JP6445259B2 - 表示装置及びプログラム - Google Patents
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Description
図1を参照して、本発明の薬剤表示システム100は、管理者装置1と薬局側の担当者により用いられる表示装置2a・・・2n及び、患者に薬剤提供業務の進捗状況を知らせるディスプレイ3と、を含んで構成される。
ここで、図2(1)を参照して、薬剤提供業務は、窓口において患者から処方せんを受け付けた後に、処方せんに従い薬剤を調剤し、調剤が適切であると最終監査において認められた場合に、窓口において患者に当該薬剤を提供するといった一連の流れにより構成される。このような薬剤提供業務は、一例として図2(2)に示す各作業、即ち「受付」「薬歴確認」「処方監査」「患者情報収集」「調剤設計」「服薬に関する説明」「調剤決定」「調剤」「最終監査」「薬剤交付会計」により構成することができる。これら各作業は、互いに独立して進行できるものもあり、本実施形態では、これら各作業を複数の担当者により分業することとしている。例えば、薬剤提供業務を構成する各作業のうち、「受付」「患者情報収集」「調剤」「薬剤交付会計」を薬剤師Aが担当し、「薬歴確認」「処方監査」「調剤設計」「服薬に関する説明」「調剤決定」を薬剤師Bが担当し、「最終監査」を薬剤師Cが担当することとしている。
このような本実施形態では、例えば、表示装置2aは薬剤師Aにより用いられ、表示装置2bは薬剤師Bにより用いられ、表示装置2cは薬剤師Cにより用いられることになる。もちろん表示装置2a・・・2nは、一人の担当者により用いられるだけでなく、複数の担当者が共有して用いることとしてもよい。なお、表示装置2a・・・2nの構成は、基本的に同一であるため、以下単に「表示装置2」と呼ぶことがある。
これら管理者装置1及び表示装置2は、所定のネットワーク回線により接続され、互いに協働して患者に対する薬剤の提供業務を支援する。
続いて、図3を参照して、表示装置2の構成について説明する。表示装置2は、制御部21において、受付手段211、抽出手段212と、表示生成手段213と、表示変更受付手段214と、表示変更手段215とを有し、記憶部22の一領域において、処方せんDB221と、病名DB222と、添付文書DB223とを有している。
ここで、処方せん内容とは、処方せんに記載された内容についての情報及び処方せんの受付に付随して生じる情報であって、例えば、患者氏名等の患者の特定情報、処方された薬剤を示す処方薬剤及び処方せんを薬局が受け付けた日を示す受付日、処方せんに記載された薬剤が当該患者に初めて処方されたかを示す初回投与等をいう。
なお、初回投与は、受付手段211が当該患者の過去の処方せん内容を参照して、同一薬剤が所定の期間内に処方されていない場合に、薬剤と関連付けて初回投与であることを示す情報を処方せんDB221に記憶されることができる。
受付手段211が受け付けた処方せん内容は、後述する抽出手段212が患者の過去の処方せん内容を抽出する場合や、表示生成手段213が表示画面データを生成する場合に利用される。
ここで、処方監査関連情報とは、処方せんの記載事項及び患者情報・薬歴等をふまえてそのまま薬剤を交付することに疑わしい点があるかを確認するための情報であって、例えば、後述する禁忌、推定禁忌、重複、注意及び確認等の処方監査関連情報の項目がある。
具体的には、抽出手段212は、受付手段211が受け付けた患者氏名等の患者の特定情報に基づいて、過去の処方せん内容を処方せんDB221から抽出し、受付手段211が受け付けた特定の来院時の処方せん内容及び抽出した過去の処方せん内容に記載された薬剤に基づいて病名DB222から推定病名を抽出し、特定の来院時の処方せん内容、過去の処方せん内容に記載された薬剤及び推定病名に基づいて添付文書DB223から長期投与チェック薬、ハイリスク薬、使用上の注意及び副作用を抽出する。
