JP2016123336A - 細胞培養容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の器具の挿入に適した最小限の開口を適切な位置に選択的に開口させることができる細胞培養容器を提供する。
【解決手段】細胞及び培地Mを開口部から内部に導入して収容する容器10を備えた細胞培養容器1である。細胞培養容器1は、容器10に設けられた器具挿入孔12a〜12eと、該器具挿入孔12a〜12eを開口可能に密閉する封止部材14a〜14eと、を有する。器具挿入孔12a〜12eは、容器10の内部に収容される培地よりも高い位置に設けられていてもよい。
【選択図】図1
【解決手段】細胞及び培地Mを開口部から内部に導入して収容する容器10を備えた細胞培養容器1である。細胞培養容器1は、容器10に設けられた器具挿入孔12a〜12eと、該器具挿入孔12a〜12eを開口可能に密閉する封止部材14a〜14eと、を有する。器具挿入孔12a〜12eは、容器10の内部に収容される培地よりも高い位置に設けられていてもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、細胞を培養するための細胞培養容器に関する。
細胞を培養するための細胞培養容器の一例として、フレームと、該フレームに対して確実にシールされ、培養チャンバーを形成するガス透過性の膜とを備えた細胞培養装置が知られている(下記特許文献1を参照)。この細胞培養装置は、フレームを通り、物質が培養チャンバー内に導入され又はそこから引き抜かれることを許容する、少なくとも一つの再シール可能な開口部を備えている。フレームの開口部は、培養チャンバーに物質を導入し、又は培養チャンバーから物質を引き抜くための器具を案内する通路として用いられ、例えば、エラストマー材料及び抗微生物剤からなる隔膜でシールされている。
特許文献1の細胞培養装置を用いて細胞を培養するには、まず、細胞の成長を促進すべく、適切な量の組織培養装置内に培養する細胞を懸濁させて懸濁液を得る。次に、細胞培養装置内に懸濁液を注入するための適切な器具、例えば、シリンジ内に懸濁液を導入する。次に、再シール可能な開口部を通して、細胞培養チャンバー内に器具の一部、例えばシリンジの針の先端を挿入し、器具から懸濁液を放出する。その後、細胞培養装置から器具の一部を引き抜き、懸濁液が収容された細胞培養装置を、適切な温度及びCO2濃度等の条件でインキュベーターによって保温する。
細胞培養容器において細胞の培養環境を適切にコントロールするためには、容器内の環境のモニタリングを行うことが必要になる。特に、細胞を用いた再生医療の分野では、細胞の安全性や品質を保証するために、細胞培養容器の内容物や環境のモニタリングが重要になる。具体的には、例えば、細胞培養容器内の温度、Ph、酸素や二酸化炭素等のガス濃度、細胞の生成物や代謝産物の量、細菌等の微生物やウイルス等による汚染の有無等のモニタリングが行われる。また、培養中の細胞及び培地のサンプリングや培地への薬剤の添加などが頻繁に行われる。
特許文献1の細胞培養装置では、フレームに設けられ、物質が培養チャンバー内に導入され又はそこから引き抜かれることを許容する再シール可能な開口部を介して、細胞培養チャンバーの内容物や環境をモニタリングする器具を導入することになる。しかし、この開口部は、細胞培養容器内に懸濁液を導入し又は引き抜くためのものであり、挿入可能な器具の種類や、器具を挿入可能な位置が著しく制限されるという課題がある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、種々の器具の挿入に適した最小限の開口を必要なときに適切な位置に開口させることができる細胞培養容器を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の細胞培養容器は、細胞及び培地を開口部から内部に導入して収容する容器を備えた細胞培養容器であって、前記容器に設けられた器具挿入孔と、該器具挿入孔を開口可能に密閉する封止部材と、を備えることを特徴とする。
前記容器は、前記培地を収容する培地収容部と、気体を収容する気体収容部とを有し、前記器具挿入孔は、前記気体収容部に設けられていてもよい。また、前記容器に複数の前記器具挿入孔が設けられていてもよい。また、前記器具挿入孔の開口は、前記開口部よりも小さくてもよい。また、前記器具挿入孔は、スリット状に形成されていてもよく、該器具挿入孔に挿入される器具を保持する器具保持部を有してもよい。
