JP6447522B2 - 電子写真感光体 - Google Patents
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Description
本発明の電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)は、感光層を備える。感光体は、例えば、積層型電子写真感光体(以下、積層型感光体と記載することがある)、又は単層型電子写真感光体(以下、単層型感光体と記載することがある)が挙げられる。
導電性基体は、感光体の導電性基体として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体としては、少なくとも表面部が導電性を有する材料で構成される導電性基体を用いることができる。導電性基体としては、例えば、導電性を有する材料で構成される導電性材料;及び導電性材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、又は真鍮が挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて(例えば、合金として)用いてもよい。
単層型感光体の感光層は、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を含有する。感光層は添加剤を含有してもよい。感光層の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できれば、特に限定されない。具体的には、感光層の厚さは、5μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
以下、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を説明する。更に添加剤を説明する。
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニン、又はフタロシアニン誘導体が挙げられる。フタロシアニンとしては、例えば、無金属フタロシアニン顔料(より具体的には、X型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)等)が挙げられる。フタロシアニン誘導体としては、例えば、金属フタロシアニン顔料(より具体的には、チタニルフタロシアニン、又はV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン等)が挙げられる。フタロシアニン系顔料の結晶形状については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。フタロシアニン顔料の結晶形状としては、例えば、α型、β型、又はY型が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電荷輸送剤(特に、正孔輸送剤)は、2以上のスチリル基と、1以上のアリール基とを有する化合物を含むことが好ましい。このような正孔輸送剤としては、例えば、一般式(3)、(4)、又は(5)で表される化合物が挙げられる。電荷輸送層が一般式(3)〜(5)で表される化合物を含有することにより、感光体の耐摩耗性を向上させることができる。感光体の耐摩耗性に加えて、感光体の電気的特性を向上させるためには、正孔輸送剤は、一般式(3)、又は(4)で表される化合物を含むことがより好ましい。正孔輸送剤は、一般式(4)で表される化合物を含むことが更に好ましい。
バインダー樹脂は、積層型感光体の電荷輸送層又は単層型感光体の感光層に用いられる。バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)とポリカーボネート樹脂(2)とを含む。ポリアリレート樹脂(1)は、一般式(1)で表される。ポリカーボネート樹脂(2)は、一般式(2)で表される。感光体がポリアリレート樹脂(1)とポリカーボネート樹脂(2)を含有することにより、感光体の耐摩耗性を向上させることができる。
電荷発生層、電荷輸送層、単層型感光体の感光層及び中間層のうちの少なくとも一つが、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、各種の添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、劣化防止剤(酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、又は紫外線吸収剤)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、電子アクセプター化合物、ドナー、界面活性剤、又はレベリング剤が挙げられる。これらの添加剤のうち、酸化防止剤を説明する。
積層型感光体では、電荷発生層は、電荷発生層用バインダー樹脂(以下、ベース樹脂と記載することある)を含有してもよい。ベース樹脂は、感光体に適用し得るベース樹脂である限り、特に限定されない。ベース樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は光硬化性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、又はポリエステル樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、又はその他架橋性の熱硬化性樹脂が挙げられる。光硬化性樹脂としては、例えば、エポキシアクリル酸系樹脂、又はウレタン−アクリル酸系樹脂が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る感光体は、中間層(例えば、下引き層)を有してもよい。中間層は、例えば、無機粒子、及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層を介在させると、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
感光体の製造方法について説明する。感光体の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。
積層型感光体の製造方法において、感光層形成工程は、電荷発生層形成工程と電荷輸送層形成工程とを有する。電荷発生層形成工程では、まず、電荷発生層を形成するための塗布液(以下、電荷発生層用塗布液と記載することがある)を調製する。電荷発生層用塗布液を導電性基体上に塗布する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布した電荷発生層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して電荷発生層を形成する。電荷発生層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、ベース樹脂と、溶剤とを含む。このような電荷発生層用塗布液は、電荷発生剤を溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。電荷発生層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
単層型感光体の製造方法において、感光層形成工程では、感光層を形成するための塗布液(以下、感光層用塗布液と記載することがある)を調製する。感光層用塗布液を導電性基体上に塗布する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布した感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して感光層を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、電荷輸送剤と、バインダー樹脂と、溶剤とを含む。このような感光層用塗布液は、電荷発生剤、電荷輸送剤、及びバインダー樹脂を溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
[感光体(A−1)の製造]
以下、実施例1に係る感光体(A−1)の製造について説明する。
はじめに、表面処理された酸化チタン(テイカ株式会社製「試作品SMT−A」、平均一次粒径10nm)を準備した。詳しくは、アルミナとシリカとを用いて酸化チタンを表面処理し、更に、表面処理された酸化チタンを湿式分散しながらメチルハイドロジェンポリシロキサンを用いて表面処理したものを準備した。次いで、表面処理された酸化チタン(2質量部)と、ポリアミド樹脂であるアミラン(登録商標)(東レ株式会社製「CM8000」)(ポリアミド6,ポリアミド12,ポリアミド66,及びポリアミド610の四元共重合ポリアミド樹脂)(1質量部)とを、メタノール(10質量部)、ブタノール(1質量部)及びトルエン(1質量部)を含む溶剤に対して添加した。これらをビーズミルを用いて5時間混合し、溶剤中に材料を分散させた。これにより、中間層用塗布液を調製した。
Y型チタニルフタロシアニン(1.5質量部)と、ベース樹脂としてのポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業株式会社製「エスレックBX−5」)(1質量部)とを、プロピレングリコールモノメチルエーテル(40質量部)及びテトラヒドロフラン(40質量部)を含む溶剤に対して添加した。これらをビーズミルを用いて2時間混合し、溶剤中に材料を分散させて、電荷発生層用塗布液を作製した。得られた電荷発生層用塗布液を、目開き3μmのフィルターを用いてろ過した。次いで、得られたろ過液を、上述のようにして形成された中間層上にディップコート法を用いて塗布し、50℃で5分間乾燥させた。これにより、中間層上に電荷発生層(膜厚0.3μm)を形成した。
