JP6450459B2 - 少なくとも下層部分において互いに液密に分割された第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽とを有するクライオスタット - Google Patents

少なくとも下層部分において互いに液密に分割された第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽とを有するクライオスタット Download PDF

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Description

本発明は、
下層部分に、液体ヘリウム、特に2.5K未満の温度の超流動ヘリウムを充填されると共に、上層部分に少なくとも部分的に液体ヘリウム、特に4Kを上回る温度の常流動ヘリウムを充填されて、下層部分の下端から上層部分の第1の液面まで液体ヘリウムを連続的に充填される第1の領域を有する第1のヘリウム槽と、
熱交換器を介してヘリウムの膨張によって第1のヘリウム槽の下層部分の液体ヘリウムを冷却できるジュールトムソン冷却ユニットと
を備えるクライオスタットに関する。
このようなクライオスタットは、特許文献1(独国特許第102010028750号明細書)で知られる。
核磁気共鳴(nuclear magnetic resonance、NMR)装置、特にNMR分光計及びNMR断層撮影装置は、強磁場を必要とし、強磁場は、しばしば超伝導マグネットコイルによって生成される。超伝導マグネットコイルは、極低温で動作させる必要がある。このために、マグネットコイルは、通常は、極低温液体で満たされたクライオスタットの極低温槽内に配置される。
クライオスタット内の特に低い温度は、液体ヘリウムを用いて実現することができる。ヘリウムは、大気圧下では、約4.2Kの温度で沸騰する。
4.2K未満の温度を実現するために、液体ヘリウム槽に対して、ポンプ輸送が実施されてもよい。蒸気圧を低下させることによって、槽が冷却される。この手法には、ヘリウム槽内に大気圧未満の圧力が存在するという難点がある。これは、システムに誤動作や微小な漏れがあった場合に、深刻な結果(空気の引き込み、システム内部における空気の締め出し、排出ラインの遮断)をもたらす可能性がある。
また、液体ヘリウムは、ジュールトムソン冷却ユニットを用いて、特に超流動状態で、2.5K未満の温度で生成することができる。実際には、例えば独国特許第102010028750号明細書で述べられているように、この目的のために、通常はヘリウム槽が設けられ、下側の第1のチャンバ(下層部分)には約2Kの液体ヘリウムが充填され、上側の第2のチャンバ(上層部分)には、約4.2Kの液体ヘリウムが充填される。2つのチャンバ同士の間には、断熱バリアが配置される。ジュールトムソン冷却ユニットは、上チャンバ又は下チャンバから液体ヘリウムを引き込んで膨張させ、次に、ヘリウム槽の下チャンバを冷却する。膨張したヘリウムは、ポンプで除去される。このシステムは、ヘリウム槽全体で負圧が発生するのを防止し、負圧は、比較的小型のジュールトムソン冷却ユニットにのみ存在する。このため、断熱を提供する熱バリアが必要になるが、これによって上槽の圧力が下槽に伝わる(これは、例えば、バリアが液体ヘリウムに対して透過性であるか、又は断熱膜として構成された場合に発生する)。熱力学的な見地から見ると、下槽のヘリウムは「サブクール状態」であって、すなわち、実際の圧力は、温度に対応する蒸気圧よりも大きい。
ヘリウム槽の下層部分を冷却するために、ジュールトムソン冷却ユニットは液体ヘリウムを消費し、ヘリウム槽の上層部分の充填液位を低下させる。特許文献1(独国特許第102010028750号明細書)で提案されているように、ポンプで除去されたヘリウムの一部を上層部分の中へ再循環させることによって、クライオスタットのヘリウム消費を削減することができる。しかしながら、この場合も、ヘリウム槽はやはり一定の間隔でヘリウムを再充填しなければならない。液体ヘリウムの再充填は、使用者にとって面倒であり、また、高分解能NMRシステムは、再充填後の数日間は、限られた範囲でしか使用できない。再充填は、したがって、稀にしか行わないようにするべきである。
一般に、液体ヘリウムを再充填しなければならない頻度は、ヘリウム槽の上層部分を拡大することによって下げることができ、その結果、ヘリウム槽の上層部分は、4.2Kのヘリウムを大量に貯留でき、したがって、ヘリウム槽の下層部分をより長期間冷却することができる。これにより、クライオスタットの全高が増加する。しかしながら、一般的な実験室では、クライオスタットの最大全高が天井の高さによって制限され、又は天井を高くすると、改装が可能なほどに実験室の建物の改修費用がかさむ結果となる。
ヘリウム消費をさらに制限するために、パルス管冷凍機等の別の能動冷却装置を介して、ポンプで除去されたヘリウムを再循環させることが可能であり、これによって、消費された液体ヘリウムを上層部分に再充填することが可能になる。しかしながら、能動冷却装置が故障又は修理中の場合、ジュールトムソン冷却ユニットは、この場合も上層部分の液体ヘリウムを消費するので、上層部分のヘリウム槽の容量によって、ジュールトムソン冷却ユニットによる冷却を維持しながら、能動冷却装置の故障を乗り切る時間が制限される。この時間を増やすためにも、クライオスタットの全高はやはり高くする必要がある。
クライオスタットの上方の空き領域は、クライオスタットの常温ボアの中に、上方からシム装置を導入するために設けられている場合は、ヘリウム槽の上層部分の高さとほぼ同一の空き領域がここでも必要になり、これによって、実験室の区域において可能な天井高さに対する、クライオスタットの最大全高がさらに減少する。
特許文献2(特開第2001−330328号公報)では、超流動ヘリウム用の槽が、通常の液体ヘリウム用の槽の下に配置されて、セパレータで分割されたクライオスタットが開示されている。通常の液体ヘリウム用の槽は、底面にセパレータが配置された第1のヘリウム槽と、第2のヘリウム槽とに分割されている。第2のヘリウム槽の底面には、第1のヘリウム槽の中への管連通が設けられている。このクライオスタットでは、超流動ヘリウム用の槽への入熱が低減されると同時に、通常の液体ヘリウム用の槽の容量は良好に確保される。
独国特許第102010028750号明細書 特開第2001−330328号公報
本発明の目的は、ジュールトムソン冷却ユニットを動作させるための多量の液体ヘリウムを、クライオスタットの全高を増加させることなく貯留できるクライオスタットを提供することにある。
この目的は、前述の種類のクライオスタットによって、非常に簡単且つ効果的に達成され、このクライオスタットは、少なくとも部分的に液体ヘリウム、特に4Kを上回る温度の常流動ヘリウムが充填されて、第2のヘリウム槽の下端から第2のヘリウム槽の第2の液面まで、液体ヘリウムを連続的に充填される第2の領域を備えることを特徴とし、
第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽は、少なくとも液面の下方で液密に互いに分割され、第1のヘリウム槽の下層部分を冷却するジュールトムソンユニットは、第2のヘリウム槽から液体ヘリウムを引き込むことによって直接的に、又は第2のヘリウム槽から液体ヘリウムを蒸発させ、蒸発したヘリウムを第1のヘリウム槽の上層部分で再凝縮させて、第1のヘリウム槽から液体ヘリウムを引き込むことよって間接的に、第2のヘリウム槽から液体ヘリウムを引き込むことができる。
本発明に係るクライオスタットでは、第1のヘリウム槽に加えて第2のヘリウム槽が設けられ、4Kを上回る温度の液体ヘリウムを第1のヘリウム槽の上層部分に供給することに加えて、これとは別に、4Kを上回る温度の液体ヘリウムを追加的に供給する。この追加的な供給は、第1のヘリウム槽の下層部分を冷却する、すなわち、液体ヘリウムを2.5K未満の温度に冷却するために用いることができる。このクライオスタットは、したがって、第1のヘリウム槽を冷却するための第2のヘリウム槽から液体ヘリウムを直接的又は間接的に引き込むことができるように構成される。
