JP6465193B2 - 炭化珪素単結晶基板および炭化珪素エピタキシャル基板 - Google Patents

炭化珪素単結晶基板および炭化珪素エピタキシャル基板 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素単結晶基板、炭化珪素エピタキシャル基板およびこれらの製造方法に関し、特定的には、主面の最大径が100mm以上の炭化珪素単結晶基板、炭化珪素エピタキシャル基板およびこれらの製造方法に関するものである。
近年、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの半導体装置の高耐圧化、低損失化、高温環境下での使用などを可能とするため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素の採用が進められつつある。炭化珪素は、従来から半導体装置を構成する材料として広く使用されている珪素に比べてバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体である。そのため、半導体装置を構成する材料として炭化珪素を採用することにより、半導体装置の高耐圧化、オン抵抗の低減などを達成することができる。また、炭化珪素を材料として採用した半導体装置は、珪素を材料として採用した半導体装置に比べて、高温環境下で使用された場合の特性の低下が小さいという利点も有している。
半導体装置の製造に用いられる炭化珪素基板は、たとえば昇華法により形成された炭化珪素インゴットをスライスすることにより形成される。特開2009−105127号公報(特許文献1)には、炭化珪素ウェハの製造方法が記載されている。当該炭化珪素ウェハの製造方法によれば、SiCのインゴットからスライス切断されたワークの表面を研削および研磨することで、ワークの表面を平滑化して鏡面にする。ワークの表面を平滑化した後、ワークの裏面を研削する。
特開2009−105127号公報
しかしながら、特開2009−105127号公報に記載の方法で製造された炭化珪素基板においては、デバイスプロセスを行う際に炭化珪素基板が真空吸着チャックにより安定的に保持されない場合があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、真空吸着不良を低減可能な、炭化珪素単結晶基板、炭化珪素エピタキシャル基板およびこれらの製造方法を提供することである。
本発明に係る炭化珪素単結晶基板は、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面とを備える。第1の主面の最大径は100mm以上である。第1の主面は、外周から3mm以内の領域を除いた第1の中央領域を含む。第1の中央領域を一辺が250μmの第1の正方形領域に分割した場合において、いずれの第1の正方形領域においても、第1の正方形領域の算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ第1の正方形領域における酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。
本発明に係る炭化珪素単結晶基板の製造方法は以下の工程を備えている。炭化珪素単結晶をスライスすることにより、第1の主面と、第1の主面と反対側の第2の主面とを含む炭化珪素基板が準備される。炭化珪素基板の第1の主面側に形成された加工変質層を含む層が除去される。加工変質層を除去した後、第1の主面は、外周から3mm以内の領域を除いた第1の中央領域を含む。第1の中央領域の酸素濃度が測定される。第1の主面の最大径は100mm以上である。加工変質層を含む層を除去する工程において、加工変質層を含む層が1.5μm以上除去される。第1の中央領域を一辺が250μmの第1の正方形領域に分割した場合において、いずれの第1の正方形領域においても酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。
本発明によれば、真空吸着不良を低減可能な、炭化珪素単結晶基板、炭化珪素エピタキシャル基板およびこれらの製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1の構造を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの構造を概略的に示す平面模式図である。 本発明の実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1の表面1aの構造を概略的に示す平面模式図である。 本発明の実施の形態2に係る炭化珪素エピタキシャル基板3の構造を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法を概略的に示すフロー図である。 本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法の第1の工程を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法の第2の工程を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法の第3の工程を概略的に示す断面模式図である。 本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法の第3の工程を概略的に示す平面模式図である。 本発明の実施の形態4に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法を概略的に示す断面模式図である。 TTV(Total Thickness Variation)の定義を説明するための断面模式図である。 炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素濃度と、TTVの変化量との関係を示す図である。 炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素濃度と、エピタキシャル層形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)との関係を示す図である。 エピタキシャル層形成前の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)と、TTVの変化量との関係を示す図である。 エピタキシャル層形成前の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)と、エピタキシャル層形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)との関係を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。また、本明細書中においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
