JP6477592B2 - セラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法 - Google Patents

セラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、Ni及びZnを含むフェライト材料からなるセラミックコア、そのセラミックコアを備えた巻線型電子部品、及び、Ni及びZnを含むフェライト材料からなるセラミックコアの製造方法に関するものである。
従来の巻線型電子部品(例えば、コイル部品)のコアとしては、Ni及びZnを含むフェライト材料からなるセラミックコアが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−305624号公報
ところで、携帯電話機等の電子機器の小型化が進み、そのような電子機器に搭載される巻線型電子部品に対しても小型化の要求が高まっている。しかし、巻線型電子部品の小型化が進むと、巻線の巻き乱れや巻線の断線等の巻線不良が発生しやすくなり、歩留まりが低下する。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、歩留まりの低下を抑制することのできるセラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するセラミックコアは、長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、Ni及びZnを含むフェライト材料からなるセラミックコアであって、前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであり、前記軸芯部の稜線部の表面粗さが、表面粗さRzで2.5μm以下である。
この構成によれば、長さ寸法Lを、0mm<L≦1.1mmに設定した小型のセラミックコアにおいて、軸芯部の稜線部の表面が凹凸の小さい平滑な面に形成されている。このため、軸芯部に巻線を巻回した場合に、巻き乱れ等の巻線不良が発生することを抑制できる。これにより、歩留まりの低下を抑制できるようになる。
上記セラミックコアにおいて、前記各鍔部は、前記長さ方向と直交する高さ方向及び幅方向に向かって前記軸芯部の周囲に張り出すように設けられ、前記鍔部の前記高さ方向に沿った寸法Tに対する、前記軸芯部の前記高さ方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6であり、前記鍔部の前記幅方向に沿った寸法Wに対する、前記軸芯部の前記幅方向に沿った寸法wとの比w/Wが、0<w/W≦0.6であることが好ましい。
この構成によれば、小型のセラミックコアにおいて、軸芯部と鍔部との高さ方向の段差を大きくできるとともに、軸芯部と鍔部との幅方向の段差を大きくできる。これにより、歩留まりの低下を抑制しつつも、小型でありながら巻線領域(巻線を巻回可能な領域)を拡大することができるようになる。
上記セラミックコアにおいて、前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法は、0.08〜0.15mmの範囲であることが好ましい。
上記セラミックコアにおいて、前記軸芯部の前記長さ方向と直交する高さ方向の中心は、前記鍔部の前記高さ方向の中心からずれていることが好ましい。
この構成によれば、例えばセラミックコアを巻線型電子部品に適用した場合に、軸芯部をずらした方向とは反対側に位置する鍔部の端面に電極を形成することにより、軸芯部と電極との離間距離を広くすることができる。これにより、電極の形成領域を広く確保することができ、電極と巻線との接合不良等が発生することを抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
上記課題を解決する巻線型電子部品は、上記セラミックコアと、前記鍔部の前記長さ方向と直交する高さ方向の一方の端面に形成された電極と、前記軸芯部に巻回され、端部が前記電極に電気的に接続された巻線と、を有する。
この構成によれば、長さ寸法Lを、0mm<L≦1.1mmに設定した小型のセラミックコアにおいて、軸芯部の稜線部の表面が凹凸の小さい平滑な面に形成されている。このため、軸芯部に巻回された巻線に、巻き乱れ等の巻線不良が発生することを抑制できる。これにより、歩留まりの低下を抑制できるようになる。
上記課題を解決するセラミックコアの製造方法は、Ni及びZnを含むフェライト材料からなる成形体を成形する成形工程と、前記成形体に対して熱処理を施して仮焼体を得る熱処理工程と、前記仮焼体をバレル研磨するバレル研磨工程と、前記バレル研磨後の仮焼体を焼成して焼結体を得る焼成工程と、を有し、前記熱処理工程では、前記焼結体の平均結晶粒径D2に対する、前記仮焼体の平均結晶粒径D1の比D1/D2が0.1〜0.5の範囲になるように前記熱処理を実施する。
この製造方法によれば、仮焼体の平均結晶粒径D1が焼結体(つまり、セラミックコア)の平均結晶粒径D2に対して0.1〜0.5倍の大きさとなる。このため、結晶粒子の粒径が焼成後の粒径よりも小さい状態でバレル研磨が行われる。これにより、バレル研磨後の仮焼体の表面粗さを小さくすることができる。また、バレル研磨の後に更に焼成が行われるため、その焼成後の焼結体の表面をより平滑にすることができる。これにより、セラミックコアの表面に巻線を巻回した場合に、巻き乱れ等の巻線不良が発生することを抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記熱処理工程では、前記比D1/D2が0.15〜0.5になるように前記熱処理を実施することが好ましい。
この製造方法によれば、熱処理によって仮焼体に対して十分な強度を付与することができる。これにより、バレル研磨を行う際の仮焼体の強度を高めることができるため、バレル研磨時に仮焼体に割れや欠け等の欠陥が発生することを抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記焼結体は、長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであり、前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法は、0.08〜0.15mmの範囲であることが好ましい。
上記セラミックコアの製造方法において、前記焼結体における前記軸芯部の稜線部の表面粗さが表面粗さRzで2.5μm以下となるように、前記熱処理工程及び前記バレル研磨工程及び前記焼成工程を実施することが好ましい。
この製造方法によれば、焼結体における軸芯部の稜線部の表面粗さRzを小さくでき、その稜線部の表面を凹凸の小さい平滑な面に形成することができる。これにより、軸芯部に巻線を巻回した場合に、巻き乱れ等の巻線不良が発生することを抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
上記セラミックコアの製造方法において、前記成形工程では、下パンチと、前記鍔部用の第1上パンチと前記軸芯部用の第2上パンチとに分割された構造を有する上パンチとにより、ダイに充填された、Ni及びZnを含むフェライト粉末を加圧して、前記軸芯部と前記鍔部とを有する前記成形体を成形し、前記成形工程では、前記焼成後の前記鍔部の加圧方向に沿った寸法Tに対する、前記焼成後の前記軸芯部の加圧方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御することが好ましい。