第2のヘリウム槽へのアクセスは、ジュールトムソン冷却ユニットを介して直接行うことができ、第2のヘリウム槽に収容された液体ヘリウムは、供給ラインに流入し、供給ラインは、通常第2のヘリウム槽の底部へ開いて、ジュールトムソン冷却ユニット又はそのニードル弁に達する。ポンプラインに結合されるニードル弁で、液体ヘリウムは膨張して冷却される。第1のヘリウム槽の下層部分(好ましくはマグネットコイルの上方)に配置されたポンプラインの熱交換器は、第1のヘリウム槽の下層部分の液体ヘリウムを冷却する。なお、この事例では、ニードル弁は、通常は2つのヘリウム槽(「分割配置」)の外側に配置される。
また、ジュールトムソン冷却ユニットは、第1のヘリウム槽から液体ヘリウムを引き込むことも、そしてそれをニードル弁に供給することもできる。この事例でも、ポンプラインに接続されるニードル弁で、液体ヘリウムは、やはり膨張して冷却され、第1のヘリウム槽の下層部分(好ましくはマグネットコイルの上方)に配置されたポンプラインの熱交換器は、第1のヘリウム槽の下層部分の液体ヘリウムを冷却する。通常は、ジュールトムソン冷却ユニットの供給ラインは、第1のヘリウム槽の上層部分の中に送り込まれて、4Kを上回るより温度の高い液体ヘリウムが引き込まれる。しかしながら、下層部分から、2.5K未満のサブクール状態の液体ヘリウムを引き込むこともでき、この場合は、第1のヘリウム槽の下層部分は、(熱バリアを通して)第1のヘリウム槽の上層部分からの液体ヘリウムで充填される。第1のヘリウム槽の上層部分は、次に、第2のヘリウム槽から蒸発するヘリウムで充填され、これは、第1のヘリウム槽の上層部分で再凝縮して(例えば、ポンプラインの部分区画からヘリウムの上層部分の中へ滴下して)、好ましくは、第1のヘリウム槽の液面は、第2のヘリウム槽の液体ヘリウムの追加的な供給が枯渇しない限り、一定に維持される。このために、通常は第1のヘリウム槽の液面の上方にある第1のガス室と、第2のヘリウム槽の液面の上方にある第2のガス室との間に、ヘリウムガス搬送連通が設けられて、2つの槽は、ヘリウムガス用の共通のガス室を有する。しかしながら、再凝縮した液体ヘリウムのみを、第2のガス室から第1のヘリウム槽の上層部分の中に移すことも考えられる。
本発明によれば、第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽の下層の液体搬送領域は、液密に互いに分割される。言い換えれば、第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽の液室は互いに連通しない。特に、第1のヘリウム槽の第1の領域と第2のヘリウム槽の第2の領域との間に、液体ヘリウム搬送連通は存在しない。
また、2つの槽の液室同士の間に、弁によって分割可能に連通しないことが好ましい(一方では、これは技術的に困難であり、他方では、弁の不具合や偶発的な開放によって、第1のヘリウム槽の下層部分にある通電中の超伝導マグネットコイルが冷却剤を喪失した場合に、破局的な結果になる場合がある)。したがって、第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽との液位(すなわち、液面の絶対位置)は、互いに独立している。特に、動作中は、第2の槽の液位は第1の槽の液位よりも下に低下してもよい。
これにより、第1のヘリウム槽からほとんど独立して、クライオスタットに第2のヘリウム槽を配置することが可能になる。特に、第2のヘリウム槽は、第1のヘリウム槽の上層部分と同一の高さで配置されなくてもよい。したがって、第2のヘリウム槽は、クライオスタットの全高が変わらないように配置することができる。例えば、第2のヘリウム槽は、第1のヘリウム槽に対して横方向に、特に、第1のヘリウム槽の下層部分に対して横方向に配置されてもよい。
超伝導マグネットコイルは、通常は第1のヘリウム槽の下層部分に配置される。このクライオスタットの配置は、特にNMR装置に用いることができる。第2のヘリウム槽は、少なくとも第1のヘリウム槽の下層部分から、例えば、真空断熱によって断熱される。
2つの槽の液面は、温度が約4Kであることが好ましく、これは、約1barの蒸気圧に対応する。実際には、この圧力は通常は、わずかに(通常は10〜50mbar)大気圧(周囲の気圧)を上回るように能動的に調節される。微小な漏れが起きた場合に、これによって、不純物が極低温容器に侵入するのを防止する。第1のヘリウム槽と、第2のヘリウム槽とが、共通のガス室を持たない場合は、この圧力は、具体的には第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽とにおいて2回調節される。
発明の好ましい実施態様
本発明に係るクライオスタットの好ましい実施態様では、第2のヘリウム槽は、少なくとも部分的に、第1のヘリウム槽と横方向に隣接して配置され、且つ/又は少なくとも部分的に、第1のヘリウム槽の周囲に配置される。特に、第2のヘリウム槽は、完全に又は少なくとも部分的に、第1のヘリウム槽の下層部分に隣接して、且つ/又は第1のヘリウム槽の下層部分の周囲に配置される。第2のヘリウム槽を、第1のヘリウム槽に隣接して、又は第1のヘリウム槽の周囲に水平に配置することによって、クライオスタットの全高は増加せず、全体的により小型のクライオスタット構造を実現することができる。
特に好適な実施態様では、第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽は、第1のヘリウム槽の液体ヘリウムの第1の液面が第2のヘリウム槽の液体ヘリウムの第2の液面よりも液位が高くなってもよいように配置され、具体的には、第1のヘリウム槽の液体ヘリウムの第1の液面は、第2のヘリウム槽の液体ヘリウムの第2の液面よりも液位が高い。この事例では、第1のヘリウム槽の上層部分よりも低い高さに位置する空間は、4Kを上回る液体ヘリウムを第2のヘリウム槽に貯留するために用いることができる。
特に、第2のヘリウム槽(「貯留槽」)の液位は、第1のヘリウム槽にあるコイルの上縁の高さよりも下に低下してもよく、これは、従来技術のクライオスタットでは不可能である。
また、液体ヘリウムに対する第2のヘリウム槽の容量が、第1のヘリウム槽の上層部分の容量よりも少なくとも3倍大きい実施態様も好ましい。この事例では、動作時にジュールトムソン冷却ユニットを維持できる液体ヘリウムの供給を、特に飛躍的に増加させることができる。したがって、液体ヘリウムを補充する間隔を特に長くし、又は(ジュールトムソン冷却ユニットに対する)別の(パルス管冷凍機等の)能動冷却装置の休止時間を特に長くすることができる。
特に好適な実施態様では、第1のヘリウム槽の上層部分と下層部分との間に熱バリアが配置されて、少なくとも1ケルビンの温度勾配が生成され、且つ/又は超流動ヘリウムと常流動ヘリウムとの間に界面ができる。例えば、液体ヘリウム用のいくつかの貫通孔を有するガラス繊維強化プラスチック板として構成される熱バリアによって、下層部分への入熱を小さく維持することができるが、同時に上層領域から下層領域への(その逆もまた可能)液体ヘリウムの(通常はゆっくりとした)移送が可能になる。上層部分の液体ヘリウムによって、熱バリアを通して下層部分の液体ヘリウムに(静水)圧を加えることができ、(上層部分のヘリウム蒸気圧に対して)下層部分の液体ヘリウムをサブクール状態にすることができる。なお、下層部分の上層部分からの断熱の度合は、熱バリア内にある超流動ヘリウムと常流動ヘリウムとの間の界面の位置に基づいて、調節又は自己調節することができる。
