JP6455800B2 - 小便器 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1に記載されている従来の小便器では、排水トラップの下流側に小便器外部の排水配管の上流側が接続される排出路が設けられ、この排出路とボウル部の外部とを区画する壁部に洗浄水の供給口が設けられ、この供給口にボウル部の背面側の外部から供給管が接続されている。そして、この供給管内の洗浄水が、小便器のボウル面及び排水トラップを経由することなく、供給口から排出路内に直接的に供給されることにより、排水トラップの下流側の排出路内が洗浄されるようになっている。
特許文献2に記載されている従来の小便器では、排水トラップの流出部の上方に位置するボウル部の後方底面に、洗浄水送水用高圧ホースが挿入可能な貫通穴が形成されている。洗浄水送水用高圧ホースを貫通穴に挿入し、洗浄水送水用高圧ホースの先端から高圧の洗浄水を噴射させることにより、小便器を取り外すことなく、小便器の後方側(下流側)の外部に接続される排水管を洗浄することができるようになっている。
さらに、特許文献3に記載されている従来の小便器では、排水トラップの流出部の上方に位置するボウル部の後方底面に、清掃用具が挿入可能な開口が形成され、この開口には短筒上のソケットが固着されており、このソケットに閉塞具が着脱可能に取り付けられている。この開口から清掃用具を挿入することができ、排水トラップの下流側の流出部付近を清掃することができるようになっている。また、排水トラップ流入部及び開口を覆う目皿部を備えている。
また、特許文献2に記載されている従来の小便器では、ボウル部の後方底面の貫通穴を閉鎖する栓に尿が当たることで尿が飛散し、ボウル部の外部へと飛び出す可能性や、使用者に飛んで使用者に不快感を与える可能性があるという問題がある。
さらに、特許文献3に記載されている従来の小便器では、清掃用具が挿入可能な開口及びトラップ流入部を覆う目皿部は、トラップ流入部のみを覆うような目皿部と比較して前後方向に大きくなる。そのため、尿が目皿部に当たって飛散しやすく、ボウル部の外部へと飛び出す可能性や、使用者に飛んで使用者に不快感を与える可能性があるという問題がある。
図1は本発明の一実施形態による小便器の断面図であり、図2は図1の部分拡大図である。また、図3(a)は本発明の一実施形態による小便器の目皿の上面図であり、図3(b)は本発明の一実施形態による小便器の目皿の側面図であり、図4(a)は図3(a)のA−A断面図であり、図4(b)は図3(a)のB−B断面図であり、図4(c)は図3(a)のC−C断面図である。図5(a)は本発明の一実施形態による小便器の目皿と蓋と左右方向の位置関係を示す模式図であり、図5(b)は図5(a)に対して目皿が傾いた状態を示す模式図である。
さらに、便器本体2のボウル部4内の下方領域R1の底部には、下側に凹むように形成される凹部34が設けられており、この凹部34内に目皿100が上方から凹部34内に着脱可能に取り付けられるようになっている。また、凹部34の底面には、ボウル面4aを洗浄した洗浄水が排水される排水口8が形成されている。
また、排水トラップ10内には、下水からの臭気等が便器本体2のボウル面4aやその周囲のトイレ空間内へ侵入することを防ぐために、洗浄水が溜まっており、この洗浄水により封水されている。すなわち、排水トラップ10内には、ボウル部4の底部に設けられた排水口8よりも下方(下流側)に封水が形成されている。より詳細には、排水トラップ10においては、下降管路12と上昇管路14との連続部分、すなわち、排水トラップ10の折り返し部分に洗浄水が溜まることにより、封水が形成されるようになっている。
また、図2に示すように、排水室18の接続通路部20は、その前端部20aから後方側に向かってほぼ水平方向に延びている。そして、排水室18の接続通路部20は、便器本体2の背面側の後端部(下流側端部)において、ほぼ円筒状の排水配管(図示せず)の前端部と接続される接続口24を形成している。
さらに、排水配管(図示せず)は、排水室18の接続通路部20から排出された洗浄水を排出するために、上流側から下流側にかけて緩やかに下り傾斜しながら、ほぼ水平に下水管(図示せず)に向かって延びている。
なお、本実施形態では、排水室18の接続通路部20については、排水トラップ10の上昇管路14に一体的に形成されている形態について説明するが、樹脂等を用いて排水トラップ10と別体に形成されてもよい。
さらに、蓋28には、シール部材30が設けられており、排水室18の内部領域R2内の臭気が掃除口26からボウル部4の下方領域R1内に侵入しないように、掃除口26と蓋28とがシール部材30によって隙間なく完全に密閉されるようになっている。
なお、掃除口26の開口断面の形状については、円形形状に限定されることなく、例えば、楕円形状や多角形状等であってもよく、蓋28の横断面形状についても、掃除口26の断面形状に応じて、この断面形状に一致させるように適宜変更可能である。
さらに、図2に示すように、掃除口26は、排水口8よりも上方に位置しており、排水口8の後方側の近傍に形成されるボウル面4aの下方領域の斜面に対して垂直な中心軸線A1に沿って貫くように形成されている。
一方、蓋28が掃除口26から取り外された状態では、図2に示すように、掃除口26の開口断面を中心軸線A1に沿って接続通路部20に向けて投影した投影面が、接続口24の前側付近における排水室18の接続通路部20の底面から接続口24の後側付近における排水配管(図示せず)の内面にかけて、すなわち、接続口24に対して前後方向の所定領域に形成されている。これにより、掃除口26の中心軸線A1に沿った上方から見て、接続口24の前側付近における排水室18の接続通路部20の底面20cから接続口24の後側付近における排水配管(図示せず)の内面にかけての投影面に相当する領域が目視可能となっている。
