JP6447125B2 - 細胞培養容器 - Google Patents

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Description

本発明は、細胞を培養するための細胞培養容器に関する。
再生医療の分野では、細胞をシート状に培養した細胞シートが用いられている。細胞シートは、例えば、厚さが数μmから10μm程度の非常に薄い膜であり、回収時の取り扱いに注意を要する。このような細胞シート等の培養後の培養組織を容易に回収することができる培養装置が開示されている(下記特許文献1を参照)。
特許文献1の培養装置は、培養キャビティを形成可能なチャンバーと、該チャンバーが培養体を培養する培養面と、該培養面の外周側を包囲し培地を保持する外周堤部と、を備えている。そして、外周堤部の少なくとも一部が前記包囲部位から変位されて当該変位部位において前記培養面の外周側が開放状態となるように形成されている。
特許文献1の培養装置によれば、培養面と外周底部とによって培地を保持して培養キャビティを形成し、細胞や組織片等の培養体は、培養キャビティの培養面上で培養される。また、外周堤部は、その少なくとも一部が所定の包囲部位から変位されて当該変位部位において培養面の外周側の少なくとも一部を開放状態とする。そのため、培養工程後に得られる培養組織は、当該変位部位、すなわち、培養面の開放部位を介して作業者等により操作され回収される。
また、特許文献1には、培養面の表面を温度感応性ポリマーで形成することが記載されている(例えば、第0034段落を参照)。温度感応性ポリマーは、温度制御によりポリマーの親水性と疎水性とを制御可能なポリマーであり、温度制御によって細胞接着性を変化させることができる。そのため、培養面の表面を温度感応性ポリマーで形成することで、細胞接着性を持たせた培養面で細胞シートを培養した後、温度制御によって培養面の細胞接着性を喪失させ、培養面から細胞シートを剥離させて回収することができる。
特開2005−87030号公報
培養面から剥離させた細胞シートは、例えば、細胞シート表面の水分の表面張力によって高分子膜等の支持体に吸着させてハンドリングすることができる。しかし、特許文献1の培養装置は、細胞シートを培養面から剥離させた状態で、培養キャビティを画定する外周堤部を変位させて培養面の外周側の一部を開放すると、そこから流れ出した培地の流れに乗って細胞シートが一方向に移動する。
この場合、細胞シートは、外周堤部の開放された部分に凝集し、皺が寄ったり折り重なったりして伸展した状態を維持できなくなる虞がある。また、培養キャビティを画定する外周堤部の全体を変異させて培養面の外周側の全体を開放すると、培地の流れに乗って移動する細胞シートの移動方向が予測できず、細胞シートを所定の位置に配置できなくなる虞がある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、細胞シートを細胞培養領域から剥離させた状態で培地を排出しても、細胞シートの凝集を防止することができ、細胞シートを容器内の所定の位置に配置することができる細胞培養容器を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の細胞培養容器は、培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備えることを特徴とする。また、前記複数の培地排出孔は、前記細胞培養領域の周囲に該細胞培養領域の中心線に線対称に配置されていてもよい。
前記容器は、前記培地を収容する培地収容部と、気体を収容する気体収容部とを有し、前記培地排出孔は、前記培地収容部に設けられていてもよい。また、前記培地排出孔は、前記容器の底壁に設けられていてもよい。また、前記底壁は、前記容器の側壁の下端に剥離可能に接合されたフィルム部材であってもよい。また、前記フィルム部材は、分断可能な切取線が形成されてもよい。また、前記細胞培養容器は、前記細胞培養領域に温度応答性ポリマーを備えてもよい。また、前記封止部材の厚さは、前記容器の厚さよりも薄くてもよい。
前記封止部材は、前記容器に貼着された自己吸着性シートであってもよい。また、前記培地排出孔は、楕円孔又は丸長孔であってもよい。また、前記封止部材は、前記容器に設けられ前記容器の外部の圧力を低下させることで開放可能な圧力弁であってもよい。また、前記封止部材は、弾性を有し、前記培地排出孔を開口させた状態で前記培地排出孔に挿入される部分の外径が前記培地排出孔の内径よりも大きくてもよい。また、前記封止部材は、前記容器に設けられたスライド溝によってスライド可能に保持され、前記培地排出孔を閉塞する閉塞位置と前記培地排出孔を開口させる開口位置との間でスライド可能に設けられていてもよい。
