JP5108834B2 - テンプレート処理装置、インプリントシステム、離型剤処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

テンプレート処理装置、インプリントシステム、離型剤処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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本発明は、表面に転写パターンが形成されたテンプレート上に離型剤を成膜するテンプレート処理装置、当該テンプレート処理装置を備えたインプリントシステム、当該テンプレート処理装置を用いた離型剤処理方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)にフォトリソグラフィー処理を行い、ウェハ上に所定のレジストパターンを形成することが行われている。
上述したレジストパターンを形成する際には、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、当該レジストパターンの微細化が求められている。一般にフォトリソグラフィー処理における微細化の限界は、露光処理に用いる光の波長程度である。このため、従来より露光処理の光を短波長化することが進められている。しかしながら、露光光源の短波長化には技術的、コスト的な限界があり、光の短波長化を進める方法のみでは、例えば数ナノメートルオーダーの微細なレジストパターンを形成するのが困難な状況にある。
そこで、近年、ウェハにフォトリソグラフィー処理を行う代わりに、いわゆるインプリントと呼ばれる方法を用いてウェハ上に微細なレジストパターンを形成することが提案されている。この方法は、表面に微細なパターンを有するテンプレート(モールドや型と呼ばれることもある。)をウェハ上に形成したレジスト表面に圧着させ、その後剥離し、当該レジスト表面に直接パターンの転写を行うものである(特許文献1)。
特開2009−43998号公報
ところで、上述したインプリント方法を繰り返し行うと、すなわち一のテンプレートを用いて複数のウェハ上にレジストパターンを形成すると、ある時点からパターンの転写が正しく行われなくなる。例えばテンプレートの表面には、通常、レジストに対して撥液性を有する離型剤が成膜されているが、この離型剤が劣化してしまうことによる。このため、テンプレートを定期的に交換する必要がある。
また、複数のウェハ上に異なるレジストパターンを形成する場合には、各レジストパターン毎にテンプレートを交換する必要がある。
このように複数のウェハ上にレジストパターンを形成するためには、交換用のテンプレートが複数必要になる。すなわち、これら複数のテンプレートに対して、予めその表面に離型剤を形成しておく必要がある。
しかしながら、従来のインプリント方法では、かかる離型剤の成膜を効率よく行うことは全く考慮されていなかった。例えば離型剤の成膜は、通常、テンプレート毎に手作業で行われている。このため、テンプレートを成膜するのに時間がかかり、要求されるタイミングでテンプレートを交換できない場合があった。また、テンプレート上の離型剤が不均一になる等、離型剤を精度よく均一に成膜することができない場合があった。したがって、複数のウェハに対して所定のレジストパターンを連続的に形成することは現実的に困難であり、半導体デバイスの量産化に対応できなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、複数のテンプレートに対して離型剤を連続的に成膜することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、表面に転写パターンが形成されたテンプレート上に離型剤を成膜するテンプレート処理装置であって、前記テンプレートを搬送する複数の搬送ローラを備え、搬送中の前記テンプレートに所定の処理を行い、当該テンプレートの表面に離型剤を成膜する処理ステーションと、複数の前記テンプレートを保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して前記テンプレートを搬入出するテンプレート搬入出ステーションと、を有し、前記処理ステーションは、前記テンプレートの表面を洗浄する洗浄ユニットと、前記洗浄されたテンプレートの表面に離型剤を塗布する塗布ユニットと、前記塗布された離型剤を焼成する加熱ユニットと、を有することを特徴としている。なお、テンプレートを搬送中とは、搬送ローラ上でテンプレートが一時的に停止している場合も含む。
本発明によれば、テンプレート搬入出ステーションが複数のテンプレートを保有できるので、当該テンプレート搬入出ステーションから処理ステーションにテンプレートを連続して搬送することができる。また、処理ステーションにおいては、複数の搬送ローラによって洗浄ユニット、塗布ユニット、加熱ユニットの各種処理ユニットにテンプレートがコロ搬送され、当該搬送中のテンプレートに所定の処理を行うことができるので、複数のテンプレートに対して所定の処理を連続して行うことができる。したがって、これら複数のテンプレートに対して離型剤を連続的に成膜することができる。
前記加熱ユニットは、前記テンプレートを加熱する加熱部を有し、前記加熱部は、前記テンプレートの転写パターン側に配置されていてもよい。
前記塗布ユニットは、前記テンプレートの表面に液体状の離型剤を供給する離型剤供給部を有し、前記処理ステーションは、前記加熱ユニットで焼成された離型剤をリンスして、当該離型剤の未反応部を除去するリンスユニットを有していてもよい。なお、離型剤の未反応部とは、離型剤がテンプレートの表面と化学反応して吸着する部分以外をいう。
前記塗布ユニットは、前記テンプレートの表面に気体状の離型剤を供給する離型剤供給部を有していてもよい。かかる場合、前記塗布ユニットは、前記テンプレートの温度を制御する温度制御部を有していてもよい。
複数の前記テンプレートは一のホルダーに保持されていてもよい。
前記ユニットのうち、少なくとも2以上のユニットは、テンプレートの搬入出口を介して連続して配置されていてもよい。
