JP6471640B2 - リン酸肥料原料及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リン酸肥料原料及びその製造方法に関するものである。
我が国は降水量が多いので、土壌からミネラル分が流出して、土壌が酸性化し易い。そのため、植物を生育させる際に使用するリン酸肥料には土壌中のリン酸濃度だけでなく、土壌pHも同時に増加させる塩基性リン酸肥料が広く使用されている。現在、塩基性リン酸肥料として、アルカリ分を多く含む溶成リン肥が利用されている。
非特許文献1に示すように、過去には、製鋼法の1つであるトーマス製鋼法で副産物として製造されるトーマスリン肥が、塩基性リン酸肥料としても利用されてきた。しかし、現在は、トーマス製鋼法が衰退したため、トーマスリン肥は使用されていない。
現在、高炉から出銑された溶銑は不純物として約0.1質量%のリンを含んでいるが、リンは、製鋼工程でフラックスを添加し酸素を吹き込むことで酸化除去されて、製鋼スラグとして排出されている。
特許文献1に示すように、製鋼スラグのリン酸濃度は1〜4質量%程度であり、リン酸肥料として十分な濃度ではないものの、製鋼スラグ中には、フラックス由来のCaO分や溶銑から酸化除去されたSiO2分が多量に含まれているので、ケイ酸リン酸肥料として利用されている。
しかし、現在でもリン酸肥料の原料であるリン鉱石の全量を輸入に依存している我が国では、製鋼スラグ中のリン酸分は有用なリン酸肥料資源として考えられており、特許文献2〜4に示すように、製鋼スラグ中のリン酸分を濃縮して高リン酸スラグを製造し、製鋼スラグからリン酸肥料を製造することが試みられている。
ところで、上記リン酸肥料を肥料として使用する際において肥料効果を高めるには、リン酸濃度だけではなく、リンの結晶状態や鉱物相を制御する必要がある。例えば、上記溶成リン肥は、燐鉱石と酸化マグネシウムを融解し混合して、ジェット水流で急冷して製造した肥料であり、リン含有鉱物相を、非晶質、即ち、ガラスにすることにより、肥料効果を高めている。
なお、本発明でのリン含有鉱物相とは、肥料中各鉱物相の中でリンが濃化した相を指すこととする。
非特許文献1に示すように、トーマスリン肥は、主成分がCaO、P25、及び、SiO2であるので、リン含有鉱物相が、Ca3(PO42−Ca2SiO4固溶体相、5CaO・SiO2・P25相、又は、7CaO・2SiO2・P25相(以下、「固溶体相」と総称する場合がある。)である。固溶体相は、肥料効果の高い鉱物相である。
特許文献3には、組成を制御することにより、リン酸肥料中のリンの鉱物相を意図的にCa3(PO42相(以下「C3P相」と記載することがある。)を形成して肥料効果を高めることが開示されている。
このように、高リン酸スラグ中で肥料効果が高いリン含有鉱物相は、ガラス相、固溶体相、及び、C3P相であると考えられている。
特許第5105322号公報 特開平11−158526号公報 特開2009−132544号公報 特開2011−208277号公報
日本土壌肥料学雑誌、第13巻、p93
リン酸肥料の原料であるリン鉱石を海外から輸入している我が国では、溶銑中のリンは非常に魅力的な資源である。溶銑中のリンや製鋼スラグ中のリン酸分を原料として、リン酸肥料を製造する場合、リン酸肥料への酸化鉄の混入は不可避であるため、酸化鉄を含んで、リン酸濃度が高く、肥料効果が高いリン酸肥料を開発することが望まれている。
しかし、酸化鉄を含有するリン酸肥料原料、又は、製鋼スラグを原料とする肥料効果の高いリン酸肥料原料や、その製造方法は開発されていない。
例えば、溶成リン肥では、前述のようにガラス化して、肥料効果を高めているが、酸化鉄が混入すると結晶化が起き、そのときの肥料効果が不明である。
また、トーマスリン肥は、CaOとSiO2の重量比で表示する塩基度が5以上と非常に高い組成領域にあり、塩基度が一般的には5未満である製鋼スラグを原料とした場合、必ずしも固溶体が晶出するとは限らず、肥料効果が不明である。