ここで、推定病名、長期投与チェック薬、ハイリスク薬及び使用上の注意は、処方監査関連情報の一つである。推定病名とは、特定の来院時の処方せん及び過去の処方せんに記載された薬剤に基づいて判断する病名であって、現在患者が罹っている可能性があると推定される病名をいう。また、使用上の注意とは、服薬指導を行う際に参考とする、薬剤の投与が禁止・制限される病気や併用薬剤に関する情報であって、その注意の度合いから使用上の注意は、警告、禁忌、原則禁忌、慎重投与等のように段階的に記載されている。
ここで、使用上の注意とは、服薬指導を行う際に参考とする、添付文書に記載された薬剤の投与が禁止・制限される病気や併用薬剤に関する注意を促す情報であって、その注意の度合いから使用上の注意は、警告、禁忌、原則禁忌、慎重投与等のように段階的に記載されている。なお、警告及び禁忌等は、添付文書において使用上の注意とは独立した項目となっているが、本実施形態においては、使用上の注意に含むように構成してもよい。
ここで、副作用は、重大な副作用及びその他の副作用の項目を含み、重大な副作用は、その他の副作用に記憶される副作用に比べて発生すると重篤な症状となることが多い副作用が記憶されている。また、それぞれの副作用は、副作用の発症する頻度及び副作用の生じる身体部位と関連付けられて記憶される。
本実施形態において、表示生成手段213が生成する表示画像データは、行軸(横軸)に薬剤の情報をそれぞれ薬剤毎に項目を分けて表示し、列軸(縦軸)に処方監査関連情報をそれぞれ処方監査関連情報毎に項目を分けて表示する。そして、薬剤の項目の行と、処方監査関連情報の項目の列とが交差する欄に、薬剤にどれだけの処方監査関連情報があるかを示す情報(数)を表示する。
行軸に表示する薬剤の情報は、処方が開始された日に基づいて、整列して表示することができ、列軸に表示する処方監査関連情報については、処方監査における重要度に基づいて、整列して表示することができる。
表示領域V2は、処方監査関連情報をそれぞれ処方監査関連情報毎に項目を分けて表示される処方監査関連情報欄である。処方監査関連情報の項目は、禁忌・推定禁忌・重複・注意・確認の欄が設けられている。
ここで、薬剤と禁忌とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤について、添付文書DB121の警告、禁忌又は警告及び禁忌の両方等の比較的危険度の高い項目に、特定の来院時の処方せんに記載された他の薬剤が含まれる場合に、処方監査関連情報のうち禁忌又は警告及び禁忌の両方等の数(禁忌等に含まれる薬剤の数であっても良いし、病名の数であってもよい)が所定の薬剤の行に表示される欄である。
薬剤と推定禁忌とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤について、添付文書DB121の警告、禁忌又は警告及び禁忌の両方等の比較的危険度の高い項目に、推定病名が含まれる場合に、処方監査関連情報のうち警告、禁忌又は警告及び禁忌の両方等の数(禁忌等に含まれる薬剤の数であっても良いし、病名の数であってもよい)が所定の薬剤の行に表示される欄である。
薬剤と重複とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤のうち、同一の薬効の薬剤が複数含まれている場合に、同一の薬効の薬剤の数が所定の薬剤の行に表示される欄である。例えば、一人の患者が、同じ時期に複数の医院で診察を受けている場合、よく使われる抗生物質や鎮痛剤など、同じ薬効の薬がそれぞれの医院で処方されると薬剤と重複とが交差する欄に同じ薬効の数が表示される。
薬剤と注意とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤について、添付文書DB121の慎重投与等の比較的危険度の低い項目に、特定の来院時の処方せんに記載された他の薬剤が含まれる場合に、処方監査関連情報のうち慎重投与等の数が所定の薬剤の行に表示される欄である。
