JP6459372B2 - 既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法 - Google Patents

既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法 Download PDF

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本発明は、既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法に関する。
従来、高架水槽、高炉、タンク等の既設の上部構造物は、液状化地盤に施工されている杭基礎上に基礎コンクリートが設けられ、その基礎コンクリート上に設置されている。
このような軟弱地盤からなる液状化地盤では、中大規模の地震時において、地盤の抵抗力が低減し、杭基礎が大きく変形して損傷するおそれがある。そのため、既設の杭基礎構造における耐震補強方法としては、例えば下記特許文献1に示されるように、タンクなどの構造物の下方に鋼矢板を円周状に液状化地盤に達するまで打設し、リング状の液状化防止工を形成し、リング状に囲われた内側の地盤を拘束して構造物直下の液状化を防止する液状化対策が一般的に知られている。
また、上部構造物と杭基礎とをPCケーブルやダンパ等の制震装置によって、基礎フーチングの振動を抑え、杭に作用する応力を軽減する方法についても、例えば特許文献2に記載されている。
特開2000−170148号公報 特開平10−77618号公報
しかしながら、従来の既設杭基礎構造に対して行われる耐震補強方法では、以下のような問題があった。
すなわち、前述のような高架水槽やタンクといった上部構造物では、その基礎フーチング(基礎コンクリート)が地盤中に埋設された配管を介して他の設備と連結されている。
一方で、上述した特許文献1のような矢板工法によって上部構造物の直下の地盤を囲う液状化対策の場合、リング状に配置される鋼矢板の内側の液状化地盤の液状化を抑制し、杭基礎の変形を抑える効果はあるものの、基礎フーチング自体の変形を小さく抑えるものではない。そのため、基礎フーチングと周囲地盤との間での変形が大きくなり、地盤中に埋設され基礎フーチング内に接続されている配管が例えば接続部分で切断されたり、変形によって損傷するおそれがあり、その点で改善の余地があった。
しかも、矢板工法の場合には、施工時に高さのある打設機械が必要であり、施工スペースの制約を受ける。また、上部構造物の直下の地盤を全周にわたって鋼矢板で囲うため、施工範囲が広範囲であり、工期や施工費が増大するという問題があった。
また、特許文献2に示すように制震装置を用いて上部構造物と杭とを振動を減衰させる方法では、所定の減衰効果はあるものの、それぞれの固有周期が異なるので、十分な効果が得られないという課題がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、施工が容易で、杭基礎構造の変形を効果的に抑制することができ、基礎フーチングに連結される配管の損傷を防止することができる既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る既設杭基礎構造に用いる制震構造は、液状化層に杭基礎が設けられ、該杭基礎の上部に既設の上部構造物を支持する平面視円形の基礎フーチングが設けられ、前記基礎フーチング内に、地盤に埋設され前記上部構造物に接続される配管が連結されている既設杭基礎構造に用いる制震構造であって、前記基礎フーチングから前記液状化層の下層に位置する支持層に向けて複数の地中アンカーが設けられ、該地中アンカーは、一端が前記基礎フーチングに固定され、他端が前記支持層に定着されており、前記地中アンカーの上端の固定位置が前記円形の基礎フーチングの外周部に定着され、前記複数の地中アンカーは、周方向に間隔をあけて3方向以上の放射状となるように設けられていることを特徴としている。
また、本発明に係る既設杭基礎構造の補強方法は、液状化層に杭基礎が設けられ、該杭基礎の上部に既設の上部構造物を支持する平面視円形の基礎フーチングが設けられ、前記基礎フーチング内に、地盤に埋設され上部構造物に接続される配管が連結されている既設杭基礎構造の補強方法であって、前記基礎フーチングから前記液状化層の下層に位置する支持層に向けて複数の地中アンカーを設置し、該地中アンカーは、一端が前記基礎フーチングに固定され、他端が前記支持層に定着され、前記地中アンカーの上端の固定位置が前記円形の基礎フーチングの外周部に定着され、前記複数の地中アンカーは、周方向に間隔をあけて3方向以上の放射状となるように設けられていることを特徴としている。
本発明では、基礎フーチングが所定の張力が付与された複数の地中アンカーによって支持層に支持されているので、その地中アンカーの張力によって、地震時の変形に抵抗することができ、基礎フーチング及び上部構造物の地震時の変形を低減することが可能となる。そのため、上部構造物から杭基礎に伝わる加速度も小さくなるので、杭基礎の損傷を抑制することができる。
