JP6654509B2 - 副作用分析システム及び副作用分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療分野における情報システムに関する。
病院情報システムの記録や保険請求等の診療データを集計・解析し、医薬品の安全性評価に役立てる事業が米国のセンチネルイニシアティブに基づくMini Sentinel、欧州のEU-ADR等、各国で行われ始めている。日本でも医療情報データベース基盤事業が実施され、複数施設のデータを収集しデータベースの構築が行われている。このような医療情報データベースがあると、副作用の発生に関しての医薬品使用者の母数及び副作用発生頻度を把握することが可能となる。
薬剤の既知の副作用は、薬剤添付文書に自由文で記載される。副作用の発生頻度も、例えば、第II・III相臨床試験での発疹は15例(7.0%)、重篤例1例(0.5%)といった記載がある。このような発生頻度の記載は、治験における発生頻度であって、用量、併用薬、及び年齢等の様々な要因によって変化しうる。変化要因別に副作用発生頻度が収集できれば投薬時の薬剤選択の有益な情報となる。
そこで、添付文書に記載された副作用情報と同等の副作用が医療情報データベースにどの程度の発生頻度で発生しているか収集しようとすると次のような課題がある。
例えば、添付文書には「血中ビリルビン値の持続的な上昇」、「血中ビリルビン値の著しい上昇」又は「血圧変動」などと記載されており、どのような特徴を持つデータを副作用として収集するか規定されていない。
副作用と判断された症例及び副作用が疑われる症例は一部、安全性速報、医薬品の症例報告に報告されている。安全性速報及び症例報告には、副作用における検査値の状態を言語で規定したもの、先に挙げた「血中ビリルビン値の持続的な上昇」、とともに、検査値の時系列の推移が掲載されている。
これらの言語表記と検査値の時系列の対応関係から、類似するイベントを収集することができると考えられる。
特許文献1では、病歴や入院歴や治療歴のような患者の状態または処置を表すデータから構成されるイベントをデータベースに格納しておき、被検索患者のイベントごとにイベントが発生するまでに発生したイベントを時系列に並べた被検索データを生成する。一方検索対象患者についても同様にイベントを時系列に並べた検索クエリを生成する。検索クエリと被検索データ間の類似度を算出し、類似度に基づいた順序で被検索データを表示する類似症例検索システムが開示されている。
国際公開第2010/032343号
特許文献1の技術は、類似度の算出方法として、検索クエリと被検索データに含まれるイベントのうち最新のイベントとの間の類似度を算出し、イベントがあたらしい方から順に重みづけを行って被検索データの類似度を算出するものであるが、副作用特有の検査値の時系列変化を加味して類似度を計測することはできない。
副作用における検査値の時系列の変化は、即時型の薬剤であれば薬剤の投与直後上昇または下降し、薬剤の投与を中止したら回復、遅発型の反応であれば一定時間経過すると異常な値に到達するなど、特有の検査値の推移をたどるためそれぞれのパターンに合う類似度算出方法が必要となる。
本発明の技術は、このような問題点に鑑みてなされたもので、「持続的な」、「著しく」又は「変動」といったものは、時系列の検査値の一部の特徴を表していると考えられ、添付文書に記載するに至った検査値データの特徴を捉えた上で、副作用情報を収集することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の副作用分析システムは、本発明の薬剤の添付文書に記載された前記薬剤の副作用に関する情報を含む添付文書情報、前記薬剤の副作用が発生した症例の検査値を示す副作用症例情報、並びに、患者に対して行った検査によって得られた検査値及び処方された薬剤を示す臨床情報を保持する記憶部と、前記添付文書情報から、指定された副作用に関する記述を収集し、前記収集した記述に対応する前記検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記収集した記述と前記収集した検査値とを含む副作用辞書情報を作成する副作用辞書作成部と、前記臨床情報と前記副作用辞書情報との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する副作用データ収集部と、を有し、前記副作用症例情報は、前記薬剤の副作用が発生した症例の時系列の検査値を含み、前記臨床情報は、患者に対して行った検査によって得られた時系列の検査値を含み、前記指定された副作用に関する記述は、一つ以上の検査項目を示す情報を含み、前記副作用辞書作成部は、前記一つ以上の検査項目の時系列の検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記副作用データ収集部は、前記一つ以上の検査項目のいずれかについて、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値との類似度を計算し、計算した前記類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値が副作用に該当するか否かを判定することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、より確からしい副作用事例が収集可能となる。
なお、上記した以外の課題、構成、および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
