JP6462509B2 - チオエーテル結合とシリル基を有するグリコールウリル化合物、該化合物の合成方法およびポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、チオエーテル結合とシリル基を有する新規なグリコールウリル化合物と、該化合物の合成方法およびポリオルガノシロキサン組成物に関する。
グリコールウリル化合物は、4つの尿素系窒素原子を有するヘテロ環化合物であり、この窒素原子の反応性を利用して種々の官能基を導入することにより、多様な機能を発揮する化合物の開発が行われている。また、種々の用途における機能材料への応用が検討されている。
特許文献1には、メルカプトアルキル基を有するグリコールウリル化合物が提案されており、この化合物をエポキシ樹脂の硬化剤として使用することが開示されている。
特許文献2には、シリル基を有するグリコールウリル化合物が提案されており、この化合物を硬化性組成物の成分として使用することが開示されている。
特許文献3には、グリシジル基を有するグリコールウリル化合物が提案されており、この化合物をエポキシ樹脂の希釈剤やエポキシ樹脂の架橋剤として使用することが開示されている。
特許文献4、5には、アリル基を有するグリコールウリル化合物が提案されており、この化合物を合成樹脂や合成ゴムの架橋剤として使用することが開示されている。
なお、グリコールウリル化合物とは異なるが、特許文献6には、チオエーテル結合とトリメトキシシリル基を有するイソシアヌレート化合物を含有するポリオルガノシロキサン組成物が、金属等に対して優れた接着性を示す硬化物を与えることが開示されている。
特開2015−59099号公報 特開2015−59101号公報 特開2015−54856号公報 特開平11−171887号公報 特開2015−59115号公報 特開昭57−108159号公報
本発明は、シリコン樹脂の原料として、好適なグリコールウリル化合物を提供することを目的とする。また、該化合物の合成方法および該化合物を成分とするポリオルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、チオエーテル結合とシリル基を有するグリコールウリル化合物を合成し得ること、そして、該化合物がポリオルガノシロキサン組成物の成分として好適であることを見出し、本発明を完遂するに至ったものである。
即ち、第1の発明は、チオエーテル結合とシリル基を有する化学式(I)で示されるグリコールウリル化合物である。
Figure 0006462509
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
第2の発明は、化学式(II)で示される1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリルと、化学式(III)で示されるチオール化合物とを反応させることを特徴とする第1の発明のグリコールウリル化合物の合成方法である。
Figure 0006462509
Figure 0006462509
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
第3の発明は、第1の発明のグリコールウリル化合物または、第2の発明の合成方法により合成されるグリコールウリル化合物を成分とすることを特徴とするポリオルガノシロキサン組成物である。
本発明のグリコールウリル化合物は、ポリオルガノシロキサンに対する良好な縮合反応性を示す。更に、本発明のグリコールウリル化合物は、4官能性である為、従来の2官能性や3官能性の架橋剤を使用した場合に比べて、架橋密度が向上し、耐熱性、耐湿性、接着性等において、より優れたポリオルガノシロキサン組成物の硬化物(シリコン樹脂)を得ることができるので、ポリオルガノシロキサン組成物の架橋剤成分、即ち、シリコン樹脂の原料として好適である。
また、本発明のグリコールウリル化合物は、反応性に富むチオエーテル結合とシリル基を有しており、新規な有機ケイ素化合物の中間体として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記化学式(I)で示される本発明のグリコールウリル化合物は、分子内にチオエーテル結合とシリル基を有する。
本発明のグリコールウリル化合物としては、例えば、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリヒドロキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリメトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリエトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリプロポキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリブトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリペントキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル、
1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリヘキシルオキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリル等が挙げられる。
本発明のグリコールウリル化合物は、前記化学式(II)で示される1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル(以下、「テトラアリルグリコールウリル」と云うことがある)と、前記化学式(III)で示されるチオール化合物(以下、「チオール化合物」と云うことがある)を、反応触媒の存在下にて反応させることにより合成できる。この反応は、通常、反応溶媒中で行うが、無溶媒で行うこともできる。
チオール化合物としては、例えば、
(3−メルカプトプロピル)トリヒドロキシシラン、
(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン、
(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン、
(3−メルカプトプロピル)トリプロポキシシラン、
(3−メルカプトプロピル)トリブトキシシラン、
(3−メルカプトプロピル)トリヘキシルオキシシラン等が挙げられる。
これらのチオール化合物の使用量は、テトラアリルグリコールウリル1モルに対して、4モル以上であることが好ましい。
反応触媒としては、従来公知のラジカル発生剤を使用することができ、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、過酸化ベンゾイル等の過酸化物が挙げられる。
これらの反応触媒の使用量は、テトラアリルグリコールウリル1モルに対して、0.001〜0.6モルであることが好ましく、0.01〜0.12モルであることがより好ましい。
反応溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロトリフルオロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホロトリアミド等のアミド類や、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類が挙げられる。
これらの反応溶媒は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
この反応において、反応温度は、−80〜150℃の範囲であることが好ましく、0〜80℃の範囲であることがより好ましい。
また、反応時間は、0.5〜48時間の範囲であることが好ましい。
反応終了後、得られた反応混合物を濃縮し、必要により、シリカゲルクロマトグラフィー等の一般的な手段で単離・精製することにより、本発明のグリコールウリル化合物を得ることができる。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物(以下、「本発明の組成物」と云うことがある)は、ポリオルガノシロキサンと本発明のグリコールウリル化合物を成分として配合されたものである。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物において、本発明のグリコールウリル化合物の配合量は、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、0.01〜100重量部であることが好ましい。
