一般的に、車両に搭載される表示装置は、単一の目的に用いられることは少なく、多種多様な情報を表示するために用いられる。例えば、車載用電子機器が、ナビゲーション装置としての機能を備えている場合には、表示装置は、地図画面を表示する。
また、例えば、車載用電子機器が、レーダー探知機としての機能を備えている場合には、ターゲットの警報時には、警報画面が表示される他、警報がない時に、運転に役立つ種々の情報が表示される。運転に役立つ種々の情報としては、例えば、地図、時計、速度等の表示がある。
しかし、タイヤの異常が検知された場合に、全ての表示に優先して画面全体に、タイヤの異常を説明する文章を表示することは、車両の搭乗者の他の情報の視認及び情報の取得を妨げることになる。特に、運転者にとって、運転中に必要な情報の取得が妨げられるので、タイヤ点検、交換等を行う場所までの運転の妨げになる可能性がある。
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、車両の搭乗者による情報の視認及び情報の取得を妨げることがなく、運転者がタイヤ点検、交換等を行う場所までの運転を妨げることがないシステム等を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、
(1)搭乗者が視認可能な表示手段に、情報を表示させるための制御を行うシステムにおいて、車両の搭乗者に当該車両が備えるタイヤの異常を視認させる表示を、当該車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げない態様で、前記表示手段に表示させる制御を行う制御手段を有することを特徴とする。
このようにすれば、安全な場所での停止、タイヤ点検、タイヤ交換を、車両の搭乗者に促すことができる。しかも、タイヤの異常を視認させる表示が、車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げないので、車両の搭乗者による情報取得の妨げとならない。車両の搭乗者は、必要とする情報を妨げられることなく継続して取得できるので、感情を害することもない。さらに、車両の搭乗者のうちの運転者にとっては、運転中に必要な情報を継続して得られるので、運転の妨げにならず、タイヤ点検、交換等を行う場所までの安全な運転を維持できる。
表示手段は、例えば、車両の搭乗者が視覚的に認識できる表示ができるものとするとよい。例えば、表示手段を、表示画面としてもよく、複数の発光部材としてもよい。このようにすれば、種々の機器に適用させることができる。
タイヤの異常は、例えば、空気圧又は温度が設定された基準から逸脱することとするとよい。このようにすれば、平常時と比べて空気圧、温度が著しく異なるタイヤを、異常なタイヤとすることができるのでよい。さらに、例えば、異常か否かの基準は、タイヤの種類、車種又は取り付け位置によって異なるものとするとよい。このようにすれば、タイヤの種類、車種又は取り付け位置によって異常とすべき空気圧又は温度が異なることから、正確な異常判定が可能となるのでよい。
タイヤの異常を視認させる表示は、例えば、車両の搭乗者にタイヤに異常が発生したことを伝達できる表示とするとよい。さらに、例えば、タイヤの異常を視認させる表示を、図形とするとよい。このようにすれば、車両の搭乗者に、タイヤの異常を視覚により即座に直感的に認識させることができてよい。
車両の搭乗者が必要とする他の情報は、例えば、車両の搭乗者の好み、走行の目的又は日時に応じて、車両の搭乗者が取得を妨げられることを望まない情報とするとよい。さらに、車両の搭乗者が必要とする他の情報は、例えば、地図表示のうちの自車位置、案内経路、目的地、報知対象を視認させる図形若しくは色、車両の状態を示す速度、燃費、タイヤの空気圧若しくは温度を視認させるための項目名、数値、単位などの文字若しくは数字又は特定の対象を形象により認識させる図形とするとよい。このようにすれば、運転者が、運転中に他の情報の視認を妨げられて、運転に影響が出ることがなくてよい。
車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げない態様は、例えば、車両の搭乗者が必要とする他の情報に重ならない態様としてもよいし、当該他の情報に重なっても透過して他の情報が視認できる態様としてもよい。このようにすれば、車両の搭乗者が、情報取得を妨げられることがなくてよい。また、例えば、背景色のみで特定の意味を形成しない領域に、タイヤの異常を視認させる表示を行う態様としてもよい。このようにすれば、車両の搭乗者が必要とする他の情報ばかりでなく、それ以外の情報の視認も妨げずに、より明確にタイヤの異常を知らせることができるのでよい。
さらに、例えば、表示手段が複数の発光部材によって構成される場合に、複数の発光部材のうちの一部の発光の有無により、タイヤの異常を視認させる表示を行い、残りの発光部材の発光の有無により、車両の搭乗者が必要とする他の情報を表示させてもよい。
制御手段は、例えば、車両内にすべて設けるようにしても良いし、車両外にすべて設けるようにしても良いし、車両内にその一部を設け、車両外にその一部以外の部分を設けても良い。また、制御手段は、例えば、1つの制御部で実現しても良いし、複数の制御部で実現しても良い。
(2)前記車両の搭乗者が必要とする他の情報として、特定のまとまりとして認識される領域に表示される情報とし、前記他の情報の視認を妨げない態様は、前記特定のまとまりとして認識される領域の外の領域に、前記タイヤの異常を視認させる表示をする態様とするとよい。
このようにすれば、特定のまとまりとして認識される領域に表示される情報は、車両の搭乗者にとって必要性の高い情報であることが多く、このような領域の情報の視認を、タイヤの異常を視認させる表示が妨げることがないので、車両の搭乗者は必要性の高い情報を継続して取得できる。
特定のまとまりとして認識される領域は、例えば、外観又は観念で共通する又は関連する要素であると認識される領域とするとよい。例えば、地図表示のうちの自車位置、目的地、報知対象等を表すマークの外縁で囲まれた領域、案内経路及び走行経路を色分けした領域、車両の状態を示す速度、燃費、タイヤの空気圧、温度を視認させるための項目名、数値、単位を線や色で囲んだ領域、特定の対象を形象により認識させる図形の領域とするとよい。特定のまとまりとして認識される領域の外の領域は、例えば、自車位置、目的地、案内経路及び走行経路以外の街路の領域、線や色で囲んだ領域の外の領域又は図形の外の領域とするとよい。このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示が目立って見やすくなるのでよい。
特定のまとまりとして認識される領域としては、特に、特定の物として認識される領域とするとよい。特定の物としては、例えば、車の運転に関連する物とするとよく、特に、車両を構成する物に類似する物としたり、車の走行にともなって視認される物としたりするとよい。車両を構成する物としては、例えば、メータ、エンジン、車両ボディー等とするとよい。車の走行にともなって視認される物としては、例えば、道路標識、看板等のロゴ等、建物等の形状等とするとよい。
(3)前記車両の搭乗者が必要とする他の情報として、表示内容が変化する情報とするとよい。
表示内容が変化する情報は、例えば、車両の搭乗者が必要な情報、継続して見ていたい情報であることが多く、このような情報の視認を、タイヤの異常を視認させる表示が妨げることがないので、表示手段を見ている車両の搭乗者が不快になることがない。
表示内容が変化する情報は、例えば、時間の経過に従って、文字、数字、形状、色、大きさが変わる情報とするとよい。
(4)前記表示内容が変化する情報として、車両の状態の変化に伴って変化する情報とするとよい。
このようにすれば、車両の状態に伴って変化する情報は、車両の運転者にとって常時把握していたい情報であるため、このような情報の取得を妨げられることがなく、運転者は、タイヤ点検や交換を行う場所までの安全な運転を維持できる。
車両の状態の変化に伴って変化する情報は、例えば、自車位置、車速、燃費、タイヤの空気圧、温度など、車両の走行中に、外部から入力された信号に基づいて得られる情報とするとよい。
(5)前記タイヤの異常を視認させる表示の表示位置を、表示内容が変化しない領域とするとよい。
このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示を、表示内容が変化しない領域に表示させることによって、タイヤの異常を視認させる表示を目立たせることができ、タイヤの異常を車両の搭乗者に確実に知らせることができる。
表示内容が変化しない領域は、例えば、時間の経過に従って、文字、数字、形状、色、大きさが変わらない領域とするとよい。また、例えば、特定の対象を形象により認識させる図形のように、一定のまとまりを持って認識される図形の一部の色や形状が変化する場合には、表示内容が変化しない領域は、当該図形の全体以外の領域とするとよい。このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示をより一層目立たせることができるのでよい。
(6)前記表示内容が変化する情報の表示領域が、複数存在するとよい。
このようにすれば、表示内容が変化する情報が複数の領域に表示されていても、その視認を妨げない態様でタイヤの異常を視認させる表示がなされるので、多数の情報とともに、車両の搭乗者がタイヤの異常を明確に認識でき、混乱することがない。
(7)前記タイヤの異常を視認させる表示の表示位置を、前記表示内容が変化する情報の表示領域の周辺部とするとよい。
このようにすれば、表示内容が変化する情報は、車両の搭乗者の目を引きやすい箇所であるので、その周辺部にタイヤの異常を視認させる表示を表示することにより、変化する情報の視認の妨げになることを回避しつつ、搭乗者にタイヤの異常を気付かせやすくすることができる。