別の好適な実施態様では、第1のヘリウム槽は、その下に位置する第1のヘリウム槽の区画よりも細いアクセス管を備えて、アクセス管に少なくとも1ケルビンの温度勾配が確立され、且つ/又は超流動ヘリウムと通常の液体ヘリウムとの間の界面がアクセス管に生じる。その結果、第1のヘリウム槽の上層部分と下層部分との間の境界がアクセス管に生じる。細いアクセス管では、その下に位置する区画の断面積と比較して、小さい断面積のみを介して熱交換を行うことができ、これによって、第1のヘリウム槽の下層部分の断熱効果が生じる。したがって、本実施態様では、熱バリアは所望に応じて省略されてもよい。細いアクセス管の(水平な)断面積は、通常はその下に位置する区画の断面積の最大1/10であり、好ましくは最大1/20である。
クライオスタットの好ましい実施態様は、垂直な常温ボアを備え、第1のヘリウム槽は常温ボアの周囲に配置され、第2のヘリウム槽は第1のヘリウム槽の周囲に配置される。この設計は、空間の節約に特に有用であり、実際に効果的であることが証明されている。通常は、上方から常温ボアの中へシム装置の導入が行われるので、第1のヘリウム槽の上層部分の高さが低いことは、この場合は特に好適であり、それは、シム装置は、やはり導入空間として、クライオスタットの上方に、前述の高さに対応する空いた空間が必要なためである。高分解能NMR分光法には、垂直なボアが選択されることが多く、この事例では、通常は、垂直ボアを介して容易に導入できる、液体試料が試験される。
クライオスタットの代替的な実施態様では、水平な常温ボアを備え、第2のヘリウム槽は第1のヘリウム槽に隣接して水平に配置され、特に、常温ボアは、第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽の両方の中に延びる。この設計は、具体的にはシム装置を横方向に導入できるので、特に天井の高さが低い実験室区域に適している。水平ボアは、一般に医療及び研究における撮像方法に用いられ、人間、マウス、ラット等の一般的な調査対象は、水平ボアに特に容易に導入することができる。
ジュールトムソン冷却ユニットは、第2のヘリウム槽から、特に第2のヘリウム槽の下端から液体ヘリウムを直接引き込む実施態様が特に好ましい。この設計は、特に、ヘリウムガスの特別な蒸発、対流、及び再凝縮が構成される必要がないので、比較的簡素である。この実施態様では、第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽との共通のガス室は必要ないが、必要に応じて構成されてもよい。第2の槽は、その底面に出口を有し、そこを通って液体ヘリウムがジュールトムソン冷却ユニットの弁(ニードル弁)に、通常は供給ラインを介して流入する。供給ラインは、第2のヘリウム槽(約4.2K)、及びJ−Tユニット(2.5K未満)の温度レベルが、互いに十分に断熱されるのに足る長さになるように選択される。弁で蒸発するヘリウム及び低温蒸気は、熱交換器によって、第1のヘリウム槽の下層領域を通って案内されて、この槽を冷却する。
また、第1のヘリウム槽の第1のガス室と、第2のヘリウム槽の第2のガス室とが、ガス搬送方式で連通する実施態様も好ましい。(第1の液面の上方にある)第1のガス室と、(第2の液面の上方にある)第2のガス室と、その他任意のクライオスタットのヘリウムガス搬送連通区画によって、ヘリウム槽の上方に、共通のガス室がクライオスタット内で形成される。通常の動作条件下で、低温のヘリウムガスは、第2のヘリウム槽から第1のヘリウム槽へ流れて、そこで凝縮することができる。この実施態様では、したがって、ジュールトムソン冷却ユニットは、第1のヘリウム槽の、通常は上層部分から、又は下層部分からも液体ヘリウムを引き込むことができる。この実施態様では、通常はヒータによって、1箇所のみで圧力を調節すれば十分である。ヒータは、第2の槽に配置されることが好ましい。そこで蒸発するヘリウムは、次に、第1の槽で凝縮することができる。
この実施態様の好適な改善において、ヘリウム流量は、第1のヘリウム槽から液体ヘリウムを引き込むジュールトムソン冷却ユニットで選択されて、前述のヘリウム流量に応じた第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽の所与の熱負荷で、液体ヘリウムが第2のヘリウム槽から蒸発して、第1のヘリウム槽の上層部分で再凝縮する。言い換えれば、第1の槽の液位は変化しない。この原理は、約1bar〜約10mbarのヘリウムの膨張(ジュールトムソン冷却ユニットの弁の後ろの通常の圧力)で(約1barの)一定の圧力下の凝縮で必要とされるよりも高い冷却能力が出せることにより実現可能である。したがって、この相違は外部熱負荷の吸収に使用することができる。
前述の実施態様の別の改善において、第1のヘリウム槽の上層部分と第2のヘリウム槽とは、上端に溢れ縁が構成された壁によって分割され、液体ヘリウムは、これを越えて第1のヘリウム槽から第2のヘリウム槽の中へ溢れてもよい。この構成では、再凝縮は、第1のヘリウム槽の上層部分に集中させることができるが、これは簡単な構造によって実現でき、第2のヘリウム槽は、第1のヘリウム槽から溢れた液体ヘリウムによって(再)充填される。この壁は、通常は真空断熱の一部である。
クライオスタットの特に好ましい実施態様では、能動冷却装置、具体的には、第1のヘリウム槽及び/又は第2のヘリウム槽から蒸発するヘリウムを液化することができるパルス管冷凍機を備える。(ジュールトムソン冷却装置に付加した)能動冷却装置によって、クライオスタットの外部から持ち込まれるか、又はジュールトムソン冷却ユニットによって膨張されて再循環された蒸発ヘリウムガスを液化することができ、特に、このクライオスタットは、閉じたヘリウム回路で(すなわち、通常動作時のヘリウム損失なしに)動作させることができる。液化したヘリウムは、ジュールトムソン冷却ユニットの動作に(再度)使用可能である。2つのヘリウム槽に共通のガス室が設けられる場合は、冷却装置は、ヘリウムガスをこの共通のガス室で液化することが好ましい。第1のヘリウム槽と第2のヘリウム槽とが、個別の(相互に封止された)ガス室を有する場合は、ヘリウムガスは、通常は第2のヘリウム槽のガス室で液化される。ヘリウムガスは、通常は冷却装置の冷却段で液化して、その後、ここから第1のヘリウム槽又は第2のヘリウム槽の中に滴下する。
この事例では、好ましくは、冷却装置の故障時に、熱負荷が第1のヘリウム槽の中よりも、第2のヘリウム槽の中により多く伝達されるような方式で、能動冷却装置がクライオスタットに構成されている場合は、その結果として、冷却装置の故障時には、第1のヘリウム槽よりも、第2のヘリウム槽から多くのヘリウムが蒸発する。これにより、ヘリウム槽の下層部分において、超伝導マグネットコイルが露出して、クエンチするのを遅らせる。第1のヘリウム槽からのヘリウムの蒸発を減少させるために、熱導入部品から、第2のヘリウム槽の第2の領域までの熱伝導を良好にする結合部(例えば、銅等が好ましい金属ロッド組立体)が設けられてもよい。
このために、好適には、冷却装置は、第2のヘリウム槽の上方に配置され、第1の液面は、特に、クライオスタットの真空断熱の一部を形成する壁によって完全に、又は大部分が遮られる。これにより、熱輻射は主に、第1の液体にではなく、冷却装置の下に位置する第2の槽の第2の液面に伝わる。これは、比較的簡素な構造で構成することができる。
本発明に係るクライオスタットの好適な実施態様では、ジュールトムソン冷却ユニットのポンプラインは、第1のヘリウム槽の上層部分を通り、その後、少なくとも部分区画で、第1のヘリウム槽の上方のガス室に入って、部分区画において、ポンプラインの外側で液化したヘリウムは、ポンプラインから第1のヘリウム槽の上層部分の中に滴下することができる。これにより、第1のヘリウム槽の上層部分に前述の液体ヘリウムを再充填する簡単な方法を提供する。第1のヘリウム槽及び第2のヘリウム槽のガス室が互いに分割される場合は、ポンプラインは、まず部分区画で第1のヘリウム槽のガス室の中に案内され、次に、別の部分区画で第2のヘリウム槽のガス室の中に案内されることが好ましい。
