JP6447328B2 - 加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布膜が形成された基板を、筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱処理する技術に関する。
半導体製造におけるレジストパターン形成工程においては、半導体ウエハ(以下「ウエハ」という)や、LCD(液晶ディスプレイ)用のガラス基板に対して塗布膜を塗布し、その後基板を加熱処理するプロセスがある。加熱処理は塗布膜中に残留している溶剤を乾燥させ、また架橋剤の架橋反応を促進させるために行われる。
加熱処理が行われる装置としては、外部の搬送機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部と、この受け渡し部の後方側に設けた加熱板と、を処理容器内に設け、加熱板の後方側に設けられた排気口から排気することで、受け渡し部側から加熱板側に気流を形成する装置が知られている。
加熱処理を行うことで塗布膜から昇華物が発生するが、昇華物が多い場合には、加熱装置の排気量を十分にとらないと加熱装置の処理雰囲気から外部に昇華物が流出しやすい。一方で環境汚染防止の観点から、工場排気量の削減が要請され、このため工場内の各セクションに割り当てられる許容排気量が抑えられる傾向にある。従って昇華物の流出を抑える手法として、加熱装置内の排気量を多くする手法は採用しにくい。
特許文献1では、基板をホットプレート上で加熱処理し、加熱処理後はホットプレートに隣接するクールプレートに搬送する構成において、加熱処理中は両プレートの上方領域の間をシャッタにより閉じ、加熱処理後はシャッタを下降させて上方領域同士を連通させる技術が記載されている。そしてこの技術においては、搬送機構が加熱処理後の基板をホットプレートの上方で保持したまま待機し、昇華物の発生が抑えられる温度まで基板が冷却されてから、搬送機構をクールプレート側に移動させている。しかしこの手法は、長い待機時間を必要とするので、スループットの低下の要因になる。
特許5220517号公報(図21、段落0105、0106、0109等)
本発明は、このような事情においてなされたものであり、その目的は、塗布膜が形成された基板を筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱処理を行うにあたり、筐体からの昇華物の漏洩を抑制できる技術を提供することにある。
このため本発明の加熱装置は、
塗布膜が形成された基板を、筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱部により加熱処理する加熱装置において、
前記筐体内にて前記載置台の前方に設けられ、外部の移載機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部と、
前記筐体内を排気して前記受け渡し部側から前記載置台の上方領域に向かう気流を形成するために、前記載置台の後方に設けられている排気口と、
前記受け渡し部と前記載置台との間で基板を搬送する搬送機構と、
前記搬送機構により加熱処理後の基板を載置台から受け渡し部側に向かって搬送するときに、前記載置台上の基板の載置領域よりも受け渡し部側の位置において、前記受け渡し部側と載置台側との間を流れる気流を遮断するための気流遮断機構と、
前記載置台上の基板が臨む処理空間と前記筐体の天井部との間を仕切り、前記受け渡し部側から載置台の後方側に向かう気流を、前記処理空間とその上方側領域とに分流するための仕切り部材と、を備えたことを特徴とする。
本発明では、塗布膜が形成された基板を筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱処理を行うにあたり、筐体内にて載置台の前方に外部の移載機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部を設け、この受け渡し部側から載置台の上方領域に向かう気流を形成している。また加熱処理後の基板を搬送機構により載置台から受け渡し部側に向かって搬送するときに、載置台上の基板の載置領域よりも受け渡し部側の位置において、気流遮断機構により受け渡し部側と載置台側との間を流れる気流を遮断している。遮断された気流は基板の搬送用の空間を介して流れようとするため、搬送中の基板表面が気流により吹き払われる状態となり、基板表面の昇華物が除去される。これにより昇華物が基板と共に筐体から搬出されることを防止できるので、筐体からの昇華物の漏洩を抑制できる。
本発明の加熱装置が組み込まれた塗布、現像装置の一例を示す外観斜視図である。 塗布、現像装置の一部を示す概略斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断正面図である。 加熱装置に設けられる搬送機構を示す平面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 熱処理の時間とウエハ温度との関係を示す特性図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置の作用を示す説明図である。 加熱装置の作用を示す説明図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 本発明の第2の実施形態に係る加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置に設けられるシャッタを示す正面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 本発明の第3の実施形態に係る加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置を示す縦断側面図である。 加熱装置の作用を示す説明図である。 加熱装置の他の例を示す縦断側面図である。