周辺部とは、例えば、表示内容が変化する情報の表示領域外であって、当該表示領域に接している位置又は接していないがその近傍位置とするとよい。
(8)前記表示内容が変化する情報の表示領域を、車両の運転者が着目する領域とし、前記タイヤの異常を視認させる表示の表示位置を、前記車両の運転者が着目する領域以外の部分とするとよい。
このようにすれば、車両の運転者が着目する領域の視認が妨げられることがないので、運転者が混乱することなく、タイヤ点検や交換を行う場所までの安全な運転を維持できる。
車両の運転者が着目する領域は、例えば、運転者が走行中に常にチェックする必要がある情報とするとよい。特に、車両の運転者が着目する領域としては、例えば、走行中の自車位置、案内経路又は速度とするとよい。
(9)前記タイヤの異常を視認させる表示を、一色のみの表示部分に重ねて表示するとよい。
このようにすれば、一色のみの部分に重ねてタイヤの異常を視認させる表示がなされるので、タイヤの異常を視認させる表示の背後に紛らわしい表示が存在せず、車両の搭乗者が混乱することがない。例えば、特定の対象を形象する図形が背景と色分けした線で表示されている箇所に、タイヤの異常を視認させる表示がさらに重なると、車両の搭乗者にとって見難いが、一色のみの部分に表示すれば、車両の搭乗者にとって見やすくなる。
(10)前記車両の搭乗者が必要とする他の情報として、外部から入力されたタイヤの状態に関する情報とするとよい。
このようにすれば、車両の搭乗者にとって、タイヤの状態に関する情報のみでは、タイヤが異常かどうかを判断し難い場合であっても、これとは別にタイヤの異常を視認させる表示をすることにより、異常を確実に気付かせることができる。
タイヤの状態に関する情報は、例えば、タイヤの空気圧又は温度とするとよい。
外部からの入力は、例えば、有線による入力であっても、無線により受信した場合であってもよい。
(11)前記タイヤの異常を視認させる表示の表示中に、前記制御手段に、外部から入力されたタイヤの状態に関する情報表示への切り替え指示を入力する切替指示入力手段を有するとよい。
このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示がなされたときに、車両の搭乗者が、切替指示入力手段を用いて切り替え指示を入力する操作をすると、タイヤの状態に関する情報が表示されるので、タイヤの異常について詳細な情報を知ることができる。
切替指示入力手段は、例えば、タッチパネル、スイッチなどの入力手段とするとよい。例えば、タイヤの異常を視認させる表示の表示領域を、タッチパネルとしての切替指示入力手段とすると更によい。このようにすれば、車両の搭乗者が操作しやすくなるのでよい。
(12)前記タイヤの状態に関する情報を、各タイヤの空気圧、各タイヤの温度、タイヤの平均温度の少なくとも1つとするとよい。
このようにすれば、車両の搭乗者は、例えば、タイヤの平均温度により、異常の発生の判定が容易となる。また、車両の搭乗者は、例えば、各タイヤの空気圧、各タイヤの温度により、異常が発生したタイヤを特定できる。
(13)制御手段に、タイヤの異常を視認させる表示を停止させる停止指示を入力する停止指示入力手段を有するとよい。
このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示によってタイヤの異常を了知した車両の搭乗者が、停止指示入力手段を用いて、表示を停止させることができるので、常に表示される煩わしさを回避できる。
停止指示入力手段は、例えば、タッチパネル、スイッチなどの入力手段とするとよい。例えば、タイヤの異常を視認させる表示の表示領域を、タッチパネルとしての停止指示入力手段とすると更によい。このようにすれば、車両の搭乗者が操作しやすくなるのでよい。
(14)前記タイヤの異常を視認させる表示は、異常の程度に応じて、異なる色が設定されているとよい。
このようにすれば、異なる色により、車両の搭乗者に危険の度合いを直感的に認識させることができる。
(15)前記タイヤの異常を視認させる表示とともに、音を出力する出力手段を有するとよい。
このようにすれば、音を出力することにより、表示手段の表示画面を見ていない車両の搭乗者にも、確実にタイヤの異常を知らせることができる。
(16)複数種類のイベントの発生を報知する報知手段と、前記タイヤの異常を視認させる表示及び前記複数種類のイベントの報知の優先順位を設定する優先順位設定手段と、 を有するとよい。
このようにすれば、複数種類のイベントの報知のいずれかに優先させて、タイヤの異常を視認させる表示を行うことにより、より確実にタイヤの異常を了知させることができる。
イベントの報知は、例えば、外部から入力された情報に基づいて報知する情報とするとよい。例えば、道路における特定の設置物の存在、外部の無線通信の存在、目的地への到着、経由地の通過などを、報知するイベントとするとよい。
報知は、例えば、表示手段による表示、音声出力手段による音声又はこれらの双方によって、車両の搭乗者にイベントを知らせる態様とするとよい。
(17)前記車両の搭乗者が必要とする他の情報として、時刻に関する情報、車速に関する情報、加速度に関する情報、燃費に関する情報の少なくとも一つとするとよい。
このようにすれば、車両の搭乗者にとって必要となる情報の表示が、タイヤの異常を視認させる表示によって妨げられることがないため、車両の搭乗者、特に、運転者が不快になることがなく、安全な運転を継続できる。
(18)前記制御手段は、外部から入力されたタイヤの状態に関する情報に基づいて、タイヤの異常を判定するとよい。
このようにすれば、タイヤの異常を制御手段が判定するので、車両の搭乗者の判定の手間がかからない。異常の判定は、例えば、定期的に行ってもよいが、タイヤの状態に関する情報に基づいて即座に判定するとなお良い。
(19)前記制御手段が、前記外部から入力されたタイヤの状態に関する情報に基づいてタイヤの異常を判定し、タイヤの異常を視認させる表示を表示手段に表示させた後、あらかじめ設定された期間、異常とされたタイヤの状態に関する情報が入力されない場合又は入力されるタイヤの状態に関する情報に変化がない場合に、タイヤの異常を視認させる表示を停止させるとよい。
このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示がされた後、異常と判定されたタイヤが正常なタイヤに交換された場合には、異常なタイヤが外されて車外にあれば、そのタイヤの状態に関する情報が受信されず、異常なタイヤが車内に搭載してあれば、そのタイヤの状態に関する情報は変化しない。このため、かかる場合には、タイヤの交換がなされたとして、タイヤの異常を視認させる表示を停止することにより、表示され続ける煩わしさを回避できる。
(20)前記外部から入力されたタイヤの状態に関する情報は、タイヤに設置されたセンサから発信され、断続的に受信した信号に含まれる情報とするとよい。
このようにすれば、タイヤに設置されたセンサからの信号を断続的に受信することにより、システムにおける他の信号の受信の妨げとなることを防止できる。
断続的に受信とは、例えば、常時連続して受信しないことをいい、一定間隔のタイミングで受信しても、特定のタイミングで受信してもよい。
(21)(1)〜(20)のいずれかのシステムを車載用電子機器として構成し、タイヤに設置されたセンサから発信されたタイヤの状態に関する情報を受信する受信手段と、前記受信手段が受信したタイヤの状態に関する情報を、前記システムに出力する出力手段と、を有する受信装置を、当該車載用電子機器に接続可能に設けるとよい。
このようにすれば、車載用電子機器として構成された既存のシステムに接続することにより、タイヤの異常を視認させる表示をする機能を簡単に追加することができる。車両の所有者は、新たなシステムではなく、簡易且つ安価な受信装置を購入すればよいので、出費を抑えることができる。
(22)(21)の構成を前提として、前記受信手段は、タイヤに設置されたセンサから発信されたタイヤの状態に関する情報を含む信号を、断続的に受信するとよい。
このようにすれば、タイヤに設置されたセンサからの信号を断続的に受信することにより、システムにおける他の信号の受信の妨げとなることを防止できる。
(23)(21)又は(23)の構成を前提として、車両に設置された信号線からの車両の自己故障診断情報が入力される信号入力手段を有し、前記出力手段は、前記タイヤの状態に関する情報とともに、前記自己故障診断情報を出力するとよい。
このようにすれば、車両の搭乗者は、タイヤの状態に関する情報を、車両の自己故障診断情報とともに確認することができる。車両の自己故障診断情報は、例えば、OBDの情報とするとよい。例えば、システムの制御手段が、車両の自己診断情報を表示させている画面インタフェースと共通の画面インタフェースで、タイヤの状態に関する情報を表示させるとよい。このようにすれば、車両の搭乗者にとって、既存の画面表示との違和感のない表示とすることができてよい。さらに、カスタマイズが可能な画面インタフェースの一部に、タイヤの状態に関する情報を表示させるとよい。このようにすれば、車両の搭乗者の好みに合わせることができてよい。
(24)(23)の構成を前提として、前記受信手段、前記出力手段及び前記信号入力手段は、筺体内に構成され、前記筺体における一側面に、前記信号入力手段に接続され、前記車内の信号線との接続のために択一的に選択される複数種の接続端子が設けられ、前記筺体における前記一側面に対向する側面に、前記出力手段に接続され、前記システムとの接続のために択一的に選択される複数種の接続端子を設けてもよい。