この改善では、好ましくは、第1のヘリウム槽の上層部分及び/又は部分区画にあるポンプラインが、らせん状に、又は熱交換器フィンを伴って構成される。このようにして、液化率を上昇させることができる。
好適な実施態様では、クライオスタットのネック管を通して最初にヘリウムを充填するには、第1のヘリウム槽の下層区画に第1の管が、そして第2のヘリウム槽の下層区画に第2の管が設けられれば十分である。これにより、クライオスタットを特に効率的に充填することが可能になる。
本説明及び図面から、本発明のさらなる利点を得ることができる。本発明によれば、前述の特徴、及びさらに詳しく後述する特徴は、各事例に独立して用いることができ、又は任意の所望の組み合わせで組み合わせることができる。図示して説明する実施の形態は、網羅的なリストとして理解されるべきではなく、単に本発明を説明するための例として与えられるものである。
第1のヘリウム槽に図示されているジュールトムソン冷却ユニットと、2つのヘリウム槽に共通のガス室とを有する本発明に係るクライオスタットの第1の実施の形態の概略断面図である。 第2のヘリウム槽に図示されているジュールトムソン冷却ユニットと、2つのヘリウム槽の別々のガス室とを有する本発明に係るクライオスタットの第2の実施の形態の概略断面図である。 第2のヘリウム槽に図示されているジュールトムソン冷却ユニットと、2つのヘリウム槽に共通のガス室とを有する本発明に係るクライオスタットの第3の実施の形態の概略断面図である。 ヘリウム槽を充填するための個々の充填漏斗を有する2つの管を有する本発明に係るクライオスタットの第4の実施の形態の概略断面図である。 回転可能な移送ロッド用の共通の結合ステーションを有するヘリウム槽に充填するための2つの管を有する本発明に係るクライオスタットの第5の実施の形態の概略断面図である。 第2のヘリウム槽の上方に能動冷却装置を有する本発明に係るクライオスタットの第6の実施の形態の概略断面図である。 細いアクセス管を有する第1のヘリウム槽を備える本発明に係るクライオスタットの第7の実施の形態の概略断面図である。 水平な常温ボアを有する本発明に係るクライオスタットの第8の実施の形態の概略断面図である。
本発明を図面に示し、例を用いてより詳細に説明する。
クライオスタット内に1つ又は複数のマグネットコイルを含み、且つ、例えば、クライオスタットの常温ボア内でのNMR測定に用いられるマグネットシステムの全高は、実際には、特に、使用者にとって利用可能な天井の高さによって制限される。したがって、マグネットシステムのヘリウム槽は、思い通りに大きく構成することはできない。これによって、システムの保持時間も制限される。本発明では、保持時間の制限を克服することが可能になる2つの概念について述べる。また、本発明に係る概念は、同一の保持時間での全高の低減を実現するためにも用いることができる。
この2つの概念は、4Kを上回る液体ヘリウムが、下層部分に2.5K未満のサブクール状態のヘリウムが収容された第1のヘリウム槽の上層部分に貯留されるだけでなく、第2のヘリウム槽にも貯留されることが共通しており、この追加的な供給は、ジュールトムソン冷却ユニットによって、2.5K未満の過冷却ヘリウムを冷却するために用いることができる。
第1のヘリウム槽内で汲み出す第1の概念について
本発明に係る第1の概念では、典型的には、ここでは約4.2Kの(通常の)液体ヘリウムが2つの槽に貯留され、具体的には、第1の(「内側の」)ヘリウム槽の上層領域と、第2の(「外側の」)ヘリウム槽とに貯留される。第2のヘリウム槽は、システムの全高が第2の槽によって増加しないように、第1のヘリウム槽の周囲に配置される(ただし、システムの直径はわずかに増加する)。第2の槽は、そこで使用可能なヘリウムが、システムの保持時間を飛躍的に増加させるように、寸法が決められる。2つの槽のガス室が互いに連通しているので、第2の槽で蒸発するヘリウムは、第1の槽で再凝縮することができる。これにより、(例えば、ポンプ輸送によって)ヘリウムを1つの槽からもう1つの槽へ積極的に移送する必要がなくなる。
第1の概念における熱流について
第1の槽は、その下層領域と上層領域との間に、大きい温度勾配を形成できるように構成される。特に、これは、好ましい断熱特性を有する「熱バリア」を挿入することによって実現することができ、この特性によって、第1の槽の下層領域(下層部分)のヘリウムが、超流動状態に達することができる。常流動成分と超流動成分との間の相境界は、したがって熱バリア内にある。
NMRマグネットシステムにおいて、第1の槽の下層領域の熱負荷は、通常は中央ボアの80Kシールド(輻射シールド)の熱輻射に左右される。以下、この熱負荷をQ2Kとする。熱は、ジュールトムソン(J−T)冷却ユニットによって、第1の層の下層領域から取り出される。可能な冷却能力は、以下、QJTとする。熱平衡においては、QJTはQ2Kよりも小さくなることはない。
常流動ヘリウムと超流動ヘリウムとの間の相境界は、熱バリア内で単独で移動し、具体的には、その結果、QJTとQ2Kとの間の相違は厳密に相殺され、第1の槽の下層領域の温度は一定になる。熱バリアを流れる熱流QTBは、QTB=QJT−Q2Kである。
J−T冷却ユニットを通って流れるヘリウムは、通常はml/hで測定され、単位「ミリリットル」は、4.2K且つ大気圧の液体ヘリウム(ここで、液体ヘリウムの密度は125.32kg/m)のことを言う。液体ヘリウムのエンタルピーは、4.2K且つ大気圧で−0.1622kJ/kgであり、ヘリウムガスについては、2.17K且つ気圧10mbarで、16.357kJ/kgである。したがって、J−T冷却ユニットによって引き込まれる液体ヘリウム1ミリリットルに対して、2.07Jの冷却能力が発生し、すなわちQJT=2.07J/mlである。
第1の槽の上層領域(上層部分)の熱負荷は、以下、Q4KIとする。この熱負荷は、一部は第1の槽の上層領域の中央管(常温ボア)からの熱輻射によって、一部は第1の槽の上層領域の熱シールドからの熱輻射によって、並びに、一部はネック管を介した熱伝導によって生じると推測される。熱は、第1の層の上層領域から第1の層の下層領域の中へ、熱バリアを越えて流れる。また、熱は、第1の槽の上層領域から管(ポンプライン)の中へ流れ、これによってヘリウムは、(低温のヘリウムガスがその中に収容された)J−T冷却ユニットによってポンプで汲み出される。
この汲み出しラインで可能な冷却能力QPLは、4.2K及び2.17Kのヘリウムガス(10mbar)のエンタルピーの相違に等しい。2つのエンタルピー値は、26.973kJ/kg及び16.357kJ/kgであり、換言すれば、さらに利用可能な冷却能力は、10.616kJ/kg、すなわちQPL=1.33J/mlである。
第1の槽の上層領域の正味の熱負荷が正のとき、ヘリウムは蒸発する。正味の熱負荷が負のとき、第2の槽から蒸発したヘリウムは、第1の槽で再凝縮することができる。大気圧且つ4.2Kのヘリウムの潜熱Lは、20.9172kJ/kg、すなわちL=2.621J/mlである。
(J−T冷却ユニットを通る)流量nJT、及び(蒸発/再凝縮による、第2の槽から第1の槽への)流量
を用いて、第1の槽の熱収支を以下の通りに書くことができる。
通常動作時は、第1の槽のヘリウム充填液位は、変化しないようにする必要があり、すなわち、
である。したがって、流量は以下の通りである。
したがって、一般的な熱負荷Q2K+Q4Ki=250mWに対して、1155ml/hの流量が必要とされる。
必要流量を、例えば、より低い値250ml/hまで低減するために、クライオスタットは、第1のヘリウム槽(上層領域及び下層領域の両方)の全熱負荷が、54mWを越えないように、すなわち、クライオスタットの冷却段の熱負荷の大部分が、第2のヘリウム槽の中に伝わるように設計しなければならない。
