JP6482404B2 - 火格子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼却炉で用いられ、鋳鋼製の本体部に肉盛溶接部が形成された火格子およびその製造方法に関するものである。
焼却炉として、図1に示すように、ごみWを被焼却物として焼却するためのごみ焼却炉1がある。ごみ焼却炉1では、火格子11が敷き詰められた炉床部3の上で、ごみWが送り出されながら燃焼されて焼却灰となる。このため、火格子11は、ごみWの燃焼による高温の過酷な環境下で用いられるものである。また、焼却灰は、火格子11の先端面で押し出されるとともに燃焼による熱で溶融するので、火格子11の先端面に付着しやすい。したがって、火格子11は、その先端面で腐食しやすくなるので、頻繁な交換が必要とされていた。
このような背景のもと、頻繁な交換を必要としない火格子として、腐食しやすい部分に肉盛り溶接をした火格子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の火格子は、肉盛り溶接により、腐食代となる肉盛溶接部を備えるものである。
特開2002−115837号公報
そこで、本発明は、肉盛り溶接による溶接割れを発生しにくくすることで、溶接割れを防止するための予熱を省略することができる火格子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の発明に係る火格子は、焼却炉の火格子であって、鋳鋼製の本体部と、この本体部に肉盛り溶接で形成された肉盛溶接部とを備え、
上記本体部が、Cを0.4質量%以下、Siを2.0質量%以下、Crを24.0〜26.0質量%、Niを5.0〜6.0質量%、Mnを1.0質量%以下、Pを0.04質量%以下、Sを0.04質量%以下、およびその他不可避的不純物を含有して、残部がFeからなり、
以下の式(1)および(2)により、Ni当量およびCr当量を定義する場合、
Ni当量=Niの含有量(質量%)+0.5×Mnの含有量(質量%)+4.5・・・(1)
Cr当量=Crの含有量(質量%)+1.5×Siの含有量(質量%)・・・・・・・(2)
上記Cr当量に対するNi当量が0.35〜0.45となるものである。
さらに、第の発明に係る火格子は、第1の発明に係る火格子における肉盛溶接部の希釈率が、20%以下であるものである。
加えて、第の発明に係る火格子は、第の発明に係る火格子における肉盛溶接部が、Ni,CrおよびMoを80質量%以上含有するものである。
また、第4の発明に係る火格子の製造方法は、第1乃至第3のいずれかの発明に係る火格子の製造方法であって、
溶接ワイヤを用いるミグ溶接で、肉盛溶接部を肉盛り溶接で形成する工程を具備し、
上記溶接ワイヤが、CrおよびMoを25〜35質量%含有するNi基耐熱合金である。
上記火格子およびその製造方法によると、肉盛り溶接による溶接割れを発生しにくくすることで、溶接割れを防止するための予熱を省略することができる。
本発明の実施の形態に係る火格子が用いられるストーカ式のごみ焼却炉の概略構成図である。 同火格子の斜視図である。 同火格子の縦断面図である。 本発明品1のサンプルにおける金属組織を示す拡大写真である。 本発明品2のサンプルにおける金属組織を示す拡大写真である。 比較品1のサンプルにおける金属組織を示す拡大写真である。 比較品2のサンプルにおける金属組織を示す拡大写真である。 本発明品3の溶け込みを示す拡大写真である。 本発明品4の溶け込みを示す拡大写真である。
以下、本発明の実施の形態に係る焼却炉の火格子について説明する。
まず、上記火格子の一例として、図1に示すストーカ式のごみ焼却炉1で用いられる火格子11について説明する。
