JP6431856B2 - 多相電解質流れ制御用貯蔵器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気化学システムおよびその使用方法を対象とする。
関連出願の相互参照
本願は、その全体が本願明細書において参照により援用されている、2013年3月8日に出願された米国仮特許出願第61/774,879号明細書(特許文献1)の利益を主張するものである。
再生可能エネルギー源の開発によって、オフピーク時のエネルギー貯蔵用大規模電池の必要性が再認識された。かかる用途の要件は、鉛蓄電池などの別のタイプの充電式電池の要件とは異なる。電力網におけるオフピーク時のエネルギー貯蔵用電池は、一般に、低資本費、長サイクル寿命、高効率であり、保守整備の少ないことが要求される。
かかるエネルギー貯蔵に適切な電気化学エネルギーシステムの一タイプは、いわゆる「フロー電池」である。これは、放電モードにおいて通常は正極における還元のためのハロゲン成分と、電気化学システムの通常動作中に通常は負極において酸化されるように成された酸化可能な金属とを使用するものである。ハロゲン成分が正極で還元されると、金属ハロゲン化物電解質水溶液を使用してハロゲン成分を補給する。電解質は、電極領域と貯蔵領域の間を循環する。かかるシステムの一例は、金属として亜鉛を、ハロゲンとして塩素を使用する。
かかる電気化学エネルギーシステムは、例えば、その全体が本願明細書において参照により援用されている、米国特許第3,713,888号明細書(特許文献2)、米国特許第3,993,502号明細書(特許文献3)、米国特許第4,001,036号明細書(特許文献4)、米国特許第4,072,540号明細書(特許文献5)、米国特許第4,146,680号明細書(特許文献6)、および米国特許第4,414,292号明細書(特許文献7)に記載されている。
米国仮特許出願第61/774,879号明細書 米国特許第3,713,888号明細書 米国特許第3,993,502号明細書 米国特許第4,001,036号明細書 米国特許第4,072,540号明細書 米国特許第4,146,680号明細書 米国特許第4,414,292号明細書
一実施形態は、貯蔵器ハウジングと、貯蔵器の下部の停滞域においてまたはそこに向かって液体金属ハロゲン化物電解質溶液と錯化ハロゲン相とを含む電解質混合物を供給するように構成された電解質入口と、液体金属ハロゲン化物電解質溶液を貯蔵器から排出するように構成された電解質出口とを備えるフロー電池貯蔵器に関する。電解質出口は、使用時に液体金属ハロゲン化物電解質溶液が重力に逆らって上向きに流れて電解質出口に達し、錯化ハロゲン相が停滞域に沈降するように位置する。
別の一実施形態は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液と錯化ハロゲン相とを含む電解質混合物をフロー電池積層体から貯蔵器の下部の停滞域においてまたはそこに向かって供給することと、液体金属ハロゲン化物電解質溶液が貯蔵器中で重力に逆らって上向きに流れ、錯化ハロゲン相が停滞域に沈降するように、液体金属ハロゲン化物電解質溶液を貯蔵器からフロー電池積層体に供給することとを含むフロー電池を動作させる方法に関する。
別の一実施形態は、フロー電池セルの積層体と、錯化ハロゲン相貯蔵器と、液体金属ハロゲン化物電解質溶液貯蔵器と、電気化学セルの積層体と貯蔵器との間の流路に位置する1個以上の合体フィルタおよび1個以上の沈降機を含むチャンバとを備えるフロー電池システムに関する。チャンバを出た液体金属ハロゲン化物電解質溶液は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液貯蔵器に向かい、チャンバを出た錯化ハロゲン相は、錯化ハロゲン相貯蔵器に向かう。
別の一実施形態は、フロー電池セルの積層体と、積層体中の錯化ハロゲン相の少ない電解質出口を含む第1の積層体出口と、積層体中の錯化ハロゲン相の多い電解質出口を含む第2の積層体出口とを備えるフロー電池システムに関する。このシステムは、貯蔵器ハウジングと、貯蔵器の下部に位置する第1の電解質入口と、貯蔵器の下部に位置する第2の電解質入口と、第1の電解質入口に流体的に接続された第1の拡散器と、第2の電解質入口に流体的に接続された第2の拡散器とを備える貯蔵器も備える。第1の出口導路は、第1の積層体出口を貯蔵器の第1の電解質入口に流体的に接続し、第2の出口導路は、第2の積層体出口を貯蔵器の第2の電解質入口に流体的に接続する。
本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の一実施形態による装置の平面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 合体フィルタの一部の略図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 沈降機の略図である。 沈降機の略図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の一実施形態による装置の平面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の一実施形態による装置の3次元斜視図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の一実施形態による装置の平面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。 本発明の様々な実施形態の装置の側断面図である。
本発明の実施形態は、金属ハロゲンフロー電池システム、およびこのようなシステムの使用方法に向けたものである。このような方法の実施形態は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液と錯化ハロゲン相とを含む電解質混合物をフロー電池積層体から貯蔵器ハウジングの下部の停滞域においてまたはそこに向かって供給することと、液体金属ハロゲン化物電解質溶液が貯蔵器ハウジング中で重力の流れに逆らって上向きに流れる一方、錯化ハロゲン相が停滞域に沈降するように、液体金属ハロゲン化物電解質溶液を貯蔵器ハウジングからフロー電池積層体に供給することによって、フロー電池を動作させることとを含む。以下でより詳細に考察するシステムの実施形態は、このような方法を実施するように構成された1個以上の貯蔵器を含む。
このようなシステムの実施形態は、単一流れ回路を有する流れ構築物を含む。従来の金属ハロゲンフロー電池は、各フローセルの正極と負極の間のセパレータ、および電解質とハロゲン反応物の別々の貯蔵器を使用することによって、2つの異なる流れループに含まれる反応物の流れを保持することによって電気化学的効率を維持する。以下の構成は、単一流れループシステムの単純性および信頼性を反応物分離プラント付帯設備(BOP)部品と組み合わせた、反応物を取り扱うシステムおよび方法を記述する。好ましくは、単一流れループシステムは、各フローセルの正極と負極との間にセパレータがない(すなわち、反応域が分割されていない)フロー電池セルの積層体、および電解質と濃縮(例えば、錯化)ハロゲン反応物の共通貯蔵器を備える。
電気化学的(例えば、フロー電池)システムは、1個以上の電気化学セルをその内部に含む容器(例えば、フロー電池セルの積層体)と、金属ハロゲン化物電解質と、電解質貯蔵器と、金属ハロゲン化物電解質を電気化学セル(単数または複数)に送るように構成された流れ回路とを備えることができる。流れ回路は、ポンプを使用して電解質を貯蔵器とセル(単数または複数)の間で送る閉ループ回路とすることができる。多くの実施形態において、ループ回路を密閉ループ回路とすることができる。
電気化学セル(単数または複数)の各々は、正極として働くことができる第1の流体透過性電極と、負極として働くことができる第2の流体不透過性電極と、電極間の反応域とを含むことができる。ある実施形態において、第1の電極は、多孔質電極とするか、あるいは少なくとも1個の多孔質要素を含むことができる。例えば、第1の電極は、酸化ルテニウム被覆チタンなどのルテニウムまたはイリジウム被覆チタンまたはタンタルなどの多孔質または透過性金属電極を含むことができる。放電モードにおいて、第1の電極は、ハロゲンをハロゲンイオンに還元することができる正極として働くことができる。第1の電極における多孔質材料の使用は、ハロゲン反応物の還元効率を増加させることができる。第2の電極は、亜鉛めっきされたチタンまたはルテニウム化チタン(すなわち、ルテニウムが酸化されて酸化ルテニウムを形成したルテニウム被覆チタン)などの金属を含むことができる。あるいは、第2の電極は、炭素または炭素充填プラスチックを含むことができる。