薬剤と確認とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤が、長期投与チェック薬(投薬できる期間が14日間、30日間又は90日間のように限定されている薬剤)、ハイリスク薬(特に安全管理が必要であり、必要な薬学的管理及び指導を行うべき薬効分類に該当する薬剤)、初回処方薬(薬剤が患者に初めて投与される場合)等に該当する場合に、処方監査関連情報のうち長期投与チェック薬、ハイリスク薬、初回処方薬の数が所定の薬剤の行に表示される欄である。
ここで、具体情報欄は、処方されている薬剤、注意すべき対象となる薬剤又は病気等、注意すべき対象の処方監査関連情報の項目(禁忌等)等が同一欄として表示したものであり、さらに、処方監査関連情報の項目になぜ該当するかを示す情報も含むようにしてもよい。
一つの欄は、左枠と上枠と下枠とから構成されている。上枠には、注意すべき対象(病気・薬剤等処方監査において薬剤師が注意を払うべき対象)が表示される。なお、注意すべき対象が、過去の情報に基づくものである場合には、「過去」と表示される。下枠には、処方されている薬剤や注意すべき対象の処方監査関連情報の項目が表示される。また、同一の注意すべき対象が複数の薬剤に生じている場合には、「多剤」のように表示される。(口述する図15において改めて説明する。)
例えば、推定禁忌の項目を選択して具体情報欄に、推定禁忌に関する具体的な情報を表示した場合について説明する。V4の3段目の欄の上枠には、過去の処方せんで処方されていた薬剤Fが表示されており、薬剤Fから推定される病名「出血性疾患」が注意すべき対象として表示されている。薬剤Aは、過去の処方せんに含まれていたもので過去の情報に基づくものであるから「過去」の表示がされている。また、V4の3段目の欄の下枠には、処方されている薬剤である「薬剤A」と、処方監査関連情報の項目である「禁忌」が表示されており、「筋無力症」の患者に薬剤Aを投与することが禁忌であることが表示されている。薬剤師は、このような表示に基づいて、処方監査を行う。即ち、患者に出血性疾患に罹っているかを確認して、患者が出血性疾患であると回答した場合には、処方せんを発行した医師に薬剤Aを交付してよいかの問い合わせを行い、処方せんの妥当性を確認する。
ここで、表示変更受付手段214は、薬剤欄を選択した場合には、選択した行を処方監査関連情報の表示範囲とし、処方監査関連情報欄を選択した場合には、選択した列を処方監査関連情報の表示範囲とし、交差欄を選択した場合には交差欄のみを表示範囲として選択することができる。
もっとも、表示変更受付手段214は、選択する範囲を段階的に広げる又は狭めることように構成してもよい。
具体例について図8を参照して、説明する。図8においては、薬剤A,Bは初回投与の処方せんに記載された薬剤であり、薬剤C,Dは初回投与ではない処方せんに記載された薬剤であり、薬剤E,Fは処方せんに記載されていない過去に処方された薬剤である。この場合に、例えば、処方監査関連情報欄の推定禁忌を1回選択した場合に、V3a、V3b及びV3cの領域を選択範囲とし、さらに処方監査関連情報欄の推定禁忌を1回選択した場合に、V3a及びV3bの領域を選択範囲とし、さらに処方監査関連情報欄の推定禁忌を1回選択した場合に、V3aの領域を選択範囲とする。このように、処方監査関連情報欄の選択範囲は段階的な選択が可能である。
また、図示しないが薬剤欄の選択においても同様に、例えば、前述した処方せんの記載のみに基づくか処方せんの記載より推定した情報の分類ごとに若しくは添付文書に記載された情報か否かの分類ごと等のように、選択範囲の段階的な選択が可能である。
これにより、一般的に、以前に処方監査を行ったことがないため、一般的に最も処方監査を行う必要性が高いと考えられる初回投与の薬剤について、まず、選択範囲とすることができ、薬剤師が必要とする可能性の高い情報に絞り込んで表示を行うことができる。