このようにすれば、筺体の対向する側面に、それぞれ入力側と出力側の端子が分けられているため、配線の接続作業をする者にとってわかりやすい。入力側の略延長線上に出力側が位置することになるので、接続部分に無理な負荷がかからないような配線の設置をしやすい。
(25)(21)〜(24)のいずれかの構成を前提として、発光により、前記受信手段による受信状態を報知する発光手段を有することを特徴とする。
このようにすれば、受信装置の設置作業をする者は、タイヤのセンサからの信号の受信状態を、発光手段の発光によって確認できるので、受信状態が良好な場所に設置できる。
(26)(1)〜(20)のシステムにおける制御手段としての機能は、コンピュータに実現させるためのプログラムとして構成することができる。
(27)(21)〜(25)の受信装置としての機能は、コンピュータに実現させるためのプログラムとして構成することができる。
本発明によれば、車両の搭乗者による情報の視認及び情報の取得を妨げることがなく、運転者がタイヤ点検、交換等を行う場所までの運転を妨げることがないシステム等を提供することができる。
[1.電子機器の構成]
図1、図2は、本発明のシステムを構成する電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機1を示している。図1(a)は、レーダー探知機1の前面(車両後方(運転者側)に向く面)側の斜視図、図1(b)は背面側の斜視図である。図2は、レーダー探知機1のブロック図である。
レーダー探知機1は、薄型矩形状のケース本体2を備え、そのケース本体2の背面側下方に取り付けられたブラケット3を用いて車両のダッシュボード上等に貼り付けて固定される。
ケース本体2の前面(車両後方(運転者側)に向く面)には、表示器5を備える。表示器5は、3.2インチのカラーTFT液晶ディスプレイで構成する。この表示器5上には、表示器5のどの部分がタッチされたかを検出するタッチパネル6を備える。また、ケース本体2の前面の右サイドには音量調整ボタン7が配置され、同左サイドには各種の作業用ボタン8が配置される。
ケース本体2の右側面には、着脱可能な記録媒体としてのメモリカード11を装着するためのカード挿入口9を備え、ケース本体2内のカード挿入口9の内側にメモリカードリーダ10が内蔵される。このカード挿入口9からメモリカード11を挿入することで、そのメモリカード11はメモリカードリーダ10に装着される。メモリカードリーダ10は、装着されたメモリカード11に格納されたデータを内部に取り込む。より具体的には、メモリカード11に格納されたデータは、新規な警報対象(ターゲット)の情報(経度・緯度等の位置情報、種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18の制御により装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)により実現できる。なお、データベース19には、出荷時に地図データ並びに一定の警報対象に関する情報が登録されており、その後に追加された警報対象についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新される。
ケース本体2の背面側中央上方の内部にGPS受信器13を配置し、さらにその横にマイクロ波受信器14,無線受信器15を配置する。GPS受信器13は、GPS衛星からのGPS信号を受信し、現在位置(経度・緯度)情報を出力する。マイクロ波受信器14は、速度測定装置から出射される所定周波数のマイクロ波を受信する。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。ケース本体2内の下方には、スピーカ16も内蔵している。スピーカ口は、ケース本体2の底面に設けている。
ケース本体2の側面側下方には、DCジャック12を配置する。このDCジャック12は、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続されて電源供給を受け得るようにする。
ケース本体2の前面には、上記の表示器5に加えて、ランプ31、リモコン受信器32、赤外線通信機34を配置している(図1では省略)。ランプ31は、警報の種類・緊急度に応じて、種々の色で光って警告する。リモコン受信器32は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)33とデータ通信をし、本装置に対する各種の設定を行なう。赤外線通信機34は、携帯電話機35等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間で、データの送受を行なう。
ケース本体2内には、地磁気センサ36、加速度センサ37を備える。地磁気センサ36は、地磁気を検出して北方向が進行方向に対してどの方向にあるかを検出するセンサである。加速度センサ37は、車両の前後、左右、上下の加速度を検出するセンサである。
また、本実施形態のレーダー探知機1は、車両に実装されているOBD−II(IIはローマ数字の「2」であり、以下「OBD−II」を「OBD2」と記す)コネクタに接続する接続ケーブル22を備えている。この接続ケーブル22の先端には、車両のOBD2コネクタに着脱自在に装着できるコネクタ端子23が取り付けられている。OBD2コネクタは、故障診断コネクタとも称され、車両のECUに接続され、各種の車両情報が出力される。
接続ケーブル22の他端には、レーダー探知機1のケース本体2の側面に設けたソケット口24と接続するためのコネクタ端子25が設けられており、レーダー探知機1に対しても接続ケーブル22を着脱できるようにしている。もちろん、接続ケーブル22をレーダー探知機1に直接接続するようにしてもよい。
接続ケーブル22に取り付けられたコネクタ端子23と、車両本体側のOBD2コネクタとを連結することで、制御部18は、各種の車両情報を0.5秒おきに取得する。この車両情報としては、例えば、車速、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル度、点火時期、残り燃料の割合、インテークマニホールドの圧力、吸入空気量(MAF)、インジェクション開時間、エンジン冷却水の温度(冷却水温度)、エンジンに吸気される空気の温度(吸気温度)、車外の気温(外気温度)、燃料タンクの残り燃料の量(残燃料量)、燃料流量、瞬間燃費、アクセル開度、ウインカー情報(左右のウインカーの動作(ON/OFF))、ブレーキ開度、ハンドルの回転操舵角情報等がある。
制御部18は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ、I/O等を備えるコンピュータであり、上述した各部と接続され、各種の入力機器(タッチパネル6、GPS受信器13、マイクロ波受信器14、無線受信器15等)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示器5,スピーカ16等)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。例えば音声の出力は、音声のPCMデータを、不揮発性メモリであるEEPROM上に記憶しており、制御部18はこのPCMデータを再生してスピーカ16から音声を出力する。
[2.電子機器の基本機能]
本実施形態のレーダー探知機1における機能は、制御部18であるコンピュータが実行するプログラムとして、制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18が有するコンピュータが実行することで実現する。制御部18が有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、GPSログ機能、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などがある。
GPSログ機能は、制御部18が1秒ごとにGPS受信器13によって検出された現在位置をその検出した時刻および速度(車速)と関連づけて位置履歴として不揮発性メモリに記憶する機能である。この位置履歴は例えばNMEA形式で記録する。
待ち受け画面表示機能は、所定の待ち受け画面を表示器5に表示する機能である。図3(a)は、待ち受け画面の一例を示しており、ここではGPS受信器13によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を示している。
マップ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器13によって検出した現在位置に基づき、データベース19にアクセスし、そこに記憶されている地図データを読み出して表示する機能である。また、マップ表示機能は、現在位置の周囲の警報対象をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、周囲に警報対象が存在する場合に地図上の該当する位置にその警報対象を示す情報(ターゲットアイコン112等)を重ねて表示する機能も備える。具体的な表示態様は、以下の通りである。
制御部18は、表示器5のほぼ全面のメイン表示領域R1に、車両の進行方向が常に上を向くように地図を表示する。制御部18は、メイン表示領域R1の下側中央が現在の自車位置になるように地図を表示するとともに、当該位置に自車アイコン111を表示する。
制御部18は、メイン表示領域R1の上方側に設定されたステータスエリアR2に、ステータス情報を表示する。ステータスエリアR2に表示するステータス情報は、左から順に、現在時刻121(図では、「15:10」),GPS電波受信レベル表示アイコン122(図では、長さの異なる3本の直線が平行に起立した最大受信レベル),駐車禁止エリアアイコン123(駐車最重点エリア,駐車重点エリア内のときに表示),レーダーの受信感度を示す受信感度モード表示アイコン124(図では、最高感度の「SE」)、車両速度125(図では「30km/h」)、方位磁針126となっている。ステータスエリアR2は、透明な領域とし、メイン表示領域R1のレイアよりも上のレイアを用いて配置する。これにより、ステータスエリアR2内でも、ステータス情報が表示されていない場所では、下側に位置する地図が視認できる。