別な観点による本発明は、前記テンプレート処理装置を備えたインプリントシステムであって、前記処理ステーションで表面に離型剤が成膜された前記テンプレートを用いて、前記転写パターンを基板上に形成される塗布膜に転写し、当該塗布膜に所定のパターンを形成するインプリントユニットと、複数の前記基板を保有可能で、前記インプリントユニットに対して前記基板を搬入出する基板搬入出ステーションと、を有することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、表面に転写パターンが形成されたテンプレートをコロ搬送し、当該テンプレート上に離型剤を成膜する離型剤処理方法であって、
前記テンプレートの表面を洗浄する洗浄工程と、その後、前記洗浄されたテンプレートの表面に離型剤を塗布する塗布工程と、その後、前記塗布された離型剤を焼成する加熱工程と、を有し、前記洗浄工程、前記塗布工程及び前記加熱工程は、搬送中のテンプレートに対して行われることを特徴としている。
前記加熱工程において、前記テンプレートの転写パターン側から当該テンプレートを加熱し焼成してもよい。
前記塗布工程において、前記テンプレートの表面に液体状の離型剤を供給し、前記加熱工程後、前記焼成された離型剤をリンスして、当該離型剤の未反応部を除去するリンス工程を有していてもよい。
前記塗布工程において、前記テンプレートの表面に気体状の離型剤を供給してもよい。かかる場合、前記塗布工程において、前記テンプレートの温度は所定の温度に制御されていてもよい。
複数の前記テンプレートは一のホルダーに保持されていてもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記離型剤処理方法をテンプレート処理装置によって実行させるために、当該テンプレート処理装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、複数のテンプレートに対して離型剤を連続的に成膜することができる。
本実施の形態にかかるテンプレート処理装置の構成の概略を示す平面図である。 テンプレートの斜視図である。 トランジションユニットの構成の概略を示す側面図である。 離型剤処理ラインの各処理ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 離型剤処理の各工程を示したフローチャートである。 離型剤処理の各工程におけるテンプレートの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はテンプレートの表面が洗浄された様子を示し、(b)はテンプレートの表面に離型剤が塗布された様子を示し、(c)はテンプレート上の離型剤が焼成された様子を示し、(d)はテンプレート上に離型剤が成膜された様子を示す。 他の実施の形態にかかるテンプレート処理装置の構成の概略を示す平面図である。 他の実施の形態にかかる塗布ユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 離型剤処理の各工程におけるテンプレートの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はテンプレートの表面が洗浄された様子を示し、(b)はテンプレートの表面に気化した離型剤が堆積された様子を示し、(c)はテンプレート上の離型剤が焼成された様子を示す。 ホルダーの平面図である。 ホルダーの縦断面図である。 本実施の形態にかかるインプリントシステムの構成の概略を示す平面図である。 インプリントユニットの構成の概略を示す縦断面図である。 インプリントユニットの構成の概略を示す横断面図である。 インプリント処理の各工程を示したフローチャートである。 インプリント処理の各工程におけるテンプレートとウェハの状態を模式的に示した説明図であり、(a)はウェハ上にレジスト液が塗布された様子を示し、(b)はウェハ上のレジスト膜を光重合させた様子を示し、(c)はウェハ上にレジストパターンが形成された様子を示し、(d)はウェハ上の残存膜が除去された様子を示す。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるテンプレート処理装置1の構成の概略を示す平面図である。
本実施の形態のテンプレート処理装置1では、図2に示すように直方体形状を有し、表面に所定の転写パターンCが形成されたテンプレートTが用いられる。以下、転写パターンCが形成されているテンプレートTの面を表面Tといい、当該表面Tと反対側の面を裏面Tという。なお、テンプレートTには、可視光、近紫外光、紫外線などの光を透過可能な透明材料、例えばガラスが用いられる。
テンプレート処理装置1は、図1に示すように複数、例えば5枚のテンプレートTをカセット単位で外部とテンプレート処理装置1との間で搬入出したり、テンプレートカセットCに対してテンプレートTを搬入出したりするテンプレート搬入出ステーション2と、テンプレートTに所定の処理を施す複数の処理ユニットを備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
テンプレート搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10は、複数のテンプレートカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在になっている。すなわち、テンプレート搬入出ステーション2は、複数のテンプレートTを保有可能に構成されている。
テンプレート搬入出ステーション2には、X方向に延伸する搬送路11上を移動可能なテンプレート搬送体12が設けられている。テンプレート搬送体12は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、テンプレートカセットCと処理ステーション3との間でテンプレートTを搬送できる。