好ましくは、反応域にはセパレータがなく、電解質は、各セルにおいて電極間の分離なしに同じ流路(例えば、単一ループ)を通って循環する。換言すれば、反応域は、電解質中のハロゲンイオンに対して不透過性である膜またはセパレータを同一セルの正極と負極との間に含まないようなものとすることができる。さらに、セルは、レドックスフロー電池セルではなく、ハイブリッドフロー電池セルとすることができる。したがって、ハイブリッドフロー電池セルにおいて、亜鉛などの金属が電極の一方にめっきされ、反応域はイオンを通過させるイオン交換膜を持たず(すなわち、カソード電極とアノード電極との間にイオン交換膜がない)、電解質はイオン交換膜によってカソード液とアノード液に分離されない。電解質は、カソード液とアノード液の別々の貯蔵器ではなく、1個の貯蔵器に貯蔵される。
好ましくは、電気化学システムは、可逆的とすることができる。すなわち、充電と放電の両方の動作モードで運転することができる。可逆的電気化学システムは、通常、電解質中の少なくとも1種類の金属ハロゲン化物を利用し、金属ハロゲン化物の金属は、その還元形態で十分に強く安定であり、電極を形成することができる。可逆システムに使用することができる金属ハロゲン化物としては、ハロゲン化亜鉛が挙げられる。というのは、元素亜鉛が十分に安定であり、電極を形成することができるからである。好ましくは、電解質は、ZnBr2 および/またはZnCl2 などの少なくとも1種類の金属ハロゲン化物電解質化合物の水溶液である。例えば、溶液は、25%溶液などのZnBr2 および/またはZnCl2 の15〜50%水溶液とすることができる。ある実施形態において、電解質は、電解液の導電率を高めることができる1種類以上の添加剤を含むことができる。電解質がZnBr2 を含むときには、電解質は、臭化N−エチル−N−メチル−モルホリニウム(MEM)、臭化N−エチル−N−メチル−ピロリジニウム(MEP)、臭化テトラブチルアンモニウム(TBA)などの臭化第四級アンモニウム(QBr)などの臭素錯化剤も含むことができる。
図1Aは、一実施形態による電気化学システム100を示す。この実施形態は、セル102の積層体101などの1個以上の電気化学セル102を含む。積層体は、例えば、水平セルの垂直積層体とすることができる。各セル102は、正の透過性電極102Aおよび負の不透過性電極102Bを含む。積層体101は、縦向きの貯蔵器104(すなわち、タンクまたは別の適切な液体容器形状を含む貯蔵器ハウジング)に流体的に接続される。一実施形態において、貯蔵器104は3つの部分(すなわち、下部104A(例えば、停滞域)、中間部104B、および上部104C)を含む。錯化剤と錯体を形成した臭素(例えば、臭化第四級アンモニウム(QBr)、例えば、臭化N−エチル−N−メチル−モルホリニウム(MEM)、臭化N−エチル−N−メチル−ピロリジニウム(MEP)または臭化テトラブチルアンモニウム(TBA))などの錯化ハロゲン相は、貯蔵器104の下部104A(例えば、停滞域)に貯蔵される。下部104Aは、錯化ハロゲン相に加えていくらかのハロゲン電解質水溶液も含むことができる。中間部104Bは、錯化剤をほとんどまたは全く含まないハロゲン電解質水溶液(例えば、ZnCl2 および/またはZnBr2 液体金属ハロゲン化物電解質溶液)を含む。気泡、ハロゲン(例えば、Cl2 またはBr2 )、水素ガスなどのガス種は、貯蔵器104の上部104C(例えば、上部空間)に貯蔵される。
領域104Bが領域104Aと104Cの間に位置することを除いて、部分104A、104Bおよび104Cの高さに特に制限はない。例えば、部分104Aは、貯蔵器の体積の2〜20%(例えば、5〜10%など)を構成することができ、部分104Cは、貯蔵器の体積の0.1〜3%(例えば0.5〜1%など)を構成することができ、部分104Bは、貯蔵器104の体積の残り大部分(例えば、77〜98%、例としては90〜95%など)を構成する。一般に、積層体101から貯蔵器104に導路126を介して戻る電解質の流れは、均質化され、十分に混合された流れであり、最高3つの相(すなわち、体積の大部分を構成する液体電解質溶液、錯化ハロゲンからなり、かつ小部分(すなわち、約5〜10体積%)を構成するより高密度の液体、および場合によっては、流れに同伴するか、あるいは電気化学反応の副生物として生成され、かつ極小部分(一般に、1体積%未満)を構成するガス混合物)を含むことができる。混合流の各相は、以下により詳細に記述するように、それぞれ貯蔵器104の各部分104B、104Aおよび104Cに分離される。
好ましくは、ただし必ずしもそうではないが、セル102の積層体101と貯蔵器104のサブシステム140とを含む電気化学システム100全体は、同じハウジング150内に位置する。しかし、必要に応じて、積層体101とサブシステム140は、別々のハウジング内に位置することができる。
一実施形態において、貯蔵器104は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯化ハロゲン相116の混合物114を電気化学セル102の積層体101から導路126を介して受け取る一次入口106Aを備える。図1の実施形態において、一次入口106Aは、中間部104Bおよび/または上部104Cなど、貯蔵器104の停滞域104Aの上に位置する。入口106Aは、貯蔵器104の頂壁および/または貯蔵器の側壁(単数または複数)に位置する1個以上の開口を含むことができる。
貯蔵器104の上部104Cには、ガス出口110も含まれる。上部(または上部空間)104Cにあるガスを貯蔵器104からガス出口110を介して除去することができる。必要に応じて、貯蔵器104から除去されたガスのすべてまたは一部を導路126中に再循環することができる。
貯蔵器104は、任意に選択できる二次入口106Bを含むこともできる。一実施形態において、二次入口106Bは、貯蔵器104の下部104Aに位置することができる。場合によっては、電気化学セル102の積層体101からの電解質混合物114のより重い錯化ハロゲン相116の一部は、積層体101の多孔質電極102Aを通過することによって、電解質混合物114の大部分から分離することができる。錯化相116(いくらかの電解質溶液115も含み得る)は、任意に選択できる導路128および二次入口106Bを介して貯蔵器104の下部104Aに送達される。入口106Bは、停滞域104Aにおける貯蔵器104の底壁および/または側壁(単数または複数)に位置する1個以上の開口を含むことができる。
したがって、二次入口106Bによって、流れ混合物114または錯化ハロゲン相116の一部がより容易に停滞域104Aを通過し、停滞域104Aにある錯化剤に接近することができる。ハロゲンおよび錯化剤の拡散が比較的遅い場合、この構成は、停滞域104Aの上を流れ去る混合物114に依拠するよりもこの2つの混合を著しく改善することができる。言うまでもなく、この二次入口106Aへの流体流量は、適切に管理されなくてはならない。というのは、それが、貯蔵器の合体領域を通過せず、一次流れと同様に分離しないかもしれないからである。このため、充電/放電サイクル、温度、ハロゲン濃度などに応じて、弁などの流れ制御装置(図示せず)を用いて、二次入口106Bを通って入る流れの一部を能動的に制御することが有利であり得る。
貯蔵器104は、一次出口108Aも含み、それを通って電解質115を電気化学セル102の積層体に戻すことができる。図1の実施形態において、一次出口108Aは、貯蔵器104の下部104Aの中央に位置する(例えば、貯蔵器の底壁の開口)。しかし、出口108Aは、別の場所に位置することができる(例えば、後述するように、貯蔵器の側壁(単数または複数)の開口)。
一実施形態において、一次出口108Aは、貯蔵器104の下部104Aの出口108Aから、貯蔵器104の下部104Aを通り、貯蔵器104の中間部104Bに延在する導路109に接続される。導路の入口112は、貯蔵器の中間部104Bに位置する。導路109は、パイプまたは多岐管とすることができる。パイプまたは多岐管は、その上端に開口(すなわち、入口112)を有し、貯蔵器の一次出口108Aに接続された開口を除いて、部分104Aのその下端に開口がない。