制御部18は、メイン表示領域R1の左サイドに設定されるスケール表示領域R3に、現在のスケール情報(縮尺)を表示する。スケールは、自車位置を0mとし、その自車位置からメイン領域R1の上下方向の中間位置までの距離(図では「500」)と、上方位置までの距離(図では「1000」)を表示する。単位は、「m」である。制御部18は、メイン表示領域R1が2回連続してタッチされたことを検知すると、メイン表示領域R1内の所定位置(スケール表示領域R3に添う位置)に地図スケール変更ボタンを表示し(図示省略)、その地図スケール変更ボタンに対するタッチに応じて地図スケールを変更する。つまり、制御部18は、変更した地図スケールの縮尺に合わせてメイン表示領域R1に表示する地図の縮尺を変更すると共に、スケール表示領域R3に表示するスケール情報も変更する。
図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中に、表示器5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、図3(b)に示すようなマップ表示機能に切り替える。同様にマップ表示機能実行中に表示器5への1回のタッチを検知した制御部18は、メニュー画面を表示する。そのメニュー画面中に用意された画面切り替えボタンがタッチされたことを検知した制御部18は、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
制御部18は、待ち受け画面表示機能、マップ表示機能(以下これらの機能を総称して待受機能と称する)の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行し、当該機能の処理終了時には元の待受機能の処理に戻る。各機能の優先度は、高いほうから、レーダー波警報機能、無線警報機能、GPS警報機能の順に設定している。
GPS警報機能は、制御部18に有するタイマーからのイベントにより所定時間間隔(1秒間隔)で実行される処理であり、データベース19に記憶された警報対象の緯度経度とGPS受信器13によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近距離になった場合に、表示器5に図4(a)に示すような警報画面であるGPS警報表示130(警報対象の模式図・残り距離等)をし、スピーカ16からその旨を示す接近警告の音声を出力する処理である。
こうした警報対象としては、居眠り運転事故地点、速度測定装置(レーダー式、ループコイル式、Hシステム、LHシステム、光電管式、移動式等)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示器5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
図4(a)は、レーダー波警報機能の表示例を示している。このレーダー波警報機能は、マイクロ波受信器14によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示器5に対して警報画面であるGPS警報表示131を表示するとともに、スピーカ16から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器14によって検出された場合に、図4(b)に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示器5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して『レーダーです。スピード注意。』という音声をスピーカ16から出力する。表示する距離は、例えば、電界強度から推定した距離とするとよい。
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線電波を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示器5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ16からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には『取締無線です。スピード注意。』のように音声を出力する。
[3.タイヤセンサ]
本実施形態は、制御部18がプログラムを実行することにより、TPMS(Tire Pressure Monitoring System)機能を実現する。このTPMS機能の実現のために、制御部18は、タイヤセンサ38から送信される信号を利用する。
このタイヤセンサ38を、以下に説明する。タイヤセンサ38は、四輪の車両の各タイヤのバルブに取り付けられる。各タイヤセンサ38は、各々を識別するためのIDを記憶したメモリと、タイヤの空気圧を検出する空気圧検出器と、タイヤの温度を検出する温度検出器と、ID及び検出した空気圧、温度を無線波(例えば、315MHz)で送信する送信機を備える。
レーダー探知機1の無線受信器33は、各タイヤに設置されたタイヤセンサ38から送信される無線波(例えば、315MHz)を受信する。無線受信器33は、タイヤセンサ38からの無線波の受信を、断続して行う。つまり、タイヤセンサ38側から定期的に送信される無線波を、無線受信器33が受信する。制御部18は、無線波判定プログラムにより、無線受信器33が受信した無線波から、タイヤセンサ38からの無線波を判定する。
[4.TPMS機能]
制御部18が、上記の基本機能に加えて実現するTPMS機能について説明する。TPMS機能としては、タイヤ情報抽出機能、タイヤ情報表示機能、異常判定機能、異常表示機能、異常音声出力機能、TPMS設定機能、センサID設定機能などがある。
タイヤ情報抽出機能は、制御部18が無線波判定プログラムにより判定したタイヤセンサ38の無線波から、タイヤ情報抽出プログラムにより、タイヤの状態に関する情報(ID、空気圧、温度)を抽出する機能である。
タイヤ状態表示機能は、制御部18が、タイヤ情報抽出プログラムにより抽出したタイヤの状態に関する情報を、タイヤ状態表示プログラムにより、表示器5に表示させる機能である。本実施形態では、制御部18は、タイヤ状態表示画面、プリセット画面に、タイヤの状態に関する情報を表示させる。
異常判定機能は、制御部18が、タイヤ情報抽出プログラムにより抽出したタイヤの状態に関する情報が、異常判定プログラムにより異常か否かを判定する機能である。制御部18は、空気圧、温度がデータベース19に設定された値以上又は以下となった場合や、設定された値に対して所定値以上かけ離れた値となった場合等に、異常と判定する。
異常表示機能は、制御部18が、異常判定プログラムによりタイヤの状態が異常であると判定した場合に、異常表示プログラムにより、所定の図形であるアイコンを、表示器5に表示させる機能である。所定のアイコンの表示態様は、後述するように、車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げない態様である。
異常音声出力機能は、制御部18が、異常判定プログラムによりタイヤの状態が異常であると判定した場合に、スピーカ16からタイヤの異常を報知する音を出力する機能である。この音のデータは、あらかじめデータベース19に記憶されている。
TPMS設定機能は、制御部18が、TPMS設定プログラムにより、タイヤの状態を異常と判定するための値(空気圧、温度)等を設定する機能である。制御部18は、表示器5に設定画面を表示させ、タッチパネル6又はリモコン33により入力された値を、データベース19に記憶する。デフォルトであらかじめデータベース19に記憶された値を用いてもよい。設定された値からどの程度かけ離れた場合に、異常と判定すべきかを示す値についても、デフォルトであらかじめデータベース19に記憶されている。
センサID設定機能は、制御部18が、センサID設定プログラムにより、どのタイヤにどのタイヤセンサ38が取り付けられているかを、タイヤセンサ38に付与されたIDにより設定する機能である。制御部18は、表示器5に設定画面を表示させ、タイヤセンサ38から受信したID又はタッチパネル6若しくはリモコン33から入力されたIDを、各タイヤに対応付けて、データベース19に記憶する。
タイヤローテーション機能は、タイヤローテーションによるタイヤ交換に対応して、制御部18が、タイヤローテーションプログラムにより、タイヤセンサ38のセンサIDとタイヤの対応付けを交換する機能である。このタイヤセンサ38のセンサIDの交換は、制御部18が、表示器5に設定画面を表示させて、タッチパネル6又はリモコン33から対象となるタイヤを選択することにより行う。
[5.TPMS処理]
制御部18が、上記のようにTPMS機能を実行する処理の例を以下に説明する。
[タイヤの状態表示]
制御部18は、タイヤセンサ38から受信した信号から、タイヤ情報抽出機能により抽出したタイヤの状態に関する情報(空気圧、温度)を、タイヤ状態表示機能により、表示器5に表示させる。タイヤセンサ38は、タイヤの空気圧及び温度を、タイヤごとに測定することが可能であるので、制御部18は、画面表示には、タイヤごとにその情報を表示させる。
図5は、タイヤ情報の表示画面例である。この表示画面は、各タイヤの空気圧、温度を示す数値及びその単位を、車両の図形Cにおける各タイヤの近傍に、それぞれ独立した枠で囲まれた領域に表示した画面である。