本発明の細胞培養容器によれば、細胞シートを細胞培養領域から剥離させた状態で培地を排出したときに、細胞シートの凝集を防止することができ、細胞シートを容器内の所定の位置に配置することができる。
本発明の細胞培養容器の実施形態1を示す上面側の外観斜視図。 図1Aに示す細胞培養容器の下面側の外観斜視図。 図1AのII−II線に沿う断面図。 図1Bに示す細胞培養容器の底壁の変形例を示す平面図。 本発明の細胞培養容器の実施形態2を示す下面図。 図4に示す細胞培養容器のV−V線に沿う断面図。 図4に示す細胞培養容器のVI−VI線に沿う断面図。 図4に示す細胞培養容器のVII−VII線に沿う断面図。 本発明の細胞培養容器の実施形態3を示す断面図。 本発明の細胞培養容器の実施形態4を示す断面図。 図9Aに示す細胞培養容器の下面図。
以下、図面を参照して本発明の細胞培養容器の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1Aは、本発明の実施形態1に係る細胞培養容器1の上面側の外観斜視図である。図1Bは、図1Aに示す細胞培養容器1の下面側の外観斜視図である。図2は、図1Aに示す細胞培養容器1のII−II線に沿う断面図である。
本実施形態の細胞培養容器1は、主に動物細胞の培養に用いられるフラスコ型の培養容器であり、例えば、可視光を透過する透明な材料によって製作された扁平角形の容器10を備えている。容器10は、細胞及び培地Mを導入する開口部11を有し、開口部11から導入した細胞及び培地Mを内部に収容する。容器10は、培地Mを収容する培地収容部10dと、気体を収容する気体収容部10aとを有している。容器10は、最も大きい面積を有する一対の壁面のうち一方が底面、他方が上面とされ、一側面に開口部11が形成されている。培地収容部10dは、容器10内の底面側の部分であり、気体収容部10aは、容器10内の上面側の部分である。
開口部11は、例えば、スクリューキャップである蓋部材20によって、開閉可能に閉塞されている。すなわち、蓋部材20の内周面に設けられたねじが、容器10の開口部11の外周面に設けられたねじに螺合することで、蓋部材20が容器10に締結されて開口部11を閉塞している。本実施形態の蓋部材20は、例えば、疎水性フィルター21を有している。疎水性フィルター21は、通気性を有し、容器10の内部から外部へ培地M及び細胞が流出するのを防止するとともに、容器10の外部から内部へ細菌等が侵入するのを防止している。
容器10及び蓋部材20は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロプレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等の樹脂材料によって製作することができる。なお、細胞培養に適した表面処理を容易にする観点から、容器10は、PS製であることが好ましい。また、容器10及び蓋部材20は、樹脂材料に限定されず、例えば、ガラス、石英、セラミックス、金属等によって製作してもよい。
容器10は、底壁10bの内表面の中央部に細胞を培養するための細胞培養領域Aを有している。本実施形態において、細胞培養領域Aは、長方形の平面形状を有している。なお、細胞培養領域Aの形状は長方形に限定されず、正方形やその他の多角形、円形、楕円形等の任意の形状を採用することができる。本実施形態において、容器10の底部の細胞培養領域Aは、温度応答性ポリマーPを備えている。
温度応答性ポリマーPとしては、細胞を培養する温度では細胞接着性を示し、作製した細胞シートSを剥離するときの温度では細胞非接着性を示すものを用いるとよい。例えば、温度応答性ポリマーPは、臨界溶解温度未満の温度では周囲の水に対する親和性が向上し、ポリマーが水を取り込んで膨潤して表面に細胞を接着しにくくする性質(細胞非接着性)を示し、同温度以上の温度ではポリマーから水が脱離することでポリマーが収縮して表面に細胞を接着しやすくする性質(細胞接着性)を示すものを用いるとよい。このような臨界溶解温度は、下限臨界溶解温度と呼ばれる。下限臨界溶解温度が0℃〜80℃、さらに好ましくは0℃〜50℃である温度応答性ポリマーを用いるとよい。下限臨界溶解温度が0℃〜80℃であると、細胞を安定的に培養できるからである。