この構成では、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、貯蔵器104の中間部104Bから除去され、次いで導路109および出口108Aを通過し、最後に導路120および124を介して、貯蔵器104の下部104Aから過剰の錯化ハロゲン相116を含まずに、電気化学セル102の積層体101に供給することができる。
追加の錯化ハロゲン相116が積層体101において要求される場合、貯蔵器の下部104Aに操作可能に接続された二次出口108Bを設けることができる。錯化ハロゲン相116は、貯蔵器104の下部104Aから二次出口108Bおよび付随する導路122を通して供給され、一次出口108Aから出口導路124の導路120を通して供給される液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と混合することができる。出口導路124に接続された1台以上のポンプ111を使用して、貯蔵器104と電気化学セル102の積層体101の間で電解質115および/または錯化ハロゲン相116を供給することができる。さらに、導路122の1個以上の弁113を使用して、貯蔵器104から電気化学セル102の積層体101に供給される錯化相116の量を制御することができる。
好ましくは、充電モードにおいて、単一のポンプ111を単一流れループ120〜124〜126に使用して、金属ハロゲン化物電解質溶液115を貯蔵器中間部104Bから積層体101にポンプ輸送し、次いで積層体から貯蔵器104に戻す。その間、導路122の弁113を閉じて、錯化ハロゲン相が供給され、積層体101に届くのを最少にする。放電モードにおいて、弁113を開き、単一のポンプ111を単一流れループ120〜122〜124〜126に使用して、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115および錯化ハロゲン相116を貯蔵器から積層体101にポンプ輸送し、貯蔵器104に戻す。
1台以上のポンプ111および1個以上の弁113を、パーソナルコンピュータ、別の専用制御論理チップまたは装置などの制御システム127で制御することができる。積層体101および/または貯蔵器104中の電解質の温度は、熱電対などの温度センサ129で測定することができ、制御システム127を含むことができる温度制御装置の設定を変えることによって調節することができる。温度は、例えば、図1Aに模式的に示した加熱器または熱交換器139で調節することができる。例えば、熱交換器139は、電気化学システム100の導路109、120、122、124、125(図1Dおよび図17Dに関して後述する)、126、128の1個以上に巻かれたコイル形状の冷却/加熱導路を備えることができる。冷却/加熱導路は、システム導路109、120、122、124、125、126および/または128に巻かれた、エチレングリコールまたはシリコーン流体などの熱交換流体を含むパイプを備えることができる。別の熱交換器としては、(例えば、システム導路(例えば、パイプ)109、120、122、124、125、126および/または128の内側または外側の同軸上にある熱交換器パイプを有する)プレート形熱交換器、同軸パイプ熱交換器などが挙げられる。あるいは、加熱器は、抵抗加熱コイルまたは別の発熱体を備えることができる。温度センサ(単数または複数)129は、積層体101および/または貯蔵器104内に位置するか、あるいは図1Aに示すように導路120または124に隣接することができる。
実施形態は、錯化ハロゲン相116を液体金属ハロゲン化物電解質溶液115から分離するのを助ける、貯蔵器104中のバッフル130などのもう一つの内部構造を含む。まず、一実施形態において、貯蔵器は、図1に示すように、貯蔵器104の内側の中心に出口導路109の周囲に位置するバッフル130を備える。貯蔵器104は、(例えば、円形水平断面図を有する)略円柱形状とすることができる。しかし、別の形状(例えば、正方形、矩形または他の多角形水平方向断面)を使用することもできる。この実施形態において、バッフル130は、略円柱形状であり、略円錐状の頂部131を有することができる。すなわち、バッフル130は、貯蔵器104の縦軸方向に並んだ実質的に円柱状の側壁部133(例えば、正確に円柱状、または円形水平方向断面からわずかにずれた)と、円柱状側壁部133を覆う頂部131とを備える。貯蔵器104に一次入口106Aを通して下向き10に入る流体混合物114は、バッフル130の頂部131に衝突し、最初の下向流方向10に平行でない方向(例えば、垂直方向)に向きを変える。すなわち、入ってくる電解質混合物114は、下向き垂直方向10から実質的に環状(すなわち、外向き放射状)方向に向きを変える。
錯化ハロゲン相116は、一般に、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115よりも高密度であり、貯蔵器104の下部104Aに沈降する。したがって、電解質混合物114がバッフル130の側壁部133と貯蔵器104の側壁の間の外側環状路146に流入すると、非錯化水系電解質溶液115に同伴する錯化ハロゲン相116の液滴116Aは、貯蔵器104の周辺の貯蔵器104の下部104Aに沈むことになる。
バッフル130は、バッフル130の側壁部133の下縁が貯蔵器104の中間部104Bに位置するように配置される。このようにして、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、バッフル130の内部側壁部133と出口導路109の外壁の間の内部環状路148を上方に流れることができる。液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、出口導路109の最上部に達すると、入口開口112から出口導路109に入る。次いで、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、出口導路109を流下し、貯蔵器104の底壁の一次出口108Aを通って貯蔵器104から流出することができる。
錯化ハロゲン相116の大部分は、停滞域104Aに沈降し、貯蔵器部分104Bにある導路109の入口開口112に達しない。バッフル130は、錯体ハロゲン相116を含む混合物114が、入口106Aから導路109の入口開口112に直接流入するのを阻止する。
したがって、貯蔵器104は、混合流(すなわち、電解質混合物)114の3相を受動的に分離し、より高密度の液体は底部の停滞域104Aに沈降し、密度の低い液体は中間部104Bから貯蔵器の主出口108Aを通ってポンプ排出され、気泡は流れから貯蔵器の上部空間104Cに散逸する。分離は、貯蔵器を通る流れに大きな圧力降下をもたらさず、貯蔵器中の液体のバルク混合も反転も妨害しない。
図1Aの実施形態において、分離は、混合流114が貯蔵器頂部に入り、円柱状バッフル130によって外側の環に導かれる環状流設計によって成される。混合流が均一に下向きに移動すると、より高密度の液体116の分散液滴が合体してより大きい液滴になる。より大きい液滴は、貯蔵器の底部104Aに向かって加速する傾向がある。同様に、分散気泡は合体してより大きい気泡になり、貯蔵器の頂部104Cに向かって浮遊する。貯蔵器の底部の近くでは、より軽量の電解質115の流れが、反転し、導路109とバッフル130の側壁133との間の内側の環148を通って上昇する。この流れ方向の変化によって、より高密度の液体116の液滴は、流れ115から外れ、貯蔵器の底部104Aに沈降しやすくなる。さらに、確実に、貯蔵器の底部104Aのある体積が大きく停滞し、貯蔵器の一次出口108Aにおける吸引によって収集されなくなる。したがって、一次出口108Aを通って入る流れの大部分は、電解質溶液115になる。
停滞域104Aの体積分率は、バッフル形状を選択または変更することによって変えることができる。一実施形態において、停滞域104Aの体積分率は、より高密度の液体(すなわち、錯化ハロゲン相)116の体積に合わせて動的に調節することができる。動的調節によって、確実に、停滞域104Aの体積が決して小さすぎず(小さすぎると、より高密度の液体116のすべてが沈降しなくなる)、大きすぎなくなる(大きすぎると、いくらかの電解質115が停滞域104Aに残ることになる)。動的調節は、バッフル130を垂直に移動させる(すなわち、上下に移動させる)制御システム127によって能動的にし、実施することができる。あるいは、動的調節は、2つの液相115、116の間の界面で(すなわち、貯蔵器部分104Aと104Bの間の可変界面で)常に浮遊するように密度を調整した浮遊環状水平分離板を貯蔵器に配置することによって受動的にし、実施することができる。