このストーカ式のごみ焼却炉1は、図1に示すように、ごみWが投入されるホッパー2と、このホッパー2から投入されたごみWを送り出すとともに燃焼させて焼却灰にする炉床部3と、ごみWを燃焼させた焼却灰を排出する排出口7とを備える。上記炉床部3は、ごみWをホッパー2側から排出口7側に送り出しやすいように、排出口7側を低くして傾斜されている。上記炉床部3には、ごみWの送り出し方向に沿った上流側から、ごみWを乾燥させる乾燥段4と、この乾燥段4よりも一段低い位置でごみWを燃焼させる燃焼段5と、ごみWの固定炭素残留分をさらに燃焼させる後燃焼段6とが形成されている。上記炉床部3には、多数の火格子11が敷き詰められている。それぞれの火格子11は、図1および図2に示すように、下流側の火格子11(図2では火格子11a)に部分的に重ねられるとともに、下流側を若干高くして傾斜されている。上記炉床部3のごみW(焼却灰)は、燃焼により高い腐食性をもつ溶融した焼却灰となり、火格子11の往復移動により下流側に押し出される。
上記火格子11は、図2の白抜き両矢印に示すように、上流側および下流側を往復移動することで、下流側の端面で上記焼却灰を押し出すように構成される。また、上記火格子11は、図2および図3に示すように、鋳鋼製の本体部12と、この本体部12に肉盛り溶接で形成された肉盛溶接部13とを備える。
上記本体部12は、図2および図3に示すように、上記火格子11の殆どを占めるものであり、また鋳鋼製とすることにより、上記火格子11に要求される複雑な形状にすることを可能にしている。さらに、上記本体部12は、上面が略平坦であり、下流側の火格子11aの上面に接する前部23と、図1に示された炉床部3に支持される後部21と、前部23と後部21との間に位置する中間部22とから構成される。上記前部23は、下流側の端面である平らな先端面32と、先端面32の上縁から後方に傾斜するように形成された傾斜面31とを有する。
上記肉盛溶接部13は、上記先端面32、つまり本体部12における下流側の端面を覆うように位置する。上記肉盛溶接部13が無ければ、この先端面32は上記焼却灰が付着して腐食されやすい箇所である。このため、上記肉盛溶接部13は、上記本体部12を被覆して腐食から保護する役割を有する。
以下、本発明の要旨である本体部12の組成について詳細に説明する。
[本体部12の組成]
上記本体部12は、C(炭素)を0.4質量%以下、Si(ケイ素)を2.0質量%以下、Cr(クロム)を24.0〜26.0質量%、Ni(ニッケル)を5.0〜6.0質量%、Mn(マンガン)を1.0質量%以下、P(リン)を0.04質量%以下、S(硫黄)を0.04質量%以下、およびその他不可避的不純物を含有して、残部がFe(鉄)からなる。
Cは、高温強度および鋳造性の向上に有効であるが、耐食性および靭性の低下を防ぐために、0.4質量%を上限とする。
Siは、鋳造性および耐食性の向上に有効であるが、脆化を防ぐために、2.0質量%を上限とする。
Crは、従来の耐熱性鋳鋼と同レベルの耐食性および耐酸化性を維持するために、24.0質量%を下限とする。また、Crは、多量に添加されるとフェライト組織(溶接割れの要因)を増大させるので、26.0質量%を上限とする。
Niは、耐食性および耐酸化性の向上に有効であるとともに、オーステナイト組織(溶接割れ防止に寄与)を増大させる元素である。Niは、予熱なしの肉盛り溶接で溶接割れが発生しないために、5.0質量%を下限とし、耐摩耗性と費用対効果を考慮して、6.0質量%を上限とする。
不可避的不純物元素として、通常の高Cr鋳鋼と同様に、鋳造性確保のために、通常混入する範囲内の不純物元素を許容可能である。上記不可避的不純物元素は、例えば、Mnが1.0質量%程度、Pが0.04質量%以下、およびSが0.04質量%以下であり、その他の元素も許容する。
上記本体部12に含有されるSiおよびCrとNiおよびMnとは、さらに次の条件を満たす。すなわち、以下の式(1)および(2)により、Ni当量およびCr当量を定義する場合、
