JP6474984B2 - 乳代替組成物を含有する容器詰飲料 - Google Patents
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Description
(1)容器詰飲料であって、
(a)植物油脂、及び、(b)遊離アスパラギン酸、遊離グリシン及び遊離シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上の遊離アミノ酸を含有し、
前記飲料における前記植物油脂の含有量が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の含有量に対する、前記飲料における前記遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率が、1.5〜25%の範囲内であることを特徴とする、
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料や、
(2)飲料における植物油脂の含有量に対する、飲料における遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率が、3〜16%の範囲内であることを特徴とする上記(1)に記載の容器詰飲料や、
(3)飲料における植物油脂の含有量が、飲料全量に対して0.35〜2.5重量%の範囲内であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の容器詰飲料に関する。
(4)植物油脂を含有する乳代替組成物において、
アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、かつ、
前記乳代替組成物における前記植物油脂の添加量に対する、前記乳代替組成物における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたことを特徴とする、長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた乳代替組成物に関する。
(5)容器詰飲料において、
(a)植物油脂、及び、(b)アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、
前記飲料における前記植物油脂の添加量が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の添加量に対する、前記飲料における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたことを特徴とする、
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料や、
(6)容器詰飲料が、容器詰乳飲料又は容器詰乳入り飲料であることを特徴とする上記(1)〜(3)及び(5)のいずれかに記載の容器詰飲料に関する。
(I)植物油脂を含有する乳代替組成物において、
アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、かつ、
前記乳代替組成物における前記植物油脂の添加量(又は含有量)に対する、前記乳代替組成物における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたことを特徴とする、
長期保存により発生する乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた乳代替組成物(以下、単に「本発明の乳代替組成物」とも表示する)、及びその製造方法:
(II)容器詰飲料であって、
(a)植物油脂、及び、(b)遊離アスパラギン酸、遊離グリシン及び遊離シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上の遊離アミノ酸を含有し、
前記飲料における前記植物油脂の含有量(又は添加量)が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の含有量(又は添加量)に対する、前記飲料における前記遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率が、1.5〜25%の範囲内であることを特徴とする、
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料、及びその製造方法:及び、
(III)容器詰飲料において、
(a)植物油脂、及び、(b)アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、
前記飲料における前記植物油脂の添加量(又は含有量)が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の添加量(又は含有量)に対する、前記飲料における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたことを特徴とする、
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料、及びその製造方法からなる。なお、本発明における特定の遊離アミノ酸には、特定の遊離アミノ酸のイオン(アミノ酸の塩に由来するものを含む)が含まれる。