円柱状バッフルを図1Aの実施形態では示したが、図2に示した後述する板状バッフルなどの別のバッフル形状を使用することもできる。さらに、図13および図14に示すように、バッフルを完全に省略することもできる。したがって、流体流路は、環状である必要はなく、別の構成形状を使用することができる。
場合によっては、図1Bおよび図1Cに示すように、二次入口106Bは、貯蔵器104の下部104Aの内部で入口流れを拡散させる拡散器を備えることができる。拡散器は、入口106Bを通して供給される流体を貯蔵器中に徐々に放出または拡散させる、貯蔵器104の内側にある導路を備えることができる。例えば、拡散器は、多孔質パイプ、多孔質板、チャネルで分離された多孔質板などの多孔質導路を備えることができる。本願明細書では、多孔質という用語は、有孔非多孔質材料でできた導路、および多孔質材料でできた導路を含む。例えば、パイプは、ポリエチレン(例えば、高密度ポリエチレン、HDPE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ペルフルオロアルコキシ(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフルオロポリマなど、フロー電池に使用される化学物質に耐性のある多孔質プラスチックまたは金属材料を含むことができる。図1Bおよび図1Cの例では、拡散器は、貯蔵器の下部に延在し、入口106Bに流体的に接続される多孔質パイプ106B’である。本願明細書では、流体的に接続という用語は、流体が最初の接続ポイントから第2の接続ポイントに1個以上の導路、多岐管、バッフル、拡散器などを介して直接または間接的に流れるような直接的または間接的な接続を意味する。
電解質は、多孔質パイプ106B’の細孔または穴12を通過することによって貯蔵器104に入る。このようにして貯蔵器104に供給された電解質は、非多孔性パイプの単一の出口から供給された電解質よりも、貯蔵器104内で乱流を生じにくい。一実施形態において、多孔質パイプ106B’は、二次入口106Bに接続された垂直セグメント(すなわち、重力に平行な軸を有する)などの非水平セグメント、および水平延長(107B)セグメントなどの非垂直多孔質延長セグメントを含む。例えば、延長部は、一次出口導路109の周囲に少なくとも部分的に延在し得る湾曲またはコイル延長部107B(例えば、曲線またはコイル)を含むことができる。電解質は、延長部107Bを介して貯蔵器104の下部104Aにより均一に分布することができる。直線延長部、および/または垂直と水平との間の方向に位置する部分を有する曲がった延長部などの別の延長部形状を使用することもできることに留意すべきである。
図1Dに示した別の一実施形態において、(「水系」相とも称される)錯化ハロゲン相の少ない電解質部分は、(「錯体」相とも称される)錯化相の多い電解質部分とは異なる出口を通って積層体101から流出する。この実施形態において、電気化学セル102の積層体101に送達される電解質は、入力多岐管1を介して積層体101のセル102に分配することができる。一実施形態において、電気化学セル102の積層体101から流出する電解質は、貯蔵器104に送られる前に、電気化学セル102の積層体101において分割される。
錯化ハロゲン相の少ない電解質の第1の部分(すなわち、「水系」相)は、負の不透過性電極102Bと正の透過性電極102Aの間の反応域32を通過する。この水相は、第1の出口多岐管4Aを通って、第1の出口導路126に接続された第1の積層体出口14Aに流れる。次いで、電解質は、第1の積層体出口14Aから第1の出口導路126および一次入口106Aを通って貯蔵器104に供給される。したがって、第1の出口導路126は、第1の積層体出口14Aを貯蔵器の一次電解質入口に流体的に接続する。
錯化ハロゲン相の多い電解質の第2の部分(「錯体」相)は、正の透過性電極102Aを通って正の透過性電極102Aの下の流れチャネル19に進む。錯体相は、第2の多岐管4Bを通り、第2の出口導路125に接続された第2の積層体出口14Bに流れる。次いで、電解質は、第2の積層体出口14Bから第2の出口導路125および二次入口106Bを通って貯蔵器104に供給される。したがって、第2の出口導路125は、第2の積層体出口14Bを貯蔵器の二次電解質入口に流体的に接続する。電解質の第1の部分(すなわち、「水系」相)は、電解質の大部分(例えば60〜95体積%、例としては80〜85体積%など)を含み、電解質の第2の部分(すなわち、「錯体相」)は、電解質の小部分(例えば5〜40体積%、例としては15〜20体積%など)を含む。
図1Dに示した実施形態において、電解質の第2の錯体の多い部分は、導路125および二次入口106Bを介して貯蔵器104の下部104Aに供給され、電解質の第1の錯体の少ない部分は、導路126および入口106Aを介し、貯蔵器104の上部104Cを介して、貯蔵器104に供給される。以下により詳細に考察する図17A〜図17Cに示す別の実施形態において、両方の入口106A、106Bが貯蔵器の下部(例えば、停滞域)に位置するときには、電解質の第1と第2の部分の両方を貯蔵器104の下部104Aに供給することができる。
場合によっては、導路125および126は、流出流の流れ比を制御するために、較正された管絞り602a、602bおよび/またはオン/オフ弁604a、604bを備えることができる。管絞りは、幅または直径が導路125、126よりも狭い細管またはオリフィスを含む。
図2は、電気化学システム100と一緒に使用することができる貯蔵器204の別の一実施形態を示す。前の実施形態とは対照的に、この実施形態における貯蔵器104中の電解質流れは環状ではない。この実施形態において、貯蔵器は、一連のくし形バッフル板130などの1枚以上の板状バッフルを含むことができる。バッフル板(単数または複数)130は、溶接、ボルト締めなどによって貯蔵器104内に取り付けられた1個以上の板を含むか、あるいは内側に曲がって貯蔵器体積内部に流れの分離を起こす貯蔵器壁(単数または複数)の部分を含むことができる。
電解質混合物114は、貯蔵器204の一部の一次入口106Aを通って貯蔵器204に入り、貯蔵器204の側壁と第1のバッフル板130Aの間に形成されたチャネルを下向きに流れる。第1のバッフル板130Aは、貯蔵器204の頂壁から延在し、貯蔵器204の中間部204Bで終結する。換言すれば、電解質混合物114は、垂直板状バッフル130Aの第1の(例えば、左)側を流下する。より高密度な錯化ハロゲン相116は、貯蔵器204の下部204Aに沈む。非錯化水系電解質115は、バッフル板130Aの下縁の下を通り、電解質を出口108Aおよび導路(単数または複数)120、124を通してポンプ111のほうに吸引するポンプ111の作用のために、重力に逆らって上昇する。したがって、液体金属ハロゲン化物溶液115は、バッフル130Aの第2の(例えば、右)側を重力に逆らって上向きに流れ、錯化ハロゲン相116は、バッフル130Aの下の停滞域204Aに沈降する。一実施形態において、所望の量の錯化ハロゲン相116を混合物114から除去する場合、貯蔵器204の中間部204Bからバッフル130の上向流側にある出口導路109を通って非錯化水系電解質115を除去することができる。
場合によっては、追加の錯化ハロゲン相116を混合物114から除去したい場合、追加のバッフル板130A2、130A3を図2に示すように設けることができる。好ましくは、第2のバッフル板130A2は、貯蔵器204の底壁まで全長にわたり延在しないか、あるいは貯蔵器204の下部204Aに開口(単数または複数)を有し、錯化ハロゲンが貯蔵器204の下部204Aを横切って流れることができる。第2のバッフル板130A2は、同様に貯蔵器の上部104Cまで全長にわたり延在しないか、あるいは部分104Cの下の部分104Bに開口(単数または複数)を有する。同様に、第1のバッフル板130Aおよび第3のバッフル板130A3は、貯蔵器の下部(すなわち、停滞域)104Aまで全長にわたり延在しないか、あるいは部分104Aの上の部分104Bに開口(単数または複数)を有する。
混合物114は、重力に逆らって上昇した後、第2のバッフル板130A2に沿って、第2のバッフル板130A2と第3のバッフル板130A3との間に形成されたチャネルを流下する。混合物114中のより高密度な錯化ハロゲン相116は、貯蔵器204の下部204Aに沈む。非錯化水系電解質115は、バッフル板130A3の下縁の下を通り、重力に逆らって上昇する。
