JP6460641B2 - 水不溶性成分を含む液状組成物 - Google Patents
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Description
(1)セルロース、及び比重が1g/cm3以上の水不溶性成分及び25℃で流動性を持つ油を含む液状組成物。
(2)前記セルロースが結晶又は微細繊維状セルロース複合体である、(1)に記載の液状組成物。
(3)前記セルロースが結晶セルロースである、(1)に記載の液状組成物。
(4)前記液状組成物に含まれるセルロースが0.01〜10質量%である、(1)乃至(3)のいずれかに記載の液状組成物。
(5)25℃と60℃で測定されるシアレート5s−1の応力の比が0.1以上である、(1)乃至(4)のいずれかに記載の液状組成物。
(6)前記水不溶性成分が魚卵であることを特徴とする、(1)乃至(5)のいずれかに記載の液状組成物。
特に断りのない限り、本発明の「セルロース」との用語は、当業者に通常受け入れられている定義に基づくセルロース、つまりD−グルコピラノースがβ1→4結合で連なった構造を持つ多糖類の総称(以下、「通常のセルロース」ということもある。)としてだけでなく、後述する結晶及び微細繊維状セルロース複合体、並びにそれらの混合物を意味するものとして用いられる。それらのうちで、通常のセルロースの原料としては、木材、竹、麦藁、稲藁、コットン、ラミー、バガス、ケナフ、ビート、ホヤ、バクテリアセルロース等が挙げられる。これらのうち、1種を使用しても、2種以上を混合して使用してもよい。一般に入手できる、通常のセルロースとしては、粉末形態である通常のセルロース(以下、「粉末セルロース」という。)、例えばセルロースフロックや、結晶形態である通常のセルロース(以下、「結晶セルロース」という。)が挙げられる。
本発明におけるセルロースは、微細な粒子形状であってよい。セルロースの水分散体中の粒子形状は、セルロースを0.1質量%濃度の純水懸濁液とし、高せん断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」、処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を、デジタルマイクロスコープ((株)ハイロックス、商品名「HIROX KH−1300」)で形状観察した際に得られる粒子像の長径(L)と短径(D)の比(L/D)で表され、100〜150個のセルロース粒子の平均値として算出される値を採用する。
本発明におけるセルロースのL/Dは、9以下であることが好ましい。より好ましくは、7以下であり、6以下が特に好ましく、5以下が格別に好ましい。L/Dの下限値は1より大きいことが好ましく、より好ましくは2以上であり、さらに好ましくは3以上である。L/Dの値が大きいほど、セルロースは細長い形状であることを意味する。この範囲内であれば、液状組成物に含まれる場合に、ざらつきを感じにくく、また水不溶性成分の発色がよい。
本発明におけるセルロースの水分散体中の平均粒子径(一次粒子)は、1μmを超えることが好ましい。ここで、平均粒子径とは、粒子全体の体積に対して、積算体積が50%になるときの粒子の球形換算直径のことで、メジアン径とも呼ばれる。測定は、セルロースを0.1質量%濃度の純水懸濁液とし、該懸濁液を高せん断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」、処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させた水分散体を試料として、当該試料に対してレーザー回折法(堀場製作所(株)製、商品名「LA−910」、超音波処理1分、屈折率1.20)を実施することで行う。当該レーザー回折法により得られた体積頻度粒度分布における積算50%粒子径を、前記のとおり、本発明のセルロースの水分散体の平均粒子径という。より好ましい粒子径の値は3μm以上であり、さらに好ましくは5μm以上であり、特に好ましくは7μm以上である。上限としては、50μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、25μm以下がさらに好ましく、20μm以下が特に好ましい。前記の範囲内であれば水不溶性成分の食感(粒感)や風味をマスキングしないことが可能である。