正孔輸送剤としての電荷輸送剤(CTM−1)50質量部と、添加剤としてのヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF株式会社製「イルガノックス(登録商標)1010」)2質量部と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(PAR−1)(粘度平均分子量50,500)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)(粘度平均分子量49,000)70質量部とを、テトラヒドロフラン350質量部及びトルエン350質量部を含む溶剤に対して添加した。これらを循環型超音波分散装置を用いて12時間混合し、溶剤中に材料を分散させて、電荷輸送層用塗布液を調製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−2)(粘度平均分子量50,200)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−2)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−3)(粘度平均分子量48,700)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−3)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−4)(粘度平均分子量50,500)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−4)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−5)(粘度平均分子量51,200)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−5)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−6)(粘度平均分子量50,300)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−6)を作製した。
ポリカーボネート樹脂(PC−1)の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−2)(粘度平均分子量49,500)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−7)を作製した。
ポリカーボネート樹脂(PC−1)の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−3)(粘度平均分子量50,000)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−8)を作製した。
ポリカーボネート樹脂(PC−1)の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−4)(粘度平均分子量49,500)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−9)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−2)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−10)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−3)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−11)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−4)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−12)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−5)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−13)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−6)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−14)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−7)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−15)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−8)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−16)を作製した。
正孔輸送剤として、電荷輸送剤(CTM−1)の代わりに電荷輸送剤(CTM−9)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−17)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の含有量を30質量部から10質量部に変更し、ポリカーボネート樹脂(PC−1)の含有量を70質量部から90質量部に変更した以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−18)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の含有量を30質量部から50質量部に変更し、ポリカーボネート樹脂(PC−1)の含有量を70質量部から50質量部に変更した以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−19)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の含有量を30質量部から70質量部に変更し、ポリカーボネート樹脂(PC−1)の含有量を70質量部から30質量部に変更した以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−20)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−7)(粘度平均分子量50,100)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−21)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−8)(粘度平均分子量47,800)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−22)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−9)(粘度平均分子量49,000)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−23)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−10)(粘度平均分子量49,500)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−24)を作製した。
ポリカーボネート樹脂(PC−1)の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−5)(粘度平均分子量50,000)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−25)を作製した。
ポリカーボネート樹脂(PC−1)の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−6)(粘度平均分子量46,200)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(A−26)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−1)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−1)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−2)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−2)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−3)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−3)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−4)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−4)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−5)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−5)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリアリレート樹脂(PAR−6)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−6)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−1)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−7)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−2)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−8)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−3)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−9)を作製した。