(第1の実施形態)
先ず本発明の加熱装置が組み込まれる塗布、現像装置の一例について図1及び図2を参照して簡単に説明する。図1は塗布、現像装置1を示す外観斜視図、図2はその一部を示す概略斜視図である。塗布、現像装置1は、複数枚のウエハWが収納されたキャリアCが搬入出されると共に、処理ブロックB2との間でウエハWの受け渡しを行うためのキャリアブロックB1を備えている。処理ブロックB2はウエハWに液処理を行う単位ブロックD1〜D6を積層して構成され、各単位ブロックD1〜D6は概ね同様に構成されている。各単位ブロックD1〜D6では、反射防止膜形成処理(BCT)、レジスト膜形成処理(COT)、現像処理(DEV)が夫々実施される。
図2に代表して単位ブロックD1の構成を示す。単位ブロックD1は、長さ方向(Y方向)に伸びるメインアームA1(外部の移載機構に相当する)の搬送領域12を備えている。また反射防止膜の薬液をウエハWに塗布する液処理部を備えた液処理モジュール13と、後述する加熱装置を含む加熱・冷却系の処理部を多段に備えた加熱・冷却系モジュール14とが、搬送領域12を介して互いに対向するように設けられている。さらに処理ブロックB2は、各単位ブロックD1〜D6同士の間でウエハWの受け渡しを行うと共に、インターフェイスブロックB3との間でウエハWの受け渡しを行うように構成される。
メインアームA1は、液処理モジュール13及び加熱、冷却系モジュール14の各処理部、キャリアブロックB1及びインターフェイスブロックB3との間でウエハWの受け渡しを行うものである。このため例えばウエハWの保持部材15が、基台16に沿って進退移動すると共に、基台16が鉛直軸周りに回転自在、図示しないガイドレールに沿ってY方向に移動自在、フレーム17に沿って昇降自在に構成される。保持部材15は例えば2枚設けられており、その内周面の例えば4箇所に形成された爪部151により、ウエハWの外縁裏面を保持するように構成されている。
続いて本発明に係る加熱装置の第1の実施形態として、例えば反射防止膜形成用の薬液が表面に塗布されたウエハWを加熱処理して、このウエハWの表面に反射防止膜を形成する加熱装置について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は当該実施形態に係る加熱装置2の縦断側面図、図4はその縦断正面図である。
加熱装置2は筺体20を備えており、筐体20の長さ方向を前後方向(図3中X方向)、その幅方向を左右方向(図3中Y方向)とすると、筺体20の前後方向の手前側の側壁にはウエハWの搬送口21が開口されている。加熱装置2を塗布、現像装置1に組み込む場合には、搬送口21が搬送領域12に臨むように設けられる。一方筐体20の前後方向の奥側の側壁には排気口22が形成され、この排気口22は排気路23を介して図示しない吸引排気機構に接続されている。筺体20内の下部には基台24が設けられており、この基台24により筐体20の内部は上下に区画されている。
筐体20内の手前側には、受け渡し部を兼用する搬送機構3が設けられている。搬送機構3は、図3及び図5に示すように、その上にウエハWが載置される冷却プレート31と、この冷却プレート31を移動させる移動機構32とを備えている。冷却プレート31は基台24上に配置され、例えばウエハWと同じか、ウエハWよりも僅かに大きく形成された略円板状体であり、その外縁部の例えば4箇所にはメインアームA1の爪部151を通過させるための切欠部311が形成されている。また後述する支持ピンの通過領域を形成するためのスリット312も形成されている。
冷却プレート31は冷却機構を備えており、冷却プレート31に載置されたウエハWが粗冷却されるようになっている。例えば冷却機構は冷却プレート31の裏面側に温度調節水を流すための図示しない冷却流路(不図示)により構成される。移動機構32は例えばボールネジ機構33を備え、基台24よりも下方側に設けられた、前後方向に伸びるガイドレール34に沿って移動自在に構成されている。また基台24には移動機構32が移動する領域に切欠部25が形成されている。図4にはボールネジ機構33の一部を示している。
こうして冷却プレート31は、メインアームA1との間でウエハWの受け渡しを行うための位置でもある前方位置(図3に示す位置)と、後述する加熱板に対してウエハWを受け渡す後方位置との間で前後方向に移動自在に構成されている。例えばメインアームA1から冷却プレート31にウエハWを受け渡すときには、メインアームA1を搬送口21から筐体20内に進入させ、前方位置にある冷却プレート31の上方側に配置する。そして爪部151が切欠部311を通過するようにメインアームA1を下降させて、爪部151上のウエハWを冷却プレート31に受け渡す。
一方冷却プレート31からウエハWを受け取るときには、先ずメインアームA1を前方位置の下方側に位置させた状態で、冷却プレート31を前方位置に移動する。そして冷却プレート31の下方側から、爪部151が切欠部311を通過するようにメインアームA1を上昇させて、冷却プレート31上のウエハWを爪部151により受け取る。このように搬送機構3及びメインアームA1は、前方位置においてウエハWの受け渡しを行うことができるように、保持部材151や移動機構32等の形状が設定されている。