発明者らは、基板の真空吸着不良が発生する原因について鋭意検討を行なった結果、以下の知見を得て本発明を見出した。
基板の真空吸着不良は、基板の形状が変形することにより起こり得る。発明者らは、基板の表面にエピタキシャル層を形成した後に、基板の裏面が不均一に荒れている点に注目した。基板の裏面が不均一に荒れる原因の一つは、インゴットをスライスする際または基板を研削する際などに基板の裏面に形成される加工変質層(ダメージ層)が部分的に残っており、エピタキシャル層を形成している間に、当該加工変質層が熱昇華するためであると考えられる。基板の裏面が不均一に荒れることで、基板に応力が発生して基板が変形する。基板が変形した状態で基板の表面にエピタキシャル層を形成すると、基板の裏面の外周側が昇華したり、反対に基板の裏面の外周側にエピタキシャル層が形成されたりして、基板がさらに変形する。そのため、基板の真空吸着不良が発生すると考えられる。なお、基板の主面の最大径が大きく(たとえば100mm以上)になると、反り量も大きくなるため、基板の真空吸着不良が発生しやすくなると考えられる。
そこで、発明者らは、加工変質層が形成された裏面に対して化学的機械研磨を行い、加工変質層を含む層を1.5μm以上除去することにより、裏面に形成された加工変質層をほぼ完全に取り除き、エピタキシャル層を成長する際に基板の裏面が荒れることを抑制可能であると考えた。また発明者らは、加工変質層は酸素を多く含む点に注目し、基板の裏面の酸素濃度を測定することにより、基板の裏面にどの程度加工変質層が残っているかを評価可能であると考えた。
(1)実施の形態に係る炭化珪素単結晶基板1は、第1の主面1bと、第1の主面1bと反対側の第2の主面1aとを備える。第1の主面1bの最大径は100mm以上である。第1の主面1bは、外周から3mm以内の領域ORbを除いた第1の中央領域IRbを含む。第1の中央領域IRbを一辺が250μmの第1の正方形領域4bに分割した場合において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ第1の正方形領域4bにおける酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。
上記(1)に係る炭化珪素単結晶基板1によれば、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ第1の正方形領域4bにおける酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。これにより、エピタキシャル層を成長する際に炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bが荒れることを抑制可能である。結果として、炭化珪素単結晶基板1の真空吸着不良を低減することができる。
(2)上記(1)に係る炭化珪素単結晶基板1において好ましくは、第2の主面1aは、外周から3mm以内の領域ORaを除いた第2の中央領域IRaを含む。第2の中央領域IRaを一辺が250μmの第2の正方形領域4aに分割した場合において、いずれの第2の正方形領域4aにおいても第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bおよび第2の主面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
(3)上記(1)または(2)に係る炭化珪素単結晶基板1において好ましくは、第1の主面1bには機械研磨痕が形成されていない。これにより、炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bの粗さをより低減することができる。
(4)実施の形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板3は、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の炭化珪素単結晶基板1と、炭化珪素エピタキシャル層2とを備えている。炭化珪素エピタキシャル層2は、炭化珪素単結晶基板1の第2の主面1a上に設けられている。いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板3の真空吸着不良を低減することができる。なお、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにパーティクル等の異常成長部分が存在する場合、「炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにおけるいずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である」とは、当該異常成長部分が存在する第1の正方形領域4bを除くいずれの第1の正方形領域4bにおける算術平均粗さ(Sa)が1.5nm未満であることを意味する。異常成長部分とは、たとえば、裏面1bと平行な方向に沿った方向の幅が0.1μm以上であり、裏面1bに対して垂直な方向に沿った方向の高さが1μm以上である部分のことである。
(5)実施の形態に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法は以下の工程を備えている。炭化珪素単結晶をスライスすることにより、第1の主面1bと、第1の主面1bと反対側の第2の主面1aとを含む炭化珪素基板5が準備される。炭化珪素基板5の第1の主面1b側に形成された加工変質層6b1を含む層6bが除去される。加工変質層6b1を除去した後、第1の主面1bは、外周から3mm以内の領域を除いた第1の中央領域IRbを含む。第1の中央領域IRbの酸素濃度が測定される。第1の主面1bの最大径は100mm以上である。加工変質層6b1を含む層6bを除去する工程において、加工変質層6b1を含む層6bが1.5μm以上除去される。第1の中央領域IRbを一辺が250μmの第1の正方形領域4bに分割した場合において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。これにより、エピタキシャル層を成長する際に炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bが荒れることを抑制可能である。結果として、炭化珪素単結晶基板1の真空吸着不良を低減することができる。
