JP5782173B1 - 乳含有容器詰飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
より具体的には、本発明は以下のとおりである。
(2)植物性ミルクを含有することを特徴とする(1)に記載の乳含有容器詰飲料。
(3)前記植物ミルクが種実由来であることを特徴とする(2)に記載の乳含有容器詰飲料。
(4)前記脂肪分に対するタンパク質の比率(タンパク質/脂肪分)が0.02〜30.0であること特徴とする(1)〜(3)記載の乳含有容器詰飲料。
(5)前記脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率が0.30〜0.95であり、且つカゼインを1.0質量%未満含有することを特徴とする(1)〜(4)に記載の乳含有容器詰飲料。
(6)ポリフェノールをさらに含有し、且つポリフェノール量に対する脂肪分の割合(脂肪分/ポリフェノール)が0.15〜3.20することを特徴とする(1)〜(5)に記載の乳含有容器詰飲料。
(7)ポリフェノール量が200〜1600ppmであることを特徴とする(6)に記載の乳含有容器詰飲料。
(8)前記ポリフェノールが茶葉由来であることを特徴とする(6)又は(7)に記載の乳含有容器詰飲料
(9)乳固形分量が3.0%未満の乳含有容器詰飲料であって、脂肪分を0.05〜3.50質量%配合する工程と、タンパク質を0.4〜5.0質量%配合する工程と、乳糖を4.0質量%以下配合する工程とを含むことを特徴とする乳含有容器詰飲料の製造方法。
(10)乳固形分量が3.0%未満の乳含有容器詰飲料であって、脂肪分を0.05〜3.50質量%配合する工程と、タンパク質を0.4〜5.0質量%配合する工程と、乳糖を4.0質量%以下配合する工程とを含むことを特徴とする乳含有容器詰飲料の濃度感とコクの向上方法。
本発明において、乳含有容器詰飲料とは、乳成分を含有し、乳固形分量3.0%未満である容器詰清涼飲料であり、風味や香味が付与された飲料が容器に充填された製品のことをいう。乳成分を容器詰飲料に添加するには、各種液状乳類(例えば牛乳、やぎ乳、加工乳、脱脂乳、乳飲料)や、粉乳類(例えば全粉乳、脱脂粉乳、調整粉乳)、練乳類(例えば無糖練乳、加糖練乳)、クリーム類(例えばホイップクリーム、コーヒーホワイトナー)、発
酵乳(例えば全脂無糖ヨーグルトや脱脂加糖ヨーグルトやドリンクタイプ・ヨーグルト等のヨーグルト、乳酸菌飲料)、チーズ類(例えば各種ナチュラルチーズ、プロセスチーズ)、アイスクリーム類(例えばアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ソフトクリーム)、シャーベット、乳タンパク質精製物(例えばカゼインやホエーパウダー)やこれらを含む組成物等を適宜用いることができる。好ましくは乳、脱脂粉乳、生クリーム及び練乳を適宜組み合わせて使用する。本発明の乳含有容器詰飲料は、乳固形分量を3.0%未満に調整することで風味及び性状の安定性が向上し、常温流通が可能となり、乳等省令及び食品衛生法における適正を得ることができる。また、本発明の乳含有容器詰飲料は、好ましくは非アルコール性飲料であり、更に好ましくは非炭酸飲料である。
本発明の乳含有容器詰飲料の乳固形分量は、乳の風味、濃度感とコクのバランスを向上させる観点から、飲料全体の3.0%未満、好ましくは0.1〜2.9%、さらに好ましくは1.0〜2.7%、特に好ましくは1.5〜2.5%に調整される。また、乳固形分は無脂乳固形分と乳脂肪分とに分類されるが、本発明において無脂乳固形分は乳固形分の15.0〜99%、好ましくは30.0〜95.0%、さらに好ましくは85.0〜92.0%含有するとよい。この範囲にあると乳成分由来の風味がより濃厚に感じられ、コクがより感じられる風味の良好な乳含有容器詰飲料となるからである。
乳固形分量及び無脂乳固形分量の調整は、乳由来成分を適宜配合することにより調整可能である。乳固形分量及び無脂乳固形分量の調整は原料の選択、配合や乳固形分及び無脂乳固形分の添加など、種々の方法で可能であるが、好ましくは乳、乳原料の添加量により調整する。また、濾過工程や吸着工程等の製造加工工程でも調整することができる。
本発明の乳含有容器詰飲料の脂肪分は0.05〜3.50質量%に調整される。脂肪分が3.50質量%を超えると口の中にざらつきが残り、濃度感を感じすぎ、ポリフェノール含有植物の風味が感じにくくなり、脂肪分が0.05質量%を下回ると、乳本来の風味に欠け、濃度感がもの足りない印象となり、コクとのバランスも悪くなるからである。乳含有容器詰飲料としての自然な風味、濃度感とコクのバランスを楽しむには、好ましくは0.10〜3.20質量%であり、更に好ましくは0.20〜3.00質量%であり、特に好ましくは0.23〜1.50質量%であり、最も好ましくは0.25〜1.00質量%に調整される。脂肪分の調整は、原料の選択、配合及び脂質の添加など、種々の方法で可能であるが、好ましくは乳、乳原料又は植物性ミルクの添加量により調整する。また、濾過工程や吸着工程等の製造加工工程でも調整することができる。脂肪分は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、ゲルベル法やバブコック法等が挙げられる。