本発明において、セルロースを粉末状で使用する際の、当該セルロースのかさ密度の値は、0.1〜0.6g/cm3であることが好ましい。この値は、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)に記載のボリュームメーターにて測定される。より好ましくは、0.2g/cm3以上であり、さらに好ましくは0.25g/cm3であり、特に好ましくは0.3g/cm3以上であり、格別に好ましくは0.35g/cm3以上である。上限としては、0.55g/cm3以下がより好ましく、0.5g/cm3以下がさらに好ましい。この範囲の値であれば、液状組成物中に均一に分散することができるため好ましい。
本発明で使用できる前記粉末セルロースとは、繊維性植物からパルプとして得たα−セルロースを処理した後、精製し、機械的に粉砕したものである。例えば、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)に記載の、粉末セルロースに該当するものである。粉末セルロースの平均重合度は、440より大きいことが好ましい。この値は、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)の確認試験(3)に記載の、銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法に従い、測定することができる。当該粉末セルロースとしては、例えば、日本製紙(株)製の、KCフロックシリーズなどが挙げられる。
本発明で使用できる結晶セルロースとは、繊維性植物からパルプとして得たα−セルロースを酸で部分的に解重合し、精製したものである。例えば、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)に記載の、結晶セルロースに該当するものである。結晶セルロースの平均重合度は、350以下であることが好ましい。この値は、第十五改正日本薬局方解説書(廣川書店発行)の、結晶セルロースの確認試験(3)に記載の、銅エチレンジアミン溶液による還元比粘度法に従い、測定することができる。より好ましくは、平均重合度が300以下である。この範囲であれば、液状組成物において、耐熱安定性に優れるからである。
本発明で使用する結晶セルロースは、粉末として利用することができる。本発明では、結晶セルロースが粉末化されているものを「結晶セルロース粉末」といい、したがってこれは、前記の「粉末セルロース」とは区別される。結晶セルロース粉末は、加水分解処理された天然セルロース系物質を乾燥することにより得られる。この場合、加水分解処理により得られる反応溶液から、加水分解処理されたセルロース系物質を含む固形分を単離し、これを適当な媒体に分散させて調製した分散液を乾燥してもよいし、また、同加水分解溶液がそのままの状態でセルロース分散液を形成している場合は、この分散液を直接乾燥してもよい。天然セルロース系物質は植物性でも、動物性でも、或いは微生物由来でもよく、例えば、木材、竹、コットン、ラミー、ホヤ、バガス、ケナフ、バクテリアセルロース等のセルロースを含有する天然物由来の繊維質物質であることが好ましい。原料として、上記物質のうち一種の天然セルロース系物質を使用してもよいし、二種以上を混合したものを使用してもよい。また、精製パルプの形態で使用することが好ましいが、パルプの精製方法には特に制限はなく、溶解パルプ、クラフトパルプ、NBKPパルプ等いずれのパルプを使用してもよい。
結晶セルロース粉末の平均粒子径(乾燥粉体、二次凝集体)は、20〜100μmであることが好ましい。当該結晶セルロースの平均粒子径の測定は、乾燥粉体で二次凝集体の状態で結晶セルロース粉末を篩上で振とうさせ、分画し、粒径に対する重量頻度を測定するような、公知の篩分けによる方法により行うことができる。典型的には、ロータップ式篩振盪機(平工作所製、シーブシェーカーA型)により、JIS標準篩(Z8801−1987)を用いて、試料10gを10分間篩分することにより分画し、得られた粒度分布における累積重量50%粒径を、結晶セルロースの乾燥粉体の平均粒子径とすることができる。当該平均粒子径は、より好ましくは40μm以上であり、さらに好ましくは45μm以上であり、特に好ましくは50μm以上である。この範囲の値であれば、液状組成物に配合した場合、油っこさの抑制に効果があるからである。
結晶セルロース複合体とは、主成分である結晶セルロースに水溶性高分子が複合化されたものである。複合化とは、結晶セルロースの表面が、水素結合等の化学結合により、水溶性高分子で被覆された形態を意味する。したがって、結晶セルロース複合体は、結晶セルロース粉末と水溶性高分子とを単に混合した状態ではなく、水溶性高分子が結晶セルロース表面を被覆した状態である。そのため、結晶セルロース複合体を水系媒体中に分散させると、該水溶性高分子が結晶セルロース表面から剥離することなく、表面から放射状に広がった構造を形成し、水中でコロイド状となる。このコロイド状で存在する結晶セルロース複合体は、それぞれの静電反発や立体反発、ファンデルワールス力等の相互作用によって、高次のネットワーク構造を形成することができる。