筐体20内の搬送機構3の奥側には、シャッタ4及び加熱板5が手前側からこの順に設けられている。先ず加熱板5について説明すると、この加熱板5はウエハWを載置して加熱するためのものであり、載置台と加熱部とを兼用するものである。加熱板5は、例えばウエハWとほぼ同じ大きさの円板状に形成され、その内部には例えば抵抗発熱体等よりなる不図示の加熱部が埋め込まれている。この例では加熱板5の表面は基台24上に露出すると共に、その側面及び底面は基台24より下方側に位置し、これら側面及び底面は区画部材51により囲まれるように構成されている。
また加熱板5の上方側は、加熱板5上のウエハWが臨む処理空間52と筐体20の天井部201との間を仕切る仕切り部材53により囲まれている。この仕切り部材53は、図4に示すように、処理空間52と天井部201との間を仕切る水平な上板531と、搬送機構3側から見て、この上板531の両側に設けられた垂直な側板532とを備えて縦断面コ字型に形成されている。即ち手前側がウエハWを搬入出するための処理空間52の入り口521として開口すると共に、この入り口521と対向する領域も気流の通り道をなす開口部522とされている。例えば筐体20の排気口22はこの開口部522に臨むように形成される。
さらに加熱板5には、複数本例えば3本の支持ピン55が区画部材51の下方側に設けられた昇降機構551により昇降自在に設けられており、この支持ピン55は加熱板5及び区画部材51に夫々穿孔された孔511、512を介して、加熱板5上に突没自在に構成されている。
続いてシャッタ4について説明する。このシャッタ4は、搬送機構3から見て処理空間52の入り口521の開口面積を調整する気流調整部材をなすものであり、例えば正面形状が入り口521よりも大きい四角形の板状体より形成される。またシャッタ4は、処理空間52へのウエハWの搬入出を妨げないように、入り口521の側方に設けられた昇降機構41と、シャッタ4の例えば側面下部に設けられた接続部411を介して接続されている。そして昇降機構41によって、図3に示す下方側の処理位置と、図4に示す上方側の開放位置との間で昇降自在に構成され、その高さ位置に応じて入り口521の開口面積が調整されるようになっている。処理位置とはウエハWを加熱板5に載置して熱処理するときの位置であって、入り口521の開口面積が最も小さい高さ位置、開放位置とは入り口521の開口面積が最も大きい高さ位置である。
シャッタ4は、図3に示す処理位置にあるときには、例えばシャッタ4の下縁が入り口521の下端よりも僅か上方側に位置し、入り口521の下部側が僅かに開口するようにその大きさや位置が設定される。また図4に示す開放位置にあるときには、例えばシャッタ4の上縁が筐体20の天井部201よりも僅か下方側に位置するように、即ちシャッタ4と天井部201との間に僅かな開口が形成されるようにその大きさや位置が設定される。
筐体20内を排気口22を介して吸引排気すると、搬送領域12の雰囲気が搬送口21を介して筐体20内に取り込まれ、搬送口21から加熱板5の上方領域に向かう気流(一方向流)が形成される。そしてこの気流は、仕切り部材53の下方側の処理空間52と、その上方側領域54とに分流されて排気口22に向かって流れて行く。またシャッタ4の高さ位置によって入り口521の開口面積が調整されるため、気流の風向きが変更され、筐体20内の気流の分流の程度、即ち仕切り部材53より下方側の処理空間52側へ向かう通流量と、その上方側領域54へ向かう通流量とが調整される。
シャッタ4が下方側にあって入り口521の開口面積が小さい場合には、搬送口21側から処理空間52へ向かう気流がシャッタ4によって遮断される程度が大きくなる一方、上方側領域54へ向かう気流については遮断される程度が小さい。このため処理空間52へ向かう気流が少なく、上方側領域54に向かう気流が多くなる。またシャッタ4が上方側にあって入り口521の開口面積が大きい場合には、搬送口21側から処理空間52へ向かう気流については遮断される程度が小さくなる一方、上方側領域54へ向かう気流の流れが遮断される程度が大きい。このため処理空間52へ向かう気流が多く、上方側領域54に向かう気流が少なくなる。このようにシャッタ4は、加熱板5よりも搬送口21側の位置において、前方位置にある搬送機構3(受け渡し部)側と加熱板52(載置台)側との間を流れる気流を遮断するための気流遮断機構に相当する。
上述の塗布、現像装置1は制御部100を備えている。この制御部100は、例えばコンピュータからなるプログラム格納部を有しており、プログラム格納部には後述するような加熱装置2の作用を含む塗布、現像装置1の作用が実施されるように命令が組まれた例えばソフトウエアからなるプログラムが格納される。そしてこのプログラムが制御部100に読み出されることにより、制御部100は塗布、現像装置1の作用を制御する。なおこのプログラムは、例えばハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスクなどの記録媒体に収納された状態でプログラム格納部に格納される。