これにより、蓋28を取り外した状態で、人が小便器1の真正面に立つと、接続口24と排水配管(図示せず)の接続部付近が目視することができ、掃除の際に尿石が除去できたかどうかを確認しながら、掃除口26に掃除具(図示せず)を挿入することにより、清掃作業が可能となっている。
特に、尿石の溜まりやすい接続通路部20の底面、排水配管(図示せず)、及び接続口24における接続通路部20の後端部と排水配管(図示せず)の前端部とで生じる段差付近の尿石について、掃除口26から挿入した掃除具(図示せず)で確実に除去することができるようになっている。
図4に示すように、第一洗浄面部140a及び第二洗浄面部140bは、左右方向の断面において前端から後端に亘って下方に向けて凹むアール形状である。また、第一洗浄面部140a及び第二洗浄面部140bには夫々の底面から下方に向けて突出する突出部142a、142bが設けられている。突出部142a、142bは頂上部120を挟んで対称に設けられ、その間に蓋28の上部が位置する。
これにより、ボウル部4内に排出された尿や吐水装置6から吐水された洗浄水は、ボウル部4のボウル面4aに沿って流下し、目皿100の外縁部と凹部34の上縁部との間の隙間から凹部34の底面と目皿100の底面との間の空間内に流入し、その後、排水口8から排水トラップ10の下降管路12内に流れ込むようになっている。
小便器1は、使用者がボウル部4内に排尿した後、吐水装置6が給水管6aから供給された洗浄水をボウル面4aに吐水する。この吐水装置6から吐水された洗浄水は、ボウル面4aを上方から下方の排水口8に向かって洗浄しながら流れる。そして、排水口8から排水トラップ10の下降管路12内に流入した洗浄水は、排水トラップ10に溜まった尿を下流の上昇管路14へ押し出し、この上昇管路14から排水室18内に流出した洗浄水が、接続通路部20を下流側に流れ、接続口24から尿を排水配管(図示せず)内へ排水する。
まず、清掃者は、掃除口26に取り付けられた状態の蓋28を取り外し、開放された掃除口26に掃除用具である高圧洗浄水のノズル(図示せず)を挿入し、ノズル(図示せず)の先端から高圧の洗浄水を噴出させる。
そして、高圧の洗浄水によって接続通路部20や排水配管(図示せず)に付着した尿石を除去し、下流側に押し出し、清掃する。
また、高圧洗浄水のノズル(図示せず)を用いる代わりに、開放された掃除口26から薬剤を投入し、尿石を溶解させてもよい。さらに、尿石を摩滅させるための回転砥石状の工具を通したりすることによって、尿石を摩滅させても良い。
このように掃除口26から蓋28を取り外して高圧洗浄水のノズル(図示せず)を挿入したり、薬剤を投入したりするだけで、接続通路部20や排水配管(図示せず)を簡単且つ確実に清掃することができるので、小便器1を排水配管(図示せず)から取り外すことなく、排水トラップ10より下流の接続通路部20の清掃をすることができ、短時間で清掃作業を完了することができる。
したがって、高速道路の休憩所等の利用者が多い公衆トイレ空間においても、従来よりも短時間で清掃を行うことができるため、小便器1の清掃のために、利用者が小便器1を使用することができない時間を短く抑えることが可能となる。
2 便器本体
4 ボウル部
4a ボウル部のボウル面
6 吐水装置
6a 給水管
8 排水口
10 排水トラップ(排水トラップ部)
12 下降管路(下降管路部)
14 上昇管路(上昇管路部)
14a 上昇管路の後端部
18 排水室(排水室部)
20 排水室の接続通路部
20a 接続通路部の前端部
22 排水室の前側壁部(ボウル側壁部)
24 接続口
26 掃除口
28 蓋
30 シール部材
34 凹部
100 目皿
120 頂上部
122 着脱操作部
124 貫通孔
140a 第一洗浄面部
140b 第二洗浄面部
142a 突出部
142b 突出部
160 当接部
A1 掃除口の開口断面の中心軸線
B1 目皿の左右方向における中心軸線
C1 蓋の左右方向における中心軸線
Claims (2)
- 排尿を受けるボウル面を形成するボウル部と、
このボウル部の下方に形成され、上記ボウル部の底部に設けられた排水口よりも下流側に封水を形成する排水トラップ部と、
この排水トラップ部の後方側に形成され、上記ボウル面を洗浄して上記排水トラップ部から排出された洗浄水を小便器外部の排出部側へ排出させる排水室部と、を有し、
上記排水室部は、その一部が上記排水トラップ部と上記小便器外部の排出部とを接続する通路を形成する接続通路部と、上記ボウル部内の下方領域と上記排水室部内とを区画するボウル側壁部と、を備え、このボウル側壁部には、上記ボウル部内の下方領域と上記排水室部内とを連通し且つ着脱可能な蓋により閉塞される掃除口が形成され、
上記排水口、上記掃除口及びこの掃除口に取り付けられた上記蓋を覆うように上記ボウル部の下方領域に配置される目皿を有する小便器であって、
上記目皿は、前後方向に延びる頂上部と、上記頂上部から左方向下方に延びる第一洗浄面部と、上記頂上部から右方向下方に延びる第二洗浄面部と、を備え、
上記目皿の上記第一洗浄面部及び上記第二洗浄面部は、下方に向けて突出する突出部を夫々備え、上記第一洗浄面部の上記突出部と上記第二洗浄面部の上記突出部との間に上記蓋の上部が位置し、且つ、前後方向の断面において上記各突出部と上記蓋の上部とが少なくとも一部重なる小便器。 - 上記目皿の上記第一洗浄面部及び上記第二洗浄面部は、左右方向の断面において下方に向けて凹むアール形状である請求項1に記載の小便器。
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