第1の概念の実施の形態の説明
本発明に係るクライオスタットの第1の実施の形態について、図1を参照しながら、一例として以降でより詳細に説明する。
本実施の形態では、クライオスタット20は、真空容器壁9によって外部に向且つて制限され、真空容器壁9と内壁21との間に輻射シールド8を備え、このシールドは、真空内に構成されるが、実際には、2つ又はそれ以上の輻射シールドを設けてもよいことに留意されたい。輻射シールド8は、(通常は約80Kの)液体窒素で冷却することができる(詳細は図示せず)。クライオスタット20は、垂直な常温ボア22を有する。本実施の形態では、クライオスタット20は本質的に、常温ボア22を中心として回転対称に構成され、これについては、中央にある垂直軸線23も参照されたい。
クライオスタット20の内部には、この事例では、下層部分1に温度が約2.2Kの超流動ヘリウム(濃い平行線模様で示す)が充填される、第1のヘリウム槽24が構成される。本実施の形態では、通常の液体ヘリウム(薄い平行線模様で示す)は、約4.2Kの温度で、第1のヘリウム槽24の上層部分4に配置され、上層部分4は、具体的には溢れ縁25の直下まで、ほぼ完全に充填される。上層部分4と下層部分1とは、液透過性の熱バリア3で互いに分割され、本実施の形態では、いくつかの垂直なボアを有するガラス繊維強化プラスチック板で構成される。熱バリア3内には、本実施の形態ではその下縁に近接して、超流動ヘリウムと常流動ヘリウムとの間に、界面51(図1では点線で示す)が存在する。なお、上層部分4の内部で、且つ熱バリア3内の液体ヘリウムに、液体ヘリウムの温度依存性密度に起因する、温度勾配が確立されてもよい。
クライオスタット20の内部には、第2のヘリウム槽5がさらに設けられ、この事例では、これにも温度が約4.2Kの通常の液体ヘリウムが充填される。ここでは、第2のヘリウム槽5の約2/3が充填されている。第2のヘリウム槽5は、第1のヘリウム槽24の周囲に配置され、第1のヘリウム槽24の下層部分1及び上層部分4の両方にわたって、本実施の形態では垂直方向に延びている。
第2のヘリウム槽5は、その全高にわたって液密な壁26によって、第1のヘリウム槽24から分割される。したがって、第1のヘリウム槽24の第1の液面27は、第2のヘリウム槽5の第2の液面28よりも、明らかに上方に位置することができる。なお、本実施の形態では、第1のヘリウム槽24の下端29もまた、第2のヘリウム槽5の下端30の高さよりもいくらか上にある。プレート5aは、第2のヘリウム槽5に容易に取り付けることができ、これによって、熱輻射が第1のヘリウム槽24に当たる前に、輻射シールド8によって遮断することができる。
第1の液面27の上方にある、第1のヘリウム槽24のヘリウムガス用の第1のガス室31と、第2の液面28の上方にある、第2のヘリウム槽5のヘリウムガス用の第2のガス室32とは、溢れ縁25の上方で互いに連通し、その結果、クライオスタット20に共通のガス室が構成される。これにより、第2のヘリウム槽5から液体ヘリウムが蒸発して共通のガス室の中に入り、第1のヘリウム槽24の上層部分4で、ヘリウムが再凝縮することが可能になり、これについては、気相を介した移送を示す矢印33を参照されたい。本実施の形態では、再凝縮は、液面27で直接的に発生するか、又は冷却ポンプライン34の部分区画34aで発生し、冷却ポンプライン34は、部分区画34aに熱交換器フィン35を備える。再凝縮したヘリウムは、部分区画34aから、上層部分4の中に滴下する。ヘリウムが上層部分4に過剰に到達した場合、液体ヘリウムは、溢れ縁25から溢れて、第2のヘリウム槽5の中に入ることができる。共通のガス室のガス圧は、例えば、ガス圧センサ及び電気ヒータ(図示せず)によって、通常は周囲の大気圧をわずかに(通常は10〜50mbar)超える圧力に調節される。
ポンプライン34は、ジュールトムソン冷却ユニット2の一部であり、これによって、下層部分1の超流動ヘリウムが冷却される。本実施の形態では、ジュールトムソン冷却ユニット2は供給ライン36を備え、これは、液体ヘリウムを引き込むため、又は液体ヘリウムが供給ライン36に流入できるようにするために、第1のヘリウム槽24の上層部分4に通じる(なお、代わりに下層部分1から超流動ヘリウムを引き込むことも可能であり、この場合は、供給ライン36は単に省略されてもよい)。液体ヘリウムは、ニードル弁37で膨張して、大幅に冷却される。このために、ポンプライン34を介して、ニードル弁37で(通常は約10mbarの)負圧が印加される。熱交換器38は、ポンプライン34に統合されており、この事例では、熱交換器38はらせん状に構成され、好ましくは、マグネットコイル6の上方に配置されて、下層部分1への冷却能力の伝達を良好にする。ポンプライン34は、熱バリア3と、上層部分4と、第1のガス室31とを通り抜け、本実施の形態では、さらにネック管39を通って、クライオスタット20を出てポンプに至る(図示せず)。ニードル弁37は、第1のヘリウム槽24内で、必要に応じて別のロッド組立体(図示せず)で支持されてもよい。
第1のヘリウム槽24の下層部分1には、超伝導マグネットコイル6が配置され、これによって、ここではNMR分光法、及び/又は画像生成NMRによって試料40を調査するために、常温ボア22において、試験される試料40用の試料位置で、強力且つ均一な磁場が生成される。
第2の槽から汲み出す第2の概念について
代替手段として、J−T冷却ユニットの入口は、ヘリウムが第2の槽から引き込まれるように配置することができる。J−T冷却ユニットは、第2の槽の液位がJ−T冷却ユニットの高さよりも下に低下するのを防止するために、第2の槽の下方に配置されることが理想的である(具体的には、液体が沸騰していると、吸引管(供給ライン)内にガスが形成されて、J−T冷却ユニットの機能を著しく損なう)。又は、J−T冷却ユニットは、例えば、第1の槽の底面の領域に配置することもできる。
第1の槽の下層領域(下層部分)は、J−T冷却ユニットを出た冷却ガスによって冷却される。第2の槽とJ−T冷却ユニットとの間の管は、十分な断熱がもたらされるように構成されなければならない。さらに、クライオスタットは、上方からニードル弁に容易にアクセスできるように、すなわち、マグネットコイルが、クライオスタットの上端にあるアクセス開口と冷却ユニットとの間の経路を遮断しない方法で、アクセスが配置されるように設計される必要がある。
第2の概念の実施の形態の説明
図2を参照すると、本発明に係るクライオスタット20の第2の実施の形態が、一例として提示されている。第2の実施の形態は、多くの態様において図1の第1の実施の形態に類似しており、以下では本質的な相違のみについて説明する(このことは、以降の実施の形態にも同様に適用される)。図2のクライオスタットの内部には、この場合も、約2.2Kの超流動ヘリウムが充填された下層部分1と、約4.2Kの通常の液体ヘリウムが部分的に充填された上層部分4とを有する、第1のヘリウム槽24が設けられる。上層部分4と下層部分1とは、熱バリア3で分割され、第1のヘリウム槽24への液体ヘリウムの充填は、下端29から第1の液面27まで連続的に行われる。さらに、約4.2Kの通常の液体ヘリウムが部分的に充填された第2のヘリウム槽24も設けられ、これは、第1のヘリウム槽24を輪状に囲んでいる。この事例では、第1のヘリウム槽24と第2のヘリウム槽5とが、第1の液面27と第2の液面28との下方で、互いに液密に分割されるだけでなく、2つのヘリウム槽24,5は、互いに完全に封止される。具体的には、第1の液面27の上方にある、第1のヘリウム槽24の第1のガス室31と、第2の液面28の上方にある、第2のヘリウム槽5の第2のガス室32とは、ヘリウムガスを気密にする方式で、やはり互いに分割される。ガス室31,32のそれぞれのガス圧は、例えば、ガス圧センサ及び電気ヒータ(図示せず)によって、通常は周囲の大気圧をわずかに(通常は10〜50mbar)超える圧力に個別に調節される。