なお、具体情報欄に表示する処方監査関連情報の具体的な情報は、表示する処方監査関連情報の具体情報の数に応じて加減してもよい。また、表示変更受付手段214が交差欄の選択を受け付けた場合には、処方監査関連情報の具体的な情報について、表示する情報量を増加してもよい。
表示生成手段213が、薬剤毎に分類した情報と、処方監査関連項目毎に分類した情報とがどうのように分布されるかの数を表示するために、薬剤師はそれぞれの情報がどのように分布されているかを直感的に把握することできる。しかしながら、処方された薬剤の数が多い場合には、処方監査関連情報の具体的な情報は全て表示されているため、必要とする情報が特定の情報に限られる場合には、目的とする特定の情報を効率的に把握に困難が生じることも多い。例えば、初回投与である薬剤を詳しく処方監査したいと薬剤師が考えたとしても、処方監査関連情報が全て表示されていると、目的とする初回投与の薬剤の処方監査関連情報を効率的に把握することは困難である。また、例えば、より注意すべき度合いの高い禁忌情報を中心に処方監査を行いたいと考えたとしても、処方監査関連情報が全て表示されていると、目的とする禁忌の処方監査関連情報を効率的に把握することは困難である。
そこで、薬剤師が目的とする特定の処方監査関連情報を効率的に把握するために、その目的に応じた範囲を選択させることによって、選択に応じた処方監査関連情報の具体的な情報を、表示させる必要があった。
図9は、表示変更手段215が生成した表示画面データが表示部24に表示されたことを示す図であって、表示変更受付手段214が処方監査関連情報欄を選択する操作を受け付けたことに応じて、生成される表示画面データが表示部24に出力されていることを示す。
例えば、図9においては、推定禁忌の欄が選択されており、推定禁忌の列が反転表示されている。また、薬剤A、薬剤B、薬剤C及び薬剤Dの推定禁忌の情報が具体情報欄に表示されている。
このように、選択された処方監査関連情報欄における処方監査関連情報の数に基づいて、具体情報欄に具体的な情報を表示する。
例えば、図10においては、薬剤Bの欄が選択されており、薬剤Bの行が反転表示されている。また、推定禁忌、確認の情報が具体情報欄に表示されている。
このように、選択された薬剤欄における処方監査関連情報の数に基づいて、具体情報欄に具体的な情報を表示する。
例えば、図11においては、薬剤Bと推定禁忌との交差欄が選択されており、薬剤Bと推定禁忌との交差欄が反転表示されている。また、薬剤Bの推定禁忌の情報が具体情報欄に表示されている。なお、薬剤Bの推定禁忌の情報は1つであり、より多くの情報を表示することが可能であるため、薬剤Bの推定禁忌について情報量を増加して表示しており、「腎不全の患者[腎機能をさらに悪化させるおそれがある。]」のように、処方監査関連情報の項目になぜ該当するかを示す情報も表示されている。
このように、選択された交差欄における処方監査関連情報の数に基づいて、具体情報欄に具体的な情報を表示し、薬剤欄又は処方監査関連情報欄の選択を受け付けた場合よりも、多くの具体的な情報(例えば、処方監査関連情報の項目になぜ該当するかを示す情報)を表示する。
薬剤師は、この画面を参照して、処方監査を行い、処方せんの記載事項や患者情報・薬歴に基づく処方内容の確認を行う。
続いて、図12を参照して、表示装置2の動作について説明する。
初めに、受付手段211は、特定の来院時の処方せんの記載を処方せん内容として受け付けて、処方せんIDと関連付けて処方せん内容を処方せんDB221に記憶する(ステップS1)。その後、抽出手段212は、表示画像データを生成するために必要な薬剤及び病気等に関する情報を抽出する(ステップS2)。その後、表示生成手段213は、受付手段211が受け付けた特定来院時の処方せん内容及び抽出手段212が抽出した表示画像データを生成するために必要な薬剤及び病気等に関する情報に基づいて表示画面のデータを生成する。(ステップS3)。その後、表示生成手段213は、生成した表示画面のデータを表示部24に出力する。(ステップS4)。
