JP6446199B2 - フロート弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の燃料タンクに取付けられ、いわゆるカットバルブや満タン規制バルブ等に用いられるフロート弁装置に関する。
例えば、自動車の燃料タンクには、自動車が旋回したり傾いたりしたときに、燃料タンク内の燃料が燃料タンク外へ漏れるのを防止するカットバルブや、燃料タンク内の液面が、予め設定された満タン液面よりも上昇しないように、燃料タンク内への過給油を防止するための満タン規制バルブ等が取付けられている。
例えば、下記特許文献1には、開口部を有する仕切板を隔てて上部室と下部室とに分けられたハウジングと、下部室内に摺動自在に収容されたフロートとを備え、前記上部室には、密封容器の外部と連通する排気ポートが開口した構造をなす、液体遮断弁装置が記載されている。
前記ハウジングは、略筒状をなし上部に仕切板を設けたハウジング本体と、その上方に装着され、前記排気ポートが突設された蓋頭部材とから構成されている。また、ハウジング本体の仕切板の外周縁には環状リブが立設しており、仕切板の上面であって外周縁の内径側には、環状凸部が突設されている(段落0021、図5参照)。更に、蓋頭部材の下部周縁はフランジ状に広がっており、該フランジの下面には溶着用の環状リブが突設されていると共に、フランジの外周縁及び内周縁から環状壁部が突設されており、ハウジング本体に蓋頭部材を組付けたときに、蓋頭部材の両環状壁に、ハウジング本体側の環状リブ及び環状凸部がそれぞれ対向配置されて、環状リブの外径側及び内径側にバリ溜まりが画成されるようになっている(段落0039、図9(c)参照)。
そして、ハウジング本体の仕切板の周縁部と、蓋頭部材のフランジとを突き合せて、前記環状リブを振動溶着することで、ハウジング本体の上方に蓋頭部材が固着される。このとき、環状リブの溶着により生じるバリは、バリ溜まりによってハウジング内に入り込むことが抑制される(段落0039、図9(c)参照)。
特開2007−333137号公報
上記のように、ハウジング本体に蓋頭部材を振動溶着する際に生じるバリは、バリ溜まりによりハウジング内への流入が抑制されるようになっている。しかしながら、溶着リブの内径側に配置されたバリ溜まりを画成する、ハウジング本体側の環状凸部と、蓋頭部材の環状壁部との間には、所定の隙間が形成されているので、この隙間からバリがハウジング内に入り込んでしまうことがあった。このようなバリが、例えば、仕切板の開口周縁やフロート弁の弁頭の間に入り込んだ場合には、フロート弁のシール性に問題が生じたり、また、キャニスター側に流れて悪影響を及ぼす可能性がある。
したがって、本発明の目的は、ハウジングにカバーを振動溶着により組付ける際に、溶着により生じるバリが、弁装置内に入り込むことを抑制できる、フロート弁装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のフロート弁装置は、開口が形成された仕切壁を有し、その下方に弁室が設けられたハウジングと、該ハウジングに対して振動溶着により組付けられて、前記仕切壁との間に通気室を形成すると共に、該通気室に連通する燃料蒸気排出口を設けたカバーと、前記弁室内に昇降可能に配置されたフロート弁とを有し、前記ハウジング及び前記カバーは、互いに対向して配置され振動溶着により接合される接合部を有しており、少なくとも一方の接合部は、他方の接合部に向かって突出し、振動溶着により他方の接合部に溶着される第1溶着リブからなり、前記ハウジング又は前記カバーから相手部材に向かって、且つ、前記第1溶着リブの内径側に位置するように第1壁部が突出し、該第1壁部と前記第1溶着リブとの間に第1室が形成されると共に、前記ハウジング又は前記カバーから相手部材に向かって、且つ、前記第1壁部の内径側に位置するように第2壁部が突出し、該第2壁部と前記第1壁部との間に第2室が形成され、前記第1壁部の先端と相手部材との間に、前記第1室と前記第2室とを連通させる第1隙間が形成されると共に、前記第2壁部の先端と相手部材との間に、前記第2室と前記通気室とを連通させる第2隙間が形成されていることを特徴とする。
本発明のフロート弁装置においては、前記ハウジング及び前記カバーの一方から前記第1壁部が突出し、前記ハウジング及び前記カバーの他方から前記第2壁部が突出していることが好ましい。