制御部18は、異常判定機能により、タイヤの状態を示す情報が、あらかじめ設定された値から所定値以上かけ離れた値となった場合に、異常と判定する。そして、制御部18は、異常と判定した値を、他と異なる色の表示にして知らせる。例えば、右前輪の空気圧が異常である場合に、そのタイヤの空気圧を示す数字を、赤色で表示する。
[異常を知らせる発音]
制御部18は、上記のようにタイヤの状態が異常と判定した場合、異常音声出力機能により、スピーカ16に、タイヤの異常を知らせる音を出力させる。例えば、『タイヤに異常が見られます。走行に注意して下さい。』いう音声を出力する。なお、1回の音の出力では、車両の搭乗者が聞き逃す場合を考慮して、例えば、5分毎に音声を出力して、タイヤの異常を報知する。
[警報発音]
制御部18は、異常の内容をより具体的に知らせる警報も行う。まず、制御部18は、タイヤの空気圧があらかじめ設定された規定値を10%超えた場合、『空気圧の規定値を超えています。運転操作に影響が出ます。』という警告の音声を、スピーカ16から出力させる。
また、制御部18は、タイヤの空気圧があらかじめ設定された規定値を10%下回った場合、『空気圧の設定値を下回っています。燃費に影響が出ます。』という警告の音声を、スピーカ16から出力させる。さらに、制御部18は、タイヤの空気圧が1.5kgf/cm2以下の場合、『危険です!パンクの恐れがあります。』という警告の音声を、スピーカ16から出力させる。
[タイヤローテーション]
タイヤローテーションを行う場合、ユーザは、タッチパネル6又はリモコン33を用いて、制御部18が表示器5に表示したタイヤローテーションボタンを選択した後、車両の図形におけるローテーションを行う2つのタイヤを選択する。
すると、制御部18は、「タイヤローテーションしますか?」という項目と、YES、NOの選択ボタンを、表示器5に表示させる。制御部18は、ユーザが、タッチパネル又はリモコンを用いて、YESを選択すると、選択された2つのタイヤに対して、登録されたセンサIDを交換する。
なお、タッチパネル6の選択操作は、表示器5に表示されたボタンやタイヤの図形をタッチすることにより行う。リモコン33の選択操作は、タッチパネルの操作内容と同じ操作を、カーソルボタンによるカーソル移動と、決定ボタン(例えば、●ボタン)によって行う。
[別画面表示中にタイヤの異常があった場合]
制御部18は、マップ表示機能により表示器5に地図を表示させている場合に、異常判定機能により、タイヤの異常を判定した場合には、画面の一部にタイヤの異常を認識させるアイコンを表示させて、危険を知らせる。タイヤの異常は、非常に危険なので、制御部18は、アイコンを点滅させて目立つように表示させる。
図6は、画面の右下に、アイコンMを表示している。このアイコンMは、タイヤの断面図の内側に、エクスクラメーションマークが表示された形状の図形である。制御部18は、アイコンMを、車両の搭乗者が必要とする他の情報の表示を妨げない態様で表示させる。アイコンMの表示位置は、特定のまとまりとして認識される領域の外の領域でもある。つまり、アイコンMは、自車位置を示す自車アイコン111の外縁で囲まれた領域、案内経路及び走行経路を色分けした領域、文字、数字等の領域以外の領域に表示される。
図6では、案内経路及び走行経路以外の街路の領域に、アイコンMを表示している。この領域は、車両の運転者が着目する領域以外の部分でもある。このように、制御部18は、タイヤの状態表示とは別画面でも、アイコンMでタイヤの異常を表示させる。
このようなアイコンMの表示中に、ユーザがタッチパネル6又はリモコン33によりアイコンMを選択することにより、切替指示を入力する。すると、制御部18は、タイヤ状態表示機能により、表示器5の画面を、上記のタイヤの状態を表示する画面に切り替える。
[プリセット画面]
制御部18は、タイヤ状態表示機能により、待ち受け画面におけるプリセット画面のオブジェクトの1つとして、タイヤの状態を示す情報を、表示器5に表示させることもできる。プリセット画面を生成するための画像データは、あらかじめ画面インタフェースの一部として、データベース19に記憶されているものとする。
図7は、制御部18が、ユーザのタッチパネル6又はリモコン33を用いた入力による選択に応じて、多数ある情報の中から、3種類の情報を表示するオブジェクトB1〜B3を含むプリセット画面である。図7の左のオブジェクトB1は時計、中央のオブジェクトB2はタイヤの空気圧、右のオブジェクトB3は速度を表示している。
各オブジェクトB1〜B3は、車両に関する各種の情報を、円形のリング枠41を外郭として、その内部に表示したものである。リング枠41は実際の画像としては、あたかも金属でできているかのような金属反射部分を有する装飾が施されている。オブジェクトB1〜B3は、単独で表示させることもできるし、複数を並べて表示させることもできる。
中央のオブジェクトB2は、タイヤの空気圧を示す数字を、単位をkPаで表示したものである。数字の位置は、車の前方が表示画面の上に向いている状態でのタイヤの位置に対応している。つまり、右上は右前輪の空気圧、右下は右後輪の空気圧、左上は左前輪の空気圧、左下は左後輪の空気圧を示している。これらの数字の下方には、水平方向の線を挟んで、単位(kPa)が表示される。
なお、制御部18は、異常判定機能により異常と判定したタイヤの空気圧を、他のタイヤの空気圧と区別して表示させる。図7では、右前輪のタイヤ空気圧が少なくなっているため、その数字が色分け表示されている。例えば、右前輪の空気圧が異常である場合に、そのタイヤの空気圧を示す数字を、赤色で表示する。
タイヤの空気圧の単位は、国際単位ではkPaである。しかし、日本車のタイヤの空気圧単位は、kgf/cm2(1kgf/cm2=98.0665kPa)を使っていることがある。最近のタイヤメーカーは、kPaを使用していることも多いが、kgf/cm2の表示も使用できると好ましい。このため、制御部18は、ユーザの選択に応じて、表示される数字の単位を変えたオブジェクトを表示させることもできる。
図8は、タイヤの空気圧を、日本車で使われている単位kgf/cm2により表示したオブジェクトである。各数字の表示位置や、異常判定時の色分け表示の設定は、図7と同様である。このように、一般的に使用されている空気圧の単位は、国によって異なるため、表示される数字の単位を変えたオブジェクトを選択できるようにする。
図9は、制御部18が、各タイヤの温度に基づいて求めた4つのタイヤの平均温度を、メータ表示したオブジェクトである。このオブジェクトは、リング枠41内の上半分に、タイヤの平均温度に応じて低温側(C)と、高温側(H)との間で振れ動くメータの針を有する。また、このオブジェクトは、メータの針の背景として、低温側が寒色で、高温になるに従って暖色となる円弧状の目盛を有する。さらに、このオブジェクトは、リング枠41内の下半分に、平均温度を示す数字を、単位℃で示した表示を有する。図中、数字の下の右には、単位℃が表示され、左にはタイヤであることを示すtierが表示される。
図10は、各タイヤの温度を示す数字を、単位を℃で表示したものである。数字の位置は、車の前方が表示画面の上に向いている状態でのタイヤの位置に対応している。つまり、右上は右前輪の温度、右下は右後輪の温度、左上は左前輪の温度、左下は左後輪の温度を示している。これらの数字の下方には、水平方向の線を挟んで、温度を示す単位(℃)が表示される。なお、制御部18は、タイヤの空気圧のオブジェクトと同様に、異常判定機能により、異常と判定したタイヤの温度は、他のタイヤの温度と区別して、赤色で表示することができる。
タイヤの状態を示すオブジェクトの他、デフォルトのオブジェクトとしては、時計、衛星情報、潮汐情報、車速、エコドライブ、加速度、傾斜、方位を示すコンパス等の表示がある。また、接続ケーブル22によって、レーダー探知機1のソケット口24と車両本体側のOBD2コネクタとを連結した場合、OBD2から取得される情報に基づくオブジェクトを表示することもできる。このオブジェクトとしては、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速動平均燃費、今回燃費、生涯燃費、移動平均燃費、燃料流量、エンジン水温、吸気温度、外気温、スロットル開度、エンジン負荷、インマニ計、ブースト計、タコメーター等の表示がある。これらのオブジェクトは、ユーザの選択に応じて、制御部18が単独又は複数の組み合わせで、表示器5に表示させることができる。
[TPMSの設定]
車種やタイヤの種類によって、タイヤの最適な空気圧は異なる。このため、制御部18は、上記のようなTPMS機能を実現するために、あらかじめタイヤの空気圧を設定する必要がある。この空気圧の設定は、ユーザが、車種に適した空気圧を入力することにより行う。
図11は、TPMS設定画面である。このTPMS設定画面は、テンキーと、前輪及び後輪の空気圧の入力欄を有している。車種に適した空気圧は、取扱説明書や運転席のドアが合わさる部分に貼られたラベルに、指定空気圧として記載されている。ユーザは、この指定空気圧を、タッチパネル6又はリモコン33により、入力欄を選択し、テンキーの数字を選択することにより入力する。車種によっては、前輪、後輪の指定空気圧が異なる場合があるので、前輪の入力欄、後輪の入力欄には、それぞれの指定空気圧を入力する。前輪、後輪の指定空気圧が同じ場合には、前輪の入力欄、後輪の入力欄に同じ数字を入力する。
操作方法を簡単にした方が、ユーザが使いやすいので、空気圧の上限、下限を設定するのではなく、車種ごとの指定空気圧を設定するのみでよい。また、最適な温度は、デフォルトで設定されているものとして、ユーザによる温度の設定は不要とする。
[6.実施形態の効果]
