4との混合溶液、アイオノマー濃度:2質量%、溶媒(テトラヒドロフラン:1−プロパノール=1:1(質量比))、トクヤマ社製)0.831gおよび1−プロパノールとテトラヒドロフランとの混合溶液(1−プロパノール:テトラヒドロフラン=1:1(質量比))1.5gを混合して、各アノード電極インクを調製した。
次いで、トリス(フェナントロリン)鉄(II)錯体(TSP06、フェナントロリンFe錯体触媒、ダイハツ工業社製)0.1g、アニオン交換形アイオノマー((A3とAS4との混合溶液、アイオノマー濃度:2質量%、溶媒(テトラヒドロフラン:1−プロパノール=1:1(質量比))、トクヤマ社製)1.0032gおよび1−プロパノールとテトラヒドロフランとの混合溶液(テトラヒドロフラン:1−プロパノール=1:1(質量比))2.0gを混合して、カソード電極インクを調製した。
さらに、アニオン交換形電解質膜(A201CE トクヤマ社製)の一方側表面にアノード触媒の量が2.6mg/cmとなるようにアノード電極インクを、他方側表面にカソード触媒の量が1.0mg/cmとなるようにカソード電極インクを、それぞれ乾燥後の表面の面積が2cmとなるように塗布して、各アニオン交換膜−電極接合体を製造した。
その後、溶媒を大気中で蒸発させ、得られた各アニオン交換膜−電極接合体を1MのKOHに12時間以上浸漬させた。
<セル発電特性の測定>
燃料電池評価セル(ラボセル、ダイハツ工業社製)に各アニオン交換膜−電極接合体をセットして、アノード側へ1MのKOHと20体積%濃度の水加ヒドラジンとの混合溶液を、カソード側へ空気を、それぞれ2cc/minおよび0.5L/minの流速で供給して、電子負荷装置(890e、Scribner Associates社製)で電流密度を制御して、そのときのセルの電圧を測定した。
測定条件を以下に示す。
セル温度;80℃
背圧;アノード:10kPa、カソード:60kPa
その結果を図7に示す。
2 燃料側電極
3 酸素側電極
4 電解質層
S 燃料電池セル

Claims (1)

  1. 液体燃料が供給される燃料電池のアノード触媒であって、
    ニッケル系金属と、電子伝導性粒子とを含有し、
    前記ニッケル系金属および前記電子伝導性粒子の総量100質量部に対して、ニッケル系金属が90質量部以上含まれ
    前記ニッケル系金属と前記電子伝導性粒子とを物理的に混合することにより得られることを特徴とする、アノード触媒。
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