この製造方法によれば、下パンチと、鍔部用の第1上パンチと、軸芯部用の第2上パンチとの移動量を個別に制御できるため、長さ寸法Lが1.1mm以下と小型になった場合であっても、鍔部と軸芯部との加圧方向における段差を大きく形成することができる。その結果、小型でありながら、巻線領域を拡大することのできるセラミックコアを歩留まり良く製造することができる。
本発明のセラミックコア、巻線型電子部品及びセラミックコアの製造方法によれば、歩留まりの低下を抑制することができるという効果を奏する。
一実施形態のコイル部品を示す正面図。 一実施形態のセラミックコアを示す概略斜視図。 一実施形態のコイル部品の製造方法を示すフローチャート。 (a)は、一実施形態の粉体成形装置を示す概略断面図、(b)は、一実施形態の粉体成形装置のダイを示す概略平面図。 (a)〜(c)は、一実施形態の成形工程を示す概略断面図。 (a),(b)は、一実施形態の成形工程を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、一実施形態の成形工程を示す概略断面図。 (a)〜(c)は、一実施形態の成形工程を示す概略断面図。 変形例のコイル部品を示す正面図。 変形例のセラミックコアを示す断面斜視図。 変形例の粉体成形装置を示す概略斜視図。
以下、一実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、理解を容易にするために構成要素を拡大して示している場合がある。また、構成要素の寸法比率は、実際のものと、または別の図面中のものと異なる場合がある。また、断面図では、理解を容易にするために、一部の構成要素のハッチングを梨地模様に代えて示している場合がある。
図1に示すように、コイル部品10は、セラミックコア20と、電極50と、巻線(コイル)55とを有している。セラミックコア20は、ニッケル(Ni)及び亜鉛(Zn)を含むフェライト材料から構成されている。フェライト材料としては、例えば、NiとZnと銅(Cu)を主成分として含むNi−Zn−Cu系フェライトや、NiとZnを主成分として含むNi−Zn系フェライトを用いることができる。
まず、図2に従って、セラミックコア20の構造について説明する。
セラミックコア20は、軸芯部30と、その軸芯部30の両端部に形成された一対の鍔部40とを有している。これら軸芯部30と鍔部40とは一体に形成されている。
ここで、本明細書では、図1及び図2に示すように、一対の鍔部40が並ぶ方向を「長さ方向Ld」と定義し、「長さ方向Ld」に直交する方向のうち図1及び図2の上下方向を「高さ方向(厚み方向)Td」と定義し、「長さ方向Ld」及び「高さ方向Td」のいずれにも直交する方向を「幅方向Wd」と定義する。
軸芯部30は、例えば、長さ方向Ldに延在した直方体状に形成されている。軸芯部30の中心軸は、長さ方向Ldに略平行に延在している。軸芯部30は、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の主面31,32と、幅方向において相対向する一対の側面33,34とを有している。
なお、本明細書において、「直方体状」には、角部や稜線部が面取りされた直方体や、角部や稜線部が丸められた直方体が含まれるものとする。また、主面及び側面の一部又は全部に凹凸などが形成されていてもよい。
一対の鍔部40は、軸芯部30の長さ方向Ldの両端部に設けられている。各鍔部40は、長さ方向Ldに薄い直方体状に形成されている。各鍔部40は、高さ方向Td及び幅方向Wdに向かって軸芯部30の周囲に張り出すように形成されている。具体的には、長さ方向Ldから見たときの各鍔部40の平面形状は、軸芯部30に対して高さ方向Td及び幅方向Wdに張り出すように形成されている。
各鍔部40は、長さ方向Ldにおいて相対向する一対の主面41,42と、幅方向Wdにおいて相対向する一対の側面43,44と、高さ方向Tdにおいて相対向する一対の端面45,46とを有している。各鍔部40の主面41は、他方の鍔部40の主面41と相対向して配置されている。
セラミックコア20の長さ方向Ldに沿った長さ寸法Lは、0mmよりも大きく1.1mm以下(つまり、0mm<L≦1.1mm)である。セラミックコア20の長さ寸法Lは、0mm<L≦0.85mmであることが好ましく、0mm<L≦0.65mmであることがより好ましい。セラミックコア20の高さ方向Tdに沿った高さ寸法T(鍔部40の高さ方向Tdに沿った高さ寸法)は、例えば、0.1〜0.6mm程度である。セラミックコア20の幅方向Wdに沿った幅寸法W(鍔部40の幅方向Wdに沿った幅寸法)は、例えば、0.1〜0.6mm程度である。軸芯部30の高さ方向Tdに沿った厚み寸法tは、例えば、0.05〜0.3mm程度である。軸芯部30の幅方向Wdに沿った幅寸法wは、例えば、0.05〜0.3mm程度である。鍔部40の長さ方向Ldに沿った厚み寸法Dは、例えば、0.08〜0.15mm程度である。
ここで、鍔部40の高さ寸法Tに対する軸芯部30の厚み寸法tの比t/Tは、0<t/T≦0.6であることが好ましく、0.1〜0.6の範囲がより好ましく、0.2〜0.5の範囲が更に好ましい。また、鍔部40の幅寸法Wに対する軸芯部30の幅寸法wの比w/Wは、0<w/W≦0.6であることが好ましく、0.1〜0.6の範囲がより好ましく、0.2〜0.5の範囲が更に好ましい。比t/Tを0.6以下とすることにより、軸芯部30と鍔部40との高さ方向の段差を大きくでき、比w/Wを0.6以下とすることにより、軸芯部30と鍔部40との幅方向Wdにおける段差を大きくできる。これにより、セラミックコア20では、巻線領域(つまり、巻線55(図1参照)を巻回可能な領域)を広く確保することができる。
軸芯部30の主面31,32及び側面33,34の各々の面同士の境界部である稜線部30Rの表面は、凹凸の小さい平滑な面に形成されている。稜線部30Rの表面粗さは、表面粗さRzで2.5μm以下である。稜線部30Rの表面粗さは、表面粗さRzで1.1〜2.5μmの範囲が好ましい。稜線部30Rの表面粗さが表面粗さRzで2.5μm以下になると、軸芯部30に巻線55(図1参照)を巻回する際に、巻線55の巻き乱れ、巻線55の断線や巻線55の被覆剥離等の巻線不良の発生を抑制することができる。
ここで、表面粗さRzとは、表面粗さを表わす数値の一種であり、十点平均粗さと呼ばれるものである。具体的には、表面粗さRzとは、粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定した、最も高い山頂から5番目までの山頂の標高の絶対値の平均値と、最も低い谷底から5番目までの谷底の標高の絶対値の平均値とを合算した値のことである。
図1に示すように、電極50は、各鍔部40の高さ方向Tdの一方の端面46に設けられている。電極50は、例えば、コイル部品10が回路基板に実装される際に、回路基板の電極と電気的に接続される。電極50は、例えば、ニッケル(Ni)−クロム(Cr)、Ni−銅(Cu)等のNi系合金、銀(Ag)、Cu、錫(Sn)等により構成されている。
巻線55は、軸芯部30に巻回されている。巻線55は、例えば、CuやAg等の導電性材料を主成分とする芯線がポリウレタンやポリエステル等の絶縁材料により被覆された構造を有している。巻線55は、例えば直径が20μm程度の極細巻線である。巻線55の両端部は、電極50にそれぞれ電気的に接続されている。
次に、コイル部品10の製造方法について説明する。
まず、図3に示すステップS1において、Ni及びZnを含むフェライト材料からなる成形体を形成する。この成形工程の一例について以下に詳述する。まず、成形工程で使用する粉体成形装置60の構造を説明する。
図4(a)に示すように、粉体成形装置60は、ダイ(ダイス)61と、下パンチ70と、上パンチ80と、フィーダ90とを有している。