上記のような本実施の形態は次のような効果を奏する。
(A)タイヤの異常を視認させる表示であるアイコンMによって、車両の搭乗者にタイヤの異常を知らせることにより、安全な場所での停止、タイヤ点検、タイヤ交換を、車両の搭乗者に促すことができる。しかも、アイコンMは、車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げないので、車両の搭乗者による情報取得の妨げとならない。車両の搭乗者は、必要とする情報を妨げられることなく継続して取得できるので、感情を害することもない。さらに、車両の搭乗者のうちの運転者にとっては、運転中に必要な情報を継続して得られるので、運転の妨げにならず、タイヤ点検、交換等を行う場所までの安全な運転を維持できる。
(B)タイヤの状態に関する情報を車両の搭乗者に知らせることにより、より安全に運転できるようになり、さらに、エコドライブにも貢献できる。例えば、タイヤの空気圧が過小となった場合に、その情報を運転者に知らせて対処を促すことにより、以下のようなメリットがある。
・グリップ力が増えることによる燃費の悪化を防止できる。
・道路との接地面積が増えることによるタイヤの寿命減少を防止できる。
・スタンディングウェーブ現象によるバーストを防止できる。
・操作性(コーナリング性能等)の悪化を防止できる。
また、例えば、タイヤの空気圧が過大となった場合に、その情報を運転者に知らせて対処を促すことにより、以下のようなメリットがある。
・タイヤがバウンドし難くなり、乗り心地の低下を防止できる。
・道路との接地面積が少なくなることによる制動性や駆動性が伝わり難くなることを防止できる。
(C)自車アイコン111、ターゲットアイコン112の外縁で囲まれた領域、案内経路113のように、特定のまとまりとして認識される領域の外の領域に、アイコンMを表示するので、表示が目立って見やすくなる。走行経路以外、目的地以外の領域にアイコンMを表示しても同様である。また、自車アイコン111、ターゲットアイコン112、案内経路113、走行経路、目的地のように車両の運転者が着目する領域以外の部分に、アイコンMを表示するので、車両の運転者が着目する領域の視認が妨げられることがない。このため、運転者が混乱することなく、タイヤ点検や交換を行う場所までの安全な運転を維持できる。
(D)タイヤの状態表示に含まれる各タイヤの空気圧、各タイヤの温度、タイヤの平均温度により、異常の発生の判定が容易となる。また、各タイヤの空気圧、各タイヤの温度により、異常が発生したタイヤを特定できる。
(E)異常が生じたタイヤの空気圧、温度を、異なる色により表示するので、車両の搭乗者に、異常が発生したタイヤ及びその危険の度合いを直感的に認識させることができる。
(E)アイコンMの表示中に、ユーザがタッチパネル6又はリモコン33を用いて切替指示を入力することにより、タイヤの状態に関する画面に切り替えることができる。これにより、ユーザは、空気圧が異常なのか、温度が異常なのか、どのタイヤが異常なのか等、タイヤの異常について詳細な情報を知ることができる。
(G)タイヤの異常が生じた場合に、音声により報知するので、表示器5の表示画面を見ていない車両の搭乗者にも、確実にタイヤの異常を知らせることができる。
(H)制御部18が、タイヤセンサ38から受信したタイヤの状態に関する情報に基づいて、タイヤの異常を判定するため、車両の搭乗者の判定の手間がかからない。タイヤの状態に関する情報に基づいて即座に異常を判定できるので、緊急性の高いタイヤの危険を、車両の搭乗者に即座に知らせることができる。
(I)無線受信器15は、タイヤセンサ38からの信号を断続的に受信することにより、他の信号の受信の妨げとなることを防止できる。
[7.他の実施形態]
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではなく、以下のような態様も構成可能である。
[TPMSアダプタ]
TPMSの取り付け義務化が進んでいる国が存在し、日本においても、法規化の検討が始まっている。一方、レーダー探知機、ナビゲーション装置、ドライブレコーダー等の普及は進んでいて、多くのユーザが、既にこれらの装置を車内に取り付けている。このような状況で、TPMS表示装置を新たに購入して車内に設置することは、ユーザにとって、手間とコストがかかる。
そこで、レーダー探知機、ナビゲーション装置、ドライブレコーダー等の既存の装置に、TPMS機能を追加することができるように、TPMSアダプタを構成する。このTPMSアダプタは、タイヤセンサから発信されたタイヤの状態に関する情報を受信する受信装置であり、受信した情報をレーダー探知機、ナビゲーション装置、ドライブレコーダー等に出力することができる。
図12〜図16は、TPMSアダプタ100の一例である。このTPMSアダプタ100は、図12のブロック図に示すように、直方体形状の筐体であるケース101内に、制御部102、受信部103、電源回路104を備える。制御部102は、外部からの情報を入力する入力手段、入力された情報を車載用電子機器へ出力する出力手段としての機能を有する処理部である。受信部103は、タイヤセンサ38からの情報を受信する処理部である。この受信は、上記の実施形態と同様に、断続的に行う。
電源回路104は、制御部102及び受信部103への電力の供給を制御する回路である。なお、図示はしないが、受信部103には、アンテナ線が接続される。アンテナ線は、後述するケーブルに沿ってまとめられていてもよいし、ケーブルとは独立して構成されたリード線であってもよい。
ケース101は、図13〜図15に示すように、制御部102への情報を入出力するための各種の接続端子を有する。ケース101の一側面は、図13及び図14(a)に示すように、3つの入力用接続端子101A、101B、101Cを有する。このうち、2つの入力用接続端子101A、101Bは、制御部102及び電源回路104に接続され、車両本体側のOBD2コネクタとの接続のために択一的に選択される接続端子である。入力用接続端子101Aは、8pinのMiniUSBの端子である。入力用接続端子101Aは、10pinのMiniUSBの端子である。
入力用接続端子101Aには、接続ケーブル22の一端に設けられた8pinのMiniUSBのコネクタ端子25が接続される。接続ケーブル22の他端に設けられたコネクタ端子23は、車両のOBD2コネクタに接続される。これにより、TPMSアダプタ1は、接続ケーブル22を介して、車両のECU及びバッテリーに接続される。図13における2本の接続ケーブル22は、USBの端子の向きが異なっているものである。同様に、入力用接続端子101Bは、コネクタ端子25が10pinのMiniUSBである接続ケーブル22を介して、車両のECU及びバッテリーに接続される。
他の1つの入力用接続端子101Cは、電源回路104に接続され、シガープラグコード26のDCプラグ26aが接続されるDCジャックである。シガープラグコード26のシガープラグ26bは、車両のシーガーライターソケットに接続される。これにより、入力用接続端子101Cは、シガープラグコード26を介して、車両のバッテリーに接続される。
ケース101の前記一側面に対向する側面は、図13及び図14(b)に示すように、2つの出力用接続端子101a、101bを有する。出力用接続端子101a、101bは、制御部102及び電源回路104に接続され、レーダー探知機1のソケット口24との接続のために択一的に選択される接続端子である。出力用接続端子101aは、8pinのMiniUSBの端子である。出力用接続端子101bは、10pinのMiniUSBの端子である。
出力用接続端子101aは、入力用接続端子101Aの延長線上又はその近傍に設けられている。出力用接続端子101bは、入力用接続端子101Bの延長線上又はその近傍に設けられている。この延長線は、入力用接続端子101A、101Bが設けられた側面及び出力用接続端子101a、101bが設けられた側面に直交する直線である。
出力用接続端子101aには、接続ケーブル27の一端に設けられた8pinのMiniUSBのコネクタ端子27aが接続される。接続ケーブル27の他端に設けられたコネクタ端子27bは、レーダー探知機1のソケット口24に接続される。図13における2本の接続ケーブル27は、USBの端子の向きが異なっているものである。同様に、出力用接続端子101bは、コネクタ端子27aが10pinのMiniUSBである接続ケーブル27を介して、レーダー探知機1のソケット口24に接続される。
さらに、図15(a)に示すように、ケース101における上記の接続端子が設けられた対向する2側面以外の一側面は、電源ランプ105を有する。そして、図15(b)に示すように、電源ランプ105に対向する一側面は、ステータスランプ106を有する。
電源ランプ105は、制御部102に接続され、点灯により電源のON、消灯により電源のOFFを示すLEDである。ステータスランプ106は、制御部102に接続され、三色により、タイヤセンサ38からの電波の受信部103における受信状態を示す3色LEDである。
以上のようなTPMSアダプタ1のケース100は、例えば、図16に示すように、センターコンソール右側に、粘着テープ、面ファスナ等により貼り付けて固定する。そして、上記の接続ケーブル27を介してレーダー探知機1と接続し、接続ケーブル22を介して車両のECUに接続する。この設置位置は、特定の位置には限定されない。ただし、入力用接続端子101A〜101Bが電源に接続されていれば、制御部102は、受信部103の受信状態のレベルに応じた色で、ステータスランプ106を発光させる。このため、ユーザは、ステータスランプ106の発光色が、受信状態が良好な色となるように、ケース101の位置を調整することにより、最適な位置に設置できる。