本発明の乳含有容器詰飲料のタンパク質量は0.40〜5.00質量%に調整される。タンパク質量が5.00質量%を超えるとコクを強く感じすぎ、濃度感とコクのバランスが悪くなり、乳本来の風味が損なわれる。また、タンパク質量が0.40質量%を下回ると、コクを感じることができず、濃度感とコクのバランスが悪くなり、物足りない印象となるためである。より乳含有容器詰飲料としての乳本来の風味、濃度感とコクのバランスを楽しむには、タンパク質量は、好ましくは0.50〜4.00質量%であり、より好ましくは0.55〜3.00質量%であり、特に好ましくは0.57〜2.00質量%であり、最も好ましくは0.60〜1.00質量%に調整される。本発明においてタンパク質とは、乳、乳原料等の各原料に含まれる高分子化合物であってアミノ酸が重合したものをいうが、かかる高分子化合物を酵素等で処理して得られた各種ペプチドや各種アミノ酸をも含む。タンパク質量は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、ケルダール法が挙げられる。タンパク質量の調整は、原料の選択、配合及びタンパク質の添加など、種々の方法で可能であるが、好ましくは乳、乳原料又は植物性ミルクの添加量により調整する。また、濾過工程や吸着工程等の製造加工工程でも調整することができる。また、タンパク質の測定は当業者に公知の方法で行うことができ、例えばケルダール法、デュマ法及びこれらの改変型・改良型にて行うことができる。また、ケルダール法に用いる分解促進剤等の試薬には市販品を適宜用いることができる。また測定機については市販品を用いることができる。
本発明の乳含有容器詰飲料の乳糖(ラクトース)含有量は4.0質量%以下に調整される。乳糖が4.0質量%を上回ると、常温での長期間保存により結晶化が進み、ざらつきとなり、香味に悪影響を与えてしまうからである。乳糖は二糖類の低甘味度甘味料であり、牛乳に代表されるように、哺乳類の乳汁に含有されており、植物ではレンギョウの花粉中に含まれていることが知られている。本発明において好ましくは2.0質量%以下であり、更に好ましくは0.1〜1.5質量%であり、特に好ましくは0.5〜1.2質量%である。乳糖量は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。乳糖量の調整は、原料の選択、原料の配合や乳糖の添加など、種々の方法で可能であるが、好ましくは乳又は乳原料の添加量により調整する。また、本発明において乳又は乳原料の添加による乳糖量の調整には、乳糖を予め酵素で分解した乳糖分解乳や乳糖分解脱脂粉乳等の乳糖を低減した乳原料を使用しないことが好ましい。乳糖は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、HPLC(高速液体クロマトグラフ法)を用いた分析方法が挙げられる。
本発明における植物性ミルクとは、種実類又は穀類の抽出液及び/又は該抽出液又の濃縮物であり、そのままの形態、抽出液の形態、加工品の形態、精製物及びこれらの濃縮物(エキス)のいずれの態様も使用可能である。抽出液とは、種実類又は穀類を抽出又は搾汁して得られるものであって、エキスタイプ、或いはペーストタイプなどがあり、市販品を使用しても良い。植物性ミルクは牛乳の代替品として乳糖耐症の人達に飲用されているだけでなく、ポリフェノール、ビタミン等の健康成分を豊富に含むことから注目されている。本発明の乳含有容器詰飲料において、飲料全体に対する植物性ミルクの含有量及び植物性ミルクの種類は本発明の効果が発揮される限りにおいて特に限定されることはなく、1種類で用いても、2種以上をブレンドして用いてもよい。種実類としては、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、アーモンド、カシューナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ココナッツ、ゴマ、クルミ等が挙げられる。また、穀類としては、大豆、小豆、落花生、米、大麦、小麦、ハト麦、ヒヨコ豆が挙げられる。本発明においては、アーモンド、米、大豆からなる群から選ばれる1種又は2種以上の植物性ミルクを用いることが好ましく、特に好ましくはアーモンドであり、最も好ましくは焙煎アーモンドである。種実類由来の特有の臭みが抑えられ、脂肪分とタンパク質のバランスが良好となり、濃度感とコクに繋がるからである。また、本発明の乳含有容器詰飲料は、植物性ミルクを0.01〜10.0質量%含有し、好ましくは0.1〜5.5質量%であり、更に好ましくは0.2〜3.0質量%である。また、用いる植物性ミルクの50%以上をアーモンド由来とすることが特に好ましい。