ダイ61には、高さ方向Tdに貫通する充填孔62が形成されている。図4(b)に示すように、充填孔62は、高さ方向Tdから見たときに、図1に示したセラミックコア20の形状と略同じH型に形成されている。すなわち、充填孔62は、図1に示した一対の鍔部40に対応する充填部62Aと、軸芯部30に対応する充填部62Bとを有している。このとき、充填孔62では、充填部62Aの幅方向Wdに沿った幅寸法W1に対する、充填部62Bの幅方向Wdに沿った幅寸法w1の比w1/W1が、例えば0<w1/W1≦0.6となるように設定されている。
図4(a)に示すように、下パンチ70は、鍔部用の第1下パンチ71と、軸芯部用の第2下パンチ72とに分割された構造を有している。第1下パンチ71と第2下パンチ72とはそれぞれ異なる駆動源71D,72Dによって駆動(下降又は上昇)される。上パンチ80は、鍔部用の第1上パンチ81と、軸芯部用の第2上パンチ82とに分割された構造を有している。第1上パンチ81と第2上パンチ82とはそれぞれ異なる駆動源81D,82Dによって駆動(下降又は上昇)される。なお、駆動源71D,72D,81D,82Dとしては、例えば、サーボモータを用いることができる。
フィーダ90は、箱状に形成されている。フィーダ90は、ダイ61の上面に、その上面の上を左右方向(長さ方向Ld)に摺動可能に設けられている。
粉体成形装置60は、鍔部用の一対の第1下パンチ71及び第1上パンチ81と、軸芯部用の一対の第2下パンチ72及び第2上パンチ82との複数対の上下パンチを有している。そして、粉体成形装置60では、ダイ61及びパンチ71,72,81,82が各々独立して駆動される。すなわち、粉体成形装置60は、多軸プレス方式(多段プレス方式)の粉体成形装置である。この粉体成形装置60を用いて以下の各工程が実施される。なお、以下では、ダイ61を固定して成形を行うダイ固定方式の動作例を説明する。
まず、図5(a)に示す工程では、充填孔62の上部にフィーダ90を移動させる。
次に、図5(b)に示す工程では、Ni及びZnを含むフェライト粉末95がフィーダ90から供給されるとともに、下パンチ70をダイ61に対して相対的に所定量下降させる。具体的には、第1下パンチ71を加圧開始位置(圧縮開始位置)よりもオーバーフィル量L1だけ下方に移動させ、第2下パンチ72を加圧開始位置よりもオーバーフィル量L2だけ下方に移動させる。これにより、最終的な所望の充填量よりも多量のフェライト粉末95を収容可能な充填空間に、フィーダ90からフェライト粉末95が充填される。
オーバーフィル量L1とオーバーフィル量L2とは、同じ量であってもよいし、異なる量であってもよい。例えば、オーバーフィル量L2をオーバーフィル量L1よりも大きくすると、鍔部40に対応する充填空間を広げることができる。
続いて、図5(c)に示す工程では、下パンチ70をダイ61に対して相対的にオーバーフィル量L1,L2だけ上昇させて加圧開始位置に移動させる(オーバーフィル)。これにより、余分なフェライト粉末95がフィーダ90内に押し戻され、充填孔62内にフェライト粉末95が密に充填される。
なお、図5(b)及び図5(c)に示したオーバーフィル工程を省略し、図5(a)に示した状態から第1下パンチ71及び第2下パンチ72を加圧開始位置まで移動させるようにしてもよい。
次に、図6(a)に示す工程では、フィーダ90を図中右方向へ後退させる。この際に、フィーダ90の側壁等によって、充填孔62からはみ出たフェライト粉末95をすり切る。
続いて、図6(b)に示す工程では、上パンチ80を下方に移動させて充填孔62内に侵入させる。このとき、フェライト粉末95の吹き出しを抑制するために、上パンチ80を充填孔62に侵入させる前に、下パンチ70をダイ61に対して相対的に下方に移動させてもよい(アンダーフィル)。
次いで、図7(a)に示す工程では、各パンチ71,72,81,82を加圧開始位置に移送する(移送工程)。続いて、図7(b)に示す工程では、下パンチ70と上パンチ80とダイ61とに囲まれた充填空間に充填されたフェライト粉末95を、下パンチ70と上パンチ80とで加圧して成形体20Aを成形する(加圧工程)。例えば、第1及び第2下パンチ71,72をダイ61に対して相対的に上方に移動させ、第1及び第2上パンチ81,82をダイ61に対して相対的に下方に移動させることで、フェライト粉末95を加圧する。
本工程において、成形体20Aの圧縮比(成形密度)は、成形前のフェライト粉末95の充填深さと、成形後の成形体20Aの厚み(又は、加圧成形時の下パンチ70及び上パンチ80の総移動距離)とによって決まる。本明細書では、成形前のフェライト粉末95の充填深さに対する、成形後の成形体20Aの厚みの比を「圧縮比」と定義する。ここで、図7(a)に示すように、加圧開始位置における第1下パンチ71と第1上パンチ81との間の充填部62Aに充填されたフェライト粉末95の深さを充填深さE1とする。また、加圧開始位置における第2下パンチ72と第2上パンチ82との間の充填部62Bに充填されたフェライト粉末95の深さを充填深さE2とする。このため、鍔部40の圧縮比R1は、充填深さE1に対する、成形後の鍔部40の加圧方向(図中上下方向)に沿った寸法T1(図7(b)参照)の比T1/E1となる。また、軸芯部30の圧縮比R2は、充填深さE2に対する、成形後の軸芯部30の加圧方向に沿った寸法t1(図7(b)参照)の比t1/E2となる。
このとき、粉体成形装置60では、各パンチ71,72,81,82を独立して駆動させることができるため、各パンチ71,72,81,82のダイ61に対する相対的な移動量(移動距離)を個別に制御することができる。このため、各パンチ71,72,81,82の加圧開始位置を個別に調整することができ、各パンチ71,72,81,82の加圧時における移動距離を個別に調整することができる。これにより、図7(a)に示した充填深さE1,E2を個別に調整することができ、図7(b)に示した鍔部40の寸法T1と軸芯部30の寸法t1とを個別に調整することができる。このため、粉体成形装置60によれば、小型で、且つ軸芯部30と鍔部40との加圧方向における段差を大きくした成形体20Aを好適に成形することができる。さらに、軸芯部30の成形密度と鍔部40の成形密度との差を小さくすることができる。
例えば、本実施形態の移送工程及び加圧工程では、鍔部40の加圧方向に沿った寸法T1に対する、軸芯部30の加圧方向に沿った寸法t1の比t1/T1が、0<t1/T1≦0.6となるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。また、後述する焼成後の鍔部40の高さ寸法Tに対する、焼成後の軸芯部30の厚み寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。
さらに、本実施形態の移送工程及び加圧工程では、鍔部40の圧縮比R1と、軸芯部30の圧縮比R2とが等しくなるように、各パンチ71,72,81,82の移動量が個別に制御される。軸芯部30の圧縮比R2に対する、鍔部40の圧縮比R1の比R1/R2は、0.9〜1.1の範囲であることが好ましく、0.95〜1.05の範囲であることがより好ましい。比R1/R2を0.9〜1.1とすることにより、加圧方向における厚みが異なる軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差を小さくすることができる。
次に、図7(c)に示す工程では、成形体20Aを形成した後に、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離れない範囲で減圧する。具体的には、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離れない範囲で、成形体20Aに対する加圧力を減圧する。この減圧工程は、成形体20Aがダイ61内にあるときに行われる。なお、本工程において、成形体20Aから下パンチ70及び上パンチ80が離間するまで減圧してしまうと、成形体20Aが膨張によって破損するという問題が発生する。また、本工程(減圧工程)は省略してもよい。