(6)上記(5)に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法において好ましくは、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bおよび第2の主面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
(7)上記(5)または(6)に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法において好ましくは、加工変質層6b1を含む層6bを除去する工程は、第1の主面1bに対して化学的機械研磨を行う工程を含む。これにより、炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bの算術平均粗さ(Sa)を効果的に低減することができる。
(8)上記(7)に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法において好ましくは、第1の主面1bに対して化学的機械研磨を行う工程は、第1の研磨レートで第1の化学的機械研磨を行う工程と、第1の化学的機械研磨を行う工程の後、第1の研磨レートよりも遅い第2の研磨レートで第2の化学的機械研磨を行う工程とを有する。研磨レートが速い場合は、研磨レートが遅い場合と比較して、短時間で炭化珪素単結晶基板1を研磨できるが、研磨後の算術平均粗さ(Sa)を十分に低減することは困難である。そのため、まず、比較的速い研磨レートである第1の研磨レートで加工変質層の大部分を短時間で除去し、その後第1の研磨レートよりも遅い第2の研磨レートで炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bを研磨することにより、全体の研磨時間を短縮しつつ、最終的な第1の主面1bの算術平均粗さ(Sa)を低減することができる。
(9)上記(5)〜(8)のいずれかに係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法において好ましくは、第2の主面1aは、外周から3mm以内の領域を除いた第2の中央領域IRaを含む。第2の中央領域IRaを一辺が250μmの第2の正方形領域4aに分割した場合において、いずれの第2の正方形領域4aにおいても第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bおよび第2の主面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
(10)上記(5)〜(9)のいずれかに係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法において好ましくは、第1の主面1bには機械研磨痕が形成されていない。これにより、炭化珪素単結晶基板1の第1の主面1bの粗さをより低減することができる。
(11)実施の形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法は、上記(5)〜(10)のいずれかに係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法により炭化珪素単結晶基板1が準備される。炭化珪素単結晶基板1の第2の主面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成される。炭化珪素エピタキシャル層2を形成する工程後において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板3の真空吸着不良を低減することができる。なお、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにパーティクル等の異常成長部分が存在する場合、「炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにおけるいずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である」とは、当該異常成長部分が存在する第1の正方形領域4bを除くいずれの第1の正方形領域4bにおける算術平均粗さ(Sa)が1.5nm未満であることを意味する。
[本願発明の実施形態の詳細]
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1に係る炭化珪素炭化珪素基板の構成について、図1〜図3を用いて説明する。
図1および図2を参照して、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1は、第1の主面1b(裏面1b)と、第1の主面1bと反対側の第2の主面1a(表面1a)とを有する。表面1aは、当該炭化珪素単結晶基板1を用いた半導体製造工程においてエピタキシャル層が形成される予定の面である。裏面1bは、たとえば縦型半導体装置の場合において裏面電極が形成される予定の面である。炭化珪素単結晶基板1は、たとえばポリタイプ4Hの六方晶炭化珪素を含む材料からなる。
炭化珪素単結晶基板1の表面1aは、{0001}面であってもよいし、{0001}面から10°以下程度オフした面であてもよい。具体的には、炭化珪素単結晶基板1の表面1aは、(0001)面または(000−1)面であってもよいし、(0001)面から10°以下程度オフした面または(000−1)面から10°以下程度オフした面であってもよい。
炭化珪素単結晶基板1の裏面1bおよび表面1aの各々の最大径Dは100mm以上であり、好ましくは150mm以上である。裏面1bは、外周1b1から裏面1bの中心Obに向かって3mm以内の第1の外周領域ORbと、第1の外周領域ORbに囲まれた第1の中央領域IRbとにより構成されている。言い換えれば、裏面1bは、外周1b1から3mm以内の第1の外周領域ORbと、外周1b1から3mm以内の第1の外周領域ORbを除いた第1の中央領域IRbとを含む。裏面1bの中心Obとは、裏面1bが円の場合は、当該円の中心である。裏面1bが円でない場合は、炭化珪素単結晶基板1の重心Gを通り、かつ裏面1bの法線と平行な直線と、裏面1bとの交点を、裏面1bの中心Obと定義する。