このような設置後、受信部103は、タイヤセンサ38からのタイヤの状態に関する情報の信号を受信して、制御部102に入力する。制御部102には、車両のECUからOBD2の情報も入力される。制御部102は、タイヤの状態に関する情報を、OBD2の情報とともに、レーダー探知機1に出力する。レーダー探知機1においては、上記の実施形態と同様に、タイヤの状態に関する情報及びOBD2の情報に基づいて、上記と同様のTPMS機能を実現できる。
このようにすれば、レーダー探知機1等の既存のシステムに接続することにより、タイヤの異常を視認させる表示をする機能を簡単に追加できる。車両の所有者は、新たなシステムではなく、簡易且つ安価な受信装置としてのTPMSアダプタ100を購入すればよいので、出費を抑えることができる。例えば、レーダー探知機1側のソフトウェアのアップデートのみで、TPMS対応が可能となる。
また、制御部18は、プリセット画面等、既存のOBD2情報の表示画面に、タイヤの状態に関する情報を表示せることができる。このため、車両の搭乗者にとって、既存の画面表示との違和感のない表示とすることができる。
ケース101の対向する側面に、それぞれ入力側と出力側の端子が分けられているため、配線の接続作業をする者にとってわかりやすい。特に、入力側の延長線上又はその近傍に出力側が位置されているので、接続部分に無理な負荷がかからないような配線をしやすい。タイヤセンサ38からの情報とOBD2情報とを、制御部102によりミックスして、レーダー探知機1に出力しているので、レーダー探知機1にTPMS用、OBD2用の接続端子を別々に設ける必要がなく、コード、コネクタも簡素化される。
また、TPMSアダプタ100の設置作業をする者は、タイヤセンサ38からの信号の受信状態を、ステータスランプ106の発光によって確認できるので、受信状態が良好な場所に設置できる。また、タイヤセンサ38からの信号を断続的に受信することにより、レーダー探知機1における他の信号の受信の妨げとなることを防止できる。
なお、TPMSアダプタ100が接続されたレーダー探知機1側では、必ずしもタイヤ状態表示機能を備える必要はなく、少なくとも、異常判定機能と異常表示機能又は異常音声出力機能を備えていればよい。
[他の態様]
さらに、以下のような態様も構成可能である。例えば、制御部18は、タイヤの状態を表示する画面を表示している場合に、異常判定機能により異常を判定した場合、異常表示機能により、画面の一部に、タイヤの異常を視認させるアイコンを表示させることもできる。図17は、制御部18が、タイヤ状態表示画面の一部に、アイコンMを表示させた例である。また、図18は、制御部18が、プリセット画面の一部に、アイコンMを表示させた例である。
この場合、アイコンMは、車両の搭乗者が必要とする他の情報の表示を妨げない態様で表示される。つまり、アイコンMの表示位置は、以下のいずれかとする。
・タイヤの空気圧、温度を示す数値及び車両の図形、オブジェクトに重ならない位置
・タイヤの空気圧、温度の表示を線で囲んだ領域、車を認識させる図形の領域、オブジェクトの外郭の外の領域
・表示内容が変化しない領域
・一色のみの表示部分
・表示内容が変化する情報の周辺部
タイヤの空気圧、温度を示す数値及び車両の図形、タイヤの空気圧、温度を視認させるための項目名、数値、単位を線で囲んだ領域等、特定のまとまりとして認識される領域に表示される情報は、車両の搭乗者にとって必要性の高い情報であることが多い。本態様では、このような領域の情報の視認を、アイコンMが妨げることがない。このため、車両の搭乗者は必要性の高い情報を継続して取得できる。
タイヤの空気圧、温度、時刻、車速、加速度、燃費等の表示内容が変化する情報は、車両の搭乗者が必要な情報、継続して見ていたい情報であることが多い。本態様では、このような情報の視認を、アイコンMが妨げることがないので、表示画面を見ている車両の搭乗者が不快になることがない。
タイヤの空気圧、温度、時刻、車速、加速度、燃費等は、車両の状態に伴って変化する情報であり、車両の運転者にとって、常時把握していたい情報である。本態様では、アイコンMが、このような情報の取得を妨げることがなく、運転者は、タイヤ点検や交換を行う場所までの安全な運転を維持できる。
時刻に関する情報、車速に関する情報、加速度に関する情報、燃費に関する情報等の車両の搭乗者にとって必要となる情報の表示が、アイコンMによって妨げられることがないため、車両の搭乗者、特に、運転者が不快になることがなく、安全な運転を継続できる。
アイコンMの表示位置は、表示内容が変化しない領域としているため、アイコンMの表示を目立たせることができ、タイヤの異常を車両の搭乗者に確実に知らせることができる。
タイヤの状態表示、プリセット画面表示等、表示内容が変化する情報が複数の領域に表示されていても、その視認を妨げない態様でアイコンMが表示されるので、多数の情報とともに、車両の搭乗者がタイヤの異常を明確に認識でき、混乱することがない。
表示内容が変化する情報は、車両の搭乗者の目を引きやすい箇所であるので、その周辺部にアイコンを表示することにより、変化する情報の視認の妨げになることを回避しつつ、搭乗者にタイヤの異常を気付かせやすくすることができる。
アイコンMの表示領域を、車両の速度のように、車両の運転者が着目する領域以外の部分とするので、車両の運転者が着目する領域の視認が妨げられることがない。このため、運転者が混乱することなく、タイヤ点検や交換を行う場所までの安全な運転を維持できる。
アイコンMを、一色のみの表示部分に重ねて表示するので、タイヤの異常を視認させる表示の背後に紛らわしい表示が存在せず、車両の搭乗者が混乱することがない。例えば、特定の対象を形象する図形が背景と色分けした線で表示されている箇所に、アイコンMの表示がさらに重なると、車両の搭乗者にとって見難いが、一色のみの部分に表示すれば、車両の搭乗者にとって見やすくなる。
タイヤの状態に関する情報とは別に、異常を視認させるアイコンMを表示するので、タイヤの状態に関する情報のみでは、タイヤが異常かどうかを判断し難い場合であっても、異常を確実に気付かせることができる。
プリセット画面で、異常を示す数字が色分け表示された場合又は異常を示すアイコンMが表示された場合、ユーザの選択により又は自動的に、制御部18が画面を切り替えることもできる。
例えば、日に当たっている側のタイヤと影の側のタイヤとで温度に相違が出るため、各タイヤの温度の変化は激しい。この激しく変化する値を、常時表示させておくと、車両の搭乗者は、却って状態を把握し難く、不安を与える可能性もある。そこで、車両の搭乗者に不安を与えないように、通常は、平均温度の表示としておく。
そして、ユーザの選択により、各タイヤの温度表示のオブジェクト又はタイヤの状態を表示する画面に切り替えれば、ユーザは詳細を知ることができる。ユーザの選択は、例えば、ユーザが、異常を示すアイコン又は切替ボタンを、タッチパネル6又はリモコン33により選択することにより行う。また、制御部18が、異常判定機能により異常を判定した場合に、上記の画面切り替えを行うこともできる。
アイコンMや出力音声によってタイヤの異常を了知した車両の搭乗者が、停止指示を入力することにより、アイコンMの表示や、音声の出力を停止させることもできる。これにより、常に表示されたり、音声が出力されたりする煩わしさを回避できる。停止指示の入力は、例えば、ユーザが、異常を示すアイコンM又は停止ボタンを、タッチパネル6又はリモコン33により選択することにより行う。停止指示の入力により、一時的に表示や音声出力が止まり、あらかじめデータベース19に設定された所定の時間が経過したら、また表示や音声出力がなされるように設定してもよい。
さらに、制御部18が、異常判定機能によりタイヤの異常を判定し、異常表示機能によりタイヤの異常を視認させるアイコンMを表示させた後、あらかじめデータベース19に設定された期間、異常とされたタイヤの状態に関する情報が入力されない場合又は入力されるタイヤの状態に関する情報に変化がない場合に、アイコンMの表示や音声出力を停止させることもできる。
例えば、アイコン表示や音声出力がされた後、異常と判定されたタイヤが正常なタイヤに交換された場合には、異常なタイヤが外されて車外にあれば、そのタイヤの状態に関する情報が受信されず、異常なタイヤが車内に搭載してあれば、そのタイヤの状態に関する情報は変化しない。つまり、測定される空気圧や温度の値は一定のままである。かかる場合には、制御部18は、タイヤの交換がなされたとして、アイコン表示や音声出力を停止することにより、表示や音声出力がされ続ける煩わしさを回避できる。
異常があったタイヤをスペアタイヤに取り替えた後、車内に置いてあるとすると、車としては正常に動いても、異常があったタイヤのタイヤセンサ38は、空気が抜けたままというセンシングをすることになる。ただし、取り外したタイヤは走行に使われないので、温度や空気圧は変わらない。制御部18は、温度一定、圧力も一定の場合には、アイコン表示や音声出力を止めることもできる。なお、タイヤセンサ38が壊れていて、温度一定、圧力も一定の場合にも、制御部18が、アイコン表示や音声出力を止めてもよい。タイヤセンサ38がバッテリー切れになる場合には、その前にタイヤセンサ38から通知されるので、この通知があった場合に、制御部18は、アイコン表示や音声出力を止めてもよい。
異常が発生した場合のアイコンや数字の色分け表示は、異常の程度に応じて、異なる色が設定されていてもよい。このようにすれば、異なる色により、車両の搭乗者に危険の度合を直感的に認識させることができる。例えば、表示色を異常の程度により、黄色から赤に切り替えてもよい。最初は黄色の表示のみとして、異常の程度が上がると、赤色と音声報知としてもよい。