第1のヘリウム槽24の下層部分1は、ジュールトムソン冷却ユニット2で冷却することができる。本実施の形態では、冷却ユニット2は、第2のヘリウム槽5の下端30の高さよりも下方に配置され、下端30で、供給ライン36を介して第2のヘリウム槽5に結合される、ニードル弁37を備える。供給ライン36の長さは、第2のヘリウム槽5からの十分な断熱を確実にするに足る長さとなるように選択される。第2のヘリウム槽5から来る液体ヘリウムは、したがって、第2のヘリウム槽5が完全に枯渇しない限り、ニードル弁37に流入して膨張することができ、冷却される。ニードル弁37から、ポンプライン34が第1のヘリウム槽24の下層部分1に通じており、ポンプライン34は、熱交換器38を伴って構成される。ポンプライン34は、第1のヘリウム槽24の上層部分4を通り抜けて、本実施の形態では、ネック管39を通ってクライオスタット20を出てポンプ(図示せず)に至り、これにより、ポンプラインに負圧(約10mbar)が加えられる。ニードル弁37は、ヘリウム槽5,24の外側に配置されているので、流量を調整するために比較的容易にアクセスできる。
なお、この実施の形態では、ジュールトムソン冷却ユニットは、もっぱら第2のヘリウム槽5からヘリウムを供給される。この事例では、液体ヘリウムを充填するために、ネック管39,39aに見られるように、2つのヘリウム槽24、5に対して分割されたアクセスが必要である。
図3は、本発明に係るクライオスタット20の第3の実施の形態を示し、これは図2の第2の実施の形態に非常に類似しているので、以下では相違のみについて説明する。
図3の実施の形態では、第1の液面27の上方にある、第1のヘリウム槽24の第1のガス室31と、第2の液面28の上方にある、第2のガス室32とは互いに連通し、したがって、2つのヘリウム槽24,5に共通のガス室を形成している。また、ヘリウム槽24とヘリウム槽5との間に溢れ縁25が構成されて、第1のヘリウム槽24の上層部分4からくる液体ヘリウムは、第2のヘリウム槽5の中に流れ込むことができる。ここでは、ヘリウム槽から蒸発したヘリウムは、主に液面27、及び第1のガス室31のポンプライン34で再凝縮し、上層部分4の中に滴下する。
2つのヘリウム槽に液体ヘリウムを充填するための管について
システムを作動させたときに、第1及び第2の槽の両方に液体ヘリウムを効率的に充填できるようにするために、複数のネック管は、そのうちのいくつか(又は少なくとも1つ)が、第1の槽の真上に、その他(又は少なくとももう1つ)が、第2の槽の真上に配置することができる。これに代えて、又はこれに加えて、管は、ヘリウム槽の充填を補助するために用いることができる。特に、液体ヘリウムの充填用の管は、クライオスタットの内部に設けることができ、これによって、2つのヘリウム槽は、同一のネック管で充填することができる。
例えば、管は、1つのネック管が、2つの異なる漏斗(1つは第1の槽用、もう1つは第2の槽用)に達するように配置することができる。次に、それぞれの槽に充填するために、ヘリウム移送ラインが、対応する漏斗に配置される。
別の解決策として、移送ラインの回転位置によって、液体ヘリウムを第1の槽に充填するか、又は第2の槽に充填するかを決定できるように、クライオスタット側に移送ラインとその対応物を構成する方法がある。
図4は、本発明に係るクライオスタット20の第4の実施の形態を示し、これは図3の実施の形態と大部分が一致するので、以下では本質的な相違のみについて説明する。
ここでは、第1の管41、及び第2の管42が、クライオスタット20に配置されている。各管41,42は、ネック管39の下方にそれ自身の充填漏斗を有し、これを介して、又はこの中に、ネック管39を通って延びるヘリウム移送ライン43を配置することができる。下端でヘリウム移送ロッド43から流出する液体ヘリウムは、次に、ヘリウム移送ロッド43によって選択された充填漏斗に流入することができる。
第1の管41は、上層部分4と熱バリア3とを通って第1のヘリウム槽24に通じて下層部分1に入り、第1のヘリウム槽24の下層区画44の中に開き、通常は下層部分1の下1/4の中に入る。第2の管42は、第2のヘリウム槽5に通じ、第2のヘリウム槽5の下層区画45の中に開き、通常は第2のヘリウム槽5の下1/4の中に入る。
図示の実施の形態では、熱交換器38は、マグネットコイル6の上方ではなく、マグネットコイル6に隣接して、下層部分1に配置されている。これにより、個別の場合において、クライオスタット20の全高を低減することが可能になる。しかしながら、図1に示されている構成と同様に、熱交換器38は、マグネットコイル6の上方に配置することもできる。
図5に示すクライオスタット20の第5の実施の形態は、同様に図4の実施の形態に類似しているので、本質的な相違のみについて説明するが、ヘリウム移送ライン43は、その下端近くに、横方向出口46を伴って構成される。第1の管41及び第2の管42は、その上端が結合ステーション47に結合され、結合ステーション47は、ネック管39の下方に配置される。結合ステーション47は、ヘリウム移送ライン43用の当接部を形成し、ヘリウム移送ライン43は、ネック管39を通して結合ステーション47の中に上方から挿入することができる。
この事例では、ヘリウム移送ライン43は、液体ヘリウムが第1の管41に流入できる、第1の向きにすることができる。又は、第2の向きでは、ヘリウム移送ライン43は、液体ヘリウムが第2の管42に流入できるようにし、図5に示すヘリウム移送ロッド43の回転位置では、この第2の向きは、第2の管42を介して第2のヘリウム槽5を充填するために、ヘリウム移送ロッド43を結合ステーション47の中に下げるだけで済むように調整される。結合ステーション47又はその受入開口と、ヘリウム移送ロッド43との回転対称な(環状の)構成では、ヘリウム移送ロッド43は、向きを変更するために、結合ステーション47内で回転することができる。しかしながら、ヘリウム移送ライン43と、結合ステーション47とは、回転対称に構成されずに、ヘリウム移送ライン43が、結合ステーション47によって所望の向きにされてから所定の位置に挿入され、ヘリウム移送ロッド43は、その後、回転しない方式で、結合ステーション47内の所定の位置に保持されることが好ましい。
別の能動冷却装置について
また、本発明に係るクライオスタット又は本発明に係るマグネットシステムは、能動冷却システム(能動冷却装置、「冷凍機」)、具体的にはパルス管冷凍機と組み合わせて動作させることができる。
この場合は、冷凍機が故障した状況では特に注意が必要であり、冷凍機の故障時には、冷凍機の(複数の)コールドフィンガを介した熱伝導が夥しい熱負荷につながるが、この熱負荷は、可能な限り貯留槽(第2のヘリウム槽)に移す必要がある。これについては、冷凍機を第2の槽の上方に配置して、第1の槽及び第2の槽のガス室の結合部を、可能な限り密接に(真空度の劣化等の何らかの緊急な状況において、ヘリウムが圧力損失の少ない状態で結合部を流れるようにするための必要条件から下限値を導くことができる)構成することによって実現可能である。
ネック管の熱伝導から生じる熱負荷は、(銅のような)高導電性材料で構成された結合部品によって、第2の槽に移すことができる。
図6は、図3のクライオスタットに類似した本発明に係るクライオスタット20の第6の実施の形態を示し、したがって本質的な相違のみについて説明する。
