JP6482511B2 - マレイミド樹脂成型体、マレイミド樹脂成型体の製造方法、マレイミド樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、作業性・生産性に優れ、環境暴露の少ないマレイミド樹脂成型体を提供することを目的とする。
[1]マレイミド樹脂と有機溶剤を含有し、マーブル状またはそのフレーク状のマレイミド樹脂成型体、
[2]残溶剤が30000ppm以下である前項[1]に記載のマレイミド樹脂成型体、
[3]前記有機溶剤が炭素数3〜10の芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤である前項[1]又は[2]に記載のマレイミド樹脂成型体、
[4]平均高さが10μm〜3mm、平均直径が1mm〜5mmである前項[1]〜[3]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体、
[5]平均官能基数が2〜20であり、繰り返し単位を有するノボラック型マレイミド樹脂である前項[1]〜[4]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体、
[6]前記マレイミド樹脂の軟化点が50〜150℃である前項[1]〜[5]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体、
[7]炭素数3〜10の芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤に溶解したマレイミド樹脂溶液を表面支持体上に塗布し、乾燥した後、支持体から剥離することにより得られるマレイミド樹脂成型体の製造方法、
[8]乾燥温度が80〜200℃である前項[7]に記載のマレイミド樹脂成型体の製造方法、
[9]表面支持体上に塗布する際のWET膜厚を10μm〜5mmとする前項[7]又は[8]に記載のマレイミド樹脂成型体の製造方法、
[10]前項[7]〜[9]に記載の製造方法により得られたマレイミド樹脂成型体、
[11]前項[1]〜[6]並びに前項[10]のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体と、該マレイミド樹脂と架橋反応可能な化合物及び/又は硬化促進剤を含むマレイミド樹脂組成物、
[12]前項[11]のマレイミド樹脂組成物の硬化物、
に関する。
本発明のマレイミド樹脂成型体は、マレイミド樹脂と有機溶剤を含有し、マーブル状またはフレーク状で成型されていることを特徴とする。
従来一般的に結晶状もしくは粉末状で供給されていたマレイミド樹脂と比較して、マーブル状もしくはそのフレーク状の成型体で供給することが可能であるため作業性の面において粉塵等の問題が起こらずきわめて取り扱いが容易である。すなわち本発明のマレイミド樹脂成型体は容易にマレイミド樹脂組成物を調製することができる。
ここで、マーブル状とは、平均高さが10μm〜3mm、平均直径が1mm〜5mmの比較的粒径が均一なビーズ状の形状をいう(図5及び図6を参照)。フレーク状とはマーブル状の成型体を粉砕した状態をいう。
本発明のマレイミド樹脂成型体は、有機溶剤に溶解したマレイミド樹脂溶液を表面支持体上に塗布し、マーブル状とした後、加熱条件下、(必要に応じて減圧条件下)溶剤を除去し、支持体からマーブル状の成型体を剥離することによりマレイミド樹脂成型体を得ることができる。すわなち、本発明のマレイミド樹脂成型体の製造方法は、樹脂溶液を表面支持体上に塗布する工程と、加熱乾燥する工程と、支持体から剥離する工程により行われる。
本発明において用いることができるマレイミド樹脂としては公知のものを用いることができるが、粘度および軟化点の観点から、平均官能基数が2を超えて10以下である繰り返し単位を有するノボラック型のマレイミド樹脂が好ましい。
本発明において用いることができるマレイミド樹脂としては、例えば、下記式(1)で表される構造を有する。
本発明におけるマレイミド樹脂溶液とは、前記マレイミド樹脂が有機溶媒に溶解したものを意味する。
マレイミド樹脂溶液は、マレイミド樹脂が有機溶媒に溶解したものであれば特に限定されず、公知の溶液重合法や種々の制御重合法により合成された重合体溶液の他に、重合中に固体状重合体が一部析出したものであってもよいし、重合が終了した溶液に沈殿剤を添加して重合体を沈殿させたものであってもよい。
用いることができる有機溶媒としては、特に限定されず、例えば、炭素数3〜10の芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤が好ましく、また、重合後の反応液を処理することによって得られたものを用いることが好ましい。
次に、得られたマレイミド樹脂溶液を、離形処理を施した表面支持体に塗布し、フィルム状もしくはシート状に成型する。
マレイミド樹脂溶液を塗布する離形処理を施した表面支持体としては、表面が平滑であれば特に限定されないが、好ましくは離形処理を施したPETフィルム、金属、イミドフィルム等が挙げられる。表面支持体に離形処理を施すことで、加熱溶融したマレイミド樹脂が自身の表面張力により液滴となるため、マーブル状の成型体が形成される。
次に、アプリケータを用いて離形処理を施した表面支持体に流涎塗布したマレイミド樹脂溶液を加熱乾燥条件下、(必要に応じて減圧条件下)溶剤を除去し、表面支持体からマーブル状の成型体を剥離し、取り出す。