本発明の実施例の副作用分析システムの構成概略を示すブロック図である。 本発明の実施例の臨床データベースに含まれる検査情報テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の臨床データベースに含まれる処方情報テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の添付文書データベースに含まれる添付文書テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の安全性情報データベースに含まれる副作用症例テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の副作用辞書データベース作成処理部によって作成された副作用辞書データベースに含まれる副作用辞書テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部によって作成された副作用データベースに含まれる副作用テーブルの一例を示す説明図である。 本発明の実施例の副作用辞書データベース作成処理部が実行する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、副作用が確定した症例間の類似度を算出する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、副作用症例と非副作用症例との間の類似度を算出する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、副作用データを収集する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、時系列検査情報の類似度を計算する処理を示すフローチャートである。 本発明の実施例のデータ分析端末が出力する類似度算出パラメータ設定画面の説明図である。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、時系列検査情報の類似度を計算する処理の具体的な方法の一例を示す説明図である。 本発明の実施例の副作用データ収集処理部が、類似度に基づく副作用の判別のための閾値を決定する処理の説明図である。 本発明の実施例の副作用分析システムを構成する計算機のハードウェア構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例の副作用分析システムの構成概略を示すブロック図である。
図1に示す副作用分析システムは、データ分析端末40及び副作用分析支援装置50からなる。
副作用分析支援装置50は、3つの処理部、すなわち、データ抽出処理部504、副作用辞書データベース作成処理部505及び副作用データ収集処理部507を有する。
データ抽出処理部504は、病院情報システム10内の検査情報及び処方情報等の臨床データを取得して臨床データベース501に格納し、薬剤添付文書システム20から薬剤添付文書データを取得して添付文書データベース502に格納し、安全性情報システム30などから安全性情報を取得して安全性情報データベース503へ格納する。
安全性情報は、医薬品の安全性について特に留意する必要がある場合に、厚生労働省からの配布指示に基づき、製造販売業者が作成する情報であり、例えば安全性情報システム30の症例報告情報データベースに格納されている。この安全性情報には、薬剤名とともに薬剤の副作用情報、例えば、「本剤投与により血中ビリルン値が著しく上昇、肝機能障害、腎機能障害等を発現する」といった情報、及び、具体的な副作用症例が数例含まれる。具体的な症例の情報には、例えば、患者の年齢、性別、薬剤を使用するにいたった疾患、一日の投与量、投与期間、投与前後の症状、及び併用薬等が含まれる。さらに、安全性情報には、処方開始日から検査が行われた日までの経過日数とともに、検査値の情報も含まれる。検査値の情報は、「処方開始14日目の検査T-Bilの値1.1mg/dL」といったように言語で表記される場合も、これらの情報が表で表現される場合もあり、これらの表記から開始日と検査の項目、その検査値を得ることができる。
副作用辞書データベース作成処理部505は、添付文書データ502及び安全性情報データ503を用いて、市販薬剤における副作用情報を元に副作用辞書データベース506を作成する。副作用データ収集処理は、副作用辞書データベース506に存在する副作用を臨床データ501から収集し、収集した副作用を副作用データベース508へ格納する。
データ分析端末40は、副作用分析支援装置50のデータ抽出処理部504、副作用辞書データベース作成処理部505、及び副作用データ収集処理部507への指示を行う端末である。データ分析端末40は、入力部201、出力部202及び入出力画面構成部203を備える。
図16は、本発明の実施例の副作用分析システムを構成する計算機のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1の副作用分析システムは、一つ以上の計算機からなる計算機システムによって実現される。例えば、図1の副作用分析システムがネットワーク1610に接続された複数の計算機1600を含み、病院情報システム10、薬剤添付文書システム20、安全性情報システム30、データ分析端末40及び副作用分析支援装置50のそれぞれが、一つ又は複数の計算機1600によって実現されてもよい。あるいは、上記の各部の二つ以上が一つの計算機1600によって実現されてもよい。
計算機1600は、相互に接続されたネットワークインターフェース1601、入力装置1602、出力装置1603、プロセッサ1604及び記憶装置1605を有する。ネットワークインターフェース1601はネットワーク1610に接続される。記憶装置1605は、例えば半導体メモリ等の主記憶装置及びハードディスクドライブ等の外部記憶装置を含んでもよい。
データ分析端末40に相当する計算機1600のプロセッサ1604がその計算機1600の記憶装置1605に格納されたプログラム1606を実行することによって入出力画面構成部403の機能が実現される。入力部401は例えばキーボード、マウス又はタッチパッドのような入力装置1602であり、出力部402は例えば液晶表示装置のような出力装置1603である。
副作用分析支援装置50に相当する計算機1600のプロセッサ1604がその計算機1600の記憶装置1605に格納されたプログラム1606を実行することによって、データ抽出処理部504、副作用辞書データベース作成処理部505及び副作用データ収集処理部507の機能が実現される。すなわち以下の説明において副作用分析支援装置50が必要に応じて上記の各部を使用して実行する処理は、実際には、プロセッサ1604がプログラム1606を実行することによって実現される。また、副作用分析支援装置50に相当する計算機1600の記憶装置1605には、臨床データベース501、添付文書データベース502、安全性情報データベース503、副作用辞書データベース506及び副作用データ508の他、以下の説明において副作用分析支援装置50が保持すると記載したデータが格納される。