長期保存により発生する乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた本発明の乳代替組成物は、植物油脂を含有する乳代替組成物において、アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、かつ、前記乳代替組成物における前記植物油脂の添加量(又は含有量)に対する、前記乳代替組成物における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたものである限り特に制限されない。
本発明に用いる特定のアミノ酸等としては、アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上である限り特に制限されないが、牛乳様の自然な味覚及び風味により優れた乳代替組成物又は容器詰飲料を得る観点から、アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上であることが好ましく、アスパラギン酸塩、グリシン、シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上であることがより好ましく、アスパラギン酸ナトリウム、グリシン、シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上であることがさらに好ましく、アスパラギン酸ナトリウムが特に好ましい。また、本発明において2種以上の特定のアミノ酸等を併用する場合、牛乳様の自然な味覚及び風味により優れた乳代替組成物又は容器詰飲料を得る観点から、特定のアミノ酸等のうち少なくとも1種は、アスパラギン酸塩又はアスパラギン酸であることが好ましく、アスパラギン酸塩であることがより好ましく、アスパラギン酸ナトリウムであることがさらに好ましい。本発明において2種以上の特定のアミノ酸等を併用する場合、牛乳様の自然な味覚及び風味により優れた乳代替組成物又は容器詰飲料を得る観点から、乳代替組成物又は容器詰飲料における、特定のアミノ酸等の添加量に対するアスパラギン酸ナトリウムの添加量の重量比率が好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である態様を好適に挙げることができる。また、乳代替組成物又は容器詰飲料中の総アミノ酸(ただし単量体のアミノ酸に限る)の含有量に対する、特定のアミノ酸等の合計含有量の重量比率(%)は特に制限されないが、牛乳様の自然な味覚及び風味により優れた乳代替組成物又は容器詰飲料を得る観点から、30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。
本発明に用いる植物油脂としては、特に制限されないが、JAS規格に規定されている食用植物油脂などの、食品に通常使用されるものを用いることができ、例えば、ヤシ油(ココナッツ油)、パーム核油、パーム油、ナタネ油、綿実油、コーン油、ヒマワリ油、大豆油、及び、それらを硬化又は分別したものからなる群から選択される1種又は2種以上の植物油脂が挙げられ、牛乳様の自然な味覚及び風味により優れた乳代替組成物又は容器詰飲料を得る観点から、ヤシ油、パーム油、及び、それらを硬化又は分別したものからなる群から選択される1種又は2種以上の植物油脂が好ましく挙げられる。中でも、常温、特に20〜30℃付近で液状の脂肪は、オイルオフ(脂肪分離)を起こし難い利点があるため、好適に使用される。なお、本発明に用いる植物油脂としては、植物油脂の精製品であることが好ましいが、本発明の効果が得られる限り、植物油脂の含有物であってもよい。かかる含有物としては、植物油脂を30重量%以上、好ましくは50重量%以上、より好ましくは80重量%以上のものを好適に挙げることができる。
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた本発明(II)の容器詰飲料は、容器詰飲料であって、
(a)植物油脂、及び、(b)遊離アスパラギン酸、遊離グリシン及び遊離シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上の遊離アミノ酸(以下、「特定の遊離アミノ酸」とも表示する。)を含有し、
前記飲料における前記植物油脂の含有量(又は添加量)が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の含有量(又は添加量)に対する、前記飲料における前記遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率が、1.5〜25%の範囲内であるものである限り特に制限されない。
化合物1:o−フタルアルデヒド(OPA)
化合物2:フェニルイソチオシアネート(PITC)
化合物3:6−アミノキノリル−N−ヒドロキシスクシンイミジルカルバメイト(AQC)
化合物4:(ジメチルアミノ)アゾベンゼンスルホニルクロリド(DABS−Cl)
化合物5:9−フルオレニルメチルクロロギ酸(FMOC−Cl)
化合物6:7−フルオロ−4−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール(NBD−F)
なお、飲料における特定の遊離アミノ酸の含有量(重量%)の測定は、一般財団法人 日本食品分析センター等の外部機関に委託して行うこともできる。
(a)植物油脂、及び、(b)遊離アスパラギン酸、遊離グリシン及び遊離シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上の遊離アミノ酸を含有させ、