本発明における結晶セルロース複合体は、コロイド状セルロース成分を20質量%以上含有することが好ましい。ここでいうコロイド状セルロース成分の含有量とは、結晶セルロース複合体を、1質量%濃度で純水懸濁液とし、高剪断ホモジナイザー(日本精機(株)製、商品名「エクセルオートホモジナイザーED−7」処理条件:回転数15,000rpm×5分間)で分散させ、遠心分離(久保田商事(株)製、商品名「6800型遠心分離器」ロータータイプRA−400型、処理条件:遠心力2,000rpm(5600G:Gは重力加速度)×15分間)し、遠心後の上澄みに残存する固形分(結晶セルロース複合体)の質量百分率のことである。より好ましくは40質量%以上であり、特に好ましくは、50質量%以上である。コロイド状のセルロース成分を多く含有することで、液状組成物に、滑らかな食感と、水不溶性成分の分散安定性を付与することが可能である。
上述のセルロース中でも、液状組成物に配合した場合、食感(ざらつき)と耐熱安定性の点において、セルロースが結晶セルロースであることが好ましい。特に、液状組成物において、油の乳化安定や、水不溶性成分の分散安定、食感や風味の維持に優れる点においては、結晶セルロース複合体が好ましい。中でも、結晶セルロースと複合化する水溶性高分子として、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラヤガム、ジェランガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸、サイリウムシードガムから選ばれたものを1つ以上複合化したものであれば、セルロースとの複合化が促進されやすいため、特に好ましい。より好ましくは、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カラヤガム、サイリウムシードガムから選ばれるものを1つ以上複合化したものである。
結晶セルロース複合体は、結晶セルロースが50質量%〜99質量%に対し、水溶性高分子を1〜50質量%含むことが好ましい。より好ましくは結晶セルロースが55質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは65質量%以上である。上限としては97質量%以下がより好ましく、95質量%以下であることがさらに好ましく、90質量%以下であることが特に好ましい。水溶性高分子のより好ましい配合比は、3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、10質量%以上であることが特に好ましい。この範囲内であれば、結晶セルロースと水溶性高分子の複合化が、促進されやすく、水不溶性成分の分散安定性や油の乳化安定性に効果を奏しやすいからである。
微細繊維状セルロース複合体とは、前記結晶セルロース複合体とはセルロースの形状(L/Dが大きく、細長い形状)の点で相違するものであるが、本発明においては結晶セルロース複合体と類似の機能を有しており、結晶セルロース複合体と同様に用いることができる。したがって、コロイドセルロース成分量や水溶性高分子との配合比に関する結晶セルロース複合体の説明は、微細繊維状セルロース複合体についてもそのまま当て嵌まる。
水不溶性成分は、水溶媒中に添加して攪拌した際、溶解せずに分散、或いは浮遊、沈降するものであり、典型的には、その比重が1g/cm3以上であると本発明により液状組成物中に分散安定化され易い。好ましくは、比重が1.05g/cm3以上であり、さらに好ましくは1.1g/cm3以上である。上限としては、5g/cm3以下であることが好ましく、4g/cm3以下であることがより好ましい。
水不溶性成分の大きさとしては、体積平均粒子径が0.1μm以上10mm以下が好ましい。体積平均粒子径が10mm以下であれば、本発明のセルロースが形成するネットワークに対して水不溶性成分が大きすぎることもないのでバランスが崩れず、懸濁安定化するので水不溶性成分が沈降しない。また、体積平均粒子径が0.1μm以上であれば、本発明のセルロースが形成するネットワークに対して水不溶性成分が小さすぎることもなく、ネットワークに水不溶性成分が引っかかるのですり抜けて沈降、或いは浮上してしまうこともないため、好ましい。より好ましい水不溶性成分の体積平均粒子径は、下限は1μm以上であり、5μm以上であることがさらに好ましい。上限としては、1mm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。