第1実施形態において、表示装置2は、禁忌、推定禁忌、重複、注意及び確認を処方監査関連情報として表示していたが、本実施形態においては、表示装置2aは、禁忌、推定禁忌、重複、注意及び確認に加えて、副作用、副作用(重複)を処方監査関連情報として表示する副作用表示機能を含むマトリクス表示機能を備える。
今日においては、一枚の処方せんに多剤併用処方を行うことが多くなっており、多剤併用時の薬物相互作用が特に注目されている。一方で、個々の薬剤が有する副作用も問題であり、特に副作用が薬理効果として説明可能であり用量依存性のあるものであると、副作用が重複した際に重複した副作用の発症率が相加的又は相乗的に増大するおそれがある。
そのため、同一の副作用が複数ある(重複する)場合には特にその副作用を処方監査において適切に把握して、患者に把握した副作用の注意喚起を行う必要性がある。もっとも、多剤併用時には通常数多くの副作用があり、薬剤師は、複数の薬剤に共通する同一の副作用があることを短時間で把握し難く、適切に患者に注意喚起を行えない。そこで、処方監査において、重複確認手段213aが同一の副作用が複数あるか(重複するか)を確認し、その情報を出力する必要がある。
重複確認手段213aは、例えば、重複する副作用が急性循環不全(薬剤A、薬剤C)である場合に、副作用機序DBを参照して、それぞれの副作用が「増強する作用機序」が「○」と記憶されているため、薬剤Aの急性循環不全の発症率0.05%と薬剤Cの急性循環不全0.01%の発症率とを合算した0.06%を重複した急性循環不全の発症率として算出する。
好発時期を考慮した重複した副作用の発症率の算出方法を例示して説明する。例えば、患者の薬剤A及び薬剤Cの服薬期間が、服薬開始時期から1年1か月であれば、薬剤Aの急性循環不全は好発時期であり、薬剤Cの急性循環不全は好発時期ではない。そのため、薬剤Aの急性循環不全の発症率0.05%に好発時期における発症率の補正値1.5を積算し、薬剤Aの急性循環不全の発症率0.075%とする。他方、薬剤Cの急性循環不全の発症率は補正しない。そして、薬剤Aの急性循環不全0.075%(補正後)と薬剤Cの急性循環不全0.01とを合算した0.085%を重複した急性循環不全の発症率として算出する。
薬剤と副作用(重複)とが交差する欄は、特定の来院時の処方せんに記載された所定の薬剤について、所定の薬剤に対応する、添付文書DB121の副作用の項目に副作用情報が記憶され、当該副作用情報と同一の副作用を有する他の薬剤が処方されている場合に、同一の副作用を有する他の薬剤がある副作用(重複した副作用)の数が薬剤と副作用(重複)とが交差する欄に表示される欄である。
ここで、具体情報欄は、処方されている薬剤、注意すべき対象となる薬剤又は病気等、注意すべき対象の処方監査関連情報の項目(禁忌等)等が同一欄として表示したものであり、さらに、処方監査関連情報の項目になぜ該当するかを示す情報も含むようにしてもよい。
一つの欄は、左枠と上枠と下枠とから構成されている。上枠には、注意すべき対象(病気・薬剤等処方監査において薬剤師が注意を払うべき対象)が表示される。
具体的には、「副作用」の欄を選択した場合又は「副作用(重複)」の欄を選択した場合には、同一の副作用が複数の薬剤に発生しうる場合に、一の副作用と一の薬剤との組み合わせではなく、一の副作用と複数の薬剤との組み合わせとなるように、一の具体情報欄に表示される。即ち、複数の薬剤に同一の副作用が発生しうる場合には、当該副作用で複数の薬剤をまとめて一の具体情報欄に表示するようになっている。例えば、V4の1段目の欄の上枠には、注意すべき対象として、副作用の「筋肉痛」が表示され、下枠には、処方されている薬剤である「薬剤A」と「薬剤B」とが表示されている。そして、「薬剤A」と「薬剤B」のように、同一の副作用が複数の薬剤に発生しうるため、「多剤」と表示されており、重複した副作用と重複していない副作用とを区別可能に表示している。