続いて、図8(a)に示す工程では、上パンチ80のうち軸芯部用の第2上パンチ82のみを上方に移動させ、その第2上パンチ82を第1上パンチ81よりも先に成形体20Aから離間させる。これにより、第1上パンチ81の下面を鍔部40に接触させた状態、つまり成形体20Aの上方への移動を第1上パンチ81により規制した状態で、第2上パンチ82を上昇させることができる。このため、成形体20Aが第2上パンチ82に付着したまま第2上パンチ82と一緒に上方に移動する(吊り上がる)ことを抑制することができる。
次いで、図8(b)に示す工程では、下パンチ70及び上パンチ80をダイ61に対して相対的に上方に移動させ、成形体20Aをダイ61から離脱させる(脱型工程)。なお、上述した第2上パンチ82のみを成形体20Aから離間させる工程は、脱型工程の後に行ってもよい。
次に、図8(c)に示す工程では、第2下パンチ72を下方に移動させるとともに、第1上パンチ81及び第2上パンチ82を上方に移動させる(解放工程)。これにより、第2下パンチ72が成形体20Aから離間され、第1上パンチ81が成形体20Aから離間される。このとき、前工程で第2上パンチ82が先に成形体20Aから離間されているため、第1上パンチ81を成形体20Aから離間させる際には、成形体20Aと上パンチ80全体との接触面積を減少させることができる。これにより、成形体20Aが第1上パンチ81に付着して吊り上がることを抑制することができる。
なお、本工程において、第2下パンチ72を下方に移動させるタイミングと、上パンチ80を上方に移動させるタイミングとは特に限定されない。例えば、第2下パンチ72を下方に移動させるのと同時に、上パンチ80を上方に移動させるようにしてもよい。また、第2下パンチ72を下方に移動させた後に、上パンチ80を上方に移動させるようにしてもよい。また、上パンチ80を上方に移動させた後に、第2下パンチ72を下方に移動させるようにしてもよい。
その後、フィーダ90を図中左方向へ移動(前進)させて成形体20Aを押し出す。これにより、成形体20Aは外部の収集部に収集される。以上説明した製造工程により、図2に示したセラミックコア20と略同じ形状の成形体20Aを製造することができる。
なお、以上説明した成形工程は、ダイフロート方式であっても同様に実施することができる。ダイフロート方式の場合には、例えば、第1下パンチ71を固定し、ダイ61と第2下パンチ72と上パンチ80とを上下動する。このとき、例えばダイ61を上方に移動させることにより、第1下パンチ71をダイ61に対して相対的に下方に移動させることができる。また、ダイ61を下方に移動させることにより、第1下パンチ71をダイ61に対して相対的に上方に移動させることができる。
次に、図3に従って、成形工程後のコイル部品10の製造方法の概略を説明する。
まず、ステップS2において、成形体20Aに対して熱処理を施す。ここで、本明細書では、熱処理後の構造体を「仮焼体(仮焼結体)」と称する。すなわち、ステップS2では、成形体20Aに対して熱処理を施して仮焼体を得る。続いて、仮焼体に対してバレル研磨を施す(ステップS3)。このバレル研磨は、仮焼体をバレル内に投入して研磨材により研磨する。このバレル研磨により、仮焼体からバリが除去され、仮焼体の外表面(特に、角部や稜線部)に曲面状の丸みがもたらされる。このとき、バレル研磨によって仮焼体内にマイクロクラックが発生する場合がある。なお、バレル研磨は、乾式バレル研磨であってもよいし、湿式バレル研磨であってもよい。
次いで、バレル研磨後の仮焼体を焼成炉で所定の温度(約1100℃)で所定時間(例えば、1時間)保持して焼成する(ステップS4)。以上の製造工程により、図2に示したセラミックコア20が製造される。なお、本明細書では、焼成後の構造体を「焼結体」とも称する。
続いて、セラミックコア20の鍔部40の端面46に電極50を形成する(ステップS5)。例えば、鍔部40の端面46にAg等からなる導電性ペーストを塗布し、焼付け処理を行って下地金属層を形成した後に、電解めっき法により、下地金属層の上にニッケル(Ni)めっき膜と錫(Sn)めっき膜とを順次形成することにより電極50を形成できる。
次いで、セラミックコア20の軸芯部30に巻線55を巻回した後(ステップS6)、巻線55の端部と電極50とを熱圧着等の公知の手法によって接合する(ステップS7)。以上の製造工程により、コイル部品10を製造することができる。
次に、ステップS2の熱処理工程について詳述する。
熱処理工程における熱処理により、成形体20Aの粉末粒子(原料粒子)がある程度焼結され、成形体20Aの緻密化が進む。これにより、熱処理後の構造体(つまり、仮焼体)の強度が熱処理前よりも高くなる。ここで、焼結とは、成形体20Aを加熱して、成形体20Aの粉末粒子が互いに表面拡散(凝着、融着)して、多結晶体に変化する現象のことである。この焼結時には、粉末粒子同士の表面拡散に伴って粒成長も発生し、成形体20Aの結晶粒子(結晶粒)が成長する。但し、本工程では、仮焼体において焼結が最後(ここでは、焼成工程後の状態)まで進行しないように熱処理が行われる。
熱処理工程では、焼成後の構造体(つまり、焼結体)の平均結晶粒径D2に対する、熱処理後の構造体(つまり、仮焼体)の平均結晶粒径D1の比D1/D2が0.1〜0.5(好ましくは0.15〜0.5)の範囲となるように熱処理が行われる。ここで、平均結晶粒径D1,D2は、例えば、仮焼体及び焼結体の表面を走査型電子顕微鏡で複数ヶ所(例えば、5ヶ所)撮影し、各視野での撮影画像に含まれる複数(例えば、200個)の結晶粒子の各々の粒径を円相当径に換算して求め、それらの平均粒径から算出したものである。
比D1/D2を0.1〜0.5の範囲に設定することにより、焼成後に比べて結晶粒子の粒径が小さい状態で次工程のバレル研磨(ステップS3)を行うことができる。ここで、焼結体に対してバレル研磨を行った場合には、バレル研磨後の焼結体の表面粗さRzが大きくなる。これは、バレル研磨時の焼結体の結晶粒子が大きいと、その大きな結晶粒子がバレル研磨により欠落し、その欠落に起因して、バレル研磨後の焼結体の表面粗さRzが大きくなるためと考えられる。この場合には、軸芯部30の稜線部30Rの表面粗さRzも大きくなる。すると、軸芯部30に巻線55を巻回する際に、稜線部30Rの凹凸によって巻線間隔がばらつき、巻線55の巻き乱れが発生しやすくなる。また、稜線部30Rの凹凸によって、巻線55の断線や巻線55の被覆剥離等の巻線不良も発生しやすくなる。このような巻線不良は、巻線55が直径20μm程度の極細の巻線である場合に特に発生しやすくなる。
これに対し、比D1/D2を0.1〜0.5の範囲に設定することにより、仮焼体の結晶粒子の粒径が比較的小さい状態でバレル研磨を行うことができる。このため、焼結体に対してバレル研磨を行う場合に比べて、バレル研磨後の仮焼体の外表面(特に、角部や稜線部)の表面粗さRzを小さくできる。さらに、バレル研磨後に焼成を行うため、その焼成によって、セラミックコア20(つまり、焼結体)の外表面をより平滑にすることができる。具体的には、セラミックコア20の軸芯部30の稜線部30Rの表面粗さRzを小さくできる。これにより、軸芯部30に巻回される巻線55が直径20μm程度の極細の巻線であっても、その巻線55の巻き乱れ、断線、被覆剥離等の巻線不良の発生を抑制することができる。
また、比D1/D2が0.1〜0.5となるように熱処理を行うことにより、適度な強度(具体的には、バレル研磨時に割れや欠け等の欠陥が発生しない程度の強度)を熱処理後の仮焼体に付与することができる。特に、比D1/D2を0.15〜0.5の範囲に設定することにより、仮焼体に対して十分な強度を付与することができる。これにより、バレル研磨時に仮焼体に割れや欠け等の欠陥が発生することを抑制できる。