特許文献1には、溶銑予備処理工程で回収されるスラグをケイ酸リン酸肥料として使用することが開示されているが、意図的にリン酸濃度を濃縮する工程がないために、スラグのリン酸濃度が5%以下と低く、リン酸肥料としての肥料効果は低い。
特許文献2に開示された技術によっては、高リン酸スラグを製造することは可能であるが、冷却速度などが明示されておらず、リン酸含有鉱物相などを意図的に制御しておらず、肥料効果が不明である。
特許文献3に開示された技術によっては、高リン酸スラグを製造することは可能であるが、リン含有鉱物相を3CaO・P25相(C3P相)及び/又は4CaO・P25相であるために肥料効果が高くない。理由は後述する。
特許文献4に開示された技術も、リン酸肥料中のリン含有鉱物相を制御して、主にC3P相としているため肥料効果が高くない。理由は後述する。
そのため、本発明は、上記状況に鑑み、酸化鉄を含有するリン酸肥料原料、又は、溶銑中のリンを出発原料とした時のリン酸肥料原料、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため、成分組成及び製造条件の面で肥料効果の高いリン酸肥料原料について検討を重ねた結果、リン含有鉱物相を肥料効果の観点で整理すると序列があることを見出した。さらに、植物栽培試験の結果、鉱物相以外の因子でも肥料効果を向上することができる条件を見出した。そして、成分組成及び冷却条件を制御することにより、肥料効果の高い鉱物相の晶出を促進させ、肥料効果の低い鉱物相の晶出を抑制し、かつ、酸化鉄を含有しても肥料効果の高いリン酸肥料を安定的に製造する方法を見出した。
なお、本発明では、リン酸肥料の肥料効果を評価する中間指標として、一般的なク溶性リン酸を使用せずに、可溶性リン酸を使用する。ク溶性リン酸、可溶性リン酸とは、それぞれ、肥料中のリン酸の中で2%クエン酸水溶液に溶解するリン酸分、又は、より中性に近い2%クエン酸アンモニウム溶液に溶解するリン酸分のことを指す。
これは、植物が良く育つ土壌のpHは弱酸性から中性であることから、pH2程度の酸性溶液に溶解するク溶性リン酸よりも、より中性に近い溶液に溶解する可溶性リン酸で評価した方が妥当であるという考えによるものであり、最近では、可溶性リン酸の方が植物の生育に対応することが知られている。
まず、可溶性リン酸率(スラグ中の可溶性リン酸濃度を全リン酸量で除したもの)で評価した結果、スラグ中の組成ではCaO、SiO2、P25、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で60質量%以上含有し、CaOとSiO2との質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下とすることにより、スラグ中のリン含有鉱物相を後述の固溶体相とすることにより肥料効果を高められることを明らかにした。
さらに、可溶性リン酸率以外に、肥料効果の評価方法として、一部のスラグ試料に対しては実際に1/5000a(アール)のワグネルポットを用いたコマツナ栽培試験を行い、一株当たりの平均重量を肥料効果の指標とした。その結果、肥料効果をより高めるMgO量の条件を見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下の通りである。
[1]CaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%以下含有するリン酸肥料原料であって、該リン酸肥料原料中、Ca3(PO42−Ca2SiO4固溶体、5CaO・SiO2・P25、及び、7CaO・2SiO2・P25の1種又は2種以上の存在濃度の合計が28質量%以上であることを特徴とするリン酸肥料原料。
[2]前記リン酸肥料原料が、高炉で製造した溶銑を脱リンして製造される製鋼スラグを出発原料とするものであることを特徴とする前記[1]に記載のリン酸肥料原料。