また、前記封止部材の厚さは、前記容器の厚さよりも薄くてもよい。また、前記封止部材は、前記容器に貼着された自己吸着性シートであってもよい。また、本発明の細胞培養容器は、前記容器に設けられた複数の通気孔と、該通気孔を開口可能に密閉する通気孔封止部材と、を有してもよい。
本発明の細胞培養容器によれば、種々の器具の挿入に適した最小限の開口を必要なときに適切な位置に開口させることができる。
以下、図面を参照して本発明の細胞培養容器の実施形態を説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る細胞培養容器1の外観斜視図である。図2は、図1に示す細胞培養容器1のII−II線に沿う断面図である。図3は、図1に示す細胞培養容器1のIII−III線に沿う断面図である。
図1は、本発明の実施形態1に係る細胞培養容器1の外観斜視図である。図2は、図1に示す細胞培養容器1のII−II線に沿う断面図である。図3は、図1に示す細胞培養容器1のIII−III線に沿う断面図である。
本実施形態の細胞培養容器1は、主に、動物細胞の培養に用いられるフラスコ型の培養容器であり、例えば、可視光を透過する透明な材料によって製作された扁平角形の容器10を備えている。容器10は、細胞及び培地Mを導入する開口部11を有し、開口部11から導入した細胞及び培地Mを内部に収容する。本実施形態の容器10は、培地Mを収容する培地収容部10aと、空気等の気体を収容する気体収容部10bとを有している。容器10は、最も大きい面積を有する対向する一対の壁面のうち一方が底面、他方が上面とされ、一側面に開口部11が形成されている。培地収容部10aは、容器10内の底面側の部分であり、気体収容部10bは、容器10内の上面側の部分である。
開口部11は、例えば、スクリューキャップである蓋部材20によって、開閉可能に閉塞されている。すなわち、蓋部材20の内周面に設けられたねじが、容器10の開口部11の外周面に設けられたねじに螺合することで、蓋部材20が容器10に締結されて開口部11を閉塞している。本実施形態の蓋部材20は、例えば、疎水性フィルター21を有している。疎水性フィルター21は、通気性を有し、容器10の内部から外部へ培地M及び細胞が流出するのを防止するとともに、容器10の外部から内部へ細菌等が侵入するのを防止している。
容器10及び蓋部材20は、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロプレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等の樹脂材料によって製作することができる。なお、細胞培養に適した表面処理を容易にする観点から、容器10は、PS製であることが好ましい。また、容器10及び蓋部材20は、樹脂材料に限定されず、例えば、ガラス、石英、セラミックス、金属等によって製作してもよい。
細胞培養容器1は、容器10に器具を挿入するための器具挿入孔12a〜12eを有している。本実施形態の細胞培養容器1は、容器10の上面の中央部に正方形の器具挿入孔12aを備え、容器10の上面の開口部11と反対側の端部に、長方形のスリット状の器具挿入孔12bを備えている。スリット状の器具挿入孔12bは、容器10の長手方向、すなわち、開口部11からその反対側の端部へ向く方向に所定の開口幅を有し、該長手方向に直行する容器10の幅方向に所定の開口長さを有している。器具挿入孔12bの開口幅は、開口長さよりも小さい。
また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10の上面の幅方向の一側で、長手方向中央よりも開口部11側の位置に、長手方向に隣接する2つの円形の器具挿入孔12c,12dを備えている。2つの円形の器具挿入孔12c,12dのうち、一方の器具挿入孔12dは、図3に示すように、器具挿入孔12dに挿入される器具Aを保持する凹状の器具保持部13を有している。また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10の幅方向の両側面に、長手方向に間隔をあけて複数の円形の器具挿入孔12eを備えている。