上記の例において、病院情報システム10、薬剤添付文書システム20、安全性情報システム30及びデータ分析端末40と、副作用分析支援装置50との間の通信は、それぞれの計算機のネットワークインターフェース1601及びそれらが接続されたネットワーク1610を介して実行される。
図2は、本発明の実施例の臨床データベース501に含まれる検査情報テーブル510の一例を示す説明図である。
検査情報テーブル510には、各患者を識別する患者ID511、各患者に対する検査が行われた日付を示す検査日512、行われた検査の項目を示す検査項目513及び検査結果として得られた検査値514が主に登録される。
図3は、本発明の実施例の臨床データベース501に含まれる処方情報テーブル520の一例を示す説明図である。
処方情報テーブル520には、各患者を識別する患者ID521、各患者への処方が行われた日を示す処方日522、行われた処方を識別する処方ID523、処方された薬剤の名称等を示す処方名524、及び処方された薬剤の投与量525が主に登録される。
臨床データベース501は、図2及び図3に示した情報に加えて、さらに、各患者の疾患、所見(例えば症状等)に関する情報を含んでもよい。
図4は、本発明の実施例の添付文書データベース502に含まれる添付文書テーブル530の一例を示す説明図である。
添付文書は、各薬剤に対して1件生成されるものであり、薬剤名、薬剤を識別する薬剤ID、及びその薬剤について知られている副作用情報などが含まれる。添付文書はXML、HTML又はPDFなどの形式の文書であるが、データ抽出処理部504がこれらの文書を処理し、薬剤名、薬剤ID、副作用情報を抽出することによって添付文書テーブル530を作成することが可能である。添付文書テーブル530には上記のようにして抽出された薬剤名531、薬剤ID532及び副作用情報533が含まれる。
図5は、本発明の実施例の安全性情報データベース503に含まれる副作用症例テーブル540の一例を示す説明図である。
安全性情報は医薬品の予期せぬ重大な問題を急いで周知するため提供される情報であり、有害事象の情報とともに具体的な症例が数例提供される。これらの情報から、ある薬剤を処方することによって発生した副作用を識別する副作用ID541、副作用の症例を識別する症例ID542、当該症例に関する検査の項目を識別する検査名543、当該項目の検査が行われた日を示す検査日544、行われた検査によって得られた検査値545、及び、当該副作用の原因となった薬剤の処方を中止した日を示す処方中止日546を取得し、それらを含む副作用症例テーブル540のレコードを生成する。副作用症例テーブル540は、さらに、それぞれの副作用の原因となった薬剤を識別する薬剤IDを含んでもよい。
図6は、本発明の実施例の副作用辞書データベース作成処理部505によって作成された副作用辞書データベース506に含まれる副作用辞書テーブル550の一例を示す説明図である。
副作用辞書テーブル550には、副作用を一意に識別する副作用ID551、副作用の原因となった薬剤を識別する薬剤ID552、副作用が現れる症状又は検査項目を識別する副作用名553、それぞれの症状及び検査を識別する症状/検査ID、当該副作用が検査にかかわる副作用か否かを示す検査/症状フラグ555、症状及び検査値の変化に関する情報を示す変化情報556、及び、変化の特徴を示す変化特徴情報557が格納される。これらの副作用情報は、添付文書から、自然言語処理をすることによって作成できる。
図7は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507によって作成された副作用データベース508に含まれる副作用テーブル560の一例を示す説明図である。
副作用テーブル560には、副作用辞書にあらわれる副作用に相当する副作用が出現している患者を識別する患者ID561、当該副作用を識別する副作用ID、当該副作用の原因となった薬剤の処方開始日563及び処方中止日564等が記録される。副作用テーブル560は、さらに、それぞれの副作用の原因となった薬剤を識別する薬剤IDを含んでもよい。
図8は、本発明の実施例の副作用辞書データベース作成処理部505が実行する処理を示すフローチャートである。
最初に、副作用辞書データベース作成処理部505は、添付文書DB502から副作用表現(すなわち副作用に関する記述)を収集する(S801)。具体的には、副作用辞書データベース作成処理部505は、添付文書テーブル530の副作用情報533に含まれるテキストから、予め指定されている症状名及び検査値名(すなわち検査項目の名前)のリストを使い、症状名及び検査値名を収集する。また、副作用辞書データベース作成処理部505は、症状名及び検査値名に付随する症状及び検査の変化に関する情報を収集する。また、副作用辞書データベース作成処理部505は、変化の特徴を表す情報を収集する。
上記の症状名及び検査値名のリストに加えて、変化に関する用語及び変化の特徴を表す用語も予めリスト化されていてもよい。例えば症状に関する用語は、「浮腫」、「黄疸」、検査値に関する用語は「AST」、「血中ビリルビン値」等がある。変化を示す用語は、「上昇」、「下降」等がある。変化の特徴を表す用語は「変動」、「著しく」等がある。これらの用語が予めリスト化され、副作用辞書データベース作成処理部505は、添付文書テーブル530の各薬剤に対応する副作用情報533からリストに含まれる用語を収集し、さらに、それらの用語が収集された副作用情報533に対応する薬剤ID531及び薬剤名532も取得する。
次に、副作用辞書データベース作成処理部505は、S801で収集した副作用表現に対応する検査情報を収集する(S802)。具体的には、副作用辞書データベース作成処理部505は、S801で取得した薬剤ID及び薬剤名によって特定される薬剤に関する情報を、安全性情報DB503から取得する。