[3]前記[1]又は[2]に記載のリン酸肥料原料の製造方法であって、CaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%以下含有する、1200〜1450℃の溶融スラグを、600℃に到達するまでの間の温度降下量を600℃に到達するまでの時間で除算した数値で、10℃/min以上になるように制御して冷却することを特徴とするリン酸肥料原料の製造方法。
[4]前記1200〜1450℃の溶融スラグを、600℃に到達するまでの間の温度降下量を600℃に到達するまでの時間で除算した数値で、30℃/min以上になるように制御して冷却することを特徴とする前記[3]に記載のリン酸肥料原料の製造方法。
[5]前記溶融スラグが、リンを0.5〜4質量%含有する高リン溶銑を脱リンすることにより製造される製鋼スラグであることを特徴とする前記[3]又は[4]に記載のリン酸肥料原料の製造方法。
本発明によれば、酸化鉄を含むが、リン酸濃度が高く、肥料効果の高いリン酸肥料原料とその製造方法を提供することができる。
製鋼工程においてリン酸含有スラグを製造する工程の一例を示す図である。 可溶性リン酸率(可溶性リン酸濃度/全リン酸濃度)と結晶化度の関係を示す図である。 リン酸濃度及び塩基度とリン含有鉱物相との関係を示す図である。 固溶体相の存在濃度とt.Fe濃度の関係、及び、C3P相の存在濃度とt.Fe濃度の関係を示す図である。 MgO濃度とコマツナ収量との関係を示す図である。 固溶体相又はC3P相の存在濃度と冷却速度の関係を示す図である。
本発明のリン酸肥料原料(以下「本発明肥料原料」ということがある。)は、CaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%以下含有するリン酸肥料原料であって、該リン酸肥料原料中、Ca3(PO42−Ca2SiO4固溶体、5CaO・SiO2・P25、及び、7CaO・2SiO2・P25の1種又は2種以上の存在濃度の合計が28質量%以上であることを特徴とする。
本発明のリン酸肥料原料の製造方法(以下「本発明製造方法」ということがある。)は、本発明肥料原料の製造方法であって、CaO、SiO2、P25、MgO、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%以下含有する、1200〜1450℃の溶融スラグを、600℃に到達するまでの間の温度降下量を600℃に到達するまでの時間で除算した数値で、10℃/min以上になるように制御して冷却することを特徴とする。
まず、植物生育用のリン酸肥料の原料(リン酸肥料原料)として使用可能なリン酸含有スラグの製造方法について説明する。図1に、製鋼工程において、リン酸含有スラグを製造する工程の一例を示す。
図1に示すように、製鋼工程においては、高炉で製造した溶銑であって、通常はリンを0.08〜0.15質量%含有する溶銑を転炉に移送し、溶銑の上にスラグを形成し、酸素源を吹き込んで、溶銑とスラグの反応で、溶銑の脱リン処理S01を行う。
脱リン処理S01によって生成した転炉脱リンスラグ41を転炉から排出し、その後、転炉内の溶銑の上に、再度、スラグを形成し、酸素源を吹き込んで、脱炭処理S02を行う。脱炭処理S02で得られた溶鋼に2次精錬S03を施した後、連続鋳造S04で鋼片を製造する。
脱リン処理S01の後、転炉から排出される転炉脱リンスラグ41には、溶銑中のリンが酸化したリン酸とともに、多量の鉄分を含んでいる。そこで、転炉脱リンスラグ41から鉄やリン等の有価元素を回収するために、転炉脱リンスラグ41に還元・改質処理S11を施す。
還元・改質処理S11においては、転炉脱リンスラグ41を溶融し、還元剤及び改質剤として、微粉炭、Al23源、SiO2源を添加して、リンを0.5〜4質量%と多く含有する高P溶銑42を製造する。
そして、高P溶銑42に、必要に応じ脱Cr処理S12を施した後、CaO源やSiO2源として、生石灰や硅砂、脱炭処理S02で得られた脱炭スラグ等を、また、MgO源として煉瓦屑やドロマイトなどを添加し、酸素を吹き込む脱リン処理S13を施して、植物生育用のリン酸肥料の原料(リン酸肥料原料)として使用可能なリン酸含有スラグ50を製造する。