図2を参照して、裏面1bの第1の中央領域IRbを、一辺が250μmの仮想の第1の正方形領域4bに分割する場合を想定する。第1の中央領域IRbは、全ての領域において良好な算術平均粗さを有し、かつ低い酸素濃度を示す。具体的には、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ第1の正方形領域4bにおける酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。好ましくは、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.15nm未満であり、より好ましくは0.1nm未満である。好ましくは、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bにおける酸素濃度は5原子%以上15原子%未満であり、より好ましくは、5原子%以上10原子%未満である。算術平均粗さ(Sa)は、二次元の算術平均粗さ(Ra)を三次元に拡張したパラメータであり、以下の数式で定義される。
Figure 0006465193
算術平均粗さ(Sa)は、たとえば白色干渉顕微鏡(ニコン社製BW−D507)により測定可能である。白色干渉顕微鏡による、算術平均粗さ(Sa)の測定領域はたとえば一辺が250μmの正方形の領域である。また酸素濃度は、ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)により測定可能である。
図1および図3を参照して、炭化珪素単結晶基板1の表面1aは、外周1a1から表面1aの中心Oaに向かって3mm以内の第2の外周領域ORaと、第2の外周領域ORaに囲まれた第2の中央領域IRaとにより構成されている。言い換えれば、表面1aは、外周1a1から3mm以内の第2の外周領域ORaと、外周1a1から3mm以内の第2の外周領域ORaを除いた第2の中央領域IRaとを含む。表面1aの中心Oaとは、表面1aが円の場合は、当該円の中心である。表面1aが円でない場合は、炭化珪素単結晶基板1の重心Gを通り、かつ表面1aの法線と平行な直線と、表面1aとの交点を、表面1aの中心Oaと定義する。好ましくは、裏面1bには機械研磨痕が形成されていない。
図3を参照して、表面1aの第2の中央領域IRaを、一辺が250μmの仮想の第2の正方形領域4aに分割する場合を想定する。好ましくは、第2の中央領域IRaは、全ての領域において良好な算術平均粗さを有し、かつ低い酸素濃度を示す。具体的には、いずれの第2の正方形領域4aにおいても、第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であることが好ましい。また、第2の正方形領域4aにおける酸素濃度は5原子%以上20原子%未満であることが好ましい。好ましくは、いずれの第2の正方形領域4aにおいても、第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.15nm未満であり、より好ましくは0.1nm未満である。好ましくは、いずれの第2の正方形領域4aにおいても、第2の正方形領域4aにおける酸素濃度は5原子%以上15原子%未満であり、より好ましくは、5原子%以上10原子%未満である。
次に、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1の作用効果について説明する。
実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1によれば、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ第1の正方形領域4bにおける酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。これにより、エピタキシャル層を成長する際に炭化珪素単結晶基板1の裏面1bが荒れることを抑制可能である。結果として、炭化珪素単結晶基板1の真空吸着不良を低減することができる。
また実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1によれば、表面1aは、外周から3mm以内の領域ORaを除いた第2の中央領域IRaを含む。第2の中央領域IRaを一辺が250μmの第2の正方形領域4aに分割した場合において、いずれの第2の正方形領域4aにおいても第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の裏面1bおよび表面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
さらに実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1によれば、裏面1bには機械研磨痕が形成されていない。これにより、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの粗さをより低減することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係る炭化珪素エピタキシャル基板の構成について説明する。
図4を参照して、実施の形態2に係る炭化珪素エピタキシャル基板3は、実施の形態1で説明した炭化珪素単結晶基板1と、炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に設けられた炭化珪素エピタキシャル層2とを主に有する。炭化珪素エピタキシャル層2は、たとえば窒素などの不純物を含み、n型を有する。炭化珪素エピタキシャル層2の不純物濃度は、炭化珪素単結晶基板1の不純物濃度よりも低くてもよい。炭化珪素エピタキシャル層2の厚みはたとえば10μmである。
炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成されると、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)が大きくなる。再び図2を参照して、炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成された状態において、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにおけるいずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。好ましくは、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.0nm未満であり、より好ましくは0.5nm未満である。なお、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにパーティクル等の異常成長部分が存在する場合、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は、当該異常成長部分を含む第1の正方形領域4bを除いて測定される。