本発明において油とは、動物や植物から得られる疎水性の物質であり、食することができる成分を意味する。本発明においては、単独ないし2種以上を組み合わせた際に25℃で流動性を示す油の使用が意図される。
本発明の液状組成物とは、水と油が乳化したものを意味する。液状とは、組成物が固化しておらず、流動性のある状態を意味し、本発明で意味する液状とは、25℃で液状となるものを意味する。
本発明におけるセルロースは、液状組成物に対し、0.01質量%以上含まれることが好ましい。より好ましくは0.05質量%以上であり、さらに好ましくは0.1質量%以上であり、特に好ましくは0.3質量%以上である。上限としては、10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である。この範囲内の添加量であれば、油と水を乳化させることができ、さらに水不溶性成分の発色や粒感をより感じやすくすることができるからである。
本発明における油は、液状組成物に対し、0.1質量%以上含まれることが好ましい。より好ましくは1質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、特に好ましくは20質量%以上である。上限としては、99質量%以下が好ましく、より好ましくは80質量%以下であり、さらに好ましくは70質量%以下であり、特に好ましくは50質量%以下である。この範囲内であれば、水と油を分離することなく乳化させることが可能であり、液状組成物はなめらかな食感となる。
本発明における水不溶性成分は、液状組成物に対し、1質量%以上含まれることが好ましい。より好ましくは5質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。上限としては、80質量%以下が好ましく、より好ましくは60質量%以下であり、さらに好ましくは50質量%以下である。この範囲内であれば、液状組成物に好適な水不溶性成分の風味や味を付与することができるからである。
本発明の液状組成物の応力の値は、動的粘弾性測定装置(ARES、TAインスツルメント製)を用いて測定することができる。測定方法としては、液状組成物のチキソトロピー性を、セルは二重円筒型を用い、サンプルをセルに投入し、温度25℃と60℃において、Geometry TypeをW couette、測定モードをThixotropic Loop、Initial Shear Rateを1s−1、Final Shear Rateを200s−1、Zone timeを60s、Delay Before Testを600s−1として測定する。25℃と60℃で測定した5s−1のときの応力値の比を、以下の式より求める。
応力の比=(60℃の値)/(25℃の値)
上記の応力の比は、0.1以上10以下であることが好ましい。10以下であれば、液状組成物を他の食材にかけたり和えたりする際、常温でも喫食時を想定して加温する場合でも、変わらない食感を維持でき、さらに液状組成物を和えたのちに加温しても、液状組成物の粘度が下がってダレたりにくく、さらに水不溶性成分の分散安定性や発色、風味や粒感を維持しやすいため、好ましい。より好ましくは、5以下である。さらに好ましくは3以下であり、特に好ましくは1.5以下である。下限としては、0.01以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましい。
本発明の液状組成物は、さまざまな食品と併せることができる。応用できる食品の例としては、穀物や小麦粉製品、野菜、果物、肉類、水産物、豆類がある。これら以外にも、プリン、ゼリー、ヨーグルトなどのデザート類、わらびもちや大福、おはぎ等の和菓子、アイスクリーム、ソフトクリーム、シャーベットなどの冷菓、飲料、みつまめ、ヨーグルトなどにアクセント付けとして添加される具材、嚥下障害者用食品、介護食、きざみ食、とろみ食などのユニバーサルデザインフード、チュアパックゼリー等のゼリー状飲料、ソース、タレ、ドレッシング、マヨネーズなどの調味料、各種練り調味料、米飯類、麺類、パンやスポンジケーキ等の小麦粉食品、フルーツソース、フルーツプレパレーション、ジャムなどの果実加工品、食品に区分される流動食類、健康食品や栄養強化食品、茶碗蒸しや煮こごりなどのゲル状食品、豆腐や厚揚げ、煮豆、味噌、豆乳を用いた大豆食品、ホイップクリームやチーズなどの乳製品、惣菜・弁当類、コーヒー、茶類、アイソトニック飲料、牛乳、乳飲料、豆乳類、抹茶、ココア、しるこ、ジュースなどの通常飲料として摂取されるもののゲル化物、ペットフード類などがあげられる。なお、レトルト食品、冷凍食品、電子レンジ用食品等のように、形態または使用時の調製の加工手法が異なっていてもよい。