好適な温度応答性ポリマーとしてはアクリル系ポリマー又はメタクリル系ポリマーが挙げられる。具体的に好適な温度応答性ポリマーとしては、例えばポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−n−プロピルアクリルアミド(T=21℃)、ポリ−N−n−プロピルメタクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N−エトキシエチルアクリルアミド(T=約35℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド(T=約28℃)、ポリ−N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド(T=約35℃)、及びポリ−N,N−ジエチルアクリルアミド(T=32℃)等が挙げられる。
細胞培養容器1は、容器10の底部に設けられ、細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12と、該培地排出孔12を開口可能に密閉する封止部材13とを備えている。本実施形態において、複数の培地排出孔12は、細胞培養領域Aの周囲に該細胞培養領域Aの中心線Cに線対称に配置され、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向の両側と、細胞培養領域Aの中心線Cに交差する方向の両側にそれぞれ設けられている。なお、培地排出孔12は、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向の両側のみに設けられてもよく、細胞培養領域Aの中心線Cに交差する方向の両側のみに設けられてもよい。また、複数の培地排出孔12は、細胞培養領域Aの周囲に配置されていれば、中心線Cに線対称に配置されていなくてもよい。例えば、複数の培地排出孔12は、中心線Cの両側に中心線Cを挟んで異なる数が形成されていてもよい。また、複数の培地排出孔12は、中心線Cを挟んで開口面積は異なるが、開口の中心位置が中心線Cに線対称であってもよく、中心線Cを挟んで開口面積は等しいが、開口の中心位置が中心線Cに線対称でなくてもよい。
また、培地排出孔12は、容器10の底部の培地収容部10dに設けられている。すなわち、培地排出孔12は、容器10の培地収容部10dに収容される培地Mの液面よりも低い位置に設けられている。より具体的には、本実施形態において、培地排出孔12は、容器10の底壁10bに設けられている。なお、培地排出孔12は、容器10の培地収容部10dと気体収容部10aとの境界、すなわち、容器10に収容される培地Mの液面よりも低い位置であれば、容器10の側壁10sに設けられていてもよい。
本実施形態において、容器10の底壁10bは、容器10の側壁10sの下端に剥離可能に接合されたフィルム部材である。フィルム部材である底壁10bは、例えば、ロール状に巻き取り可能な可撓性を有し、ロール・ツー・ロール法により製作されている。底壁10bは、例えば、熱溶着又は接着剤によって容器10の側壁10sの下端に剥離可能に接合されている。
フィルム部材である底壁10bは、細胞培養領域A1の中心線Cに沿って分断可能な切取線14を有している。切取線14は、例えば、底壁10bに破線状に設けられた薄肉部である。そのため、底壁10bを容器10の側壁10sの下端から剥離させた後、底壁10bを切取線14の両側で把持し、切取線14を境に反対方向の引っ張り応力を作用させることで、切取線14に応力を集中させ、底壁10bを切取線14に沿って破断させることができる。
底壁10bに形成された培地排出孔12の形状は特に限定されず、円形、楕円形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、その他の多角形等、任意の形状を採用することができるが、楕円形の楕円孔、又は、両端部が円弧状に形成され中間部が直線状に形成された丸長孔であることが好ましい。本実施形態の培地排出孔12は、容器10の長手方向、すなわち、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向に延びる丸長孔である。
培地排出孔12を密閉する封止部材13は、例えば、容器10に貼着された自己吸着性シートである。自己吸着性シートとしては、例えば、表面にμm単位の微小な凹凸を有する発泡樹脂材料を用いることができる。より具体的には、自己吸着性シートの材料として、例えば、アクリル系発泡材、シリコーン系発泡材等のエラストマー発泡材を用いることができる。容器10内の顕微鏡観察を容易にする観点から、封止部材13は可視光を透過する透明性を有することが好ましい。また、封止部材13は、酸素や二酸化炭素等のガスを透過させるガス透過性を有してもよい。図2に示すように、封止部材13の厚さtは、容器10の厚さTよりも薄くてもよいが、例えば、培地Mに対する封止性を考慮して容器10の厚さT以上にしてもよい。