ポリオルガノシロキサンとしては、従来公知のポリオルガノシロキサンを使用することができ、例えば、シラノール基末端ポリジメチルシロキサン等のシラノール基末端ポリジオルガノシロキサンが挙げられる。
また、ポリオルガノシロキサンのケイ素原子に結合する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基、スチレニル基等のアラルキル基や、3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロメチル基、β−シアノエチル基等の1価の置換炭化水素基が挙げられる。中でも、合成の容易さからメチル基、ビニル基、フェニル基等の置換基が好ましい。特に、本発明の組成物の押出し作業性と該組成物の硬化物の物性のバランスが良いことから、全置換基の85%以上がメチル基であることが好ましい。また、置換基の一部をフェニル基にすることにより、本発明の組成物の硬化物の耐寒性や耐熱性を向上させることができる。
ポリオルガノシロキサンの25℃における粘度は、500〜200,000cStの範囲であることが好ましく、3,000〜150,000cStの範囲であることがより好ましい。粘度が500cStより低い場合は、本発明の組成物の硬化物のゴム弾性が十分でなく、200,000cStより高い場合は、本発明の組成物が均一にならず、作業性も低下する。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物には、該組成物の硬化性や該組成物の硬化物の強度を制御する目的で、本発明のグリコールウリル化合物以外の架橋剤成分として、有機ケイ素化合物を配合することができる。この有機ケイ素化合物は、ケイ素原子に結合した加水分解可能な基を分子内に平均して2つ以上有する。
この様な有機ケイ素化合物としては、例えば、
メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソシリケート等のアルコキシシラン、
化学式(IV)で示されるアルコキシシロキサン、
メチルトリプロペノキシシラン等のエノキシシラン、
メチルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリベンゾキシシラン、ジアセトキシジブトキシシラン、(CH3COO)(CH3)2SiOSi(CH3)2(OCOCH3)等のアシロキシシラン、
テトライソシアナトシラン等のイソシアナトシラン、
メチルトリス(アセトンオキシム)シラン等のオキシムシラン、
化学式(V)で示されるオキシムシロキサン、
メチルトリス(ジエチルアミノキシ)シラン等のアミノキシシラン、
化学式(VI)で示されるアミノキシシロキサン
メチルトリス(ジメチルアミノ)シラン、メチルトリス(シクロヘキシルアミノ)シラン等のアミノシラン、
(CH3)2N[(CH3)2SiO](CH3)2SiN(CH3)2等のアミノシロキサン、
メチルトリス(N−メチルアセトアミド)シラン等のアミドシランおよび
これらの有機ケイ素化合物の部分加水分解縮合物等が挙げられる。
これらの有機ケイ素化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、有機ケイ素化合物の配合量は、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、0.5〜20重量部であることが好ましい。
Figure 0006462509
本発明のポリオルガノシロキサン組成物には、該組成物の硬化を促進する目的で、硬化触媒を配合することができる。
硬化触媒としては、例えば、オクタン酸亜鉛、オクタン酸スズ、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレート等の金属有機酸塩類、テトラブチルチタネート、1,3−ジオキシプロパンチタンビス(エチルアセトアセテート)等のチタン化合物、ジメチルヘキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジン等のアミン類や、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化トリメチルヘキシルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩類が挙げられる。
硬化触媒の配合量は、ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、0.05〜1重量部の範囲であることが好ましい。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物には、該組成物に適度な流動性を与え、且つ、該組成物の硬化物の機械的強度を向上させる目的で、無機充填剤を配合することができる。
無機充填剤としては、例えば、煙霧質シリカ、沈殿シリカ、シリカエアロゲル、粉砕シリカ、ケイソウ土、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。これらの無機充填剤は、ポリジメチルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザン等により表面処理されてもよい。
また、これらの無機充填剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物には、必要に応じて、顔料、チクソトロピー性付与剤、粘度調整剤、紫外線防止剤、防カビ剤、耐熱性向上剤、難燃化剤等の各種添加剤を配合することができる。
本発明のポリオルガノシロキサン組成物は、工業用、電気・電子機器用のシール材、建築用のシーリング材として使用することができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明のグリコールウリル化合物の合成に使用した主原料は、以下のとおりである。
[主原料]
・1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル:特開平11−171887号公報に記載された方法に従って合成した。
・(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン:東京化成工業社製
・(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン:同上
・アゾビスイソブチロニトリル:シグマアルドリッチ社製
・2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル):和光純薬工業社製
〔実施例1〕
<1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリメトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリルの合成>
温度計を備えた100mLフラスコに、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル3.02g(10.0mmol)と(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン7.85g(40.0mmol)を入れ、これにアゾビスイソブチロニトリル192mg(1.2mmol)を加えた後、撹拌しながら、60℃にて3時間反応を行った。
得られた反応混合物を冷却した後、減圧下にて濃縮し、無色透明の液体10.8g(収率99%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(CDCl3) δ:5.21 (s, 2H), 3.57 (s, 36H), 3.18-3.33 (m, 4H), 2.40-2.60 (m, 16H), 1.90-2.20 (m, 4H), 1.75-1.85 (m, 4H), 1.64-1.70 (m, 8H), 1.21-1.33 (m, 4H), 0.73-0.78 (m, 8H).