また、本発明では、基礎フーチングの変形が低減されるので、基礎フーチングと地盤とのずれを小さくすることができる。そのため、地盤と基礎フーチングを通じて配管が設置されている場合には、地盤と基礎フーチングとのずれによって配管に作用する力が抑えられるので、配管が損傷したり、切断したりすることを防ぐことができる。
また、本発明の制震構造では、陸上部分の杭基礎や基礎フーチングに対して地中アンカーを設置することが可能であり、地中に設けるような構成に比べて、施工が容易であり、かつ確実に地震時の変形を抑制することが可能である。
さらに、地中アンカーを基礎フーチングの外周部の任意の位置に設けることができるので、その設置方向に自由度があり、上部構造物の周囲設備の配置状態やスペースに応じて適宜な位置(方向)に地中アンカーを配置することができる。そのため、地中アンカーの施工時において、地上の設備を移設するといった作業を行う必要がない利点がある。
さらにまた、本発明では、3方向以上の地中アンカーが設けられているので、地震動に対して方向性のバランスが良く、地震時の変形に対して確実に抵抗することができる。
また、本発明に係る既設杭基礎構造に用いる制震構造は、前記地中アンカーには、制震ダンパが介在されていることが好ましい。
この場合には、地中アンカーに設けられる制震ダンパによって地震時の加速度を減衰させることができる。
本発明の既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法によれば、施工が容易で、杭基礎構造の変形を効果的に抑制することができ、基礎フーチングに連結される配管の損傷を防止することができることができる。
本発明の実施の形態による既設杭基礎構造を示す側面図である。 基礎フーチングにおける地中アンカーの配置状態を示す平面図である。 地中アンカーの概略構成を示す側面図である。 (a)は実施例による二次元解析モデルを示す図、(b)は上部構造物の解析モデルを示す図である。 実施例による解析結果であって、基礎位置最大変位を示す図である。 実施例による解析結果であって、杭モーメント最大値を示す図である。
以下、本発明の実施の形態による既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法について、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施の形態の既設杭基礎構造に用いる制震構造は、例えば製鉄所等に設置されている既設の高架水槽1(上部構造物)を対象としている。高架水槽1は、地盤Gに打設された杭基礎2の上部に設けられる鉄筋コンクリート造の基礎フーチング3上に設置されている。
高架水槽1が設けられている地盤Gは、表層G0の下層に液状化層G1が設けられ、その下層に支持層G2を有する地盤となっている。杭基礎2は、鋼管杭などの適宜な杭種の、ものが採用され、複数本が支持層G2に達するまで打設されている。
高架水槽1は、平面視で略円形状に鉄骨組された略30mの高さに立設された支持脚部11と、その支持脚部11の上部に設けられた水槽本体12と、地盤Gに埋設され水槽本体12と他の設備(図示省略)との間で連結される配管13と、を備えている。水槽本体12は、鉛直荷重が例えば1200tfとなる。
配管13は、高架水槽1と他の設備とを地盤Gを介して連続される送水管であって、基礎フーチング3の側面(外周部3a)から内部を通過して、高架水槽1側に向けて立ち上がり支持脚部11内に配管されて、水槽本体12の下面に接続されている。
基礎フーチング3は、平面視で略円形をなし、表層部分に設けられ、すべての杭基礎2の杭頭と高架水槽1の支持脚部11とを一体的に固定している。基礎フーチング3の面積は、複数配置されている杭基礎2よりも外側に広がる範囲にまで設けられている。
基礎フーチング3には、図2に示すように、その外周部3aにおいて周方向に所定間隔をあけて略放射状に複数本(ここでは8本、8方向)の地中アンカー4、4、…が地盤G中に設けられている。杭基礎2、基礎フーチング3、及び地中アンカー4からなる杭基礎構造10が構成されている。
地中アンカー4は、図3に示すように、一端(上端4a)が基礎フーチング3の外周部3aに第2定着部42によって定着され、その上端4aから側面視で略斜め45°下方に向かうにしたがい杭基礎2から外側に離れるように延び、所望の張力が付与された状態で下端4bが第1定着部41によって支持層G2に定着されている。
地中アンカー4として、例えばより線7本の直径12.7mmのPC鋼線を用いることができる。地中アンカー4の下端4bの第1定着部41は、支持層G2において削孔穴に前記下端4bと共にセメント等の固化材を入れて固化させることで、支持層G2に定着されている。
また、各地中アンカー4には、図1に示すように、地中アンカー4に作用する地震エネルギーを吸収するためにオイルダンパ等の制震ダンパ5が介在されている。制震ダンパ5は、1本の地中アンカー4に設けられていれば良いのであって、位置、数量、性能は任意に設定することができる。