本実施形態において、器具挿入孔12a〜12eは、容器10の底部の培地収容部10aよりも鉛直方向の高い位置にある気体収容部10bに設けられている。なお、本実施形態の細胞培養容器1では、例えば、容器10の容積の約1/3以下の体積の培地Mを容器10の内部に収容して細胞を培養する。すなわち、培地収容部10aは、容器10内の底面から気体収容部10bの下端まで、容器10内の高さの1/3程度の高さを有している。また、気体収容部10bは、培地収容部10aの上端から容器10内の上面まで、容器10内の高さの2/3程度の高さを有している。また、スリット状の器具挿入孔12bを除く器具挿入孔12a,12c〜12eは、開口部11よりも小さい。すなわち、器具挿入孔12a,12c〜12eのそれぞれの開口面積は、開口部11の開口面積よりも小さい。なお、挿入する器具の大きさに応じて、スリット状の器具挿入孔12bの開口面積を、開口部11の開口面積よりも小さくすることもできる。
本実施形態の細胞培養容器1において、容器10に設けられた複数の器具挿入孔12a〜12eの数は、必要に応じて適宜増減させることができる。また、形状及び大きさの異なる器具挿入孔12a〜12eを自由に組み合わせて用いることができる。また、細胞培養容器1は、複数の器具挿入孔12a〜12eを備える構成に限定されず、容器10に器具挿入孔12a〜12eのいずれか1つを有する構成であってもよい。
すなわち、器具挿入孔12a〜12eの数、位置、大きさ及び形状は、挿入される器具に応じて適宜変更することができる。器具挿入孔12a〜12eの形状としては、例えば、円形、半円形、楕円形及び長孔等の曲線を含む形状や、三角形、正方形、長方形及びその他の多角形等の直線のみの形状の他、三日月型、円弧形、波形等、任意の形状を採用することができる。また、器具挿入孔12a〜12eのそれぞれに器具保持部13を設けてもよい。
器具挿入孔12a〜12eに挿入する器具としては、例えば、容器10の内容物や環境をモニタリングするモニタリング用の器具としての各種のセンサを例示することができる。具体的には、容器10内の温度、二酸化炭素や酸素等のガス濃度、培地MのPh、細胞の生成物や代謝産物の量、細菌等の微生物やウイルス等による培地Mの汚染の有無等を測定し、又はモニタリングする各種のセンサを例示することができる。
また、器具挿入孔12a〜12eに挿入する器具としては、例えば、容器10の内部の培地Mや細胞をサンプリングしたり、容器10の内部に薬剤等を導入したりする培養操作用の各種の器具を例示することができる。培養操作用の器具としては、例えば、シリンジ又はニードル、ピペット又はピペットチップ、カテーテル、チューブ、スクレイパー等を例示することができる。
細胞培養容器1は、容器10に設けられた器具挿入孔12a〜12eをそれぞれ開口可能に密閉する封止部材14a〜14eを備えている。本実施形態の封止部材14a〜14eは、容器10に貼着された自己吸着性シートである。自己吸着性シートとしては、例えば、表面にμm単位の微小な凹凸を有する発泡樹脂材料を用いることができる。より具体的には、自己吸着性シートの材料として、例えば、アクリル系発泡材、シリコーン系発泡材等のエラストマー発泡材を用いることができる。容器10内の顕微鏡観察を容易にする観点から、封止部材14a〜14eは可視光を透過する透明性を有することが好ましい。また、封止部材14a〜14eは、酸素や二酸化炭素等のガスを透過させるガス透過性を有してもよい。図2に示すように、本実施形態の封止部材14の厚さtは、容器10の厚さTよりも薄い。
封止部材14a〜14eは、容器10に吸着して密着することで、器具挿入孔12a〜12eを封止して密閉するとともに、必要に応じて容器10から剥離させることで、器具挿入孔12a〜12eを容易に開口させることができる。また、器具挿入孔12a〜12eを開口させた後、再び封止部材14a〜14eを容器10に密着させることで、封止部材14a〜14eによって器具挿入孔12a〜12eを再度密閉し、再封することが可能である。すなわち、封止部材14a〜14eは、容器10に密着及び剥離可能に設けられ、器具挿入孔12a〜12eを開閉可能に密閉している。
なお、封止部材14a〜14eは、一部を容器10に接合してフラップ状に設けてもよい。また、封止部材14a〜14eは、器具挿入孔12a〜12eをそれぞれ開口可能に密閉することができる構成であれば、自己吸着性シートに限定されず、例えば、細胞の培養に影響を与えない粘着層を使用した粘着シートであってもよい。また、器具挿入孔12a〜12eを開口させる際には、封止部材14a〜14eを容器10から剥離させるだけでなく、例えば、封止部材14a〜14eをニードル等によって穿刺したり、メスや生検パンチ等によって切開したりしてもよい。