本発明の乳含有容器詰飲料の脂肪分に対するタンパク質量(タンパク質量/脂肪分)は
0.02〜30.0に調整される。脂肪分に対するタンパク質量が30.0を超えると乳本来の風味ではなくなり、濃度感とコクのバランスが悪くなり、0.02を下回ると、乳本来の風味に欠け、濃度感とコクが物足りない印象となるためである。より乳含有容器詰飲料としての自然な風味、濃度感及びコクを楽しむには、かかる観点から、脂肪分に対するタンパク質量は0.1〜25.0が好ましく、更に好ましくは0.4〜20.0であり、特に好ましくは0.5〜5.0であり、最も好ましくは1.0〜3.0である。
本発明の乳含有容器詰飲料は、不飽和脂肪酸を0.05〜1.50質量%含有する。この範囲に調整することにより、不飽和脂肪酸による風味が濃度感及びコクに繋がる。不飽和脂肪酸とは、1つ以上の不飽和炭素結合をもつ脂肪酸である。不飽和炭素結合とは炭素分子鎖における炭素同士の不飽和結合、すなわち炭素二重結合または三重結合のことであって、天然に見られる不飽和脂肪酸は1つ以上の二重結合を有しており、脂肪中の飽和脂肪酸と置き換わることで、融点や流動性など脂肪の特性に変化を与えている。また、いくつかの不飽和脂肪酸は生体内原料として特に重要である。更に、不飽和脂肪酸は脂質を含む食品において風味、口どけ及びコクに大きく関与していることが知られている。かかる観点から、本発明の乳含有容器詰飲料の不飽和脂肪酸量は、好ましくは0.10〜1.30質量%であり、より好ましくは0.12〜0.80質量%であり、最も好ましくは0.15〜0.50質量%である。不飽和脂肪酸は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、GC(ガスクロマトグラフ法)を用いた分析方法があげられる。
本発明の乳含有容器詰飲料は、脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率(不飽和脂肪酸/脂肪分)が0.30〜0.95である。この範囲であれば、不飽和脂肪酸と脂肪分による濃度感とコクのバランスが良好になるからである。かかる観点から、本発明の乳含有容器詰飲料の脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率(不飽和脂肪酸/脂肪分)は、好ましくは0.4〜0.90、更に好ましくは0.45〜0.70である。
乳由来のタンパク質は、カゼインとホエー(乳清)タンパク質とにほぼ大別される。カゼインは、α−カゼイン(αs1−カゼイン,αs2−カゼイン)、β-カゼイン、γ-カゼイン、κ-カゼインにさらに分類できる。一方、ホエー(乳清)タンパク質は、血清アルブミン、β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミン、免疫グロブリン、プロテオース・ペプトン等にさらに分類できる。本発明の乳含有容器詰飲料のカゼイン量は、1.00質量%未満に調整される。また、好ましくは0.10〜0.79重量%、より好ましくは0.4〜0.7重量%に調整される。乳含有容器詰飲料に含まれる乳成分が分散状態を形成やすくなり、安定性が高まるからである。カゼイン量は、当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、ケルダール法、ローリー法、紫外吸収法、または抗体抗原反応を利用した市販のキット等が挙げられる。
本発明の乳含有容器詰飲料は、ポリフェノールを200〜1600ppm含有することを特徴とする。ポリフェノールは植物由来であることが好ましく、植物由来のポリフェノールが含まれることによって、風味及び呈味のバランスが良好になるからである。ポリフェノール量が1600ppmを上回ると後味のキレが悪くなり、雑未が口に残る印象となる。200ppmを下回るとポリフェノールによる呈味や濃度感を感じにくく、もの足りない印象となる。よって本発明におけるポリフェノール量は、好ましくは300〜1500ppmであり、更に好ましくは400〜1000ppmであり、最も好ましくは500〜940ppmとする。この範囲とすることにより、乳の風味とポリフェノール含有植物由来の香味と調和した適度なコクを出すことが可能となる。