なお、脱リン処理S13によって、リン含有濃度で0.1〜0.3質量%まで脱リンされた溶銑51は、高炉で生成された溶銑とともに転炉へ供給される。
リン酸含有スラグ50を製造する際、成分組成や冷却速度を制御して、リン酸含有スラグ中の可溶性リン酸の量を増大する必要がある。
本発明肥料原料では、CaO、SiO2、P25、MgO及び、酸化鉄(Fe換算)の合計が70質量%以上で、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下で、P25が8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄がFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOが8質量%以上23質量%以下であり、さらに、Ca3(PO42−Ca2SiO4固溶体、5CaO・SiO2・P25、及び、7CaO・2SiO2・P25(以下、3つの鉱物相をまとめて「固溶体相」ということがある。)の1種又は2種以上の存在濃度の合計が28質量%以上である。
また、脱リン処理S13(図1、参照)を行う際には、その脱リン処理S13終了時の処理容器内の溶融スラグの塩基度αが1.5以上3.0以下で、P25が8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄がFe換算で5質量%以上25質量%以下になるように、かつMgOが8質量%以上23質量%以下になるように脱リン処理条件を調整する。
その上で、上記のように調整した溶融スラグを、その処理終了時の温度である1200〜1450℃から600℃に到達するまでの間の温度降下量を、600℃に到達するまでの時間で除算した数値(以下、「600℃までの冷却速度」ということがある。)で、10℃/min以上になるように制御して、好ましくは30℃/min以上になるように制御して冷却する。
以下、リン酸含有スラグのリン含有鉱物相から固溶体相の晶出を促進し、C3P相の晶出を抑制する理由、成分組成を限定する理由、塩基度、P25濃度、酸化鉄濃度およびMgO濃度を限定する理由、また、脱リン処理を行ってリン酸含有スラグを製造する時、塩基度、リン酸濃度、冷却速度を限定する理由について説明する。
まず、固溶体相の晶出を促進し、C3P相の晶出を抑制する理由について説明する。
表1に示す成分組成のスラグ原料は、脱リン処理S13により生成されたものである。脱リン処理S13により生成されたスラグを、その処理終了時のスラグ温度である1200〜1450℃から600℃までの冷却速度が10℃/min以上になるように制御して冷却し、そのスラグの温度が25℃程度の常温になった後に、その試料中のリン含有鉱物相を、XRD、SEMなどで確認した。
一部のスラグ試料では、結晶相の他にガラス相が確認された。ガラス相は、リンを含有していることが確認された。一方、結晶相は、リン酸塩相、ケイ酸塩相、FeO相の三つの鉱物相に分類することが可能であった。リン酸塩相は、C3P相と固溶体相の二種類であった。
結果を表1にまとめて示す。
Figure 0006471640
リン酸肥料として重要な部分であるリンが存在する鉱物相(以下「リン含有鉱物相」ということがある。)は、ガラス相、C3P相、固溶体相であることが解った。表1中の○は主要な鉱物相であることを示し、△は主要でない鉱物相又は微量に存在する鉱物相を意味する。結晶相であるC3P相と固溶体相が同時に晶出することはなく、また、C3P相、又は、固溶体相が晶出する時、ガラス相が同時に晶出する場合があった。
製造したスラグのリン含有鉱物相と肥料効果の関係を調査するため、表1に示すスラグ試料の結晶化度と可溶性リン酸率を測定した。結果を図2に示す。
可溶性リン酸率は、リン酸肥料原料中の全リン酸濃度に対する可溶性リン酸濃度の存在比である。リン酸肥料を使用する場合、リン酸量が一定となるように、リン酸肥料のリン酸濃度に応じて添加量を調整して土壌に添加するので、肥料効果は、可溶性リン酸濃度でなく、可溶性リン酸率で評価した。