実施の形態2に係る炭化珪素エピタキシャル基板3によれば、実施の形態1に係る炭化珪素単結晶基板1と、炭化珪素エピタキシャル層2とを備えている。炭化珪素エピタキシャル層2は、炭化珪素単結晶基板1の第2の主面1a上に設けられている。いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板3の真空吸着不良を低減することができる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法について説明する。
まず、炭化珪素単結晶からなるインゴットがたとえば昇華再結晶法により製造される。具体的には、たとえばグラファイトからなる坩堝(図示せず)内に炭化珪素単結晶からなる種結晶と、炭化珪素多結晶からなる原料粉末とが挿入される。次に、原料粉末が配置された坩堝を加熱することにより原料粉末を昇華させて昇華ガスを発生させ、当該昇華ガスを種結晶上に再結晶させる。炭化珪素を昇華させている間、たとえば窒素など不純物が坩堝内に導入されつつ再結晶が進行する。種結晶上に所望の大きさの炭化珪素単結晶が成長した時点で坩堝の加熱を停止する。坩堝から炭化珪素単結晶が取り出される。
次に、インゴット成形工程(S10:図5)が実施される。図6を参照して、坩堝から取り出された炭化珪素単結晶が、たとえば円柱状の形状を有するインゴット10に加工される。六方晶炭化珪素は<0001>方向に成長させることにより、欠陥の発生を抑制しつつ結晶成長を進行させることが可能である。そのため、長手方向xが<0001>方向であるインゴット10が作製されることが好ましい。
次に、炭化珪素基板形成工程(S20:図5)が実施される。具体的には、上記工程(S10)において得られたインゴット10を切断することにより、複数枚の炭化珪素基板が作製される。具体的には、図7を参照して、まず作製された柱状(円柱状)のインゴット10が、その側面の一部が支持台20により支持されるように配置される。次に、ワイヤー9が、インゴット10の直径方向に沿った方向(図7の左右方向)に走行しつつ、インゴット10が走行方向に垂直な方向である切断方向αに沿ってワイヤー9に近づき、ワイヤー9とインゴット10とが接触する。インゴット10が切断方向αに沿って進行し続けることによりインゴット10が切断される。以上のように、炭化珪素単結晶インゴット10をスライスすることにより、裏面5b(第1の主面5b)と、裏面5bと反対側の表面5a(第2の主面1a)とを含む炭化珪素基板5(図8)が準備される。炭化珪素基板5の表面5aおよび裏面5bの各々の最大径は100mm以上である。
次に、粗研磨工程(S30:図5)が実施される。具体的には、炭化珪素基板5の裏面5bおよび表面5aの各々に対して、研削加工、研磨加工などが実施され、上記工程(S20)において形成された切断面(すなわち、表面5aおよび裏面5b)の粗さが低減される。研削加工ではツールにダイヤモンド砥石を用い、炭化珪素基板5と砥石を対向して回転させ、一定速度で切り込むことにより、基板表面の一部が除去される。これにより、表面5aおよび裏面5bの凹凸を除去して平坦化し、かつ炭化珪素基板5の厚みが調整される。研磨加工において、砥粒として、ダイヤモンド等を用いることが。定盤として、鉄、銅、スズ、スズ合金などの金属定盤や、金属と樹脂の複合定盤、あるいは研磨布を用いることができる。硬い金属定盤を用いることで、レートを向上させることができる。軟らかい定盤を用いることで、表面粗さを低減することができる。
図9を参照して、上記工程(S20)において炭化珪素単結晶インゴット10をスライスした後、または、上記工程(S30)において炭化珪素基板5の表面5aおよび裏面5bの各々に対して研削工程および研磨工程が行われた後において、炭化珪素基板5の表面5aおよび裏面5bの各々において、加工変質層6a1、6a2が形成される。
次に、化学的機械研磨工程(S40:図5)が実施される。具体的には、炭化珪素基板5の裏面1bに対して化学的機械研磨(CMP)を行うことにより、加工変質層6b1を含む層6bが除去される。より具体的には、炭化珪素基板5の裏面5bを酸化剤で酸化させ、砥粒を用いて機械的に裏面5bを研磨する。CMPの砥粒は、表面粗さや加工変質層を低減させるために炭化珪素よりも柔らかい材料であることが好ましい。CMPの砥粒として、たとえばコロイダルシリカまたはフュームドシリカなどが用いられる。好ましくは、CMPの研磨液に、酸化剤が添加される。酸化剤として、たとえば過酸化水素水などが用いられる。同様に、炭化珪素基板5の表面5aに対してもCMPが実施される。これにより、炭化珪素基板5の裏面1b側に形成された加工変質層6b1を含む層6bおよび表面1a側に形成された加工変質層6a1を含む層6aの各々が除去される。
なお、化学的機械研磨による基板の研磨量は通常1μm程度であるが、1μm程度の研磨量では、炭化珪素基板5の裏面5b側に形成された加工変質層6b1を完全に除去することは困難である。そこで、本実施の形態においては、炭化珪素基板5の裏面1b側において、加工変質層6b1を含む層6bが1.5μm以上除去される。好ましくは、加工変質層6b1を含む層6bを除去する工程において、加工変質層6b1を含む層6bが、2μm以上除去され、より好ましくは3μm以上除去される。同様に、炭化珪素基板5の表面5a側に形成された加工変質層6a1を含む層6aが1.5μm以上除去される。好ましくは、炭化珪素基板5の表面5a側に形成された加工変質層6a1を含む層6aの除去量は、炭化珪素基板5の裏面5b側に形成された加工変質層6b1を含む層6bの除去量とほぼ同じである。これにより、炭化珪素基板5の表面5aおよび裏面5bにおける応力の違いを低減することができるので、炭化珪素基板5の反りを低減することができる。
好ましくは、炭化珪素基板5の裏面5bに対して化学的機械研磨を行う工程は、第1の研磨レートで第1の化学的機械研磨を行う工程と、第1の化学的機械研磨を行う工程の後、第1の研磨レートよりも遅い第2の研磨レートで第2の化学的機械研磨を行う工程とを有する。たとえば最初に比較的大きな砥粒を用いて炭化珪素基板5の裏面5bに対して第1の化学的機械研磨工程が実施されることにより、比較的速い研磨レートで加工変質層6b1の大部分が除去される。次に、第1の化学的機械研磨工程で用いられた砥粒よりも小さな砥粒を用いて炭化珪素基板5の裏面5bに対して第2の化学的機械研磨工程が実施される。なお、加工変質層6a1、6b1は、化学的機械研磨以外の方法により除去されてもよい。加工変質層6a1、6b1は、たとえばドライエッチングにより除去されてもよい。