本発明においてポリフェノールとは、植物に由来する物質(フィトケミカル:phytochemical)の1種であり、1分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物の総称である。ポリフェノールには、大別して分子量が1,000以下の単量体ポリフェノールと、単量体ポリフェノールが2つ以上結合した重合ポリフェノールが存在する。重合ポリフェノールは一般にタンニンとも称される。代表的な単量体ポリフェノールとしては、フラボノイド類(フラボノイド類には、フラボン、フラバノール、アントシアニジン、イソフラボノイド、ネオフラボノイド等を基本骨格とする化合物が含まれる)、クロロゲン酸、没食子酸、エラグ酸などがある。一方、重合ポリフェノールは単量体ポリフェノールが2個以上結合した化合物であり、ポリフェノール同士が炭素−炭素結合により重合した縮合型タンニンと、糖等由来の水酸基とのエステル結合により重合した加水分解型タンニンとに大別され、それぞれ代表的なポリフェノールとして縮合型タンニンとしてはプロアントシアニジン類、加水分解型タンニンとしてはガロタンニン、エラグタンニンが挙げられる。各ポリフェノールは単体以外にも、当該ポリフェノールの生理活性機能を失わない範囲であれば、例えば、重合体、配糖体等の所定の化合物状態であっても良い。ポリフェノールは重合度や結合位置で様々な種類のものが存在するが、極めて強い抗酸化作用を示す。ポリフェノールは当業者に公知の手法により算出及び/又は測定することができる。例えば、タンニン酸を標準物質としてフォリン−デニス法を用いて求める方法が挙げられる。
更に、本発明の乳含有容器詰飲料においては、好ましくは発酵した茶を使用し、さらに好ましくは発酵度の高い発酵茶、すなわち紅茶を使用することが好ましい。発酵茶は、従来よりミルクティーとして飲用されているように、熟成された芳醇な風味と乳成分との親和性が高いためである。使用される紅茶の種類は、ダージリン、ウバ、キーモン、アッサム、ニルギリ、ヌワラエリア、ディンブラ、インドネシア(ジャワ)、ケニアなど、いずれの種類の紅茶も使用可能であるが、好ましくは発酵度の高い原料と(アッサムやルフナ等)と発酵度のやや低い原料(インドネシア(ジャワ)やケニヤやウバ等)のブレンドを使用する。発酵度の高い原料のコクのある強い味わいと濃い赤褐色が乳成分とよく調和する上、発酵度のやや低い原料が味の重さを軽減し、マイルドな味わいとなるからである。
本発明の乳含有容器詰飲料のポリフェノール量に対する脂肪分(脂肪分/ポリフェノール)は0.15〜3.20に調整される。ポリフェノール量に対する脂肪分が3.20を超えると風味及び呈味のバランスが不自然になり、0.15を下回ると、風味及び呈味のバランスに欠け、物足りない印象となるためである。より乳含有容器詰飲料としての自然な風味、濃度感及びコクを楽しむには、かかる観点から、ポリフェノール量に対する脂肪分は0.17〜2.00が好ましく、更に好ましくは0.20〜1.00であり、最も好ましくは0.30〜0.50である。
抽出に用いる水は、市水、井水、純水、硬水、軟水、イオン交換水、天然水、脱気水等が挙げられるが、これらのうちイオン交換水又は脱気水を用いるのが好ましく、特に脱気水を用いるのが好ましい。脱気水を用いることで、乳含有容器詰飲料の常温又は加温による品質の劣化や色調変化をより効果的に抑制することができる。なお、脱気水を用いる場合、飲用に適した水の一部又は全てを脱気水とすることができる。また、その外にもアスコルビン酸含有水溶液及びpH調製水等を使用することができ、抽出用液にアスコルビン酸ナトリウム等の有機酸又は有機酸塩類を添加してもよい。
pHの調整は、必要に応じてpH調整剤を添加することにより行うことができる。pH調整剤としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酢酸、乳酸、及びグルコン酸等の有機酸、ならびに重曹等のアルカリ金属塩等である。これらはアスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸アルカリ塩の形態で添加することが好ましい。また、レモン、オレンジ、アセロラ及びカムカム等の果汁や発酵乳などを添加してもよい。
本発明の乳含有容器詰飲料には、処方上添加して良い成分として、酸化防止剤、香料、各種エステル類、有機酸類、有機酸塩類、無機酸類、無機酸塩類、無機塩類、色素類、甘味付与剤、乳化剤、保存料、調味料、酸味料、果汁エキス類、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤等の添加剤を単独、又は併用して配合しても良い。
これらの糖類又は甘味料は、目的に応じて単独で、又は複数を組み合わせて使用することが出来る。