また、得られたマレイミド樹脂成型体は溶剤に可溶であることが好ましい。完全溶解するということはマレイミド樹脂が、高分子量化反応が進んでいないことを意味する。
本発明のマレイミド樹脂組成物はマレイミド樹脂成型体と架橋反応可能な化合物を含むことができる。架橋可能な化合物はマレイミド樹脂成型体と架橋反応を起こし、マレイミド樹脂の硬化剤として作用する。架橋可能な化合物としては、アミノ基、シアネート基、フェノール性水酸基、アルコール性水酸基、アリル基、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、共役ジエン基を有する化合物等が挙げられる。例えば、耐熱性が必要なときはアミン化合物、誘電特性が必要なときはシアネートエステル化合物を配合することが好ましい。
また、前記ワニスを、強化繊維に含浸させて加熱乾燥させることによりプリプレグを得ることもできる。
上記のプリプレグを所望の形に裁断、必要により銅箔などと積層後、積層物にプレス成形法やオートクレーブ成形法、シートワインディング成形法などで圧力をかけながら積層板用エポキシ樹脂組成物を加熱硬化させることにより積層板を得ることができる。
更に、表面に銅箔を重ねてできた積層板に回路を形成し、その上にプリプレグや銅箔等を重ねて上記の操作を繰り返して多層の回路基板を得ることができる。
一方、従来マレイミドは結晶状を呈しており、溶解性が悪く取り扱いが困難である。本発明の成型体はこういった課題を解決できる材料である。
・軟化点:JISK−7234に準じた方法で測定
・溶融粘度:コーンプレート法での150℃における粘度
・残溶剤量の定量は島津製作所社製ガスクロマトグラフGC−2010を用いて行い、カラムとしてはDB−WAX(Agilene Technologies社製)長さ30m、内径0.25mmを用いた。
昇温プログラムとしては、70℃で5分保持し、10℃/minの昇温速度で140℃まで昇温後、20℃/minの昇温速度で220℃まで昇温し、220℃で5分保持するプログラムを用いた。
・分子量のデータ取得には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC 島津製作所社製LC−20AD)を用いた。カラムにはKF−603,KF−602.5,KF−602,KF−601を使用し、カラム温度40℃、移動相をTHFとし、流速 0.5ml/minの条件にて、RI検出器により測定を行った。
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコにアニリン559部とトルエン500部を仕込み、室温で35%塩酸167部を1時間で滴下した。滴下終了後加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次いで4,4’−ビス(クロロメチル)ビフェニル251部を60〜70℃に保ちながら1時間かけて添加し、更に同温度で2時間反応を行った。反応終了後、昇温をしながらトルエンを留去して系内を190〜200℃とし、この温度で15時間反応をした。その後冷却しながら30%水酸化ナトリウム水溶液500部を系内が激しく還流しないようにゆっくりと滴下し、80℃以下で留去したトルエンを系内に戻し、70℃〜80℃で静置した。分離した下層の水層を除去し、反応液の水洗を洗浄液が中性になるまで繰り返した。次いで油層から加熱減圧下において過剰のアニリンとトルエンを留去することにより芳香族アミン樹脂335部(A1)を得た。芳香族アミン樹脂(A1)の軟化点は59℃、溶融粘度は0.05Pa・sであった。
温度計、冷却管、ディーンスターク共沸蒸留トラップ、撹拌機を取り付けたフラスコに無水マレイン酸88部とトルエン300部を仕込み、加熱して共沸してくる水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行った。次に、芳香族アミン樹脂(A1)116部をN−メチル−2−ピロリドン116部に溶解した樹脂溶液を、系内を80〜85℃に保ちながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、同温度で2時間反応を行い、p−トルエンスルホン酸2 部を加えて、還流条件で共沸してくる縮合水とトルエンを冷却・分液した後、有機層であるトルエンだけを系内に戻して脱水を行いながら10時間反応を行った。反応終了後、トルエンを120部追加し、水洗を繰り返してp−トルエンスルホン酸及び過剰の無水マレイン酸を除去し、加熱して共沸により水を系内から除いた。次いで反応溶液を濃縮して、マレイミド樹脂を70%含有するマレイミド樹脂溶液(V1)を得た。
