JP3975486B2 - 水洗大便器 - Google Patents

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Description

本発明は水洗大便器に係わり、特に、洗浄水によって便器を洗浄し、汚物を排出する水洗大便器に関する。
実開平3−128774号公報(特許文献1)には、壁掛けワンピース型便器が記載されている。このような壁掛式の水洗大便器は、床面から離間して設置されるので、床面の清掃性が良い等の利点があり、一般に広く採用されつつある。
一方、特開2004−100307号公報(特許文献2)には、便器のボウル面を、ボウル部の上部から吐水される洗浄水の旋回流で洗浄する水洗大便器が記載されている。このような旋回流でボウル面を洗浄するタイプの水洗大便器は、ボウル部の縁から下方に向けて洗浄水を吐水させるボックスリム等が存在しないため、形状が単純であり、ボウル部の清掃性に優れているため、一般に広く採用されている。
実開平3−128774号公報 特開2004−100307号公報
しかしながら、実開平3−128774号公報に記載された壁掛式の水洗大便器では、構造上、必然的に、水洗大便器の排水管は壁面に設けられた排水配管に接続されることになる。排水管が壁面の排水配管に接続される場合には、水洗大便器の溜水面と接続される排水配管との間の高低差が小さくなるため、壁掛式の水洗大便器において強いサイホン作用を生起させることは困難である。このため、壁掛式の水洗大便器においては、サイホン作用を利用しないウォッシュダウン方式か、この方式に近い、サイホン作用をあまり利用しない洗浄方式が採用されるのが一般的である。
一方、特開2004−100307号公報に記載の旋回流を利用してボウル部を洗浄するタイプの水洗大便器では、洗浄水がボウル部の中を旋回しながら下方に落下するように流れるため、ボックスリム等を有する水洗大便器に比べて、ボウル部の上方から下方に向う洗浄水の流れが弱くなる。このように、上方から下方に向う洗浄水の流れが弱い場合には、特に、ボウル部の溜水に浮いている浮遊汚物を排出する能力が低下する。このため、旋回流を利用してボウル部を洗浄するタイプの水洗大便器では、強いサイホン作用を利用して、洗浄時にボウル部内のトラップ管路入口まで溜水を吸引して、浮遊汚物を排出するのが一般的である。
このため、旋回流によってボウル部を洗浄する洗浄方式は、壁掛け式便器のように、強いサイホン作用を生起することが難しいタイプの水洗大便器に適用することが難しいという問題がある。
従って、本発明は、強いサイホン作用を利用することなく、旋回流を利用した洗浄方式で汚物を効果的に排出することができる水洗大便器を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明の第1の発明は、洗浄水によって便器を洗浄し、汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、その上縁の内壁面が内方に向って張り出しているリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部内の汚物を排出するように、ボウル部の底部と連通して延び、ボウル部の初期溜水水位を規定するトラップ管路と、汚物受け面の上縁に、リム部に沿うように形成された第1棚部と、この第1棚部よりも下方で、初期溜水水位よりも上方の汚物受け面に形成された第2棚部と、この第2棚部の上に覆い被さるように形成された張出し部と、第1棚部上に洗浄水を吐水し、汚物受け面上に旋回流を形成する第1吐水部と、第2棚部上に洗浄水を吐水し、張出し部と第2棚部の内周部との間の隙間から洗浄水を落下させ、ボウル部内の洗浄水を攪拌する流れを形成する第2吐水部と、第1吐水部に洗浄水を供給する第1通水路と、第2吐水部に洗浄水を供給する第2通水路と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の洗浄時に、第1吐水部から吐水された洗浄水は、第1棚部に沿って流れ、旋回しながらボウル部の汚物受け面を洗浄してボウル部の底部に流入する。一方、第2吐水部から吐水された洗浄水は、第2棚部に沿って流れながらボウル部の底部に流下し、ボウル部内の溜水を上下に攪拌する。ボウル部内の溜水が攪拌されることによって、洗浄前に溜水の水面に浮いていた浮遊汚物が溜水中に沈められ、浮遊汚物は、溜水中に沈んでいた汚物及び洗浄水と共にトラップ管路を通って排出される。
このように構成された本発明によれば、第2吐水部から吐水された洗浄水が溜水を攪拌して、浮遊汚物を溜水中に沈めるので、溜水を攪拌する能力が低い旋回流を利用した洗浄方式の水洗大便器においても、浮遊汚物を確実に排出することができる。
また、本発明の第1の発明において、好ましくは、第2棚部は、洗浄時においてボウル部の溜水水位が上昇する最高の高さ近傍に形成されている。
このように構成された本発明においては、第2吐水部から吐水された洗浄水は、第2棚部から、第2棚部よりも若干上の水位又は第2棚部よりも少し低い水位の溜水中に流入するので、第1吐水部から吐水され、第1棚部を介して旋回しながら流下する洗浄水との衝突を避けることができ、洗浄水の水跳ねを防止しながら、溜水を効果的に攪拌することができる。