処理ステーション3は、テンプレートTの搬送ラインAを備えている。搬送ラインAは、処理ステーション3において、正面側(図1のX方向負方向側)に配置されY方向に延びるラインA1と、テンプレート搬入出ステーション2と反外側の端部においてX方向に延びるラインA2と、背面側(図1のX方向正方向側)においてY方向に延びるラインA3とをこの順で接続した構成を有している。搬送ラインAには、後述する複数の搬送ローラ30が並べて配置され、コロ搬送によりテンプレートTを搬送することができる。すなわち、テンプレート搬入出ステーション2から処理ステーション3に搬送されたテンプレートTは、ラインA1、A2、A3を順次搬送される。
ラインA1には、テンプレート搬入出ステーション2側から順に、テンプレートTの受け渡しを行うためのトランジションユニット20、テンプレートT上に離型剤が成膜される前の表面Tを洗浄する洗浄ユニット21、テンプレートTに液体状の離型剤を塗布する塗布ユニット22が一列に配置されている。
ラインA2には、テンプレートTを加熱処理する加熱ユニット23が配置されている。
ラインA3には、テンプレート搬入出ステーション2側に向けて順に、テンプレートTの温度を調節する温度調節ユニット24、テンプレートT上の離型剤をリンスするリンスユニット25、トランジションユニット26が一列に配置されている。
次に、上述した搬送ラインAにおけるテンプレートTの搬送機構について説明する。搬送ラインAには、図3及び図4に示すように、複数の搬送ローラ30が搬送ラインAに沿った方向に並べて配置されている。各搬送ローラ30は、搬送ラインAに沿った方向と直角方向に延伸する中心軸を回転軸として回転自在に構成されている。また、複数の搬送ローラ30のうち、少なくとも一の搬送ローラ30には、例えばモータなどを内蔵した駆動機構(図示せず)が設けられている。そして、テンプレートTは、これら搬送ローラ30上をトランジションユニット20、26間で搬送される。
次に、上述した搬送ラインAのトランジションユニット20、26の構成について説明する。搬送ラインAのトランジションユニット20は、図3に示すようにテンプレートTを下方から支持し昇降させるための昇降ピン40を有している。昇降ピン40は、搬送ローラ30の下方に設けられた昇降駆動部41により上下動できる。また、昇降ピン40は、搬送ラインAに沿って並べて配置された複数の搬送ローラ30間を挿通するよう配置されている。この昇降ピン40により、テンプレートTは、テンプレート搬送体12から搬送ローラ30に載置される。
なお、トランジションユニット26の構成は、上述したトランジションユニット20の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、上述した搬送ラインAの各処理ユニット21〜25の構成について、図4に基づいて説明する。なお、搬送ラインAは、先に図1に示したようにラインA2において直角方向に折れ曲がっているが、図4においては、構成の理解の容易さを優先させるため、直線状で示されている。
搬送ラインAには、図4に示すようにケーシング50が設けられている。ケーシング50内は複数の仕切壁51によって区画され、区画された各空間が処理ユニット21〜25をそれぞれ構成している。これら仕切壁51及びケーシング50のトランジションユニット20、26側の側面には、搬送ローラ30に対応する高さにテンプレートTの搬入出口52がそれぞれ形成されている。なお、各搬入出口52には、開閉シャッタ(図示せず)が設けられ、各処理ユニット21〜25の内部を密閉可能になっていてもよい。
洗浄ユニット21は、テンプレートTに紫外線を照射する紫外線照射部60を有している。紫外線照射部60は、搬送ローラ30の上方に配置され、テンプレートTの幅方向(搬送ローラ30の長手方向)に延伸している。そして、搬送ローラ30上を搬送中のテンプレートTの表面Tに紫外線を照射することで、テンプレートTの表面T全面に紫外線が照射される。
塗布ユニット22は、テンプレートT上に離型剤を供給する離型剤供給部としての離型剤ノズル61を有している。離型剤ノズル61は、搬送ローラ30の上方に配置されている。また、離型剤ノズル61は、テンプレートTの幅方向に延伸し、その下面には、スリット状の供給口(図示せず)が形成されている。そして、搬送ローラ30上を搬送中のテンプレートTの表面Tに離型剤ノズル61から離型剤を供給して、当該表面Tの全面に離型剤が塗布される。塗布ユニット22には、テンプレートTから落下した離型剤を回収して排出する排出管(図示せず)と、内部の雰囲気を排気する排気管(図示せず)がそれぞれ接続されている。なお、離型剤の材料には、後述するウェハ上のレジスト膜に対して撥液性を有する材料、例えばフッ素樹脂等が用いられる。
加熱ユニット23は、搬送ローラ30の上方に配置された加熱部としての熱板62を有している。熱板62の内部には、例えば給電により発熱するヒータが設けられており、熱板62を所定の設定温度に調節できる。また、熱板62は、テンプレートTの幅方向に延伸し、搬送ローラ30上を搬送中のテンプレートTを表面T側(転写パターンC側)から加熱できる。なお、加熱ユニット23には、内部の雰囲気を排気する排気管(図示せず)が接続されている。また、図示の例では、熱板62はテンプレートTを表面T側から加熱しているが、テンプレートTを裏面T側から加熱するようにしてもよい。すなわち、熱板は、搬送ローラ30と同じ高さに配置されていてもよく、あるいは搬送ローラ30の下方に配置されていてもよい。さらに、これら熱板を両方配置して、テンプレートTを表面Tと裏面Tの両側から加熱してもよい。
温度調節ユニット24では、搬送ローラ30の一部が温度調節ローラ30aを構成している。温度調節ローラ30aの内部には、テンプレートTを冷却する冷却水が循環している。また、搬送ローラ30の上方には、例えば窒素等の不活性ガスや乾燥空気などの気体ガスを下方に吹き付けるガス供給部63が配置されている。ガス供給部63は、テンプレートTの幅方向に延伸し、搬送中のテンプレートTの表面T全面に気体ガスを吹き付けることができる。これら温度調節ローラ30aとガス供給部63によって、テンプレートTは所定の温度に調節される。なお、温度調節ユニット23には、内部の雰囲気を排気する排気管(図示せず)が接続されている。