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を120℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ0.799mm、直径4.9mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド成型体(M1)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M1)の残溶剤は2.98%(29800ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を140℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は厚さ1.045mm、直径4.1mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M2)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M2)の残溶剤は1.68%(16800ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を150℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ1.165mm、直径3.9mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M3)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M3)の残溶剤は0.843%(8430ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を160℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ1.178mm、直径3.8mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M4)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M4)の残溶剤は0.996%(9960ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚30μm)し、塗布された樹脂膜を120℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ0.227mm、直径2.1mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M5)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M5)の残溶剤は0.899%(8990ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚50μm)し、塗布された樹脂膜を120℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ0.240mm、直径2.0mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M6)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M6)の残溶剤は0.768%(7680ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚100μm)し、塗布された樹脂膜を120℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ0.277mm、直径2.6mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M7)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M7)の残溶剤は1.187%(11870ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚150μm)し、塗布された樹脂膜を120℃で1時間乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体は高さ0.577mm、直径4.1mmのマーブル状であり、引き剥がし、粉砕することでフレーク状の形状のマレイミド樹脂成型体(M8)とした。
得られたマレイミド樹脂成型体(M8)の残溶剤は2.182%(21820ppm)であった。
なお、本工程による分子量分布の変化は見られなかった(GPCによる測定)
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)300mLを、ロータリーエバポレータを用い、加熱減圧下160℃で溶剤を留去し、マレイミド樹脂(B1)を樹脂ブロック状で得た。重合反応終了後のマレイミド樹脂溶液(V1)と大量合成時溶媒留去後のマレイミド樹脂(B1)のGPCを測定したところ高分子量化していることを確認した。その結果を図1及び図2に示す。得られたマレイミド樹脂の残溶剤は0.1%(1000ppm)以下であった。
合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)1.0Lを、ロータリーエバポレータを用い、加熱減圧下180℃で溶剤を留去したところゲル化していることが確認できた。得られたマレイミド樹脂(B2)は流動性がなくなった。
(比較例3)
実施例1と同様に、合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて市販のイミドフィルム(東レデュポン製「カプトン(登録商標)100H」)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を50℃の熱風にて1時間、加熱・乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体はべた付きがあり、フィルムの形状を維持できず、引き剥がし粉砕することができなかった。