常圧加熱乾燥法を用いて乾燥重量から求められる量を乳固形分とした。また、乳固形分量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
ケルベル法を用いて容量・重量換算法から求められる量を脂肪分とした。また、脂肪分の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
ケルダール法を用いて食品中の窒素量を定量し、タンパク質に換算した値をタンパク質量とした。また、タンパク質量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
HPLC分析装置を用い、検量線法により定量して求められる量を乳糖量とした。また、乳糖量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
酸もしくはアルカリによるトランスエステル化反応処理後、GC(ガスクロマトグラフ)を用いた基準油脂分析法で分析した。また、不飽和脂肪酸量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
ケルダール法を用いてカゼイン量を測定した。また、カゼイン量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
タンニン酸を標準物質としてフォリン−デニス法を用いて求められる量をポリフェノール量とした。また、ポリフェノール量の測定は5℃で1週間保管後のサンプルを用いた。
官能評価は5℃で1週間保管後のサンプルについて、8人のパネラーが以下の評価方法に基づいて実施し、最も多かった評価を採用した。
濃度感とコクのバランス:
◎:しっかりとした濃度感を有し、コクとのバランスも極めて良好。
○:濃度感が適度にあり、コクとのバランスも良好。
△:濃度感とコクのどちらかが若干強く感じられバランスがあまり良くない。
×:濃度感とコクのどちらかが強すぎ、バランスに問題あり。
乳の風味:
◎:乳の自然な風味がしっかり感じられ、極めて良好。
○:乳の自然な風味が適度にあり、良好。
△:乳の風味が若干弱く感じられ、あまり良くない。
×:乳の風味が弱く感じられ、物足りない。
Claims (6)
- 種実由来の植物性ミルクを含有し、乳固形分量が0.1〜3.0%未満の乳含有容器詰飲料であって、脂肪分が0.20〜3.00質量%であり、タンパク質が0.4〜5.0質量%であり、乳糖が4.0質量%以下であり、ポリフェノール量に対する脂肪分の割合(脂肪分/ポリフェノール)が0.20〜1.00であり、前記脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率が0.30〜0.95であり、且つカゼインを1.0質量%未満含有することを特徴とする乳含有容器詰飲料。
- 前記脂肪分に対するタンパク質の比率(タンパク質/脂肪分)が0.02〜30.0であることを特徴とする請求項1に記載の乳含有容器詰飲料。
- ポリフェノールをさらに含有し、ポリフェノール量が200〜1600ppmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の乳含有容器詰飲料。
- 前記ポリフェノールが茶葉由来であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の乳含有容器詰飲料。
- 種実由来の植物性ミルクを配合する工程と、乳固形分量を0.1〜3.0%未満配合する工程と、脂肪分を0.20〜3.00質量%配合する工程と、タンパク質を0.4〜5.0質量%配合する工程と、乳糖を4.0質量%以下配合する工程と、ポリフェノール量に対する脂肪分の割合(脂肪分/ポリフェノール)を0.20〜1.00に調整する工程と、前記脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率を0.30〜0.95に調整する工程と、且つカゼインを1.0質量%未満に調整する工程とを含むことを特徴とする乳含有容器詰飲料の製造方法。
- 種実由来の植物性ミルクを配合する工程と、乳固形分量を0.1〜3.0%未満配合する工程と、脂肪分を0.20〜3.00質量%配合する工程と、タンパク質を0.4〜5.0質量%配合する工程と、乳糖を4.0質量%以下配合する工程と、ポリフェノール量に対する脂肪分の割合(脂肪分/ポリフェノール)を0.20〜1.00に調整する工程と、前記脂肪分に対する不飽和脂肪酸の比率を0.30〜0.95に調整する工程と、且つカゼインを1.0質量%未満に調整する工程とを含むことを特徴とする乳含有容器詰飲料の濃度感とコクの向上方法。
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