また、本発明の第1の発明において、好ましくは、第2棚部は、ボウル部の後部から側面部まで延びている。
このように構成された本発明においては、第2吐水部から吐水された洗浄水は、第2棚部に沿って流れ、ボウル部の側面部に位置する第2棚部の先端に当たって溜水中に流入する。
このように構成された本発明によれば、第2吐水部から吐水された洗浄水の一部が、ボウル部の側面部から流下するので、ボウル部の前後方向に延びる軸線を中心として回転する流れが溜水中に生起され、浮遊汚物を効果的に溜水中に沈めることができる。
また、本発明の第1の発明において、好ましくは、第2棚部が、ボウル部の後部から前部に向って概略J字型又は逆J字型に延びる。
このように構成された本発明においては、第2吐水部から吐水された洗浄水は、概略J字型又は逆J字型の第2棚部に沿って流れ、ボウル部の前部に位置する第2棚部の先端に当たって溜水中に流入する。
このように構成された本発明によれば、第2吐水部から吐水された洗浄水の一部が、ボウル部の前部から後部に向って流れるので、汚物をトラップ管路に排出する作用を補助することができる。
また、本発明の第2の発明は、洗浄水によって便器を洗浄し、汚物を排出する水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、その上縁の内壁面が内方に向って張り出しているリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部内の汚物を排出するように、ボウル部の底部と連通して延び、ボウル部の初期溜水水位を規定するトラップ管路と、汚物受け面の上縁に、リム部に沿うように形成された第1棚部と、第1棚部上に洗浄水を吐水し、汚物受け面上に旋回流を形成する第1吐水部と、第1棚部よりも下方で、初期溜水水位よりも上方の高さであって、洗浄時においてボウル部の溜水水位が上昇する最高の高さ近傍に形成され、ボウル部の前方からトラップ管路の入口の方へ洗浄水を吐水して、ボウル部内の洗浄水を攪拌する流れを形成する第2吐水部と、第1吐水部に洗浄水を供給する第1通水路と、第2吐水部に洗浄水を供給する第2通水路と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、ボウル部の洗浄時に、第1吐水部から吐水された洗浄水は、第1棚部に沿って流れ、旋回しながらボウル部の汚物受け面を洗浄してボウル部の底部に流入する。一方、第2吐水部から吐水された洗浄水は、ボウル部の前方からトラップ管路の入口の方へ流れ、ボウル部内の溜水を上下に攪拌する。ボウル部内の溜水が攪拌されることによって、洗浄前に溜水の水面に浮いていた浮遊汚物が溜水中に沈められ、浮遊汚物は、溜水中に沈んでいた汚物及び洗浄水と共にトラップ管路を通って排出される。
このように構成された本発明によれば、第2吐水部から吐水された洗浄水が溜水を攪拌して、浮遊汚物を溜水中に沈めるので、溜水を攪拌する能力が低い旋回流を利用した洗浄方式の水洗大便器においても、浮遊汚物を確実に排出することができる。また、第2吐水部から吐水された洗浄水は、第2吐水部から、第2吐水部よりも若干上の水位又は第2吐水部よりも少し低い水位の溜水中に流入するので、第1吐水部から吐水され、第1棚部を介して旋回しながら流下する洗浄水との衝突を避けることができ、洗浄水の水跳ねを防止しながら、溜水を効果的に攪拌することができる。
また、本発明の第1又は第2の発明において、好ましくは、洗浄時において、上記ボウル部の溜水水位が、常に上記初期溜水水位以上である。
このように構成された水洗大便器においては、サイホン作用が発生していないか、又はサイホン作用が非常に弱いので、サイホン作用によって浮遊している汚物を排出することが困難である。このような水洗大便器に本発明を適用することによって、サイホン作用を利用することなく、浮遊汚物をもトラップ管路から確実に排出することができる。
また、本発明の第1又は第2の発明において、好ましくは、トラップ管路の出口は、壁面に設けられた排水配管に接続される。
このように構成された水洗大便器は、構造上、ボウル部内の溜水水位と排水配管の高低差が小さく、強いサイホン作用を発生させることが困難である。このような水洗大便器に本発明を適用することによって、サイホン作用を利用することなく、浮遊汚物をもトラップ管路から確実に排出することができる。
また、本発明の第1又は第2の発明において、好ましくは、壁掛け式水洗大便器として構成される。
このように構成された水洗大便器は、構造上、ボウル部内の溜水水位と排水配管の高低差が小さく、強いサイホン作用を発生させることが困難である。このような壁掛け式の水洗大便器に本発明を適用することによって、サイホン作用を利用することなく、浮遊汚物をもトラップ管路から確実に排出することができる。
本発明の水洗大便器によれば、強いサイホン作用を利用することなく、旋回流を利用した洗浄方式で汚物を効果的に排出することができる。
次に、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
まず、図1乃至3を参照して、本発明の第1実施形態による水洗大便器を説明する。図1は本発明の第1実施形態による水洗大便器の側面断面図であり、図2は平面図であり、図3は図1のIII−III線に沿う正面断面図である。