封止部材13は、容器10に吸着して密着することで、培地排出孔12を封止して密閉するとともに、必要に応じて容器10から剥離させることで、培地排出孔12を容易に開口させることができる。また、培地排出孔12を開口させた後、再び封止部材13を容器10に密着させて吸着させることで、封止部材13によって培地排出孔12を再度密閉し、再封することが可能である。すなわち、封止部材13は、容器10に密着及び剥離可能に設けられ、培地排出孔12を開口可能に密閉している。
なお、封止部材13は、一部を容器10に接合してフラップ状に設けてもよい。また、封止部材13は、培地排出孔12をそれぞれ開口可能に密閉することができる構成であれば、自己吸着性シートに限定されず、例えば、細胞の培養に影響を与えない粘着層を使用した粘着シートであってもよい。また、培地排出孔12を開口させる際には、封止部材13を容器10から剥離させるだけでなく、例えば、封止部材13をニードル等によって穿刺したり、メスや生検パンチ等によって切開したりしてもよい。
以下、本実施形態の細胞培養容器1の作用について説明する。
本実施形態の細胞培養容器1によって細胞を培養する際には、まず、容器10の開口部11を閉塞する蓋部材20を取り外し、開口部11を開放する。次に、開口部11から容器10の内部に、培地M及び細胞を導入し、開口部11を蓋部材20によって閉塞する。この段階で、細胞培養容器1をインキュベーターに収容してもよい。この際、培地排出孔12を密閉する封止部材13は、薄いシート状であるため、複数の細胞培養容器1を積み重ねて収容する際の支障にならない。
細胞培養容器1は、容器10の底部の細胞培養領域Aに温度応答性ポリマーPを備えている。温度応答性ポリマーPは、細胞を培養する温度では細胞接着性を示すため、細胞の培養時に温度応答性ポリマーPに細胞が接着してシート状に培養され、細胞培養領域Aに細胞シートSが作製される。その後、容器10内の培地Mの温度を下限臨界溶解温度まで低下させて、作製した細胞シートSを温度応答性ポリマーPから剥離させる。これにより、細胞シートSは培地Mに浮遊した状態になる。
その後、細胞培養領域Aの周囲に設けられた培地排出孔12を密閉する封止部材13の少なくとも一部を剥離して培地排出孔12を開口させ、培地排出孔12を介して容器10の内部の培地Mを容器10の外部に排出する。そして、最終的には、容器10の底壁10b上の培地Mをすべて排出し、細胞シートSを細胞培養領域Aの中心線Cに線対称に配置する。より好ましくは、細胞シートSを底壁10b上の細胞培養領域Aに配置する。
ここで、細胞シートSが浮遊した状態の培地Mを排出して細胞シートSを底壁10b上の所定の位置に配置するために、細胞シートSの位置に応じて封止部材13を剥離して培地排出孔12を開口させ、細胞シートSの位置を制御することができる。例えば、細胞シートSが容器10の開口部11側に移動した場合、開口部11と反対側の端部において封止部材13を剥離して培地排出孔12を開口させて培地Mを排出することで、細胞シートSが開口部11と反対側の端部に移動する。
細胞シートSが所定の位置まで移動したら、開口部11側の端部の封止部材13を剥離して培地排出孔12を開口させて培地Mを排出することで、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向の両側で流出させる培地Mの量を均等にすることができる。これにより、細胞シートSを所定の位置に配置したまま、培地Mを容器10の外部に排出することができる。また、容器10の底壁10bを僅かに傾斜させ、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向の両側で流出させる培地Mの量を微妙に異ならせることによって、細胞シートSの細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向の位置を微調整することができる。また、細胞培養領域Aの中心線Cに交差する方向についても、細胞培養領域Aの中心線Cに沿う方向と同様の手順で細胞シートSの位置を制御することができる。
すなわち、細胞培養容器1は、容器10に設けられ細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12と、培地排出孔12を開口可能に密閉する封止部材13を備えている。これにより、細胞シートSが浮遊した状態の培地Mを排出して細胞シートSを容器10内の所定の位置に配置する際に、細胞シートSの位置を制御することができる。また、複数の培地排出孔12が、細胞培養領域Aの周囲にその中心線Cに線対称に配置されていることで、中心線Cの両側で培地Mの排出を均等にして細胞シートSの位置の制御をより容易かつ正確に行うことができる。また、封止部材13を剥離して培地排出孔12を開口させた後は、容器10の傾きを調節することで、細胞シートSの位置を微調整することができる。したがって、本実施形態の細胞培養容器1によれば、細胞シートSを浮遊させた状態で培地Mを排出したときに、細胞シートSの凝集を防止することができ、細胞シートSを容器10内の所定の位置に配置することができる。