再び図2を参照して、加工変質層6b1が除去された後の炭化珪素基板5の裏面1bは、外周から3mm以内の第1の外周領域ORbを除いた第1の中央領域IRbを含む。好ましくは、第1の中央領域IRbを一辺が250μmの第1の正方形領域4bに分割した場合において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。好ましくは、加工変質層6b1が除去された後、炭化珪素基板5の裏面1bには機械研磨痕が形成されていない。
再び図3を参照して、加工変質層6a1が除去された後の炭化珪素基板5の表面1aは、外周から3mm以内の第2の外周領域ORaを除いた第2の中央領域IRaを含む。好ましくは、第2の中央領域IRaを一辺が250μmの第2の正方形領域4aに分割した場合において、いずれの第2の正方形領域4aにおいても第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。好ましくは、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)と、第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)との差は、0.15nm未満であり、より好ましくは0.1nm未満である。
次に、酸素濃度測定工程(S50:図5)が実施される。具体的には、炭化珪素基板5の裏面5bの5つの測定箇所における酸素濃度がESCAにより測定される。酸素濃度の測定箇所は、たとえば炭化珪素基板5の裏面5bの中心付近と、第1の中央領域IRbの中で、中心から半径の半分の距離までの領域を除いた円環状領域の任意の4箇所である。任意の4箇所は、裏面5bの法線方向からみて、たとえば0°付近の位置、90°付近の位置、180°付近の位置および270°付近の位置であることが好ましい。
上述のように、加工変質層6b1は、炭化珪素基板5の中で加工変質層6b1以外の領域と比較して酸素を多く含む。それゆえ、炭化珪素基板5の裏面5bの酸素濃度を測定することにより、炭化珪素基板5の裏面5bに残存している加工変質層6b1の量を見積もることができる。酸素濃度測定の結果、加工変質層6b1が基準値よりも多く残存していることが判明した場合において、炭化珪素基板5の裏面5bに対して追加のCMPが実施されてもよい。加工変質層6b1を除去する工程後の第1の中央領域IRbを一辺が250μmの第1の正方形領域4bに分割した場合において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。なお、加工変質層6b1が完全に除去された場合においても、炭化珪素基板5の裏面5bには自然酸化膜が形成されるので、裏面における酸素濃度は5原子%未満にはならないと考えられる。
次に、炭化珪素基板5をフッ酸で洗浄する工程が実施される。具体的には、たとえば10%のフッ酸溶液に炭化珪素基板5を浸漬させることにより、炭化珪素基板5の表面5aおよび裏面5bの各々に形成された二酸化珪素膜が除去される。以上により、実施の形態1に記載の炭化珪素単結晶基板1が完成する。
次に、実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法の作用効果について説明する。
実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、加工変質層6b1を含む層6bを除去する工程において、加工変質層6b1を含む層6bが1.5μm以上除去される。第1の中央領域IRbを一辺が250μmの第1の正方形領域4bに分割した場合において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても酸素濃度は5原子%以上20原子%未満である。これにより、エピタキシャル層を成長する際に炭化珪素単結晶基板1の裏面1bが荒れることを抑制可能である。結果として、炭化珪素単結晶基板1の真空吸着不良を低減することができる。
また実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の裏面1bおよび表面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
さらに実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、加工変質層6b1を含む層6bを除去する工程は、裏面1bに対して化学的機械研磨を行う工程を含む。これにより、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)を効果的に低減することができる。
さらに実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、第1の主面1bに対して化学的機械研磨を行う工程は、第1の研磨レートで第1の化学的機械研磨を行う工程と、第1の化学的機械研磨を行う工程の後、第1の研磨レートよりも遅い第2の研磨レートで第2の化学的機械研磨を行う工程とを有する。研磨レートが速い場合は、研磨レートが遅い場合と比較して、短時間で炭化珪素単結晶基板1を研磨できるが、研磨後の算術平均粗さ(Sa)を十分に低減することは困難である。そのため、まず、比較的速い研磨レートである第1の研磨レートで加工変質層の大部分を短時間で除去し、その後第1の研磨レートよりも遅い第2の研磨レートで炭化珪素単結晶基板1の裏面1bを研磨することにより、全体の研磨時間を短縮しつつ、最終的な裏面1bの算術平均粗さ(Sa)を低減することができる。
さらに実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、表面1aは、外周から3mm以内の領域を除いた第2の中央領域IRaを含む。第2の中央領域IRaを一辺が250μmの第2の正方形領域4aに分割した場合において、いずれの第2の正方形領域4aにおいても第2の正方形領域4aの算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満である。炭化珪素単結晶基板1の裏面1bおよび表面1aの双方の算術平均粗さ(Sa)が低減されることにより、炭化珪素単結晶基板1の反りの悪化およびTTVの悪化を抑制することができる。