続いて本発明の加熱装置2の作用を説明するが、その説明に先立って塗布、現像装置1におけるウエハWの流れについて簡単に説明する。先ずウエハWはキャリアブロックB1から単位ブロックD1、D2に受け渡され、反射防止膜形成処理が実施される。即ちウエハWは液処理部にて反射防止膜形成用の薬液が塗布された後、メインアームA1、A2(A2は図示せず)により加熱装置2に搬送され、後述の加熱処理が行われる。続いてウエハWは図示しない冷却装置にて冷却された後、単位ブロックD3、D4に受け渡されて、反射防止膜の上にレジスト膜を形成する処理が実施される。即ち液処理部にてレジスト液が塗布された後、加熱装置2にて加熱され、次いでウエハWは冷却された後、インターフェイスブロックB3を介して露光装置B4に搬送される。露光処理後のウエハWは、インターフェイスブロックB3を介して単位ブロックD5、D6に搬送され、所定の現像処理を施される。その後ウエハWは、キャリアブロックB1の例えば元のキャリアCに戻されて塗布、現像処理が完了する。
次に当該加熱装置2の作用について図6〜図13を参照しながら説明する。外部の移載機構をなすメインアームA1により、表面に反射防止膜形成用の薬液が塗布されたウエハWが筐体20内に搬入されると、既述のように前方位置にある搬送機構3の冷却プレート31に受け渡される。この状態を図6に示すが、筐体20内は排気口22を介して一定の排気流量で排気されており、シャッタ4は開放位置にある。従って筐体20内には搬送口21から搬送領域12の雰囲気が取り込まれ、搬送機構3側から加熱板5の後方側に向かう気流が形成されている。またシャッタ4が開放位置にあることから、処理空間52へ向かう気流が多く、上方側領域54に向かう気流が少ない状態である。
次いで搬送機構3によりウエハWを加熱板5に向けて搬送するが、このときまでに加熱板5の表面は例えば130℃に加熱されている。冷却プレート31を後方位置に移動させると、支持ピン55が冷却プレート31のスリット312を介して上昇して冷却プレート31上のウエハWの裏面を持ち上げる。次いで冷却プレート31を退行させてから支持ピン55を下降させることにより、加熱板5上にウエハWを受け渡す。こうして冷却プレート31が前方位置に戻ると、図7に示すようにシャッタ4を処理位置に下降させ、加熱処理を開始する。
図8に熱処理の時間とウエハ温度との関係を示す。時刻t0にて加熱板5にウエハWが載置されると、ウエハWの温度は急激に上昇し、温度a1にて架橋が開始される。そして反射防止膜の形成は熱処理の初期から中期にかけて行われ、熱処理前半例えば時刻t2辺りで完了する。また温度a1近傍で昇華物が発生し始める。この例では、冷却プレート31が前方位置に戻ってから熱処理の中期が終了する時刻t2までは、図7に示すように、シャッタ4を処理位置に配置して熱処理を進行させる。この状態では、シャッタ4によって搬送口21側から処理空間52へ向かう気流の流れを遮断することにより、処理空間52へ向かう気流が少なく、上方側領域54に向かう気流が多くなっている。これによって処理空間52内においては、反射防止膜が形成される間は気流が弱められた状態で熱処理が行われるので、気流の影響を受けにくい状態で反射防止膜が形成され、膜厚の面内均一性が高くなる。
続いて熱処理の後期の開始時、即ち時刻t2にて、図9に示すようにシャッタ4を開放位置まで上昇させ、処理空間52へ向かう気流を多くして、処理空間52内の気流を強める。この時刻t2では反射防止膜の形成が完了していると推察され、反射防止膜が気流の影響を受けにくい状態にある。このため処理空間52内の気流を強めることにより、発生した昇華物を排気口22を介して速やかに筐体20の外部へ排出する。
この後、時刻t3にて処理空間52からのウエハWの搬出を開始する。即ちウエハWを支持ピン55にて加熱板5から上昇させてから、搬送機構3の冷却プレート31を後方位置まで進行させる。次いで支持ピン55を下降させて冷却プレート31にウエハWを受け渡す。そして冷却プレート31を前方位置まで退行させるが、この退行動作を開始するときまでにシャッタ4を図10に示す搬出位置まで下降させる。この搬出位置とは、シャッタ4の下縁と、冷却プレート31上のウエハW表面との間に僅かな隙間例えば3mm程度の隙間を形成する高さ位置である。
こうして時刻t3から時刻t4までの間、シャッタ4を搬出位置に配置して、搬送機構3によりウエハWを処理空間52から搬出し、メインアームA1との間で受け渡しを行う位置である前方位置まで搬送する。時刻t4は搬送機構3が前方位置まで移動してウエハWの搬出を終了するタイミングである。搬送機構3の冷却プレート31に受け渡されたウエハWは、冷却プレート31により冷却されながら処理空間52から搬出される。従って図8に示すように、ウエハ温度は搬出が開始される時刻t3から急激に低下し、搬出が完了する時刻t4には、例えば搬送領域12の雰囲気の温度例えば23℃近傍に冷却される。このため搬出を開始したときにはウエハ温度は温度a1よりも高い状態であり、僅かながら昇華物が発生するが、ウエハ温度が温度a1よりも低くなれば昇華物の発生が抑えられる。
シャッタ4を搬出位置に配置すると、シャッタ4により搬送口21側から処理空間52側に向かう気流が遮断される。遮断された気流はウエハWの搬送用の空間を介して流れようとするため、図11に示すように、処理空間52にはシャッタ4とウエハWとの隙間から気流が入り込み、後方側へ向けて流れていく。搬出位置にあるシャッタ4と冷却プレート31上のウエハWとの間の隙間は僅かであるため、この隙間を入り込む気流はウエハW表面に接触しながら流れていく。イメージとしては、ウエハWの表面の直ぐ上方位置にて箒により掃き戻される状態である。