また、培地排出孔12は、容器10の培地収容部10dに設けられているので、培地排出孔12を介して培地収容部10dに収容された培地Mを効率よく排出することができる。また、培地Mを排出する際の容器10の傾きを小さくすることができ、細胞シートSの位置の制御を容易にすることができる。特に、本実施形態では、培地排出孔12が容器10の底壁10bに設けられているで、これらの効果をより効果的に得ることができる。
また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10の底壁10bが容器10の側壁10sの下端に剥離可能に接合されたフィルム部材である。そのため、底壁10b上の培地Mをすべて排出し、底壁10b上の所定の位置に細胞シートSを配置した後は、底壁10bを容器10の側壁10sの下端から剥離させて容器10から取り外すことができる。そして、底壁10bを支持体とし、細胞シートSと底壁10bとの間の水分の表面張力によって、細胞シートSを底壁10bに吸着させて搬送することができる。これにより、細胞シートSのハンドリングを容易にすることができる。
また、フィルム部材である底壁10bは、分断可能な切取線14を有している。そのため、細胞シートSを底壁10bに吸着させて所定の位置まで搬送した後、底壁10bに対して切取線14の両側に切取線14に垂直な方向の引っ張り応力を作用させることで、底壁10bを切取線14に沿って破断させることができる。これにより、例えば、底壁10b上の細胞シートSの移植又は移設を必要とする領域に、凝集を防止しつつ細胞シートSを配置することができる。また、切取線14を細胞培養領域Aの中心線Cに沿って設けることで、細胞培養領域Aの中心線Cに位置合わせして底壁10b上に配置した細胞シートSの中央部を、分断した底壁10bから露出させることができ、移植先又は移設先に対する細胞シートSの位置合わせ及び配置が容易になる。
封止部材13の厚さtが容器10の厚さTよりも薄い場合には、例えば、封止部材13を剥離させず、穿刺又は切開によって培地排出孔12を開口させる場合に、例えば、メスや生検パンチ、ニードル等によって、開口を容易に形成することができる。また、封止部材13が自己吸着性シートである場合には、吸着及び剥離を繰り返し行うことができ、培地排出孔12を開口した後に再封止することができる。また、自己吸着性シートは粘着層を有しないので、粘着シートを用いる場合と比較して、容器10内のコンタミネーションのリスクを低減することができる。また、培地排出孔12を、楕円孔又は丸長孔とすることで、例えば、円形の丸孔と比較して、より効率よく培地Mを排出することが可能になる。
以上説明したように、本実施形態の細胞培養容器1によれば、細胞シートSを浮遊させた状態で培地Mを排出したときに、細胞シートSの凝集を防止することができ、細胞シートSを容器10内の所定の位置に配置することができる。なお、本発明の細胞培養容器は、本実施形態で説明した細胞培養容器1の構成に限定されない。以下、本実施形態の細胞培養容器1の変形例について説明する。
図3は、図1Bに示す容器10の底壁10bの変形例を示す平面図である。
本変形例の底壁10bは、前述の実施形態1の底壁10bと同様のフィルム部材であり、細胞培養領域Aの周囲に複数の培地排出孔12a,12bが設けられている。細胞培養領域Aに近い位置に形成された培地排出孔12aは、細胞培養領域A1から離れた位置にある培地排出孔12bよりも小さい。これらの培地排出孔12a,12bは、実施形態1の培地排出孔12と同様に封止部材13によって開口可能に封止される。
本変形例によれば、細胞シートSが浮遊した状態の培地Mを排出して細胞シートSを容器10内の所定の位置に配置する際に、底壁10bに設けられた大小の培地排出孔12a,12bによって細胞シートSの段階的な位置制御を行うことができる。具体的には、容器10の内部の培地Mの量が多い段階では、細胞培養領域Aから離れた位置にある比較的大きな培地排出孔12bから培地Mを排出することによって、細胞シートSの大まかな位置調整を行うことができる。また、容器10の内部の培地Mの量が少なくなった段階では、細胞培養領域Aに近い比較的小さい培地排出孔12aから培地Mを排出することによって、細胞シートSのより微細な位置調整を行うことができる。
(実施形態2)