リンスユニット25は、テンプレートT上に離型剤のリンス液としての有機溶剤を供給するリンス液ノズル64と、テンプレートT上に例えば窒素等の不活性ガスや乾燥空気などの気体ガスを吹き付けるガスノズル65とを有している。リンス液ノズル64とガスノズル65は、搬送ローラ30の上方であって、温度調節ユニット24側からこの順に配置されている。また、リンス液ノズル64とガスノズル65は、テンプレートTの幅方向にそれぞれ延伸し、その下面にはスリット状の供給口(図示せず)がそれぞれ形成されている。そして、搬送ローラ30上を搬送中のテンプレートT上の離型剤をリンス液ノズル64によってリンスし、その後リンスされたテンプレートTの表面Tをガスノズル65によって乾燥させることができる。なお、リンスユニット25には、テンプレートTから落下した有機溶剤を回収して排出する排出管(図示せず)と、内部の雰囲気を排気する排気管(図示せず)がそれぞれ接続されている。
以上のテンプレート処理装置1には、図1に示すように制御部100が設けられている。制御部100は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、テンプレート搬入出ステーション2と処理ステーション3との間のテンプレートTの搬送や、処理ステーション3における駆動系の動作などを制御して、テンプレート処理装置1における後述する離型剤処理を実行するプログラムが格納されている。なお、このプログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部100にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかるテンプレート処理装置1は以上のように構成されている。次に、そのテンプレート処理装置1で行われる離型剤を成膜する処理について説明する。図5は、この離型剤処理の主な処理フローを示し、図6は、各工程におけるテンプレートTの状態を示している。
先ず、テンプレート搬送体12によって、カセット載置台10上のテンプレートカセットCからテンプレートTが取り出され、処理ステーション3のトランジションユニット20に搬送される(図5の工程E1)。このとき、テンプレートカセットC内には、テンプレートTは、転写パターンCが形成された表面Tが上方を向くように収容されており、この状態でテンプレートTはトランジションユニット20に搬送される。
トランジションユニット20内に搬送されたテンプレートTは、昇降ピン40によって搬送ローラ30上に載置され、搬送ラインAに沿ってコロ搬送により所定の速度で搬送される。搬送ラインAでは、トランジションユニット20、洗浄ユニット21、塗布ユニット22、加熱ユニット23、温度調節ユニット24、リンスユニット25、トランジションユニット26に順次搬送され、各処理ユニット21〜25において搬送中のテンプレートTに所定の処理が行われる。
すなわち、搬送ラインAでは、先ず、洗浄ユニット21において、紫外線照射部60からテンプレートT上に紫外線が照射され、図6(a)に示すようにテンプレートTの表面Tが洗浄される(図5の工程E2)。続いて、塗布ユニット22において、離型剤ノズル61からテンプレートT上に離型剤Sを供給し、図6(b)に示すようにテンプレートTの表面T全面に離型剤Sが塗布される(図5の工程E3)。その後、加熱ユニット23において、熱板62によりテンプレートTが例えば200℃に加熱され、図6(c)に示すようにテンプレートT上の離型剤Sが焼成される(図5の工程E4)。その後、温度調節ユニット24において、温度調節ローラ30aとガス供給部63によりテンプレートTが所定の温度に調節される。その後、リンスユニット25において、リンス液ノズル64からテンプレートTに有機溶剤を供給して、当該テンプレートT上の離型剤Sの未反応部のみを剥離させる。こうして、図6(d)に示すようにテンプレートT上に転写パターンCに沿った離型剤Sが成膜される(図5の工程E5)。続いて、同リンスユニット25において、ガスノズル65からテンプレートT上に気体ガスを吹き付け、その表面Tが乾燥される。
その後、トランジションユニット26に搬送されたテンプレートTは、昇降ピン40によりテンプレート搬送体12に受け渡され、テンプレートカセットCに戻される(図5の工程E6)。こうしてテンプレート処理装置1における一連の離型剤処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、テンプレート搬入出ステーション2が複数のテンプレートTを保有できるので、当該テンプレート搬入出ステーション2から処理ステーション3にテンプレートTを連続して搬送することができる。また、処理ステーション3においては、複数の搬送ローラ30によって搬送ラインAに配置された各種処理ユニット21〜25にテンプレートTがコロ搬送され、当該搬送中のテンプレートTに所定の処理を行うことができるので、複数のテンプレートTに対して所定の処理を連続して行うことができる。したがって、これら複数のテンプレートTに対して、離型剤Sを連続的に成膜することができる。
ここで、テンプレートTは、例えば6.35mmの厚みを有する。本実施の形態によれば、加熱ユニット23内において、熱板62が搬送ローラ30の上方、すなわちテンプレートTの転写パターンC側(表面T側)に配置されているので、テンプレートTの表面T側から、当該表面T上の離型剤Sを直接加熱することができる。したがって、テンプレートTの厚みに関わらず、離型剤Sを効率よく加熱して焼成することができる。また、熱板62がテンプレートTの下方に配置されている場合でも、熱伝導によってテンプレートTの裏面T側から離型剤Sを効率よく加熱することができる。
以上の実施の形態では、テンプレートT上への離型剤Sの塗布とテンプレートTの加熱は、それぞれ別の処理ユニット(塗布ユニット22と加熱ユニット23)で行われていたが、一の処理ユニットで行われてもよい。すなわち、一の処理ユニット内に、上述した離型剤ノズル61と熱板62を搬送ラインAに沿った方向にこの順で配置してもよい。