次に、上述した既設杭基礎構造に用いる制震構造の作用について、図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、図1に示すように、基礎フーチング3が所定の張力が付与された複数の地中アンカー4によって支持層G2に支持されているので、その地中アンカー4の張力によって、地震時の変形に抵抗することができ、基礎フーチング3及び高架水槽1の地震時の変形を低減することが可能となる。そのため、杭基礎2の変形も小さくなるので、杭基礎2の損傷を抑制することができる。
また、本実施の形態では、基礎フーチング3の変形が低減されるので、基礎フーチング3と地盤Gとのずれを小さくすることができる。そのため、地盤Gと基礎フーチング3を通じて配管13が設置されている場合には、地盤Gと基礎フーチング3との間(図1及び図2に示す符号T)のずれによって配管13に作用する力が抑えられるので、配管13が損傷したり、切断したりすることを防ぐことができる。
また、本実施の形態の制震構造では、陸上部分の杭基礎2や基礎フーチング3に対して地中アンカー4を設置することが可能であり、地中に設けるような構成に比べて、施工が容易であり、かつ確実に地震時の変形を抑制することが可能である。
さらに、地中アンカー4を基礎フーチング3の外周部3aの任意の位置に設けることができるので、その設置方向に自由度があり、高架水槽1の周囲設備の配置状態やスペースに応じて適宜な位置(方向)に地中アンカー4を配置することができる。そのため、地中アンカー4の施工時において、地上の設備を移設するといった作業を行う必要がない利点がある。
また、本実施の形態では、3方向以上となる8方向に地中アンカー4が設けられているので、地震動に対して方向性のバランスが良く、地震時の変形に対して確実に抵抗することができる。
また、本実施の形態では、地中アンカー4に設けられる制震ダンパ5によって地震時の加速度を減衰させることができる。
上述のように本実施の形態による既設杭基礎構造に用いる制震構造では、施工が容易で、杭基礎構造の変形を効果的に抑制することができ、基礎フーチング3に連結される配管13の損傷を防止することができることができる。
次に、上述した実施の形態による既設杭基礎構造に用いる制震構造の効果を裏付けるための実施例について以下説明する。
(実施例)
実施例は、上述した実施の形態の既設杭基礎構造に用いる制震構造の制震効果について、FEM解析結果から明らかにしたものである。
すなわち、2次元動的解析により、地中アンカーによる杭基礎構造の制震効果を確認した。上部構造物である高架水槽に入力した地震動は、三浦半島での地震(EW波:東西方向の波、NS波:南北方向の波)、及び南海トラフによる地震とした。具体的には、EW波として235gal、NS波として281gal、南海トラフとして415galの地震波を与えている。なお、地盤条件としては、ローム、砂質ローム、及び粘土質ロームからなる土質と対象とした。
図4(a)は、2次元解析モデルP1を示している。このうち高架水槽1からなる上部構造物の解析モデルP2は、図4(b)に示すように、基礎フーチング3の上面から水槽本体12の中心までの高さを31.2mとし、地表面から水槽本体12の中心までの高さを35m、基礎フーチング3の高さを3.8mとしている。水槽本体12の荷重を1200tf(11,768kN)とし、基礎フーチング3の重量を715tf(7012kN)とした。
そして、図4(a)に示すように、2次元解析モデルP1では、地中アンカー4の配置および本数を静的な検討により設定する。静的解析モデルをなす2次元解析モデルP1は、杭群を1本の縮合した杭60と、杭配置から設定される回転ばね61に置き換え、簡単なモデルとする。杭の上下端は、ピン結合とした両端ピン構造とする。
なお、地中アンカー4の設定に際して、構造に作用する地震力を設定するために、1次元の地盤液状化解析(非液状化も含む)を実施し、その地表面での地震動より応答スペクトルを求め、高架水槽の固有周期に相当する応答加速度より静的地震力を設定する。図4(a)において、縮合した杭60の紙面左側には、非液状化時の杭の水平ばね62を示している。
この2次元解析モデルP1を用いて、地中アンカー4の本数を変えて計算を行い、地中アンカー4の許容耐力以下で基礎の許容変位以下の本数を求める。計算は、地盤が液状化した場合と液状化しなかった場合の2つのケースを行い、それぞれの地中アンカー4の必要本数を求めた。
適用する地中アンカー4は、PC鋼より線7本より線B種φ12.7mm(SWPR7B)、断面積Asが09.71mm、ヤング係数Esが2.0×10N/mm、降伏荷重が156kN(0.2%永久ひずみ)、引張荷重が183kN(3.5%伸び)のものを使用した。なお、アンカーが設けられる液状化層として沖積層(地表面から11mの深さまで)、支持層として洪積層を対象とした。基礎フーチングの定着部から支持層の定着部までのアンカーの長さLは、斜め45°の角度で配置され、かつ沖積層の地表面からの深さを11mの条件において、15.6mに設定した。また、アンカーのばね定数Kは、As×Es/Lの式より、1266kN/mとなる。
また、鋼管杭は、直径406.9mm、厚さ6.4mmのものを使用した。