本発明の液状組成物は、耐熱安定性や分散安定性、水不溶性成分本来の色を発色させ、また粒感や風味をマスキングしない効果に優れるため、食品用途だけではなく、医薬医療品、化粧品、工業製品用途にも応用できる。応用できる医薬医療品の例としては、経口医薬品、ホルモン剤などの経鼻医薬品、経腸医薬品、外皮用薬、経皮医薬品などの医薬品類、造影剤、医薬品に区分される流動食類、薬用化粧品、ビタミン含有保健剤、毛髪用剤、薬用歯磨き剤、浴用剤、殺虫剤・防虫剤、腋臭防止剤、口内清涼剤などの医薬部外品、人工軟骨、薬物担体、DNA担体、生体用接着剤、創傷被覆材、人工臓器などの生体材料、貼布剤、コーティング剤などがあげられる。
<応力の比>
液状組成物の応力の比は、動的粘弾性測定装置(ARES、TAインスツルメント製)を用いて測定することができる。測定方法としては、液状組成物のチキソトロピー性を、セルは二重円筒型を用い、サンプルをセルに投入し、温度25℃と60℃において、Geometry TypeをW couette、測定モードをThixotropic Loop、Initial Shear Rateを1s−1、Final Shear Rateを200s−1、Zone timeを60s、Delay Before Testを600s−1とし、25℃及び60℃で測定した。シアレートが5s−1のときの応力値の比を、以下の式より求めた。
応力の比=(60℃の値)/(25℃の値)
液状組成物をビーカー等の容器に充填して1日間静置し、該液状組成物中に含まれる水不溶性成分の分散安定性を、目視により以下の4段階で評価した。◎:分散安定している水不溶性成分が、90%以上、○:分散安定している水不溶性成分が、70〜90%、△:分散安定している水不溶性成分が、20〜70%、×:分散安定している水不溶性成分が、20%未満
液状組成物中に含まれる水不溶性成分の発色を、水不溶性成分そのもの(加熱調理前)の色を基準とし、パネル5名で、以下の4段階で評価した。なお、評価結果は、5名のうちで最も多かった評価を採用した。◎:加熱前の水不溶性成分の色と同等、○:加熱前の水不溶性成分の色にやや近い、△:加熱前の水不溶性成分の色とはやや異なる、×:加熱前の水不溶性成分の色ではない
液状組成物中に含まれる水不溶性成分の食感(粒感)を、水不溶性成分そのもの(加熱調理前)の食感(粒感)を基準とし、パネル5名で、以下の4段階で評価した。なお、評価結果は、5名のうちで最も多かった評価を採用した。◎:加熱前の水不溶性成分の粒感と同等、○:加熱前の水不溶性成分の粒感にやや近い、△:加熱前の水不溶性成分の粒感をあまり感じない、×:加熱前の水不溶性成分の粒感を全く感じない
液状組成物中の耐熱安定性を、以下の4段階で評価した。評価は、以下のようにして行った。まず、パスタ麺を100g茹で、液状組成物は70gを、品温が60℃となるよう加温した。これらを、よく合わさるように30秒間混ぜ合わせ、目開き5mmのざるにのせ、60℃雰囲気下に20分間放置した。20分後の液状組成物の状態を、パネル5名で、以下の4段階で評価した。なお、評価結果は、5名のうちで最も多かった評価を採用した。◎:ダレていない、○:一部でわずかにダレが発生、△:全体でダレがわずかに発生、×:全体でダレが激しく発生
液状組成物をビーカー等の容器に充填して1日間静置し、該液状組成物の乳化状態を、目視により以下の4段階で評価した。◎:分離・凝集がない(1%未満)、○:分離・凝集の発生が1%以上10%未満、△:分離・凝集の発生が10%以上30%未満、×:分離・凝集の発生が30%以上
液状組成物中の風味を、パネル5名で、以下の4段階で評価した。なお、評価結果は、5名のうちで最も多かった評価を採用した。◎:かなり風味を感じる、○:やや風味を感じる、△:あまり風味を感じない、×:全く風味を感じない
液状組成物中の油っこさを、パネル5名で、以下の4段階で評価した。なお、評価結果は、5名のうちで最も多かった評価を採用した。◎:すっきりしている(油こっくない)、○:ややすっきりしている、△:やや油っこい、×:かなり油っこい