図2から、C3P相が晶出する場合は(図中「×」参照)、結晶化度の増加に伴い可溶性リン酸率が減少することが解る。また、固溶体が晶出する場合は(図中「○」参照)、結晶化度は、ほぼ100%であり、可溶性リン酸率は、C3P相、ガラス相が存在する場合よりも高いことが解る。
これらの結果から、(a)C3P相、ガラス相、及び、固溶体相の可溶性リン酸率には序列があり、(b)C3P相<<ガラス相<固溶体相の順に可溶性リン酸率が大きくなり、(c)固溶体相が、可溶性リン酸率が最も高い相であり、C3P相が、可溶性リン酸率が最も低い相であることが解った。
このことから、スラグ中の肥料効果、つまり、可溶性リン酸濃度を高めるためには、C3P相の晶出を可能な限り抑制して、固溶体相を積極的に晶出させる必要があることが解る。
即ち、本発明者らは、リン含有鉱物相において、C3P相の晶出を抑え、固溶体相の晶出を促進することにより、可溶性リン酸濃度が高い脱リンスラグ(リン酸肥料原料)を製造できることを確認した。
リン酸肥料原料は、主成分として、CaO、SiO2、P25、MgO及び、酸化鉄を含んでおり、各成分の合計を70質量%以上とする。各成分の合計が70質量%未満であると、上記成分以外の成分とリン酸が化合物を形成して、リン酸含有鉱物相の生成を制御することができなくなるので、上記各成分の合計は70質量%以上とする。好ましくは80質量%以上である。
ただし、酸化鉄の濃度は、試料中のFe濃度全量で表示することとし、以後、"t.Fe"と表示する。
本発明者らは、固溶体相が最も安定的に晶出する条件を検討した。図3に、t.Feを10〜15質量%、MnOを5〜10質量%、MgOを8〜12質量%、Al23を1〜3質量%の溶融スラグを、脱リン処理S13(図1、参照)後の温度である1200〜1450℃から600℃までの冷却速度が、10℃/min以上になるように制御して冷却した際の、リン酸濃度及び塩基度とリン含有鉱物相との関係を示す。
即ち、図3は、リン含有鉱物相の塩基度依存性及びP25濃度依存性を示している。○は、固溶体相が晶出した場合を示し、×は、C3P相が晶出した場合を示す。塩基度α(=CaO/SiO2)が1.5以上3.0以下で、固溶体相が晶出する。それ故、肥料効果を高めるには、塩基度αを1.5以上3.0以下にする必要がある。また、後述するようにスラグ中のt.Feが5質量%以上25質量%以下でかつ、MgOが23%以下である場合は、上記の固溶体相が晶出する塩基度α、リン酸濃度の範囲は変化しない。
塩基度αが1.5より小さいか、又は、3.0より大きい場合は、C3P相が晶出して肥料効果が低下する。それ故、脱リン処理時には、添加する生石灰やSiO2などのフラックスの量を調整し、スラグの塩基度αを1.5以上3.0以下にする。塩基度αが1.5以上3.0以下のスラグにおける固溶体相の全スラグ質量に対する存在比をSEMで測定したところ、リン酸が8質量%以上で固溶体相が28質量%以上存在することを確認できた。
一方、リン酸濃度の上限を、塩基度αの二次式で限定する理由について説明する。図3に示すように、塩基度αが1.5〜3.0の範囲内でも、リン酸濃度がある程度以上に増加すると、C3P相が晶出し始める。そのC3P相が晶出し始めるリン酸濃度は、塩基度αが増加すると二次曲線的に増加することを実験的に確認したため、二次曲線的に増加するリン酸濃度の上限を(−4α2+23α−4)で近似した。
即ち、塩基度を一定にして、リン酸を0質量%から増加させていくと、8質量%の条件から固溶体相が晶出するようになり、リン酸が(−4α2+23α−4)質量%以下の領域では、リン含有鉱物相は固溶体相であるが、(−4α2+23α−4)質量%を超えると、リン含有鉱物相はC3P相となる。
そこで、リン酸肥料原料のリン含有鉱物相がC3P相であると肥料効果が落ちるため、リン酸は8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下とした。そのため、脱リン処理時、スラグに添加するフラックスの量を調整して、リン酸を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下にする必要がある。