飲料における植物油脂の含有量(又は添加量)を、飲料全量に対して0.35重量%以上とし、かつ、
飲料における植物油脂の含有量(又は添加量)に対する、飲料における前記遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率を、1.5〜25%の範囲内とすること以外は、従来公知の、乳風味を有する容器詰飲料等の容器詰飲料の製造方法にしたがって製造することができる。例えば、水に、植物油脂、特定のアミノ酸等、及び、必要に応じて前述の添加成分を添加して攪拌し、飲料原液を調製する。そして、必要に応じて、飲料原液についてpHの調整及び/又は加熱殺菌をしてから冷却した後、容器に充填して、殺菌する工程により製造することができる。なお、添加した特定のアミノ酸等の全部又は一部は、飲料中において特定の遊離アミノ酸として存在する。
長期保存による乳脂肪由来の劣化臭が抑制されつつ、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた本発明(III)の容器詰飲料は、容器詰飲料において、
(a)植物油脂、及び、(b)アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、
前記飲料における前記植物油脂の添加量(又は含有量)が、前記飲料全量に対して0.35重量%以上であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の添加量(又は含有量)に対する、前記飲料における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、2〜30%の範囲内に調整されたものである限り特に制限されない。
(a)植物油脂、及び、(b)アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩を添加し、
飲料における植物油脂の添加量(又は含有量)を、飲料全量に対して0.35重量%以上とし、かつ、
飲料における植物油脂の添加量(又は含有量)に対する、飲料における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率を、2〜30%の範囲内に調整すること以外は、従来公知の、乳風味を有する容器詰飲料等の容器詰飲料の製造方法にしたがって製造することができる。例えば、水に、植物油脂、特定のアミノ酸等、及び、必要に応じて前述の添加成分を添加して攪拌し、飲料原液を調製する。そして、必要に応じて、飲料原液についてpHの調整及び/又は加熱殺菌をしてから冷却した後、容器に充填して、殺菌する工程により製造することができる。
アミノ酸又はその塩(アミノ酸等)を添加することによって、容器詰乳入りコーヒー飲料における牛乳様の味覚及び風味にどのような影響が生じるかを、以下の方法で検討した。
コーヒー豆(L値18、アラビカ種、中細挽き)の10倍量の熱水(98℃)で抽出した後に、冷却してコーヒー抽出液を得た。なお、前述のL値は、色差計(日本電色工業社製)を用いて測定した。
植物油脂及びアミノ酸等を添加したコーヒー飲料(植物油脂及びアミノ酸等添加コーヒー飲料)については、下記表1に示す配合にて、上記のコーヒー抽出液、砂糖(グラニュー糖)、乳代替組成物(植物性油脂及びアミノ酸等)、及び水を容器に添加して混合し、植物油脂及びアミノ酸等添加コーヒー飲料用の調合液を調製した。かかるアミノ酸等としては、アスパラギン酸ナトリウム(実施例飲料1)、グリシン(実施例飲料2)、シトルリン(実施例飲料3)、グルタミン酸ナトリウム(比較例飲料1)、又は、アルギニン(比較例飲料2)を用い、合計5種類の調合液を調製した。
各容器詰乳入りコーヒー飲料について、それぞれ官能評価試験を行った。訓練を受けたパネリストを4人選定し、これらのパネリストに実施例飲料1〜3及び比較例飲料1〜6を提示して、これらの各容器詰乳入りコーヒー飲料における牛乳様の味覚及び風味の程度(乳感)、及び、乳感の自然感(牛乳本来の乳感への近さ)をそれぞれ以下の表6及び表7の評価基準により評価した。
なお、グルタミン酸ナトリウムを添加した場合(比較例1)は、乳感は感じられるものの、実施例1〜3と比較して、うま味、塩味といった異味が強めに感じられ、牛乳本来の乳感とはやや異質であったため、乳感の自然感の評価は低かった。また、アルギニンを添加した場合(比較例2)も、乳感は感じられるものの、実施例1〜3と比較して、強めの苦味、しかもやや金属様の苦味が感じられ、牛乳本来の乳感とはやや異質であったため、乳感の自然感の評価は低かった。
飲料におけるアスパラギン酸ナトリウムの添加量、又は、飲料におけるアスパラギン酸の含有量の違いによって、容器詰乳入りコーヒー飲料における牛乳様の味覚・風味や、異味にどのような影響が生じるかを以下の方法で検討した。
上記の表1に示す「植物油脂及びアミノ酸等添加コーヒー飲料」の配合において、アミノ酸等としてアスパラギン酸ナトリウムを用い、及び、アミノ酸等の添加量(重量%)を、0.0125〜0.5重量%まで変化させた容器詰乳入りコーヒー飲料(後述の表11参照)を、実施例1に記載の方法でそれぞれ調製した。これらの各飲料について、牛乳様の味覚及び風味(乳感)の程度を以下の表9の評価基準で評価した。さらに、各飲料について、異味(塩味、及び、脂っぽさ)の有無及び程度を以下の表10の評価基準で評価した。
