JP6516911B1 - 薬剤師業務支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】各患者に対して適切な服薬指導を支援することができる薬剤師業務支援システムを提供する。【解決手段】調剤業務等において薬学的知見に基づく薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムである。患者が過去から現在までに服用した複数の薬剤の服用歴を含む患者データに基づいて、患者が今後服用する薬剤のうち、服用期間が短い薬剤の方の副作用情報を優先的に表示する。各患者に対して、その時点で、最も発現する可能性が高くかつ発現すると重大な被害になりうる副作用を予防するための適切な服薬指導を支援する。【選択図】図9

Description

本発明は、薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システム、特に調剤業務等において薬学的知見に基づく薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムに関する。
調剤業務等において薬学的知見に基づく薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムが知られている。
従来の薬剤師業務支援システムとして、薬剤の種類及び患者の固有情報に対応付けて、患者への服薬指導項目を記憶する指導項目記憶手段と、薬剤の処方箋を受け付けると、交付する薬剤の種類及び当該薬剤を提供する患者の固有情報に基づいて、指導項目記憶手段から服薬指導項目を抽出する指導項目抽出手段と、指導項目抽出手段が抽出した服薬指導項目を担当者に出力する指導項目出力手段とを備える支援システムが知られている(特許文献1参照)。
他の従来の薬剤師業務支援システムとして、患者に対応付けて処方された処方箋の処方情報を格納する患者処方情報格納手段と、該患者処方情報格納手段に格納された処方情報から抽出された薬剤の副作用と該副作用の初期症状に関する情報を格納する経過確認シート作成情報格納手段と、経過確認シートにより確認された患者の薬歴情報を格納する薬歴情報格納手段と、患者処方情報格納手段に格納された処方情報から薬剤の副作用を抽出すると共に該副作用に対応付けて初期症状を抽出し、該初期症状を副作用の数の多い順に重み付けを行って初期症状別副作用テーブルを作成するテーブル作成手段と、該テーブル作成手段によって作成された初期症状別副作用テーブルの初期症状の中から副作用の多い順に所定数の初期症状を選択し、該選択された初期症状と副作用を患者に対応付けて経過確認シートに出力する初期症状選択手段とを備える薬剤師業務支援システムが知られている(特許文献2参照)。
特開2014−059675号公報 特開2010−152701号公報
しかしながら、従来の薬剤師業務支援システムは、各患者に対して適切な服薬指導を支援するには不十分であった。
本発明の目的は、各患者に対して適切な服薬指導を支援することができる薬剤師業務支援システムを提供することにある。
本発明に係る薬剤師業務支援システムは、薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムであって、患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された第1の服用期間に処方された薬剤の服用歴と、前記患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された前記第1の服用期間よりも長い第2の服用期間に処方された薬剤の服用歴とを含む患者テーブルと、薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブルであって、各薬剤の各副作用の報告件数に基づいて計算された各薬剤の各副作用の発現頻度を含み、前記発現頻度は、前記副作用の発現時期が前記第1の服用期間中である第1の発現頻度と、前記副作用の発現時期が前記第2の服用期間中である第2の発現頻度とを含む副作用発現頻度テーブルとに基づいて、前記患者が処方された薬剤のうち、前記患者テーブルに含まれる前記第1の服用期間の薬剤の副作用情報を表示する場合には、前記薬剤の副作用情報は、前記副作用発現頻度テーブルに含まれる前記薬剤の複数の副作用と、前記複数の副作用の前記第1の服用期間の前記第1の発現頻度と前記第2の服用期間の前記第2の発現頻度とを含み、前記薬剤の複数の副作用のうち、前記第1の服用期間の前記第1の発現頻度が高い副作用の方を優先的に表示することを特徴とする。
上述した薬剤師業務支援システムにおいて、前記患者テーブルは、前記患者の性別、年齢、罹病歴、アレルギー歴のいずれかを含む患者属性を更に含み、前記患者が処方された薬剤のうち、前記患者属性に基づく副作用リスクの大きい薬剤の副作用情報を優先的に表示するようにしてもよい。
上述した薬剤師業務支援システムにおいて、前記薬剤の服用期間とは、前記患者が前記薬剤を最初に服用した日からの期間であるようにしてもよい。
上述した薬剤師業務支援システムにおいて、前記薬剤の副作用情報は、前記薬剤の複数の副作用と、前記複数の副作用の服用期間別の発現頻度を含み、前記複数の副作用のうち、最も短い服用期間での発現頻度が高い副作用の方を優先的に表示するようにしてもよい。
上述した薬剤師業務支援システムにおいて、前記複数の薬剤のうち、ハイリスク薬の薬剤の方の副作用情報を優先的に表示するようにしてもよい。
以上の通り、本発明によれば、薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムであって、患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された第1の服用期間に処方された薬剤の服用歴と、患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された第1の服用期間よりも長い第2の服用期間に処方された薬剤の服用歴とを含む患者テーブルと、薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブルであって、各薬剤の各副作用の報告件数に基づいて計算された各薬剤の各副作用の発現頻度を含み、発現頻度は、副作用の発現時期が第1の服用期間中である第1の発現頻度と、副作用の発現時期が第2の服用期間中である第2の発現頻度とを含む副作用発現頻度テーブルとに基づいて、患者が処方された薬剤のうち、患者テーブルに含まれる第1の服用期間の薬剤の副作用情報を表示する場合には、薬剤の副作用情報は、副作用発現頻度テーブルに含まれる薬剤の複数の副作用と、複数の副作用の第1の服用期間の第1の発現頻度と第2の服用期間の第2の発現頻度とを含み、薬剤の複数の副作用のうち、第1の服用期間の第1の発現頻度が高い副作用の方を優先的に表示するようにしたので、各患者に対して、その時点で、最も発現する可能性が高くかつ発現すると重大な被害になりうる副作用を予防するための適切な服薬指導を支援することができる。
図1は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムを示す概略図である。 図2は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムを用いた調剤業務のフローチャートである。 図3は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける患者薬歴情報画面である。 図4は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その1)である。 図5は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その2)である。 図6は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける患者薬歴テーブルである。 図7は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用発現頻度テーブルである。 図8は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用症状テーブルである。 図9は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムを用いた副作用指導の流れを示すフローチャートである。 図10は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その3)である。 