図1乃至3に示すように、本発明の第1実施形態による水洗大便器1は、ボウル部2と、このボウル部2の底部から連通して延びるトラップ管路4と、を有する。また、本実施形態による水洗大便器1は、壁掛け式の便器として構成されている。
ボウル部2の上縁は、内壁が内方に張り出しており、リム部2aを構成している。また、リム部2aの下方には、汚物を受ける汚物受け面2bが構成されている。
トラップ管路4は、ボウル部2の底部に開口した入口4aから斜め上方に延び、最高点4bを通った後、斜め下方に延びて、出口4cに達している。水洗大便器1の使用時において、待機時の溜水水位である初期溜水水位Lは、トラップ管路4の最高点4bの高さと等しくなる。従って、水洗大便器1の初期溜水水位Lは、トラップ管路4の形状によって規定される。
また、ボウル部2のリム部2aに沿って、ほぼ水平面上に延びる第1棚部6が形成されている。この第1棚部6は、概ねボウル部2の左側後部から、ボウル部2の前部を通って、右側後部まで、ボウル部2の内周に沿って延びている。さらに、第1棚部6は、その外周部よりも内周部の方が低くなるように傾斜して形成されている。
さらに、ボウル部2の左側後部に位置する第1棚部6の基端には、洗浄水を吐水させる第1吐水部10が形成されている。第1吐水部10から吐水された洗浄水は、第1棚部6に沿ってリム部2aの内周を旋回しながら下方に落下し、汚物受け面2bを洗浄するように構成されている。
また、ボウル部2の汚物受け面2bの中腹には、ほぼ水平面上に延びる第2棚部8が形成されている。この第2棚部8は、概ねボウル部2の左側後部から、ボウル部2の側面部のほぼ中央の第2棚部先端8aまで延びている。また、第2棚部8は、その外周部よりも内周部の方が低くなるように傾斜して形成されている。さらに、第2棚部8の上方には、第2棚部8の上に覆い被さるように張出し部9が形成されている。洗浄時においては、ボウル部2内の溜水水位は、ボウル部2に洗浄水が流入することにより、初期溜水水位から、ほぼ第2棚部8が設けられている高さまで上昇する。従って、第2棚部8は、第1棚部6よりも下方で、初期溜水水位よりも上方の高さに形成されていることになる。
さらに、ボウル部2の左側後部に位置する第2棚部8の基端には、洗浄水を吐水させる第2吐水部12が形成されている。第2吐水部12から吐水された洗浄水は、張出し部9の先端と第2棚部8の内周部の間のスリット状の隙間から、下方に落下しながら第2棚部8に沿って流れる。さらに、第2棚部8に沿って流れた洗浄水が、第2棚部先端8aに達すると、ほぼ全量が流下するように構成されている。
また、ボウル部2の下方の初期溜水水位Lよりも低い位置には、水平に近い傾斜面で構成された段部7が形成されている。洗浄時においては、第2吐水部12から吐水され、張出し部9の先端と第2棚部8の内周部の間のスリット状の隙間から流下した洗浄水の一部が、段部7に衝突し、衝突した洗浄水の一部は上方に舞い上がり、再び下方へ流下する。また、図1に示すように、段部7は、ボウル部2の前方から先端部7aまで延びるように形成されており、この先端部7aはスリット状の隙間の中間に位置している。従って、スリット状の隙間の先端部から流下した洗浄水は段部7に衝突し、スリット状の隙間の基端部から流下した洗浄水は段部7に衝突することなく、そのままボウル部2の底部に向かう。
水洗大便器1の後部端には、第1吐水部10及び第2吐水部12から吐出される洗浄水を導入する通水路入口18が形成されている。水洗大便器1に導入される洗浄水は、上水道からフラッシュバルブ(図示せず)を経て、通水路入口18に供給される。さらに、通水路入口18から水洗大便器1内に導入された洗浄水は、共通通水路20を通って、水洗大便器1の前方に向かって流れる。
共通通水路20は、ボウル部2の後部において、ボウル部2の後部に沿ってほぼ水平方向に延びる第1通水路14と、共通通水路20から下方に延びる第2通水路16に分岐する。第1通水路14は、共通通水路20の分岐点から、ボウル部2の左側後部の第1吐水部10まで、ボウル部2の後縁に沿って水平方向に延びるように構成されている。第2通水路16は、共通通水路20の分岐点から、ほぼ鉛直下方に延びた後、第2棚部8とほぼ同一の高さで前方に湾曲して水平方向に延び、第2吐水部12に連通するように構成されている。本実施形態においては、通水路入口18から流入した洗浄水のうちの約1/3が第1通水路14に流入し、約2/3が第2通水路16に流入するように構成されている。
次に、本発明の第1実施形態による水洗大便器1の作用を説明する。
まず、水洗大便器1の待機状態においては、ボウル部2には、トラップ管路4の最高点4bの高さである初期溜水水位Lまで、溜水が溜められている。使用者が、フラッシュバルブ(図示せず)を操作して、ボウル部2の洗浄を開始すると、上水道から通水路入口18に洗浄水が流入する。通水路入口18から流入した洗浄水は、共通通水路20を通って水洗大便器1の前方に向かい、さらに、第1通水路14と第2通水路16に分岐して流れる。