本発明のフロート弁装置においては、前記ハウジングに前記第1壁部が形成され、前記第1壁部と前記カバーとの間に第1隙間が形成されており、前記カバーに前記第1溶着リブ及び前記第2壁部が形成され、前記第2壁部と前記仕切壁との間に前記第2隙間が形成されていることが好ましい。
本発明のフロート弁装置においては、前記カバーは、筒状の本体と、該本体の上方開口を閉塞するように、振動溶着により前記本体に接合されるキャップとを有しており、前記本体の外周の軸方向途中から延出されたフランジが、前記キャップの周縁に対向して配置されており、前記本体のフランジ又は前記キャップの少なくとも一方から、振動溶着により相手部材に溶着される第2溶着リブが突出されており、前記本体外周と前記第2溶着リブとの間に第3室が形成され、前記本体の上端と前記キャップとの間に、前記第3室と前記通気室とを連通させる第3隙間が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、ハウジングの接合部とカバーの接合部とを対向して配置し、振動溶着によって、第1溶着リブを振動で溶融させつつ加圧して、相手部材の接合部に溶着させることで、ハウジングにカバーを組付けることができる。このとき、第1溶着リブの内径側には、第1隙間を通じて互いに連通する、第1室及び第2室が設けられているので、溶着時に生じる第1溶着リブの溶着バリを、第1室に捕捉することができると共に、溶着バリが第1室から第1隙間を通って第2室に溢れたとしても、同溶着バリは第2室に捕捉されるため、フロート弁装置内に溶着バリが入り込んでしまうことを抑制することができる。
本発明のフロート弁装置の、一実施形態を示す分解斜視図である。 同弁装置を構成するカバーの斜視図である。 同弁装置において、フロート弁が下降した状態の断面図である。 図3の要部拡大断面図であり、(a)はハウジングとカバーとの溶着前の断面図、(b)は溶着後の断面図である。 同弁装置において、フロート弁が上昇した状態の断面図である。 本発明のフロート弁装置の、他の実施形態を示す分解斜視図である。 図7の要部拡大断面図である。
以下、図1〜5を参照して、本発明のフロート弁装置の一実施形態について説明する。
図1に示すように、このフロート弁装置10(以下、「弁装置10」という)は、略筒状をなしたケーシング20と、該ケーシング20の下方開口部に装着される底蓋30とからなる、ハウジング15を有している。このハウジング15の上方に、振動溶着によってカバー40が組付けられるようになっている。
まず、ハウジング15の詳細な構造について説明する。
このハウジング15を構成するケーシング20は、下方が開口した円筒状の周壁21を有しており、該周壁21の下方側には複数の係合爪21aが形成されていると共に、ケーシング20内に連通する複数の連通孔21bが形成されている。
また、ケーシング20の上方には、円形状の開口23(図3参照)を設けた仕切壁22が形成されている。この仕切壁22の上面であって、前記開口23の周縁からは、円筒状の筒状壁24が立設されている。
図3及び図4を併せて参照すると、仕切壁22の外周縁からは、外径方向に向かって環状のフランジ25が突設されており、該フランジ25の外周縁から、カバー40側に向かって環状壁部26が突設されている。
なお、上記仕切壁22の周縁部の上面、及び、フランジ25の上面は、図4に示すように、カバー40のフランジ46(後述)に対向して配置されて、フランジ25の上面の所定箇所が、上記フランジ46から突出した第1溶着リブ48に、振動溶着によって接合される、ケーシング20側の本発明における「接合部」をなしている。
また、前記仕切壁22の上面であって、前記フランジ46の第1溶着リブ48が接合される接合部よりも内径側からは、環状をなした第1壁部27が突設されている(図1及び図3参照)。そして、第1壁部27と第1溶着リブ48との間に、環状をなした第1室R1が形成されるようになっている。
また、第1壁部27は、その先端がカバー40のフランジ46に当接しない長さで伸びており、第1壁部27の先端とカバー40のフランジ46との間に、第1隙間C1が形成されるようになっている(図4参照)。この第1隙間C1は、前記第1室R1と後述する第2室R2とを互いに連通させるものとなっている。
