以下、図1〜3を用いて、本発明に係る半地下構造の居室壁構造の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、基礎10の上には、建物12が設けられている。この建物12は、本実施形態では鉄骨軸組工法により構築されている。すなわち、建物12は、鉄骨で構成された複数の大梁14と、図示しない複数の柱とを含んで構成されており、一方の柱とこれと対向する他方の柱との間に外壁パネル16が設けられている。
基礎10は、鉄筋コンクリート造の布基礎とされており、床下地盤18の内部に埋設されたフーチング部20と、その上方へ向かって延びる立ち上がり部22と、を含んで構成されている。
建物12の内部には、複数の居室が設けられている。具体的には、一階に設けられた一階居室24と、この一階居室24に隣接しかつ床面26が一階居室24の建物上下方向略中央部に対応した位置に配置された中二階居室28と、この中二階居室28の建物上下方向下側に配置された居室としての半地下居室30と、を含んで構成されている。
一階居室24は、基礎10上に架け渡された建物平面視で略矩形状に形成された床梁32と、この床梁32の四隅に設けられると共に建物上下方向に立設された図示しない柱と、この柱の上部に取り付けられ建物平面視で略矩形状に形成された天井梁34と、を含んで構成されている。また、一方の柱とこれと対向する他方の柱との間に内壁パネル36が設けられている。
半地下居室30は、床部38と、壁部40と、天井梁34とを含んで構成されている。床部38は、一例として鉄筋コンクリートにより構成されており、床下地盤18の表面よりも建物下側に水平状に設けられている。また、床部38は基礎10の立ち上がり部22に対して建物内側の範囲に設けられている。
屋外側の壁部40は、上壁部42と下壁部44とを含んで構成されている。上壁部42は、下部側が基礎10の立ち上がり部22の建物上方側に設けられていると共に、上部側が建物上下方向に沿って天井梁34まで延設されている。この上壁部42の上部側と下部側とは、連続した同一面上に配置されている。また、上壁部42には、壁厚方向に貫通された窓用開口部46が形成されている。
上壁部42の下部側には、下壁部44が連続的に設けられている。下壁部44は、基礎10の立ち上がり部22の室内側に設けられている。つまり、下壁部44の上部側は、上壁部42の下部側に対して室内側へオフセットされている。また、下壁部44は、上壁部42に対して壁厚が薄く設定されている。
図2に示されるように、窓用開口部46の室外側には、窓ガラス48が移動可能に保持されたサッシ50が取り付けられている。このサッシ50は、一例として引違い窓とされている。また、窓用開口部46の室内側かつ建物下側には、建物平面視で略矩形板状に形成された下縁部としての窓台52が取り付けられている。なお、サッシ50は、本実施形態では引違い窓とされているが、これに限らず、すべり出し窓等としてもよい。また、窓台52は、窓用開口部46より室内側へ少し突出するように取り付けられている。
下壁部44の上端部54は、窓用開口部46の窓台52よりも建物下側に位置されている。すなわち、窓用開口部46に対して一段下がった位置に配置されていると共に、この上端部54に笠木58が取り付けられている。この笠木58は、建物平面視で略矩形板状に形成されており、下壁部44の下部側の室内側を構成する石膏ボード60より室内側へ少し突出するように取り付けられている。また、笠木58と窓台52とは、建物上下方向で後述するプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されている。
笠木58の建物上面62には、笠木58に取り付けられた部材として、又落下防止構造の係合部としての笠木凸部64が取り付けられている。この笠木凸部64は、建物平面視で略矩形板状に形成されており、室外側端部66が窓台52の室内側の端部68に対して後述するプランタ保持台128の後壁部72の板厚分離間した位置に設定されている。
笠木58の建物上方側には、プランタ保持台70が載置されている。このプランタ保持台70は、図3(A)に示されるように、前壁部74と、後壁部72と、底壁部76とを含んで構成されている。具体的には、前壁部74は、一例としてメラミン化粧板等の耐水性を有する材質で構成されると共に面直方向視での短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成されている。この前壁部74に対向した室外側に、前壁部74と同様、耐水性を有する材質で構成されると共に面直方向視で短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成された後壁部72が設けられている。また、前壁部74と後壁部72とは、建物平面視で略矩形板状に形成され板厚方向が建物上下方向に沿うように配置された底壁部76によって下部側同士が連結されている。なお、後壁部72の壁上端部78は、窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置すると共に、前壁部74の壁下端部80は、笠木58よりも建物下方側に位置するように設定されている(図2参照)。また、前壁部74の長手方向寸法及び後壁部72の長手方向寸法は、窓用開口部46に対して突出する寸法に設定されている(図3(B)参照)。
底壁部76の壁下側面82には、落下防止構造の被係合部としての笠木引っ掛け部84が取り付けられている。この笠木引っ掛け部84は、図2に示されるように面直方向視での短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成されていると共に短手方向の寸法が笠木凸部64の板厚と略同一に設定されている。また、笠木引っ掛け部84は、プランタ保持台70が笠木58上に載置されかつ後壁部72が笠木凸部64の室外側端部66と当接した状態で笠木凸部64の室内側端部86と係合するよう底壁部76の壁下側面82に取り付けられている。つまり、プランタ保持台70を笠木58上に載置した際に笠木凸部64と笠木引っ掛け部84が係合する構成とされている。なお、笠木引っ掛け部84ひいてはプランタ保持台70を建物上方側へ持ち上げることで、笠木引っ掛け部84と笠木凸部64の室内側端部86との当接を解除することができる。つまり、プランタ保持台70を笠木58から取り外すことが可能となる。