以上の実施の形態では、処理ステーション3の塗布ユニット22において、離型剤ノズル61からテンプレートT上に液体状の離型剤Sを供給することにより、テンプレートTの表面Tに離型剤Sを塗布していたが、テンプレートTの表面Tに気化した離型剤を堆積させて離型剤Sを成膜してもよい。かかる場合、図7に示すようにテンプレート処理装置1の搬送ラインAには、図1に示した塗布ユニット22とリンスユニット25に代えて、塗布ユニット110が配置される。すなわち、この場合、搬送ラインAのラインA1には、テンプレート搬入出ステーション2側から順に、トランジションユニット20、洗浄ユニット21、塗布ユニット110が一列に配置される。また、ラインA3には、加熱ユニット23、温度調節ユニット24、トランジションユニット26が一列に配置される。なお、ラインA2には、処理ユニットが配置されず、複数の搬送ローラ30のみが配置され、テンプレートTの搬送が行われる。
塗布ユニット110は、図8に示すようにその内部にケーシング111を有している。ケーシング111の洗浄ユニット21側と加熱ユニット23側の側面には、搬送ローラ30に対応する高さにテンプレートTの搬入出口112がそれぞれ形成されている。なお、各搬入出口112には、開閉シャッタ(図示せず)が設けられ、ケーシング111の内部を密閉可能になっていてもよい。
ケーシング111には、テンプレートT上に気化した離型剤を供給する離型剤供給部としての離型剤ノズル113と、ケーシング111内の雰囲気を排気する排気管114がそれぞれ接続されている。離型剤ノズル113と排気管114は、洗浄ユニット21側からこの順で設けられている。そして、離型剤ノズル113から供給された気化した離型剤は、搬送ラインAに沿ったテンプレートTの搬送方向に流れ、テンプレートTの表面T上に転写パターンCに沿って堆積する。
ケーシング111の内部の搬送ローラ30は、温度制御部としての温度制御ローラ30bを構成している。温度制御ローラ30bの内部には、所定の温度の温度調節水が循環している。この温度制御ローラ30bによって、テンプレートTを所定の温度に設定できる。
次に、かかる塗布ユニット110が配置された処理ステーション3において、テンプレートTに離型剤Sを成膜する方法について説明する。
処理ステーション3内では、先ず、テンプレートTは洗浄ユニット21に搬送され、図9(a)に示すようにテンプレートTの表面Tが洗浄される。その後、テンプレートTは塗布ユニット110に搬送され、図9(b)に示すようにテンプレートTの表面T上に気化した離型剤Sが供給され、当該離型剤Sが転写パターンCに沿って堆積する。このとき、テンプレートTは、温度制御ローラ30bによって所定の温度に設定されている。その後、テンプレートTは加熱ユニット23に搬送され、図9(c)に示すようにテンプレートT上の離型剤Sが焼成される。その後、テンプレートTは温度調節ユニット24に搬送され、テンプレートTが所定の温度に調節される。このようにして、テンプレートTの表面T上に、転写パターンCに沿った離型剤Sが成膜される。
以上の実施の形態によれば、気化した離型剤SがテンプレートTの転写パターンCに沿って堆積するため、離型剤Sをリンスする必要がない。したがって、処理ステーション3において、テンプレートT上に離型剤Sをより円滑に成膜することができ、これによって、テンプレート処理装置1における離型剤処理のスループットを向上させることができる。
また、温度制御ローラ30bによって所定の温度に設定されたテンプレートT上に気化した離型剤Sを供給しているので、テンプレートT上に離型剤Sを効率よく堆積させることができる。
なお、塗布ユニット110において、気化した離型剤SをテンプレートTの表面T上に供給した後、当該離型剤Sを減圧乾燥させてもよい。かかる場合、塗布ユニット110内でのテンプレートTの搬送を一時的に停止してもよい。
以上の実施の形態では、テンプレート処理装置1において、テンプレートTは個別に搬送され処理されていたが、図10に示すように複数、例えば9枚のテンプレートTが1つのホルダー120に保持されて処理されてもよい。かかる場合、ホルダー120には、図11に示すように各テンプレートTを収容するために下方に窪んだ収容部121が形成されている。収容部121の底面には例えば複数の吸引口(図示せず)が形成され、各テンプレートTは収容部121内に吸着保持されるようになっている。
本実施の形態によれば、処理ステーション3において、複数のテンプレートTに対して一度に所定の処理を行うことができる。したがって、短時間でより多くのテンプレートT上に離型剤Sを成膜することができ、離型剤処理のスループットを向上させることができる。
以上の実施の形態のテンプレート処理装置1は、図12に示すようにインプリントシステム200に配置されていてもよい。インプリントシステム200は、テンプレートTを用いて基板としてのウェハW上にレジストパターンを形成するインプリントユニット210と、複数、例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部とインプリントシステム200との間で搬入出したり、ウェハカセットCに対してウェハWを搬入出したりする基板搬入出ステーションとしてのウェハ搬入出ステーション211とを有している。インプリントシステム200は、これらテンプレート処理装置1、インプリントユニット210、ウェハ搬入出ステーション211を一体に接続した構成を有している。
テンプレート処理装置1の処理ステーション3内では、上述した搬送ラインAが正面側(図12のX方向負方向側)に一列に配置されている。すなわち、処理ステーション3の正面側には、トランジションユニット20、洗浄ユニット21、塗布ユニット22、加熱ユニット23、温度調節ユニット24、リンスユニット25、トランジションユニット26が直線的に一列に配置されている。
処理ステーション3の背面側(図12のX方向正方向側)には、テンプレートTの搬送ラインBが配置されている。搬送ラインBのインプリントユニット210側の端部とテンプレート搬入出ステーション2側の端部には、テンプレートTの受け渡しを行うためのトランジションユニット220、221がそれぞれ設けられている。トランジションユニット220、221間には、上述した複数の搬送ローラ30が設けられ、テンプレートTの搬送が行われる。なお、トランジションユニット220、221の構成は、上述したトランジションユニット20、26の構成と同様であるので、説明を省略する。