本実施形態の細胞培養容器1において、容器10の上面の中央部に設けられた封止部材14aと、開口部11の反対側の端部に設けられた封止部材14bは、それぞれ器具挿入孔12a,12bに対応する形状を有してこれらを密閉している。ここで、スリット状の器具挿入孔12bを密閉する封止部材14bは、例えば、破線状の薄肉部からなる複数の切取線15を有している。複数の切取線15は、それぞれスリット状の器具挿入孔12bを幅方向に横断するように設けられ、スリット状の器具挿入孔12bの長手方向に沿って間隔をあけて設けられている。
また、本実施形態の細胞培養容器1において、容器10の上面の一側に設けられた封止部材14c,14dは、例えば、封止部材14bと同様の切取線15を介して一体に設けられ、器具挿入孔12c,12dを密閉している。また、容器10の幅方向の側面に設けられた封止部材14eは、容器10の長手方向に並んだ複数の器具挿入孔12eを一括して封止している。なお、封止部材14eは、封止部材14bと同様に、長手方向に間隔をあけて複数の切取線15を有してもよい。
また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10に設けられた複数の通気孔16と、該通気孔16を開口可能に密閉する通気孔封止部材17と、を備えている。複数の通気孔16は、容器10内の培地Mよりも高い位置、例えば、容器10の側面の上端部近傍に、容器10の全周に亘って周方向に間隔をあけて設けられている。通気孔封止部材17としては、例えば、封止部材14a〜14eと同様の自己吸着性シート又は粘着シート等を用いることができる。なお、通気孔16は、例えば、蓋部材20の疎水性フィルター21と同様の通気性を有するフィルターを備えていてもよい。
以下、本実施形態の細胞培養容器1の作用について説明する。
本実施形態の細胞培養容器1によって細胞を培養する際には、まず、容器10の開口部11を閉塞する蓋部材20を取り外し、開口部11を開放する。次に、開口部11から容器10の内部に、培地M及び細胞を導入し、開口部11を蓋部材20によって閉塞する。この段階で、細胞培養容器1をインキュベーターに収容してもよい。この際、器具挿入孔12a〜12eを密閉する封止部材14a〜14eは、薄いシート状であるため、複数の細胞培養容器1を積み重ねて収容する際の支障にならない。
本実施形態の細胞培養容器1は、容器10内に培地Mと細胞を導入した後、例えば、以下の手順で、容器10内の環境のモニタリングを行うことができる。まず、器具挿入孔12a〜12eのうち、モニタリング器具の挿入に適した、例えば、円形の器具挿入孔12c〜12eの少なくとも一つを開口させる。具体的には、器具挿入孔12c〜12eを密閉する封止部材14c〜14eの少なくとも一部を容器10から剥離させ、器具挿入孔12c〜12eの少なくとも一つを開口させる。
次に、開口させた器具挿入孔12c〜12eを介して、例えば、温度センサ、Phセンサ、ガス濃度センサ等の各種のモニタリング用の器具を容器10内に挿入する。なお、器具挿入孔12c〜12eは、封止部材14c〜14eをメスやパンチによって切開して開口させてもよいし、センサ等のモニタリング用の器具を封止部材14c〜14eに貫通させて開口させてもよい。封止部材14c〜14eに器具を貫通させる場合、封止部材14c〜14eによってモニタリング用の器具を保持することが可能になり、器具挿入孔12c〜12eの開口も最小限にすることができる。
ここで、容器10の上面の一側に設けられた器具挿入孔12c,12dのうち、一方の器具挿入孔12dのみを開口させるには、一体に設けられた封止部材14c,14dを切取線15に沿って破断させて分離する。これにより、一方の器具挿入孔12dを密閉する封止部材14dのみを容器10から剥離させ、器具挿入孔12dを開口させることができる。
また、器具挿入孔12dは、図3に示すように、器具Aを保持する器具保持部13を有している。したがって、例えば、温度センサ、Phセンサ、ガス濃度センサ等のモニタリング用の器具Aを、器具保持部13によって保持することができる。これにより、モニタリング用の器具Aを容器10に固定し、容器10内の特定の位置の環境を正確にモニタリングすることが可能になる。
また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10内に培地Mと細胞を導入した後、例えば、以下の手順で、細胞や培地Mの一部を定期的にサンプリングすることができる。まず、器具挿入孔12a〜12eのうち、サンプリング用の器具の挿入に適した、例えば、矩形の器具挿入孔12a,12bの少なくとも一つを開口させる。具体的には、器具挿入孔12a,12bを密閉する封止部材14a,14bの少なくとも一部を剥離させ、器具挿入孔12a,12bの少なくとも一つを開口させる。