以下、本発明の細胞培養容器の実施形態2について、図1A及び図2を援用し、図4から図7を用いて説明する。図4は、本実施形態の細胞培養容器1Aを示す下面図である。図5は、図4に示す細胞培養容器1AのV−V線に沿う断面図である。図6は、図4に示す細胞培養容器1AのVI−VI線に沿う断面図である。図7は、図4に示す細胞培養容器1AのVII−VII線に沿う断面図である。
本実施形態の細胞培養容器1Aは、容器10Aの底壁10bがフィルム部材ではなく、容器10Aの側壁10sと一体に成形されている点、及び、培地排出孔12A〜12Cを開口可能に密閉する封止部材13A〜13Cの構成が、前述の実施形態1の細胞培養容器1と異なっている。本実施形態の細胞培養容器1Aのその他の点は、実施形態1の細胞培養容器1と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
細胞培養容器1Aは、容器10Aの底部に設けられ細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12A〜12Cと、該培地排出孔12A〜12Cを、それぞれ開口可能に密閉する封止部材13A〜13Cとを備えている。培地排出孔12A〜12Cは、容器10Aの培地収容部10dに設けられ、より具体的には、容器10Aの底壁10bに設けられている。また、複数の培地排出孔12A〜12Cは、細胞培養領域Aの周囲にその中心線Cに線対称に配置されていてもよい。
容器10Aの細胞培養領域Aの開口部11側に隣接する位置には、容器10Aの幅方向に延びるスリット状の培地排出孔12Aが設けられている。培地排出孔12Aは、容器10Aの下面視で長方形の形状を有し、封止部材13Aによって開口可能に密閉されている。封止部材13Aは、容器10Aに設けられ、容器10Aの外部の圧力を内部の圧力よりも低下させることで、培地排出孔12Aを開口可能な圧力弁である。より詳細には、図5(a)に示すように、封止部材13Aは、容器10Aの底壁10bに固定された第1弁体13A1と、第2弁体13A2とを備えている。
第1弁体13A1及び第2弁体13A2は、例えば、合成ゴム等、可撓性を有する材料によって製作された板状の部材である。第1弁体13A1及び第2弁体13A2は、それぞれ、一端が容器10Aの底壁10bに、例えば、熱溶着や接着剤等によって固定され、他端が培地排出孔12Aの内側で互いに重なり合って密着することで、培地排出孔12Aを密閉している。なお、本実施形態の細胞培養容器1Aでは、容器10Aの底壁10bの内面に第1弁体13A1及び第2弁体13A2を固定する例を示したが、第1弁体13A1及び第2弁体13A2は、底壁10bの外面に固定してもよい。
封止部材13Aによって密閉された培地排出孔12Aを開口させるには、例えば、容器10Aの底壁10bの外面に、培地排出孔12Aを覆うように吸引装置の吸引口を密着させ、吸引装置によって培地排出孔12Aの外側の気圧を低下させる。これにより、図5(b)に示すように、封止部材13Aの第1弁体13A1及び第2弁体13A2が培地排出孔12Aの外側に撓んで培地排出孔12Aが開口し、容器10Aの内部の培地Mが培地排出孔12Aを介して排出される。
また、容器10Aの開口部11の反対側の端部で細胞培養領域Aに隣接する位置にも、容器10Aの幅方向に延びるスリット状の培地排出孔12Bが設けられている。培地排出孔12Bは、図6に示すように、容器10Aの底壁10bの一部である封止部材13Bによって密閉されている。封止部材13Bは、厚さtが容器10Aの厚さTよりも薄く、例えば、培地排出孔12Bを密閉することができ、かつ、メスや生検パンチ、ニードル等によって容易に開口させることができる程度に薄肉化されている。
また、容器10Aの底壁10bの幅方向の両側には、細胞培養領域Aに隣接して複数の円形の培地排出孔12Cが設けられている。培地排出孔12Cは、少なくとも一部が培地排出孔12Cに挿入された封止部材13Cによって開口可能に密閉されている。封止部材13Cは、弾性を有し、培地排出孔12Cに挿入される前の培地排出孔12Cを開口させた状態で、培地排出孔12Cに挿入される部分の外径が培地排出孔12Cの内径よりも大きい。封止部材13Cは、弾性材料、例えば合成ゴムによって製作されている。封止部材13Cは、培地排出孔12Cに挿入された部分が弾性変形することで、その部分の外周面が培地排出孔12Cの内周面に密着して、培地排出孔12Cを封止している。
本実施形態の細胞培養容器1Aによれば、細胞シートSを細胞培養領域Aから剥離させた状態で培地Mを排出する際に、容器10Aの底部に設けられ、細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12A〜12Cを開口させることができる。したがって、本実施形態の細胞培養容器1Aによれば、前述の実施形態1の細胞培養容器1と同様に、細胞シートSの凝集を防止することができ、細胞シートSを容器10A内の所定の位置に配置することができる。