図11は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その4)である。 図12は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その5)である。 図13は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用指導画面(その6)である。 図14は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける肝機能障害・腎機能障害注意薬剤テーブルである。 図15は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける患者薬歴情報画面である。 図16は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムを用いた副作用確認の流れを示すフローチャートである。 図17は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける患者症状入力画面である。 図18は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用確認画面である。 図19は薬剤の添付文書のレイアウトと記載内容を示す図である。 図20は薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の添付文書の一部を示す図である。 図21は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用とその他の症状画面である。 図22は本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムにおける副作用の症状の詳細画面である。
[一実施形態]
本発明の一実施形態による薬剤師業務支援システムについて図1乃至図22を用いて説明する。
なお、本明細書において、具体的な薬剤について、具体的な副作用、発現頻度データ、副作用の具体的な症状等を記載するが、これらは、本発明の実施形態の説明のための便宜的な記載であって、これら薬剤、副作用、発現頻度データ、症状等が真実であることを意味するものではない。
[薬剤師業務支援システム]
図1は本実施形態による薬剤師業務支援システムを示す概略図である。
薬剤師業務支援システム10には、調剤業務を行うための調剤業務サーバー20が設けられている。調剤業務サーバー20には、調剤業務を行うために必要な各種データベース(図示せず)やデータテーブル(図示せず)が設けられている。調剤業務サーバー20はインターネット30に接続されている。
調剤業務サーバー20には、調剤業務を支援するための調剤業務支援クラウド22が設けられている。調剤業務支援クラウド22には支援サーバー24が設けられている。
支援サーバー24には、調剤業務を支援するために必要な各種データベースやデータテーブル(図示せず)が設けられている。
調剤を行う薬局40、41、42、・・・には、薬剤師が患者に薬を処方するための薬歴システム40A、41A、42A、・・・が設けられている。薬歴システム40A、41A、42A、・・・はインターネット30に接続されている。
[調剤業務]
図2は本実施形態による薬剤師業務支援システムを用いた調剤業務のフローチャートである。
調剤業務とは、医師、歯科医師、獣医師から発行された処方箋に基づき、薬局にて薬剤師が医薬品を交付する業務である。近年の調剤業務では、処方箋に記載された通りに医薬品を調合するだけではなく、医師等の処方が医学的に妥当であるか判断する処方監査や、医薬品の相互作用や重複投与の防止、服薬状況、継続的な効果と安全性の管理、薬剤処方歴の管理などの業務等を行っている。本実施形態では、処方された医薬品の副作用に対する指導や、処方された医薬品の副作用の確認、等の副作用に関する業務を行うことを特徴としている。
まず、薬局において、薬剤師が患者からの処方箋を受け付ける(ステップS10)。
次に、薬剤師が、受け付けた処方箋について処方監査を行う(ステップS11)。処方鑑査とは、医薬品名、用法・用量、投薬期間、併用薬の相互作用、患者の年齢、性別、体重などから処方内容を検討し監査する業務である。疑問な点が発生すれば、薬剤師は処方医に問い合わせて確認する。
次に、薬剤師が、処方箋に基づいて調剤を行う(ステップS12)。調剤とは、錠剤、外用剤などを処方箋に記載されている薬剤の剤形、服用量、服用方法などを考慮して正確に取り揃える。必要に応じて、服用しやすいように錠剤を服用時点毎に、錠剤全自動分包機を使って一回に飲む分の薬を一包にまとめる。
次に、薬剤師が、調剤された薬剤について調剤薬監査を行う(ステップS13)。調剤薬監査とは、調剤された薬剤が、処方箋の内容通りか、処方箋そのものに不適切な点がないかを、調剤した薬剤師と違う薬剤師が、再度チェックを行う。そして、責任をもって調剤がされた証として、処方箋と薬袋に薬剤師の判を押す。
次に、調剤された薬剤を患者に受け渡す前に、薬剤師が、患者に対して、調剤された薬剤について一般的な説明を行うともに、患者の状態に合わせた個別最適な服薬方法を指導する。副作用についても初期症状を見逃さないように注意する症状や変化と体調の変化を感じた際にとるべき行動を指導する(ステップS14)。また。患者より体調の変化や症状を聴き取った場合の調剤された薬剤の副作用の可能性を確認する(ステップS15)。これら副作用指導、副作用確認の詳細については後述する。
最後に、調剤費用について会計した後に、調剤された薬剤を患者に受け渡し(ステップS16)、調剤業務が終了する。
[副作用指導:概要]
本実施形態の薬剤師業務支援システムによる副作用指導の概要について、図3乃至図5を用いて説明する。
(患者薬歴情報画面)
図3は、薬局40の薬歴システム40Aに表示された患者薬歴情報画面50である。患者薬歴情報は、調剤業務支援クラウド22に支援された調剤業務サーバー20により提供される。
患者薬歴情報画面50の上部には、患者の名前、生年月日、住所等を表示する患者情報欄50Aが設けられている。患者情報欄50Aの左側下部には、患者の全ての調剤を表示する調剤一覧欄50Bが設けられている。調剤一覧欄50Bの下部には、患者のコメント、併用薬、疾病等の特記情報を表示する患者特記情報欄50Cが設けられている。患者情報欄50Aの中央から右側下部には、今回処方の薬剤やコメントを表示する今回処方欄50Dと、前回処方の薬剤やコメントを表示する前回処方欄50Eと、前々回処方の薬剤やコメントを表示する前々回処方欄50Fとが設けられている。
患者薬歴情報を示すメイン画面50の右側下部には、副作用指導ボタン50G、副作用確認ボタン50Hが設けられている。
(副作用指導画面)
薬剤師等の操作者が、副作用指導ボタン50Gをクリックすると、図4に示す画面が表示され、副作用指導の処理が開始される。
図4は、薬局40の薬歴システム40Aに表示された副作用指導画面60である。副作用指導情報は、調剤業務支援クラウド22に支援された調剤業務サーバー20により提供される。
(画面タイトル)
副作用指導画面60の上部には、画面タイトル欄60Aが設けられている。画面タイトル欄60Aには「服用期間別副作用(全9剤)指導する副作用を選択する」と表示されている。
この具体例では、今回の調剤で9種の薬剤が調剤されていることがわかる。
(服用期間選択)
画面タイトル欄60Aの下部には、服用期間選択欄60Bが設けられている。服用期間選択欄60Bには、「服用期間を選択」との案内コメントと、表示する薬剤の服用期間を選択するための4つの選択ボタン「●14日以内(5)」「○15〜28日(2)」「○29日以上(3)「○不明(0)」が表示されている。
この具体例では、今回の調剤で5種の薬剤が14日以内の服用期間で、2種の薬剤が15〜28日の服用期間で、3種の薬剤が29日以上の服用期間で、0種の薬剤の服用期間が不明であり、選択ボタン「●14日以内(5)」が選択されていることがわかる。
直近に服用した薬剤の副作用指導することが重要なので、患者薬歴情報画面50から副作用指導画面60に移ったときには、初期状態で「●14日以内(5)」が選択されるように設定されている。
服用期間とは、患者が薬剤を服用している期間を示し、各薬品について今日の服薬がどの期間に含まれるかで分類している。例えば、1日目から14日目であれば、服用期間は14日以内とする。
(医薬品一覧)
服用期間選択欄60Bの左側下部には、処方された薬剤の一覧を示す医薬品一覧欄60Cが設けられている。
この具体例では、選択された服用期間にある処方された薬品名の先頭数文字である「カナグル錠・・・」「ランソプラゾ・・・」「イトラコナ・・・」「アムロジピン錠・・・」[診断用アレルゲ・・・」が表示されている。
(薬剤副作用)