レーダー探知機やナビゲーション装置の報知等、複数種類のイベントの発生の報知と、アイコン表示及び音声出力の優先順位を、優先順位設定手段としてのデータベース19にあらかじめ設定しておいてもよい。このようにすれば、イベントの発生の報知に優先させて、アイコン表示、音声出力によるタイヤの異常の報知を行うので、より確実にタイヤの異常を了知させることができる。
イベントの報知は、例えば、外部から入力された情報に基づいて報知する情報とするとよい。例えば、道路における特定の設置物の存在、外部の無線通信の存在、目的地への到着、経由地の通過などを、表示器5による表示、音声出力手段による音声又はこれらの双方によって、車両の搭乗者に報知するイベントである。タイヤの異常の表示及び報知を、電池残量のための警告と同程度の優先順位としてもよい。
表示手段としての表示器5は、車両の搭乗者が視覚的に認識できる表示ができるものであればよく、液晶、有機EL等の表示画面等の他、複数の発光部材により構成される表示手段としてもよい。このようにすれば、表示画面を備えていない種々の機器に適用させることができる。表示手段を複数の発光部材によって構成する場合に、複数の発光部材のうちの一部の発光の有無により、タイヤの異常を視認させる表示を行い、残りの発光部材の発光の有無により、車両の搭乗者が必要とする他の情報を表示させてもよい。さらに、上記のTPMSアダプタ100の制御部102に、異常判定プログラムによる異常判定機能を設け、これに表示手段としてのLEDランプを接続してもよい。この制御部102は、入力された信号に基づいてタイヤの異常を判定した場合に、LEDランプを点灯若しくは点滅させて、異常を報知することができる。
「タイヤの異常を視認させる表示」は、車両の搭乗者にタイヤに異常が発生したことを伝達できる表示であるとよい。このため、上記のアイコンM以外のタイヤの異常を視認させる図形としてもよく、車両の搭乗者に、タイヤの異常を視覚により即座に直感的に認識させることができる態様であればよい。上記の態様では、表示とともに、音声出力で報知していたが、表示のみでも、音声出力のみでもよい。
「車両の搭乗者が必要とする他の情報」は、車両の搭乗者の好み、走行の目的又は日時に応じて、車両の搭乗者が取得を妨げられることを望まない情報とするとよい。例えば、地図表示のうちの自車位置、案内経路、目的地、報知対象を視認させる図形若しくは色、車両の状態を示す速度、燃費、タイヤの空気圧若しくは温度を視認させるための項目名、数値、単位などの文字若しくは数字又は特定の対象を形象により認識させる図形とするとよい。このようにすれば、運転者が、運転中に他の情報の視認を妨げられて、運転に影響が出ることがなくてよい。
「車両の搭乗者が必要とする他の情報の視認を妨げない態様」は、車両の搭乗者が必要とする他の情報に重ならない態様としてもよいし、当該他の情報に重なっても透過して他の情報が視認できる態様としてもよい。このようにすれば、車両の搭乗者が、情報取得を妨げられることがなくてよい。また、例えば、背景色のみで特定の意味を形成しない領域に、タイヤの異常を視認させる表示を行う態様としてもよい。このようにすれば、車両の搭乗者が必要とする他の情報ばかりでなく、それ以外の情報の視認も妨げずに、より明確にタイヤの異常を知らせることができるのでよい。
制御手段は、1つの制御部で実現しても良いし、複数の制御部で実現しても良い。車両内に制御部をすべて設けるようにしても良いし、車両外に制御部をすべて設けるようにしても良いし、車両内に制御部の一部を設け、車両外にその一部以外の部分を設けても良い。制御部の機能の少なくとも一部をサーバにおき、当該機能をサーバで実行し、ユーザが持つ電子機器は、その実行結果を取得するようなシステムとしてもよい。また、データベースに登録する情報の一部または全部をサーバに登録しておくこともできる。そして、レーダー探知機その他の電子機器・装置は、係るサーバと通信する機能を備え、制御部は、適宜サーバにアクセスし、必要な情報を取得して処理を実行するシステムとしてもよい。
「特定のまとまりとして認識される領域」は、例えば、外観又は観念で共通する又は関連する要素であると認識される領域とするとよい。例えば、地図表示のうちの自車位置、目的地、報知対象等を表すマークの外縁で囲まれた領域、案内経路及び走行経路を色分けした領域、車両の状態を示す速度、燃費、タイヤの空気圧、温度を視認させるための項目名、数値、単位を線や色で囲んだ領域、特定の対象を形象により認識させる図形の領域とするとよい。
「特定のまとまりとして認識される領域の外」の領域は、例えば、自車位置、目的地、案内経路及び走行経路以外の街路の領域、線や色で囲んだ領域の外の領域又は図形の外の領域とするとよい。このようにすれば、タイヤの異常を視認させる表示が目立って見やすくなるのでよい。
「特定のまとまりとして認識される領域」としては、特に、特定の物として認識される領域としてもよい。特定の物としては、例えば、車の運転に関連する物とするとよく、特に、車両を構成する物に類似する物としたり、車の走行にともなって視認される物としたりするとよい。車両を構成する物としては、例えば、メータ、エンジン、車両ボディー等とするとよい。車の走行にともなって視認される物としては、例えば、道路標識、看板等のロゴ等、建物等の形状等とするとよい。
「表示内容が変化する情報」は、時間の経過に従って、文字、数字、形状、色、大きさが変わる情報とするとよい。「車両の状態の変化に伴って変化する情報」は、自車位置、車速、燃費、タイヤの空気圧、温度など、車両の走行中に、外部から入力された信号に基づいて得られる情報とするとよい。「表示内容が変化しない領域」は、時間の経過に従って、文字、数字、形状、色、大きさが変わらない領域とするとよい。
「表示内容が変化する情報の表示領域の周辺部」は、表示内容が変化する情報の表示領域外であって、当該表示領域に接している位置又は接していないがその近傍位置とするとよい。
「車両の運転者が着目する領域」は、運転者が走行中に常にチェックする必要がある情報とするとよい。特に、車両の運転者が着目する領域としては、例えば、走行中の自車位置、案内経路又は速度とするとよい。
「タイヤの状態に関する情報」は、タイヤの空気圧及び温度のいずれか1方のみとしてもよい。タイヤセンサからの外部からの入力は、例えば、有線による入力であっても、無線により受信した場合であってもよい。
「タイヤの異常を視認させる表示」は、異常の程度に応じて、異なる色が設定されていてもよい。このようにすれば、異なる色により、車両の搭乗者に危険の度合いを直感的に認識させることができる。
タイヤの異常を視認させる表示とともに出力する音の態様は、上記のもの以外でもよい。『右後輪の空気圧が減っています』のように、タイヤを特定して異常を報知するものでもよいし、『左前輪のエアーチェックをしてください』のように、点検を促すものでもよい。異常がない場合に、『異常ありません』、『良好です』等の音を出力してもよい。
「断続的に受信」とは、例えば、常時連続して受信しないことをいい、一定間隔のタイミングで受信しても、特定のタイミングで受信してもよい。例えば、レーダー探知機1を起動した直後に、タイヤセンサ38との通信を行う、画面にタイヤの情報を表示して、特に異常がなければ、通常の待ち受け画面になる。その後は、定期的なタイミングで受信してもよい。走行中も、タイヤに異常があれば、タイヤ情報表示に切り替わり、異常を報知する。
制御部18により制御される無線受信器15が、取締電波のスキャン中に、タイヤセンサからの信号を受信した場合、タイヤの状態に関する情報が受信できたら、スキャンを継続することにより、レーダー探知機1との両立が可能となる。
タイヤセンサ38が、測定圧力値が一定圧力値を超えた場合又は測定温度値が一定温度値を超えた場合に、一定時間送信する態様である場合、これに応じたタイミングで無線受信器15が受信することになる。制御部18が異常を判定しない場合には、受信頻度を低く、異常と判定した場合に、受信頻度を高くして、取締電波との両立を確保しつつ、タイヤの異常監視の頻度を高めてもよい。
タイヤセンサ38の電波の強度、周波数は、他の使用電波との干渉を避けるものであればよい。タイヤセンサの感知頻度は、消費電力と異常検出精度との兼ね合いで、最適なものを選択する。表示器5の表示の頻度も、画面変化の煩わしさと、早期の異常検出との兼ね合いで、最適なものを選択する。
このようにすれば、車載用電子機器として構成された既存のシステムに接続することにより、タイヤの異常を視認させる表示をする機能を簡単に追加することができる。車両の所有者は、新たなシステムではなく、簡易且つ安価な受信装置を購入すればよいので、出費を抑えることができる。
本発明を適用するシステムは、レーダー探知機1には限定されない。種々の構成の車載用電子機器、例えば、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダーに適用することが可能である。なお、車載用電子機器における無線受信器を受信するバンドを減らして、コストダウンした分にTPMS機能を追加することも考えられる。
しきい値に対する大小判断、一致不一致の判断等において、以上、以下、として値を含めて判断するか、より大きい、より小さい、超える、超えない、上回る、下回る、未満として値を含めないように判断するかも自由である。したがって、例えば、値の設定によっては、「以上」を「より大きい」、「超える」、「上回る」に、「以下」を「より小さい」、「超えない」、「下回る」、「未満」に読み替えても、実質的には同じである。タイヤの異常を判定するための空気圧、温度のしきい値として、それぞれの上限値及び下限値を設定し、上限値を超えた場合、下限値を下回った場合に、異常と判定してもよい。
本発明のシステムとしての機能は制御部18に備えるコンピュータに実現させるためのプログラムとして構成されているが、これに限らずプログラムは複数のコンピュータに分散配置し、分散処理するようにしてもよい。