次に、副作用辞書データベース作成処理部505は、S802で安全性情報DB503から取得した情報に含まれる症例検査データ(例えば副作用症例テーブル540に含まれる検査値等の情報)を取得し、副作用辞書データベース506へ格納する(S803)。その結果、S801で表現が収集された副作用について、副作用症例テーブル540に格納されているものと同等の情報が副作用辞書データベース506に格納される。例えば、S801で参照されるリストによって指定された一つ以上の検査項目の時系列の検査値が副作用症例テーブル540から取得され、副作用辞書データベース506に格納される。このとき、安全性情報DB503に、それぞれの症例に対応する患者の疾患、患者の所見(症状等)の情報が含まれる場合、それらの情報をさらに副作用辞書データベース506に格納してもよい。
図9は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、副作用が確定した症例間の類似度を算出する処理を示すフローチャートである。
最初に、副作用データ収集処理部507は、副作用辞書データベース506の副作用情報を1例(すなわち副作用IDによって識別される副作用のいずれかの症例を)指定する(S901)。次に、副作用データ収集処理部507は、S901で指定した副作用の症例を副作用辞書データベース506から収集する(S902)。これによって、同一の薬剤の副作用の同一の検査項目に関する複数の症例の検査値が収集される。
具体的には、例えば、副作用データ収集処理部507は、S901で指定した副作用情報における薬剤と同じ薬剤が処方された他の患者の症例、又は、同じ薬剤が処方された同じ患者の異なる時期の症例のうち、当該副作用情報における検査項目と同じ検査項目の検査値を、副作用辞書データベース506に含まれる副作用症例テーブル540から収集してもよい。さらに、副作用辞書データベース506に、それぞれの症例に対応する患者の疾患に関する情報が含まれる場合、副作用データ収集処理部507は、S901で指定した副作用情報における疾患と同一の疾患に対応する症例の検査値を収集してもよい。さらに、副作用辞書データベース506に、それぞれの症例に対応する患者の症状等の所見に関する情報が含まれる場合、副作用データ収集処理部507は、S901で指定した副作用情報における所見と同一の(又は類似する)所見に対応する症例の検査値を収集してもよい。これによって、検査値間の類似度(後述)の傾向が疾患又は所見によって異なる場合にも、適切な閾値(後述)を決定することによって、精度よく副作用を判別することができる。
次に、副作用データ収集処理部507は、S901及びS902で取得したデータをグラフに表示する(S903)。例えば、副作用データ収集処理部507は、横軸を処方開始日から検査日までの日数、縦軸をそれぞれの検査日における検査値としたグラフの表示データを作成してデータ分析端末40に出力し、データ分析端末40の入出力画面構成部403がその表示データを用いてそのグラフを含む画面データを作成し、出力部402がその画面を表示してもよい。
次に、副作用データ収集処理部507は、処方中止日及び中止日からの日数幅を受け取る(S904)。例えば、データ分析端末40の入出力画面構成部403が上記のグラフと共に処方中止日及び中止日からの日数幅の入力欄を出力部402に表示させ、ユーザがデータ分析端末40の入力部401を操作してそれらの入力欄に所望の値を入力し、データ分析端末40が入力された値を副作用分析支援装置50に送信してもよい。
次に、副作用データ収集処理部507は、副作用が確定した症例間(すなわちS901及びS902で取得された症例間)の時系列検査情報の類似度を計算する(S905)。類似度の計算は、公知の方法を含めて、時系列のデータ間の類似度を計算するためのいかなる方法を使用してもよいが、その一例については後述する(図12等参照)。次に、副作用データ収集処理部507は、計算した症例間の類似度、及び中止日からの日数幅を症例間類似度DB907へ登録する(S906)。症例間類似度DB907は、副作用辞書データベース等と同様に、副作用分析支援装置50の記憶装置に保持される。
図10は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、副作用症例と非副作用症例との間の類似度を算出する処理を示すフローチャートである。
最初に、副作用データ収集処理部507は、副作用辞書データベース506の副作用情報を1例(すなわち副作用IDによって識別されるいずれかの症例を)指定する(S1001)。次に、副作用データ収集処理部507は、副作用に該当しない症例を臨床データベース501から収集する(S1002)。
具体的には、例えば、副作用データ収集処理部507は、S1001で指定した副作用情報における薬剤と同じ薬剤が処方されたが、副作用が発生しなかったことが分かっている患者の、当該副作用情報における検査項目と同じ検査項目の検査値を、臨床データベース501から収集してもよい。あるいは、副作用データ収集処理部507は、処方された薬剤にかかわらず、副作用が発生していない症例のデータを収集してもよい。さらに、図9のS902と同様に、副作用データ収集処理部507は、S1001で指定した副作用情報における疾患と同一の疾患、又は、当該副作用情報における所見と同一又は類似する所見に対応する症例のデータを収集してもよい。
次に、副作用データ収集処理部507は、S1001及びS1002で取得したデータをグラフに表示する(S1003)。次に、副作用データ収集処理部507は、処方中止日及び中止日からの日数幅を受け取る(S1004)。これらの処理は、図9のS903及びS905と同様に実行されてもよい。
次に、副作用データ収集処理部507は、副作用が確定した症例と副作用に該当しない症例との間の時系列検査情報の類似度計算をし(S1005)、計算した症例間の類似度及び中止日からの日数幅を症例間類似度DB907へ登録する(S1006)。
図11は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、副作用データを収集する処理を示すフローチャートである。
図11には、副作用辞書データベース506のある副作用に該当する臨床データ(症例)を収集する処理を示す。最初に、副作用データ収集処理部507は、副作用辞書データベース506からいずれかの症例を取得する(S1101)。この処理は、図9のS901と同様に行われる。