服用期間選択欄60Bの中央から右側下部には、薬剤の副作用についての情報を表示する薬剤副作用欄60Dが設けられている。薬剤副作用欄60Dには、4種の薬剤の副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddが設けられている。指導する必要性が高い薬剤の方が、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの上位となるように表示する。
副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの下部には、追加ボタン60De、クリアボタン60Dfが設けられている。追加ボタン60Deをクリックすると、指導する必要性の5番目以降の薬剤が表示される。クリアボタン60Dfをクリックすると、現在表示されている薬剤の副作用の情報をクリアされる。
副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Dd内には、それぞれ、薬剤名を表示する薬剤名欄と副作用を表示する副作用欄が設けられている。副作用欄には、初期状態で重要な3つの副作用が表示される。それ以降は「もっと見る」ボタンをクリックすることにより表示させることができる。
副作用欄には、左から、今回指導する場合にクリックする今回指導ボタン、次回指導する場合にクリックする次回指導ボタン、重大な副作用であることを示す重大欄、副作用名を表示する副作用名欄、主な症状を表示する主な症状欄、副作用の報告頻度を表示する報告頻度欄が設けられている。報告頻度欄は、服用後の副作用の発現日に応じた頻度が表示される。報告頻度欄には、服用後1〜14日で発現した頻度と、服用後1〜28日で発現した頻度と、服用後29〜56日で発現した頻度とが示される。
この具体例では、服用期間が14日以内の5種の薬剤のうち、指導する必要性が高い4種の薬剤が表示される。
指導する必要性が高い薬剤の順に、副作用表示欄60Daには薬剤「カナグル錠100mg」の副作用が表示され、副作用表示欄60Dbには薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の副作用が表示され、副作用表示欄60Dcには薬剤「イトラコナゾール錠200」の副作用が表示され、副作用表示欄60Ddには薬剤「アムロジビン錠2.5mg」の副作用が表示される。
ハイリスク薬である「カナグル錠100mg」「ランソプラゾールOD錠30mg」の方が、ハイリスク薬でない薬剤「イトラコナゾール錠200」「アムロジビン錠2.5mg」よりも優先的に表示される。ハイリスク薬「カナグル錠100mg」と「ランソプラゾールOD錠30mg」同士では、服用期間の短いものが優先的に表示される。ハイリスク薬でない薬剤「イトラコナゾール錠200」「アムロジビン錠2.5mg」同士でも、服用期間の短いものが優先的に表示される。
副作用表示欄60Daの薬剤「カナグル錠100mg」の副作用表示の詳細について説明する。
薬剤名欄には、「カナグル錠100mg ハイリスク 総報告件数:10000」が表示される。薬剤「カナグル錠100mg」がハイリスク薬であり、副作用報告件数が10000件であることを示している。
副作用欄には相対的に重要な3つの副作用「肝機能障害」「血小板減少」「無顆粒球症」が表示される。副作用「無顆粒球症」の重大欄には「○」が表示されている。
症状欄には、副作用「肝機能障害」の主な症状として「倦怠感」「吐き気」「他の症状」と表示され、副作用「血小板減少」の主な症状として「歯茎の出血」「あおあざ」と表示され、副作用「無顆粒球症」の主な症状として「発熱」「のどの痛み」「他の症状」と表示されている。「他の症状」をクリックすることにより、更なる副作用の症状を表示させることができる。
報告頻度欄には、副作用「肝機能障害」「血小板減少」「無顆粒球症」の報告頻度が表示されている。服用後の発現日、1〜14日、1〜28日、29〜56日毎に、報告件数と報告頻度が表示されている。例えば、副作用「肝機能障害」の場合、服用後の発現日1〜14日では報告件数「500」、報告頻度「3.0%」であり、服用後の発現日1〜28日では報告件数「1000」、報告頻度「0.1%」であり、服用後の発現日29〜56日では報告件数「300」、報告頻度「0.1%」であることが示されている。
同様にして、副作用表示欄60Dbには薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の副作用が表示され、副作用表示欄60Dcには薬剤「イトラコナゾール錠200」の副作用が表示され、副作用表示欄60Ddには薬剤「アムロジビン錠2.5mg」の副作用が表示される。
(副作用指導メモ)
薬剤副作用欄60Dの下部には、患者への副作用指導に関するメモを表示する副作用指導メモ欄60Eが設けられている。副作用指導メモ欄60Eには、今回の副作用指導に関するメモを示す今回指導メモ欄60Ea、次回の副作用指導に関するメモを示す次回指導メモ欄60Ebが設けられている。
今回の副作用指導に関するメモや、次回の副作用指導に関するメモの内容は、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Dd内の今回指導ボタン、次回指導ボタンのクリックにより自動生成される。
例えば、図5に示すように、副作用表示欄60Daに示す薬剤「カナグル錠100mg」の副作用「肝機能障害」の今回指導ボタンをクリックすると、今回指導ボタン内にレ点が表示される。
そして、今回指導メモ欄60Eaに「カナグル錠100mgの肝機能障害(倦怠感、吐き気など)について注意喚起を行った」と表示する。予め用意した定型文「(薬剤名)の(副作用名、症状名)について注意喚起を行った」に、今回指導ボタンをクリックした薬剤名と副作用名を挿入してメモを作成する。
更に、次回指導メモ欄60Ebに「カナグル錠100mgの肝機能障害(倦怠感、吐き気など)について確認する」と表示する。予め用意した定型文「(薬剤名)の(副作用名)について確認する」に、今回指導ボタンをクリックした薬剤名と副作用名を挿入してメモを作成する。
更に、図5に示すように、副作用表示欄60Dbに示す薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の副作用「肝機能障害」の次回指導ボタンをクリックすると、次回指導ボタン内にレ点が表示される。
そして、次回指導メモ欄60Ebに「ランソプラゾールOD錠30mg「タイヨー」の肝機能障害(倦怠感、吐き気など)について注意喚起する」と表示する。予め用意した定型文「(薬剤名)の(副作用名)について注意喚起する」に、次回指導ボタンをクリックした薬剤名と副作用名を挿入してメモを作成する。なお、今回指導メモ欄60Eaには何も表示しない。
(主訴入力ボタン・医薬品追加ボタン)
副作用指導メモ欄60Eの右側には、患者の副作用の主訴を入力するための主訴を入力ボタン60Fと、医薬品を追加するための医薬品の追加ボタン60Gが設けられている。
[副作用指導:詳細]
本実施形態の薬剤師業務支援システムによる副作用指導の詳細について、図6乃至図13を用いて説明する。
副作用指導の詳細の説明では、副作用指導の流れを示すフローチャートを用い、薬剤服用歴(薬歴)等を示す各種データテーブルを用い、薬剤、副作用、症状、副作用報告頻度等について抽象的な名前やデータを用いて表示方法のアルゴリズムやルールについて説明する。
(データテーブル)
副作用指導に必要な各種データテーブルとして、例えば、患者の薬剤服用歴(薬歴)を示す患者薬歴テーブル、薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブル、副作用の症状を示す副作用症状テーブルがある。
(患者薬歴テーブル)
図6は、本実施形態の薬剤師業務支援システムにおいて、患者の薬歴を示す患者薬歴テーブルである。この患者薬歴テーブルは、例えば、調剤業務サーバー20内に設けられている。
(患者情報部)
患者薬歴テーブルには、患者の基本的な情報を示す患者情報部が設けられている。薬剤部には、患者ID、患者の名前、患者の住所等の患者の基本的な情報が格納されている。
(検査値部)
患者薬歴テーブルには、患者の検査値を示す検査値部が設けられている。検査値部には、患者の健康診断や病院における各種検査の検査値が格納されている。例えば、薬剤の副作用指導において重要である肝機能の検査値や腎機能の検査値が格納される。例えば、調剤業務サーバー20が、患者の検査値を管理する検査サーバー(図示せず)と連携して患者の検査値を取得する。
図6では、肝機能に関する検査値、GOT=N1 U/L、GPT=N2 U/Lや、腎機能に関する検査値、クレアチニン=N3 mg/dL、尿素窒素=N4 mg/dLが格納されている。