共通通水路20に流入した洗浄水の約1/3は、第1通水路14に流入し、第1吐水部10から吐水される。ボウル部2の左側後部の第1吐水部10から吐水された洗浄水は、第1棚部6に沿ってボウル部2の前部に向かい、さらにボウル部2の前部を通過してボウル部2の右側後部へ向うように旋回して流れる。また、第1吐水部10から吐水された洗浄水は、ボウル部2の縁を旋回すると共に、ボウル部2の内方に向って流下するので、洗浄水は概ね螺旋を描くようにしてボウル部2の底部に到達する。この洗浄水の螺旋状の流れによって、ボウル部2の汚物受け面2bが洗浄される。また、第1吐水部10から吐水された洗浄水には、ボウル部2の外方に飛び出す方向の遠心力が作用するが、ボウル部2の上端のリム部2aが内方に張り出すように形成されているため、洗浄水がボウル部2の外方に飛び出すことはない。
一方、共通通水路20に流入した洗浄水の約2/3は、第2通水路16に流入し、第2吐水部12から吐水される。ボウル部2の左側後部の第2吐水部12から吐水された洗浄水は、第2棚部8に沿ってボウル部2の前部に向かい、第2棚部先端8aに到達する。また、第2吐水部12から吐水された洗浄水は、第2棚部8に沿って流れると共に、張出し部9の先端と第2棚部8の内周部の間のスリット状の隙間からボウル部2の内方に向かって流下する。さらに、第2棚部8に沿って流れ、第2棚部先端8aに当たった洗浄水は、そこから下方に落下する。第2棚部8から流下する洗浄水は、図3に矢印で示す上下方向の流れを形成しながらボウル部2内の溜水を攪拌し、洗浄開始前に溜水面に浮いていた浮遊汚物を、ボウル部2の底部に向かって移動させる。さらに、第2棚部8から流下し、段部7に衝突した一部の洗浄水は、上方へ舞い上がった後、再び流下するため、洗浄水の上下方向の攪拌作用が強められ、浮遊汚物は効果的に溜水中に引き込まれる。また、第2棚部8から流下し、段部7に衝突せずにボウル部2の底部に向かう洗浄水は、浮遊汚物をトラップ管路4の入口4aまで引き込み、効果的に出口4cまで排出させる。
また、第1吐水部10及び第2吐水部12から洗浄水が吐水され、ボウル部2に流入し始めると、トラップ管路4の最高点4bを越えてボウル部2から排出される洗浄水の流量よりも、ボウル部2に流入する流量の方が多いため、ボウル部2内の溜水水位は次第に上昇する。上昇した溜水水位は第2棚部8の高さ近傍まで到達するので、第2棚部8から流下する洗浄水によって、溜水面に浮く浮遊汚物は効率良く溜水の中に沈められる。
溜水水位が上昇することによってトラップ管路4の最高点4bを越えて排出される洗浄水の流量は増大し、また、フラッシュバルブ(図示せず)の開度が次第に小さくなることにより流入する洗浄水の流量が減少するため、上昇した溜水水位はやがて下降し始める。この際、ボウル部2の溜水に沈んでいた汚物、及び洗浄前に溜水面に浮いており、洗浄水の流れによって溜水中に沈められた浮遊汚物は、洗浄水と共にトラップ管路4の最高点4bを越えて出口4cから排水配管(図示せず)に排出される。全ての汚物が排出された後、溜水水位はさらに下降し、初期溜水水位Lまで低下する。本実施形態の水洗大便器1は、壁掛け式の便器であり、その構造上溜水水位とトラップ管路4の出口4cとの高低差が非常に小さくなるため、サイホン作用は殆ど発生せず、ボウル部2洗浄の全期間を通して溜水水位が初期溜水水位Lよりも低くなることは無い。
本発明の第1実施形態の水洗大便器によれば、第2棚部から吐水される洗浄水が、ボウル部内の洗浄水を攪拌するので、旋回流を利用した洗浄方式においても、サイホン作用を利用することなく、浮遊汚物をも効果的に排出することができる。
また、本実施形態の水洗大便器においては、第2棚部が、洗浄中にボウル部内の溜水水位が上昇する高さとほぼ同じ高さに形成されているので、第2棚部から流下する洗浄水によってボウル部内の溜水を効果的に攪拌することができる。また、第2棚部からの洗浄水は、溜水水位のすぐ上からボウル部内に流入するので、第1棚部から旋回しながら流下する洗浄水と衝突して水跳ねを起こすことがない。
次に、図4乃至6を参照して、本発明の第2実施形態による水洗大便器を説明する。本実施形態による水洗大便器は、第2棚部の形状が第1実施形態とは異なる。従って、ここでは、本発明の第2実施形態の、第1実施形態とは異なる部分のみを説明し、同様の部分については説明を省略する。
図4は本発明の第2実施形態による水洗大便器の側面断面図であり、図5は平面図であり、図6は図4のVI−VI線に沿う正面断面図である。
図4乃至6に示すように、本発明の第2実施形態による水洗大便器100は、ボウル部102と、トラップ管路104と、を有する。
ボウル部102の上縁はリム部102aを構成し、その下方には、汚物受け面102bが構成されている。
トラップ管路104は、入口104a、最高点104b、出口104cを有する。水洗大便器100の使用時において、待機時の溜水水位である初期溜水水位Lは、トラップ管路104の最高点104bの高さと等しくなる。従って、水洗大便器100の初期溜水水位Lは、トラップ管路104の形状によって規定される。
また、ボウル部102のリム部102aに沿って、ほぼ水平面上に延びる第1棚部106が形成されている。この第1棚部106の形状は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。さらに、ボウル部102の左側後部に位置する第1棚部106の基端には、洗浄水を吐水させる第1吐水部110が形成されている。