実施例1と同様に、合成例2により得られたマレイミド樹脂溶液(V1)を、アプリケータを用いて市販のイミドフィルム(東レデュポン製「カプトン(登録商標)100H」)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を250℃の熱風にて1時間、加熱・乾燥させることにより溶媒を除去した。
得られたマレイミド樹脂成型体はマーブルの形状かつ、引きはがしてフレーク化できたものの、高分子量化が進行し、アセトン等の各種溶剤に不溶となった。
(実施例9、比較例5)
実施例1で得られたマレイミド樹脂成型体(M1)および比較用に4,4’−ビスマレイミドジフェニルメタン(TCI社製 以下C1とする)を用意し、臭気の比較を行った。
なお、酢酸の定量は島津製作所社製ガスクロマトグラフGC−2010Plusを用いて行い、カラムとしてはDB−WAX(Agilene Technologies社製)長さ30m、内径0.25mmを用いた。昇温プログラムとしては、60℃で7分保持し、20℃/minの昇温速度で220℃まで昇温し、220℃で5分保持するプログラムを用いた。
また、ガスクロマトグラフィーを測定したところ、比較例5では酢酸が検出された(図4を参照。 保持時間11.298分)。また、酸価を測定したところ、酸価10mgKOH/gとなり、酢酸1%相当に該当することを確認した。
(実施例10、比較例6、7)
実施例4で得られたマレイミド樹脂成型体(M4)および比較用にマレイミド樹脂(C1)、比較例2に記載のマレイミド樹脂(B2)を用いてアセトンへの溶解試験を行った。
樹脂濃度50%にそろえて検討をしたところマレイミド樹脂成型体M1、M5〜M7は完全溶解したことを確認できたが、マレイミド樹脂(C1)とマレイミド樹脂(B2)は完全溶解ができないことを確認した。
(実施例11)
実施例1により得られたマレイミド樹脂成型体(M1)を10部、硬化促進剤として2−エチルー4−メチルイミダゾール(2E4MZ 四国化成株式会社製)を0.21部重量部配合し撹拌により均一に混合・混練し、本発明のマレイミド樹脂組成物を得た。このマレイミド樹脂組成物を、アプリケータを用いて市販の離形PETフィルム(リンテック社製 PTN756502)へ流延塗布(WET膜厚200μm)し、塗布された樹脂膜を硬化条件160℃×2h+180℃×6hで溶媒を取り除きながら硬化させることにより硬化物を得た。得られた硬化物の物性を評価した結果を表1に示す。
EPPN−502H(日本化薬製 エポキシ当量169g/eq.軟化点67.5℃EP1)を61部、フェノールノボラック(P−2 明和化成製 H−1、水酸基当量106g/eq.)38重量部、トリフェニルホスフィン(TPP純正化学 試薬)1重量部を配合し、ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をタブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、硬化条件160℃×2h+180℃×6hで硬化物を得た。得られた硬化物の下記の物性を評価した。結果を表1に示す。
EOCN−1020-55(日本化薬製エポキシ当量194g/eq.軟化点54.8℃ EP2)を65部、フェノールノボラック(P−2 明和化成製 H−1、水酸基当量106g/eq.)34重量部、TPP(純正化学 試薬)1重量部を配合しミキシングロールで混ミキシングロールを用いて均一に混合・混練し、エポキシ樹脂組成物を得た。このエポキシ樹脂組成物をタブレット化後、トランスファー成形で樹脂成形体を調製し、硬化条件160℃×2h+180℃×6hで硬化物を得た。得られた硬化物の下記の物性を評価した。結果を表1に示す。
・DMA
測定項目:30℃、200℃、250℃の貯蔵弾性率、
:ガラス転移温度(tanδ最大時の温度)
測定方法:動的粘弾性測定器TA−instruments製、Q−800
測定温度範囲:30℃〜350℃
温速度:2℃/min
試験片サイズ:5mm×50mmに切り出した物を使用した(厚みは約800μm)。
Claims (6)
- 平均官能基数が2〜20であり、繰り返し単位を有するノボラック型マレイミド樹脂と30000ppm以下の有機溶剤を含有し、マーブル状であるマレイミド樹脂成型体。
- 前記残溶剤が炭素数3〜10の芳香族炭化水素、ケトン類、エステル類、エーテル類から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤である請求項1に記載のマレイミド樹脂成型体。
- 厚み10μm〜3mm、平均直径が1mm〜5mmである請求項1又は請求項2に記載のマレイミド樹脂成型体。
- 前記マレイミド樹脂の軟化点が50〜150℃である請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体。
- 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のマレイミド樹脂成型体と、該マレイミド樹脂と架橋反応可能な化合物を含むマレイミド樹脂組成物。
- 請求項5に記載のマレイミド樹脂組成物の硬化物。
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