(ジュールトムソン冷却ユニット2に付加された)能動冷却装置7は、本実施の形態ではパルス管冷凍機、又はそのコールドヘッドであり、第2のヘリウム槽5の上方に配置される。第2のヘリウム槽5と第1のヘリウム槽24との間には壁26が構成され、蓋である内部容器壁21の直下まで延びている。冷却装置7に対し、壁26は、第1のヘリウム槽24の大部分を遮り、また特に、第1の液面27の大部分を遮る。壁26と、蓋である内部容器壁21との間の比較的小さい隙間48を通るヘリウムガスの対流は最小限である。さらに、銅で構成されて良好な熱伝導性を持つ結合部10が設けられ、これはこの事例では、ネック管39の下側閉鎖蓋39bに結合され、第2のヘリウム槽5の液体ヘリウムに通じる。このような手段によって、(例えば、冷却装置7の故障時、又はジュールトムソン冷却ユニット2の故障時の)熱負荷が、第1のヘリウム槽24には少ししか伝わらず、第2のヘリウム槽5により多く入ることを確実にする。したがって、超伝導マグネットコイル6は熱負荷から保護され、特に能動冷却装置7が故障した場合に、超伝導マグネットコイル6がより長い間、これを乗り切るための動作をすることが可能になる。
通常動作中は、能動冷却装置7に沿って、ポンプライン34によって抜かれたヘリウムガスが、供給ライン49を介してクライオスタット20に再循環される。ヘリウムガスは、冷却装置7の最も低い冷却段で液化して、第2のヘリウム槽5の中に滴下し、ここから、ジュールトムソン冷却ユニット2によって再度抜くことができる。クライオスタット20は、したがって、閉じたヘリウム回路で、すなわちヘリウムを消費(ヘリウム損失)することなく、動作することができる。なお、この図の熱交換器38は、第1のヘリウム槽24の下層部分1で、やはり超伝導マグネットコイル6に隣接して配置されている。
第1のヘリウム槽に細いアクセス管を有する実施の形態について
図7は、図2の実施の形態に類似した本発明に係るクライオスタット20の第7の実施の形態を示し、したがってここでも本質的な相違のみについて説明する。
この実施の形態では、第1のヘリウム槽24は、ネック管39内のアクセス管49と、その下に位置するアクセス管39よりも広い区画50とを有する。区画50は、アクセス管39の下層区画が界面51まで充填されるように、約2.2Kの超流動ヘリウムで完全に充填される。界面51の上方は、約4.2Kの常流動ヘリウムが、アクセス管39内に第1の液面27まで配置される。
アクセス管49の(水平な)断面積は、通常は最大で区画50の(水平な)断面積の1/10、好ましくは最大で1/20、そして最大でわずか1/50であることが多いが、このようにアクセス管49の(水平な)断面積が小さいことによって、第1のヘリウム槽24の(常流動ヘリウムが充填された)上層部分4から、(超流動ヘリウムが充填された)下層部分1まで、界面51を通る入熱は非常に小さく、ジュールトムソン冷却ユニット2の冷却能力でこれを補うことができる。
図示の実施の形態では、第1の液面27の上方にある、第1のヘリウム槽24の第1のガス室31と、第2の液面28の上方にある、第2のヘリウム槽5の第2のガス室32とは互いに分割される。したがって、ジュールトムソン冷却ユニット2は、第2のヘリウム槽5から直接引き込む。
水平な常温ボアを有する実施の形態について
図8は、図2に示す実施の形態に類似した、本発明に係るクライオスタット20の第8の実施の形態を示し、したがって以下では本質的な相違のみについて説明する。
真空容器壁9と輻射シールド8とを有するクライオスタット20は、水平な常温ボア52を備え、これは、第1のヘリウム槽24及び第2のヘリウム槽5の両方を通って延びる。第2のヘリウム槽5は、第1のヘリウム槽24に横方向に隣接して配置され、ここでは第1のヘリウム槽24と同一の垂直領域にわたって延びている。常温ボア52内で試料位置に配置された試料40は、超伝導マグネットコイル6によって、強力且つ均一な磁場にさらすことができる。クライオスタット20は本質的に、中央にある水平軸線53に対して回転対称に構成される。
第1のヘリウム槽24は、図7の実施の形態と同様にアクセス管49を備え、これは、その下に位置する区画50に対して細くなっており、この中に、常流動ヘリウムと超流動ヘリウムとの間の界面51が配置される。本実施の形態では、常流動ヘリウムの液面27は、上側にある輻射シールド8の一部の下方にあり、通常はこれが好ましい。
第1のヘリウム槽24の上層部分4は、比較的少量の液体ヘリウムのみを収容する。それとは対照的に、第2のヘリウム槽5には大量の液体ヘリウムを貯留することができ、これは、ジュールトムソン冷却ユニット2が、マグネットコイル6の下層部分1を冷却するために使用することができる。ここでは、熱交換器38は、横方向にマグネットコイル6に隣接して配置されている。第1のヘリウム槽24のガス室31及び第2のヘリウム槽5のガス室32は、この事例では、互いに分割されている。
結び
要約すると、本発明は、通常は超伝導マグネットコイルの冷却に用いられる、サブクール状態(2.5K未満)の液体ヘリウム用のクライオスタットにおいて、それぞれに収容されている液体ヘリウムに関して互いに連通しない2つのヘリウム槽を設けることを提案する。第1のヘリウム槽の下層部分に熱交換器を有するジュールトムソン冷却ユニットは、第1のヘリウム槽の下層部分にあるサブクール状態の液体ヘリウムを冷却するために、第2のヘリウム槽(貯留槽)に貯留された、(4Kを上回る)液体ヘリウムを用いる。このために、ジュールトムソン冷却ユニットは、第2のヘリウム槽から液体ヘリウムを直接引き込むか、又は第1のヘリウム槽から(通常、4Kを上回る液体ヘリウムを有する上層部分から)引き込み、液体ヘリウムは、気相を介して第2のヘリウム槽から第1のヘリウム槽に移ることができる。これにより、クライオスタット内のヘリウム供給を用いて、第1のヘリウム槽のサブクール状態の液体ヘリウムを冷却できる持続時間を、極めて長く設定することが可能になる。第2のヘリウム槽は、クライオスタットの全高を低減するために、少なくとも部分的に第1のヘリウム槽に隣接して、具体的には第1のヘリウム槽の周囲に配置される。
本発明の枠組みの中では、ヘリウム貯留槽の容量を増やすことによって、サブクール状態のマグネットシステムの保持時間を延ばすことができる。これは、第2のヘリウム槽が、第1のヘリウム槽(マグネットコイルを含む)に隣接して、又は第1のヘリウム槽の周囲に、断熱された方法で配置される場合は、全高を変更することなく実現することができる。好適な実施の形態では、第2のヘリウム槽から蒸発したヘリウムは、第1のヘリウム槽で再凝縮することができる。このクライオスタットは、全熱負荷のうちのできるだけ多くの部分を、第2の槽が占めるように設計する必要がある。J−T冷却ユニットの動作に必要なヘリウムは、第2の槽から引き込まれることが好ましい。また、本発明に係るクライオスタットは、能動冷却装置、具体的にはパルス管冷凍機と組み合わせて動作させることができる。本発明のさらなる利点は、第2の槽を第1の槽から完全に断熱することができるので、マグネットがクエンチを起こした場合に、本質的に第1の槽のヘリウムのみが失われ、したがって、クエンチで発生した熱が、第2の槽の中に伝わらないことである。
1 下層部分
2 ジュールトムソン冷却ユニット
4 上層部分
5 第2のヘリウム槽
6 超伝導マグネットコイル
20 クライオスタット
24 第1のヘリウム槽
27 第1の液面
28 第2の液面
38 熱交換器

Claims (17)

  1. クライオスタット(20)であって、
    下層部分(1)に、2.5K未満の温度の液体ヘリウムが充填されると共に、上層部分(4)に少なくとも部分的に、4Kを上回る温度の液体ヘリウムが充填されて、前記下層部分(1)の下端(29)から前記上層部分(4)の第1の液面(27)まで前記液体ヘリウムが連続的に充填される第1の領域を有する第1のヘリウム槽(24)と、
    熱交換器(38)を介してヘリウムの膨張によって前記第1のヘリウム槽(24)の前記下層部分(1)の前記液体ヘリウムを冷却できるジュールトムソン冷却ユニット(2)とを備え、