リン酸が8質量%未満であると、リン酸濃度が低い上に固溶体相でなくC3P相である。その結果、リン酸肥料の使用量が多大になり、肥料としての商品価値が低下する。
t.Feは、5質量%以上25質量%とする。
表1に示す試料の中で塩基度αが1.5以上3.0以下で、かつ、リン酸が12質量%以上20質量%以下でかつ、冷却速度が10℃/minである試料では、MgO濃度に関わらず、t.Feが5.0質量%より小さいと、スラグ中にガラス相が存在し、5質量%以上では、結晶化度が100%となり結晶相が存在した。酸化鉄は、FeOとして存在すると考えられており、塩基性酸化物であって、スラグの結晶化を促進する成分である。それ故、結晶相である固溶体相を晶出させるためには5質量%以上の酸化鉄が必要であることが解る。
さらに表1に示す試料の中で塩基度αが1.5以上3.0以下で、かつ、リン酸が12質量%以上20質量%以下で、かつ、MgOが23質量%以下で、かつ、冷却速度が10℃/minである試料の固溶体相、C3P相の存在濃度を図4に示す。t.Feが5質量%以上25質量%以下の範囲では固溶体相が晶出し、t.Feが25質量%を超えるとC3P相が晶出した。
この結果から、固溶体相を晶出させるためには、脱リン処理時に吹き込む酸素量を調整して、t.Feを5質量%以上25質量%以下にする必要があることが解る。好ましくは、後述するようにt.Feが10質量%以下である。
MgOは、8質量%以上23質量%以下とする。この理由を以下に示す。表1に示した試料の中で、塩基度が2.0前後、Al23が1.0質量%前後、MnOが4質量%前後で、MgOが5〜27質量%、t.Feが7質量%以上19質量%以下のスラグのリン含有鉱物相、可溶性リン酸率、及びコマツナ植物栽培試験を行った時の小松菜の収量を表2に示す。
Figure 0006471640
まず、MgOが23質量%以下の理由を以下に記す。表2に示すように、MgOが23質量%以下では固溶体が晶出しており、可溶性リン酸率が高い。一方で、MgOが23質量%を超えると、晶出する鉱物相がC3P相のなるため、可溶性リン酸率が著しく低下する。このため、MgOは23質量%以下にする必要がある。
次に、MgOが8.0質量%以上である理由を示す。図5に、MgO濃度とコマツナ収量との関係を示すように、収量10g/株を目安として、MgOが23質量%以上のところでは、鉱物相がC3P相になるために肥料効果が極端に減少していることが分かる。このため、MgOは23質量%以下である必要がある。
一方で、MgO濃度の増加に伴い収量が増加しているのが確認でき、特にMgOが8質量%以上の場合、同じく収量10g/株を目安として、収量が大きく増加した。これは、MgOが植物のリンの吸収を促進したりや体内でのリンの運搬を助ける役割を持っているためである。このため、MgOが8質量%を超えると極端にMgOの吸収を促進することが分かった。この結果から、肥料効果を高めるためには、MgOは8質量%以上23質量%以下である必要がある。好ましくはMgOが11質量%以上22質量%以下である。
また、図5に示すように、スラグ中のt.Fe濃度の増加に伴い、収量の減少も確認されたため、t.Fe濃度は固溶体が晶出する範囲で、できるだけ少ない方が好ましい。そのため、t.Feは上述したように10質量%以下が好ましい。
リン酸肥料原料を製造する際には、上記組成に調整した1200〜1450℃の溶融スラグを、600℃までの冷却速度が10℃/min以上になるように制御して冷却する必要がある。
溶融スラグの温度が1200℃未満であると、スラグが完全に溶融しない場合があり、その場合、リン酸肥料としての肥料効果が発現しない。溶融スラグの温度を、1450℃を超える温度とすることは、脱リン反応平衡から脱リンが進み難くなって、スラグ中のリン酸濃度が低下してしまう他、加熱コストが嵩むし、処理容器の耐火物の損耗も激しくなるので不適当である。