したがって、電解質混合物114は、複数のくし形板状バッフルのうちの第1のバッフル130Aの第1の(例えば、左)側を流下する。次いで、液体金属ハロゲン化物溶液115は、第1のバッフル130Aの第2の(例えば、右)側を重力に逆らって上向きに流れ、続いて残りのくし形板状バッフル130A2、130A3の間、上または下を流れ、その間に、錯化ハロゲン相116は、バッフルの下の停滞域204Aに沈降する。
所望の量の錯化ハロゲン相116を混合物114から除去する場合、貯蔵器204の中間部204Bからバッフル130A3の上向流側にある出口導路109を通って非錯化水系電解質115を除去することができる。別の実施形態において、前述したように、別のバッフル板130Aを追加することができる。
場合によっては、貯蔵器204は、貯蔵器204の下部204Aに二次入口106Bを含むことができ、二次入口106Bを通して、錯化ハロゲン相116、または液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯化ハロゲン相116の混合物114を貯蔵器204の下部204Aに供給することができる。貯蔵器204は、場合によっては、貯蔵器204の下部204Aにある二次出口108Bを含むこともでき、二次出口108Bを通して、錯化ハロゲン相を貯蔵器204から除去することができる。さらに、貯蔵器204は、貯蔵器204の上部204Cにあるガス出口を含むことができ、このガス出口を通して、ガスを貯蔵器204から除去することができる。
図3は、電気化学システム100と一緒に使用することができる貯蔵器304の別の一実施形態を示す。この実施形態の貯蔵器304は、図1Aに示した貯蔵器104に類似している。しかし、この実施形態において、貯蔵器304は、さらに、貯蔵器104の壁と円柱状バッフル130の側壁133との間にある1個以上の合体フィルタ132を含む。したがって、フィルタ132は、フィルタ132が電解質混合物114の下向流方向の経路における外側環状路146に位置するように、中央のバッフル130を囲む環形状を有することができる。
合体フィルタ(単数または複数)132の作用を図5に示す。合体フィルタ132は、錯化ハロゲン相116の小液滴116Aを収集する、繊維などの微細構造134を含む。繊維134は、テフロン(登録商標)繊維などのポリマ繊維(例えば、ポリプロピレン繊維)を含むことができる。すなわち、微細構造134の材料は、錯化ハロゲン116の液滴116Aが微細構造134の表面に選択的に吸着するように選択される。いくつかの小液滴116Aが互いに接触すると、液滴116Aの表面張力によって、いくつかの小液滴116Aが合体して、単一のより大きい液滴116Bになる。より大きい液滴116Bが十分大きくなると、重力が吸着力を超え、液滴116Bは、合体フィルタ132の微細構造134から落下し、停滞域104Aに流下する。
図4は、電気化学システム100と一緒に使用することができる貯蔵器404の別の一実施形態を示す。この実施形態の貯蔵器404は、図2に示した貯蔵器304に類似している。しかし、この実施形態において、貯蔵器404は、さらに、下向きおよび/または上向き電解質流れ方向のバッフル130間に1個以上の合体フィルタ132を含む。このようにして、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯体ハロゲン相116の混合物114から錯化ハロゲン116をより迅速に分離することができる。
図6および図7は、電気化学システム100と一緒に使用することができる貯蔵器604および704の別の実施形態を示す。これらの実施形態の貯蔵器604および704は、それぞれ、図3および図4に示した貯蔵器304および404に類似している。しかし、これらの実施形態において、貯蔵器604、704は、さらに、合体フィルタ132に加えて1個以上の任意に選択できる沈降機136も含む。好ましくは、沈降機136は、フィルタ132の下流に位置する。図8および図9は、それぞれ、図6および図7に示した貯蔵器604および704に類似した貯蔵器1004および1104の実施形態である。しかし、図8および図9に示した実施形態は、1個以上の沈降機136を含むが、合体フィルタ132を含まない。したがって、任意に選択できる沈降機136は、1個以上の合体フィルタ132と一緒に使用しても、使用しなくてもよい。
1個以上の沈降機136の作用を図10および11に示す。図10に示した沈降機(単数または複数)136は、一般に、距離h離れて一緒に保持されてチャネル135を形成する2枚以上の略平行な板137を含み、チャネル135を通して、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯体ハロゲン相116の混合物114が流れる。合体フィルタ132と同様に、沈降機板137は、錯体ハロゲン116が好ましくは吸着する材料でできている。混合物114がチャネル135を通して流れると、錯化ハロゲン116の小液滴116Aが沈降機板137に吸着する。いくつかのより小さい液滴116Aが接触すると、表面張力によって、より小さい液滴116Aが合体してより大きい液滴116Bになる。沈降機板137の長さLは、より小さい液滴116Aが合体してより大きい液滴になるか、あるいは錯化ハロゲン相116Bの連続した流れになるのに十分な時間が存在するように選択される。次いで、錯化ハロゲン相116Bは、停滞域104Aに沈降する。
図11は、沈降機136Bの別の実施形態を示す。この実施形態において、沈降機136Bは波板137Bを含む。好ましくは、混合物114は、波形の軸に平行でない方向(例えば、垂直方向)に流れる。したがって、混合物は、板の波形の上および下を流れる。このようにして、混合物114は、距離Lにわたって、図10の実施形態で示した平坦な沈降機板137よりも大きな表面積に接する。
図12は、別の一実施形態を示す。この実施形態において、サイクロン分離器138は、一次入口106Aに操作可能に接続される。一態様において、サイクロン分離器138は、回転性の流体流れ142が重力方向および重力流体流れ方向に平行でない(例えば、垂直)方向に形成されるように構成される。この態様において、回転性の流体流れは、より高密度の流体(例えば、回転性の流体流れの外側の錯化ハロゲン116と回転性の流体流れの内側の電解質115)の分離を促進する遠心力をもたらす。別の一態様において、貯蔵器1204は、場合によっては、貯蔵器1204の最上部よりも貯蔵器1204の底部に向かって貯蔵器1204の有効径を減少させる1個以上の斜めのバッフル144または沈降機136を備える。1個以上のバッフル144または沈降機136は、流体をさらに加速し、分離を増大させる。この態様において、バッフル144または沈降機136は、貯蔵器1204における容積パッケージング効率を前述した実施形態よりも低下させる。
図13は、別の実施形態のシステム100Aを示す。この実施形態において、貯蔵器1304は、バッフル130も他の流れ分離器も含まない。好ましくは、貯蔵器1304は、フィルタ132およびコアレッサ136も含まない。この実施形態において、停滞域104Aの上の一次入口106Aは、省略することができ、電解質混合物114は、積層体101から導路126を通り貯蔵器1304に、停滞域104Aにある二次入口106Bを通して供給される。二次入口106Bは、(前の実施形態における一次入口106Aによって供給される停滞域方向ではなく、)貯蔵器ハウジングの底部の停滞域の電解質混合物114を(すなわち、停滞域に直接)供給する。液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、ポンプ111の吸引によって停滞域104Aから重力に逆らって上向きに流れ、導路109の上部の入口開口112に達する。一方、より重い錯化ハロゲン相116は残り、停滞域104Aに沈降する。したがって、金属ハロゲン化物電解質溶液115は、開口112に達するまで導路109の外側に沿って上向きに流れ、次いで導路109を通って下向きに流れ、貯蔵器1304の下部104Aの電解質出口108Aを通って貯蔵器1304から流出する。
図14は、別の実施形態のシステム100Bを示す。システム100Bは、導路109がシステム100Bでは省略され、出口108Aが貯蔵器1404の下部104Aではなく中間部104Bに位置する以外は、図13のシステム100Aに類似している。したがって、システム100Bにおいて、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115は、ポンプ111の吸引によって停滞域104Aから重力に逆らって上向きに流れ、貯蔵器1404の中間部104Bの電解質出口108Aに達する。一方、より重い錯化ハロゲン相116は残り、停滞域104Aに沈降する。