また、ボウル部102の汚物受け面102bの中腹には、ほぼ水平面上に延びる第2棚部108が形成されている。この第2棚部108は、概ねボウル部102の左側後部から、ボウル部102の前部の第2棚部先端108aまで、上方から見て逆J字型を描くように延びている。また、第2棚部108は、その外周部よりも内周部の方が低くなるように傾斜して形成されている。さらに、第2棚部108の上方には、第2棚部108の上に覆い被さるように張出し部109が形成されている。洗浄時においては、ボウル部102内の溜水水位は、ボウル部102に洗浄水が流入することにより、初期溜水水位から、ほぼ第2棚部108が設けられている高さまで上昇する。従って、第2棚部108は、第1棚部106よりも下方で、初期溜水水位よりも上方の高さに形成されていることになる。
さらに、ボウル部102の左側後部に位置する第2棚部108の基端には、洗浄水を吐水させる第2吐水部112が形成されている。第2吐水部112から吐水された洗浄水は、張出し部109の先端と第2棚部108の内周部の間のスリット状の隙間から、下方に落下しながら第2棚部108に沿って流れる。さらに、第2棚部108に沿って流れた洗浄水が、第2棚部先端108aに達すると、ほぼ全量が流下するように構成されている。
また、ボウル部102の下方の初期溜水水位Lよりも低い位置には、水平に近い傾斜面で構成された段部107が形成されている。洗浄時においては、第2吐水部112から吐水され、張出し部109の先端と第2棚部108の内周部の間のスリット状の隙間から流下した洗浄水の一部が、段部107に衝突し、衝突した洗浄水の一部は上方に舞い上がり、再び下方へ流下する。また、段部107は、ボウル部102の前方から先端部107aまで延びるように形成されている。洗浄水が流下するスリット状の隙間は、図4に示すように、先端部107aよりも後方まで延びているため、スリット状の隙間の段部107が形成されていない部分から流下した洗浄水は段部107に衝突することなく、そのままボウル部2の底部に向かう。一方、スリット状の隙間のうち、段部107の上方の部分から流下した洗浄水は段部107に衝突して上方に舞い上げられる。
水洗大便器100の後部端には、通水路入口118が形成されており、この通水路入口118から導入された洗浄水は、共通通水路120を通って、水洗大便器100の前方に向かって流れる。
共通通水路120は、第1通水路114と、第2通水路116に分岐する。第1通水路114は、共通通水路120の分岐点から第1吐水部110まで延びるように構成されている。第2通水路116は、共通通水路120の分岐点から第2吐水部112に連通するように構成されている。本実施形態においては、通水路入口118から流入した洗浄水のうちの約1/3が第1通水路114に流入し、約2/3が第2通水路116に流入するように構成されている。
次に、本発明の第2実施形態による水洗大便器100の作用を説明する。
まず、水洗大便器100の待機状態においては、初期溜水水位Lまで、溜水が溜められている。使用者が、ボウル部102の洗浄を開始すると、通水路入口118に洗浄水が流入し、共通通水路120を通って第1通水路114と第2通水路116に分岐して流れる。
ボウル部102の第1吐水部110から吐水された洗浄水は、第1棚部106に沿って旋回して流れる。また、第1吐水部110から吐水された洗浄水は、ボウル部102の縁を旋回すると共に流下し、洗浄水は概ね螺旋を描いてボウル部102の底部に到達する。これにより、ボウル部102の汚物受け面102bが洗浄される。
一方、ボウル部102の左側後部の第2吐水部112から吐水された洗浄水は、第2棚部108に沿ってボウル部102の前部に向かい、第2棚部先端108aに到達する。また、第2吐水部112から吐水された洗浄水は、第2棚部108に沿って流れると共に、張出し部109の先端と第2棚部108の内周部の間のスリット状の隙間からボウル部102の内方に向かって流下する。さらに、第2棚部108に沿って流れ、第2棚部先端108aに当たった洗浄水は、そこから下方に落下するので、第2棚部8の前部から下方に向かって流れ、汚物をトラップ管路10の入口104aの方へ移動させる。また、第2棚部108から流下する洗浄水は、ボウル部102内の溜水を攪拌し、洗浄開始前に溜水面に浮いていた浮遊汚物を、ボウル部102の底部に向かって移動させる。さらに、第2棚部108から流下し、段部107に衝突した一部の洗浄水は、上方へ舞い上がった後、再び流下するため、洗浄水の上下方向の攪拌作用が強められ、浮遊汚物は効果的に溜水中に引き込まれる。また、第2棚部108から流下し、段部107に衝突せずにボウル部102の底部に向かう洗浄水は、浮遊汚物をトラップ管路104の入口104aまで引き込み、効果的に出口104cまで排出させる。
また、第1吐水部110及び第2吐水部112から洗浄水が吐水されると、ボウル部102内の溜水水位は次第に上昇する。上昇した溜水水位は第2棚部108の高さ近傍まで到達するので、第2棚部108から流下する洗浄水によって、溜水面に浮く浮遊汚物は効率良く溜水の中に沈められる。