一方、前記底蓋30は、上方が開口した有底円筒状をなしており、その周壁には複数の係合穴31が形成されている。これらの係合穴31に上記ケーシング20の複数の係合爪21aを係合させることで、ケーシング20の下方開口部に底蓋30が装着され、仕切壁22の下方に弁室V1が画成されるようなっている(図3参照)。
上記弁室V1内には、底蓋30との間にフロート弁用スプリングS1を介在させて、フロート弁33が昇降可能に配置される。このフロート弁33の上方には、揺動可能な可動弁35が、可動弁用スプリングS2を介在させて配置されており、該可動弁35は保持枠37により抜け止め保持されている。
上記フロート弁33は、常時はその自重によりフロート弁用スプリングS1を圧縮して、前記底蓋30上に載置され、仕切壁22の開口23が開いた状態とされ(図3参照)、燃料タンク内の燃料液面が上昇して、燃料に浸漬された状態となると、フロート弁用スプリングS1の付勢力及びフロート弁33自体の浮力によって、フロート弁33が上昇して、可動弁35が前記開口23を閉塞するようになっている。また、上記可動弁35は、フロート弁33が傾いた状態で上昇したときに、適宜傾動して、開口23にしっかりと当接するためのものである。
なお、以下の説明において、「燃料」とは、液体状の燃料(燃料の飛沫も含む)を意味し、「燃料蒸気」とは、蒸発した燃料を意味するものとする。
また、この実施形態におけるフロート弁装置は、燃料タンク内の液面が設定された満タン液面付近に達すると、開口を閉塞するいわゆる満タン規制バルブをなしているが、燃料タンク内の液面が異常に上昇したときに開口を閉塞するいわゆるカットオフバルブや、その他のフロート弁を有する装置に適用してもよく、特に限定はされない。
次に、上記ハウジング15に組付けられるカバー40について説明する。
このカバー40は、周壁42の上方が天井壁41により閉塞され、下方が開口した形状をなしており、該カバー40を前記ハウジング15のケーシング20の上部に接合することで、通気室V2が画成されるようになっている。
また、周壁42の所定箇所には、燃料蒸気排出口43a(以下、「排出口43a」という)が形成され、該排出口43aの外周縁部からは、接続管43が伸びており、燃料タンクの外部に配置される図示しないキャニスタに連結されるチューブ等が接続されるようになっている。更に、周壁42の、前記排出口43aに対して周方向に対向する位置に、連通口44aが形成されており、該連通口44aの外周縁部からは接続管44が伸びていて、図示しないチェックバルブやカットバルブ等に連結されるチューブ等が接続されるようになっている。
また、カバー40の周壁42の下方開口部周縁からは、外径方向に向けて環状のフランジ46が突設されている。このフランジ46は、前記ハウジング15を構成するケーシング20のフランジ25に対向して配置される部分となっている。
そして、このフランジ46の下面であって、ケーシング20の第1壁部27よりも外径側で、且つ、環状壁部26よりも内径側の位置からは、前記ケーシング20のフランジ25に向かって、環状をなした第1溶着リブ48が突出しており、該第1溶着リブ48の下端面が振動溶着によって、前述したケーシング20のフランジ25の上面に、接合されるようになっている。すなわち、この第1溶着リブ48が、カバー40側の本発明における「接合部」をなしている。
また、フランジ46の下面側であって、前記第1溶着リブ48よりも内径側には、前記ケーシング20の仕切壁22の周縁部に向けて、環状をなした第2壁部50が突設されている。更にこの第2壁部50は、ケーシング20との関係で、図4に示すように、前記第1壁部27よりも内径側に位置するように突出しており、第2壁部50と第1壁部27との間に、環状をなした第2室R2が形成されるようになっている。
また、第2壁部50は、その先端がケーシング20の仕切壁22に当接しない長さで伸びており、第2壁部50の先端とケーシング20の仕切壁22との間に、第2隙間C2が形成されるようになっている(図4参照)。この第2隙間C2は、前記第2室R2と、ケーシング20及びカバー40の間に画成された通気室V2とを、互いに連通させるものとなっている。