また、この液体のIRスペクトルデータは、図1に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-1)で示される標題のグリコールウリル化合物であるものと同定した。
Figure 0006462509
〔実施例2〕
<1,3,4,6−テトラキス[3−[[3−(トリエトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]グリコールウリルの合成>
温度計を備えた100mLフラスコに、1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリル3.02g(10.0mmol)、(3−メルカプトプロピル)トリエトキシシラン9.54g(40.0mmol)およびテトラヒドロフラン20mLを入れ、これに2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)123mg(0.4mmol)を加えた後、撹拌しながら、30℃にて6時間反応を行った。
得られた反応混合物を冷却した後、減圧下にて濃縮し、無色透明の液体12.6g(収率100%)を得た。
得られた液体のH−NMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
1H-NMR(CDCl3) δ:5.20 (s, 2H), 3.81 (q, 24H), 3.52-3.61 (m, 4H), 3.24-3.31 (m, 4H), 2.48-2.56 (m, 16H), 1.65-1.97 (m, 16H), 1.23 (t, 36H), 0.73 (dd, 8H).
また、この液体のIRスペクトルデータは、図2に示したチャートのとおりであった。
これらのスペクトルデータより、得られた液体は、化学式(I-2)で示される標題のグリコールウリル化合物であるものと同定した。
Figure 0006462509
〔参考例1〕
<1,3,5−トリス[3−[[3−(トリメトキシシリル)プロピル]チオ]プロピル]イソシアヌレートの合成>
特開昭57−108159号公報記載の方法に従って合成した。
温度計を備えた100mLフラスコに、1,3,5−トリアリルイソシアヌレート24.9g(100mmol)と(3−メルカプトプロピル)トリメトキシシラン58.9g(300mmol)を入れ、これにアゾビスイソブチロニトリル200mg(1.22mmol)を加えた後、撹拌しながら、110℃にて5時間反応を行った。
得られた反応混合物を冷却し、淡黄色液体の標題のイソシアヌレート化合物83.8g(収率100%)を得た。
〔実施例3〕
<ポリオルガノシロキサン組成物の調製および接着性の評価試験>
シラノール基末端ポリジメチルシロキサン100重量部、メチルトリアセトキシシランの部分加水分解縮合物4重量部、ジブチルスズジアセテート0.02重量部、および実施例1において合成したグリコールウリル化合物0.5重量部を配合し、均一に混練りしてポリオルガノシロキサン組成物を調製した。
続いて、このポリオルガノシロキサン組成物を使用して、2枚のアルミニウム板を貼り合わせ、100℃×4時間の条件にて加熱硬化し、試験片を作製した。また、ステンレス板、ブリキ板、軟鋼板についても、同様の試験片を作製した。
これらの試験片について、「JIS K6850」に従って、せん断強度を測定し、各金属板に対するポリオルガノシロキサン組成物の硬化物の接着性(密着性)を評価した。
得られた測定結果は、表1に示したとおりであった。
〔実施例4〕
実施例1において合成したグリコールウリル化合物の代わりに、実施例2において合成したグリコールウリル化合物を配合した以外は、実施例3と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を調製し、評価試験を行った。
得られた測定結果は、表1に示したとおりであった。
〔比較例1〕
実施例1において合成したグリコールウリル化合物の代わりに、参考例1において合成したイソシアヌレート化合物を配合した以外は、実施例3と同様にして、ポリオルガノシロキサン組成物を調製し、評価試験を行った。
得られた測定結果は、表1に示したとおりであった。
Figure 0006462509
表1に示した試験結果によれば、本発明のグリコールウリルを配合したポリオルガノシロキサン組成物の硬化物は、イソシアヌレート化合物を配合したポリオルガノシロキサン組成物の硬化物に比べて、各金属板に対する優れた接着性能を有していることが認められる。
実施例1で得られた液体のIRスペクトルチャートである。 実施例2で得られた液体のIRスペクトルチャートである。

Claims (3)

  1. チオエーテル結合とシリル基を有する化学式(I)で示されるグリコールウリル化合物。
    Figure 0006462509
    (式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  2. 化学式(II)で示される1,3,4,6−テトラアリルグリコールウリルと、化学式(III)で示されるチオール化合物とを反応させることを特徴とする請求項1記載のグリコールウリル化合物の合成方法。
    Figure 0006462509
    Figure 0006462509
    (式中、Rはそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
  3. 請求項1記載のグリコールウリル化合物または、請求項2記載の合成方法により合成されるグリコールウリル化合物を成分とすることを特徴とするポリオルガノシロキサン組成物。
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