プランタ保持台70の内部には、植物Pが植えられた複数のプランタ56が前壁部74の長手方向に沿って収められている。プランタ56はプランタ保持台70内の底壁部76に載置される。プランタ保持台70の前壁部74における底壁部76から前壁部74の壁上端部75までの寸法はプランタ56の高さと略同一とされていることから、図3(B)に示されるように、室内側から窓用開口部46の窓ガラス48を通して室外を見たときに前壁部74がプランタ56を隠すことで植物Pだけが視認される構成となる。なお、本実施形態では、笠木58上にプランタ56を保持するプランタ保持台70を載置する構成とされているが、これに限らず、プランタ56を直接笠木58上に載置する構成としてもよい。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図4に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。
図4に示されるように、下壁部200に設けられた窓枠開口部202の室外側には、窓ガラス48が移動可能に保持されたサッシ204が取り付けられている。サッシ204の室内側には、建物上方側へ突出された係合部206が形成されている。
下壁部200の上端部208は、サッシ204の下壁部205に対し少し高い位置に設定されている。この上端部208及びサッシ204の下壁部205には、プランタ保持台210が載置されている。
プランタ保持台210の底壁部212には、建物上方側へ凹形状とされてサッシ204の係合部206に係合された被係合部207が形成されている。また、プランタ保持台210の内部に設けられたプランタ214の底壁部216には、プランタ保持台210の被係合部207に合わせて建物上方側へ凹形状とされた凹部218が形成されている。また、プランタ214内部には、植物Pが植えられている。
サッシ204の係合部206とプランタ保持台210の被係合部207とが係合されると、プランタ保持台210引いてはプランタ214が下壁部200の上端部208に固定される。これにより、プランタ214は安定して上端部208上に載置される。
しかしながら、対比例に係るプランタ214では、底壁部216に設けられた凹部218にサッシ204の係合部206を係合させることから、プランタ214の底壁部216から上側の部分が窓枠開口部202の窓ガラス48を遮るように配設される。つまり、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際の見栄えがプランタ214によって悪化する。また、プランタ214は、凹部218が設けられた専用品であるため、一般的なプランタに植物Pが植えられている場合、植物Pをこのプランタ214へ植え替える必要があり、手間が掛かる。
これに対し、本実施形態によれば、図1に示されるように、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木58が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木58が設けられている。この笠木58には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台70が載置されているが、笠木58は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。これにより、見栄えを悪化させることなく容易にプランタ56を設置することができる。
また、窓用開口部46と笠木58とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台70は前壁部74の壁下側部とこれと対向する後壁部72の壁下側部とを底壁部76で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部74と後壁部72と底壁部76とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台70の底壁部76上に載置させると、前壁部74と後壁部72とでプランタ56を支えることができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部72の壁上端部78が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台70を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部72で覆うことができる。同様に、前壁部74の壁下端部80が笠木58よりも建物下側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台70を載置すると、笠木58の室内側の端部92を前壁部74で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台70は笠木58に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台70を笠木58から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台70の清掃が容易となる。
さらにまた、プランタ保持台70には、笠木引っ掛け部84が設けられていることから、笠木58上に載置されたプランタ保持台70が笠木58から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木58に設けられた笠木凸部64にプランタ保持台70に設けられた笠木引っ掛け部84が係合する構成とされている。したがって、プランタ保持台70と笠木58とを係合させる操作をすることなくプランタ保持台70を笠木58上に載置するだけでプランタ保持台70を笠木凸部64ひいては笠木58へと係合させることができる。これによって、笠木58上に設けられたプランタ保持台70に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木引っ掛け部84が笠木凸部64に係合していることで笠木58に対するプランタ保持台70の移動が止められるので笠木58上からプランタ保持台70が落下するのを抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、図5を用いて、本発明の第2実施形態に係る半地下構造の居室壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る半地下構造の居室壁構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、プランタ保持台96の前壁部98に切り抜き部100が形成されている点に特徴がある。