    前記クライオスタット(20)は、少なくとも部分的に、4Kを上回る温度の液体ヘリウムが充填される第2のヘリウム槽であって、前記第2のヘリウム槽(5)の下端(30)から前記第2のヘリウム槽(5)の第2の液面(28)まで、前記液体ヘリウムを連続的に充填される第2の領域を有する第2のヘリウム槽(5)を備え、
    前記第1のヘリウム槽(24)及び前記第2のヘリウム槽(5)は、少なくとも前記液面(27,28)の下方で液密に互いに分割され、
    前記第1のヘリウム槽(24)の前記下層部分(1)を冷却する前記ジュールトムソンユニット(2)は、前記第2のヘリウム槽(5)から前記液体ヘリウムを引き込むことによって直接的に、又は前記第2のヘリウム槽(5)から前記液体ヘリウムを蒸発させ、前記蒸発したヘリウムを前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)で再凝縮させて、前記第1のヘリウム槽(24)から前記液体ヘリウムを引き込むことによって間接的に、前記第2のヘリウム槽(5)から前記液体ヘリウムを引き込むことができ、
    前記第1のヘリウム槽(24)の第1のガス室(31)と前記第2のヘリウム槽(5)の第2のガス室(32)とは、ヘリウムガスを運ぶように互いに連通することを特徴とするクライオスタット(20)。
  2. 前記第2のヘリウム槽(5)は、少なくとも部分的に、前記第1のヘリウム槽(24)と横方向に隣接して配置され、且つ/又は少なくとも部分的に、前記第1のヘリウム槽(24)の周囲に配置されることを特徴とする請求項1に記載のクライオスタット(20)。
  3. 前記第1のヘリウム槽(24)及び前記第2のヘリウム槽(5)は、前記第1のヘリウム槽(24)の前記液体ヘリウムの前記第1の液面(27)が前記第2のヘリウム槽(5)の前記液体ヘリウムの前記第2の液面(28)よりも液位が高くなってもよいように配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のクライオスタット(20)。
  4. 前記液体ヘリウムに対する前記第2のヘリウム槽(5)の容量が、前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)の容量よりも少なくとも3倍大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  5. 前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)と前記下層部分(1)との間に熱バリア(3)が配置されて、少なくとも1ケルビンの温度勾配が生成され、且つ/又は前記超流動ヘリウムと常流動ヘリウムとの間に界面(51)ができることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  6. 前記第1のヘリウム槽(24)は、その下に位置する前記第1のヘリウム槽(24)の区画(50)よりも細いアクセス管(49)を備えて、前記アクセス管(49)に少なくとも1ケルビンの温度勾配が生成され、且つ/又は前記超流動ヘリウムと前記常流動ヘリウムとの間の界面(51)が前記アクセス管(49)に存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  7. 垂直な常温ボア(22)を備え、前記第1のヘリウム槽(24)は前記常温ボア(22)の周囲に配置され、前記第2のヘリウム槽(5)は前記第1のヘリウム槽(24)の周囲に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  8. 水平な常温ボア(52)を備え、前記第2のヘリウム槽(5)は前記第1のヘリウム槽(24)に隣接して水平に配置され、前記常温ボア(52)は前記第1のヘリウム槽(24)及び前記第2のヘリウム槽(5)の両方を通って延びることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  9. 前記ジュールトムソン冷却ユニット(2)は、液体ヘリウムを前記第2のヘリウム槽(5)から直接引き込むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  10. 前記第1のヘリウム槽(24)から液体ヘリウムを引き込む前記ジュールトムソン冷却ユニット(2)のヘリウム流量が、前記ヘリウム流量に応じた前記第1のヘリウム槽(24)及び前記第2のヘリウム槽(5)の所与の熱負荷で、液体ヘリウムが前記第2のヘリウム槽(5)から蒸発して、前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)で再凝縮するように選択されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  11. 前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)と前記第2のヘリウム槽(5)とは、上端に溢れ縁(25)が構成された壁(26)によって分割され、前記液体ヘリウムは、これを越えて前記第1のヘリウム槽(24)から前記第2のヘリウム槽(5)の中へ溢れてもよいことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  12. 前記第1のヘリウム槽(24)及び/又は前記第2のヘリウム槽(5)から蒸発するヘリウムを液化できる能動冷却装置(7)を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  13. 前記冷却装置(7)の故障時に、前記第1のヘリウム槽(24)の中よりも多くの熱負荷が前記第2のヘリウム槽(5)の中に導かれるように、前記能動冷却装置(7)が前記クライオスタット(20)に配置されて、前記冷却装置(7)の故障時に、前記第2のヘリウム槽(5)から、前記第1のヘリウム槽(24)よりも多くのヘリウムが蒸発することを特徴とする請求項12に記載のクライオスタット(20)。
  14. 前記冷却装置(7)は、前記第2のヘリウム槽(5)の上方に配置され、前記第1の液面(27)は、完全に遮られることを特徴とする請求項13に記載のクライオスタット(20)。
  15. 前記ジュールトムソン冷却ユニット(2)のポンプライン(34)が、前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)を通り、その後、少なくとも部分区画(34a)で前記第1のヘリウム槽(24)の上方のガス室(31)に入って、前記部分区画(34a)において、前記ポンプライン(34)の外側で液化したヘリウムが、前記ポンプライン(34)から前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)の中へ滴下できることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
  16. 前記第1のヘリウム槽(24)の前記上層部分(4)及び/又は前記部分区画(34a)にある前記ポンプライン(34)が、らせん状に、又は熱交換器フィン(35)を伴って構成されることを特徴とする請求項15に記載のクライオスタット(20)。
  17. 前記クライオスタット(20)のネック管(39,39a)から開始して、最初にヘリウムを充填するために、第1の管(41)は、前記第1のヘリウム槽(24)の下層区画(44)の中に延び、第2の管(42)は、前記第2のヘリウム槽(5)の下層区画(45)の中に延びることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のクライオスタット(20)。
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