図15は、別の一実施形態による電気化学システム100Cを示す。この実施形態において、電気化学システム100Cの貯蔵器サブシステム1540は、前述した貯蔵器104、204、304、404、605、704、804、904、1204、1304または1404と同じかまたは類似の第1の貯蔵器1504、水系電解質115を貯蔵する追加の第2の貯蔵器305などの複数の貯蔵器を含む。
例えば、システム100Cは、図2に示した単一の板状バッフル130Aを含む第1の貯蔵器1504、並びに場合によっては合体フィルタ132および/または沈降機136を備える。第1の貯蔵器1504は、錯化ハロゲン相116を貯蔵することができる下部(例えば、停滞域)1504Aを備える。錯化ハロゲン相116から分離される金属ハロゲン化物電解質溶液115は、下部1504Aの上の貯蔵器1504の一部に位置する主出口308Aを通して第1の貯蔵器1504から除去することができる。
しかし、この実施形態において、第1の貯蔵器1504の出口308Aから除去された金属ハロゲン化物電解質溶液115は、積層体101に戻らずに、導路320を通り第2の貯蔵器305に供給される。好ましくは、電解質溶液115は、第2の貯蔵器305の上部の入口307を通り第2の貯蔵器に供給される。所望のときには、第2の貯蔵器305に貯蔵された金属ハロゲン化物電解質溶液115を、ポンプ111からの吸引を利用して、第2の貯蔵器305の出口308Bを通り電気化学セル102の積層体101に供給することができる。第2の貯蔵器305のガスは、第2の貯蔵器305の上部にあるガス出口310を通して第2の貯蔵器305から除去することができる。
図16は、貯蔵器サブシステム1640が3つのチャンバを含む別の一実施形態による電気化学システム200を示す。この実施形態において、電気化学システム200は、合体フィルタ132および/または沈降機136を保持する分離チャンバ(例えば、流管、タンク、貯蔵器など)201を備える。電気化学システム200は、別の錯化ハロゲン116の貯蔵器203および別の液体金属ハロゲン化物電解質溶液115の貯蔵器205も備える。分離チャンバ201は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯体ハロゲン相116の混合物114を電気化学セルの積層体101から受けるように構成された入口206を備える。分離チャンバ201は、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115を分離チャンバ201から金属ハロゲン化物電解質溶液115の貯蔵器205に、金属ハロゲン化物電解質溶液115の貯蔵器205の入口207を通して供給するように構成された第1の出口212も含む。分離チャンバ201は、錯化ハロゲン116を錯化ハロゲン116の貯蔵器203に供給するように構成された第2の出口214も含む。第2の出口214は、第1の出口212の下に位置する。それ以外の構成要素は、前の実施形態に関して記述したのと同様である。図に示したように、分離チャンバ201は、(例えば、流れ軸が重力に垂直である)水平に配置される。あるいは、分離チャンバ201は、(例えば、流れ軸が重力に平行である)垂直に配置することができる。
図17A〜図17Dは、電気化学システム1800の別の実施形態を示す。システム1800は、図1Dに示したシステム100Dに類似している。これらのシステムで共通して同様に付番された要素については、簡略化するためにそれ以上述べない。
しかし、この実施形態において、貯蔵器104の一次入口106Aと貯蔵器104の二次入口106Bはどちらも、貯蔵器104の下部104Aに位置する。一次入口106Aは、第1の出口導路126を介して積層体101の第1の出口多岐管4Aおよび第1の積層体出口14Aに接続され、二次入口106Bは、第2の出口導路125を介して第2の出口多岐管4Bおよび第2の積層体出口14Bに接続される。図1Dに示した実施形態のシステム100Dと同様に、錯化ハロゲン相の少ない電解質の一部は、第1の出口多岐管4Aおよび第1の積層体出口14Aから導路126および入口106Aを通り貯蔵器104に供給される。錯化ハロゲン相の多い電解質の一部は、第2の出口多岐管4Bおよび第2の積層体出口14Aから導路125および入口106Bを通り貯蔵器104に供給される。
説明の便宜上、図17Aでは、第1および第2の積層体出口14A、14Bを積層体101の底部に示したが、一方または両方の積層体出口14A、14Bが積層体101の上部および/または側部に位置し得ることを理解すべきである。さらに、円柱状バッフル130を図17Aおよび図17Cに示したが、このバッフルは、任意に選択することもできるし、省略するか、あるいは後述する図20に示す板状バッフル2002で置き換えることもできる。
好ましくは、図17B、図17Cおよび図17Dに示すように、一次入口106Aおよび二次入口106Bは、多孔質パイプ106A’、106B’などのそれぞれの拡散器または別の適切な拡散器を備えることができる。図1Bおよび図1Cに示した実施形態と同様に、多孔質パイプ106A’、106B’は、それぞれ、多孔質水平湾曲延長部107A、107Bなどの非垂直延長部を含むことができる。多孔質水平湾曲延長部107A、107Bは、貯蔵器104の下部104Aの同じ面に(例えば、並列に)、異なる面に(例えば、図17Cおよび図17Dに示すように上下に)、または一部は同じ面に一部は異なる面に位置することができる。例えば、図17Dに示すように、延長部107Aは、延長部107B上に位置することができる。
一実施形態において、電気化学セル102の積層体101からの電解質の大部分は、第1の出口多岐管4Aを通して供給される。この実施形態において、多孔質水平湾曲延長部107Aは、好ましくは、多孔質水平湾曲延長部107Bよりも長いおよび/または広い(すなわち、円形断面のパイプの場合、直径がより大きい)。図17Dに示したように、延長部107Aは、延長部107Bよりも長く、および/または曲率半径が大きい円形または半円形形状を有することができる。延長部107Aは、延長部107Bよりも内部の幅(すなわち、内径/断面直径)を大きくすることもできる。あるいは、電解質の大部分が第2の多岐管4Bから供給される場合、多孔質水平湾曲延長部107Bは、図17Bに示すように、多孔質水平湾曲延長部107Aよりも長くおよび/または広くすることができる。
延長部107A、107Bは、導路109に巻きつけたり、互いに巻きつけたりすることもできる。さらに、前述した熱交換器139は、図1Dに示すように、貯蔵器104の外側に位置することに加えて、またはその代わりに、図17Dに示すように、貯蔵器104の内部に位置することができる(例えば、導路109に巻きつけることができる)。最後に、貯蔵器の中間部104Bに位置する導路109の上部は、場合によっては、図17Dに示すように、(例えば、導路の側壁および/または頂部に)複数の開口112を有することができる。好ましくは、導路109は、貯蔵器の下部104Aの停滞域に開口112を含まない。
したがって、図17B〜17Dに示したように、電解質流れは、多孔質拡散パイプなどの2個の別々の拡散器を通り貯蔵器の底部に戻る。多孔質パイプの表面の電解質流速は、比較的低速であり(例えば15mm/s未満、例としては10mm/s以下など、例えば5mm/s未満、例としては約1〜4mm/sなど約3mm/sも含む)、2つの別々の流体層(すなわち、水相と錯体相)をさほど再混合せずに、流れのすべてが貯蔵器の底部に戻ることができる。戻った電解質流れはすべて、錯体の層(単数または複数)を含む停滞域をゆっくり通過し、積層体から流れる臭素水溶液が、積層体に戻る前に錯化剤によって封鎖される程度を高める。貯蔵器断面全体を流れに利用することができ、それによって平均速度を最小にし、2つの流体層の分離をさらに高めることができる。多孔質拡散器の追加は、フロー電池システム効率を少なくとも3パーセント改善するはずである(例えば、電流効率の約4〜5パーセント増加、クーロン効率の約3〜4パーセント増加、およびDCエネルギー効率の約5〜6%増加)。