さらに実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法によれば、裏面1bには機械研磨痕が形成されていない。これにより、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの粗さをより低減することができる。
(実施の形態4)
次に、炭化珪素エピタキシャル基板3の製造方法について説明する。
まず、実施の形態3で説明した方法により、炭化珪素単結晶基板1が準備される。次に、図10を参照して、炭化珪素単結晶基板1がサセプタ30に形成された凹部内に配置される。炭化珪素単結晶基板1の裏面1bがサセプタ30の凹部の底部に接するように配置され、炭化珪素単結晶基板1の表面1aがサセプタ30の側部から露出するように炭化珪素単結晶基板1が配置される。炭化珪素単結晶基板1の側面は、サセプタ30に形成された凹部の側部に対向するように炭化珪素単結晶基板1がサセプタ30に配置される。
次に、炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成される。たとえば、水素(H2)を含むキャリアガスと、モノシラン(SiH4)、プロパン(C38)および窒素(N2)などを含む原料ガスとが炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に対して導入される。炭化珪素エピタキシャル層2は、たとえば、成長温度が1500℃以上1700℃以下、圧力が6×103Pa以上14×103Pa以下の条件下で形成される。炭化珪素エピタキシャル層2におけるドーパント濃度は、たとえば5.0×1015cm-3程度である。炭化珪素エピタキシャル層2の厚みは、たとえば10μm程度である。
炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成されることにより、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bが、炭化珪素エピタキシャル層2が形成される前と比較して粗くなる。炭化珪素エピタキシャル層2を形成する工程後において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。なお、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bにパーティクル等の異常成長部分が存在する場合、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は、当該異常成長部分を含む第1の正方形領域4bを除いて測定される。以上により、炭化珪素エピタキシャル層2が製造される。
実施の形態4に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法によれば、実施の形態3に係る炭化珪素単結晶基板1の製造方法により炭化珪素単結晶基板1が準備される。炭化珪素単結晶基板1の表面1a上に炭化珪素エピタキシャル層2が形成される。炭化珪素エピタキシャル層2を形成する工程後において、いずれの第1の正方形領域4bにおいても第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である。これにより、炭化珪素エピタキシャル基板3の真空吸着不良を低減することができる。
1.サンプル準備
まず、サンプル1〜サンプル6に係る炭化珪素単結晶基板1を作製した。サンプル1〜5は実施例であり、サンプル6は比較例である。サンプル1〜サンプル6に係る炭化珪素単結晶基板1は、主に以下の点を除き、実施の形態3で説明した方法により作製した。炭化珪素インゴットをスライスすることにより、6枚の炭化珪素基板5を準備した。各炭化珪素基板5の裏面5bに対してCMPを実施した。各炭化珪素基板5の裏面5bの研磨量は、それぞれ3.2μm(サンプル1)、3μm(サンプル2)、2.6μm(サンプル3)、1.9μm(サンプル4)、1.6μm(サンプル5)および0.9μm(サンプル6)とした。サンプル1〜サンプル5となる炭化珪素基板5に対しては、CMP後にフッ酸で炭化珪素基板5を洗浄した。サンプル6となる炭化珪素基板5に対しては、CMP後にフッ酸による洗浄を行わなかった。以上により、サンプル1〜サンプル6に係る炭化珪素単結晶基板1を準備した。次に、サンプル1〜サンプル6に係る炭化珪素単結晶基板1の表面1aに炭化珪素エピタキシャル層2を形成した。
2.測定
まず、サンプル1〜6に係る炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)および酸素濃度を測定した。また炭化珪素単結晶基板1のTTVを測定した。図11を参照して、TTVとは、炭化珪素単結晶基板1の一方の主面(たとえば裏面1b)を基準となる台40の平坦な基準面40aに押し付けた場合において、基準面からの他方の主面(たとえば表面1a)の最大高さまでの距離から最小高さまでの距離を差し引いた値のことである。次に、炭化珪素単結晶基板1の表面1aに炭化珪素エピタキシャル層2を形成した後、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さと、炭化珪素エピタキシャル基板3のTTVを測定した。炭化珪素エピタキシャル層2形成後の炭化珪素エピタキシャル基板3のTTVから炭化珪素単結晶基板1のTTVを差し引いた値をTTVの変化量とした。裏面1bの算術平均粗さは、白色干渉顕微鏡(ニコン社製BW−D507)を用いて測定した。TTVは、Tpopel社製のFlatMaster(登録商標)を用いて測定した。
算術平均粗さ(Sa)および酸素濃度の測定箇所は、炭化珪素基板5の裏面5bの中心付近と、裏面5bの外周から3mm以内の領域を除いた第1の中央領域IRbの中で、中心から半径の半分の距離までの領域を除いた円環状領域の4箇所との合計5箇所で測定した。円環状領域の4箇所は、裏面5bの法線方向からみて、たとえば0°付近の位置、90°付近の位置、180°付近の位置および270°付近の位置とした。当該5箇所の算術平均粗さ(Sa)および酸素濃度の平均値を計算した。算術平均粗さ(Sa)の測定領域は、一辺が250μmの正方形領域とした。なお、理想的には全ての第1の正方形領域4bにおいて、算術平均粗さ(Sa)および酸素濃度を測定し、いずれの第1の正方形領域4bにおいても、第1の正方形領域4bの算術平均粗さ(Sa)が0.2nm以下であり、かつ酸素濃度が5原子%以上20原子%未満であることを確認することが望ましいが時間がかかり過ぎて現実的ではない。そこで、本明細書においては、上記5箇所の測定の結果、最大の算術平均粗さ(Sa)が0.2nmであり、かつ最大の酸素濃度が5原子%以上20原子%未満である場合は、すべての第1の正方形領域4bにおける算術平均粗さ(Sa)が0.2nmであり、かつ酸素濃度が5原子%以上20原子%未満であると推定する。第2の正方形領域4aにおける、算術平均粗さ(Sa)および酸素濃度についても同様である。