例えば、容器10の中央部の培地M及び細胞をサンプリングしたり、容器10の中央部に薬剤等を導入したりするには、まず、容器10の上面の中央部の封止部材14aを剥離させ、器具挿入孔12aを開口させる。そして、器具挿入孔12aから容器10内に、例えば、シリンジ又はニードル、ピペット又はピペットチップ、カテーテル、チューブ等、サンプリング用又は薬剤等導入用の器具を挿入する。なお、これらの器具を封止部材14aに貫通させて器具挿入孔12aを開口させてもよい。
また、細胞シート等、一定の大きさのサンプルを採取するには、容器10の上面の開口部11と反対側の端部のスリット状の器具挿入孔12bを用いることができる。この場合、まず、スリット状の器具挿入孔12bを密閉する封止部材14bを容器10から剥離させて開口させ、例えば、スクレイパー等の器具を挿入する。ここで、スリット状の器具挿入孔12bを密閉する封止部材14bは、器具挿入孔12bの長手方向に間隔をあけて複数の切取線15を有している。
そのため、例えば、封止部材14bの複数の切取線15から破断させる切取線15を適宜選択し、剥離させる封止部材14bの大きさを調節することで、スリット状の器具挿入孔12bの開口長さを調節することができる。したがって、採取するサンプルの大きさや、挿入する器具の大きさに応じて、スリット状の器具挿入孔12bを適切な開口長さで開口させることができ、例えば、幅の広いスクレイパー等の器具の挿入を容易にすることができる。
このように、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10に設けられた器具挿入孔12a〜12eと、該器具挿入孔12a〜12eを開口可能に密閉する封止部材14a〜14eと、を備えることで、種々の器具の挿入に適した最小限の開口を、必要なときに容器10の適切な位置に開口させることができる。これにより、容器10内へ挿入可能な器具の数や種類、測定場所等の制限を大幅に緩和し、容器10内のモニタリング、容器10内への薬剤等の導入、及び、培地Mや細胞のサンプリングを容易にすることができ、かつ、容器10内のコンタミネーションのリスクを低減することができる。
また、器具挿入孔12a〜12eを、培地Mを収容する培地収容部10aよりも高い位置で気体を収容する気体収容部10bに設けることで、器具挿入孔12a〜12eを開口させたときに、培地M及び細胞が器具挿入孔12a〜12eを介して外部に漏洩するのを防止できる。したがって、容器10内のモニタリング、容器10内への薬剤等の導入、及び、培地Mや細胞のサンプリングを容易にすることができる。
また、容器10に複数の器具挿入孔12a〜12eが設けられているので、種々の器具の挿入に適した器具挿入孔12a〜12eを選択して、必要なときに適切な器具挿入孔12a〜12eを開口させることができる。また、器具挿入孔12a,12c〜12eは、開口部11よりも小さく、器具挿入孔12bは切取線15を有する封止部材14bによって密閉されている。これにより、容器10の開口部11を開放する場合と比較して、器具を挿入する際の器具挿入孔12a〜12eの開口を最小限にして、容器10内のコンタミネーションのリスクを低減することができる。
また、封止部材14a〜14eの厚さtは、容器10の厚さTよりも薄いので、容器10の外表面に封止部材14a〜14eを密着させた場合でも、容器10の外表面と封止部材14a〜14eの外表面との間の段差を最小限にすることができる。また、封止部材14a〜14eに器具を貫通させたり、封止部材14a〜14eをニードルで穿刺したり、メスで切開するのを容易にすることができる。なお、容器10の外表面に封止部材14a〜14eを収容する凹部を設けてもよい。これにより、容器10の外表面から封止部材14a〜14eが突出するのをより効果的に防止できる。
また、封止部材14a〜14eが自己吸着性シートである場合には、吸着及び剥離を繰り返し行うことができ、器具挿入孔12a〜12eを開口した後に再封止することができる。また、自己吸着性シートは粘着層を有しないので、粘着シートを用いる場合と比較して、容器10内のコンタミネーションのリスクを低減することができる。