このように、この実施形態の弁装置10においては、第1溶着リブ48の内径側に、二重環状をなすように、第1壁部27、第2壁部50が形成され、それらの間に第1室R1及び第2室R2が形成された構造をなしている。また、ハウジング15側に第1壁部27を設け、カバー40側に第2壁部50を設けたことで、第1壁部27とカバー40との間の第1隙間C1に対して、第2壁部50とケーシング20との間の第2隙間C2が、弁装置10の下方側に形成されることとなり(図4参照)、第1隙間C1及び第2隙間C2が、弁装置10の高さ方向において、ずれた位置で形成されるようになっている。
更に、フランジ46の下面側であって、前記第1溶着リブ48よりも外径側には、前記ケーシング20のフランジ25に向けて、環状リブ52が突設されている。この環状リブ52は、前記ケーシング20の環状壁部26に対して、第4隙間C4を介して対向して配置され、前記第1溶着リブ48の外径側に第4室R4が形成されるようになっている(図4参照)。前記第4隙間C4は、第4室R4とフロート弁装置10の外部とを互いに連通させるものとなっている。
なお、この実施形態において、第1溶着リブ及び第2壁部は、カバー側に設けられているが、それらの一方又は両方をハウジング側に設けてもよい。同様に第1壁部は、ハウジング側に設けられているが、カバー側に設けてもよい。
次に、上記構成からなる本発明の弁装置10の作用効果について説明する。
すなわち、図示しない振動溶着装置の加圧テーブルにケーシング20を配置し、振動ヘッドにカバー40を装着して、ケーシング20のフランジ25と、カバー40のフランジ46とを、互いに対向させた状態で配置する。このとき、カバー40の第1溶着リブ48及び第2壁部50が、ケーシング20の仕切壁22の周縁部及びフランジ25にそれぞれ対向配置されると共に、ケーシング20の第1壁部27が、カバー40のフランジ46に対向配置され、更にケーシング20の環状壁部26と、カバー40の環状リブ52とが対向配置されている。
上記状態で、振動ヘッドによってカバー40を振動させて、その第1溶着リブ48を振動させつつ、加圧テーブルでケーシング20をカバー40側に向けて押し付ける。すると、第1溶着リブ48とケーシング20のフランジ25との当接面が振動で溶融して、溶着部分Mを介して互いに溶着されるので、ケーシング20に対してカバー40を接合することができる(図4(a)参照)。
このとき、第1溶着リブ48が溶着される過程で、第1溶着リブ48の先端が溶けて溶着バリBが生じるが(図4(b)参照)、この弁装置10においては、この溶着バリBを弁装置10内に入り込むことを防止することができる。
すなわち、この弁装置10では、第1溶着リブ48の内径側には、第1隙間C1を通じて互いに連通する、二重環状をなした第1室R1及び第2室R2が設けられているので、前記溶着バリBを、第1室R1に捕捉することができると共に、溶着バリBが、第1室R1から溢れて、第1隙間C1を通って第2室R2内に糸状に入り込んだとしても、そのような溶着バリBを第2室R2によって捕捉することができ(図4(b)参照)、弁装置10の通気室V2内に溶着バリBが入り込んでしまうことを防止することができる。その結果、溶着バリBが、ケーシング20仕切壁22の開口23と、フロート弁33の可動弁35との間に挟まって、フロート弁33のシール性が低下するといった弊害を防止することができ、また、排出口43aや接続管43を通じてキャニスタ側へと流れ込んで、キャニスタに悪影響を与えることを防止することができる。なお、第1溶着リブ48の外径側に生じた溶着バリBは、前記第4室R4によって捕捉される(図4(b)参照)。
また、このフロート弁装置10は、ハウジング及びカバーの一方から第1壁部が突出し、ハウジング及びカバーの他方から第2壁部が突出するように構成されている。この実施形態では、ハウジング15を構成するケーシング20の仕切壁22から第1壁部27が突出し、カバー40のフランジ46から第2壁部50が突出している。そのため、図4に示すように、第1隙間及び第2隙間が、フロート弁装置10の高さ方向において、ずれた位置で形成されることとなるので、第1室R1や第2室R2にて捕捉した第1溶着リブ48の溶着バリBを、弁装置10内により入り込みにくくすることができる。
そして、図3に示すように、燃料タンク内への燃料が十分に給油されず、仕切壁22の開口23が開いた状態で、燃料タンク内に燃料が給油されると、ケーシング20の連通孔21b、弁室V1、開口23、通気室V2、連通口44a、接続管44、図示しないチェックバルブやカットバルブ等を通して、燃料タンク内の空気や燃料蒸気が燃料タンク外のキャニスタ等に排出される。