(実施形態3)
以下、本発明の細胞培養容器の実施形態3について、図1A及び図1Bを援用し、図8を用いて説明する。図8は、本実施形態の細胞培養容器1Bを示す実施形態1の図2に相当する断面図である。
本実施形態の細胞培養容器1Bは、容器10Bの底壁10bがフィルム部材ではなく、容器10Bの側壁10sと一体に成形されている点、及び、容器10Bの開口部11と反対側の端部において、底壁10bに培地排出孔12が設けられず、側壁10sの一部が開放されて培地排出孔12Dが設けられている点で、前述の実施形態1の細胞培養容器1と異なっている。本実施形態の細胞培養容器1Bのその他の点は、実施形態1の細胞培養容器1と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態の細胞培養容器1Bは、容器10Bの開口部11と反対側の端部において、側壁10sの一部が開放されて培地排出孔12Dが設けられている。培地排出孔12Dは、容器10Bの底部の培地収容部10dに設けられている。すなわち、培地排出孔12Dは、空気収容部10aと培地収容部10dとの境界である培地Mの液面よりも下方を含む位置に設けられている。容器10Bは、培地排出孔12Dに細胞シートSの流出を防止し、培地Mを透過させるフィルター16を備えていてもよい。また、培地排出孔12Dは、細胞培養領域Aの中心線Cに線対称に設けられていてもよい。
容器10Bは、培地排出孔12Dの周囲、より具体的には、培地排出孔12Dの両側及び下方に、封止部材13Dをスライド可能に係合させるスライド溝15を備えている。スライド溝15は、培地排出孔12Dの両側及び下方の三方を取り囲むように設けられ、上方が開放されている。
封止部材13Dは、例えば、容器10Bと同一の材料によって製作され、所定の剛性を有し、培地排出孔12Dを密閉する板状の部材である。封止部材13Dは、容器10Bに設けられたスライド溝15によってスライド可能に保持され、下端が容器10Bに当接して培地排出孔12Dを閉塞する閉塞位置と、下端が容器10Bから離れて培地排出孔12Dを開口させる開口位置との間でスライド可能に設けられている。なお、封止部材13Dは、複数の開口位置を設定することが可能である。すなわち、封止部材13Dの上方へのスライド量を調節することで、培地排出孔12Dの開口面積を調節することが可能であり、培地排出孔12Dを全開にすることも可能である。
本実施形態の細胞培養容器1Bによれば、細胞シートSを細胞培養領域Aから剥離させた状態で培地Mを排出する際に、容器10Bの底部に設けられ、細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12、12Dを開口させることができる。したがって、本実施形態の細胞培養容器1Bによれば、前述の実施形態1の細胞培養容器1と同様に、細胞シートSの凝集を防止することができ、細胞シートSを容器10A内の所定の位置に配置することができる。
(実施形態4)
以下、本発明の細胞培養容器の実施形態4について、図9A及び図9Bを用いて説明する。図9Aは、本実施形態の細胞培養容器1Cを示す断面図である。図9Bは、図9に示す細胞培養容器1Cの下面図である。なお、図9Bは、細胞培養容器1Cから封止部材13を取り外した状態を示している。
本実施形態の細胞培養容器1Cは、上部が開放された培養皿31と、培養皿31の上部の開口部31aを閉塞する蓋部材32とによって容器30が構成されている点で、前述の実施形態1の細胞培養容器1と異なっている。本実施形態の細胞培養容器1Bの培地排出孔12、封止部材13、及び細胞培養領域Aの構成は、実施形態1の細胞培養容器1と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
細胞培養容器1Cは、培地Mを収容する容器30と、該容器30の底部の細胞培養領域Aとを備えている。容器30は、上部が開放された培養皿31と、培養皿31の上部の開口部31aを閉塞する蓋部材32とによって構成されている。培養皿31及び蓋部材32は、例えば、実施形態1の細胞培養容器1の容器10と同様の材料によって製作されている。細胞培養容器1Cは、培養皿31の底部の細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12と、該培地排出孔12を開口可能に密閉する封止部材13とを備えている。細胞培養容器1Cは、個々の培地排出孔12を密閉する複数の封止部材13を備えてもよいし、複数の培地排出孔12を一括して密閉する1以上の封止部材13を備えてもよい。複数の培地排出孔12は、細胞培養領域Aの周囲にその中心線C1,C2に線対称に配置されていてもよい。