そして、本実施例では、上述した条件に基づいて、第1実施例、第1実施例よりも地中アンカー4の本数を1/2(ヤング係数を1/2)にした第2実施例、第1実施例の地中アンカー4に制震ダンパを設けた第3実施例、無対策の第1比較例、および矢板工法による従来の対策を示す第2比較例の5つにおいて、それぞれ液状化を考慮し、上述した三浦半島によるEW波、NS波、及び南海トラフによる波の3パターンの地震動を与えて解析を行った。
表1及び図5に示す解析結果は、基礎フーチング3(基礎位置)における最大変位を示している。この結果、第1、第2、第3実施例は、いずれも第1比較例の無対策に比べて変位が大幅に小さくなっており、矢板工法による第2比較例と同等、あるいはやや小さくなっていることが確認できる。また、地中アンカー4の本数が多い第1実施例と、制震ダンパを設けた第3実施例は、地中アンカー4の本数が少ない第2実施例よりも変位が小さくなっている。
そして、第1実施例と第3実施例では、変位の差がほとんど無いが、南海トラフの波において、第3実施例が第1実施例よりも僅かに変位が小さくなっているので、制震ダンパによる減衰効果があることが確認できる。
このように、本実施例の条件においては、地中アンカー4を多くすることで基礎フーチング3の変位を小さくする効果があることがわかった。
Figure 0006459372
表2及び図7に示す解析結果は、杭頭における杭モーメントの最大値を示している。この結果、三浦半島での地震のEW波及びNS波において、第1、第2、第3実施例は、いずれも第1比較例の無対策、及び矢板工法による第2比較例に比べて最大モーメントが小さくなっていることが確認できる。なお、南海トラフでの地震の波においては、第1、第2、第3実施例、及び第1、2比較例ともに、ほぼ同等となっている。また、第1、第2、第3実施例では、EW波、NS波、及び南海トラフの波による効果の差が明確ではないが、比較例に比べて杭モーメントを低下させることが可能といえる。
Figure 0006459372
以上、本発明による既設杭基礎構造に用いる制震構造、及び既設杭基礎構造の補強方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では、地中アンカー4に制震ダンパ5を設ける構成としているが、これに限定されることはなく、制震ダンパ5を省略することも可能である。
また、地中アンカー4の構成、すなわち材質、本数、方向、角度、定着構造などの構成は、制震対象となる上部構造物の形状、重量、大きさ、あるいは、周辺施設の状態、地盤などの条件に応じて適宜に設定すればよい。
そして、地中アンカー4の上端4aの固定位置として、基礎フーチング3の外周部3aとしているが、外周部3aを固定位置とすることに制限されるものではなく、他の位置でもよい。例えば、基礎フーチング3を厚さ方向に削孔し、地中アンカー4を挿通させた上端4aを基礎フーチング3の上面で固定するといった固定構造としてもよい。
また、上部構造物として、本実施の形態では高架水槽1を対象としているが、これに限らず、例えば高炉やタンクなどの設備とすることが可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
1 高架水槽(上部構造物)
2 杭基礎
3 基礎フーチング
4 地中アンカー
4a 上端
4b 下端
5 制震ダンパ
12 水槽本体
13 配管
41 第1定着部
42 第2定着部
G 地盤
G1 液状化層
G2 支持層

Claims (3)

  1. 液状化層に杭基礎が設けられ、該杭基礎の上部に既設の上部構造物を支持する平面視円形の基礎フーチングが設けられ、前記基礎フーチング内に、地盤に埋設され前記上部構造物に接続される配管が連結されている既設杭基礎構造に用いる制震構造であって、
    前記基礎フーチングから前記液状化層の下層に位置する支持層に向けて複数の地中アンカーが設けられ、
    該地中アンカーは、一端が前記基礎フーチングに固定され、他端が前記支持層に定着されており、
    前記地中アンカーの上端の固定位置が前記円形の基礎フーチングの外周部に定着され、
    前記複数の地中アンカーは、周方向に間隔をあけて3方向以上の放射状となるように設けられていることを特徴とする既設杭基礎構造に用いる制震構造。
  2. 前記地中アンカーには、制震ダンパが介在されていることを特徴とする請求項に記載の既設杭基礎構造に用いる制震構造。
  3. 液状化層に杭基礎が設けられ、該杭基礎の上部に既設の上部構造物を支持する平面視円形の基礎フーチングが設けられ、前記基礎フーチング内に、地盤に埋設され上部構造物に接続される配管が連結されている既設杭基礎構造の補強方法であって、
    前記基礎フーチングから前記液状化層の下層に位置する支持層に向けて複数の地中アンカーを設置し、
    該地中アンカーは、一端が前記基礎フーチングに固定され、他端が前記支持層に定着され
    前記地中アンカーの上端の固定位置が前記円形の基礎フーチングの外周部に定着され、
    前記複数の地中アンカーは、周方向に間隔をあけて3方向以上の放射状となるように設けられていることを特徴とする既設杭基礎構造の補強方法。
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