(調剤履歴部)
患者薬歴テーブルには、患者の調剤の履歴を示す調剤履歴部が設けられている。調剤履歴部には、患者に処方した調剤日、調剤した薬局、調剤された薬剤、処方日数等が格納される。
図6では、次の4回の処方調剤が記録されている。
(i)2016年5月28日に、薬局Aにて薬剤A、薬剤Bを2週間処方した。
(ii)2018年6月11日に、薬局Aにて薬剤A、薬剤B、薬剤C、薬剤Dを2週間処方した。
(iii)2018年6月25日に、薬局AにてA薬剤、B薬剤、E薬剤、F薬剤を2週間処方した。
(iv)2018年7月2日に、薬局Bにて、薬剤G、薬剤Hを1週間処方した。
この調剤履歴に基づいて、本日(2018年7月2日)に、薬局Bにて、副作用指導を受けるものとする。
本日である2018年7月2日は、処方日(2018年5月28日)から36日経過しており、処方日(2018年6月11日)から22日経過しており、処方日(2018年6月25日)から8日経過しており、処方日(2018年7月2日)から1日経過している。
(調剤部)
患者薬歴テーブルには、患者に処方した薬剤を示す調剤部が設けられている。超細部には、患者に調剤した薬剤の薬剤コード、薬剤名、最新調剤年月日、初回調剤年月日、薬剤のハイリスク区分等が格納される。
図6では、上記の調剤履歴に応じて、患者に処方した薬剤A〜薬剤Hの情報が記録されている。
薬剤A(ハイリスク薬)の最新調剤年月日は2018年7月2日で、初回調剤年月日は2018年6月25日である。
薬剤Bの最新調剤年月日は2018年7月2日で、初回調剤年月日は2018年6月25日である。
薬剤Cの最新調剤年月日は2018年6月11日で、初回調剤年月日は2018年6月11日である。
薬剤D(ハイリスク薬)の最新調剤年月日は2018年6月11日で、初回調剤年月日は2018年6月11日である。
薬剤Eの最新調剤年月日は2018年6月25日で、初回調剤年月日は2018年6月25日である。
薬剤F(ハイリスク薬)の最新調剤年月日は2018年6月25日で、初回調剤年月日は2018年6月25日である。
薬剤G(ハイリスク薬)の最新調剤年月日は2018年7月2日で、初回調剤年月日は2018年7月2日である。
薬剤Hの最新調剤年月日は2018年7月2日で、初回調剤年月日は2018年7月2日である。
(副作用発現頻度テーブル)
図7は、本実施形態の薬剤師業務支援システムにおいて、薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブルである。この副作用発現頻度テーブルは、例えば、支援サーバー24内に設けられている。全ての薬剤についてそれぞれ副作用発現頻度テーブルが設けられている。支援サーバー24は、報告される薬剤の副作用情報に基づいて各薬剤の副作用発現頻度テーブルを随時更新している。
(薬剤部)
副作用発現頻度テーブルには、薬剤の基本的な情報を示す薬剤部が設けられている。薬剤部には、薬剤コード、薬剤名等が格納される。図7では、薬剤名として薬剤Gと記録されている。
(報告件数部)
副作用発現頻度テーブルには、報告件数を示す報告件数部が設けられている。報告の総件数と、処方から副作用が発現した発現時期別の報告件数が格納されている。
図7では、発現時期が1〜14日の報告件数がGN1件、発現時期が1〜28日の報告件数がGN2件、発現時期が29〜56日の報告件数がGN3件、発現時期が57日以上又は不明の報告件数がGN4件、記録されている。
(副作用部)
副作用発現頻度テーブルには、副作用の報告頻度を示す副作用部が設けられている。各副作用について、処方から副作用が発現した発現時期別の発現頻度が格納されている。
図7では、副作用Aの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGA1%、発現時期1〜28日ではGA2%、発現時期29〜56日ではGA3%、発現時期57日以上又は不明ではGA4%と記録されている。
同様に、副作用Bの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGB1%、発現時期1〜28日ではGB2%、発現時期29〜56日ではGB3%、発現時期57日以上又は不明ではGB4%と記録されている。
同様に、副作用Cの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGC1%、発現時期1〜28日ではGC2%、発現時期29〜56日ではGC3%、発現時期57日以上又は不明ではGC4%と記録されている。
同様に、副作用Dの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGD1%、発現時期1〜28日ではGD2%、発現時期29〜56日ではGD3%、発現時期57日以上又は不明ではGD4%と記録されている。
同様に、副作用Eの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGE1%、発現時期1〜28日ではGE2%、発現時期29〜56日ではGE3%、発現時期57日以上又は不明ではGE4%と記録されている。
同様に、副作用Fの発現頻度が、発現時期1〜14日ではGF1%、発現時期1〜28日ではGF2%、発現時期29〜56日ではGF3%、発現時期57日以上又は不明ではGF4%と記録されている。
(副作用症状テーブル)
図8は、本実施形態の薬剤師業務支援システムにおいて、副作用の症状を示す副作用症状テーブルである。この副作用症状テーブルは、例えば、支援サーバー24内に設けられている。想定される副作用について、その副作用がもたらす様々な症状を記載する。副作用症状テーブルは、これまでの知識や経験に基づいて作成し、必要に応じて適宜更新する。
図8では、副作用「ショック」に対して、症状「めまい」「意識がうすれる」「胸苦しい」「血の気が引く」「血圧低下で脈が触れにくい」…が格納され、副作用「汎血球減少」に対して、症状「あおあざができる」「めまい」「歯ぐきの出血」「耳鳴り」「出血しやすい」…が格納され、副作用「貧血」に対して、症状「からだがだるい」「めまい」「耳鳴り」「息切れ」「頭痛」…が格納されている。
また、「副作用A」に対して「症状A」「症状B」「症状C」「症状D」「症状E」が格納され、「副作用B」に対して、「症状G」「症状H」「症状I」が格納され、「副作用C」に対して、「症状P」「症状Q」「症状R」「症状S」が格納されている。
(フローチャート)
図9は、副作用指導の流れを示すフローチャートである。
薬剤師等の操作者が、図3の患者薬歴情報を示すメイン画面50の副作用指導ボタン50Gをクリックする(ステップS20)。
(服用期間14日以内の副作用指導画面)
副作用指導ボタン50Gがクリックされると、図10に示す副作用指導画面60が表示される(ステップS21)。初期状態では「●14日以内(5)」が選択され、服用期間14日以内の薬剤の副作用画面が表示される。
図10の副作用指導画面60の画面構成については、図4と同様であるので、説明を省略する。
副作用指導画面60の記載内容は、患者の薬歴を示す患者薬歴テーブル、薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブル、副作用の症状を示す副作用症状テーブルに基づいて決定される。図10に示す副作用指導画面60の記載内容は、図6の患者薬歴テーブル、図7の副作用発現頻度テーブル、図8の副作用症状テーブルに基づいて決定される。
図6の患者薬歴テーブルによれば、この患者は、薬剤A、薬剤B、薬剤C、薬剤D、薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hの8種の薬剤が処方されている。
薬剤Aの初回調剤年月日は2018年6月25日、薬剤Bの初回調剤年月日は2018 年6月25日、薬剤Cの初回調剤年月日は2018年6月11日、薬剤Dの初回調剤年月日は2018年6月11日、薬剤Eの初回調剤年月日は2018年6月25日、薬剤Fの初回調剤年月日は2018年6月25日、薬剤Gの初回調剤年月日は2018年7月2日、 薬剤Hの初回調剤年月日は2018年7月2日である。
これから、本日である2018年7月2日を基準として、薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hの4種の薬剤が14日以内の服用期間で、薬剤C、薬剤Dの2種の薬剤が15〜28日の服用期間で、薬剤A、薬剤Bの2種の薬剤が29日以上の服用期間で、0種の薬剤の服用期間が不明であることがわかる。
これにより、図10の副作用指導画面60上部の画面タイトル欄60Aに「服用期間別副作用(全8剤) 指導する副作用を選択する」と表示する。また、服用期間選択欄60Bに4つの選択ボタン「●14日以内(4)」「○15〜28日(2)」「○29日以上(2)「○不明(0)」と表示する。14日以内の選択ボタンは選択状態(●)である。