すなわち、笠木58の建物上方側には、プランタ保持台96が載置されている。このプランタ保持台96は、図5(A)に示されるように、前壁部98と、後壁部72と、底壁部76とを含んで構成されている。具体的には、前壁部98は、一例としてメラミン化粧板等の耐水性を有する材質で構成されると共に面直方向視での短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成されている。この前壁部98に対向した室外側に後壁部72が設けられている。また、前壁部98と後壁部72とは、建物平面視で略矩形板状に形成され板厚方向が建物上下方向に沿うように配置された底壁部76によって連結されている。
図5(B)に示されるように、前壁部98には、板厚方向に貫通された切り抜き部100が形成されている。この切り抜き部100は、前壁部98における底壁部76との結合部分より建物上方側に設けられており、面直方向視で長手方向が前壁部98の長手方向に沿った矩形状に形成されている(図5(A)参照)。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、第2実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木58が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木58が設けられている。この笠木58には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台96が載置されているが、笠木58は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。これにより、見栄えを悪化させることなく容易にプランタ56を設置することができる。
また、窓用開口部46と笠木58とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台96は前壁部98の壁下側部とこれと対向する後壁部72の壁下側部とを底壁部76で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部98と後壁部72と底壁部76とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台96の底壁部76上に載置させると、前壁部98と後壁部72とでプランタ56を保持することができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部72の壁上端部78が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台96を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部72で覆うことができる。同様に、前壁部98の壁下端部99が笠木58よりも建物下側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台96を載置すると、笠木58の室内側の端部92を前壁部98で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台96は笠木58に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台96を笠木58から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台96の清掃が容易となる。
さらにまた、プランタ保持台96には、笠木引っ掛け部84が設けられていることから、笠木58上に載置されたプランタ保持台96が笠木58から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木58に設けられた笠木凸部64にプランタ保持台96に設けられた笠木引っ掛け部84が係合する構成とされている。したがって、プランタ保持台96と笠木58とを係合させる操作をすることなくプランタ保持台96を笠木58上に載置するだけでプランタ保持台96を笠木凸部64ひいては笠木58へと係合させることができる。これによって、笠木58上に設けられたプランタ保持台96に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木引っ掛け部84が笠木凸部64に係合していることで笠木に対するプランタ保持台96の移動が止められるので笠木58上からプランタ保持台96が落下するのを抑制することができる。
また、プランタ保持台96の前壁部98における底壁部76より建物上方側には、切抜き部100が形成されていることから、プランタ保持台96内に載置されたプランタ56が室内側に露見される。したがって、意匠性の高いプランタ56が載置された場合には、このプランタ56も眺めることが可能となるため、プランタ56の意匠を含めた景観を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、切り抜き部100は板厚方向に貫通された構成とされているが、これに限らず、切り抜き部100に透明なパネル等を嵌め込んだ構成としてもよい。また、透明なパネルに限らず、一例として緑色のパネルや植物を模した模様のパネル等を嵌め込むことで、プランタ56の植物Pと一体的な外観となるような構成としてもよい。
(第3実施形態)
次に、図6を用いて、本発明の第3実施形態に係る半地下構造の居室壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第3実施形態に係る半地下構造の居室壁構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、プランタ保持台102の底壁部76に底上げ材104が設けられている点に特徴がある。