また、本実施形態の細胞培養容器1は、容器10に設けられた複数の通気孔16と、該通気孔16を開口可能に密閉する通気孔封止部材17とを備えている。これにより、センサ等のモニタリング用の器具の測定結果に応じて、通気孔封止部材17を剥離又は切開して開口させる通気孔16の数を調節し、容器10の内部の酸素や二酸化炭素の濃度を調節することができる。また、封止部材14a〜14eが通気性を有する場合には、容器10内の通気性をより向上させることができる。したがって、本実施形態の細胞培養容器1によれば、容器10内の酸素濃度を高め、培養細胞の生存率や生物活性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態の細胞培養容器1によれば、容器10に設けられた器具挿入孔12a〜12eと、該器具挿入孔12a〜12eを開口可能に密閉する封止部材14a〜14eとによって、種々の器具の挿入に適した最小限の開口を必要なときに適切な位置に開口させることができる。なお、本発明の細胞培養容器は、本実施形態で説明した細胞培養容器1の構成に限定されない。以下、本実施形態の細胞培養容器1の変形例について説明する。
図4は、図1に示す実施形態1の細胞培養容器1の器具挿入孔12dの変形例1から3を示す平面図である。
図1に示す器具挿入孔12dは、円形の開口を有し、開口の一部に半円形状の器具保持部13が形成されていたが、図4中、(a)に示す変形例1の器具挿入孔12d1は、楔形の器具保持部13を有する滴状の形状を有している。また、図4中、(b)に示す変形例2の器具挿入孔12d2は、楔形の器具保持部13を有する菱形又は平行四辺形の形状を有している。また、図4中、(c)に示す変形例3の器具挿入孔12d3は、楔形の器具保持部13を有する五角形の形状を有している。変形例1から3の器具挿入孔12d1〜12d3によれば、図1に示す器具挿入孔12dと同様の効果を得られるだけでなく、挿入する器具に適した形状を選択することが可能になる。
図5は、図1に示す実施形態1の細胞培養容器1の封止部材14aの変形例を示す断面図である。
図5に示す本変形例の封止部材14a1は、容器10と同一の材質で容器10と一体に設けられ、器具挿入孔12aを密閉している。封止部材14a1の厚さtは、容器10の厚さTよりも薄く、例えば、ニードル、生検パンチ、又はメス等によって封止部材14a1を穿刺又は切開することで、器具挿入孔12aを開口可能な厚さにされている。本変形例の封止部材14a1によれば、開口させる前の器具挿入孔12aの密閉性をより向上させることができる。
図6は、図1に示す細胞培養容器1の変形例1から3を示す平面図である。
図6中、(a)に示す変形例1の細胞培養容器1Aでは、容器10の上面に、容器10の幅方向に延びる複数のスリット状の器具挿入孔12bが、容器10の長手方向に間隔をあけて設けられている。図6中、(b)に示す変形例2の細胞培養容器1Bでは、容器10の上面に、容器10の長手方向に延びる複数のスリット状の器具挿入孔12bが、容器10の幅方向に間隔をあけて設けられている。スリット状の器具挿入孔12bは、実施形態1の細胞培養容器1と同様に、封止部材14bによって開口可能に密閉することができる。
また、図6中、(c)に示す変形例3の細胞培養容器1Cでは、容器10の上面に、容器10の幅方向及び長手方向に間隔をあけて、複数の円形の器具挿入孔12cが設けられている。器具挿入孔12cは、前述の細胞培養容器1と同様に、封止部材14cによって開口可能に密閉することができる。変形例1から3の細胞培養容器1A〜1Cによれば、実施形態1の細胞培養容器1と同様の効果を得ることができるだけでなく、器具挿入孔12b,12cをより自由な位置で開口させることができる。
(実施形態2及び3)
以下、本発明の細胞培養容器の実施形態2及び3について図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態2に係る細胞培養容器1Aの外観斜視図である。図8は、本発明の実施形態3に係る細胞培養容器1Bの外観斜視図である。
以下、本発明の細胞培養容器の実施形態2及び3について図7及び図8を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態2に係る細胞培養容器1Aの外観斜視図である。図8は、本発明の実施形態3に係る細胞培養容器1Bの外観斜視図である。