市販DPパルプを裁断後、2.5mol/L塩酸中で105℃、15分間加水分解した後、水洗・濾過を行い、固形分が50質量%のウェットケーキ状の結晶セルロースを作製した。次に、ウェットケーキ状の結晶セルロースと、キサンタンガム(丸善製薬(株)製、FJ)を用意し、プラネタリーミキサー((株)品川工業所製、5DM−03−R、撹拌羽根はフック型)に結晶セルロース/キサンタンガムの質量比が90/10となるように投入し、固形分が44質量%となるよう、イオン交換水を添加した。126rpmで混練し、結晶セルロース複合体を得た。混練エネルギーは、プラネタリーミキサーの混練時間により制御され、実測値は、60Wh/kgであった。混練温度は、熱伝対を用いて、混練物の温度が直接測定され、混練を通して20〜60℃、到達温度は50〜60℃であった。得られた結晶セルロース複合体(以下、「結晶セルロース複合体A」という。)の平均重合度は220、粒子L/Dは3.6で、体積平均粒子径(水分散体)は8.2μm、かさ密度は0.51g/cm3、コロイド状セルロース成分量は65質量%であった。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を16質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を8質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を6質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を14.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を51質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.5質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を2.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を22質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.2質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を4.8質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを4質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を46質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を20質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を4.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を51質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を40質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を32.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を5質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
セルロースとして、結晶セルロース複合体Aにかえて結晶セルロース(旭化成ケミカルズ(株)製、セオラスFD−101、平均重合度240、L/Dは3.5、平均粒子径(水分散体)は21.0μm、細孔容積は0.27cm3/g、かさ密度0.29g/cm3)を用いた以外は、実施例1と同様にしてたらこパスタソースを試作した。結晶セルロースFD−101を0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水4.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
セルロースとして、粉末セルロース(日本製紙(株)製、W−400G、平均重合度450、L/Dは3.7、平均粒子径(水分散体)は27.7μm、細孔容積は0.23cm3/g、かさ密度0.22g/cm3)を用いて、実施例1と同様にしてたらこパスタソースを試作した。粉末セルロースW−400Gを0.5質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水4.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