このため搬出開始時にウエハ表面から僅かな昇華物Sが発生したとしても、図12に示すように、搬送中のウエハW表面はこの気流により吹き払われて、処理空間52側へ掃き戻される状態となっており、ウエハは昇華物Sが除去されながら処理空間52から搬出されることになる。処理空間52に入り込む気流はシャッタ4とウエハWとの隙間が小さいため弱いものであるが、この段階で発生する昇華物の量は僅かであるうえ、ウエハWが気流の流れ方向と逆の方向に移動していることから、ウエハW表面から昇華物Sが十分に除去される。またウエハWと接触する気流が弱いため、反射防止膜に悪影響を与えるおそれはない。こうしてウエハ表面から除去された昇華物Sは気流と共に排気口22に向かい、筐体20外部へ排出される。
このようにしてウエハWを搬出した後、図13に示すように、シャッタ4を開放位置まで上昇させる。これにより処理空間52内に多くの気流が取り込まれ、処理空間52内の雰囲気が置換されて、当該領域に残存する昇華物が除去される。一方搬送機構3はメインアームA1に加熱処理後のウエハWを受け渡す。次いで次のウエハWがメインアームA1から搬送機構3に受け渡されて、同様の加熱処理が実施される。上述の一連の処理の間、筐体20内の排気流量は常に一定に設定されている。
上述の実施形態では、加熱処理後のウエハWを搬送機構3により加熱板5から搬送口21側へ搬送するときに、加熱板5よりも手前側の位置において、気流遮断機構をなすシャッタ4により、前方位置にある搬送機構5側と加熱板5側との間を流れる気流を遮断している。このため既述のように、搬送中のウエハW表面が気流により吹き払われ、処理空間52側へ掃き戻される状態となる。従って搬送開始時にウエハW表面から昇華物が発生したとしても、当該昇華物が除去され、昇華物がウエハWと共に筐体から搬出されることを防止できる。また排気流量を増大させる必要がないことから、膜厚への悪影響が抑えられ、結果として膜厚の面内均一性を確保しながら、筐体20からの昇華物の漏洩を抑制できる。
さらに仕切り部材53を設けることにより、筐体20内を後方側に向かって流れる気流を、処理空間52と上方側領域54とに分流すると共に、シャッタ4の高さ位置を調整することにより処理空間52の入り口521の開口面積を調整して、処理空間52と上方側領域54とへの気流の分流量を調整している。従ってシャッタ4の高さ位置によって、膜厚の面内均一性を確保するために処理空間52内の気流を弱める状態と、処理空間52内から昇華物を速やかに排出するために、処理空間52内の気流を強める状態とを形成することができる。
即ち排気流量を増大することなく、処理空間52内の気流を強めることができるので、工場用力の増大を抑制することができる。塗布、現像装置1のように、多数の加熱装置2が組み込まれ、1台の加熱装置2への許容排気量の割り当てを小さくせざるを得ない装置にとっては、排気流量の増大を抑え、ひいては工場用力の低減を図ることができる構成は有効である。また仕切り部材53を設けることにより処理空間52が区画されるため、ウエハWから発生した昇華物が処理空間52から飛散することが抑えられ、処理空間52内を後方に流れる気流を形成することによって、昇華物を速やかに排気口22を介して筐体20から排出することができる。
さらに既述のように、シャッタ4の高さ位置を調整することによって、処理空間52と上方側領域54とに分流される気流の通流量を調整しているため、排気口22から排気される排気流量を一定に維持した状態で、処理空間52内の気流の強弱を調整することができる。このため筐体20内の圧力変動が抑えられると共に、気流が安定するので、温度勾配や圧力勾配の発生が抑制され、筐体20からの昇華物の漏洩をより一層防止することができる。
(第2の実施形態)
続いて本発明の第2の実施形態について、図14〜図19を参照して説明する。この実施形態が第1の実施形態と異なる点は、気流調整部材として、各々開口面積が互いに異なる複数例えば2枚のシャッタ61、62を夫々昇降自在に設けることである。この例では第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62を備えており、これら第1及び第2のシャッタ61、62は、処理空間52の入り口521の手前側に前後方向に並ぶように設けられている。第1のシャッタ61及び第2のシャッタは処理空間52に対するウエハWの搬入出を妨げないように、入り口521の側方に夫々設けられた昇降機構63、64によって互いに独立して昇降自在に構成される。図15中、631、641は、第1及び第2のシャッタ61、62の側面上部に夫々設けられた、昇降機構63、64との接続部である。
第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62の正面形状を図15(a)、図15(b)に夫々示す。このように第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62は、例えば互いに同じ大きさの四角形状の板状体により形成され、この板状体の大きさは例えば入り口521の正面形状とほぼ同じに設定されている。但し板状体は入り口521よりも大きく、または小さいものであってもよい。
第1のシャッタ61の板状体には、図15(a)に示すように、例えば上半分の領域に多数の第1の開口部611が形成されている。この第1の開口部611は例えば全て同じ大きさの円形状に形成され、例えば規則的に配列されている。また第2のシャッタ62の板状体には、図15(b)に示すように、例えばその全面に多数の第2の開口部621が形成されている。この第2の開口部621は例えば全て同じ大きさであり、第1の開口部611よりも大きい円形状に形成され、例えば規則的に配列されている。このように第2のシャッタ62は第1のシャッタ61よりも開口率が大きいものである。