さらに、比D1/D2を0.1〜0.5の範囲に設定することにより、後工程の焼成工程(ステップS4)においても焼結及び粒成長を十分に進行させることができる。例えば、比D1/D2が0.5である場合には、熱処理工程において結晶粒子の粒成長が50%程度進行するため、残り50%程度の粒成長を焼成工程で進行させることができる。これにより、バレル研磨によって仮焼体内にマイクロクラックが発生した場合であっても、焼成工程において仮焼体の焼結及び粒成長を進行させることで、上記マイクロクラックを好適に閉塞する(ネッキングさせる)ことができる。この結果、焼成後のセラミックコア20の強度(例えば、抗折強度)を高めることができる。
ここで、比D1/D2が0.1未満になると、仮焼体において焼結及び緻密化がほとんど進行しておらず、仮焼体の強度が低くなる。このため、比D1/D2が0.1未満になると、バレル研磨によって仮焼体に割れや欠け等の欠陥が発生しやすくなる。
一方、比D1/D2が0.5よりも大きくなると、仮焼体の結晶粒径が大きくなる、つまりバレル研磨時の結晶粒径が大きくなる。このため、バレル研磨後の仮焼体の外表面の表面粗さRzが大きくなり、焼成後のセラミックコア20の外表面の表面粗さRzも大きくなる。この結果、比D1/D2が0.5よりも大きくなると、焼結体に対してバレル研磨を行う場合と同様に、巻線不良が発生しやすくなる。
また、比D1/D2が0.5よりも大きくなると、仮焼体の強度が過剰に大きくなるため、バレル研磨によるバリの除去を十分に行えなくなる。このバリがセラミックコア20に残存すると、巻線不良が発生しやすくなる。ここで、セラミックコア20(仮焼体)が小型化されると、バレル研磨時の加工力も小さくなるため、バリを除去できないという問題がより顕著になる。
さらに、比D1/D2が0.5よりも大きくなると、焼成工程で粒成長させることのできる余地が少なくなるため、バレル研磨によって発生したマイクロクラックを閉塞することが困難になる。このセラミックコア20内に残存するマイクロクラックにより、セラミックコア20の強度が低下する。
ここで、本工程の熱処理条件としては、熱処理温度(最高温度)、熱処理時間(保持時間)、熱処理雰囲気、昇温速度等が挙げられる。例えば、熱処理温度及び熱処理時間を制御することにより、上記比D1/D2を0.1〜0.5の範囲に好適に調整することができる。熱処理温度は、焼成工程における焼成温度(例えば、1100℃)よりも低い温度に設定され、熱処理時間は、焼成工程における保持時間(例えば、1時間)よりも短い時間に設定される。本実施形態では、熱処理温度は、900〜1075℃の範囲が好ましく、1000〜1075℃の範囲がより好ましい。また、熱処理時間は、10分程度であることが好ましい。このような条件下で熱処理された後の仮焼体における平均結晶粒径は、好ましくは0.8〜4μm程度であり、より好ましくは1.2〜4μm程度である。
さらに、本実施形態では、焼成により得られた焼結体(つまり、セラミックコア20)における軸芯部30の稜線部30Rの表面粗さRzが2.5μm以下となるように、熱処理工程(ステップS2)、バレル研磨工程(ステップS3)及び焼成工程(ステップS4)の各処理条件が設定されている。このように稜線部30Rの表面粗さRzを設定することにより、巻線不良を好適に抑制することができる。なお、バレル研磨工程における処理条件としては、バレル研磨の種類(研磨材の種類)や研磨時間等を挙げることができる。また、焼成工程における処理条件としては、焼成温度、焼成時間(保持時間)、焼成雰囲気や昇温速度等を挙げることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)軸芯部30の稜線部30Rの表面粗さを、表面粗さRzで2.5μm以下にした。これにより、稜線部30Rの表面が凹凸の小さい平滑な面となるため、軸芯部30に巻線55を巻回した場合に、巻線55の巻き乱れ、断線、被覆剥離等の巻線不良の発生を抑制することができる。
(2)成形体20Aに熱処理を施して仮焼体を得て、その仮焼体に対してバレル研磨を実施した後に、バレル研磨後の仮焼体を焼成することによりセラミックコア20を製造した。また、焼成後の平均結晶粒径D2に対する、熱処理後の平均結晶粒径D1の比D1/D2が0.1〜0.5となるように熱処理を行った。このため、仮焼体の結晶粒子の粒径が焼成後の粒径よりも小さい状態でバレル研磨を行うことができる。これにより、焼結体に対してバレル研磨を行う場合に比べて、バレル研磨後の仮焼体の表面粗さRzを小さくすることができる。また、バレル研磨の後に更に焼成が行われるため、その焼成後のセラミックコア20の表面をより平滑にすることができる。これにより、セラミックコア20の軸芯部30に巻線55を巻回した場合に、巻線55の巻き乱れ、断線、被覆剥離等の巻線不良が発生することを抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
(3)また、熱処理によって仮焼体の強度を熱処理前よりも高めた上でバレル研磨が行われる。このため、バレル研磨時に仮焼体に割れや欠け等の欠陥が発生することを抑制することができる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
(4)さらに、バレル研磨後に焼成が行われるため、バレル研磨により仮焼体内にマイクロクラックが発生した場合であっても、そのマイクロクラックを焼成時に閉塞させることができる。これにより、焼成後のセラミックコア20の強度(例えば、抗折強度)を高めることができる。
(5)セラミックコア20では、長さ寸法Lを1.1mm以下に設定し、比t/Tを0.6以下に設定し、且つ比w/Wを0.6以下に設定した。これにより、軸芯部30と鍔部40との高さ方向Td及び幅方向Wdにおける段差を大きくできるため、小型でありながらも巻線領域を広く確保することができる。
(6)セラミックコア20において巻線領域を拡大できるため、コイル部品10では巻線55の巻線数を高めることができる。これにより、コイル部品10のインダクタンス値を高めることができる。また、巻線55の直径を大きくすることもできる。この場合には、コイル部品10の直流抵抗を低減することができる。
(7)小型のコイル部品10において、特性向上(高インダクタンス)を図るためには、比t/T、比w/W及び厚み寸法Dが小さくなるようにセラミックコア20の各種寸法が設定される。このため、セラミックコア20では、軸芯部30の厚み寸法t及び幅寸法wが小さくなり、鍔部40の厚み寸法Dが小さくなる。このように寸法が設定された場合には、軸芯部30が細く、鍔部40が薄いため、バレル研磨時に仮焼体に割れや欠けが発生しやすくなる。このとき、例えば比D1/D2を0.15〜0.5の範囲に設定することにより、熱処理後の仮焼体に対して十分な強度を付与することができる。これにより、小型で軸芯部30が細く、鍔部40が薄い仮焼体に対してバレル研磨を施した場合であっても、そのバレル研磨時に仮焼体に割れや欠けが発生することを好適に抑制することができる。