次に、副作用データ収集処理部507は、臨床データ501から、検査値に異常のある症例を抽出する(S1102)。具体的には、副作用データ収集処理部507は、S1101で取得した症例に該当する薬剤を処方した患者を臨床データ501から取得し、処方後の記録に当該薬剤の副作用に関係する症状あるか否か、及び、検査値に異常があるか否かを確かめる。症状に関しては、看護記録及び診療録などの看護師又は医師が記録した患者の状態の記録に症状が存在するか検索し症状の有無を返す。検査値に関しては、当該患者の検査情報テーブル510を参照し、処方後、所与の期間内に検査値異常があるかどうかを調べる。検査値に異常があるか否かは、例えば、副作用分析支援装置50が記憶装置1605内に検査項目ごとの検査値の異常値のテーブルを持ち、上記の所与の期間内(すなわち処方開始日から許容幅の終期までの期間内)にその異常値を超える(又は下回る)検査値が含まれるかどうかによって判定される。
次に、副作用データ収集処理部507は、このように得られた症状又は検査値など薬剤の副作用被疑事象のうち、当該患者の疾患によって出現する症状又は検査値の異常を除き、依然として症状又は検査値の異常が残る場合にはその症例を副作用被疑症例として抽出する(S1103)。例えば、臨床データベース501が各患者の疾患を示す情報を含み、さらに、副作用分析支援装置50が記憶装置1605内に疾患とその疾患が症状又は検査値に与える影響を示す情報を保持し、副作用データ収集処理部507は、それらの情報に基づいて、異常値が疾患によって出現したものか否かを判定してもよい。異常値を含まない臨床データは副作用症例である可能性が低いため、それを除外することによって処理の負荷が軽減される。
次に、副作用データ収集処理部507は、副作用被疑症例について、副作用辞書DB506に格納されている副作用の症例との類似度を計算する(S1104)。具体的には、副作用データ収集処理部507は、抽出した副作用被疑症例に含まれる時系列の検査値と、副作用辞書DB506に格納されている副作用の症例に含まれる時系列の検査値との類似度を計算する。このとき、図9及び図10の処理と同様に、類似度を計算する対象の時系列の検査値の範囲が決定されてもよい。
副作用データ収集処理部507は、S1104で計算した類似度が高い場合には、当該副作用被疑症例を副作用症例として判定し、副作用テーブル560へ登録する(S1105)。具体的には、副作用データ収集処理部507は、S1104で計算した類似度が所定の閾値より高い場合に、当該副作用被疑症例を副作用症例として判定してもよい。閾値は、例えば経験的に得られる値を使用するなど、任意の方法で決定してよいが、その一例については後述する。
なお、図9及び図10を参照して説明したように、疾患又は所見に応じた類似度が計算され、それらの類似度に応じた閾値が決定された場合、副作用データ収集処理部507は、S1101において指定した副作用情報の疾患又は所見に対応する症例の検査値をS1102において抽出し、その疾患又は所見に対応して決定された閾値をS1105において使用してもよい。
図12は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、時系列検査情報の類似度を計算する処理を示すフローチャートである。
図12は、図9のS905、図10のS1005及び図11のS1104における類似度の計算方法の一例を示すものである。
副作用データ収集処理部507は、処方開始日を始点とし、処方中止日から許容日数内の最終検査値を終点とした期間の、検査値系列間のマッチングを行う(S1201)。このとき、中止日は合致するようにマッチングを行う。次に、副作用データ収集処理部507は、検査値系列値の差を計算する(S1202)。次に、副作用データ収集処理部507は、S1202において上記の期間のそれぞれの時点で計算された系列値の差を積算する(S1203)。S1203で積算された値が類似度として提示される。すなわち、この値が小さいほど、類似度が高い。
図13は、本発明の実施例のデータ分析端末40が出力する類似度算出パラメータ設定画面の説明図である。
具体的には、図13は、図9のS903及び図10のS1003で表示され、S904及びS1004でデータの入力が行われる画面の一例である。図11のS1104において同様の画面が表示され、データの入力が行われてもよい。
図13に示す類似度算出パラメータ設定画面1300は、グラフ1310、処方中止日入力欄1321、中止日からの日数幅入力欄1322及び類似度計算ボタン1323を含む。グラフ1310の横軸は処方開始日から検査日までの日数、縦軸はそれぞれの検査日における検査値である。例えば、S901又はS1001で指定された症例の検査値をプロットしたデータ1311及びS902又はS1002で収集された症例の検査値をプロットしたデータ1312が表示される。
処方中止日入力欄1321には、処方開始日から処方中止日までの日数が入力される。一般に、臨床データにおいて、薬剤の処方開始日は明確に分かっているが、処方中止日は明確に分かっていない場合が多い。ユーザは、処方中止日が明確に分かっている場合には処方開始日から処方中止日までの日数を入力してもよいし、経験的に、一般的な処方期間が分かる場合には、その期間の日数を入力してもよい。
中止日からの日数幅入力欄1322には、処方中止日から何日後までの検査値を類似度計算の対象として抽出するかを示す値が入力される。薬剤の副作用は、その薬剤の処方を開始した後で現れるが、処方を中止した後にも残る場合があり、また、処方を中止したことによってその後の検査値等に特有の変化が生じる場合もある。このため、本実施例では、類似度の計算対象として、処方開始日を始点とし、処方中止日から所定の期間(すなわち上記の中止日からの日数幅)が経過した日を終点とする期間の検査値の時系列データが抽出される。これによって、副作用の影響が現れている検査値の範囲が適切に抽出されるため、より正確に副作用症例を判別することが可能になる。ユーザは、経験的に適切な日数を知っている場合にはそれを入力してもよいし、検査値のデータを参照して、処方の影響が残っていると思われる日数を入力してもよい。
ユーザが入力部401を介して類似度計算ボタン1323を操作すると、類似度計算(S905又はS1005)が開始される。