第1及び第2のシャッタ61、62は、夫々昇降機構63、64により、下方側の開放位置と上方側の処理位置との間で昇降自在に構成される。開放位置とは、入り口521の開口面積が最も大きい高さ位置であって、例えば図14の第2のシャッタ62のように、当該シャッタ62の上縁が入り口521の下方側にある位置である。このため例えば基台24には第1及び第2のシャッタ61、62の通過領域が形成されている。処理位置とは、例えば図14の第1のシャッタ61のように、その板状体が入り口521の全部または大部分と対向する高さ位置である。
また第1のシャッタ61は、昇降機構63により搬出位置にも移動される。搬出位置とは、処理位置よりも高く、加熱処理後のウエハWを加熱板5から前方位置まで搬出するときの高さ位置であり、例えば図18の第1のシャッタ61のように、当該シャッタ61の下縁と搬送機構3上のウエハWの表面との間に僅かな隙間が形成される位置である。この例では、図18に示すように、第1のシャッタ61が搬出位置にあるときには、当該シャッタ61の上縁と天井部201との間に隙間が形成されると共に、例えば第1の開口部611が上方側領域54のみに位置するように、板状体の大きさや位置、第1の開口部611の形成領域が設定される。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、同じ構成部材については、同符号を付し、説明を省略する。
この加熱装置200の作用について図16〜図19を参照しながら説明する。メインアームA1により前方位置にある搬送機構3の冷却プレート31にウエハWが受け渡されると、第1及び第2のシャッタ61、62を開放位置に配置して処理空間52の入り口521を開き、搬送機構3を加熱板5に向けて移動する。筐体20内は排気口22を介して排気されているので、筐体20内には搬送口21側から加熱板5の後方側に向かう気流が形成されている。また入り口521は開いた状態であるので、処理空間52へ向かう気流が多く、上方側領域54に向かう気流が少ない状態である。
次いで搬送機構3から加熱板5にウエハWを受け渡し、搬送機構3を前方位置まで退行させる。搬送機構3が前方位置に戻ると、図16に示すように第1のシャッタ61を処理位置に配置すると共に、第2のシャッタ62を開放位置に配置して、加熱処理を開始する。この状態では、第1のシャッタ61の第1の開口部611を介して処理空間52に気流が通流するが、第1のシャッタ61は開口率が小さいため、処理空間52へ向かう気流が少なく、上方側領域54に向かう気流が多くなっている。これにより処理空間52内においては気流が弱められた状態で熱処理が開始される。また第1の開口部611は第1のシャッタ61の上半分の領域に形成されているので、処理空間52内には上方側から気流が入り込む。従って反射防止膜をより一層気流の影響を受けにくい状態で形成することができ、膜厚の面内均一性が高くなる。なおこの工程は、第2のシャッタ62を第1のシャッタと共に処理位置に配置して実施してもよい。
こうして熱処理の初期及び中期を行った後、熱処理の後期の開始時、即ち図8に示す時刻t2にて、図17に示すように第1のシャッタ61を開放位置に下降すると共に、第2のシャッタ62を処理位置まで上昇する。これにより第2のシャッタ62は開口率が大きいため、処理空間52へ向かう気流が多くなり、処理空間52内の気流が強められる。既述のように熱処理の後期には、反射防止膜が気流の影響を受けにくいため、処理空間52内の気流を強くすることにより、発生した昇華物が排気口22を介して筐体20の外部へ速やかに排出される。
この後、図8に示す時刻t3にて処理空間52からのウエハWの搬出を開始する。即ちウエハWを加熱板5から搬送機構3の冷却プレート31へ受け渡し、搬送機構3を前方位置まで移動するが、この移動を開始するときまでに第1のシャッタ61を図18に示す搬出位置まで上昇させると共に、第2のシャッタ62を開放位置に下降する。そしてこの状態でウエハWを前方位置まで搬送する。
第1のシャッタ61を搬出位置に配置すると、第1の開口部611は上方側領域54のみに位置し、入り口521には開口部611が存在しないため、第1のシャッタ61により搬送口21側から後方側に向かう気流が遮断される。遮断された気流は、ウエハWの搬送用の空間である、第1のシャッタ61の下縁と冷却プレート31上のウエハW表面との間の隙間から、処理空間52へ入り込む。そしてこの気流の流れによりウエハ表面が吹き払われる状態となるため、搬出開始時にウエハ表面から僅かな昇華物が発生したとしても、この昇華物が処理空間52側へ掃き戻されて除去される。またウエハ表面から除去された昇華物は気流に沿って処理空間52内を後方側へ向けて流れ、排気口22を介して筐体20から排出される。なお第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62を共に搬出位置に配置した状態で、加熱処理後のウエハWを加熱板5から前方位置に搬送するようにしてもよい。
このようにしてウエハWを処理空間52から搬出した後、図19に示すように、第1及び第2のシャッタ61、62を開放位置に配置する。これにより処理空間52内に多くの気流が取り込まれ、処理空間52内の雰囲気が置換されて、当該領域に残存する昇華物が処理空間52内を後方側へ向けて流れ、排気口22を介して筐体20から排出される。この後、次のウエハWがメインアームA1から搬送機構3に受け渡されて、同様の加熱処理が実施される。この実施形態においても、一連の処理の間、筐体20の排気流量は一定に維持される。