服用期間選択欄60Bの左側下部の医薬品一覧欄60Cには、服用期間が14日以内の薬剤である4種の薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hの副作用についての情報を表示する。薬剤副作用欄60Dの副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに、4種の薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hの副作用についての情報を表示する。
4種の薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hについて、指導する必要性が高い薬剤の方を、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに優先して表示する。本実施形態では、指導する必要性が高い薬剤ほど、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの先頭に近い表示欄に表示する。
副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに優先して表示するとは、本実施形態のような表示方法の他に、指導する必要性が高い薬剤ほど、文字の大きさや太さ、色をより目立つような表示方法や、表示欄の背景の色をより目立つような表示方法等でもよい。
次のルールにより、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに優先して表示する薬剤を決定する。
ルールA:ハイリスク薬の薬剤を上位に表示する。
ルールB:初回調剤年月日が本日に近い服用期間が短い薬剤を上位に表示する。
ルールC:主たる副作用の発現時期1〜14日の副作用発現頻度が高い薬剤を上位に表示する。
全てのルールA、ルールB、ルールCを適用して決定してもよいし、全てのルールA、ルールB、ルールCから一部のルールを除外して決定してもよいし、他のルールを追加して決定してもよい。
図10の副作用指導画面60では、ルールAとルールBを適用して決定する。4種の薬剤E、薬剤F、薬剤G、薬剤Hのうち、初回調剤年月日が本日により近い薬剤G、薬剤Hを薬剤E、薬剤Fより上位とし、ハイリスク薬である薬剤F、薬剤Gをより上位とする。その結果、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに、薬剤G、薬剤F、薬剤H、薬剤Eの副作用を表示する。
副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddへの薬剤G、薬剤F、薬剤H、薬剤Eの副作用の記載内容は、副作用発現頻度テーブル、副作用症状テーブルに基づいて決定される。
図10の副作用表示欄60Daには薬剤Gの副作用が記載されるが、これは、図7の副作用発現頻度テーブル、図8の副作用症状テーブルに基づいて決定される。
副作用表示欄60Daの薬剤名欄には、図7の副作用発現頻度テーブルに基づいて「薬剤G ハイリスク 総報告件数:GN」が表示される。「薬剤G」がハイリスク薬であり、副作用報告件数がGN件であることを示している。
副作用欄には相対的に重要な3つの副作用「副作用A」「副作用B」「副作用C」が表示される。副作用「副作用C」の重大欄には「○」が表示される。症状欄の記載は、図8の副作用症状テーブルに基づいて決定される。
図10の副作用表示欄60Daでは、副作用Aの症状欄に「症状A」「症状B」「症状C」が表示され、副作用Bの症状欄に「症状G」「症状H」が表示され、副作用Cの症状欄に「症状P」「症状Q」「症状R」が表示される。
報告頻度欄には、「副作用A」「副作用B」「副作用C」の報告頻度が表示される。報告頻度欄の記載は、図7の副作用発現頻度テーブルに基づいて決定される。
図10の副作用表示欄60Daでは、発現時期が1〜14日の報告件数が「GN1」、発現時期が1〜28日の報告件数が「GN2」、発現時期が29〜56日の報告件数が「GN3」と表示される。
副作用Aの発現頻度が、発現時期1〜14日では「GA1」%、発現時期1〜28日では「GA2」%、発現時期29〜56日では「GA3」%と表示される。副作用Bの発現頻度が、発現時期1〜14日では「GB1」%、発現時期1〜28日では「GB2」%、発現時期29〜56日では「GB3」%と表示される。副作用Cの発現頻度が、発現時期1〜14日では「GC1」%、発現時期1〜28日では「GC2」%、発現時期29〜56日では「GC3」%と表示される。
他の副作用表示欄60Db、60Dc、60Ddについても、薬剤F、薬剤H、薬剤Eの副作用発現頻度テーブル(図示せず)に基づいて、同様に表示される。
(指導メモ)
薬剤副作用欄60Dの副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの今回指導ボタン、次回指導ボタンをクリックすると、指導メモが自動生成されて、今回指導メモ欄60Ea、次回指導メモ欄60Ebに指導メモが表示される(ステップS22)。
図10の副作用指導画面60では、薬剤Gの副作用Cの今回指導ボタンがクリックされている。これにより今回指導メモ「薬剤Gの副作用C(症状P、症状Q、症状R)について注意喚起を行った」が自動生成されて、今回指導メモ欄60Eaに表示される。また、次回指導メモ「薬剤Gの副作用C(症状P、症状Q、症状R)について確認する」が自動生成されて、次回指導メモ欄60Ebに表示される。
また、図10の副作用指導画面60では、薬剤Fの副作用Eの次回回指導ボタンがクリックされている。これにより、次回指導メモ「薬剤Fの副作用E(症状A、症状B、症状C)について確認する」が自動生成されて、次回指導メモ欄60Ebに表示される。
(他の服用期間の副作用指導画面)
服用期間14日以内の薬剤の副作用指導が終了すると、他の服用期間の副作用指導に進み、薬剤の服用期間を選択する選択ボタン「○15〜28日(2)」「○29日以上(3)「○不明(0)」のいずれかが選択されたか判断する(ステップS23)。
(服用期間15〜28日の副作用指導画面)
ステップS23で選択ボタン「●15〜28日(2)」が選択されると、図11に示す副作用指導画面60が表示される(ステップS24)。
図11の副作用指導画面60では、15〜28日の服用期間である2種の薬剤C、薬剤Dの副作用情報が表示される。2種の薬剤C、薬剤Dについて、指導する必要性が高い薬剤の方を、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの上位となるように表示する。ハイリスク薬である薬剤Dの方を上位に表示する。したがって、図11に示すように、副作用表示欄60Da、60Dbに薬剤D、薬剤Cの副作用情報を表示する。副作用表示欄60Dc、60Ddには何も表示しない。
図11の副作用指導画面60では、薬剤Cの副作用Dの次回指導ボタンがクリックされている。これにより次回指導メモ「薬剤Dの副作用D(症状G、症状H、症状I)について確認する」が自動生成されて、次回指導メモ欄60Ebに表示される(ステップS25)。
今回指導メモ・次回指導メモの表示(ステップS25)が終了すると、ステップS23に戻る。
(服用期間29日以上の副作用指導画面)
ステップS23で選択ボタン「●29日以上(2)」が選択されると、図12に示す副作用指導画面60が表示される(ステップS26)。
図12の副作用指導画面60では、29日以上の服用期間である2種の薬剤A、薬剤Bの副作用情報が表示される。2種の薬剤A、薬剤Bについて、指導する必要性が高い薬剤の方を、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの上位となるように表示する。ハイリスク薬である薬剤Aの方を上位に表示する。したがって、図12に示すように、副作用表示欄60Da、60Dbに薬剤A、薬剤Bの副作用情報を表示する。副作用表示欄60Dc、60Ddには何も表示しない。
図12の副作用指導画面60では、いずれに副作用についても今回指導ボタン、次回指導ボタンがクリックされていない。これにより新たな指導メモは表示されない(ステップS27)。
今回指導メモ・次回指導メモの表示(ステップS27)が終了すると、ステップS23に戻る。
(服用期間不明の副作用指導画面)
ステップS23で選択ボタン「●不明(0)」が選択されると、図13に示す副作用指導画面60が表示される(ステップS28)。
図13の副作用指導画面60では、29日以上の服用期間である薬剤は処方されていないので、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddには何も表示しない。