添加したアスパラギン酸ナトリウム以外に、コーヒー豆や牛乳などにも遊離アスパラギン酸等の遊離アミノ酸がごく微量含まれているとされる。そこで、上記(2−1)において官能評価試験に用いた各飲料における遊離アスパラギン酸(アスパラギン酸の単量体)の含有量(重量%)を測定し、その含有量(重量%)の数値を用いて、乳感や異味との関係を再評価した。具体的には、上記(2−1)の表11におけるアスパラギン酸ナトリウムの添加量(重量%)の数値を、遊離アスパラギン酸の含有量(重量%)の数値で置き換えた。その結果を表12に示す。なお、飲料における遊離アスパラギン酸の含有量の測定は、一般財団法人 日本食品分析センターに委託して行った。
飲料中への植物油脂の添加量の違いによって、容器詰乳入りコーヒー飲料における牛乳様の味覚・風味や、異味にどのような影響が生じるかを以下の方法で検討した。
上記の表1に示す「植物油脂及びアミノ酸等添加コーヒー飲料」の配合において、アミノ酸等としてアスパラギン酸ナトリウムを用い、及び、アスパラギン酸ナトリウムの添加量を0.15重量%とした上で、植物油脂(硬化ヤシ油)の添加量(重量%)を0〜1.396重量%まで変化させた容器詰乳入りコーヒー飲料(後述の表13参照)を、実施例1に記載の方法でそれぞれ調製した。これらの各飲料について、前述の表9の評価基準で牛乳様の味覚及び風味(乳感)の程度を評価し、さらに、前述の表10の評価基準で異味(塩味、及び、脂っぽさ)の有無及び程度を評価した。かかる官能評価試験の結果を以下の表13に示す。
上記(3−1)において官能評価試験に用いた各飲料における遊離アスパラギン酸の含有量(重量%)を測定し、その含有量(重量%)の数値を用いて、乳感や異味(塩味、脂っぽさ)との関係を再評価した。具体的には、上記(3−1)の表13におけるアスパラギン酸ナトリウムの添加量(重量%)の数値を、遊離アスパラギン酸の含有量(重量%)の数値で置き換えた。その結果を表14に示す。なお、飲料における遊離アスパラギン酸の含有量の測定は、一般財団法人 日本食品分析センターに委託して行った。
植物油脂添加量に対する特定のアミノ酸等添加量(又は特定の遊離アミノ酸含有量)の重量比率(%)は同じ値を維持したまま、植物油脂の添加量及び特定のアミノ酸等添加量(又は特定の遊離アミノ酸等含有量)を変化させることによって、容器詰乳入りコーヒー飲料における牛乳様の味覚・風味や、異味にどのような影響が生じるかを以下の方法で検討した。
上記の表1に示す「植物油脂及びアミノ酸等添加コーヒー飲料」の配合において、アミノ酸等としてアスパラギン酸ナトリウムを用い、及び、アスパラギン酸ナトリウムの添加量と、硬化ヤシ油の添加量を後述の表15のようにした容器詰乳入りコーヒー飲料を、実施例1に記載の方法でそれぞれ調製した。これらの各飲料においては、上記重量比率(%)はいずれも14%である。これらの各飲料について、前述の表9の評価基準で牛乳様の味覚及び風味(乳感)の程度を評価し、さらに、前述の表10の評価基準で異味(塩味、及び、脂っぽさ)の有無及び程度を評価した。かかる官能評価試験の結果を以下の表15に示す。
上記(4−1)において官能評価試験に用いた各飲料における遊離アスパラギン酸の含有量(重量%)を測定し、その含有量(重量%)の数値を用いて、乳感や異味(塩味、脂っぽさ)との関係を再評価した。具体的には、上記(4−1)の表15におけるアスパラギン酸ナトリウムの添加量(重量%)の数値を、遊離アスパラギン酸の含有量(重量%)の数値で置き換えた。その結果を表16に示す。なお、飲料における遊離アスパラギン酸の含有量の測定は、一般財団法人 日本食品分析センターに委託して行った。
Claims (4)
- 容器詰飲料であって、
(a)植物油脂、及び、(b)遊離アスパラギン酸、遊離グリシン及び遊離シトルリンからなる群から選択される1種又は2種以上の遊離アミノ酸を含有し、
前記飲料における前記植物油脂の含有量が、前記飲料全量に対して0.35〜2重量%の範囲内であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の含有量に対する、前記飲料における前記遊離アミノ酸の合計含有量の重量比率が、3〜16%の範囲内であることを特徴とする、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料。 - 植物油脂を含有する乳代替組成物において、
アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、かつ、前記乳代替組成物における前記植物油脂の添加量に対する、前記乳代替組成物における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、4.7〜19%の範囲内に調整されたことを特徴とする、乳代替組成物。 - 容器詰飲料において、
(a)植物油脂、及び、(b)アスパラギン酸塩、アスパラギン酸、グリシン、グリシン塩、シトルリン及びシトルリン塩からなる群から選択される1種又は2種以上のアミノ酸又はその塩が添加され、
前記飲料における前記植物油脂の添加量が、前記飲料全量に対して0.35〜2重量%の範囲内であり、かつ、
前記飲料における前記植物油脂の添加量に対する、前記飲料における前記アミノ酸又はその塩の合計添加量の重量比率が、4.7〜19%の範囲内に調整されたことを特徴とする、牛乳様の自然な味覚及び風味に優れた容器詰飲料。 - 容器詰飲料が、容器詰乳飲料又は容器詰乳入り飲料であることを特徴とする請求項1又は3に記載の容器詰飲料。
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