なお、「副作用」の欄を選択した場合には、重複した副作用及び重複していない副作用を具体的情報欄に表示するが、「副作用(重複)」の欄を選択した場合には、重複した副作用を表示するようになっている。
例えば、本実施形態においては、副作用の重篤度を第一の基準とし、副作用の発症率を第二の基準としている。即ち、まず、副作用の重篤度が「重大」である副作用が上位に配置され、副作用の重篤度が「その他」である副作用が下位に配置されて表示されるようになっている。そして、副作用の重篤度が「重大」であるものの中で、さらに発症率が高いものから表示されるようになっている。同様に、副作用の重篤度が「その他」であるものの中で、さらに発症率が高いものから表示されるようになっている。なお、発症率は、重複した副作用については合算後の副作用を基準としている。
換言すると、図3の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能がコンピュータに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図3の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
2 表示装置
3 ディスプレイ
21 制御部
22 記憶部
23 入力部
24 表示部
211 受付手段
212 抽出手段
213 表示生成手段
214 表示変更受付手段
215 表示変更手段
221 処方せんDB
222 病名DB
223 添付文書DB
213a 重複確認手段
213b 表示生成手段
224 副作用機序DB
Claims (5)
- 複数の薬剤が記載された処方せんを受け付け、前記処方せんから抽出された薬剤について、薬剤の副作用に関する情報が格納されたデータベースを参照することにより、前記処方せんに含まれる薬剤の副作用に関する情報を取得し、取得された前記薬剤の副作用に関する情報に基づいて、前記複数の薬剤に重複する副作用があるかどうかを確認する重複確認手段と、
前記重複確認手段による確認結果に基づいて、前記重複した副作用の情報を表示部に表示する、表示生成手段と、
を備え、
前記重複確認手段は、さらに、前記重複した副作用の発現率をそれぞれの副作用の発現率に基づいて算出し、
前記表示生成手段は、副作用の重篤度及び/又は発現率に応じて、順番に副作用の情報を表示する、表示装置。 - 前記表示生成手段は、前記重複した副作用と、重複していない副作用とを区別可能に表示する、
請求項1に記載の表示装置。 - 前記重複確認手段は、副作用の好発時期を考慮して、前記重複した副作用の発現率をそれぞれの副作用の発現率に基づいて算出する、
請求項1又は2に記載の表示装置。 - 薬剤毎の項目を表示する薬剤欄と、薬剤の副作用に関する副作用情報の欄を含む処方監査関連情報の項目を表示する処方監査関連情報欄と、所定の薬剤の項目と所定の処方監査関連情報の項目との交差欄とをさらに前記表示部に表示し、
前記副作用情報の欄の選択を受け付けて、前記受け付けた処方せんに関する前記重複した副作用の情報を表示する、
請求項1乃至3のいずれかに記載の表示装置。 - 複数の薬剤が記載された処方せんを受け付け、前記処方せんから抽出された薬剤について、薬剤の副作用に関する情報が格納されたデータベースを参照することにより、前記処方せんに含まれる薬剤の副作用に関する情報を取得し、取得された前記薬剤の副作用に関する情報に基づいて、前記複数の薬剤に重複する副作用があるかどうかを確認する重複確認ステップと、
前記重複確認ステップによる確認結果に基づいて、前記重複した副作用の情報を表示部に表示する、表示生成ステップと、
をコンピュータに実行させ、
前記重複確認ステップでは、さらに、前記重複した副作用の発現率をそれぞれの副作用の発現率に基づいて算出し、
前記表示生成ステップでは、副作用の重篤度及び/又は発現率に応じて、順番に副作用の情報を表示する、プログラム。
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