溶融スラグの塩基度、リン酸濃度、t.Fe濃度が上記範囲内にあるとしても、必ずしもC3P相の晶出を抑制できるわけではない。C3P相の晶出を抑制するためには、溶融スラグを冷却する冷却速度も重要な因子となる。
本発明者らは、塩基度α:1.6、Al23:3質量%、MgO:9質量%、P25:18質量%、t.Fe:6質量%の溶融スラグ試料を、600℃までの冷却速度が:1℃/min、5℃/min、10℃/min、30℃/min、及び、50℃/minになるよう制御して冷却し、試料中のリン含有鉱物相の存在濃度を調査した。
脱リン処理後の温度から600℃までの間の冷却速度を、600℃に到達するまでの間は所定の冷却速度以上になるように制御することとしたのは、スラグ中のリン含有鉱物相が、その温度範囲で定まり、600℃より下の温度領域では鉱物相に変化が生じないからである。調査結果を図6に示す。
図6に示すように、前記冷却速度が1℃/min、5℃/minでは、C3P相のみが晶出し、10℃/min、30℃/min、50℃/minでは、固溶体相のみが晶出した。
この結果から、固溶体相の存在濃度を28質量%以上にするには、水冷や溶融スラグを鉄板の板に流し込んで急冷する方法などを用いて、600℃に到達するまでの間の前記数値で、10℃/min以上になるように制御して冷却する必要があることが解る。好ましくは30℃/min以上である。
以上、リン酸含有スラグの製造方法及びリン酸含有スラグについて説明したが、本発明は、上記説明に限定されることはなく、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
なお、図1に示すリン酸含有スラグを製造する工程においては、転炉脱リンスラグから得た高リン溶銑を脱リン処理してリン酸含有スラグを製造すると説明したが、リン酸含有スラグを製造は、この説明に限定されることはない。
例えば、高炉で生成した溶銑を脱リン処理することで製造してもよい。また、生石灰、SiO2、P25、酸化鉄などを出発原料として、上記組成範囲に入るように混合した後、溶融して、上記冷却速度で冷却してリン酸肥料原料を製造してもよい。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例での条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
実施例1〜8では、脱リン処理S13(図1、参照)を、その処理後のスラグの組成がCaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25が8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄がFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOが8質量%以上23質量%以下になるように調整し、かつ、その処理後の温度を1250〜1400℃に制御して、行った。
その際に生成したスラグを、600℃までの間は、主として、前記数値で10℃/minの冷却速度になるよう制御して冷却し、スラグの固溶体相の存在比、可溶性リン酸率、及び、結晶化度を調査した。また、比較例1〜28では、これらの条件の少なくとも1つが外れた条件で同様にサンプルを生成し、評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006471640
可溶性リン酸率0.6以上かつMgOが8質量%以上23質量%以下のものを◎、可溶性リン酸率が0.6以上であるがMgOが8質量%以下のものを△、可溶性リン酸率が0.6未満のものを×として評価した。
冷却速度が10℃/minの実施例1〜8のスラグ試料においては、塩基度が1.5以上3.0以下、リン酸が8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、t.Feが5質量%以上25質量%以下、MgOが8質量%以上23質量%以下で、かつ、全スラグ質量に対する固溶体相の存在比が28質量%以上であった。