Ni当量=Niの含有量(質量%)+0.5×Mnの含有量(質量%)+4.5・・・(1)
Cr当量=Crの含有量(質量%)+1.5×Siの含有量(質量%)・・・・・・・(2)
上記Cr当量に対するNi当量(つまりNi当量/Cr当量)が0.35〜0.45となる条件である。なぜなら、この条件を満たすことにより、上記本体部12において、オーステナイト組織の面積とフェライト組織の面積とが略均衡するので、すなわち、オーステナイト組織とフェライト組織との面積比が4:6〜6:4となるので、上記肉盛り溶接により希釈されても溶接割れ(低温割れ)が発生しにくくなるからである。
本発明における上述したCr当量に対するNi当量の条件は、ステンレス鋼の特性に似た特性が鋳鋼(上記本体部12を構成する)にも現れることを、本発明者が見出したものである。ここで、上記ステンレス鋼の特性は、公知のシェフラー組織図に示されるように、Cr当量に対するNi当量が大きくなるとフェライト組織に対するオーステナイト組織の面積比も大きくなるというものである。
以下、本発明の好ましい要件である肉盛り溶接の条件、および肉盛溶接部13の希釈率ならびに組成について詳細に説明する。
[肉盛り溶接の条件]
上記肉盛り溶接は、溶接ワイヤを用いるミグ溶接である。なぜなら、ミグ溶接とすることで、自動化によるコストダウンおよび十分な品質が確保されるからである。
肉盛り溶接に用いられる溶接ワイヤは、CrおよびMoを25〜30質量%含有するNi基耐熱合金である。なぜなら、Ni基耐熱合金は、そのNiが焼却灰に含まれるClと反応しにくいので、十分な耐食性を期待できるからである。また、上記溶接ワイヤは、CrおよびMoを25質量%以上含有することにより、純粋なNiよりも耐食性が一層向上し、CrおよびMoを35質量%未満含有することにより、炭化物や金属間化合物の析出を原因とする耐食性の低下や脆化が防止されるからである。
上記肉盛り溶接のさらなる条件、例えば、溶接ワイヤの径、ミグ溶接のための電流ならびに電圧、溶接速度、およびウィービング周波数ならびに幅は、適宜選択される。これら条件の具体例は、溶接ワイヤの径が1.2mm、ミグ溶接のための電流が170〜180A、ミグ溶接のための電圧が18〜22V、溶接速度が150〜250mm/min、ウィービング周波数が3.5〜4.5Hz、およびウィービング幅が7.0〜8.0mmである。
[肉盛溶接部13の希釈率]
上記肉盛溶接部13の希釈率は、20%以下である。なぜなら、肉盛溶接部13は、希釈率が高ければ、上記本体部12に希釈されて耐食性が低下するからである。
[肉盛溶接部13の組成]
上記肉盛溶接部13は、Ni,CrおよびMoを80質量%以上含有する。なぜなら、これらNi,CrおよびMoは耐食性の向上に寄与する元素なので、これらNi,CrおよびMoを十分に(80質量%以上)含有することにより、耐食性がさらに向上するからである。
以下、上記火格子11の製造方法について説明する。
まず、本体部12の鋳型に注湯することで、本体部12が鋳造される。この注湯は、鋳造される本体部12の組成が上述した条件を満たすように調整される。鋳造された本体部12は、溶接割れが発生しにくいので、溶接割れを防止するための予熱の省略が可能である。このため、予熱なしに先端面32に肉盛り溶接をする。これにより、本体部12の先端面32に肉盛溶接部13が形成されることで、火格子11が完成する。
このように、上記火格子11によると、肉盛り溶接による溶接割れ(低温割れ)が発生しにくくなるので、溶接割れを防止するための予熱を省略することができる。
また、上記肉盛り溶接が溶接ワイヤを用いるミグ溶接とし、当該溶接ワイヤがCrおよびMoを25〜35質量%含有するNi基耐熱合金であることにより、自動化によるコストダウンを図ることができ、さらに、十分な品質が確保されることで火格子11の耐久性を向上させることができる。