図7に示す実施形態2の細胞培養容器1Aは、上部に開口部を有する培養皿31と、培養皿31の開口部を閉塞する蓋部材32とによって容器30が構成され、容器30の蓋部材32に器具挿入孔12b〜12dが設けられている点で、実施形態1の細胞培養容器1と異なっている。また、図8に示す実施形態3の細胞培養容器1Aは、樹脂フィルムからなるバッグによって開口部41を有する容器40が構成され、開口部41にチューブ50が連結されている点で、実施形態1の細胞培養容器1と異なっている。実施形態2及び3の細胞培養容器1A,1Bのその他の点は、実施形態1の細胞培養容器1と同様であるので、同様の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示す実施形態2の細胞培養容器1Aは、培養皿31の上部の開口部から細胞及び培地を容器30の内部に導入して収容する。また、細胞培養容器1Aは、実施形態1の細胞培養容器1と同様に、容器30に設けられた器具挿入孔12b〜12dと、該器具挿入孔12b〜12dを開口可能に密閉する封止部材14b〜14dと、を備える。同様に、図8に示す実施形態3の細胞培養容器1Bは、チューブ50を介して細胞及び培地を開口部41から容器40の内部に導入して収容する。また、細胞培養容器1Bは、実施形態1の細胞培養容器1と同様に、容器40に設けられた器具挿入孔12b〜12dと、該器具挿入孔12b〜12dを開口可能に密閉する封止部材14b〜14dと、を備える。
実施形態2及び3の細胞培養容器1A,1Bによれば、器具挿入孔12b〜12dと封止部材14b〜14dとを備えることにより、実施形態1の細胞培養容器1と同様の効果を得ることができる。また、実施形態2の細胞培養容器1Aによれば、蓋部材32を外して培養皿31の比較的大きな開口部を開放することなく、容器30内のモニタリングや培地及び細胞のサンプリングを行うことができる。したがって、蓋部材32を外して容器30内部を大気中に暴露する必要がなく、コンタミネーションのリスクを大幅に低減することができる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。例えば、前述の実施形態では、主に動物細胞の培養に用いられる細胞培養容器について説明したが、本発明の細胞培養容器は、動物細胞の培養に限られず、植物細胞の培養に適用することも可能である。
1,1A,1B 細胞培養容器、10 容器、10a 培地収容部、10b 気体収容部、11 開口部、12a〜12e 器具貫通孔、13 器具保持部、14a〜14e 封止部材(自己吸着シート)、16 通気孔、17 通気孔封止部材、30,40 容器、41 開口部、M 培地、t 封止部材の厚さ、T 容器の厚さ
Claims (9)
- 細胞及び培地を開口部から内部に導入して収容する容器を備えた細胞培養容器であって、
前記容器に設けられた器具挿入孔と、該器具挿入孔を開口可能に密閉する封止部材と、を備えることを特徴とする細胞培養容器。 - 前記容器は、前記培地を収容する培地収容部と、気体を収容する気体収容部とを有し、
前記器具挿入孔は、前記気体収容部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の細胞培養容器。 - 前記容器に複数の前記器具挿入孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の細胞培養容器。
- 前記器具挿入孔は、前記開口部よりも小さいことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
- 前記器具挿入孔は、スリット状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
- 前記器具挿入孔は、該器具挿入孔に挿入される器具を保持する器具保持部を有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
- 前記封止部材の厚さは、前記容器の厚さよりも薄いこと特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
- 前記封止部材は、前記容器に貼着された自己吸着性シートであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
- 前記容器に設けられた複数の通気孔と、該通気孔を開口可能に密閉する通気孔封止部材と、を備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の細胞培養容器。
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