搬送ラインAのトランジションユニット26と搬送ラインBのトランジションユニット220との間には、テンプレートTの表裏面を反転させる反転ユニット222が設けられている。反転ユニット222のテンプレート搬入出ステーション2側には、複数のテンプレートTを一時的に保管するバッファカセット223が配置されている。なお、反転ユニット222内には、テンプレートTを反転させると共に、トランジションユニット26、220、バッファユニット223及びインプリントユニット210に対してテンプレートTを搬送する反転機構(図示せず)が設けられている。
ウェハ搬入出ステーション211には、カセット載置台230が設けられている。カセット載置台230は、複数のウェハカセットCをX方向(図12中の上下方向)に一列に載置自在になっている。すなわち、ウェハ搬入出ステーション211は、複数のウェハWを保有可能に構成されている。
ウェハ搬入出ステーション211には、X方向に延伸する搬送路231上を移動可能なウェハ搬送体232が設けられている。ウェハ搬送体232は、鉛直方向及び鉛直周り(θ方向)にも移動自在であり、ウェハカセットCとインプリントユニット210との間でウェハWを搬送できる。
ウェハ搬入出ステーション211には、ウェハWの向きを調整するアライメントユニット233がさらに設けられている。アライメントユニット233では、例えばウェハWのノッチ部の位置に基づいて、ウェハWの向きが調整される。
次に、上述したインプリントユニット210の構成について説明する。インプリントユニット210は、図13に示すように側面にテンプレートTの搬入出口(図示せず)とウェハWの搬入出口(図示せず)が形成されたケーシング240を有している。
ケーシング240内の底面には、ウェハWが載置されて保持されるウェハ保持部241が設けられている。ウェハWは、その被処理面が上方を向くようにウェハ保持部241の上面に載置される。ウェハ保持部241内には、ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン242が設けられている。昇降ピン242は、昇降駆動部243により上下動できる。ウェハ保持部241の上面には、当該上面を厚み方向に貫通する貫通孔244が形成されおり、昇降ピン242は、貫通孔244を挿通するようになっている。また、ウェハ保持部241は、当該ウェハ保持部241の下方に設けられた移動機構245により、水平方向に移動可能で、且つ鉛直周りに回転自在である。
図14に示すようにウェハ保持部241のX方向負方向(図14の下方向)側には、Y方向(図14の左右方向)に沿って延伸するレール250が設けられている。レール250は、例えばウェハ保持部241のY方向負方向(図14の左方向)側の外方からY方向正方向(図14の右方向)側の外方まで形成されている。レール250には、アーム251が取り付けられている。
アーム251には、ウェハW上にレジスト液を供給するレジスト液ノズル252が支持されている。レジスト液ノズル252は、例えばウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い、X方向に沿った細長形状を有している。レジスト液ノズル252には、例えばインクジェット方式のノズルが用いられ、レジスト液ノズル252の下部には、長手方向に沿って一列に形成された複数の供給口(図示せず)が形成されている。そして、レジスト液ノズル252は、レジスト液の供給タイミング、レジスト液の供給量等を厳密に制御できる。
アーム251は、ノズル駆動部253により、レール250上を移動自在である。これにより、レジスト液ノズル252は、ウェハ保持部241のY方向正方向側の外方に設置された待機部254からウェハ保持部241上のウェハWの上方まで移動でき、さらに当該ウェハWの表面上をウェハWの径方向に移動できる。また、アーム251は、ノズル駆動部253によって昇降自在であり、レジスト液ノズル252の高さを調整できる。
ケーシング240内の天井面であって、ウェハ保持部241の上方には、図13に示すようにテンプレートTを保持するテンプレート保持部260が設けられている。すなわち、ウェハ保持部241とテンプレート保持部260は、ウェハ保持部241に載置されたウェハWと、テンプレート保持部260に保持されたテンプレートTが対向するように配置されている。また、テンプレート保持部260は、テンプレートTの裏面Tの外周部を吸着保持するチャック261を有している。チャック261は、当該チャック261の上方に設けられた移動機構262により、鉛直方向に移動自在で、且つ鉛直周りに回転自在になっている。これにより、テンプレートTは、ウェハ保持部241上のウェハWに対して所定の向きに回転し昇降できる。
テンプレート保持部260は、チャック261に保持されたテンプレートTの上方に設けられた光源263を有している。光源263からは、例えば可視光、近紫外光、紫外線などの光が発せられ、この光源263からの光は、テンプレートTを透過して下方に照射される。
本実施の形態にかかるインプリントシステム200は以上のように構成されている。次に、そのインプリントシステム200で行われるインプリント処理について説明する。図15は、このインプリント処理の主な処理フローを示し、図16は、このインプリント処理の各工程におけるテンプレートTとウェハWの状態を示している。
先ず、テンプレート搬送体12によって、テンプレート搬入出ステーション2から処理ステーション3にテンプレートTが搬送される(図15の工程F1)。処理ステーション3では、テンプレートTの表面Tの洗浄(図15の工程F2)、表面Tへの離型剤Sの塗布(図15の工程F3)、離型剤Sの焼成(図15の工程F4)、離型剤Sのリンス(図15の工程F5)が順次行われ、テンプレートTの表面Tに離型剤Sが成膜される。なお、これら工程F2〜F5は、前記実施の形態における工程E2〜E5と同様であるので、詳細な説明を省略する。