セルロースとして、微細繊維状セルロース複合体(以下、「微細繊維状セルロース複合体B」という。)を用いた。当該微細繊維状セルロース複合体Bの調製において、まず市販の麦藁パルプ(平均重合度930、α−セルロース含有量68%)を、6×16mm角の短形に裁断し、固形分濃度が77質量%となるように水を添加した。これを、水とパルプチップができるだけ分離しないよう注意してカッターミル(カッティングヘッド/水平刃間隙:2.03mm、インペラー回転数3,600rpm)に1回通した。セルロース濃度が2質量%になるようにカッターミル処理品と水を量りとり、これらを混合して繊維の絡みがなくなるまで攪拌した。得られた水分散液を、高圧ホモジナイザー(処理圧力90MPa)で9パス処理し、微細繊維状セルロースのスラリーを得た。高分解能走査型顕微鏡(SEM)で観察したところ、L/Dが20〜250の極めて微細な繊維状のセルロースが観察された。この微細繊維状セルロースのスラリーに、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、デキストリン(Dex)を、微細繊維状セルロース/CMC/Dex=68/12/20となるようそれぞれ秤量して添加した。これを、攪拌型ホモジナイザー(特殊機化工業(株)製、T.K.AUTO HOMO MIXER)を用いて、8,000rpmで30分間攪拌混合した後、前記の高圧ホモジナイザーを用いて20MPaで1パス処理し、微細繊維状セルロース混合液を得た。次いで、この混合液を、アプリケーターを用いて厚さ2mmでアルミニウム板状にキャストし、熱風乾燥機を使用して、120℃で45分間乾燥して、フィルム状とした。これを、カッターミル(不二パウダル(株)製)で、目開き1mmの篩を全通する程度まで粉砕し、微細繊維状セルロース複合体Bを得た。平均重合度は1320、L/Dは29、平均粒子径(水分散体)は35.8μmであった。
セルロースの配合量を変えたこと以外は、実施例1と同様にして、たらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを11質量%に対し、食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を40質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
結晶セルロース複合体Aを用いて、からすみパスタソースを作製した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、食用オリーブ油(オリーブオイルエクストラバージン、(株)J−オイルミルズ)を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水4.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、からすみ(高野屋)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表1に示した。
セルロースを含まないこと以外は、実施例1と同様にして、たらこパスタソースを試作した。食用なたね油(日清キャノーラ油、日清オイリオグループ(株))を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表2に示した。
油をショートニングを使用すること以外は、実施例1と同様にして、結晶セルロース複合体Aを含むたらこパスタソースを試作した。結晶セルロース複合体Aを0.5質量%に対し、ショートニング(とっても便利なショートニング、(株)日清製粉グループ)を26質量%、食塩(伯方の塩、伯方塩業(株))を8質量%、チキンスープ(味の素KKコンソメチキン、味の素(株)、300mlの沸騰したお湯につきチキンスープの素(固形)を1個溶かしたもの)を6質量%、調味料(味の素(商品名)、味の素(株)製)を3質量%、みりん(タカラ本みりん、宝酒造(株))を3質量%、食酢(穀物酢、ミツカン(株))を2質量%、さとう(ばら印の白砂糖、大日本明治製糖(株))を1.7質量%、タマリンドガム(グリロイド3S、大日本住友製薬(株))を0.3質量%、水を4.5質量%を容器に添加し、TKホモミキサー(MARKII、東機産業(株))を用いて、10,000rpmで10分間撹拌混合した。これに、たらこ(辛子めんたい、福さ屋(株)、あらかじめほぐしたもの)を45質量%添加し、へらで均一に混ざるよう撹拌した。撹拌後、耐熱袋に100g充填し、90℃で30分間加熱殺菌した。作製したたらこパスタソースの応力の比、水不溶性成分の分散安定性、水不溶性成分の発色、水不溶性成分の食感(粒感)、耐熱安定性、乳化安定性、風味、油っこさについて評価した結果を、表2に示した。
Claims (2)
- セルロース、及び比重が1g/cm3以上の魚卵、及び25℃で流動性を持つ油を含み、25℃と60℃で測定されるシアレート5s−1の応力の比が0.3〜5.0であり、前記セルロースが結晶セルロース複合体、又は結晶セルロースである、液状組成物。
- 前記液状組成物に含まれるセルロースが0.01〜10質量%である、請求項1に記載の液状組成物。
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