すなわち、笠木58の建物上方側には、プランタ保持台102が載置されている。このプランタ保持台102は、図6(A)に示されるように、前壁部74と、後壁部72と、底壁部76と、底上げ材104を含んで構成されている。
底壁部76の建物上方側には、底上げ材104が設けられている。底上げ材104は、図6(B)に示されるように、室内側から室外側へ向かうに連れて建物上方側へ向かうように傾斜された傾斜面106を有している。したがって、プランタ保持台102内に載置されたプランタ56は、室内側に向けて傾けられた状態となる。
(第3実施形態の作用・効果)
次に、第3実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木58が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木58が設けられている。この笠木58には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台102が載置されているが、笠木58は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。
また、窓用開口部46と笠木58とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台102は前壁部74の壁下側部とこれと対向する後壁部72の壁下側部とを底壁部76で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部74と後壁部72と底壁部76とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台102の底壁部76上に載置させると、前壁部74と後壁部72とでプランタ56を保持することができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部72の壁上端部78が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台102を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部72で覆うことができる。同様に、前壁部74の壁下端部80が笠木58よりも建物下側に位置されているため、笠木58上にプランタ保持台102を載置すると、笠木58の室内側の端部92を前壁部74で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台102は笠木58に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台102を笠木58から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台102の清掃が容易となる。
さらにまた、プランタ保持台102には、笠木引っ掛け部84が設けられていることから、笠木58上に載置されたプランタ保持台102が笠木58から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木58に設けられた笠木凸部64にプランタ保持台102に設けられた笠木引っ掛け部84が係合する構成とされている。したがって、プランタ保持台102と笠木58とを係合させる操作をすることなくプランタ保持台102を笠木58上に載置するだけでプランタ保持台102を笠木凸部64ひいては笠木58へと係合させることができる。これによって、笠木58上に設けられたプランタ保持台102に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木引っ掛け部84が笠木凸部64に係合していることで笠木に対するプランタ保持台102の移動が止められるので笠木58上からプランタ保持台102が落下するのを抑制することができる。
また、プランタ保持台102には底上げ材104が設けられており、この底上げ材104によってプランタ56が室内側に向けて傾けられた状態とされていることから、室内側から室外側を眺めた際にプランタ56に植えられた植物Pを斜め上側から視認することができる。つまり、植物Pがより室内から見易くなる。したがって、背の低い植物Pがプランタ56に植えられている場合にも、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
なお、本実施形態では、プランタ保持台102の底壁部76に底上げ材104が設けられた構成とされているが、これに限らず、図6(C)に示されるように、底壁部77自体が室内側から室外側へ向かうに連れて建物上方側へ向かうように傾斜させた構成としてもよい。
(第4実施形態)
次に、図7を用いて、本発明の第4実施形態に係る半地下構造の居室壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第4実施形態に係る半地下構造の居室壁構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、落下防止構造の係合部として笠木108の建物上側面110に凹部112が設けられている点に特徴がある。
すなわち、笠木108の建物上側面110には、プランタ保持台114が載置されている。このプランタ保持台114は、図7に示されるように、前壁部74と、後壁部72と、底壁部76とを含んで構成されている。なお、被係合部としての後壁部72の壁下端部81は、底壁部76よりも建物下側へ突出した位置に設定されている。
笠木108の建物上側面110とプランタ保持台114の底壁部76とは当接されている。また、笠木108の室内側面116とプランタ保持台114の前壁部74とは当接されている。さらに、笠木108における後壁部72の壁下端部81に対応した位置には凹部112が形成されている。この凹部112の深さは、プランタ保持台114の底壁部76から後壁部72の壁下端部81までの寸法と略同一とされていると共に、幅方向の寸法は後壁部72の板厚と略同一に設定されている。したがって、笠木108の建物上側面110にプランタ保持台114を載置すると笠木108の凹部112内にプランタ保持台114の壁下端部81が挿入される。
(第4実施形態の作用・効果)