その後、トランジションユニット26に搬送されたテンプレートTは、反転機構によって反転ユニット222に搬送され、テンプレートTの表裏面が反転される。すなわち、テンプレートTの裏面Tが上方に向けられる。その後、テンプレートTは、反転機構によってインプリントユニット210に搬送され、テンプレート保持部260のチャック261に吸着保持される。
このように処理ステーション3においてテンプレートTに所定の処理を行い、インプリントユニット210へテンプレートTを搬送中に、ウェハ搬入出ステーション211では、ウェハ搬送体232により、カセット載置台230上のウェハカセットCからウェハWが取り出され、アライメントユニット233に搬送される。そして、アライメントユニット233において、ウェハWのノッチ部の位置に基づいて、ウェハWの向きが調整される。その後、ウェハWは、ウェハ搬送体232によってインプリントユニット210に搬送される(図15の工程F6)。なお、ウェハ搬入出ステーション211において、ウェハカセットC内のウェハWは、その被処理面が上方を向くように収容されており、この状態でウェハWはインプリントユニット210に搬送される。
インプリントユニット210に搬入されたウェハWは、昇降ピン242に受け渡され、ウェハ保持部241上に載置され保持される。続いて、ウェハ保持部241に保持されたウェハWを水平方向の所定の位置に移動させて位置合わせをした後、レジスト液ノズル252をウェハWの径方向に移動させ、図16(a)に示すようにウェハW上にレジスト液が塗布され、塗布膜としてのレジスト膜Rが形成される(図15の工程F7)。このとき、制御部100により、レジスト液ノズル252から供給されるレジスト液の供給タイミングや供給量等が制御される。すなわち、ウェハW上に形成されるレジストパターンにおいて、凸部に対応する部分(テンプレートTの転写パターンCにおける凹部に対応する部分)に塗布されるレジスト液の量は多く、凹部に対応する部分(転写パターンCにおける凸部に対応する部分)に塗布されるレジスト液の量は少なくなるように制御される。このように転写パターンCの開口率に応じてウェハW上にレジスト液が塗布される。
ウェハW上にレジスト膜Rが形成されると、ウェハ保持部241に保持されたウェハWを水平方向の所定の位置に移動させて位置合わせを行うと共に、テンプレート保持部260に保持されたテンプレートTを所定の向きに回転させる。そして、図16(a)の矢印に示すようにテンプレートTをウェハW側に下降させる。テンプレートTは所定の位置まで下降し、テンプレートTの表面TがウェハW上のレジスト膜Rに押し付けられる。なお、この所定の位置は、ウェハW上に形成されるレジストパターンの高さに基づいて設定される。続いて、光源263から光が照射される。光源263からの光は、図16(b)に示すようにテンプレートTを透過してウェハW上のレジスト膜Rに照射され、これによりレジスト膜Rは光重合する。このようにしてウェハW上のレジスト膜RにテンプレートTの転写パターンCが転写され、レジストパターンPが形成される(図15の工程F8)。
その後、図16(c)に示すようにテンプレートTを上昇させて、ウェハW上にレジストパターンPを形成する。このとき、テンプレートTの表面Tには離型剤Sが塗布されているので、ウェハW上のレジストがテンプレートTの表面Tに付着することはない。その後、ウェハWは、昇降ピン242によりウェハ搬送体232に受け渡され、インプリントユニット210からウェハ搬入出ステーション211に搬送され、ウェハカセットCに戻される(図15の工程F9)。なお、ウェハW上に形成されたレジストパターンPの凹部には、薄いレジストの残存膜Lが残る場合があるが、例えばテンプレート処理装置1の外部において、図16(d)に示すように当該残存膜Lを除去してもよい。
以上の工程F6〜F9(図15中の点線で囲った部分)を繰り返し行い、一のテンプレートTを用いて、複数のウェハW上にレジストパターンPをそれぞれ形成する。この間、上述した工程F1〜F5を繰り返し行い、複数のテンプレートTの表面T上に離型剤Sを成膜する。離型剤Sが成膜されたテンプレートTは、バッファカセット223に保管される。
そして、所定枚数のウェハWに対して工程F6〜F9が行われると、反転機構によって使用済みのテンプレートTがインプリントユニット210から搬出される(図15の工程F10)。その後、反転ユニット222において、テンプレートTの表裏面が反転された後、すなわちテンプレートTの表面Tが上方に向けられた後、テンプレートTは搬送ラインBのトランジションユニット220に搬送される。続いて、反転機構によって、バッファカセット223内のテンプレートTが、反転ユニット222に搬送され、その表裏面が反転された後、インプリントユニット210に搬送される。こうして、インプリントユニット210内のテンプレートTが交換される。なお、テンプレートTを交換するタイミングは、テンプレートTの劣化等を考慮して設定される。また、ウェハWに異なるパターンPを形成する場合にも、テンプレートTが交換される。例えばテンプレートTを1回使用する度に当該テンプレートTを交換してもよい。また、例えば1枚のウェハW毎にテンプレートTを交換してもよいし、例えば1ロット毎にテンプレートTを交換してもよい。
トランジションユニット220に搬送された使用済みのテンプレートTは、昇降ピン40によって搬送ローラ30上に載置され、搬送ラインBに沿ってコロ搬送により所定の速度でトランジションユニット221に搬送される。その後、テンプレートTは、昇降ピン40によりテンプレート搬送体12に受け渡され、テンプレートカセットCに戻される。このようにして、インプリントシステム200において、テンプレートTを連続的に交換しつつ、複数のウェハWに対して所定のレジストパターンPが連続的に形成される。