図18は、拡散器が、多孔質パイプ106A’、106B’および多孔質水平湾曲延長部107A、107Bではなく、多孔質板1802を含む別の一実施形態を示す。板拡散器は、1個以上のチャネル1804によって分離された板1802を含む。好ましくは、板1802は、互いに平行であり、貯蔵器104の下部104Aに水平に位置する。入口106A、106Bは、多孔質でも非多孔質でもよいそれぞれの垂直導路106A”および106B”を介してチャネル(単数または複数)1804に接続される。一次入口106Aおよび/または二次入口106Bに供給される電解質は、導路106A”および106B”を介して多孔質平行板1802の間のチャネル(単数または複数)1804に供給される。電解質は、平行板1802の穴/細孔12を通過し、貯蔵器104に入る。
図19Aおよび19Bは、平行板1802の代わりに1枚以上の多孔質板1902A、1902Bを含む拡散器の別の一実施形態を示す。この実施形態において、板の間にチャネルはない。その代わりに、板は、貯蔵器を水平方向などの非垂直方向に分割し、貯蔵器104の下部104Aの空間1904A、1904Bのすべてまたは一部が多孔質板の下に位置する。多孔質板の下の空間は、垂直壁などの非水平方向の壁1906A、1906Bによって、少なくとも2つの部分1904A、1904Bに分割される。好ましくは、壁は、非多孔性であり、貯蔵器104の底面と板1902A、1902Bの底面の間に延在する。
したがって、空間1904Aは、底部および外側が貯蔵器104のそれぞれの底部および側壁に接し、上部が多孔質板1902Aに接し、内側が壁1906A、1906Bおよび場合によっては導路109に接する。空間1904Bは、底部および外側が貯蔵器104のそれぞれの底部および側壁に接し、上部が多孔質板1902Bに接し、内側が壁1906A、1906Bおよび場合によっては導路109に接する。
一次入口106Aは、貯蔵器において錯体の少ない電解質(「水系」相)を空間1904Aに供給する位置にあり、二次入口106Bは、貯蔵器において錯体の多い電解質(「錯体」相)を空間1904Bに供給する位置にある。このようにして、空間1904Aの水相は、空間1904Bの錯体相から壁によって分離される。次いで、電解質は、多孔質板の細孔12を通って空間1904Aおよび1904Bから流出し、貯蔵器104の中間部104Bに位置する導路109の入口112に流入する。
水相の体積は錯体相より大きいので、空間1904Aは空間1904Bより大きいことが好ましい。この実施形態において、板1902Aの表面積は、板1902Bの表面積より大きい。2枚の板1902A、1902Bを示したが、単一の多孔質板(例えば、円形の板)を代わりに使用できることも理解すべきである。板の下の空間1904A、1904Bは、壁1906A、1906Bによって画定される。
図20は、別の一実施形態を示す。この実施形態において、バッフル板2002を円柱状バッフル130の代わりに使用する。バッフル板2002は、貯蔵器104の中間部104Bにおいて貯蔵器104中の電解質の充填レベル未満に位置するが、一次出口108Aに通じる導路109の入口(単数または複数)112よりは上に位置する。バッフル板2002は、気相の量を減少させるか、あるいは電解質が導路109の最上部の入口112に流れ込むことによって渦が形成される場合に貯蔵器104の上部104Cの気相が導路/パイプ109に吸い込まれるのを防止する。バッフル板2002は、1本以上の棒2004などの1個以上の支持要素によって貯蔵器中に支持される。バッフル板2002は、(例えば、円柱状バッフル130の代わりに、)図1〜図19Bのいずれかに示す前述した実施形態に使用することができる。
図21は、別の一実施形態を示す。この実施形態において、一次入口106Aと二次入口106Bはどちらも貯蔵器104の頂壁に位置する。前述した実施形態とは対照的に、一次出口108Aおよび二次出口108Bは、貯蔵器104の底壁ではなく貯蔵器104の側壁に位置する。これは、例えば、貯蔵器104における「L」形導路109の使用によって容易にすることができる。金属ハロゲン化物電解質114は、一般に貯蔵器104の中間部に位置する導路109の垂直部109Vを流下し、次いで貯蔵器104の側壁上に位置する一次出口108Aに接続された導路109の水平部109Hに流れる。
前述した実施形態と同様に、充電モードにおいて、第1のポンプ111Aを単一流れループ(例えば、単一流れループ120〜124〜126)に使用して、金属ハロゲン化物電解質溶液115を貯蔵器の中間部104Bから積層体101にポンプ輸送し、次いで積層体から貯蔵器104に戻すことができる。この実施形態において、二次出口108Bに接続された導路122の第2のポンプまたは弁113Aを閉じるか、あるいは遮断して、充電モードにおいて、錯化ハロゲン相が供給され、積層体101に届くのを最少にすることができる。放電モードにおいて、第2のポンプまたは弁113Aを開くか、あるいはオンにし、第1のポンプ111Aを単一流れループ120〜122〜124〜126でオンにして、液体金属ハロゲン化物電解質溶液115および錯化ハロゲン相116を貯蔵器から積層体101にポンプ輸送し、貯蔵器104に戻す。
一実施形態において、一次出口108Aからの金属ハロゲン化物電解質溶液115と二次電解質出口108Bからの錯化ハロゲン相116を、貯蔵器104からポンプ輸送後に組み合わせて、濃縮錯化ハロゲン相電解質混合物を形成することができる。一実施形態において、一次出口108Aからの金属ハロゲン化物電解質溶液115と電解質出口108Bからの錯化ハロゲン相116を、第1のポンプ111Aに達する前に(例えば、その上流で)接合部2102Aにおいて組み合わせる。あるいは、一次出口108Aからの金属ハロゲン化物電解質溶液115と二次出口108Bからの錯化ハロゲン相116を、特に装置113Aが装置である場合、接合部2102Bにおいてポンプ111Aの後で(例えば、その下流で)組み合わせることができる。
この実施形態は、前述した実施形態のいくつかと同様に、拡散器も含む。この実施形態における拡散器は、貯蔵器104の下部104A内部の入口流れを拡散する多孔質導路(例えば、チューブまたはパイプ)106B’である。この実施形態において、複数の多孔質パイプ106B’は、それぞれ、一次入口106Aおよび二次入口106Bに接続された一次入口導路2100Aおよび二次入口導路2100Bに取り付けられる。一実施形態において、一次入口導路2100Aは、一次入口106Aに接続された垂直部2100AV、および複数の多孔質パイプ106B’が取り付けられた水平部2100AHを含む。一次入口導路2100Aの水平部2100AHは、板状とするか、あるいは複数の水平パイプを有することができる。このようにして、貯蔵器104の下部104A内部で入口流れをより拡散させる複数の多孔質パイプ106B’を有する複数の列を設けることができる。一次入口導路2100Aと同様に、二次入口導路2100Bは、二次入口106Bに接続された垂直部2100BV、および複数の多孔質パイプ106B’が取り付けられた水平部2100BHを含む。二次入口導路2100Bの水平部2100BHは、板状とするか、あるいは複数の水平パイプを有することができる。
図22は、別の実施形態を模式的に示す。図1Dに示した実施形態と同様に、フロー電池積層体101の入口は、電解質がそれを通って貯蔵器104から多岐管1に流れることができる導路124によって設けられる。この実施形態において、透過性電極102Aは、各セルにおいて不透過性電極102Aの下に位置する。貯蔵器104の底部の二次出口108Bは、導路122に接続される。導路122の出口は、第2のポンプおよび/または弁113Aの入口に接続される。導路109の入口開口112の入口は、より軽量の金属ハロゲン化物電解質(例えば、臭化亜鉛水溶液)がある、貯蔵器104の中間部に位置する。図22に示した実施形態において、導路109は、貯蔵器104の底壁の一次出口108Aから出る。しかし、図21に示すように、導路109は、貯蔵器104の側壁から出るように構成することもできる。導路109は、ポンプ111Aの入口に接続される。濃縮ハロゲン反応物が充電モード中に導路122を通り積層体101に流れないように、充電モードにおいて、ポンプまたは弁113Aを閉じるか、あるいは遮断する。放電モードにおいて、ポンプおよび/または弁113Aを開いて(例えば、ポンプをオンにして)、濃縮ハロゲン反応物を導路122を通して積層体101に流す。前の実施形態と同様に、一次出口108Aからの金属ハロゲン化物電解質溶液115と二次出口108Bからの錯化ハロゲン相116を、第1のポンプ111Aに達する前に(例えば、その上流で)接合部2102Aにおいて組み合わせることができる。あるいは、一次出口108Aからの金属ハロゲン化物電解質溶液115と二次出口108Bからの錯化ハロゲン相116を、ポンプ111Aの後で(例えば、その下流で)組み合わせることができる。