(8)ところで、ステップS1の成形工程において、軸芯部30に対応する部分と鍔部40に対応する部分とを一体に形成した単軸の成形軸を用いた単軸プレス(シングルプレス)で成形体20Aを成形した場合には、以下の問題が生じる。詳述すると、単軸プレスの場合には、軸芯部30と鍔部40とで加圧方向の厚みが異なると、厚い方の鍔部40の圧縮比が軸芯部30の圧縮比よりも小さくなる。この圧縮比の差は、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなるほど大きくなる。したがって、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなると、鍔部40の成形密度が低くなり、鍔部40の強度が低下するという問題が発生する。特に、長さ寸法Lが1.1mm以下であって、比t/Tが0.6以下となるセラミックコアを製造する場合には、鍔部40の強度が著しく低下し、加圧成形時に鍔部40に欠けが発生して成形体を成形できなくなる。このため、単軸プレスでは、軸芯部30と鍔部40との加圧方向の段差を大きくした成形体を成形することができなかった。
これに対し、本実施形態の製造方法では、鍔部用の第1下パンチ71と軸芯部用の第2下パンチ72とに分割された構造を有する下パンチ70と、鍔部用の第1上パンチ81と軸芯部用の第2上パンチ82とに分割された構造を有する上パンチ80とにより、ダイ61に充填されたフェライト粉末95を加圧して成形体20Aを成形した。そして、パンチ71,72,81,82を個別に駆動し、各パンチ71,72,81,82の移動量を個別に制御した。このため、各パンチ71,72,81,82の加圧開始位置を個別に調整することができ、各パンチ71,72,81,82の加圧時における移動距離を個別に調整することができる。これにより、鍔部40の圧縮比R1と軸芯部30の圧縮比R2とを個別に調整することができる。このため、加圧方向における軸芯部30と鍔部40との段差が大きくなった場合であっても、鍔部40の成形密度が低くなることを抑制でき、鍔部40の強度が低下することを抑制できる。したがって、本実施形態の製造方法によれば、長さ寸法Lが1.1mm以下と小型になる場合であっても、鍔部40と軸芯部30との加圧方向における段差を大きく(つまり、比t/Tを小さく)した成形体20Aを成形することができる。この結果、小型でありながら巻線領域を拡大することのできるセラミックコア20を歩留まり良く製造することができる。
(9)鍔部40の圧縮比R1と軸芯部30の圧縮比R2とが等しくなるように、各パンチ71,72,81,82の移動量を個別に制御した。これにより、加圧方向における厚みが異なる軸芯部30と鍔部40とで成形密度の差を小さくすることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・図9に示すように、軸芯部30を、鍔部40の高さ方向Tdの中心C1からずれた位置に設けるようにしてもよい。具体的には、軸芯部30の高さ方向Tdの中心C2を、鍔部40の高さ方向Tdの中心C1からずれた位置に設けるようにしてもよい。例えば、軸芯部30は、鍔部40の中心C1よりも端面45側に片寄って設けられている。
この場合の電極50は、鍔部40の端面46に形成することが好ましい。すなわち、電極50は、中心C1に対して軸芯部30が片寄った方向(図中上方向)とは反対側に配置された端面46に形成することが好ましい。これにより、軸芯部30の中心C2と鍔部40の中心C1とが一致する場合に比べて、軸芯部30と電極50との離間距離を広くすることができる。したがって、電極50の形成領域を広く確保できる。この結果、電極50と巻線55との接合不良等の発生を抑制し、歩留まりの低下を抑制できる。
また、軸芯部30に巻回された巻線55(コイル)と電極50との離間距離を広くすることができる。このため、軸芯部30に巻回された巻線55と電極50との間でショート不良が発生することを好適に抑制できる。この結果、歩留まりの低下を抑制できる。
さらに、例えばコイル部品10を回路基板に実装したときに、軸芯部30に巻回された巻線55を、回路基板上の回路パターンから遠ざけることができる。これにより、コイル部品10の巻線55によって上記回路パターンに渦電流が生じにくくなる。この結果、渦電流損の増加を抑制することができ、Q値の低下を抑制することができる。
・図10に示すように、軸芯部30を、その軸芯部30の中心軸(長さ方向Ld)と直交する断面形状が略楕円状又は略円形状になるように形成してもよい。具体的には、軸芯部30の中心軸と直交する軸芯部30の断面形状において、略楕円状又は略円形状の本体部35と、本体部35の幅方向Wdの両端部から外方に突出する略矩形状の突出部36とを有している。突出部36は、高さ方向Tdにおいて相対向する主面37,38と、側面39とを有している。突出部36は、製造工程におけるパンチの破損を防止するために設けられている。
軸芯部30では、突出部36の主面37,38及び側面39の各々の面同士の境界部である稜線部36Rの表面が、凹凸の小さい平滑な面に形成されている。稜線部36Rの表面粗さは、表面粗さRzで2.5μm以下である。稜線部36Rの表面粗さは、表面粗さRzで1.1〜2.5μmの範囲が好ましい。
本変形例のセラミックコア21では、長さ方向Ldに直交する軸芯部30の断面が略楕円状に形成されているため、その軸芯部30に巻線55(図1参照)を巻回しやすく、巻線55を巻回したときに巻線55の断線を抑制することができる。この結果、歩留まりの低下を好適に抑制することができる。
なお、鍔部40の高さ寸法Tに対する、軸芯部30の高さ方向Tdに沿った最大寸法tの比t/Tは、0<t/T≦0.6であることが好ましい。また、鍔部40の幅寸法Wに対する、軸芯部30の幅方向Wdに沿った最大寸法wの比w/Wは、0<w/W≦0.6であることが好ましい。
以上説明したセラミックコア21と同様の形状を有する成形体は、例えば、図11に示した下パンチ70及び上パンチ80を用いて製造することができる。下パンチ70は、鍔部用の第1下パンチ71と、軸芯部用の第2下パンチ72Aとを有する分割パンチである。第2下パンチ72Aの上面には、軸芯部30の本体部35に対応する凹円柱面を内面とする溝73が形成されている。上パンチ80は、鍔部用の第1上パンチ81と、軸芯部用の第2上パンチ82Aとを有する分割パンチである。第2上パンチ82Aの下面には、軸芯部30の本体部35に対応する凹円柱面を内面とする溝83が形成されている。
・上記実施形態では、長さ方向Ldから見た鍔部40の平面形状を四角形状に形成した。これに限らず、例えば、長さ方向Ldから見た鍔部40の平面形状を四角形以外の多角形状に形成してもよい。
・上記実施形態の鍔部40において、電極50の形成される端面46の稜線部を面取りされた形状に変更してもよい。これにより、電極50に巻線55の端部を熱圧着等により接合する際に、巻線55が断線することを抑制することができる。この結果、歩留まりの低下を抑制することができる。
・上記実施形態のセラミックコア20の形状は特に限定されない。セラミックコア20の形状は、巻線55を巻回可能な形状であれば特に限定されない。例えば、セラミックコア20の形状を、比w/Wを1に設定した形状に変更してもよい。
・上記実施形態では、セラミックコア20,21を備えたコイル部品10に具体化したが、コイル部品以外の巻線型電子部品(例えば、アンテナ)に具体化してもよい。
・上記実施形態の電極50の形成位置を適宜変更してもよい。例えば、鍔部40の側面43,44に電極50を形成してもよい。
・上記実施形態において、下パンチ70を、軸芯部30に対応する部分と鍔部40に対応する部分とが一体になった単軸の成形軸(パンチ)に変更してもよい。
・上記実施形態において、下パンチ70及び上パンチ80の双方を、軸芯部30に対応する部分と鍔部40に対応する部分とが一体になった単軸の成形軸に変更してもよい。
・上記実施形態において、ステップS1の成形工程における成形方法は特に限定されない。上記実施形態で説明した乾式成形法に限らず、例えば、湿式成形や押出成形などを用いて成形体20Aを成形してもよい。
・上記各実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
[実施例]