その後、燃料タンク内への燃料の給油により、燃料タンク内の燃料液面が上昇すると、燃料が弁室V1内に流入し、フロート弁33に燃料が所定高さ以上浸漬すると、フロート弁用スプリングS1及びフロート弁33自体の浮力により、フロート弁33が浮き上がり、図5に示すように、可動弁35が開口23を閉塞するので、燃料タンク内の空気や燃料蒸気の排出量が低下して、それ以上の燃料給油を防止することができる。
ところで、この弁装置10においては、上述したように、第2室R2を設けると共に、同第2室R2とフロート弁装置10の通気室V2とを連通させる第2隙間C2が形成されている。そのため、ケーシング20の連通孔21b、弁室V1、開口23等を通して、通気室V2内に入り込んだ燃料が、車両の揺動や横転、反転等によって、通気室V2内を流動したときに、第2隙間C2を通って第2室R2に流入し、更には第1隙間C1を通って第1室R1に流入するため、燃料を第2室R2や第1室R1に捕捉して、排出口43aに流入しにくくすることができる。
特にこの実施形態においては、ハウジング15のケーシング20に第1壁部27が形成され、第1壁部27とカバー40との間に第1隙間C1が形成されると共に、カバー40に第1溶着リブ48及び第2壁部50が形成され、第2壁部50と仕切壁22との間に第2隙間C2が形成されている。すなわち、ハウジング15の上方に組付けられるカバー40から、第2壁部50がハウジング15に向けて下向きに突出され、該第2壁部50と仕切壁22との間に第2隙間C2が形成されているので、車両が揺動したり横転したり反転したりしたときに、通気室V2内に流入した燃料が、第2隙間C2を通って、第2室R2や第1室R1にスムーズに流入して、燃料を効率的に捕捉することができ、排出口43aにより流入しにくくすることができる。
図6及び図7には、本発明のフロート弁装置の、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態のフロート弁装置10a(以下、「弁装置10a」という)は、前記実施形態に比べ、主にカバーの構造が異なっている。
すなわち、この実施形態のカバー40aは、上方及び下方が開口した略円筒状の本体55と、該本体55の上方開口を閉塞するように、振動溶着により本体55に接続されるキャップ60とを有している。
前記本体55は、前記実施形態と同様の周壁42を有しており、該周壁42の外周面の軸方向途中(ここでは接続管44よりも上方)から外径方向に向けて、且つ、前記キャップ60の周縁に対向するように、環状のフランジ56が突設されている。また、フランジ56の外周縁からキャップ60側に向かって、環状壁部57が突設されている。
一方、キャップ60は、略円板状をなしており、その外周縁よりも内径側であって、且つ、前記本体55の周壁42よりも外径側の位置からは、本体55のフランジ56に向かって、環状をなした第2溶着リブ62が突出している。この第2溶着リブ62と本体55のフランジ56との当接面が振動溶着によって、接合されるようになっている。この第2溶着リブ62と、本体55の周壁42との間に、第3室R3が形成されるようになっている。また、本体55の周壁42の上端とキャップ60との間には、第3室R3と通気室V2とを互いに連通させる、第3隙間C3が形成されている。
また、キャップ60の外周縁からは、本体55のフランジ56に向かって、環状リブ63が突設されている。この環状リブ63は、本体55のフランジ56の環状壁部57に対して、第5隙間C5を介して対向して配置され、第2溶着リブ62の外径側に第5室R5が形成されるようになっている。なお、前記第5隙間C5は、第5室R5とフロート弁装置10の外部とを互いに連通させるものとなっている。
そして、この実施形態においては、燃料タンク内で燃料が激しく揺動する等して、フロート弁33の上昇が間に合わずに、仕切壁22の開口23から燃料が通気室V2側に噴射するように流入し、該燃料がカバー40のキャップ60にぶつかって、その壁面を伝わって拡散しても、燃料は第3隙間C3を通って第3室R3に流入して捕捉されるので、排出口43aに流入しにくくすることができる。
なお、この実施形態において、前記第2溶着リブは、キャップ側に設けられているが、本体のフランジ側に設けてもよい。