さらに、図1Dに示した実施形態と同様に、導路125および126は、積層体101のそれぞれの一次出口多岐管4Aおよび二次出口多岐管4Bから貯蔵器104に別々に流出流の流れを供給する。しかし、この実施形態において、貯蔵器104中に、それぞれの入口106A、106Bを通り、それぞれの導路2100A、2100Bに供給される流出流の流れの流れ比を制御するために、導路125および126は、可変流れ制御弁604av、604bvと一緒に構成することができる。導路2100A、2100Bは、図21に関して前述した拡散器を末端に有することができる。
したがって、図22の実施形態において、充電モードと放電モードの両方で、積層体101の各セルの反応域32に流れを供給する1つの共通入口導路124および入口多岐管1がある。可変弁604avおよび/または604bvは、充電モードと放電モードの両方で、流体流れの大部分(例えば>50%、例としては60〜90%など、例えば80%)を反応域32から多孔質電極102Aおよび領域19を通り、多岐管4Aおよび導路125に、そして入口106A中に押し出し、少量の流体流れ(例えば<50%、例としては10〜40%など、例えば20%)を反応域32から多岐管4Bおよび導路126を通り入口106Bに、多孔質電極102Aを通らずに流出させるように構成することができる。あるいは、可変弁604avおよび/または604bvは、充電モードと放電モードの両方で、少量の流体流れ(例えば<50%、例としては10〜40%など、例えば20%)を反応域32から多孔質電極102Aおよび流れチャネル19を通り多岐管4A、導路125および入口106Aに押し出し、流体流れの大部分(例えば>50%、例としては60〜90%など、例えば80%)を反応域32から多岐管4B、導路126および入口106Bを通り、多孔質電極102Aを通らずに流出させるように構成することができる。
図23は、別の一実施形態を示す。図23に示した実施形態は、図21に示した実施形態に類似している。しかし、図23の実施形態は、第1および第2の入口106A、106Bを流体的に接続する少なくとも1個の導路2300を含む。導路(単数または複数)2300は、貯蔵器中で任意の1つ以上の適切な方向に延在することができる。例えば、導路2300は、一次および二次入口導路2100A、2100Bの水平部2100AH、2100BHを接続する水平導路とすることができる。場合によっては、一次および二次入口導路2100A、2100Bの水平部2100AH、2100BHを接続する複数の導路2300を設けることができる。追加の水平導路(単数または複数)2300は、一次入口流量が二次入口流量よりも多い場合に(その逆も同様である)、一次入口106Aからの液体金属ハロゲン化物電解質溶液115と錯体ハロゲン相116の混合物114の流れを二次入口106Bの多孔質パイプ106B’中に分配することができる。これは、流れが多孔質パイプ106A’、106B’を出て、貯蔵器104のバルク体積に入るときに、多孔質パイプ106A’、106B’の表面の比較的均一な流れ分布、およびそれに応じて均一な速度を維持するのを助ける。
この実施形態は、一次または二次入口106A、106Bのどちらかが流れ制御弁604av、604bvの状態に応じてより大流量の入口として働くことができる図22に示した実施形態と組み合わせることができる。この実施形態において、一次および二次入口106A、106Bが接続されているが、多孔質パイプ106A’、106B’を出る前に流れを合流させないことが好ましい。一次入口106Aからの最低流体抵抗の経路は、それでも第1の組の多孔質パイプ106A’を通る(二次入口106Bと多孔質パイプ106B’の場合も同様)。その結果、2つの流体流れの間または中で起こり得る相分離は、比較的十分に保存される。
前述した説明では特定の好ましい実施形態について言及したが、本発明はそのように限定されないことは理解されるはずである。当業者であれば、開示された実施形態に種々の改変を成すことができ、かかる改変が本発明の範囲内のものであることを認識すべきである。本願明細書で引用した刊行物、特許出願および特許のすべてが、本願明細書においてその全体が参照により援用されている。

Claims (5)

  1. フロー電池貯蔵器であって、
    貯蔵器ハウジングと、
    前記貯蔵器の下部の停滞域においてまたはそこに向かって液体金属ハロゲン化物電解質溶液と錯化ハロゲン相とを含む電解質混合物を供給するように構成された電解質入口と、
    前記液体金属ハロゲン化物電解質溶液を前記貯蔵器から排出するように構成された電解質出口と、
    二次電解質入口と、
    前記貯蔵器の電解質入口に流体的に接続され、第1の非垂直延長セグメントに接続された非水平セグメントを含む第1の多孔質パイプを含む第1の拡散器と、
    前記貯蔵器の二次電解質入口に流体的に接続され、第2の非垂直延長セグメントに接続された非水平セグメントを含む第2の多孔質パイプを含む第2の拡散器と、
    前記第1の非垂直延長セグメントと前記第2の非垂直延長セグメントを接続する少なくとも1個の導路と、を備え、
    使用時に前記液体金属ハロゲン化物電解質溶液が重力に逆らって上向きに流れて前記電解質出口に達し、前記錯化ハロゲン相が前記停滞域に沈降するように前記電解質出口が位置し、
    前記電解質入口および前記二次電解質入口が、前記貯蔵器の上部に位置するフロー電池貯蔵器。
  2. 請求項1記載の貯蔵器において、
    前記貯蔵器の下部の電解質出口から前記貯蔵器の下部を通り前記貯蔵器の中間部に延在する出口導路をさらに備え、
    前記出口導路の入口が前記貯蔵器の中間部に位置し、前記出口導路の出口が前記貯蔵器の側壁に位置する貯蔵器。
  3. 請求項1記載の貯蔵器において、
    前記第1の拡散器が複数の第1の多孔質導路を含み、前記第2の拡散器が複数の第2の多孔質導路を含み、
    前記複数の第1の多孔質導路が、前記貯蔵器の最上部の電解質入口に接続された第1の垂直配向導路に流体的に接続された1個以上の第1の水平配向導路に流体的に接続された複数の第1の垂直配向導路を含み、
    前記複数の第2の多孔質導路が、前記貯蔵器の最上部の二次電解質入口に接続された第2の垂直配向導路に流体的に接続された1個以上の第2の水平配向導路に流体的に接続された複数の第2の垂直配向導路を含む貯蔵器。
  4. フロー電池システムであって、
    請求項1記載の貯蔵器と、
    フロー電池セルの積層体と、
    前記積層体中の錯化ハロゲン相の少ない電解質出口を含む第1の積層体出口と、
    前記積層体中の錯化ハロゲン相の多い電解質出口を含む第2の積層体出口と、
    前記第1の積層体出口を前記貯蔵器の電解質入口に流体的に接続する第1の出口導路と、
    前記第2の積層体出口を前記貯蔵器の二次電解質入口に流体的に接続する第2の出口導路と、
    第1のポンプと、
    第2のポンプまたは弁と、
    前記貯蔵器の下部の停滞域に位置する第2の電解質出口と、
    前記積層体と前記貯蔵器の間の単一ループ流れ回路と、を備え、
    前記積層体の各フロー電池セルの正極と負極の間の反応域にセパレータがなく、前記電解質混合物が、各フロー電池セルの正極と負極の分離なしに前記単一ループ流れ回路を通って循環し、
    前記第2のポンプまたは弁が、前記第2の電解質出口に接続され、
    前記電解質出口が、前記液体金属ハロゲン化物電解質溶液を排出するように構成され、
    前記第2の電解質出口が、前記錯化ハロゲン相を排出するように構成されたシステム。
  5. フロー電池を動作させる方法であって、
    液体金属ハロゲン化物電解質溶液と錯化ハロゲン相とを含む電解質混合物をフロー電池積層体から貯蔵器の下部の停滞域においてまたはそこに向かって供給するステップと、
    前記液体金属ハロゲン化物電解質溶液が前記貯蔵器中で重力に逆らって上向きに流れる一方、前記錯化ハロゲン相が前記停滞域に沈降するように、前記液体金属ハロゲン化物電解質溶液を前記貯蔵器から前記フロー電池積層体に供給するステップと、
    ガスの一部を前記貯蔵器の上部からガス出口を通して除去するステップと、
    を含む方法。
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