この実施形態では、気流遮断機構をなす第1のシャッタ61により筐体20内の搬送口21側から加熱板5の後方に向かう気流を遮断した状態で、ウエハWを処理空間52から搬出している。このため既述のように、搬送中のウエハW表面から昇華物が除去されると共に、昇華物がウエハWと共に筐体20から搬出されることを防止できる。また排気流量を増大させる必要がないことから、膜厚の面内均一性を確保しながら、筐体20からの昇華物の漏洩を抑制できる。
さらに仕切り部材53を設ける効果、第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62の高さ位置を調整することにより処理空間52の入り口の開口面積を調整して、処理空間52と上方側領域54とへの気流の分流量を調整する効果は第1の実施形態と同様である。即ち排気流量を増大することなく、膜厚の面内均一性を確保しながら、昇華物の漏洩を抑制することができる。また排気流量の増大を抑えることができることから、工場用力の増大を抑制することができる。さらにまた第1のシャッタ61及び第2のシャッタ62には、多数の第1及び第2の開口部611、621が形成されているため、これら開口部611、612を介して気流を取り込むことによる整流効果も期待できる。
(第3の実施形態)
続いて本発明の第3の実施形態について、図20〜図22を参照して説明する。この実施形態が第1の実施形態と異なる点は、気流遮断機構として、シャッタを設ける代わりに、気流カーテンを形成するためのガス吐出部を設けたことである。例えば図20に示すように、仕切り部材53の入り口521側の天井部に、入り口521の幅方向(Y方向)に沿ってガス吐出部7を設ける。ガス吐出部7は例えばその下面に、Y方向全体に亘って所定の間隔を開けて設けられた多数のガス吐出口を備えており、ガス吐出部7の下方側に向けて例えば窒素ガスを吐出することにより気流カーテンを形成するように構成されている。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、同じ構成部材については同符号を付し、説明を省略する。なおガス吐出口はスリット状であってもよい。
この加熱装置210の作用について説明する。メインアームA1により待機位置にある搬送機構3の冷却プレート31にウエハWが受け渡されると、搬送機構3を加熱板5に向けて移動する。筐体20内は排気口22を介して排気されているので、搬送口21から加熱板5の後方側に向かう気流が形成されている。また処理空間52の入り口521は常に開放された状態であるので、処理空間52へ向かう気流が多く、上方側領域54に向かう気流が少ない状態である。
次いで搬送機構3から加熱板5にウエハWを受け渡して熱処理を行ない、反射防止膜を形成する。この後図21に示すように、ガス吐出部7から窒素ガスを下方側に向けて吐出しながら、熱処理後のウエハWを加熱板5側から前方位置まで搬送する。この窒素ガスの供給量は、搬送口21から後方側に向かう気流を遮断する気流カーテンを形成できる流量に設定されている。
この状態で搬送機構3を前方位置まで移動すると、図22に示すように、下方側に吐出される窒素ガスにより搬送口21から後方側に向かう気流が遮断され、窒素ガスはウエハW表面に衝突して、ウエハWに沿って処理空間52内を後方側に流れて行く。従ってこの気流の流れによりウエハ表面が吹き払われる状態となり、搬出開始時にウエハ表面から僅かな昇華物Sが発生したとしても、この昇華物Sが気流により処理空間52側へ掃き戻されて除去される。またウエハ表面から除去された昇華物は気流と共に後方側へ流れ、排気口22を介して筐体20の外部へ排出される。一方、窒素ガスの気流カーテンによって後方側に向かう気流が遮断されるため、図21に示すように上方側領域54側に向かう気流が多くなる。
このようにしてウエハWを処理空間52から搬出した後、窒素ガスの供給を停止して、処理空間52内に多くの気流を取り込み、処理空間52に残存する昇華物を除去する。この後、次のウエハWがメインアームA1から搬送機構3に受け渡されて、同様の加熱処理が実施される。この例では、加熱処理後のウエハWを処理空間52から搬出する時以外にはガス吐出部7からの窒素ガスの供給は停止しておく。この実施形態においては、一連の処理の間、筐体20の排気流量を一定に維持するようにしてもよいし、ガス吐出部7から窒素ガスを供給する間は排気流量を増大するようにしてもよい。
この実施形態では、気流遮断機構をなすガス吐出部7から気流形成用の例えば窒素ガスを吐出して気流カーテンを形成し、筐体20内の搬送口21側から加熱板5の後方に向かう気流を遮断した状態で、ウエハWを処理空間52から搬出している。このため既述のように、搬送中のウエハW表面から昇華物が除去されるので、筐体20からの昇華物の漏洩を抑制することができる。
以上において、第1〜第3の実施形態の加熱装置2、200、210に設けられる加熱部は、上述の加熱板5のように載置台の内部に設けられた抵抗発熱体に限らず、例えば図23に示すように、載置台8の下方側に例えば抵抗発熱体を渦巻き状に配置してなる加熱部81を設けるようにしてもよい。また載置台を石英により構成し、載置台の下方側に発光ダイオードで加熱する加熱部を設ける構成であってもよいし、載置台の上方側に加熱ランプよりなる加熱部を設けた構成でもよい。