図13の副作用指導画面60では、副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddに薬剤の副作用が表示されていないので、いずれの副作用についても今回指導ボタン、次回指導ボタンがクリックされない。これにより新たな指導メモは表示されない(ステップS29)。
今回指導メモ・次回指導メモの表示(ステップS29)が終了すると、ステップS23に戻る。
(副作用指導処理の終了)
ステップS23でいずれの選択ボタンも選択されないと、副作用指導処理を終了する。
(患者属性に基づく副作用優先表示)
上述した実施形態では、患者データとして複数の薬剤の服用歴に基づいて、服用期間が短い薬剤の方の副作用情報を優先的に表示するようにした。
患者データとして、複数の薬剤の服用歴以外に、患者の性別、年齢、罹病歴、アレルギー歴のいずれかを含む患者属性を含み得る。例えば、患者の性別、年齢、罹病歴、アレルギー歴のような患者属性に基づく副作用リスクの大きい薬剤の方の副作用情報を優先的に表示するようにしてもよい。
[肝機能障害・腎機能障害の患者に対する薬剤指導]
内用薬は、主に小腸で吸収されたらまず肝臓に入り、ここで薬の一部、あるいは大半が効き目をもたない別のものに変えられ、多くは腎臓から排出される。このため、肝機能障害のある患者に対しては、通常の副作用指導に加えて、肝代謝が多く分布する薬(肝代謝型薬物)に特別な注意が必要となる。また、腎機能障害のある患者に対しては、通常の副作用指導に加えて、腎排泄が多く分布する薬(腎排泄型薬物)に特別な注意が必要となる。
(肝機能障害・腎機能障害注意薬剤テーブル)
肝代謝型薬物、腎排泄型薬物については、薬剤メーカーや肝臓病や腎臓病に関する学会等から、注意を必要とする患者の肝機能や腎機能に対する検査値のしきい値情報や、限界投与量等の情報が提供されている。
図14は、本実施形態の薬剤師業務支援システムにおける肝機能障害・腎機能障害注意薬剤テーブルである。肝機能障害のある患者や腎機能障害のある患者に対して注意を必要とする薬剤情報がまとめて記載されている。この肝機能障害・腎機能障害注意薬剤テーブルは、例えば、支援サーバー24内に設けられている。
肝機能低下時に注意が必要な薬剤についての情報として、肝機能の検査のしきい値、注意する薬剤、薬剤の限界投与量が格納されている。
図14では、肝機能の検査(GOT)のしきい値が「Nth1 U/L」であり、肝機能の検査(GPT)のしきい値が「Nth2 U/L」であることが示されている。注意を必要とする薬剤とその限界投与量として、「薬剤P」は「P mg」、「薬剤Q」は「Q mg」、「薬剤R」は「R mg」、「薬剤S」は「S mg」、「薬剤T」は「T mg」であることが示されている。
腎機能低下時に注意が必要な薬剤についての情報として、腎機能の検査のしきい値、注意する薬剤、薬剤の限界投与量が格納されている。
図14では、腎機能の検査(クレアチニン)のしきい値が「Nth3 mg/dL」であり、腎機能(尿素窒素)のしきい値が「Nth4 mg/dL」であることが示されている。注意を必要とする薬剤とその限界投与量として、「薬剤V」は「V mg/dL」、「薬剤W」は「W mg/dL」、「薬剤X」は「X mg/dL」、「薬剤Y」は「Y mg/dL」、「薬剤Z」は「Z mg/dL」であることが示されている。
(薬剤指導メモ)
本実施形態では、患者の薬歴を示す患者薬歴テーブルと、生理学的機能低下者における注意薬剤テーブルに基づいて、肝機能や腎機能など生理学的機能低下のある患者に対して副作用指導を行う。
図6に示すように、患者薬歴テーブルには患者の検査値を示す検査値部が設けられている。検査値部には、肝機能に関する検査値、GOT=N1 U/L、GPT=N2 U/Lや、腎機能に関する検査値、クレアチニン=N3 mg/dL、尿素窒素=N4 mg/dLが格納されている。更に、図示していないが、血糖値HbA1c=N5%、白血球数=N6、赤血球数=N7、血小板=N8、血清脂質、電解質、血清蛋白質、QT間隔、呼吸機能や体温、脈拍などのバイタルデータが格納されてもよい。
図6に格納された患者の肝機能の検査値と、図14に格納された肝機能の検査値のしきい値と比較し、図6の患者が肝機能障害であるか否かを判断する。患者が肝機能障害であれば、その患者に処方された薬剤に、図14に格納された注意する薬剤が含まれているか否か判断する。
同様にして、図6に格納された患者の腎機能の検査値と、図14に格納された腎機能の検査値のしきい値と比較し、図6の患者が腎機能障害であるか否かを判断する。患者が腎機能障害であれば、その患者に処方された薬剤に、図14に格納された注意する薬剤が含まれているか否か判断する。
もし、患者が肝機能障害であると判断され、患者に処方された薬剤に、図14に格納された注意する薬剤が含まれていれば、例えば、薬局40の薬歴システム40Aに表示された患者薬歴情報画面50に、図15に示すように、今回指導メモ欄50Daに「カグナル肝機能異常について注意喚起を行った」と表示し、次回指導メモ欄50Eaに「カグナルの肝機能異常について確認する」と表示する。
または、患者が肝機能障害であると判断され、患者に処方された薬剤に、図14に格納された注意する薬剤が含まれていれば、図4に示す、薬局40の薬歴システム40Aに表示された副作用指導画面60にその旨を表示する。
副作用指導画面60における薬剤副作用欄60Dの薬剤の副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの、薬剤名記載欄とハイリスク記載欄に続いて、その旨を記載する。例えば、ハイリスク薬剤であれば「薬剤名 ハイリスク 低肝注意」と記載する。ハイリスク薬剤でなければ「薬剤名 _____ 低肝注意」と記載する。ハイリスク薬剤でない場合でもハイリスク記載欄を空欄にすることが望ましい。操作者が視認しやすくするためのである。
また、患者が腎機能障害であると判断され、患者に処方された薬剤に、図14に格納された注意する薬剤が含まれていれば、同様に、副作用指導画面60における薬剤副作用欄60Dの薬剤の副作用表示欄60Da、60Db、60Dc、60Ddの、薬剤名記載欄とハイリスク記載欄に続いて、その旨を記載する。例えば、ハイリスク薬剤であれば「薬剤名 ハイリスク 低腎注意」と記載する。ハイリスク薬剤でなければ「薬剤名 _____ 低腎注意」と記載する。
[他の機能障害の患者に対する薬剤指導]
上述した実施形態では、肝機能障害・腎機能障害の患者に対する薬剤指導について説明したが、他の機能障害の患者に対しても同様に薬剤指導することができる。
患者検査データとして、患者の肝機能、腎機能、血球数、血糖値、血清脂質、電解質、血清蛋白質、QT間隔、呼吸機能の検査の検査値、又は、脈拍、血圧、体温のバイタルのバイタルデータを取得する。患者の検査値又はバイタルデータが所定の閾値を超えた場合には、複数の薬剤のうち、所定の閾値を超えた検査又はバイタルが示す生理学的機能が低下した患者に対して注意を必要とする薬剤の方の副作用情報を優先的に表示するようにする。
[副作用確認]
本実施形態の薬剤師業務支援システムによる副作用確認について、図16乃至図22を用いて説明する。
(フローチャート)
図16は、副作用確認の流れを示すフローチャートである。
薬剤師等の操作者が、図3の患者薬歴情報を示すメイン画面50の副作用確認ボタン50Hをクリックする(ステップS50)。
(患者症状入力画面)
副作用確認ボタン50Hがクリックされると、患者の症状を入力するための患者症状入力画面が表示される(ステップS51)。図17は、薬局40の薬歴システム40Aに表示された患者症状入力画面70である。患者症状入力画面70は、調剤業務支援クラウド22に支援された調剤業務サーバー20により提供される。
患者症状入力画面70の上部には、「患者さんの症状を入力して下さい」との案内が示される。この案内の上部には、患者の主訴を直接入力するための直接症状入力欄70Aと、患者の症状を身体の部位から選択して入力するための選択症状入力欄70Bが設けられている。直接症状入力欄70Aと選択症状入力欄70Bの右側には、入力された症状が表示される入力症状欄70Cが設けられている。
薬剤師等の操作者は、患者にヒアリングしながら、直接症状入力欄70A又は選択症状入力欄70Bから患者の症状を入力する(ステップS52)。
例えば、薬剤師等の操作者は、主訴入力欄70Aに患者の主訴である副作用を文字入力し、右矢印ボタン70Aaをクリックする。入力された副作用、例えば「口が乾く」が入力症状表示欄70Cに表示される。