次に、第4実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木108が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木108が設けられている。この笠木108には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台114が載置されているが、笠木108は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。これにより、見栄えを悪化させることなく容易にプランタ56を設置することができる。
また、窓用開口部46と笠木108とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台114は前壁部74の壁下側部とこれと対向する後壁部72の壁下側部とを底壁部76で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部74と後壁部72と底壁部76とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台114の底壁部76上に載置させると、前壁部74と後壁部72とでプランタ56を保持することができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部72の壁上端部78が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木108上にプランタ保持台114を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部72で覆うことができる。同様に、前壁部74の壁下端部80が笠木108よりも建物下側に位置されているため、笠木108上にプランタ保持台114を載置すると、笠木108の室内側の端部92を前壁部74で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台114は笠木108に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台114を笠木108から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台114の清掃が容易となる。
さらにまた、笠木108の建物上側面110には、凹部112が設けられていることから、笠木108上に載置されたプランタ保持台114が笠木108から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木108の建物上側面110に形成された凹部112内にプランタ保持台114の後壁部72の壁下端部81が挿入される構造とされている。したがって、プランタ保持台114と笠木108とを係合させる操作をすることなくプランタ保持台114を笠木108上に載置するだけでプランタ保持台114を笠木108へと係合させることができる。これによって、笠木108上に設けられたプランタ保持台114に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木108に対するプランタ保持台114の移動が止められるので笠木108上からプランタ保持台114が落下するのを抑制することができる。また、この凹部112は、笠木108の建物上側面110に形成されていることから、既に下壁部44に取り付けられた笠木108にも容易に施工することができる。
(第5実施形態)
次に、図8を用いて、本発明の第5実施形態に係る半地下構造の居室壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第5実施形態に係る半地下構造の居室壁構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、落下防止構造の係合部として笠木120の建物下側面122に凹部124が設けられている点に特徴がある。
すなわち、図8に示されるように、笠木120の建物上側面126には、プランタ保持台128が載置されている。このプランタ保持台128は、図8に示されるように、前壁部130と、後壁部132と、底壁部118とを含んで構成されている。具体的には、前壁部130は、耐水性を有しかつ弾性変形可能な材質で構成されると共に短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成されている。また、笠木120よりも建物下方側に位置する前壁部130の壁下端部134には、被係合部136が形成されている。この被係合部136は、壁下端部134から室外側へ延出された延出部138と、この延出部138の室外側端部から建物上方へ突出された突出部140とで前壁部130の長手方向に直交する断面形状が略L字形状に形成されている。
前壁部130に対向した室外側には、前壁部130と同様に耐水性を有しかつ弾性変形可能な材質で構成されると共に短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成された後壁部132が設けられている。また、前壁部130と後壁部132とは、建物平面視で略矩形板状に形成され板厚方向が建物上下方向に沿うように配置された底壁部118によって連結されている。なお、この底壁部118は、一方の端部が後壁部132の壁下端部134に結合されると共に、他方の端部が前壁部130の壁下側部に結合されている。上記構成により、笠木120の建物上側面126にプランタ保持台128を載置する場合は、プランタ保持台128を室内側へ傾けた状態(図中鎖線参照)で前壁部130を弾性変形させながら突出部140を笠木120の被係合部136へ挿入した後、プランタ保持台128の凹部124を笠木120に当接するように傾けることで載置される。また、後壁部132の壁上端部142は、窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に配置されている。
(第5実施形態の作用・効果)