以上の実施の形態のインプリントシステム200はテンプレート処理装置1を有しているので、インプリントシステム200において、テンプレートT上に離型剤Sを成膜しつつ、当該テンプレートTをインプリントユニット210に連続的に供給できる。これによって、例えばテンプレートTが劣化する前、あるいは複数のウェハW上に異なるレジストパターンPを形成する場合でも、インプリントユニット210内のテンプレートTを連続して効率よく交換することができる。したがって、複数のウェハWに対して所定のレジストパターンPを連続的に形成することができる。また、これによって、半導体デバイスの量産化を実現することも可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
本発明は、表面に転写パターンが形成されたテンプレート上に離型剤を成膜する際に有用であり、また当該テンプレートを用いて基板上に所定のパターンを形成する際に有用である。
1 テンプレート処理装置
2 テンプレート搬入出ステーション
3 処理ステーション
21 洗浄ユニット
22 塗布ユニット
23 加熱ユニット
25 リンスユニット
30 搬送ローラ
30b 温度制御ローラ
52 搬入出口
61 離型剤ノズル
62 熱板
100 制御部
110 塗布ユニット
113 離型剤ノズル
120 ホルダー
200 インプリントシステム
210 インプリントユニット
211 ウェハ搬入出ステーション
A、B 搬送ライン
C 転写パターン
P レジストパターン
R レジスト膜
S 離型剤
T テンプレート
W ウェハ

Claims (16)

  1. 表面に転写パターンが形成されたテンプレート上に離型剤を成膜するテンプレート処理装置であって、
    前記テンプレートを搬送する複数の搬送ローラを備え、搬送中の前記テンプレートに所定の処理を行い、当該テンプレートの表面に離型剤を成膜する処理ステーションと、
    複数の前記テンプレートを保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して前記テンプレートを搬入出するテンプレート搬入出ステーションと、を有し、
    前記処理ステーションは、
    前記テンプレートの表面を洗浄する洗浄ユニットと、
    前記洗浄されたテンプレートの表面に離型剤を塗布する塗布ユニットと、
    前記塗布された離型剤を焼成する加熱ユニットと、を有することを特徴とする、テンプレート処理装置。
  2. 前記加熱ユニットは、前記テンプレートを加熱する加熱部を有し、
    前記加熱部は、前記テンプレートの転写パターン側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のテンプレート処理装置。
  3. 前記塗布ユニットは、前記テンプレートの表面に液体状の離型剤を供給する離型剤供給部を有し、
    前記処理ステーションは、前記加熱ユニットで焼成された離型剤をリンスして、当該離型剤の未反応部を除去するリンスユニットを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のテンプレート処理装置。
  4. 前記塗布ユニットは、前記テンプレートの表面に気体状の離型剤を供給する離型剤供給部を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のテンプレート処理装置。
  5. 前記塗布ユニットは、前記テンプレートの温度を制御する温度制御部を有することを特徴とする、請求項4に記載のテンプレート処理装置。
  6. 複数の前記テンプレートは一のホルダーに保持されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のテンプレート処理装置。
  7. 前記ユニットのうち、少なくとも2以上のユニットは、テンプレートの搬入出口を介して連続して配置されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のテンプレート処理装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のテンプレート処理装置を備えたインプリントシステムであって、
    前記処理ステーションで表面に離型剤が成膜された前記テンプレートを用いて、前記転写パターンを基板上に形成される塗布膜に転写し、当該塗布膜に所定のパターンを形成するインプリントユニットと、
    複数の前記基板を保有可能で、前記インプリントユニットに対して前記基板を搬入出する基板搬入出ステーションと、を有することを特徴とする、インプリントシステム。
  9. 表面に転写パターンが形成されたテンプレートをコロ搬送し、当該テンプレート上に離型剤を成膜する離型剤処理方法であって、
    前記テンプレートの表面を洗浄する洗浄工程と、
    その後、前記洗浄されたテンプレートの表面に離型剤を塗布する塗布工程と、
    その後、前記塗布された離型剤を焼成する加熱工程と、を有し、
    前記洗浄工程、前記塗布工程及び前記加熱工程は、搬送中のテンプレートに対して行われることを特徴とする、離型剤処理方法。
  10. 前記加熱工程において、前記テンプレートの転写パターン側から当該テンプレートを加熱し焼成することを特徴とする、請求項9に記載の離型剤処理方法。
  11. 前記塗布工程において、前記テンプレートの表面に液体状の離型剤を供給し、
    前記加熱工程後、前記焼成された離型剤をリンスして、当該離型剤の未反応部を除去するリンス工程を有することを特徴とする、請求項9又は10に記載の離型剤処理方法。
  12. 前記塗布工程において、前記テンプレートの表面に気体状の離型剤を供給することを特徴とする、請求項9又は10に記載の離型剤処理方法。
  13. 前記塗布工程において、前記テンプレートの温度は所定の温度に制御されていることを特徴とする、請求項12に記載の離型剤処理方法。
  14. 複数の前記テンプレートは一のホルダーに保持されていることを特徴とする、請求項9〜13のいずれかに記載の離型剤処理方法。
  15. 請求項9〜14のいずれかに記載の離型剤処理方法をテンプレート処理装置によって実行させるために、当該テンプレート処理装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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