また、薬剤師等の操作者は、選択症状入力欄70Bの身体の部分を示すボタンや、代表的な症状を示すボタンをクリックする。身体の部分や代表的な症状に関連する全ての症状を表示するポップアップ画面(図示せず)が表示される。例えば、身体の一部である「頭・顔・首」をクリックすると、「頭」「「顔」「髪」「首」等の分類が表示され、各分類に属する症状、例えば「頭」に関する症状「頭が痛い」「頭痛」「急な頭痛」「激しい頭痛」等が表示される。
薬剤師等の操作者は、患者にヒアリングしながら、ポップアップ画面から適切な副作用を選択する。そして、右矢印ボタン70Baをクリックすると、入力された副作用、例えば「頭痛」が入力症状表示欄70Cに表示される。
(副作用確認画面)
薬剤師等の操作者が、患者症状入力画面70の右下部にある「次に」ボタンをクリックすると、処方された薬剤と患者が訴えた症状との関連を示す副作用確認画面が表示される(ステップS53)。
図18は、薬局40の薬歴システム40Aに表示された副作用確認画面80である。副作用確認画面80は、調剤業務支援クラウド22に支援された調剤業務サーバー20により提供される。
副作用確認画面80の上部には、「副作用確認結果」とのタイトルと共に「症状の発現時期より、関係のありそうな医薬品を選択して下さい(複数選択可)」との案内が示される。
この案内の下部には、患者に処方されている薬剤と、ステップS52で入力された症状との関連を示す処方薬剤処方関連表示欄80Aと、症状の原因について表示する症状原因表示欄80Bが設けられている。
処方薬剤処方関連表示欄80Aの左部には、薬剤名欄と初回調剤欄とが設けられている。薬剤名欄には処方された薬剤の薬剤名が表示される。初回調剤欄には処方された薬剤の初回調剤日が表示される。処方された薬剤の薬剤名、処方された薬剤の初回調剤日は、図6に示す患者薬歴テーブルから抽出される。
図18では、薬剤名、初回調剤日として、「ランソプラゾールOD錠30mg」「2018/5/20」、「アスピリン腸溶錠100mg」「2018/5/20」、「イトプリド塩酸塩錠50mg」「2018/5/18」、「診断用アレルゲン皮内エキス治療用アレルゲンエキス皮下注」「2018/5/17」、「イトラコナゾール錠50mg」「90日以前」と表示されている。
(入力症状欄)
処方薬剤処方関連表示欄80Aの右部には、入力された症状との関連を表示する入力症状欄が設けられている。
入力症状欄の最上部には、ステップS52で入力された症状が表示される。
入力された症状の下部には、処方された薬剤と関連しているか否かが示される。入力された症状「めまい」「立ちくらみ」「頭が重い」「意識が薄れる」の下部には、処方された薬剤と関連している場合には「□(症状関連ボタン)」が表示され、処方された薬剤と関連していない場合には「−(症状関連無し)」が表示される。
図18では、入力された症状として、「めまい」「立ちくらみ」「頭が重い」「意識が薄れる」と表示されている。
症状「めまい」に「□(症状関連ボタン)」が表示されているのは、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」と、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」と、薬剤「イトプリド塩酸塩錠50mg」と、薬剤「診断用アレルゲン皮内エキス治療用アレルゲンエキス皮下注」との4つの薬剤である。
症状「立ちくらみ」に「□(症状関連ボタン)」が表示されているのは、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」と、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」と、薬剤「イトプリド塩酸塩錠50mg」と、薬剤「診断用アレルゲン皮内エキス治療用アレルゲンエキス皮下注」との4つの薬剤である。
症状「頭が重い」に「□(症状関連ボタン)」が表示されているのは、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」と、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」と、薬剤「イトプリド塩酸塩錠50mg」との3つの薬剤である。
症状「意識が薄れる」に「□(症状関連ボタン)」が表示されているのは、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」と、薬剤「イトラコナゾール錠50mg」との2つの薬剤である。
これにより、薬剤師等の操作者は、入力された症状が、処方された薬剤のうちどの薬剤により引き起こされているかの可能性を知ることができる。
(入力症状欄の詳細)
入力された症状が処方された薬剤と関連しているか否かは、原則として、薬剤の添付文書の記載に基づいて決定される。
添付文書に記載されている副作用であるか否かを判断することに加え、入力された症状をもたらす副作用の記載がある否かについても、副作用症状リストを用いて確認している。
(添付文書)
現在、全ての薬剤の添付文書はテキスト化されて、添付文書データベース(図示せず)として提供されている。
薬剤の添付文書は公的文書であり、そのレイアウトと記載内容は定められている。図19に薬剤の添付文書のレイアウトを示し、図20に薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の添付文書の一部を示す。
図19に示すように、添付文書には、薬剤名と共に、効果・効能、用法・容量、使用上の注意等が記載されている。使用上の注意には、副作用(重大な副作用、その他の副作用)が含まれている。
図20に示すように、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の副作用としては「重大な副作用」として「アナフィラキシー、ショック」「汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、顆粒球減少、血小板減少、貧血」「重篤な肝機能障害」等が記載されている。
(本実施形態の決定ルール)
本実施形態では、添付文書データベースに加えて、更に、症状を表現する言葉のゆらぎを吸収する症状ゆらぎ辞書(図示せず)と、図8に示す副作用の症状を示す副作用症状テーブルとを用いて、入力された症状が処方された薬剤と関連しているか否かを決定する。
(症状ゆらぎ辞書)
言葉のゆらぎとは、表記の揺れや同じ意味の別表現のことである。本実施形態では、患者の症状を表す言葉に限定して、その言葉のゆらぎを吸収するための症状ゆらぎ辞書(図示せず)を用意する。症状ゆらぎ辞書は、これまでの知識や経験に基づいて作成され、必要に応じて適宜更新される。
例えば、症状ゆらぎ辞書では、「めまい」「目眩」「メマイ」「ふらつき」「フラツキ」は同じ症状を表すものとして、ひとつのグループとして取り扱われる。
(副作用症状テーブル)
副作用症状テーブルは、副作用について、その副作用がもたらす様々な症状が記載されたデータベースである。この副作用症状テーブルは、これまでの知識や経験に基づいて作成され、必要に応じて適宜更新される。
図8は、本実施形態の薬剤師業務支援システムにおける副作用症状テーブルである。
例えば、「汎血球減少」の症状として、「あおあざができる」「めまい」「歯ぐきの出血」「耳鳴り」「出血しやすい」…があることが示されている。
(症状関連ボタン)
入力された症状が、処方された薬剤と関連している場合には「□(症状関連ボタン)」が表示され、処方された薬剤と関連していない場合には「−(症状関連無し)」が表示される。
次のルールにより、入力された症状が、処方されたある薬剤と関連しているか否かを決定する。
ルールP:入力された症状が添付文書内に副作用として記載されている場合は関連ありと判断する。
例えば、入力された症状「めまい」が添付文書内に副作用として記載されている場合である。
ルールQ:症状ゆらぎ辞書を参照して、入力された症状と同じグループの症状が添付文書内に副作用として記載されている場合は関連ありと判断する。
例えば、入力された症状「めまい」は添付文書内に副作用として記載されていないが、症状ゆらぎ辞書により同じグループである「ふらつき」が添付文書内に副作用として記載されている場合である。
ルールR:副作用症状テーブルを参照して、入力された症状をもたらす副作用が添付文書内に副作用として記載されている場合は関連ありと判断する。
例えば、図8の副作用症状テーブルと図20の添付文書を用いて判断する。入力された症状「めまい」自体は、図20の添付文書内の副作用として記載されていない。図8の副作用症状テーブルを参照すると、症状「めまい」をもたらす副作用として「汎血球減少」がある。図20の添付文書には副作用として「汎血球減少(矢印)」が記載されている。したがって、関連ありと判断する。
ルールS:症状ゆらぎ辞書を参照して、入力された症状と同じグループとされる症状に着目し、副作用症状テーブルを参照して、その着目した症状をもたらす副作用が添付文書内に副作用として記載されている場合は関連ありと判断する。