図14は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、時系列検査情報の類似度を計算する処理の具体的な方法の一例を示す説明図である。
具体的には、図14は、図12のS1202で行われる計算の方法の一例を示す。
図14には、相互の類似度の計算の対象となる二つの時系列の検査値を、横軸を薬剤の処方開始日から検査日までの経過日数、縦軸を検査値とした座標空間上にプロットしたグラフを示す。例えば、S1202において、副作用データ収集処理部507は、一方の時系列の検査値(図14の検査値時系列1)の処方開始日の検査値1401と、もう一方の時系列の検査値(図14の検査値時系列2)の処方開始日の検査値1402との差を計算してもよい。さらに、副作用データ収集処理部507は、検査値時系列1の処方中止日の検査値1403と、検査値時系列2の処方中止日の検査値1404との差を計算してもよい。さらに、副作用データ収集処理部507は、検査値時系列1の処方中止日から許容幅の日数経過後までの間で最後に検査が行われた日(最終検査日)の検査値1405と、検査値時系列2の最終検査日の検査値1406との差を計算してもよい。
さらに、処方開始日から最終検査日までの期間のうち、処方開始日、処方中止日及び最終検査日のいずれにも該当しない日の検査値については、副作用データ収集処理部507は、例えば、検査値1407と、グラフ上のユークリッド距離が最も近い検査値1408との差を計算してもよい。
図15は、本発明の実施例の副作用データ収集処理部507が、類似度に基づく副作用の判別のための閾値を決定する処理の説明図である。
図15には、図9及び図10の処理において種々の症例間で類似度を計算することによって得られた類似度の出現回数(又は出現回数に基づいて計算された出現頻度)の例を示す。図10の処理によって得られた副作用症例と非副作用症例との間の類似度の出現回数と比較すると、図9の処理によって得られた副作用症例間の類似度の出現回数は、より類似度が高い範囲に分布していると考えられる。このため、副作用データ収集処理部507は、それぞれの類似度の出現回数の分布に基づいて、副作用症例と非副作用症例を判別するための類似度の閾値を決定してもよい。例えば、それぞれの類似度の出現回数の分布を適切な関数でモデル化し、それらが交差する点の類似度を閾値(判別値)として決定してもよい。これによって、副作用症例を的確に判別する閾値を得ることができる。
なお、図9及び図10を参照して説明したように、疾患ごと又は所見ごとに類似度が計算された場合には、同一の疾患又は同一の(又は類似の)所見の類似度同士を比較して閾値を計算してもよい。
ここまで、本実施例においては、症例間の類似度の計算の例として、時系列の検査値間の類似度の計算を説明したが、検査値に限らず、患者の状態を表す値について本発明を適用することができる。具体的には、例えば、黄疸、肝機能障害といった、主に文字によって表される症状であっても、その程度が数値されていれば、その数値について上記の処理を適用することができる。
また、本実施例では、時系列の検査値(又はそれを含めた患者の状態を表す値)同士の類似度の計算を説明したが、これは、臨床データベース501に含まれる情報と副作用辞書データベース506に含まれる情報との類似度の計算の一例であり、他の方法で類似度を計算して、その類似度に基づいて臨床データが副作用に該当するか否かを判定してもよい。例えば、副作用データ収集処理部507は、S1104において、副作用被疑症例として抽出された時系列の検査値の変化と、当該検査値の検査項目に対応する変化情報556及び変化特徴情報557によって特定される検査値の変化との類似度を計算し、その類似度に基づいて臨床データが副作用に該当するか否かを判定してもよい。具体的には、例えば、記憶装置1605が、変化情報556の値「上昇」「下降」等と、変化特徴情報557の値「著しい」等との組合せと検査値の変化の程度とを対応付ける情報を保持し、その情報に基づいて類似度を判定してもよい。これによって、安全性情報システム30から提供された副作用の具体的な検査値以外の情報に基づいて、臨床データから副作用が疑われる症例を抽出することができる。
以上のように、本実施例によれば、薬剤添付文書から、薬剤名と検査名と検査の変化を表す用語、検査を特徴付ける用語が取得され、データベースに格納される。さらに、添付文書に掲載するにいたった副作用事例(安全性報告及び症例報告)から、検査種別と検査の変化を表す用語、検査を特徴付ける用語とそれに関連する時系列の検査値情報が取得され、データベースに格納される。
医療情報データベースの患者の投薬情報及び検査情報を用いて、添付文書の処方名と、検査名、変化名に合致する情報が収集される。また、処方後、一定期間の間に検査値異常を起こした患者の時系列検査値データが収集される。
収集されたデータのうち検査値異常の出現が疾患によって起こるケース、他の処置によって起こるケースが排除され、薬剤によって検査値の異常があると考えられる症例が残される。
上記の処理によって副作用事例から得られた表記と検査値時系列情報の対応表と副作用が疑われる症例との類似度が計算され、どのケースに最も近いかが判定される。
従来技術では時系列的な観点を含んで検索結果を得ることができないのに対して、上記の本発明の実施例によれば、検査値の時系列データを用いて類似度の判定を行うことによって、検査値の類似性を判断し検索できることから、より確からしい副作用事例が収集可能である。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によってハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによってソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、不揮発性半導体メモリ、ハードディスクドライブ、SSD(Solid State Drive)等の記憶デバイス、または、ICカード、SDカード、DVD等の計算機読み取り可能な非一時的データ記憶媒体に格納することができる。