本実施形態の細胞培養容器1Cによれば、細胞シートSを細胞培養領域Aから剥離させた状態で培地Mを排出する際に、容器30の培養皿31の底部に設けられ、細胞培養領域Aの周囲に配置された複数の培地排出孔12を開口させることができる。したがって、本実施形態の細胞培養容器1Cによれば、蓋部材32を取り外して培養皿31の比較的大きな開口部31aを開放することなく、前述の実施形態1の細胞培養容器1と同様に、細胞シートSの凝集を防止しつつ培地Mを排出し、細胞シートSを培養皿31内の所定の位置に配置することができる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。例えば、前述の実施形態では、主に動物細胞の培養に用いられる細胞培養容器について説明したが、本発明の細胞培養容器は、動物細胞の培養に限られず、植物細胞の培養に適用することも可能である。
1,1A〜1C 細胞培養容器
10,10A〜10C,30 容器
10a 気体収容部
10b 底壁
10d 培地収容部
10s 側壁
12,12a,12b,12A〜12D 培地排出孔
13,13A〜13D 封止部材
14 切取線
15 スライド溝
A 細胞培養領域
C,C1,C2 中心線
M 培地
P 温度応答性ポリマー
T 容器の厚さ
t 封止部材の厚さ

Claims (9)

  1. 培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、
    前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備え
    前記容器は、前記培地を収容する培地収容部と、気体を収容する気体収容部とを有し、
    前記培地排出孔は、前記容器の底壁に設けられて前記培地収容部に設けられており、
    前記底壁は、前記容器の側壁の下端に剥離可能に接合されたフィルム部材であり、
    前記フィルム部材は、分断可能な切取線を有していることを特徴とする細胞培養容器。
  2. 前記複数の培地排出孔は、前記細胞培養領域の周囲に該細胞培養領域の中心線に線対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養容器。
  3. 前記細胞培養領域に温度応答性ポリマーを備えることを特徴とする請求項1または請求項に記載の細胞培養容器。
  4. 前記封止部材の厚さは、前記容器の厚さよりも薄いこと特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  5. 培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、
    前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備え、
    前記封止部材は、前記容器に貼着された自己吸着性シートであることを特徴とする細胞培養容器。
  6. 前記培地排出孔は、楕円孔又は丸長孔であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
  7. 培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、
    前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備え、
    前記封止部材は、前記容器に設けられ前記容器の外部の圧力を低下させることで開放可能な圧力弁であることを特徴とする細胞培養容器。
  8. 培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、
    前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備え、
    前記封止部材は、弾性を有し、前記培地排出孔を開口させた状態で前記培地排出孔に挿入される部分の外径が前記培地排出孔の内径よりも大きいことを特徴とする細胞培養容器。
  9. 培地を収容する容器を備え、該容器の底部に細胞培養領域を有する細胞培養容器であって、
    前記容器の前記底部に設けられ前記細胞培養領域の周囲に配置された複数の培地排出孔と、該培地排出孔を開口可能に密閉する封止部材とを備え、
    前記封止部材は、前記容器に設けられたスライド溝によってスライド可能に保持され、前記培地排出孔を閉塞する閉塞位置と前記培地排出孔を開口させる開口位置との間でスライド可能に設けられていることを特徴とする細胞培養容器。
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