ところで、以上説明した実施形態においては、ハウジング15に対して、カバー40やカバー40aを組付ける際に、第1隙間C1、第2隙間C2、第3隙間C3、第4隙間C4、第5隙間C5を設けたが、このような隙間を設けた理由は、以下の通りである。
すなわち、ハウジングにカバーを振動溶着により一体化して組付ける場合、相手部材に当接させるのは、第1溶着リブや第2溶着リブだけであり、その他の箇所に上記隙間C1〜C5を設けないと、ハウジング15の仕切壁22や、環状壁部26、第1壁部27、周壁42の上端、または、カバー40,40aのフランジ46、第2壁部50、環状リブ52、更には、キャップ60の天井面や環状リブ63等の寸法精度が悪い場合に、それらの部分が互いに突き当たる等して、寸法精度が低下するおそれが生じるからである。
上記のような隙間C1〜C5を設けることで、第1溶着リブや第2溶着リブが溶けても、上記隙間の寸法は、振動溶着時の治具等によって一定に保つことができ、それによってハウジングとカバーとの寸法精度を維持することができる。また、上記のような隙間C1〜C5を設けることによって、溶着バリが生じる箇所を限定することができ、品質を安定化させることができる。なお、第1隙間C1、第2隙間C2、第3隙間C3、第4隙間C4、第5隙間C5の寸法は、0.1〜1.0mmであることが好ましい。
10,10a フロート弁装置
15 ハウジング
20 ケーシング
22 仕切壁
23 開口
27 第1壁部
30 底蓋
33 フロート弁
35 可動弁
37 保持枠
40,40a カバー
43a 燃料蒸気排出口
48 第1溶着リブ
50 第2壁部
55 本体
56 フランジ
60 キャップ
62 第2溶着リブ

Claims (3)

  1. 燃料タンクに取付けられるフロート弁装置であって、
    開口が形成された仕切壁を有し、その下方に弁室が設けられたハウジングと、
    該ハウジングに対して振動溶着により組付けられて、前記仕切壁との間に通気室を形成すると共に、該通気室に連通する燃料蒸気排出口を設けたカバーと、
    前記弁室内に昇降可能に配置されたフロート弁とを有し、
    前記ハウジング及び前記カバーは、互いに対向して配置され振動溶着により接合される接合部を有しており、少なくとも一方の接合部は、他方の接合部に向かって突出し、振動溶着により他方の接合部に溶着される第1溶着リブからなり、
    前記ハウジング又は前記カバーから相手部材に向かって、且つ、前記第1溶着リブの内径側に位置するように第1壁部が突出し、該第1壁部と前記第1溶着リブとの間に第1室が形成されると共に、前記ハウジング又は前記カバーから相手部材に向かって、且つ、前記第1壁部の内径側に位置するように第2壁部が突出し、該第2壁部と前記第1壁部との間に第2室が形成され、
    前記第1壁部の先端と相手部材との間に、前記第1室と前記第2室とを連通させる第1隙間が形成されると共に、前記第2壁部の先端と相手部材との間に、前記第2室と前記通気室とを連通させる第2隙間が形成されており、
    前記ハウジングに前記第1壁部が形成され、前記第1壁部と前記カバーとの間に第1隙間が形成されており、前記カバーに前記第1溶着リブ及び前記第2壁部が形成され、前記第2壁部と前記仕切壁との間に前記第2隙間が形成されており、該第2隙間を通して、前記通気室内に流入した燃料が前記第2室に流入可能とされていることを特徴とするフロート弁装置。
  2. 前記カバーは、筒状の本体と、該本体の上方開口を閉塞するように、振動溶着により前記本体に接合されるキャップとを有しており、
    前記本体の外周の軸方向途中から延出されたフランジが、前記キャップの周縁に対向して配置されており、
    前記本体のフランジ又は前記キャップの少なくとも一方から、振動溶着により相手部材に溶着される第2溶着リブが突出されており、
    前記本体外周と前記第2溶着リブとの間に第3室が形成され、前記本体の上端と前記キャップとの間に、前記第3室と前記通気室とを連通させる第3隙間が形成されている請求項1記載のフロート弁装置。
  3. 前記第2隙間は、前記第1隙間よりも大きく形成されている請求項1又は2記載のフロート弁装置。
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