溜水水位が上昇して最高の高さに達した後、上昇した溜水水位はやがて下降し始める。この際、ボウル部102の溜水に沈んでいた汚物、及び洗浄前に溜水面に浮いており、洗浄水の流れによって溜水中に沈められた浮遊汚物は、洗浄水と共にトラップ管路104の最高点104bを越えて出口104cから排水配管(図示せず)に排出される。全ての汚物が排出された後、溜水水位はさらに下降し、初期溜水水位Lまで低下する。本実施形態の水洗大便器100は、壁掛け式の便器であり、サイホン作用は殆ど発生しないため、ボウル部102洗浄の全期間を通して溜水水位が初期溜水水位Lよりも低くなることは無い。
本発明の第2実施形態の水洗大便器においては、第2棚部からの洗浄水の多くが、ボウル部の前部からトラップ管路に向けて流下するので、ボウル部内の汚物のトラップ管路への排出を補助し、汚物の排出性能を向上させることができる。
次に、図7乃至9を参照して、本発明の第3実施形態による水洗大便器を説明する。
本実施形態の水洗大便器は、第2吐水部が、トラップ管路に向けてボウル部の前部に設けられている点が、本発明の第1実施形態とは異なる。従って、ここでは、本発明の第3実施形態の第1実施形態とは異なる点のみを説明し、同様の部分については説明を省略する。図7は本発明の第3実施形態による水洗大便器の側面断面図であり、図8は平面図であり、図9は図7のIX−IX線に沿う正面断面図である。
図7乃至9に示すように、本発明の第3実施形態による水洗大便器200は、ボウル部202と、このボウル部202の底部から連通して延びるトラップ管路204と、を有する。また、本実施形態による水洗大便器200は、壁掛け式の便器として構成されている。
ボウル部202には、リム部202a及び汚物受け面202bが形成されており、その形状は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
トラップ管路204は、入口204a、最高点204b、及び出口204cを有し、その形状は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。また、水洗大便器200の待機時における溜水水位である初期溜水水位Lは、トラップ管路204の最高点204bの高さによって規定される。
また、ボウル部202のリム部202aに沿って、ほぼ水平面上に延びる第1棚部206が形成されている。この第1棚部206の形状も第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
さらに、ボウル部202の左側後部に位置する第1棚部206の基端には、洗浄水を吐水させる第1吐水部210が形成されている。第1吐水部210から吐水された洗浄水は、第1棚部206に沿ってリム部202aの内周を旋回しながら下方に落下し、汚物受け面202bを洗浄するように構成されている。
また、ボウル部202前部の汚物受け面202bの中腹には、トラップ管路204に向けて洗浄水を吐水させる第2吐水部212が形成されている。この第2吐水部212への給水は、ボウル部202の下面側に設けられた、上方から見て逆J字型を描くようにボウル部202の左側後部から延びる第2通水路216を介して行われる。さらに、第2通水路216は、ボウル部202の左側後部から上方に延び、後述する共通通水路220に連通している。洗浄時においては、ボウル部202内の溜水水位は、ボウル部202に洗浄水が流入することにより、初期溜水水位から、ほぼ第2吐水部212が設けられている高さまで上昇する。従って、第2吐水部212は、第1棚部206よりも下方で、初期溜水水位よりも上方の高さに形成されていることになる。
さらに、水洗大便器200の後部端には、第1吐水部210及び第2吐水部212から吐出される洗浄水を導入する通水路入口218が形成されている。水洗大便器200に導入される洗浄水は、上水道からフラッシュバルブ(図示せず)を経て、通水路入口218に供給される。さらに、通水路入口218から水洗大便器200内に導入された洗浄水は、共通通水路220を通って、水洗大便器200の前方に向って流れる。
また、ボウル部202の下方の初期溜水水位Lよりも低い位置には、水平に近い傾斜面で構成された段部207が形成されている。洗浄時においては、第2吐水部212から吐水され流下した洗浄水が、段部207に衝突し、衝突した洗浄水の一部は上方に舞い上がり、再び下方へ流下する。
共通通水路220は、ボウル部202の後部において、ボウル部202の後部に沿ってほぼ水平方向に延びる第1通水路214と、共通通水路220から下方に延びる第2通水路216に分岐する。第1通水路214は、共通通水路220の分岐点から、ボウル部202の左側後部の第1吐水部210まで、ボウル部202の後縁に沿って水平方向に延びるように構成されている。第2通水路216は、共通通水路220の分岐点から、ほぼ鉛直下方に延びた後、第2吐水部212とほぼ同一の高さで前方に湾曲して水平方向に延びる。さらに、前方に湾曲した第2通水路216は、ボウル部202の下面側を、上方から見て逆J字型を描くように延びて第2吐水部212に連通する。本実施形態においては、通水路入口218から流入した洗浄水のうちの約1/3が第1通水路214に流入し、約2/3が第2通水路216に流入するように構成されている。
次に、本発明の第3実施形態による水洗大便器200の作用を説明する。