加えて、上記肉盛溶接部13の希釈率が20%以下であることにより、肉盛溶接部13が肉盛り溶接による悪影響を受けないので、上記肉盛溶接部13の耐久性が向上し、結果として火格子11の耐久性を向上させることができる。
また、上記肉盛溶接部13がNi,CrおよびMoを80質量%以上含有することにより、上記肉盛溶接部13の耐食性が向上するので、火格子11の耐久性を向上させることができる。
実施例1として、本発明品1および本発明品2を製造した。これら本発明品1および本発明品2との比較のために、比較品1および比較品2も製造した。これら本発明品1および2と、比較品1および2とは、いずれも長さが200mm、幅が150mm、厚さが40mmの直方体にされたサンプルを本体部12として、予熱なしに肉盛り溶接をしたものである。本発明品1および2と、比較品1および2との全てのサンプルの組成は、次の表1に示す通りである。この表1に示すように、本発明に係る本体部12の組成と比べて、比較品1のサンプルではNiを少なくし、比較品2のサンプルではCrを多くした。
上記式(1)および(2)により算出されるCr当量に対するNi当量は、本発明品1だと0.385、本発明品2だと0.364、といずれも本発明の範囲(0.35〜0.45)内であり、比較品1だと0.188、比較品2だと0.329、といずれも本発明の範囲外であった。
上記サンプルにされた肉盛り溶接は、いずれも、溶接ワイヤを用いるミグ溶接とした。この溶接ワイヤは、いずれも、Niを61質量%、Crを22質量%、およびMoを9質量%含有するNi基耐熱合金(インコネル625)とし、言い換えれば、CrおよびMoを31質量%含有するNi基耐熱合金とした。また、いずれも、溶接ワイヤの径を1.2mm、ミグ溶接のための電流を160A、ミグ溶接のための電圧を18V、溶接速度を200mm/min、ウィービングの周波数2.5Hz、およびウィービング幅を7.5mmとした。
図4および図5に上記本発明品1および2の拡大写真を示し、図6および図7に上記比較品1および2の拡大写真を示す。図4および図5に示すように、上記本発明品1および2では、オーステナイト組織Aの面積とフェライト組織Fの面積とが略均衡し、本発明品1におけるオーステナイト組織Aの面積率は57.7%となり、本発明品2におけるオーステナイト組織Aの面積率は46.4%となった。これに対して、図6および図7に示すように、上記比較品1および2では、オーステナイト組織Aの面積に比べてフェライト組織Fの面積が遥かに大きくなり、比較品1では全てがフェライト組織Fとなり、比較品2におけるオーステナイト組織Aの面積率は10.9%となった。
このため、予熱なしの肉盛り溶接の際に、上記本発明品1および2だと溶接割れが発生しなかったが、上記比較品1および2だと溶接割れが発生した。
このように、本体部12の組成および肉盛り溶接の条件を本実施例1の通りにすることで、上記本体部12において、オーステナイト組織Aの面積とフェライト組織Fの面積とが略均衡するので、上記肉盛り溶接により希釈されても溶接割れ(低温割れ)が発生しにくくなり、結果として溶接割れを防止するための予熱を省略することができた。
実施例2として、本発明品3を製造し、この本発明品3の比較のために本発明品4も製造した。これら本発明品3および4は、実施例1と同様に、いずれも長さが200mm、幅が150mm、厚さが40mmの直方体にされたサンプルを本体部12として、予熱なしに肉盛り溶接をしたものである。なお、本発明品3のサンプルおよび本発明品4のサンプルは、いずれも、本発明に係る本体部12の組成の範囲内とした。