次に、実施例及び比較例を挙げて上記各実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜5)
上記実施形態の製造方法により成形体20Aを作製した。このとき、原料粉末であるフェライト粉末95は以下のように作製した。まず、Ni−Zn−Cu系フェライト原料を準備し、有機バインダー、分散剤及び純水を添加してスラリーを作製した。次に、作製したスラリーを噴霧乾燥機で乾燥・造粒した後に、目開き0.18mmの篩を通過させて、平均粒径D50が50μmとなるように調整してフェライト粉末95を作製した。このフェライト粉末95を粉体成形装置60により加圧成形して成形体20Aを作製した。このとき、焼成後のセラミックコア20における各種寸法の目標値(設計値)を下記のように設定した。
セラミックコア20の長さ寸法L:0.51mm
セラミックコア20の幅寸法W :0.38mm
セラミックコア20の高さ寸法T:0.38mm
鍔部40の厚み寸法D :0.095mm
軸芯部30の厚み寸法t :0.225mm
軸芯部30の幅寸法w :0.19mm
このため、高さ寸法Tに対する厚み寸法tの比t/Tの目標値は、0.59となり、幅寸法Wに対する幅寸法wの比w/Wの目標値は、0.5となる。
次に、作製した成形体20Aをジルコニア(ZrO)質の匣に入れ、その匣を焼成炉内に入れて熱処理を実施した。熱処理は、焼成炉で900℃(実施例1)、950℃(実施例2)、1000℃(実施例3)、1050℃(実施例4)、1075℃(実施例5)までそれぞれ昇温し、昇温後に10分間保持して実施した。
続いて、熱処理した試料(仮焼体)を純水と一緒に容器に入れ、その容器を回転させることで30分間バレル研磨を行った。次いで、バレル研磨後の試料を容器から取り出し、洗浄した後に乾燥機で乾燥した。
次に、ZrO質の匣に試料を再度入れ、その試料を焼成炉において1100℃で1時間保持して焼成を行った。以上の工程により、実施例1〜5のセラミックコア20を作製した。
続いて、セラミックコア20の鍔部40の端面46にAgペーストを塗布し、700℃で焼付け処理を行って下地層を形成した後に、電解めっきにより、下地層の上にNiめっき膜とSnめっき膜とを順次形成することで電極50を形成した。次いで、巻線機を用いて、軸芯部30に直径20μmの巻線55を巻回し、巻線55の両端部を電極50にそれぞれ熱圧着して接続し、実施例1〜5のコイル部品10を作製した。
(比較例1)
熱処理工程における熱処理温度(最高温度)を1100℃(つまり、焼成温度と同じ温度)に設定した。その他の製造方法及び製造条件は実施例1〜5と同じである。
(比較例2)
熱処理工程を省略し、更に焼成工程を行った後にバレル研磨工程を行った。すなわち、成形体を作製した後に、その成形体をZrO質の匣に入れ、その成形体を焼成炉において1100℃で1時間保持して焼成を行った。続いて、焼成後の試料(焼結体)に対して、実施例1〜5と同様の方法でバレル研磨を行って比較例2のセラミックコアを作製した。なお、比較例2の試料では、バレル研磨後に焼成を行っていない。その他の製造方法及び製造条件は実施例1〜5と同じである。
以上の条件により実施例1〜5及び比較例1,2のそれぞれの試料を多数個作製し、それら作製した試料について以下の評価を行った。
(平均結晶粒径)
実施例1〜5及び比較例1の熱処理後の試料(仮焼体)について、走査型電子顕微鏡(JEOL社製、JSM−6390A)を用いて、試料表面を倍率3000倍で各々5ヶ所(一視野当たり30×40μmの範囲)撮影した。撮影した写真内の結晶粒子について、画像解析式粒度分布測定ソフトウェアMac−View(株式会社マウンテック社製)を使用して、個々の結晶粒子の粒径(Heywood径(円相当径))を求めた(5ヶ所で結晶粒子が200個以上)。そして、計5視野における結晶粒子の平均粒径を算出し、これを熱処理後の平均結晶粒径D1とした。
比較例2の焼成後の試料についても同様に、計5視野における結晶粒子の平均粒径を算出し、これを焼成後の平均結晶粒径D2とした。
さらに、比較例2の平均結晶粒径D2に対する、実施例1〜5及び比較例1の平均結晶粒径D1の比D1/D2をそれぞれ求めた。これらの結果を表1に示した。
(欠け割れによる不良率)
実施例1〜5及び比較例1,2について、バレル研磨後の試料を50個ずつ抜き取り、各試料を目視にて外観を観察し、欠けや割れが発生している試料の数を求め、その割合を求めた。その結果を表1に示した。
(表面粗さRz)
実施例1〜5及び比較例1の焼成後の各試料と比較例2のバレル研磨後の試料とについて、レーザ顕微鏡(オリンパス株式会社製、LEXT OLS4000)を用いて、軸芯部30の稜線部30Rの250μmの範囲の表面粗さRzを測定した。実施例1〜5及び比較例1,2の各々について、10個の試料の表面粗さRzを測定し、その最大値を表1に示した。
(抗折強度)
実施例1〜5及び比較例1の焼成後の各試料と比較例2のバレル研磨後の試料とについて、軸芯部30に押圧子を押し当て、徐々に荷重を加え、試料が破壊した時の荷重から3点曲げ強度(抗折強度)を求めた。その結果を表1に示した。
(マイクロクラック)
実施例1〜5及び比較例1の焼成後の各5個の試料と、比較例2のバレル研磨後の5個の試料とについて、イオンミリング装置IM4000(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて研磨し、軸芯部30及び鍔部40の断面をそれぞれ露出させた。続いて、走査型電子顕微鏡(JEOL社製、JSM−6390A)を用いて、上記露出させた軸芯部30及び鍔部40のそれぞれの断面の全面を倍率10k倍で観察し、マイクロクラックの有無を確認した。ここでは、観察した断面の中に1つでもマイクロクラックを確認できた場合に「あり(マイクロクラック有り)」と判定し、観察した断面の中にマイクロクラックを1つも確認できなかった場合に「なし(マイクロクラック無し)」と判定した。その結果を表1に示した。
(巻線不良)
実施例1〜5及び比較例1,2について、巻線55を軸芯部30に巻回した試料(コイル部品)を30個ずつ抜き取り、各試料を光学顕微鏡で観察し、巻線55の巻き乱れが生じていないかを確認した。ここでは、目視により等間隔で巻線55が巻回されていないと確認できた試料が1個でもある場合に「あり(巻線不良有り)」と判定し、全ての試料で巻線55が等間隔に巻回されていると確認できた場合に「なし(巻線不良無し)」と判定した。その結果を表1に示した。
表1に示すように、1100℃で熱処理を行った比較例1では、熱処理後の平均結晶粒径D1が大きくなり、比D1/D2が0.5よりも大きい「0.77」となった。この比較例1では、焼成後の稜線部30Rの表面粗さRzが2.5μmよりも大きい「4.2μm」となり、コイル部品において巻線不良が発生することが確認された。ここで、比較例1の試料において、稜線部30Rの表面粗さRzが大きくなったのは、熱処理後(つまり、バレル研磨時)の平均結晶粒径D1が大きくなったことに起因していると考えられる。これは、バレル研磨時に結晶粒子が欠落していくことでバレル(研磨)が進行していくと考えられ、比較例1の試料では、粒成長した大きな結晶粒子がバレル研磨時に欠落することに起因して稜線部30Rの表面粗さRzが大きくなったものと考えられる。このように稜線部30Rの表面粗さRzが大きくなると、直径20μmの極細の巻線55を軸芯部30に巻回したときに、巻線55の巻き乱れに加えて、巻線55の断線や被覆剥離といった巻線不良も発生することが確認された。
また、比較例1では、焼成後の試料においてマイクロクラックが確認された。この比較例1では、熱処理段階で成形体20Aの焼結がほぼ完了しており、焼成時に粒成長する余地が少ないために、焼成を行ってもバレル研磨時に発生したマイクロクラックを閉塞することができなかったと考えられる。そして、マイクロクラックが確認された比較例1では、抗折強度が低くなることが確認された。