バインダー樹脂として、ポリアリレート樹脂(PAR−1)30質量部及びポリカーボネート樹脂(PC−1)70質量部の代わりにポリカーボネート樹脂(PC−4)100質量部を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−10)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりに化学式(PAR−11)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(PAR−11)と記載することがある)(粘度平均分子量47,500)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−11)を作製した。
ポリアリレート樹脂(PAR−1)の代わりに化学式(PAR−12)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(PAR−12)と記載することがある)(粘度平均分子量49,000)を用いた以外は、感光体(A−1)と同様の手法により、感光体(B−12)を作製した。
(電気的特性評価)
(帯電電位V0の測定)
感光体(A−1)〜(A−20)及び感光体(B−1)〜(B−10)の何れかを、ドラム感度試験機(ジュンテック株式会社製)を用いて、回転数31rpmとし、ドラム流れ込み電流が−10μmA時の表面電位を測定した。測定した表面電位を帯電電位(V0)とした。測定環境は、温度23℃、かつ湿度50%RHとした。
感光体(A−1)〜(A−20)及び感光体(B−1)〜(B−10)の何れかを、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、回転数を31rpmとし、−600Vになるように帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、露光量:0.8μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、感光体の表面に照射した。単色光の照射後、80ミリ秒が経過した後の表面電位を測定した。測定した表面電位を感度電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃、かつ湿度50%RHとした。
感光体(A−1)〜(A−20)及び感光体(B−1)〜(B−10)の何れかの製造において調製した電荷輸送層用塗布液を、アルミパイプ(直径:78mm)に巻きつけたポリプロピレンシート(厚さ0.3mm)に塗布した。これを、120℃で40分乾燥し、膜厚30μmの電荷輸送層が形成された摩耗評価試験用のシートを作製した。
11 導電性基体
12 感光層
13 電荷発生層
14 電荷輸送層
15 中間層
Claims (8)
- 感光層を備える電子写真感光体であって、
前記感光層は、電荷発生剤と、電荷輸送剤と、バインダー樹脂とを含有し、
前記感光層は、前記電荷発生剤を含有する電荷発生層と、前記電荷輸送剤、及び前記バインダー樹脂を含有する電荷輸送層とを含み、
前記電荷輸送層は一層であり、前記電荷輸送層は最表面層として配置され、
前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂とポリカーボネート樹脂とを含み、
前記ポリアリレート樹脂は、一般式(1)で表され、
前記ポリカーボネート樹脂は、一般式(2)で表される、電子写真感光体。
R1は、水素原子、又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、2つのR1は、互いに同一であっても異なっていてもよく、
R2及びR3は、各々独立に、水素原子、又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、R2とR3とは互いに結合して環を形成し、シクロアルキリデン基となってもよく、
r、s、t、及びuは、何れも正の整数を表し、
r+s+t+u=100であり、
r+t=s+uであり、
r/(r+t)は、0.10以上0.90以下であり、
X及びYは、各々独立に、化学式(1−1)、(1−2)、(1−3)、又は(1−4)で表される二価の基を表す。
R4、R5、R6及びR7は、各々独立に、水素原子、又は炭素原子数1以上4以下のアルキル基を表し、
2つのR4は、互いに同一であっても異なってもよく、
R5とR6とは互いに結合して環を形成し、シクロアルキリデン基となってもよく、
2つのR7は、互いに同一であっても異なってもよく、
p及びlは、何れも正の整数を表し、
p+l=100であり、
p/(p+l)は、0.05以上0.70以下である。 - 前記一般式(1)中、
R1が水素原子、又はメチル基を表し、
R2がメチル基を表し、
R3がメチル基、又はエチル基を表し、
XとYとが同じである、請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記一般式(1)中、
XとYとが互いに異なり、
rとsとが互いに異なり、rとuとが互いに異なり、
tとsとが互いに異なり、tとuとが互いに異なる、請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記一般式(2)中、
R4が水素原子を表し、
R5とR6とが互いに結合して環を形成し、シクロヘキシリデン基を表すか、又はR5がメチル基を表し、R6がエチル基を表す、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。 - 前記一般式(2)中、
R4は水素原子又はメチル基を表し、
R5とR6とが互いに結合して環を形成し、シクロヘキシリデン基を表し、
R7は水素原子を表す、請求項1〜3の何れか一項に記載の電子写真感光体。 - 前記ポリアリレート樹脂の含有量mPARと前記ポリカーボネート樹脂の含有量mPCとの合計に対する前記含有量mPARの割合(mPAR/(mPAR+mPC))は、0.10以上0.40である、請求項1〜5の何れか一項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送剤が、一般式(3)、(4)、又は(5)で表される化合物を含む、請求項1〜6の何れか一項に記載の電子写真感光体。
Q1は、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されてもよいフェニル基を表し、
Q2は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表し、
Q3、Q4、Q5、Q6、及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基で表し、Q3、Q4、Q5、Q6、及びQ7のうちの隣接した二つが互いに結合して環を形成してもよく、
aは、0以上5以下の整数を表し、aが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ2は、互いに同一でも異なっていてもよい。
Q8、Q10、Q11、Q12、Q13、及びQ14は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表し、
Q9、及びQ15は、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基、又はフェニル基を表し、
bは、0以上5以下の整数を表し、bが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ9は、互いに同一でも異なっていてもよく、
cは、0以上4以下の整数を表し、cが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のQ15は、互いに同一でも異なっていてもよく、
kは、0又は1を表す。
Ra、Rb及びRcは、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、フェニル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、
qは、0以上4以下の整数を表し、qが2以上4以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRcは、互いに同一でも異なっていてもよく、
m及びnは、各々独立に、0以上5以下の整数を表し、mが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、nが2以上5以下の整数を表す場合、同一のフェニル基に結合する複数のRaは、互いに同一でも異なっていてもよい。 - 前記一般式(3)中、
Q1は、水素原子、又は炭素原子数1以上8以下のアルキル基で置換されたフェニル基を表し、
Q2は、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表し、
Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上8以下のアルキル基、又は炭素原子数1以上8以下のアルコキシ基を表し、Q3、Q4、Q5、Q6及びQ7のうちの隣接した二つが互いに結合して環を形成してもよく、
aは、0又は1を表し、
前記一般式(4)中、
Q8、Q10、Q11、Q12、Q13及びQ14は、各々独立に、水素原子、炭素原子数1以上4以下のアルキル基、又はフェニル基を表し、
b及びcは、0を表し、
前記一般式(5)中、
Ra及びRbは、各々独立に、炭素原子数1以上8以下のアルキル基を表し、
m及びnは、各々独立に、0以上2以下の整数を表し、
qは0を表す、請求項7に記載の電子写真感光体。
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