上記サンプルにされた肉盛り溶接は、実施例1と同様に、いずれも、溶接ワイヤを用いるミグ溶接とした。この溶接ワイヤも、実施例1と同様のものとし、いずれも、CrおよびMoを31質量%含有するNi基耐熱合金(インコネル625)とした。また、いずれも溶接ワイヤの径を1.2mm、溶接速度を200mm/min、およびウィービング幅を7.0mmとした。その他の溶接条件は、本発明品3と本発明品4とで異なるので、分かりやすくするために次の表2に示す。
上記本発明品3は、希釈率が13.5%程度となり、図8に示すように、肉盛り溶接により形成された部分13T(肉盛溶接部13に相当)のサンプル12T(本体部12に相当)への溶け込みが小さくなった。このため、Ni,CrおよびMoを92質量%含有する上記溶接ワイヤが大きく希釈されなかったので、本発明品3の肉盛り溶接により形成された部分13Tは、Ni,CrおよびMoを84質量%含有するものとなった。これに対して、上記本発明品4は、希釈率が26.4%程度となり、図9に示すように、肉盛り溶接により形成された部分63T(肉盛溶接部13に相当)のサンプル62T(本体部12に相当)への溶け込みが大きくなった。このため、Ni,CrおよびMoを92質量%含有する上記溶接ワイヤが大きく希釈されたので、本発明品4の肉盛り溶接により形成された部分63Tは、Ni,CrおよびMoを76質量%含有するものとなった。
したがって、耐食性の向上に寄与する元素であるNi,CrおよびMoは、本発明品3の肉盛り溶接により形成された部分13Tだと十分に(80質量%以上)含有されたのに対し、本発明品4の肉盛り溶接により形成された部分63Tだと十分に(80質量%以上)含有されなかった。
このように、肉盛り溶接の条件を本発明品3の通りにすることで、耐食性の向上に寄与する元素であるNi,CrおよびMoが肉盛り溶接により形成された部分13T(肉盛溶接部13に相当)に十分に(80質量%以上)含有されたので、火格子11の耐久性を一層向上させることができた。
ところで、上記実施の形態では、ストーカ式のごみ焼却炉1で用いられる火格子11について説明したが、焼却炉の火格子に用いられるものであればよい。
W ごみ
1 ごみ焼却炉
2 ホッパー
3 炉床部
4 乾燥段
5 燃焼段
6 後燃焼段
7 排出口
11 火格子
12 本体部
13 肉盛溶接部
21 後部
22 中間部
23 前部
31 傾斜面
32 先端面

Claims (4)

  1. 焼却炉の火格子であって、鋳鋼製の本体部と、この本体部に肉盛り溶接で形成された肉盛溶接部とを備え、
    上記本体部が、Cを0.4質量%以下、Siを2.0質量%以下、Crを24.0〜26.0質量%、Niを5.0〜6.0質量%、Mnを1.0質量%以下、Pを0.04質量%以下、Sを0.04質量%以下、およびその他不可避的不純物を含有して、残部がFeからなり、
    以下の式(1)および(2)により、Ni当量およびCr当量を定義する場合、
    Ni当量=Niの含有量(質量%)+0.5×Mnの含有量(質量%)+4.5・・・(1)
    Cr当量=Crの含有量(質量%)+1.5×Siの含有量(質量%)・・・・・・・(2)
    上記Cr当量に対するNi当量が0.35〜0.45となることを特徴とする火格子。
  2. 肉盛溶接部の希釈率が、20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の火格子。
  3. 肉盛溶接部が、Ni,CrおよびMoを80質量%以上含有することを特徴とする請求項2に記載の火格子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の火格子の製造方法であって、
    溶接ワイヤを用いるミグ溶接で、肉盛溶接部を肉盛り溶接で形成する工程を具備し、
    上記溶接ワイヤが、CrおよびMoを25〜35質量%含有するNi基耐熱合金であることを特徴とする火格子の製造方法。
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