以上において加熱装置は、搬送機構と受け渡し部とを兼用する構成とせずに、外部の移載機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部を加熱板の前方側に設けると共に、この受け渡し部と加熱板との間で基板を搬送する搬送機構を別個に設ける構成であってもよい。この場合、受け渡し部のみに冷却機構を設けるようにしてもよいし、搬送機構のみに冷却機構を設けるようにしてもよい。また受け渡し部及び搬送機構の双方に冷却機構を設けるようにしてもよい。但し、冷却機構は加熱装置を塗布、現像装置に組み込まれることを想定して設けられているものであり、必ずしも設ける必要はない。
さらに第1の実施形態又は第2の実施形態と第3の実施形態とを組み合わせてもよい。つまり筐体内にシャッタとガス吐出部とを両方設け、シャッタによる気流遮断と、気流カーテンを形成することによる気流遮断とを組み合わせて実施してもよい。また仕切り部材は上下に仕切る仕切り板として構成し、側板を設けない構成としてもよい。
以上に説明した各実施の形態においては、半導体ウエハの加熱処理を行う場合について説明したが、この他の基板、例えばフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板や露光装置用のマスク基板を加熱する加熱装置についても、本発明は適用することができる。
W ウエハ
1 塗布、現像装置
2、200、210 加熱装置
20 筐体
21 搬送口
22 排気口
3 搬送機構
31 冷却プレート
4 シャッタ
41、63、64 昇降機構
5 加熱板
52 処理空間
521 入り口
53 仕切り部材
54 上方側領域
61 第1のシャッタ
62 第2のシャッタ
7 ガス吐出部

Claims (8)

  1. 塗布膜が形成された基板を、筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱部により加熱処理する加熱装置において、
    前記筐体内にて前記載置台の前方に設けられ、外部の移載機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部と、
    前記筐体内を排気して前記受け渡し部側から前記載置台の上方領域に向かう気流を形成するために、前記載置台の後方に設けられている排気口と、
    前記受け渡し部と前記載置台との間で基板を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構により加熱処理後の基板を載置台から受け渡し部側に向かって搬送するときに、前記載置台上の基板の載置領域よりも受け渡し部側の位置において、前記受け渡し部側と載置台側との間を流れる気流を遮断するための気流遮断機構と、
    前記載置台上の基板が臨む処理空間と前記筐体の天井部との間を仕切り、前記受け渡し部側から載置台の後方側に向かう気流を、前記処理空間とその上方側領域とに分流するための仕切り部材と、を備えたことを特徴とする加熱装置。
  2. 塗布膜が形成された基板を、筐体内に設けられた載置台上に載置して加熱部により加熱処理する加熱装置において、
    前記筐体内にて前記載置台の前方に設けられ、外部の移載機構との間で基板の受け渡しが行われる受け渡し部と、
    前記筐体内を排気して前記受け渡し部側から前記載置台の上方領域に向かう気流を形成するための排気口と、
    前記受け渡し部と前記載置台との間で基板を搬送する搬送機構と、
    前記搬送機構により加熱処理後の基板を載置台から受け渡し部側に向かって搬送するときに、前記載置台上の基板の載置領域よりも受け渡し部側の位置において、前記受け渡し部側と載置台側との間を流れる気流を遮断するための気流遮断機構と、
    前記受け渡し部側から見て前記処理空間の入り口の開口面積を、基板の加熱時中のタイミングに応じて調整するための気流調整部材と、を備えたことを特徴とする加熱装置。
  3. 前記気流調整部材は、高さ位置に応じて前記開口面積を調整するために昇降自在に設けられたシャッタであることを特徴とする請求項記載の加熱装置。
  4. 前記気流調整部材は、各々開口部が形成されると共に当該開口部の開口面積が互いに異なり、昇降自在に設けられた複数のシャッタであることを特徴とする請求項記載の加熱装置。
  5. 前記気流調整部材は、前記気流遮断機構を兼用し、高さ位置に応じて前記開口面積を調整するために昇降自在に設けられたシャッタを備え、
    当該シャッタは、加熱処理後の基板を載置台から受け渡し部側に向かって搬送するときに、当該シャッタの下端と基板との間に、当該基板が通過することができ、かつ前記受け渡し部側から処理空間側に向かう気流を遮断するように、僅かな隙間が形成される高さ位置に設定されるものであることを特徴とする請求項3または4記載の加熱装置。
  6. 前記気流遮断機構は、気流カーテンを形成するためのガス吐出部であることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の加熱装置。
  7. 前記受け渡し部は、冷却機構を備えることを特徴とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の加熱装置。
  8. 前記搬送機構は、前記受け渡し部を兼用することを特徴とする請求項記載の加熱装置。
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