次に、第5実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木120が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木120が設けられている。この笠木120には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台128が載置されているが、笠木120は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。これにより、見栄えを悪化させることなく容易にプランタ56を設置することができる。
また、窓用開口部46と笠木120とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台128は前壁部130の壁下側部とこれと対向する後壁部132の壁下端部134とを底壁部118で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部130と後壁部132と底壁部118とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台128の底壁部118上に載置させると、前壁部130と後壁部132とでプランタ56を保持することができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部132の壁上端部133が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木120上にプランタ保持台128を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部132で覆うことができる。同様に、前壁部130の壁下端部134が笠木120よりも建物下側に位置されているため、笠木120上にプランタ保持台128を載置すると、笠木120の室内側の端部92を前壁部130で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台128は笠木120に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台128を笠木120から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台128の清掃が容易となる。
さらにまた、笠木120の建物下側面122には、凹部124が設けられていることから、笠木120上に載置されたプランタ保持台128が笠木120から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木120の建物上側面110に形成された凹部112内にプランタ保持台128の前壁部130の突出部140が挿入される構造とされている。したがって、笠木120上に設けられたプランタ保持台128に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木120に対するプランタ保持台128の移動を抑えられるので笠木120上からプランタ保持台128が落下するのを抑制することができる。また、この凹部124は、笠木120の建物下側面122に形成されていることから、凹部124が露見しにくくなるため、プランタ保持台128が載置されていない場合にも笠木120の外観品質性を損なうことがない。
(第6実施形態)
次に、図9を用いて、本発明の第6実施形態に係る半地下構造の居室壁構造について説明する。なお、前述した第1実施形態等と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
この第6実施形態に係る半地下構造の居室壁構造は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、笠木148の建物下方側にヒータ146が設けられている点に特徴がある。
すなわち、図9に示されるように、下壁部44の上端部54に笠木148が取り付けられている。この笠木148は、建物平面視で略矩形板状に形成されており、下壁部44の室内側を構成する石膏ボード60より室内側へ突出するように取り付けられている。この突出量は、下壁部44における上端部54の幅寸法と同等程度突出されている。
笠木148の建物上面150には、笠木148に取り付けられた部材として、又落下防止構造の係合部としての笠木凸部152が取り付けられている。この笠木凸部152は、建物平面視で略矩形板状に形成されており、室外側端部154が窓台52の室内側の端部68に対して後述するプランタ保持台156の後壁部72の板厚分離間した位置に設定されている。
笠木148の建物上方側には、プランタ保持台156が載置されている。このプランタ保持台156は、前壁部158と、後壁部72と、底壁部160とを含んで構成されている。具体的には、前壁部158は、一例としてメラミン化粧板等の耐水性を有する材質で構成されると共に面直方向視で短手方向が建物上下方向に沿って立設された略矩形板状に形成されている。この前壁部158に対向した室外側に、後壁部72が設けられている。また、前壁部158と後壁部72とは、建物平面視で略矩形板状に形成され板厚方向が建物上下方向に沿うように配置された底壁部160によって連結されている。なお、後壁部72の壁上端部78は、窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置すると共に、前壁部158の壁下端部159は、笠木148よりも建物下方側に位置するように設定されている。また、前壁部158の長手方向寸法及び後壁部72の長手方向寸法は、窓用開口部46に対して突出する程度の寸法に設定されている(図3(B)参照)。
底壁部160の建物下側面162には、落下防止構造の被係合部としての笠木引っ掛け部164が取り付けられている。笠木引っ掛け部164は、プランタ保持台156が笠木148上に載置されかつ後壁部72が笠木凸部152の室外側端部154と当接した状態で笠木凸部152の室内側端部166と当接するように底壁部160の建物下側面162に取り付けられている。なお、笠木引っ掛け部164ひいてはプランタ保持台156を建物上方側へ持ち上げることで、笠木引っ掛け部164と笠木凸部152の室内側端部166との当接を解除することができる。つまり、プランタ保持台156を笠木148から取り外すことが可能となる。