一方、熱処理を行わずに、焼成後にバレル研磨を行った比較例2では、稜線部30Rの表面粗さRzが「5.5μm」と大きくなり、コイル部品において巻き乱れ等の巻線不良が発生することが確認された。ここで、比較例2の試料において、稜線部30Rの表面粗さRzが大きくなったのは、比較例1の場合と同様に、バレル研磨時(つまり、焼成後)の結晶粒子の粒径が大きいことに起因していると考えられる。また、比較例2では、焼成後にバレル研磨が行われるため、そのバレル研磨時にセラミックコア内にマイクロクラックが発生する。このため、比較例2では、バレル研磨後のセラミックコアにおいてマイクロクラックが確認された。そして、マイクロクラックが確認された比較例2では、抗折強度が低くなることが確認された。
これに対し、900〜1075℃で熱処理を行った実施例1〜5では、比D1/D2が0.1〜0.5の範囲内となった。これら実施例1〜5では、熱処理後(つまり、バレル研磨時)の平均結晶粒径D1が0.8〜4μmと低くなるため、焼成後の稜線部30Rの表面粗さRzを2.5μm以下と小さくできた。このように稜線部30Rの表面粗さRzが小さくなった実施例1〜5では、直径20μmの極細の巻線55を軸芯部30に巻回した場合であっても、巻線55の巻き乱れ等の巻線不良が発生しないことを確認できた。
また、実施例1〜5では、焼成後のセラミックコアにおいて観察範囲内にマイクロクラックが無いことを確認できた。これら実施例1〜5では、熱処理段階で成形体20Aの焼結をあまり進行させずに、焼成時に粒成長する余地を十分に残したために、バレル研磨時に発生したマイクロクラックを焼成によって閉塞できたと考えられる。そして、マイクロクラックが確認できなかった実施例1〜5では、比較例1,2よりも抗折強度が高くなることが確認できた。
さらに、1000〜1075℃で熱処理を行った実施例3〜5では、比D1/D2が0.15〜0.5の範囲となった。これら実施例3〜5では、実施例1,2に比べて、バレル研磨時の欠けや割れの発生を低減できることを確認できた。これは、実施例1,2よりも高温で熱処理を行ったため、その熱処理により仮焼体に実施例1,2よりも高い強度を付与できたためと考えられる。なお、実施例3〜5における焼成後の稜線部30Rの表面粗さRzは1.1〜2.5μmになる。
以上の結果から、比D1/D2が0.1〜0.5となるように熱処理を行うことにより、巻線55の巻線不良の発生を好適に抑制することができる。これにより、歩留まりの低下を抑制することができる。さらに、比D1/D2が0.15〜0.5となるように熱処理を行うことにより、バレル研磨時の欠けや割れの発生を低減することができる。これにより、歩留まりの低下をさらに抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、セラミックコアの製造に用いられる原料粉末の種類、製造時の成形工程、熱処理工程、バレル研磨工程や焼成工程等における具体的な条件、巻線の具体的な構造などに関し、種々の応用、変形を加えることが可能である。
10…コイル部品、20,21…セラミックコア、20A…成形体、30…軸芯部、30R,36R…稜線部、40…鍔部、46…端面、50…電極、55…巻線、60…粉体成形装置、61…ダイ、62…充填孔、70…下パンチ、71…第1下パンチ、72,72A…第2下パンチ、80…上パンチ、81…第1上パンチ、82,82A…第2上パンチ、95…フェライト粉末。

Claims (10)

  1. 長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、Ni及びZnを含むフェライト材料からなるセラミックコアであって、
    前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであり、
    前記軸芯部の稜線部の表面粗さが、表面粗さRzで2.5μm以下であることを特徴とするセラミックコア。
  2. 前記各鍔部は、前記長さ方向と直交する高さ方向及び幅方向に向かって前記軸芯部の周囲に張り出すように設けられ、
    前記鍔部の前記高さ方向に沿った寸法Tに対する、前記軸芯部の前記高さ方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6であり、
    前記鍔部の前記幅方向に沿った寸法Wに対する、前記軸芯部の前記幅方向に沿った寸法wとの比w/Wが、0<w/W≦0.6であることを特徴とする請求項1に記載のセラミックコア。
  3. 前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法は、0.08〜0.15mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックコア。
  4. 前記軸芯部の前記長さ方向と直交する高さ方向の中心は、前記鍔部の前記高さ方向の中心からずれていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のセラミックコア。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のセラミックコアと、
    前記鍔部の前記長さ方向と直交する高さ方向の一方の端面に形成された電極と、
    前記軸芯部に巻回され、端部が前記電極に電気的に接続された巻線と、
    を有することを特徴とする巻線型電子部品。
  6. Ni及びZnを含むフェライト材料からなる成形体を成形する成形工程と、
    前記成形体に対して熱処理を施して仮焼体を得る熱処理工程と、
    前記仮焼体をバレル研磨するバレル研磨工程と、
    前記バレル研磨後の仮焼体を焼成して焼結体を得る焼成工程と、を有し、
    前記熱処理工程では、前記焼結体の平均結晶粒径D2に対する、前記仮焼体の平均結晶粒径D1の比D1/D2が0.1〜0.5の範囲になるように前記熱処理を実施することを特徴とするセラミックコアの製造方法。
  7. 前記熱処理工程では、前記比D1/D2が0.15〜0.5になるように前記熱処理を実施することを特徴とする請求項6に記載のセラミックコアの製造方法。
  8. 前記焼結体は、
    長さ方向に延在された軸芯部と、前記軸芯部の前記長さ方向の両端に設けられた一対の鍔部とを有し、
    前記長さ方向に沿った寸法Lが、0mm<L≦1.1mmであり、
    前記各鍔部の前記長さ方向に沿った寸法は、0.08〜0.15mmの範囲であることを特徴とする請求項6又は7に記載のセラミックコアの製造方法。
  9. 前記焼結体における前記軸芯部の稜線部の表面粗さが表面粗さRzで2.5μm以下となるように、前記熱処理工程及び前記バレル研磨工程及び前記焼成工程を実施することを特徴とする請求項8に記載のセラミックコアの製造方法。
  10. 前記成形工程では、下パンチと、前記鍔部用の第1上パンチと前記軸芯部用の第2上パンチとに分割された構造を有する上パンチとにより、ダイに充填された、Ni及びZnを含むフェライト粉末を加圧して、前記軸芯部と前記鍔部とを有する前記成形体を成形し、
    前記成形工程では、前記焼成後の前記鍔部の加圧方向に沿った寸法Tに対する、前記焼成後の前記軸芯部の加圧方向に沿った寸法tの比t/Tが、0<t/T≦0.6となるように、前記下パンチと前記第1上パンチと前記第2上パンチとの前記ダイに対する相対的な移動量を個別に制御することを特徴とする請求項8又は9に記載のセラミックコアの製造方法。
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