また、制御線及び情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線及び情報線を示しているとは限らない。実際にはほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10 病院情報システム
20 薬剤副作用添付文書システム
30 安全性情報システム
40 データ分析端末
401 入力部
402 出力部
403 入出力画面構成部
50 副作用分析支援装置
501 臨床データベース
502 添付文書データベース
503 安全性情報データベース
504 データ抽出処理部
505 副作用辞書データベース作成処理部
506 副作用辞書データベース
507 副作用データ収集処理部
508 副作用データ

Claims (12)

  1. 薬剤の添付文書に記載された前記薬剤の副作用に関する情報を含む添付文書情報、前記薬剤の副作用が発生した症例の検査値を示す副作用症例情報、並びに、患者に対して行った検査によって得られた検査値及び処方された薬剤を示す臨床情報を保持する記憶部と、
    前記添付文書情報から、指定された副作用に関する記述を収集し、前記収集した記述に対応する前記検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記収集した記述と前記収集した検査値とを含む副作用辞書情報を作成する副作用辞書作成部と、
    前記臨床情報と前記副作用辞書情報との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する副作用データ収集部と、を有し、
    前記副作用症例情報は、前記薬剤の副作用が発生した症例の時系列の検査値を含み、
    前記臨床情報は、患者に対して行った検査によって得られた時系列の検査値を含み、
    前記指定された副作用に関する記述は、一つ以上の検査項目を示す情報を含み、
    前記副作用辞書作成部は、前記一つ以上の検査項目の時系列の検査値を前記副作用症例情報から収集し、
    前記副作用データ収集部は、前記一つ以上の検査項目のいずれかについて、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値との類似度を計算し、計算した前記類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値が副作用に該当するか否かを判定することを特徴とする副作用分析システム。
  2. 請求項1に記載の副作用分析システムであって、
    前記副作用データ収集部は、
    前記副作用辞書情報に含まれる、複数の症例の時系列の検査値の相互の類似度を第1の類似度として計算し、
    前記副作用辞書情報に含まれる症例の時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値のうち副作用が発生していない症例の時系列の検査値との間の類似度を第2の類似度として計算し、
    前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値との類似度を、前記第1の類似度及び前記第2の類似度に基づいて決定された閾値と比較することによって、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値が副作用に該当するか否かを判定することを特徴とする副作用分析システム。
  3. 請求項2に記載の副作用分析システムであって、
    前記副作用データ収集部は、それぞれの前記時系列の検査値から、薬剤の処方開始時点を始点とし、前記薬剤の処方中止時点から所定の長さの期間が経過した時点を終点とする期間の時系列の検査値を抽出し、抽出された時系列の検査値間の類似度を計算することを特徴とする副作用分析システム。
  4. 請求項3に記載の副作用分析システムであって、
    前記副作用データ収集部は、類似度を計算する二つの前記時系列の検査値と、前記所定の長さの期間の入力を指示する情報と、を表示するためのデータを出力し、入力された長さの期間を前記所定の長さの期間として使用することを特徴とする副作用分析システム。
  5. 請求項1に記載の副作用分析システムであって、
    前記記憶部は、検査値の異常の判定基準と、患者の疾患を示す情報と、前記疾患が検査値に与える影響を示す情報と、をさらに保持し、
    前記副作用データ収集部は、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値から、当該検査値に対応する患者の疾患の影響を取り除いても、なお当該時系列の検査値に異常があると判定される場合に、当該臨床情報に含まれる時系列の検査値と、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値との類似度を計算することを特徴とする副作用分析システム。
  6. 薬剤の添付文書に記載された前記薬剤の副作用に関する情報を含む添付文書情報、前記薬剤の副作用が発生した症例の検査値を示す副作用症例情報、並びに、患者に対して行った検査によって得られた検査値及び処方された薬剤を示す臨床情報を保持する記憶部と、
    前記添付文書情報から、指定された副作用に関する記述を収集し、前記収集した記述に対応する前記検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記収集した記述と前記収集した検査値とを含む副作用辞書情報を作成する副作用辞書作成部と、
    前記臨床情報と前記副作用辞書情報との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する副作用データ収集部と、を有し、
    前記臨床情報は、患者に対して行った検査によって得られた時系列の検査値を含み、
    前記指定された副作用に関する記述は、前記検査値の変化を示す記述を含み、
    前記副作用辞書作成部は、前記添付文書情報から、前記検査値の変化を示す記述を収集し、
    前記副作用データ収集部は、前記添付文書情報から特定される前記検査値の変化と、前記臨床情報に含まれる前記時系列の検査値の変化との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定することを特徴とする副作用分析システム。