まず、水洗大便器200の待機状態では、溜水は、最高点204bの高さである初期溜水水位Lまで溜められている。使用者がフラッシュバルブ(図示せず)を操作すると、上水道から通水路入口218に洗浄水が流入し、洗浄水は、共通通水路220を通った後、第1通水路214と第2通水路216に分岐する。
共通通水路220に流入した洗浄水の約1/3は、第1通水路214に流入し、第1吐水部210から吐水される。第1吐水部210から吐水された洗浄水は、第1棚部206に沿ってボウル部202内を旋回して流れる。また、第1吐水部210から吐水された洗浄水は、旋回しながらボウル部202の内方に向って流下するので、洗浄水は概ね螺旋を描くようにしてボウル部202の底部に到達する。この洗浄水の螺旋状の流れによって、ボウル部202の汚物受け面202bが洗浄される。また、リム部202aが内方に張り出すように形成されているので、第1吐水部210から吐水された洗浄水が、遠心力によってボウル部202の外方に飛び出すことはない。
一方、共通通水路220に流入した洗浄水の約2/3は、第2通水路216に流入し、第2吐水部212から吐水される。ボウル部202の左側後部で共通通水路220から分岐した第2通水路216は、まず、鉛直下方に向かい、次いで、水平方向にボウル部202の前方に向い、第2吐水部212に接続される。また、第2吐水部212から吐水された洗浄水は、ボウル部202の前部からトラップ管路204の入口204aに向って流れ、ボウル部202内の溜水を攪拌し、洗浄開始前に溜水面に浮いていた浮遊汚物を、ボウル部202の底部に開口した入口204a向って移動させる。さらに、第2吐水部212から流下し、段部207に衝突した洗浄水は、上方へ舞い上がった後、再び流下するため、洗浄水の上下方向の攪拌作用が強められ、浮遊汚物は効果的に溜水中に引き込まれる。
また、第1吐水部210及び第2吐水部212から洗浄水が吐水され、ボウル部202に流入し始めると、ボウル部202内の溜水水位は次第に上昇する。上昇した溜水水位は第2吐水部212の高さ近傍まで到達するので、第2吐水部212から流下する洗浄水によって、溜水面に浮く浮遊汚物は効率良く溜水の中に沈められる。
溜水水位が上昇することによってトラップ管路204の最高点204bを越えて排出される洗浄水の流量が増大し、また、フラッシュバルブ(図示せず)を介して流入する洗浄水の流量が減少するため、上昇した溜水水位はやがて下降し始める。この際、ボウル部202の溜水に沈んでいた汚物、及び洗浄前に溜水面に浮いており、洗浄水の流れによって溜水中に沈められた浮遊汚物は、洗浄水と共にトラップ管路204の出口204cから排水配管(図示せず)に排出される。全ての汚物が排出された後、溜水水位はさらに下降し、初期溜水水位Lまで低下する。本実施形態の水洗大便器200は、壁掛け式の便器であり、その構造上サイホン作用は殆ど発生せず、ボウル部202洗浄の全期間を通して溜水水位が初期溜水水位Lよりも低くなることは無い。
本発明の第3実施形態の水洗大便器によれば、第2吐水部から吐水される洗浄水が、ボウル部内の洗浄水を攪拌するので、旋回流を利用した洗浄方式においても、サイホン作用を利用することなく、浮遊汚物をも効果的に排出することができる。
また、本実施形態の水洗大便器においては、第2吐水部が、洗浄中にボウル部内の溜水水位が上昇する高さとほぼ同じ高さに形成されているので、第2吐水部から流下する洗浄水によってボウル部内の溜水を効果的に攪拌することができる。また、第2吐水部からの洗浄水は、溜水水位のすぐ上からボウル部内に流入するので、第1棚部から旋回しながら流下する洗浄水と衝突して水跳ねを起こすことがない。さらに、第2吐水部からの洗浄水は、ボウル部の前部からトラップ管路の入口に向けて流下するので、ボウル部内の汚物のトラップ管路への排出を補助し、汚物の排出性能を向上させることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態では、本発明を、洗浄水が水道から直接供給される水道直結式の水洗大便器に適用していたが、本発明を、洗浄水タンクから洗浄水が供給されるタンク式の水洗大便器に適用することもできる。この場合には、使用者が洗浄水タンクのレバーを操作することによって水洗大便器の洗浄が開始され、洗浄水タンク内の洗浄水が所定量まで減少したとき、水洗大便器への洗浄水の供給が停止される。
さらに、上述した実施形態では、第2棚部及び第2吐水部(第3実施形態)は、洗浄時における最高の溜水水位の近傍に形成されていたが、第2棚部及び第2吐水部は、さらに上方に形成することもできる。この場合には、第1吐水部から吐水された洗浄水との衝突による水跳ねが発生しない高さに、第2棚部又は第2吐水部を形成するのがよい。
また、上述した実施形態では、本発明を壁掛け式の水洗大便器に適用していたが、サイホン作用が発生しない、又はサイホン作用が弱い床置き式の水洗大便器に本発明を適用することも非常に有効である。さらに、本発明を、サイホン作用が発生する水洗大便器に適用することもできる。