3.結果
Figure 0006465193
表1および図12〜図15を参照して、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素原子濃度、エピタキシャル層2形成前の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)、エピタキシャル層2形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)およびエピタキシャル層2の形成前後におけるTTVの変化量について説明する。
図12を参照すると、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素原子濃度は、TTVの変化量と強い相関関係にあることが分かる。具体的には、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素原子濃度が大きくなると、TTVの変化量が大きくなる。つまり、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bに残っている加工変質層6b1の量が多いと、TTVの変化量が大きくなると考えられる。
図13を参照すると、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素原子濃度は、エピタキシャル層2形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)と強い相関関係にあることが分かる。具体的には、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの酸素原子濃度が大きくなると、エピタキシャル層2形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)が大きくなる。つまり、炭化珪素単結晶基板1の裏面1bに残っている加工変質層6b1の量が多いと、エピタキシャル層2形成後の炭化珪素単結晶基板1の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)が大きくなると考えられる。
図14および表1を参照すると、エピタキシャル層2形成前における算術平均粗さ(Sa)が0.22nmの場合(サンプル6)、TTVの変化量は14μmであり、6つのサンプルの中で最も大きい値を示した。一方、エピタキシャル層2形成前における算術平均粗さ(Sa)が0.08nm以上0.09nm以下程度の場合(サンプル1〜5)、TTVの変化量は、3μm以上9μm以下程度であった。
図15および表1を参照すると、エピタキシャル層2形成前における算術平均粗さ(Sa)が0.22nmの場合(サンプル6)、エピタキシャル層2形成後における算術平均粗さ(Sa)が1.7nmであり、6つのサンプルの中で最も大きい値を示した。一方、エピタキシャル層2形成前における算術平均粗さ(Sa)が0.08nm以上0.09nm以下程度の場合(サンプル1〜5)、エピタキシャル層2形成後における算術平均粗さ(Sa)は、0.14nm以上0.9nm以下程度であった。
以上の結果より、炭化珪素基板5の裏面5bの研磨量を1.6μm以上とし、炭化珪素基板5をフッ酸で洗浄して製造した炭化珪素単結晶基板1(サンプル1〜5)は、研磨量が0.9μmであり炭化珪素基板5をフッ酸で洗浄せずに製造した炭化珪素単結晶基板1(サンプル6)よりも、酸素原子濃度が小さく、裏面の算術平均粗さ(Sa)が小さいことが確認された。またサンプル1〜5に係る炭化珪素エピタキシャル基板3の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)は、サンプル6に係る炭化珪素エピタキシャル基板3の裏面1bの算術平均粗さ(Sa)よりも小さいことが確認された。さらにサンプル1〜5に係るTTVの変化量は、サンプル6に係るTTVの変化量よりも小さいことが確認された。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 炭化珪素単結晶基板
1a1,1b1 外周
1a,5a 表面(第2の主面)
1b,5b 裏面(第1の主面)
2 炭化珪素エピタキシャル層
3 炭化珪素エピタキシャル基板
4a 第2の正方形領域
4b 第1の正方形領域
5 炭化珪素基板6a,6b 層6a1,6b1 加工変質層
9 ワイヤー
10 インゴット
20 支持台
30 サセプタ
40 台
40a 基準面
G 重心
IRa 第2の中央領域
IRb 第1の中央領域
ORa 第2の外周領域
ORb 第1の外周領域
Oa,Ob 中心
x 長手方向

Claims (3)

  1. 裏面である第1の主面と、前記第1の主面と反対側の表面である第2の主面とを備えた炭化珪素単結晶基板であって、
    前記第1の主面の最大径は150mm以上であり、
    前記第1の主面は、外周から3mm以内の領域を除いた第1の中央領域を含み、
    前記第1の中央領域を一辺が250μmの第1の正方形領域に分割した場合において、いずれの前記第1の正方形領域においても、前記第1の正方形領域の算術平均粗さ(Sa)は0.2nm未満であり、かつ前記第1の正方形領域における酸素濃度は5原子%以上20原子%未満であり、
    前記第2の主面は、外周から3mm以内の領域を除いた第2の中央領域を含み、
    前記第2の中央領域を一辺が250μmの第2の正方形領域に分割した場合において、いずれの前記第2の正方形領域においても前記第2の正方形領域の算術平均粗さ(Sa)は0.1nm未満である、炭化珪素単結晶基板。
  2. 前記第1の主面には機械研磨痕が形成されていない、請求項1に記載の炭化珪素単結晶基板。
  3. 請求項1または請求項2に記載の炭化珪素単結晶基板と、
    前記炭化珪素単結晶基板の前記第2の主面上に設けられた炭化珪素エピタキシャル層とを備え、
    いずれの前記第1の正方形領域においても前記第1の正方形領域の算術平均粗さ(Sa)は1.5nm未満である、炭化珪素エピタキシャル基板。
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