  7. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有する計算機システムが実行する副作用分析方法であって、
    前記記憶装置は、薬剤の添付文書に記載された前記薬剤の副作用に関する情報を含む添付文書情報と、前記薬剤の副作用が発生した症例の検査値を示す副作用症例情報と、患者に対して行った検査によって得られた検査値及び処方された薬剤を示す臨床情報と、を保持し、
    前記副作用分析方法は、
    前記プロセッサが、前記添付文書情報から、指定された副作用に関する記述を収集し、前記収集した記述に対応する前記検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記収集した記述と前記収集した検査値とを含む副作用辞書情報を作成する第1手順と、
    前記プロセッサが、前記臨床情報と前記副作用辞書情報との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する第2手順と、を含み、
    前記副作用症例情報は、前記薬剤の副作用が発生した症例の時系列の検査値を含み、
    前記臨床情報は、患者に対して行った検査によって得られた時系列の検査値を含み、
    前記指定された副作用に関する記述は、一つ以上の検査項目を示す情報を含み、
    前記第1手順は、前記プロセッサが、前記一つ以上の検査項目の時系列の検査値を前記副作用症例情報から収集する手順を含み、
    前記第2手順は、前記プロセッサが、前記一つ以上の検査項目のいずれかについて、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値との類似度を計算する手順と、計算した前記類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値が副作用に該当するか否かを判定する手順と、を含むことを特徴とする副作用分析方法。
  8. 請求項7に記載の副作用分析方法であって、
    前記プロセッサが、前記副作用辞書情報に含まれる、複数の症例の時系列の検査値の相互の類似度を第1の類似度として計算する第3手順と、
    前記プロセッサが、前記副作用辞書情報に含まれる症例の時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値のうち副作用が発生していない症例の時系列の検査値との間の類似度を第2の類似度として計算する第4手順と、をさらに含み、
    前記第2手順は、前記プロセッサが、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値と、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値との類似度を、前記第1の類似度及び前記第2の類似度に基づいて決定された閾値と比較することによって、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値が副作用に該当するか否かを判定する手順を含むことを特徴とする副作用分析方法。
  9. 請求項8に記載の副作用分析方法であって、
    前記第3手順及び前記第4手順は、前記プロセッサが、それぞれの前記時系列の検査値から、薬剤の処方開始時点を始点とし、前記薬剤の処方中止時点から所定の長さの期間が経過した時点を終点とする期間の時系列の検査値を抽出し、抽出された時系列の検査値間の類似度を計算する手順を含むことを特徴とする副作用分析方法。
  10. 請求項9に記載の副作用分析方法であって、
    前記第3手順及び前記第4手順において、前記プロセッサは、類似度を計算する二つの前記時系列の検査値と、前記所定の長さの期間の入力を指示する情報と、を表示するためのデータを出力し、入力された長さの期間を前記所定の長さの期間として使用することを特徴とする副作用分析方法。
  11. 請求項7に記載の副作用分析方法であって、
    前記記憶装置は、検査値の異常の判定基準と、患者の疾患を示す情報と、前記疾患が検査値に与える影響を示す情報と、をさらに保持し、
    前記第2手順は、前記プロセッサが、前記臨床情報に含まれる時系列の検査値から、当該検査値に対応する患者の疾患の影響を取り除いても、なお当該時系列の検査値に異常があると判定される場合に、当該臨床情報に含まれる時系列の検査値と、前記副作用辞書情報に含まれる時系列の検査値との類似度を計算する手順を含むことを特徴とする副作用分析方法。
  12. プロセッサと、前記プロセッサに接続される記憶装置と、を有する計算機システムが実行する副作用分析方法であって、
    前記記憶装置は、薬剤の添付文書に記載された前記薬剤の副作用に関する情報を含む添付文書情報と、前記薬剤の副作用が発生した症例の検査値を示す副作用症例情報と、患者に対して行った検査によって得られた検査値及び処方された薬剤を示す臨床情報と、を保持し、
    前記副作用分析方法は、
    前記プロセッサが、前記添付文書情報から、指定された副作用に関する記述を収集し、前記収集した記述に対応する前記検査値を前記副作用症例情報から収集し、前記収集した記述と前記収集した検査値とを含む副作用辞書情報を作成する第1手順と、
    前記プロセッサが、前記臨床情報と前記副作用辞書情報との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する第2手順と、を含み、
    前記臨床情報は、患者に対して行った検査によって得られた時系列の検査値を含み、
    前記指定された副作用に関する記述は、前記検査値の変化を示す記述を含み、
    前記第1手順は、前記プロセッサが、前記添付文書情報から、前記検査値の変化を示す記述を収集する手順を含み、
    前記第2手順は、前記プロセッサが、前記添付文書情報から特定される前記検査値の変化と、前記臨床情報に含まれる前記時系列の検査値の変化との類似度に基づいて、前記臨床情報に含まれる検査値が副作用に該当するか否かを判定する手順を含むことを特徴とする副作用分析方法。
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