本発明の第1実施形態による水洗大便器の側面断面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の平面図である。 本発明の第1実施形態による水洗大便器の図1のIII−III線に沿う正面断面図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器の側面断面図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器の平面図である。 本発明の第2実施形態による水洗大便器の図4のVI−VI線に沿う正面断面図である。 本発明の第3実施形態による水洗大便器の側面断面図である。 本発明の第3実施形態による水洗大便器の平面図である。 本発明の第3実施形態による水洗大便器の図7のIX−IX線に沿う正面断面図である。
符号の説明
L 初期溜水水位
1 本発明の第1実施形態による水洗大便器
2 ボウル部
2a リム部
2b 汚物受け面
4 トラップ管路
4a 入口
4b 最高点
4c 出口
6 第1棚部
7 段部
7a 先端部
8 第2棚部
8a 第2棚部先端
9 張出し部
10 第1吐水部
12 第2吐水部
14 第1通水路
16 第2通水路
18 通水路入口
20 共通通水路
100 本発明の第2実施形態による水洗大便器
102 ボウル部
102a リム部
102b 汚物受け面
104 トラップ管路
104a 入口
104b 最高点
104c 出口
106 第1棚部
107 段部
107a 先端部
108 第2棚部
108a 第2棚部先端
109 張出し部
110 第1吐水部
112 第2吐水部
114 第1通水路
116 第2通水路
118 通水路入口
120 共通通水路
200 本発明の第2実施形態による水洗大便器
202 ボウル部
202a リム部
202b 汚物受け面
204 トラップ管路
204a 入口
204b 最高点
204c 出口
206 第1棚部
207 段部
210 第1吐水部
212 第2吐水部
214 第1通水路
216 第2通水路
218 通水路入口
220 共通通水路

Claims (8)

  1. 洗浄水によって便器を洗浄し、汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、その上縁の内壁面が内方に向って張り出しているリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部内の汚物を排出するように、上記ボウル部の底部と連通して延び、上記ボウル部の初期溜水水位を規定するトラップ管路と、
    上記汚物受け面の上縁に、上記リム部に沿うように形成された第1棚部と、
    この第1棚部よりも下方で、上記初期溜水水位よりも上方の上記汚物受け面に形成された第2棚部と、
    この第2棚部の上に覆い被さるように形成された張出し部と、
    上記第1棚部上に洗浄水を吐水し、上記汚物受け面上に旋回流を形成する第1吐水部と、
    上記第2棚部上に洗浄水を吐水し、上記張出し部と上記第2棚部の内周部との間の隙間から洗浄水を落下させ、上記ボウル部内の洗浄水を攪拌する流れを形成する第2吐水部と、
    上記第1吐水部に洗浄水を供給する第1通水路と、
    上記第2吐水部に洗浄水を供給する第2通水路と、
    を有することを特徴とする水洗大便器。
  2. 上記第2棚部が、洗浄時において上記ボウル部の溜水水位が上昇する最高の高さ近傍に形成されている請求項1記載の水洗大便器。
  3. 上記第2棚部が、上記ボウル部の後部から側面部まで延びる請求項1又は2記載の水洗大便器。
  4. 上記第2棚部が、上記ボウル部の後部から前部に向って概略J字型又は逆J字型に延びる請求項1又は2記載の水洗大便器。
  5. 洗浄水によって便器を洗浄し、汚物を排出する水洗大便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、その上縁の内壁面が内方に向って張り出しているリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部内の汚物を排出するように、上記ボウル部の底部と連通して延び、上記ボウル部の初期溜水水位を規定するトラップ管路と、
    上記汚物受け面の上縁に、上記リム部に沿うように形成された第1棚部と、
    上記第1棚部上に洗浄水を吐水し、上記汚物受け面上に旋回流を形成する第1吐水部と、
    上記第1棚部よりも下方で、上記初期溜水水位よりも上方の高さであって、洗浄時において上記ボウル部の溜水水位が上昇する最高の高さ近傍に形成され、上記ボウル部の前方から上記トラップ管路の入口の方へ洗浄水を吐水して、上記ボウル部内の洗浄水を攪拌する流れを形成する第2吐水部と、
    上記第1吐水部に洗浄水を供給する第1通水路と、
    上記第2吐水部に洗浄水を供給する第2通水路と、
    を有することを特徴とする水洗大便器。
  6. 洗浄時において、上記ボウル部の溜水水位が、常に上記初期溜水水位以上である請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗大便器。
  7. 上記トラップ管路の出口が、壁面に設けられた排水配管に接続される請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗大便器。
  8. 壁掛け式水洗大便器として構成される請求項1乃至の何れか1項に記載の水洗大便器。
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