例えば、症状ゆらぎ辞書によれば「症状A1」「症状A2」「症状A3」「症状A4」は同じグループの症状とされる。入力された「症状A」自体は、添付文書内の副作用として記載されていない。副作用症状テーブルを参照すると、「症状A」と同じグループとされる「症状B」をもたらす「副作用A」がある。添付文書には副作用として「副作用A」が記載されている。したがって、関連ありと判断する。
なお、入力された症状が処方されたある薬剤と関連しているか否かの判断については、上記の全てのルールP、ルールQ、ルールR、ルールSを適用して判断してもよいし、全てのルールP、ルールQ、ルールR、ルールSから一部のルールを除外して判断してもよいし、他のルールを追加して判断してもよい。
(疑われる副作用とその他の症状)
図18の副作用確認画面80の処方薬剤処方関連表示欄80Aにおいて、処方された薬剤の副作用の詳細を確認したい場合には、確認したい副作用の□(症状関連ボタン)をクリックする。
図18に示すように、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の症状「めまい」「立ちくらみ」の□(症状関連ボタン)がクリックされ、「アスピリン腸溶錠100mg」の症状「めまい」の□(症状関連ボタン)がクリックされたとする。そして「選択した医薬品の詳細を表示」ボタンをクリックすると、図21に示すような副作用とその他の症状画面80Cが表示される。
副作用とその他症状画面80Cには、図8の副作用症状テーブルに基づいて、入力した症状に関連する副作用を表示する。
図21では、「めまいの副作用」として、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」について副作用「めまい」「ショック」「溶血性貧血」が表示され、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」について副作用「めまい」「汎血球減少」「貧血」が表示されている。
また「立ちくらみの副作用」として、薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」について症状「立ちくらみ」「アナフィラキシーショック」「ショック」「マロリー・ワイス症候群」が表示され、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」について「アナフィラキシーショック」…が表示されている。
薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」について副作用「ショック」「溶血性貧血」が表示されているのは、図8の副作用症状テーブルに基づき、症状「めまい」をもたらす副作用「ショック」「溶血性貧血」が薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の添付文書に記載されているからである。
薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」について副作用「汎血球減少」「貧血」が表示されているのは、図8の副作用症状テーブルに基づき、症状「めまい」をもたらす副作用「汎血球減少」「貧血」が薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」の添付文書に記載されているからである。
薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」について副作用「アナフィラキシーショック」「ショック」「マロリー・ワイス症候群」が表示されているのは、図8の副作用症状テーブルに基づき、症状「立ちくらみ」をもたらす副作用「アナフィラキシーショック」「ショック」「マロリー・ワイス症候群」が薬剤「ランソプラゾールOD錠30mg」の添付文書に記載されているからである。
(副作用の症状の詳細)
図21の副作用確認画面80の副作用とその他の症状画面80Cにおいて、副作用の詳細の詳細を確認したい場合には、確認したい副作用の□ボタンをクリックする。
図21に示すように、薬剤「アスピリン腸溶錠100mg」の副作用「汎血球減少」の□ボタンをクリックし、「OK」ボタンをクリックすると、図22に示すような副作用の症状の詳細画面80Dが表示される。
図22に示すように、副作用の症状の詳細画面80Dには、図8の副作用症状テーブルに基づき、副作用「汎血球減少」の症状「倦怠感」「吐き気」「めまい」「かゆみ」…が表示される。
このように、本実施形態によれば、薬剤師等の操作者は、図21に示すような副作用とその他の症状画面80Cや、図22に示すような副作用の症状の詳細画面80Dにより、副作用と症状について多角的な知識を得ることができ、患者に対して副作用について適切な指導を行うことができる。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、薬局での患者に対する服薬指導であったが、これに限らない。例えば、病院での医者や看護師等の医療従事者による患者に対する服薬指導に本発明を適用してもよい。
10…薬剤師業務支援システム
20…調剤業務サーバー
22…調剤業務支援クラウド
24…支援サーバー
30…インターネット
40、41、42…薬局
40A、41A、42A…薬歴システム
50…患者薬歴情報画面
50A…患者情報欄
50B…調剤一覧欄
50C…患者特記情報欄
50D…今回処方欄
50E…前回処方欄
50F…前々回処方欄
50G…副作用指導ボタン
50H…副作用確認ボタン
60…副作用指導画面
60A…画面タイトル欄
60B…服用期間選択欄
60C…医薬品一覧欄
60D…薬剤副作用欄
60Da、60Db、60Dc、60Dd…副作用表示欄
60De…追加ボタン
60Df…クリアボタン
60E…副作用指導メモ欄
60Ea…今回指導メモ欄
60Eb…次回指導メモ欄
70…患者症状入力画面
70A…直接症状入力欄
70Aa…右矢印ボタン
70B…選択症状入力欄
70Ba…右矢印ボタン
70C…入力症状欄
80…副作用確認画面
80A…処方薬剤処方関連表示欄
80B…症状原因表示欄
80C…副作用とその他症状画面
80D…副作用の症状の詳細画面

Claims (4)

  1. 薬剤師の業務を支援する薬剤師業務支援システムであって、
    患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された第1の服用期間に処方された薬剤の服用歴と、前記患者の処方箋の処方情報に基づく処方日数と服用歴から計算された前記第1の服用期間よりも長い第2の服用期間に処方された薬剤の服用歴とを含む患者テーブルと、
    薬剤の副作用発現頻度を示す副作用発現頻度テーブルであって、各薬剤の各副作用の報告件数に基づいて計算された各薬剤の各副作用の発現頻度を含み、前記発現頻度は、前記副作用の発現時期が前記第1の服用期間中である第1の発現頻度と、前記副作用の発現時期が前記第2の服用期間中である第2の発現頻度とを含む副作用発現頻度テーブルとに基づいて、
    前記患者が処方された薬剤のうち、前記患者テーブルに含まれる前記第1の服用期間の薬剤の副作用情報を表示する場合には、
    前記薬剤の副作用情報は、前記副作用発現頻度テーブルに含まれる前記薬剤の複数の副作用と、前記複数の副作用の前記第1の服用期間の前記第1の発現頻度と前記第2の服用期間の前記第2の発現頻度とを含み、前記薬剤の複数の副作用のうち、前記第1の服用期間の前記第1の発現頻度が高い副作用の方を優先的に表示する
    ことを特徴とする薬剤師業務支援システム。
  2. 請求項1記載の薬剤師業務支援システムにおいて、
    前記患者テーブルは、前記患者の性別、年齢、罹病歴、アレルギー歴のいずれかを含む患者属性を更に含み、
    前記患者が処方された薬剤のうち、前記患者属性に基づく副作用リスクの大きい薬剤の副作用情報を優先的に表示する
    ことを特徴とする薬剤師業務支援システム。
  3. 請求項1又は2記載の薬剤師業務支援システムにおいて、
    前記薬剤の服用期間とは、前記患者が前記薬剤を最初に服用した日からの期間である
    ことを特徴とする薬剤師業務支援システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の薬剤師業務支援システムにおいて、
    前記複数の薬剤のうち、ハイリスク薬の薬剤の方の副作用情報を優先的に表示する
    ことを特徴とする薬剤師業務支援システム。
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