プランタ保持台156の内部には、植物Pが植えられた複数のプランタ168が前壁部158の長手方向に沿って収められている。プランタ168はプランタ保持台156内の底壁部160に載置される。プランタ保持台156の前壁部158における底壁部160から前壁部158の建物上端部170までの寸法はプランタ168の高さと略同一とされていることから、室内側から窓用開口部46の窓ガラス48を通して屋外を見たときに前壁部158がプランタ168を隠すことで植物Pだけが視認される構成となる。
下壁部44の石膏ボード60より室内側へ突出された笠木148の建物下方側には、ヒータ146が設けられている。このヒータ146は、石膏ボード60とプランタ保持台156の前壁部158との間に設けられている。すなわち、笠木148の幅を大きくしたことで、笠木148の建物下方側にヒータ146等を配置できる空間Sが形成される。同時に、笠木148に合わせてプランタ保持台156を大型化することができる。
(第6実施形態の作用・効果)
次に、第6実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、上壁部42の窓用開口部46に対して室内側かつ一段下がった位置には、下壁部44の上端部54が設けられている。また、この下壁部44の上端部54には、笠木148が設けられている。つまり、窓用開口部46に対して低い位置に笠木148が設けられている。この笠木148には、プランタ56を内部に保持するプランタ保持台156が載置されているが、笠木148は窓用開口部46に対して一段下がっていることから、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制することができる。
また、窓用開口部46と笠木148とは、建物上下方向でプランタ56の高さ方向の寸法と同程度離間されていることから、プランタ56が設けられた場合、プランタ56に植えられた植物Pが窓用開口部46の窓台52から建物上方側に配置される。つまり、プランタ56によって窓用開口部46が遮られるのを抑制すると共に室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際に緑の景観を楽しむことができる。
さらに、窓ガラス48の屋外側に植栽88が設けられている場合には、室内から窓ガラス48を通して室外を眺めた際にプランタ56の植物Pと植栽88とが視覚的に連続する構成となる(図3(B)参照)。したがって、半地下居室30に居ながら屋外とのつながりを感じることができるので、開放感を得ることができる。
さらにまた、プランタ保持台156は前壁部158の壁下側部とこれと対向する後壁部72の壁下側部とを底壁部160で連結させた構成とされていることから、長手方向に直交する断面が前壁部158と後壁部72と底壁部160とで略U字状になるように形成されている。すなわち、プランタ56をプランタ保持台156の底壁部160上に載置させると、前壁部158と後壁部72とでプランタ56を保持することができるので、プランタ56自体に特別な構成を設ける必要がない。つまり、一般的なプランタ56を使用する場合であってもプランタ56が室内側及び室外側へ倒れるのを抑制することができる。
また、後壁部72の壁上端部78が窓用開口部46の窓台52よりも建物上方側に位置されているため、笠木148上にプランタ保持台156を載置すると、窓用開口部46の窓台52における室内側の端部68を後壁部72で覆うことができる。同様に、前壁部158の壁下端部159が笠木148よりも建物下側に位置されているため、笠木148上にプランタ保持台156を載置すると、笠木148の室内側の端部92を前壁部158で覆うことができる。したがって、すっきりとした見た目になって外観品質性を向上させることができる。
さらに、プランタ保持台156は笠木148に対して着脱可能な構成とされていることから、プランタ保持台156を笠木148から取り外して清掃を行うことができる。つまり、プランタ保持台156の清掃が容易となる。
さらにまた、プランタ保持台156には、笠木引っ掛け部84が設けられていることから、笠木148上に載置されたプランタ保持台156が笠木148から室内側へ落下するのを抑制することができる。具体的には、笠木148に設けられた笠木凸部64にプランタ保持台156に設けられた笠木引っ掛け部84が係合する構成とされている。したがって、プランタ保持台156と笠木148とを係合させる操作をすることなくプランタ保持台156を笠木148上に載置するだけでプランタ保持台156を笠木148へと係合させることができる。これによって、笠木148上に設けられたプランタ保持台156に略水平方向に外力が加わった場合にも、笠木引っ掛け部84が笠木凸部64に係合していることで笠木148に対するプランタ保持台156の移動が止められるので笠木148上からプランタ保持台156が落下するのを抑制することができる。
また、笠木148における下壁部44の石膏ボード60からの突出量が大きくなったことで、笠木148に合わせてプランタ保持台156を大型化することができるため、よりサイズの大きいプランタ168をプランタ保持台156内に載置することが可能となる。
さらに、笠木148の建物下方側には、ヒータ146が設けられていることから、このヒータ146を作動させた場合の熱によって低温の外気の影響で窓用開口部46から発生する下降冷気(コールドドラフト)を抑制することができる。また、ヒータ146からの熱によって冬場でもプランタ保持台156に載置されたプランタ168の植物Pを育ち易くすることができる。
なお、上述の第1〜第6実施例によれば、落下防止構造は、笠木58、148に笠木凸部64、152を設ける構成や、笠木108、120に凹部112、124を設ける構成としたが、これに限らず、図示はしないが笠木58、108、120、148上に設けられた別部材に係合部を形成し、この係合部にプランタ保持台70、96、102、114、128、156に設けられた被係合部を係合する構成としてもよい。これにより、笠木58、108、120、148自体に係合部を設ける加工が不要となると共に、プランタ保持台70、96、102、114、128、156が不要となった場合は、この別部材も撤去することで係合部が露見することによる外観品質性の低下を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。