また、評価が◎及び△であったサンプルの一部についてはコマツナ植物栽培試験を行った。なお、栽培試験の結果は表2に示した通りであり、表2のサンプルNo.3〜No.8がそれぞれ実施例3〜8である。また、表2のサンプルNo.33は比較例25であり、サンプルNo.34は比較例26である。そして、表2のサンプルNo.35は比較例27であり、サンプルNo.36は比較例28である。
比較例1〜8、25、27では、固溶体相が晶出しているが、MgOが8質量%未満であった。さらに表2の結果から、MgOが8質量%未満の場合は肥料効果が低いことが確認できた。
比較例9〜16では、塩基度αが1.5未満と低く、リン酸が(−4α2+23α−4)質量%を超えていたため、比較例17では、塩基度αが1.5未満と低く、t.Feが25質量%超と高いため、比較例18では、塩基度が3.0より高いため、固溶体相が晶出しなかった。
比較例19では、リン酸が8質量%より低く、比較例20では、リン酸が(−4α2+23α−4)質量%より高いため、固溶体相が晶出しなかった。比較例21では、t.Feが5質量%より低く、ガラス相となり、また、比較例22及び23では、t.Feが25質量%より高かったため、固溶体相が晶出しなった。
比較例24では、冷却速度が10℃/min未満であるので、固溶体が晶出しなかった。
比較例26及び28では、MgOが23質量%を超えているため、C3P相が晶出し、固溶体相が晶出しなかった。
また、同じ組成で冷却速度が異なる実施例1及び2と、比較例24とを比較すると、600℃までの冷却速度を10℃/min以上とした場合には、固溶体相が28質量%以上になっていて、600℃までの冷却速度を30℃/minに高めた実施例2の方が固溶体相の濃度が高くなっていることを確認した。
前述したように、本発明によれば、酸化鉄を含むが、リン酸濃度が高く、肥料効果の高いリン酸肥料原料とその製造方法を提供することができる。よって、本発明は、鉄鋼産業及び植物育成産業において利用可能性が高いものである。

Claims (5)

  1. CaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%以下含有するリン酸肥料原料であって、該リン酸肥料原料中、Ca3(PO42−Ca2SiO4固溶体、5CaO・SiO2・P25、及び、7CaO・2SiO2・P25の1種又は2種以上の存在濃度の合計が28質量%以上であることを特徴とするリン酸肥料原料。
  2. 前記リン酸肥料原料が、高炉で製造した溶銑を脱リンして製造される製鋼スラグを出発原料とするものであることを特徴とする請求項1に記載のリン酸肥料原料。
  3. 請求項1又は2に記載のリン酸肥料原料の製造方法であって、CaO、SiO2、P25、MgO、及び、酸化鉄(Fe換算)を合計で70質量%以上含有し、CaOとSiO2の質量濃度比で表示する塩基度αが1.5以上3.0以下であり、P25を8質量%以上(−4α2+23α−4)質量%以下、酸化鉄をFe換算で5質量%以上25質量%以下、MgOを8質量%以上23質量%含有する、1250〜1400℃の溶融スラグを、600℃に到達するまでの間の温度降下量を600℃に到達するまでの時間で除算した数値で、10℃/min以上になるように制御して冷却することを特徴とするリン酸肥料原料の製造方法。
  4. 前記1250〜1400℃の溶融スラグを、600℃に到達するまでの間の温度降下量を600℃に到達するまでの時間で除算した数値で、30℃/min以上になるように制御して冷却することを特徴とする請求項3に記載のリン酸肥料原料の製造方法。
  5. 前記溶融スラグが、リンを0.5〜4質量%含有する高P溶銑を脱リンすることにより製造される製鋼スラグであることを特徴とする請求項3又は4に記載のリン酸肥料原料の製造方法。
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